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イラン ザーヤンデルード川をめぐる水危機と人びとの暮らし
西川優花
http://www.law.osaka-u.ac.jp/~c-forum/box5/vol6/nishikawa.pdf※ 良い資料に当たった…。大阪大の西川優花という人のリポートだ…。
※ 日本学術振興会というところから、研究助成費をもらって行った研究成果らしい…。特別研究員ということで、教授とか准教授とかでは無いようだ…。現地に在住して、実地調査をやっているという感じか…。
※ 画像で出て来るが、ここは国内が「乾燥地域」と「湿潤地域」に分かれているらしい…。
※ まあ、水争いや紛争のタネになりやすいわけだ…。

※ こういう風に、年間降水量が、地域によってハッキリ違っている…。
※ 山岳国家で風向きの関係で、湿った空気が「高山地帯」に当たって「降水」となって落ちる地域と、「落ちた後の、乾燥した大気が流れて行く地域」に、分かれてしまうんだろう…。

※ ちょっと分かりにくいが、「緑の部分」が標高2000メートル地帯だ…。黄色の部分が、1500メートルから1000メートルの「それよりは低い部分」…。

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『地理
ザーヤンデルード川は、チャハール=マハール・バフティヤーリー州にあるザグロス山脈の支脈ザルドクーフ(英語版)に源を発する。そこから東方へ400キロメートル (249 mi)流れ、エスファハーンの南東に位置する、季節によって現れる塩湖であるガーヴフーニー(英語版)の沼地に至る。かつては、季節的にしか流れがない大多数のイランの河川とは異なり、年間を通して相当の流量があったが、現代ではエスファハーンに到達する以前に取水によって流れが枯れてしまう時期もある。2010年代前半には、強い乾期が何年も続いたため、下流部が完全に干上がってしまった[4] 。
ザーヤンデルード川の流域は、41,500平方キロメートル (16,000 sq mi)、標高は3,974メートル (13,038 ft)から1,466メートル (4,810 ft)の範囲であり、年平均の降水量は130ミリメートル (5 in)、月平均気温は3 °C (37 °F)から29 °C (84 °F)の間で変動する。流域には、2,700平方キロメートル (1,000 sq mi)の灌漑地が広がっており、ザーヤンデルード川に9か所設けられたおもだった利水施設や、横方向から川に向かう谷筋にある井戸、カナート、湧水などから水を得ている。ザーヤンデルード川の水は、イラン中央部、特にエスファハーンやヤズド一帯の住民たちの生活を支えている。渇水が起こる前、人口一人あたり1日あたりの供給水量は、都市部で240リットル(63米ガロン/53英ガロン)、農村部で150リットル(44米ガロン/33英ガロン)であった[5]。1970年代には、年間1.2立方キロメートル (0.3 cu mi)、1秒あたり38立方メートル (1,340 cu ft)と見積もられていた[6]。 』
『歴史
ザーヤンデルード川の川岸には、何千年にもわたって人々が定住していた。川沿いに人間が居住していたことを示す最も古い痕跡は、エスファハーン南西のディーズィーチェ(英語版)に近いガルエ・ボズィー洞窟遺跡(英語版)で見つかる。4万年以上前、旧石器時代の狩猟民たち(ネアンデルタール人)がガルエ・ボズィー洞窟を季節的ないし一時的住居として使用し、動物を狩猟した痕跡である、石器や獣骨が見つかっている。 先史時代の文化のひとつであるザーヤンデ川文化(英語版)は、ザーヤンデルード川に沿った川岸で紀元前6千年紀に栄えた。
ザーヤンデルード川は、イランにおいて文化的にも経済的にも重要な都市であるエスファハーンを通って流れている。17世紀には、影響料の大きい学者で、サファヴィー朝の顧問を務めていたシェイフ・バハーイー(英語版)が 、マーディ (maadi) という水路網を設計して建設し、エスファハーンの郊外にもザーヤンデルード川の水を給水した。ザーヤンデルード川の水は人口と経済の成長を促し、エスファハーンが影響力のある中心地となることを支え、砂漠の只中にあるエスファハーンの景観に緑の植栽をもたらした。
ザーヤンデルード川には、数多くのサファヴィー朝時代からの橋が架かっており、川は数多くの公園の中を流れていく。
ペルシア美術を専門とするアメリカ合衆国の考古学者、歴史学者であったアーサー・アッパム・ポープ(英語版)と、その妻フィリス・アッカーマン (Phyllis Ackerman) は、河岸の美しい場所に設けられた小さな墓に埋葬されている。イランや中央アジアの研究者であったアメリカ合衆国の学者リチャード・N・フライ(英語版)も、その同じ場所に埋葬されることを望んだ[7]。 』
『利水と分配
夕暮れのザーヤンデルード川。
エスファハーンのスィー・オ・セ橋の下を流れるザーヤンデルード川。1960年代まで、エスファハーン州では、水の分配に「トマール (Tomar)」が用いられており、文献資料によるとその起源は16世紀に遡るとされる。「トマール」はザーヤンデルード川の流れを33に分け、この地方の8つの主要な地区に分配していた[8]。各地区では、水の流れを時間によって、あるいは、可変式の堰堤を用いて、水流の高さの変化に関わらず適切な比率で分配できるようにしている[8]。
何世紀にもわたって、エスファハーンは周辺の肥沃な土地と繁栄ぶりで知られたオアシス都市であった。1960年代まで、工業用水の需要はごくわずかであり、限られた水資源は主に農業のために使われていた。流域における人口の増加と特にエスファハーン市内における生活水準の向上によって、水資源への圧力は着実に高まり、「トマール」による水の分配は維持できなくなっていった。大規模な製鉄所やその他の新しい産業の勃興によって、水需要は拡大した[6]。
1972年のチャーデガーン(英語版)貯水池ダム計画は、水流の安定化に役立つ大規模な水力発電の計画であった。当初このダムは、サファヴィー朝の最大の影響力をもった王、シャー・アッバース1世にちなんでシャー・アッバース・ダム (Shah Abbas Dam) と名付けられたが、1979年のイラン革命後にはザーヤンデルード・ダム(英語版)と改称された。1972年、チャーデガーン貯水池は、ザーヤンデルード川の季節ごとの氾濫を防ぐ役に立っている。イラン暦の新年の時期には、放流量が増やされ、休日の時期にエスファハーンに川の流れが確保されるようになっている。
ザーヤンデルード川から取水された用水の80%は農業用水となり、10%は人間による消費(飲料水など、人口450万人の家庭の需要)、7%は工業用水としてエスファハーン製鉄会社(英語版)やモバーラケ製鉄会社(英語版)、エスファハーンの石油化学産業、製油所、発電所で使用され、3%はその他の用途で使われている。ザーヤンデルード川と同じくザグロス山脈に源を発するイラン最長の河川であるカールーン川から、数多くのトンネルを介してザーヤンデルード川へ導水する取り組み(クーフラング川(英語版)計画)が進められてきた。これによって、エスファハーン県やヤズド県における人口増加や新たな産業へ水を供給することを可能にしてきた.[9]。 』
(※ 以下、省略)
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[FT]水不足のイラン 政府を突き上げる古都の農民
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB025430S1A201C2000000/※ イランで、「水争い」が勃発だ…。
※ これも、気候変動の影響なのか…。

『作物を育てる水を要求する農民、顔から血を流すデモ参加者、解散しろと叫ぶ武装警察――。この数週間、イラン中部にある古都イスファハンの中心に位置する干上がった川が、同国史上最大の環境デモの舞台となっている。
水不足への対応としてダムからの放流を求める農民らのデモ(11月19日、イスファハン)=AP
武装警官はこの週末、水が完全に干上がったザーヤンデルード川でテントを張っていた数千人のデモ隊を排除したのを受けてイスファハンの街中をパトロールした。「独裁者に死を」「我々の警察は我々の不名誉」といったスローガンを叫んでいた数十人のデモ参加者が逮捕されたと地元メディアは報じた。
乾燥地帯と半乾燥地帯からなるイランは数十年続く干ばつと急激な水資源の枯渇に苦しめられており、人口の増加によって問題は一段と悪化している。イスファハン近郊の農家が特に大きな打撃を受けており、政府が都市と産業への水供給を優先したために自分たちが犠牲を強いられたと訴えている。
イスファハンのベテラン実業家、マスード・サラミ氏は「農民は今は川に流れ込む水がないことを知っているが、このデモは当局に短期的、長期的な解決策を考えるよう迫る警告だ」と話す。
ダムの貯水量は14%に
イスファハンの抗議は経済制裁で大きな打撃を受けているイランの体制を揺るがしている一連のデモの一つで、同国が直面する環境問題の大きさを浮き彫りにしている。抗議運動が拡大すると、ライシ大統領はザーヤンデルード川の再生を検証する委員会の設置を命じた。モフベル第1副大統領は「いかなる手段、あらゆる方法」を駆使してでも水問題を解決すると語った。メフラビアン・エネルギー相は先週、イスファハンの農民に謝罪し、解決策を約束した。
イスファハンは極限の状況にある。
ザーヤンデルード川流域を研究しているヘシュマトラ・エンテハビ氏は、川は過去14カ月間でほぼ干上がったと話す。これまでに2度、それぞれ10日間にわたってダムから水が川に放流された。
地元当局は、通常は雨水と近くの山から流れ込む水で満たされているザーヤンデルードダムの貯水量が今は14%しかないと話す。ザーヤンデルード川流域の500万人の住民のうち、およそ200万人が深刻な影響を受けている。多くの農民が玉ねぎやジャガイモ、メロンのほか、飼料用トウモロコシ、ムラサキウマゴヤシといった作物を育てて生計を立てている。
イスファハンの環境活動家、ファテメ・カゼミ氏は「イスファハンの抗議デモには政治的な動機が一切ないが、農民は水がどこへ流れていったかについて細かい情報をたくさん持っている」と述べ、水の供給で地元の産業が優先されたことを示唆する。
農民の要求は正当だとエンテハビ氏は言う。「政府はどんな手段を使ってもザーヤンデルード川を復活させなければならないが、その日が来るまでは農家の損失に対して妥当な補償金を払わなければならない」と同氏は主張する。「衝突のリスクを伴う街頭デモに繰り出す代わりに農民は干上がった川を選び、イランの人々と世界に対して川が本当に乾ききっていることを見せた」
イスファハンのデモは今後エスカレートしかねない。その兆候として、ザーヤンデルード川の水源がある近隣のチャハルマハル・バフティアリ州でも数千人の住民が街頭に繰り出した。イスファハンの人々をなだめるために自分たちの水が回されるのを恐れたためだ。イスファハンの農民は南に位置するヤズド市につながる送水管を一部破壊した。
農民の支持を失う可能性
水を巡る危機はイランの経済危機で一段と悪化した。核合意が崩壊して米国から厳しい制裁を科され、イラン政府は長期的な開発計画の財源をまかなうのに苦労している。欧米の技術を手に入れることもできず、伝統的な灌漑(かんがい)システムを改良し、水をあまり必要としない作物を探すために数百億ドルの資金を必要としている。
10月末から英グラスゴーで開催された第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で、イランは制裁が解除されれば温暖化ガスの排出削減に取り組むと表明した。イラン環境省のトップを務めるサラジェグヘフ副大統領は会議で「国際社会から金銭的、技術的な支援を一切受けることができないのなら、イランはどうやって(温暖化対策の国際枠組みである)パリ協定での約束を果たすのか」と問いかけた。
イランの環境活動家もおおむね、これに同意する。「政府に計画を提案するたびに必ず行き詰まる。提案に対して政府は、国は制裁下にあると返答してくるからだ」。テヘランの有力活動家であるモハマド・ダルビッシュ氏は「近い将来、多くの人が住まいを追われるだろう。彼らはどこへ行けばいいのか。これは8500万人の人口を抱えるイランの問題にとどまらない。全世界に影響を与える」と語る。
今のところ、イスファハンは静かだ。ここに暮らす農民がどこまでやる覚悟なのか、はっきりしない。抗議デモの動画が何本か一気に拡散した。ある動画で高齢の農民が「(人々を殴ったのは)暴徒ではない。やったのは警察だ」と語っている。
改革派アナリストのアッバス・アブディ氏は、大規模な抗議デモがあるたびに体制は支持基盤を失うと指摘する。今は農民の支持を失う恐れがある状況だが「政界では誰も心配していないようだ」と語る。
川からデモ隊が一掃される前、参加者の動画がSNS(交流サイト)上を飛び交った。ある中年の農民が先週、動画で「当局はイスファハンで戦端が開かれたことを知るべきだ」と語った。「警告しておくが、ザーヤンデルード川の水を我々に返さなければ、おまえたちは歴史のごみ箱に入ることになる」
By Najmeh Bozorgmehr
(2021年11月30日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
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入院患者の大半が40歳以下 南ア・オミクロン型流行地
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR03EEY0T01C21A2000000/※ どこの国でも、重症化しやすいとされていた「お年寄り」から、ワクチン接種を開始したからな…。30代、40代は後回しになったハズだ…。
※ その影響が出ている、ということか…。
※ この保険相の言うには、「感染力は、強いようだが、重症化する率は低い。従来のワクチンも、重症化予防の効果はある」ということのようだ…。
※ まあ、だんだん各国のデータが揃って来れば、もっと「確としたこと」が、判明して来るだろう…。

『【イスタンブール=木寺もも子】新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染拡大を巡り、南アフリカのファーラ保健相は3日、入院患者の大半が40歳以下の若年層だと明らかにした。うちほとんどがワクチン未接種だという。ファーラ氏は南アが感染「第4波」に入ったとの認識も示した。
米ブルームバーグ通信は南ア国立感染症研究所のデータとして、オミクロン型の感染が集中するハウテン州ツワネで、40歳以下が入院患者の68%を占めると報じた。今年半ばに起きた感染第3波の初期段階では、50歳超が66%を占めていたという。
一方、南アのステレンボス大の研究グループは3日、1人の感染者が何人にうつすかを示す「実効再生産数」について、オミクロン型はデルタ型の2倍を超えるとする報告を公表した。感染力自体の強さと、ワクチンなどによる免疫をすり抜ける能力がどう影響しているかはなお不明だ。
南アでは3日、新たに約1万6000人の感染が確認された。前日より39%増えた。
ファーラ氏はオミクロン型が席巻する第4波について「これまでで最も感染増加ペースが速い」としたうえで、「症状は従来より軽く、特にワクチンを受けていれば軽い」と述べた。
【関連記事】欧州、オミクロンの死亡報告なし WHO「冷静対応を」』
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オミクロン型の感染拡大、世界経済にまた暗雲
回復減速+物価上昇、迫る「スタグフレーション」の足音
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR02F920S1A201C2000000/

『新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」が報告されてからおよそ1週間。脱コロナに向けた世界経済の再生にブレーキがかかる懸念が生じている。オミクロン型の重症化比率やワクチン効果などがはっきりしないなか、各国による渡航制限の強化などが経済の下押し要因となる。しかも昨今の急激なインフレが政府や中銀の政策決定をさらに難しくしている。
「リスクと不確定要素は大きく、回復が脅かされる」。経済協力開発機構(OECD)のコールマン事務総長は1日の経済見通しの発表で、オミクロン型の出現をこう表現した。
OECDの同日の発表では、21年の世界経済の成長率を5.6%とし、9月の予測から0.1ポイントしか下げなかった。22年は4.5%として据え置いた。ただ、このシナリオにはオミクロン型の影響を十分含めていない。
成長率下押しのリスク
各国が導入し始めている渡航禁止措置などを考えると、成長率が下押しされるリスクは大きい。英国は夏以降、感染者が1日3~4万人で推移しても規制を再導入しなかったが、オミクロン型の発生で国境管理を一気に厳しくした。南アフリカなど10カ国からの入国者の隔離を強化し、他の地域からの渡航者にもPCR検査で陰性結果が出るまでの自己隔離を求めた。イスラエルや日本は外国人の入国禁止といった一段と厳しい措置を導入している。
こうした措置は、かき入れ時のクリスマスシーズンを迎える航空や旅行、息を吹き返しつつあった飲食やレジャー産業への大きな打撃になる。さらに感染の拡大で各国がロックダウン(都市封鎖)などの国内の行動規制にまで踏み切るようなら、経済への影響はさらに大きくなる。特に欧州ではオミクロン型の報告の前から感染の波が襲っていた。ドイツでは11月下旬に1日7万人を超すなど過去最高の感染者数を記録し、12月2日にはワクチン未接種者の店舗や飲食店の立ち入りを禁じる方針を決めた。オーストリアやスロバキアではすでに必需品以外を扱う店の営業を禁じるロックダウンに入るなど、欧州各国で行動規制は広がっている。こうした動きがさらに広がれば、休業者や事業者への支援が必要になるが、英国などは休業者の給与補塡といった非常時の支援策を「手じまい」したばかりだ。
金融政策のかじ取り難しく各国の金融政策のかじ取りは一段と難しい。急な経済再開に伴う需要増や賃金上昇で米国では10月の消費者物価指数が前年同月比で6.2%上昇し、インフレ退治がバイデン政権の緊急課題となりつつある。物価上昇はユーロ圏も4.9%(11月)、英国も4.2%と軒並み高く、悩みの種となっている。
12月14~15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では11月に始めた量的緩和の縮小(テーパリング)の加速について議論される見通し。米国以外でも、12月は欧州中央銀行(ECB)が緊急買い取り制度の存廃、イングランド銀行(英中銀)が利上げの是非を議論する予定だ。ただ、オミクロン型による経済への影響を見極めつつ、政策を転換する判断は難易度が高い。
大和総研の菅野泰夫ロンドンリサーチセンター長は「オミクロン型の発生でスタグフレーション(景気後退と物価上昇の同時発生)のリスクが高まった」と分析する。「各国での渡航制限や、感染者・接触者に隔離を求める規制の強化などで労働者が減り、供給制約が深刻化する」ことで、各国中銀がインフレ退治に動いても「物価上昇はおさまらず、景気も低迷する可能性がある」との見立てだ。
オミクロン型の実態について経済の観点で最も重要なのは、既存のワクチンが重症化を抑えるかどうか。重症者で病院のベッドが埋まってしまうと、政府は経済を犠牲にしても、国内で行動規制を導入せざるを得なくなる。
主要7カ国(G7)は11月29日に緊急の保健相会合を開き、数週間情報交換したうえで12月中に次回会合を開くことを決めた。それまでにオミクロン型の実態がどこまで解明され、感染はどこまで広がるのか。各国政府・中銀、市場関係者は固唾をのんで見守っている。
(ロンドン=中島裕介)』 -
オミクロン株 南ア医師“デルタ株と症状異なり 呼吸困難ない”
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211203/k10013373951000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_024
『 オミクロン株 南ア医師“デルタ株と症状異なり 呼吸困難ない”
2021年12月3日 20時41分
新型コロナの新たな変異ウイルスオミクロン株の存在を最初に発表した南アフリカでは、感染が急速に拡大しています。
NHKの取材に応じた地元の医師は、オミクロン株とみられる感染者はデルタ株とみられる感染者と多くが症状が異なり、呼吸困難に陥っていない、などと証言しました。
南アフリカでは、2日に確認された新型コロナウイルスの新規感染者が1万1535人とこの2週間ほどで30倍以上に増えています。
NHKの取材に応じた首都プレトリア近郊の医師、モゼセ・ポアーネさんは保健当局によるウイルスのサンプル調査で、ことし9月には全体の91%がデルタ株だったのに対し、先月には74%がオミクロン株だったことから、ことし9月以前に診察した患者はデルタ株に感染し、この1週間余りで診察した7人の患者はオミクロン株に感染していたとみています。
ポアーネさんは以前のデルタ株とみられる感染者と最近のオミクロン株とみられる感染者は多くが症状が異なると指摘し「冬の間やことしの始めごろ、患者は頭痛、めまい、食欲の減退、体力の低下、せきなどを訴えていたが、せきは肺の奥深くからだった。だから多くが酸素が必要で、入院治療が必要だった。私が今、目にしている傾向は、のどにとどまっているせきで、入院治療の必要がない」と証言しました。また、ポアーネさんは「先週、診察した感染者のうち、何人かはワクチンを接種済みだった」と述べ、オミクロン株でいわゆるブレイクスルー感染が起きた可能性があるとしています。
一方でその感染者たちの症状は軽いと述べ、オミクロン株に感染してもワクチンが重症化を防いでいるのではないかとの見方を示しました。
オミクロン株の感染力やワクチンの効果に及ぼす影響などはまだ分かっておらず、世界各国の科学者が調査を進めています。』
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欧州、オミクロンの死亡報告なし WHO「冷静対応を」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR03E720T01C21A2000000/
『【ロンドン=佐竹実、ウィーン=細川倫太郎】欧州連合(EU)の専門機関である欧州疾病予防管理センター(ECDC)は3日、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染者が16カ国で109人だったと発表した。現時点では無症状か軽症が目立ち、死者の報告はない。世界保健機関(WHO)にも死亡の報告は入っておらず、冷静な対応を呼びかけている。
ECDCによると、感染が確認されたのはドイツ(13人)やポルトガル(19人)など16カ国。多くがアフリカへの渡航歴があった。ドイツやベルギーなどでは感染が確認された地域との関連がないケースもあり、市中感染が広がっている可能性がある。症状がわかったケースは全てが無症状か軽症で、死亡の報告はなかった。
世界では35カ国で486人を確認した。南アフリカの国立感染症研究所によると、11月の新型コロナ感染の74%がオミクロン型だった。10月はデルタ型が92%で、急速にオミクロン型に置き換わった。重症者の割合はこれまでの流行時よりも低く、ワクチンなどでできた免疫が一定の効果を発揮している可能性がある。
オミクロン型は症例が少ないため毒性などはまだ正確には分かっていない。重症化しやすいのかどうかが今後の調査の焦点となりそうだ。WHOの報道官は3日、オミクロン型の感染者の死亡は報告されていないことを明らかにした。
イタリア政府の諮問機関、高等保健評議会のロカテッリ会長は3日、「オミクロンは強い感染力がある。だが重症化を引き起こし、ワクチンが効かないということを意味するものではない」などと語った。
ロイター通信によると、WHOのスワミナサン首席科学者は3日、オミクロン型について「パニックになるのではなく、準備と用心が必要だ」と呼びかけた。パンデミック(世界的大流行)の1年目とは異なり、現在はワクチンや治療薬の開発が進んで、新型コロナ対策のノウハウも蓄積されているからだ。
同氏によると、現在は世界の新型コロナ感染の99%はデルタ型。オミクロンが世界で優勢になるためには、「より感染力が強くなければならない」と述べたうえで「可能性はあるが、予測はできない」と強調した。
もっとも、欧州では冬場のデルタ型の流行で医療体制が逼迫するなどしており、各国はオミクロン型の拡大には神経をとがらせている。ベルギー政府は3日、6歳以上はマスクの着用を義務づけるなどの対策を発表した。小学校が冬休みに入る時期をほぼ1週間早めるほか、200人超が参加する屋内でのイベントは禁止される。デクロー首相は記者会見で患者数が増えて医療現場が逼迫していると強調し、「現状は受け入れられない」と国民に理解を求めた。
【関連記事】
・入院患者の大半が40歳以下 南ア・オミクロン型流行地 ・オミクロン型、30カ国・地域に拡散 懸念指定から1週間 』
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WHO「ワクチン変えるべきとの証拠無い」 オミクロン
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR03EGZ0T01C21A2000000/
『【パリ=白石透冴】世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するライアン氏は3日、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」について「今のワクチンを変えなければいけないという証拠はない」と語った。変異ウイルスはワクチンの効果を下げる恐れがあると指摘されるが、接種率を高める努力をやめないよう呼びかけた。
SNS(交流サイト)上で質問を受け付ける方式で答えた。ライアン氏は「ワクチンは効果をあげている。重症化の危険が高い人への接種に注力しなければいけない」と強調した。ただ「やり方を変えなければいけないときに備えて、科学的な準備をすることも必要だ」と語り、ワクチンが効果をあげにくくなる時が来る可能性も論じた。
製薬各社は既にオミクロン型への対応を急いでおり、米ファイザーや米ノババックスが既に新しいワクチンを開発する意向を示している。』
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中国首相「預金準備率、適時引き下げ」 景気減速に対応
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM040LD0U1A201C2000000/
『【北京=川手伊織】中国の李克強(リー・クォーチャン)首相は3日、中国人民銀行(中央銀行)が市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す預金準備率について「適時引き下げる」と述べた。コスト高や景気減速で収益の悪化が続く中小零細企業の資金繰りを支援する狙いがある。
国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事とのオンライン協議で明らかにした。中国経済は「複雑な環境と新たな下押し圧力に直面している」と言及した。緩和的な金融政策を継続し「資金調達コストを安定的に引き下げていく」と強調した。
中国は7月に預金準備率を0.5%下げた。準備率を下げると市中銀行が人民銀行に預けるお金が減り、貸し出しなどに回すお金が増える。人民銀行によると、7月の引き下げで計1兆元(約18兆円)の長期資金が市場に放出された。』
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