カテゴリー: 日本の安全保障
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ホルムズ通航、日本は英仏の共同護衛と一線 米国抜き活動見合わせ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA095VB0Z00C26A4000000/『2026年4月27日 5:00
(2026年5月1日 18:30更新)[会員限定記事]主要7カ国(G7)の米国への立場の違いが鮮明になってきた。欧州とカナダはホルムズ海峡の通航の安全確保に関し、米国と別の枠組みで動く。米国に安全保障を依存する日本は英国やフランスが主導する「多国籍ミッション」と距離を置く。
6月中旬に仏エビアンで開く首脳会議(サミット)を前にG7内で立ち位置が割れている。
G7は日欧やカナダという米国の主な同盟国が集う。「ルールに基づく国際秩序」を重視し、法の支配や自由貿易といった価値の共有を掲げて中国やロシアなどと対峙してきた。ここにイランが事実上封鎖するホルムズ海峡の問題が波及する。
高市首相、英仏会議に出席見送り
ロイター通信は4月29日、同海峡での航行再開に向け、米国が主導して有志国連合を立ち上げ、各国に参加を呼びかける方針だと報じた。
G7の一角の英仏はそれに先立つ4月17日、海峡の通航再開に向けた首脳会議を主催した。米国と一線を画す別の枠組みだ。トランプ米政権による逆封鎖は国際法違反が疑われるとの見方が背景に存在する。
日本からは市川恵一国家安全保障局長がオンラインでオブザーバー参加した。高市早苗首相は出席を見送った。
首相は書面で「ホルムズ海峡の安定が一刻も早く回復し、全ての国の船舶の航行の自由および安全が確保されることが不可欠だ」とのメッセージを出した。「日本は国際社会と緊密に連携し、わが国として可能な取り組みを行っていく」と表明した。
日本は英仏がまとめた声明にも加わらなかった。海峡封鎖の問題を外交的に解決し、航行の自由や法の支配を強調するといった内容だった。G7のドイツ、イタリア、カナダが賛同した。
日本の外交当局者は声明にある「多国籍ミッション」が障壁になったと語る。「持続可能な停戦合意に基づき、条件が整い次第、機雷除去作業などのために設立する」と掲げる。
政府高官は「日本は米国が反応するような動きをとれない」と説明する。トランプ氏にとって多国籍ミッションは米国抜きの秩序形成に映る可能性がある。
2025年にトランプ氏が大統領に返り咲いて以降、ロシアのウクライナ侵略を巡る対応などで「米国VS欧州・カナダ」という構図が生まれた。トランプ政権は国際法を軽視し、ロシア寄りの姿勢をみせる。そこに中東情勢が加わった。
会談で握手を交わす高市首相とトランプ米大統領(3月19日、ワシントンのホワイトハウス)=共同
日本の立ち位置は特殊だ。中国、北朝鮮、ロシアと向き合う脅威を踏まえれば、安全保障で米国にはしごを外されるリスクは欧州などに比べ高い。核兵器も持たない。抑止や有事対応への米国の関与が揺らげば、安保環境はさらに厳しくなる。
首相は中東情勢を巡り米国に寄り添う方針を徹底する。3月19日にホワイトハウスで開いた首脳会談で「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と発言した。
経済協力を通じてトランプ氏の関心を引き寄せる。首脳会談では80兆円を超える対米投資の第2弾プロジェクトを説明した。米国の関税措置を巡る合意後、日本は真っ先に投資を実行に移している。
会談前、トランプ氏はホルムズ海峡に艦艇を派遣するよう日欧など同盟国に求めた。日本は欧州とともに慎重な姿勢をとったが、同氏は首相との会談で「北大西洋条約機構(NATO)とは違う」と日本を評価した。対米投資が功を奏した可能性がある。
米国の同盟国、対米関係を相対化
日欧など米国の同盟国は安保を米国の圧倒的な軍事力に依存する。周辺の脅威から自国を守るためだ。
しかしトランプ政権に追従していては「法の支配」などの主張と矛盾するリスクを抱える。
米国との関係を管理しつつ、相対化する重要性が増す。欧州連合(EU)は自由貿易協定(FTA)をテコに域外との経済関係を広げ、米国抜きで機能する通商ルールや投資環境を整える。
1月にインドと交渉を妥結し、南米5カ国でつくる関税同盟メルコスル(南米南部共同市場)と署名に至った。3月にはオーストラリアと交渉を終えた。アジア太平洋地域を中心とする包括的・先進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)と連携する構想もある。
安保ではNATOの枠組みを軸に米国との関係に重きを置く方針を維持する。トランプ氏と親しい関係を保つオランダ元首相のルッテNATO事務総長らがつなぎ留め役を果たしてきた。両氏は4月8日もホワイトハウスで会談した。
カナダのカーニー首相は米国との適切な距離を探りながら、中堅国「ミドルパワー」の結集をめざす。26年に入り、日本との防衛装備品・技術移転協定に署名した。北欧5カ国とも北極圏の防衛など安保分野で協力を進める。
経済面では中国とも歩み寄りをみせる。中国製電気自動車(EV)の関税を引き下げる代わりに、中国側はカナダ産キャノーラ(菜種)への関税引き下げで合意した。
オーストラリアは米国以外の友好国と経済・安保連携を深めている。3月にはEUやカナダと協力協定を締結した。日本や隣国のインドネシアとも安保協力を拡大し、互いの部隊が円滑に協力できる体制を整えている。
韓国は日本の立ち位置と似る。ともに安保環境が欧州より厳しい。在韓米軍への依存を減らす「自主国防」の理念に拍車がかかる。防衛産業の育成に注力し、装備品の輸出を通じて中東や東南アジアとの関係強化に取り組む。
核武装論も強まりつつある。同国のシンクタンク、峨山政策研究院が26年に発表した調査では自国での核開発を支持する割合が80%に上った。周辺の脅威を軽減するため、冷え込んでいた中国との関係改善にも着手した。
(三木理恵子、ブリュッセル=辻隆史、ニューヨーク=竹内弘文、シドニー=今橋瑠璃華、ソウル=小林恵理香)
【関連記事】
・マクロン大統領「ホルムズ開放」歓迎 12カ国前後が安全確保任務・ホルムズ海峡航行の安全確保、英仏などパリで会議開催 米は不参加・米豪アジアつなぐ「シーレーン防衛」 政府検討、ホルムズ封鎖教訓』 -
「日本にとっての文明防衛の意味」についても整理してみて。
『(Copilotの回答)
なるほど。
米国の「文明防衛」概念を日本に引き寄せて考えると、いくつかの重要な論点が浮かび上がります。
日本は米国や欧州と異なる歴史的・文化的背景を持っていますが、文明防衛という枠組みを適用すると以下のように整理できます。
🇯🇵 日本にとっての「文明防衛」の意味
- 文化的アイデンティティの維持
日本は「単一民族国家」としての自己認識が強く、言語・宗教・習慣の一体性が文明的基盤になっています。
文明防衛の観点では、グローバル化や移民受け入れによる文化的変容を「安全保障上の課題」として捉える可能性があります。
- 少子高齢化と文明存続
欧米が移民流入を脅威とみなすのに対し、日本は人口減少そのものが文明存続の危機。
「文明防衛」とは、出生率回復や家族制度の再強化を国家安全保障の一部と位置づけることにつながります。
- 宗教・精神的基盤の保護
日本ではキリスト教的価値観ではなく、神道・仏教・儒教的倫理が社会基盤。
文明防衛の文脈では、これら伝統的精神文化を「国の安全保障資源」として再評価することになります。
- 移民・外国人労働者政策
日本は労働力不足から移民受け入れを拡大していますが、文明防衛の観点では「文化的同化」を重視する方向へ傾く可能性。
欧州の「多文化主義」ではなく「選択的同化」が日本型文明防衛の特徴となり得ます。
- 国際秩序との関係
米国の文明防衛は「西洋文明の存続」を掲げますが、日本は「東アジア文明の一員」としての立場を持ちます。
日本にとって文明防衛は、西洋文明との連帯と同時に、東アジアにおける自国文化の独自性を守ることを意味します。
⚖️ 日本型文明防衛の特徴(欧米との比較)
項目 欧米型文明防衛 日本型文明防衛
主な脅威 移民流入による文化変容 少子高齢化による人口減少
守るべき基盤 キリスト教的価値観・家族制度 神道・仏教・儒教的倫理・言語
政策方向 移民抑制・文化的自信回復 出生率回復・選択的同化
国際的立場 西洋文明の防衛者 東アジア文明の独自性保持と西洋との橋渡し
🔍 日本にとっての含意
安全保障の再定義:軍事力だけでなく、人口政策・教育・文化継承が安全保障の核心に。
外交戦略:米国の文明防衛に同調するか、独自の「東アジア文明防衛」を打ち出すかが課題。
国内政策:移民政策、家族支援、教育改革が「文明防衛」の名の下に再構築される可能性。
👉まとめると、日本にとって「文明防衛」とは、少子高齢化による文明的存続危機を克服しつつ、伝統文化を守り、移民を選択的に同化させることで国家アイデンティティを維持する戦略です。米国の文明防衛が「外部からの脅威」に焦点を当てるのに対し、日本は「内部からの衰退」に焦点を当てる点が大きな違いです。』
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中国軍は再び「広い太平洋」分割狙う、西半球優先のトランプ戦略に隙
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD060NR0W5A201C2000000/『2025年12月10日 5:00
[会員限定記事]
歴史は繰り返しながら転変する――。西太平洋に進出しようとする中国軍の空母「遼寧」から発艦した戦闘機J15が6日、沖縄本島南東の公海上空で自衛隊の戦闘機に断続的にレーダーを照射した。偶発的な衝突もありうる危険な示威行為である。似た事態は12年前にもあった。2013年1月、東シナ海の公海上で中国海軍の艦船が火器管制レーダーを海上自衛隊の護衛艦に向けて照射した事件である。それは第2次安倍晋三政権が発…
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『2025年12月10日 5:00
[会員限定記事]歴史は繰り返しながら転変する――。西太平洋に進出しようとする中国軍の空母「遼寧」から発艦した戦闘機J15が6日、沖縄本島南東の公海上空で自衛隊の戦闘機に断続的にレーダーを照射した。偶発的な衝突もありうる危険な示威行為である。
似た事態は12年前にもあった。2013年1月、東シナ海の公海上で中国海軍の艦船が火器管制レーダーを海上自衛隊の護衛艦に向けて照射した事件である。それは第2次安倍晋三政権が発足した翌月だった。
12年9月に沖縄県の尖閣諸島を国有化した後、同12月衆院選で勝利した自民党が民主党から政権を奪還したばかり。「安倍政権が中国に厳しい姿勢をとるのでは」と警戒した中国側が、軍事的な手段を使って日本側に圧力をかけた事態だった。
中国軍のJ15戦闘機㊤(防衛省提供)と航空自衛隊のF15戦闘機㊦
今回のレーダー照射は、高市早苗内閣が発足して約1カ月半後の事件だ。いずれも中国共産党トップを意味する総書記、党中央軍事委員会主席は、習近平(シー・ジンピン)。中国が安倍と高市に向ける視線、日本に対する軍事的な行動には共通点がある。
半面、日中両国の2国間関係にとどまらない、さらに幅広い視点も必要になる。米トランプ政権は米東部時間4日、2025年版、国家安全保障戦略(NSS)を公表したばかりだ。
19世紀のモンロー主義さえにじむ「アメリカ、西半球優先」の提起には、アジア地域で様々な反応が出ている。これは国際的な安全保障環境の変容につながりかねない。今回の事態では、日中関係と米中関係という両方の歴史的な経緯に注目すべきだ。
台湾各紙はレーダー照射と米安保戦略に同時注目
「西太平洋において米英軍と戦闘状態に入れり」。1941年12月8日に発表された日本軍による真珠湾攻撃。それから84年を経た今、かつて敵同士だった日米両国は強い同盟関係にある。西太平洋上で米軍が対峙するのは日本ではなく、日々、進化する中国軍だ。これは台湾の今後の運命をも左右する。
こうした問題を俯瞰(ふかん)して考える材料になるのが、日米中の3国関係を常に注視している台湾の新聞各紙の紙面構成である。くしくも12月8日の月曜日付で台湾各紙が1、2、3面で展開した2種類の記事は示唆的だ。
まず、目を引くのは、米トランプ政権による「西半球優先」とした新たな国家安全保障戦略の関連記事だ。一部新聞は、米国防長官のヘグセスが「ワシントンとしては、台湾の現状を変える意思はない」と発言したとする見出しを1面トップに置いたうえで、中面で台湾に絡む様々な懸念事項を大きく解説している。
一方、中国軍機が6日、沖縄付近の西太平洋上で自衛隊機にレーダー照射した事件については、各紙ともそろって1面の準トップ級で扱い、大きく報じられた。写真、地図付きもあり、米トランプ政権のアジア、中国への姿勢とともに、今回の自衛隊機へのレーダー照射事件の意味、関連性にも多大な関心を寄せている雰囲気がわかる。
中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射を1面準トップ級で扱った8日付台湾各紙
アジア地域の安全保障問題に詳しい関係者は「米国の国家安全保障戦略は、自らのテリトリーとみなす『西半球』ばかり優先するアメリカ第一主義に傾き、中国との厳しい競争を軽く見るような印象さえある。
注意すべきは、その直後に西太平洋で(レーダー照射など示威行動が)発生した時間的な経緯だ」と指摘する。「高市首相による『台湾有事』を巡る国会答弁をとらえた様々な中国の圧力が、米側の態度の隙を突くように沖縄周辺、西太平洋上での軍事行動にまで波及したのはかなり危うい」とも強調する。
中国による日本に対する軍事圧力の強化が、米トランプ政権の意思として対中抑止力を強める方向に本気で動いていないと判断した結果で、それが西太平洋での軍事行動拡大につながっているとしたら、問題は極めて深刻である。
オバマ政権に提起した「広い太平洋」分割再び
ここでもう一つ、重要な過去の歴史を振り返りたい。やはり12年前の出来事だ。2013年6月、中国国家主席に就任して3カ月もたっていなかった習は、米国の首都ワシントンから遠く離れたカリフォルニア州の保養地にいた。当時の米大統領、オバマとの首脳会談のための訪米だった。
記者会見を終えて握手する中国の習近平国家主席㊨と当時のオバマ米大統領(2014年11月、北京の人民大会堂)
オバマに自国を大国として扱うよう迫った習が、特別の思いで言及したキーワードは、米国との間に横たわる「太平洋」。会談では「中華民族の偉大な復興」という「中国の夢」を語ったうえで「広い太平洋には米中両大国を受け入れる十分な空間がある」と強調した。
そこには「広い太平洋」を巡る様々な権益を大国である米中両国だけで分かち合いたいという裏の意図があった。太平洋の権益は経済にとどまらない。習の言葉は、中国海軍幹部がかつて米軍幹部に「ハワイより東を米軍、西を中国海軍が管理しよう」と持ちかけた経緯とも重なっていた。
オバマ政権は、この13年のカリフォルニアでの会談後、中国提案にひそむ真意の危うさに徐々に気がつく。そして、習が提起した「G2」色がにじむ「新しい形の大国関係」は事実上、棚上げされることになる。
しかし今年、米国で第2次トランプ政権が発足した後、今度はトランプ主導で安全保障観が変化。その隙を突く形で習政権が再び動き始める兆しがある。これは日本の安保政策にも大きく影響する。
中国海軍の空母「遼寧」=防衛省統合幕僚監部提供・共同
米国の新たな国家安全保障戦略では、台湾海峡の一方的な現状変更を支持しない政策が堅持され、ヘグセスもこの点に言及した。確かにこれは一定の安心材料だ。
とはいえ、米国自身が西半球を優先し、本気でアジア太平洋地域まで守る雰囲気に欠ける。中国がそう判断するなら、今後、不安定化は避けられない。高市による「台湾有事」を巡る国会答弁に端を発した中国による一連の対日報復措置。中でも新たな軍事的圧力に関しては、米トランプ政権の今後の動向とともに十分に注意すべきだ。(敬称略)
中沢克二(なかざわ・かつじ)
1987年日本経済新聞社入社。98年から3年間、北京駐在。首相官邸キャップ、政治部次長、東日本大震災特別取材班総括デスクなど歴任。2012年から中国総局長として北京へ。現在、編集委員兼論説委員。14年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。【関連記事】
・中国軍レーダー照射、何が起きたのか 緊迫度増す日本周辺の空と海 ・中国側から訓練の事前情報なし 小泉防衛相、レーダー照射巡り反論』
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米軍の危うい防衛ライン アジアにも不穏な兆し
Deep Insight 本社コメンテーター 秋田浩之
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD196J80Z10C25A9000000/

『025年9月22日 10:00 [会員限定記事]
欧州やアジアの主要国が今、ひそかに情報集めに躍起になっているトランプ米政権内の動きがある。10月にも発表される米国家防衛戦略の中身だ。
約4年に1回、米政権が策定するもので、米軍による対外関与のあり方を定める大切な文書だ。トランプ政権1期目の国防戦略(2018年)では、中ロを秩序への挑戦者と位置づけ、両国との競争に勝つ方針をかかげた。
ところが、この路線は後ずさりしかねない雲行きだ。米国防総省は…
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『エルブリッジ・コルビー著「拒否戦略」は、中国の軍事的台頭に対抗し、その覇権を阻止するための米国の防衛戦略を提唱する書籍です。
中国との直接的な軍事衝突ではなく、「拒否的防衛」として、米国と同盟国が反覇権連合を形成し、中国の軍事的支配を拒否することで、長期的な平和と安定を目指す戦略を論じています。?
主な内容?
「拒否的防衛」戦略の提唱:
米国は中国の軍事的優位性を完全に覆すことは不可能だと判断し、中国の軍事的な支配確立を拒否することを目標とします。
反覇権連合の形成:
中国の台頭に対抗するため、米国は日本やインドなどの同盟国と連携し、反覇権連合を構築する必要があると主張します。
同盟国への支援の重要性:
中国が「脆弱な構成要素」と見なす台湾やフィリピンなどの国々に対して、米国は手厚い防衛支援を行うべきだと説きます。
中国の野心と米国の対応:
中国の軍備増強による覇権奪取の動きに対し、米国と日本がどのように対応すべきか、具体的な戦略的視点を提供します。
戦略的思考の提唱:
妥協することなく、明確な論理で中国との対抗策を描き出し、最終的に戦争の回避と平和な状態の維持を目指すのが本書の目的です。
拒否戦略 エルブリッジ・A・コルビー著 – 日本経済新聞
2024/03/23 ? そこでの中国の覇権を拒否することこそが米国のグランド・ストラテジーのもっとも重要な目的であり、逆にア…日本経済新聞
拒否戦略―中国覇権阻止への米国の防衛戦略 – 紀伊國屋書店
内容説明 中国の著しい軍備増強により、もはや過去のものとなった北東アジアにおける米国の軍事的優位。 もし、西太平洋を中心…紀伊國屋書店
AI の回答には間違いが含まれている場合があります。 詳細』
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北朝鮮、ウラン濃縮施設を新設か IAEAが指摘
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM205AZ0Q5A820C2000000/『2025年8月20日 17:31
think!
多様な観点からニュースを考える
竹内舞子さんの投稿
竹内舞子ウラン濃縮施設を視察する北朝鮮の金正恩総書記=朝鮮中央通信・共同
【ソウル=小林恵理香】国際原子力機関(IAEA)は18日、北朝鮮の安全保障に関する報告書をまとめた。北西部の寧辺(ニョンビョン)でウラン濃縮施設とみられる建物が新設されていると指摘した。北朝鮮の核・ミサイル開発の動向に深刻な懸念を表明した。
IAEAが過去1年間の衛星写真と関連情報を分析したところ、寧辺で2024年12月にウラン濃縮施設とみられる建物の新設工事がはじまったという。25年5月時点では外観は完成したものの、建物内部の関連インフラなどは整備を続けているとの見方を示した。
北朝鮮北東部・豊渓里(プンゲリ)にある核実験場については、大きな活動の兆候は見られなかったが「核実験を実施できる状態を保っている」と記した。米国との非核化交渉で18年に同実験場を閉鎖したあと、内部の復旧作業を進めていた。
ウラン濃縮施設は遠心分離機でウランを高速回転させ、核兵器に必要な高濃縮ウランを生産する施設だ。10年に寧辺の核施設を訪問した米国の核物理学者、ジークフリート・ヘッカー氏が当時2000基の遠心分離機が稼働していたと明かしている。
北朝鮮は寧辺に加え平壌近郊の降仙(カンソン)にもウラン濃縮施設を保持しているとされる。寧辺の核施設でプルトニウムや高濃縮ウランを生産し、06〜17年には計6回の核実験を断行した。
北朝鮮は核戦力の拡大に意欲を見せる。24年9月に金正恩(キム・ジョンウン)総書記がウラン濃縮施設を視察する様子を初めて公開した。濃縮に使う遠心分離機の台数を増やす方針を示し、兵器向けの核物質生産を強化すると強調した。
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、24年時点の北朝鮮の核弾頭保有数は前年比20発増の50発だった。IAEAは今回の報告書をもとに9月にも開く年次総会で北朝鮮による核開発についても議論する見通しだ。
【関連記事】
・北朝鮮の金与正氏「韓国は外交相手になり得ず」 9月に最高人民会議
・金正恩氏「核武装を急進拡大」 米韓演習に反発、海軍能力向上を指示多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。竹内舞子のアバター
竹内舞子
経済産業研究所コンサルティングフェロー
コメントメニュー分析・考察 北朝鮮は自国内にウラン鉱山とウラン濃縮施設を持ち、核兵器に使用する高濃縮ウランを自国で製造できる。これは北朝鮮の核開発における大きな「強み」の一つである。
寧辺には北朝鮮の原子力関連施設が集まっており、常に衛星などで監視されている。その場所でウラン濃縮施設とみられる建物を新設しているということは、昨年の金正恩総書記のウラン濃縮施設視察報道とも相まって、自国の核兵器開発が着々と進んでいる状況を見せつけていると考えてよい。安保理をはじめ、国際社会が北朝鮮に対する確固たる対応を取れない中で、核開発がどこまで進展するのか、日本にとり極めて懸念すべき状況が続く。
2025年8月21日 4:22
いいね 2 』 -
オーストラリア軍艦、日本の「もがみ型」採用 価格・性能が「最良」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM050I40V00C25A8000000/『2025年8月5日 8:36
豪州に寄港した海上自衛隊の「もがみ型」護衛艦(3月、豪州南西部パース近郊)
【シドニー=今橋瑠璃華】オーストラリアのマールズ国防相とコンロイ国防産業相は5日、記者会見を開き、同国が導入を計画する次期フリゲート艦について「三菱重工業の提案を採用する」と認めた。価格や性能面で最も良い条件を提示したという。
三菱重工業は海上自衛隊の「もがみ型」護衛艦を建造している。マールズ氏は「今回の発表は計画を何カ月も前倒しにするもので、できるだけ早期に艦艇を就役させたい」と述べた。コンロイ氏は「価格、性能、納期内に受け渡せるか、という点において、改良『もがみ型』は明確な勝者だった」と説明した。
豪州政府は100億豪ドル(約1兆円)を投じて、11隻のフリゲート艦を導入する計画だ。最初の3隻を豪州外で造り、残りを豪州南西部パース近郊のヘンダーソン造船所で建造する。
マールズ氏はフリゲート艦導入計画について、「(米英豪の安全保障枠組み)AUKUS(オーカス)を通じた原子力潜水艦導入に次ぐ大規模な能力取得の決定だ」と強調した。
【関連記事】
・オーストラリア次期フリゲート艦、日本製採用へ 初の輸出案件に
・豪州、次期フリゲート艦の最有力候補を週内決定か 日独が候補 』 -
「解放の日」以降の関税の答合わせと内申点(炭鉱のカナリア、炭鉱の龍)
https://www.shenmacro.com/archives/38711071.html※ 全体的な「構造」問題として、トランプ減税の「源資」をひねり出すためには、「関税収入」が必須であることも、指摘しておこう…。
※ 7月9日に、「書簡」を送り付けられて、他の先進諸国より高い関税を示され、右往左往…。
参院選にも敗北して、政治的な混乱も極まる…、というのが最悪のシナリオだろう…。※ 世界戦略的には、7月20日の結果を見てから、じっくり考える…、というところか…。
『July 07, 2025 01:39
「解放の日」関税の騒ぎから既に3ヶ月経っており、米国の貿易相手国に交渉の機会を与えるために一旦延期された関税の交渉期限が再び近付いている。
本ブログは4月の段階から「4/9から始まる90日間は基本的にローズガーデンで広げた風呂敷を畳むプロセスであり、逆ではない。
ドタ勘では最終的にはトランプ政権の公約の一律10% +中国60% +安全保障に絡む品目の個別関税、という組み合わせの、せいぜい少し上に着地するのではないかと思っている」との方向性を示してきた。
リスク資産への投資指針を決定する上でこの基本予想の方向性は大いに有益であったと信じている。
この3ヶ月の通商交渉を振り返ると、対中国の風呂敷がさっさと畳まれた以外、ディールは全くなかったわけではないが、通商関連のニュースはかなり少なかったように思える。
以下ではまずディールや暫定ディールに到達したケースを整理する。
・中国
一度はデッドロックに入ったようにも見える中国との報復関税合戦について、前回の記事で「中国政府は恥をかかないような降り方を探しているところであると推測できる」述べた通り、大方の予想よりも収束は素早かった。
先に電話すると負けた気がするという状態からようやく通商交渉が始まるのだが、交渉の場所も、米国まで呼び出される形を嫌がった中国政府のわがままでスイスになったと思われる。
いずれにしろ、5/12にトランプ政権はジュネーブで中国側の交渉担当者と共同声明を発表し、中国に対して125%まで引き上げた相互関税率を34%に引き下げた上で、うち24%の執行を90日間停止し、基礎関税の10%を適用する。ただし
(1) 1974年通商法301条に基づく中国原産品への7.5~100%の追加関税(第一次トランプ政権から続いている分)
(2) 国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づくフェンタニルの流入防止を目的とした中国原産品に対する20%の追加関税
(3) 1962年通商拡大法232条に基づく鉄鋼・アルミニウム製品や自動車・同部品に対する25%の追加関税
等は維持する。
トランプ政権は後に対中関税を55%と表現しているが、これは猶予期間の相互関税10%にフェンタニル関税20%、更に第一次トランプ政権で多くの品目に25%の関税を課しているためである。
中国も米国原産品への125%の追加関税率を当初の34%に戻した上で、うち24%の執行を90日間停止し、追加関税率を10%とする。
加えて、4月2日以降に米国に対して講じた非関税措置を停止、または廃止するために必要な行政措置を講じる。5/12から90日間なので、8/12に猶予期限がやってくる。
まだ正式なディールではないものの、中国への暫定関税は想像以上に甘い印象を与えた。
本ブログでも公約通りの60%を想定しており、トランプ政権の55%というカウントの仕方を信じればニアピン賞と言えるものの、ヘッドラインに書かれる「フェンタニルを足して30%」という数字はかなり低いと言え、この暫定ディールは激しいリスクオンを招いた。
フェンタニルの分もいずれ対策提示と共に撤廃されるとの観測もあるが、それで10%になるとはさすがに考えない方がいいのではないか。
世界で唯一相互関税への対抗関税を大々的に発表した中国が、さっさと暫定ディールに到達したことが、他国の通商交渉担当者の心理にも微妙な影響を与えた可能性がある。
・イギリス
イギリスは最初にトランプ政権との間に「ディール」に到達した国である。
元々イギリスは対米貿易赤字国であるにもかかわらず10%の一律関税を課せられていたが、この10%の一律関税はディールでも免除にならず、イギリスは米国製品の市場アクセスの開放と引き換えに、232条に基づく自動車関税25%から「10万台の10%関税枠」を勝ち取ることができた。
“Economic Prosperity Deal”と名付けられたこのディールは我々や、恐らくトランプ政権が当初思い描いて「関税を武器に通商面の有利な条件を引き出す」ディールにかなり近い形式である。
またこのディール内容から10%の一律関税は何があってもなくなることはないことが判明したと言えるだろう。
・ベトナム
「解放の日」に46%というかなり重い関税を課せられたベトナムも何とかディールに到達した。
ベトナムは対米関税をゼロにする代わりに関税を20%まで下げてもらうことに成功した。
ただし、前回の記事でも強調したように、トランプ政権が広範な国々への一律関税に踏み切ったのは、そうしないとどうせ中国からの迂回輸出が行われるからであるからだが、ベトナムはまさにその最前線であり、従ってベトナムは迂回輸出阻止に対して何らかのコミットを見せなければならなかった。
ベトナムはゼロ関税を提案して断られた後に様々な定性的な迂回輸出対策を提示したと思われるが、結局「迂回輸出と認定された商品は40%関税」という着地となった。
どのような商品が何を根拠に迂回輸出(第三国からの積み替え品)と認定されるかについては明らかになっていない。
ベトナムが迂回輸出の最前線という特殊性もあるとはいえ、このケースからは、ディールに到達しても相互関税が10%まで下がらないことがあることが判明したと言えるだろう。
またしてもトランプが飽きる
7月初旬時点での進展はこの程度である。
「解放の日」関税を主導したピーター・ナヴァロなどは当初「90日間で90件の交渉が成立する可能性」を見込んでいたが、これはさすが実務に疎い思想家らしいとも言うべき短慮である。
インドをはじめとしてディールが近い国も10ヶ国程度あるようだが駆け込みでディールのヘッドラインが飛ぶ可能性もあるか(ただし筆頭のインドについては報復関税をチラつかせるなど、難航しているとの観測もある)。
大半の国が間に合わないことが判明するとベッセントも「重要な18ヶ国との交渉を9/1のレイバーデーまでに」とゴールポストを動かした。
ローズガーデン関税リストでは123ヶ国が10%の最低関税率となっていたが、ベッセントは約100ヶ国が10%で着地すると述べており、123ヶ国も100ヶ国も大して変わらない。
一方、「解放の日」直前と同様の心理となるが、トランプ自身は自分で設定した締め切りが近付くにつれてまたしても煩雑な交渉に飽きてきたらしく、7月に入って間に合う数ヶ国を除く重要国には「20~30%の関税率」を提示する書簡を一方的に送り付けると言い出した。
6月時点は延期に前向きだったにもかかわらず、である。
この書簡を受け取るのは10ヶ国程度となる。
更にトランプによるとこの書簡は作成済であり、10~12ヶ国に対し、8月1日発効の10~70%の幅広い関税率を、7月7日に送付することになっている。
「延期」に関しても、ベッセントのフレンドリー的なコメントをトランプ自身の言葉が否定した場合は後者を準拠すべきなのが原則である。
実際ベッセントも「われわれは大統領の意向に従う。貿易相手が誠実に交渉しているかどうか判断するのは大統領だ」とトランプに追従することになる。
12ヶ国の内訳はさすがに明らかになっていない。
8月1日までに駆け込み土下座も不可能ではないため最終解答ではないが、とにかく週明け以降、書簡を解読する時間帯に入る。
現時点のカテゴリー
整理すると、世界中の通商交渉の相手国は概ね以下のように分類されるのではないか。
①一律10%で放免となる約100ヶ国②7/9までにディール成立(10ヶ国以内)
③9/1まで交渉延長を認める
④誠意が認められず、関税率の書簡を送りつけて交渉終了(10~12ヶ国)
①は主に対米貿易黒字額がほとんどない小国である。
主要先進国については不透明な密室の中での進捗があるともあまり思われず、②のメンバーはあってもあまり重要でない新興国になるだろう。
主要先進国の大半は③になると思われる。
問題は誰が④に含まれるかである。
トランプ政権は「交渉の誠意次第」と内申点並みに曖昧で主観的な表現を用いているが、素直に考えればこの通商交渉ラッシュにまともに参加すらしなかった国々ということになる。
真面目に交渉を行ってさえいれば、関心・意欲・態度が下位12番以内に入ることはないはずだ。
しかし、トランプ政権が書簡を送付する先として日本を例に挙げ、また「30~35%」という妙に具体的な数字を示したのが混乱を招いた。
書簡組の具体的な関税率は素直に考えると「解放の日」への回帰になるはずだが、日本の35%が妙に高いのと、10〜70%というレンジの上限が「解放の日」の上限より高いところが気にならなくもない。
強硬な日本政府
実際、中国は別格として、今ラウンドの交渉で主要先進国の中で最も強硬で態度が悪かったのは日本政府である。
中国さえ含む大半の国は10%関税を既に所与として捉え、何かと引き換えに相互関税率の引下げ、また232条対象の自動車等についても免税枠の設定を追求してきた。
それに対して日本政府は意外なまでに強硬であり、最後まで関税の完全撤廃を、少なくとも表向きには唱え続けた。
少なくとも自動車に関してはそもそも「解放の日」関税ですらなく232条対象なので、232条関税の存在を認めた上で免税枠の設定や拡大を交渉目標とするのが定石であり、232条対象なのに日本相手だけ免除させるというのはさすがに想像しづらいというか、そのような要求は米国側の担当者を大いに困らせることになったのではないか。
日本側が出せるカードでまず思い付くのが農産物のアクセス拡大であり、トランプ自身も度々それをヒントとして提示してきたのだが、運悪く農林色の強い内閣に当たったことでそれも困難となり、そうなるともはやカードの交換ではなくただ「説明」を行っていたようである。
そうなるとトランプ政権側から見て7/9が迫る中で「説明を聞く」行為はもはや時間の無駄なので、日本との交渉を一旦打ち切って後回しにした。
ベッセントは日本との交渉の難航について「日本は参院選前だから」と述べており、言い訳とも、取りなしているようにも見える。
その相手は当然、交渉の難航を見て激怒したトランプであり、ベッセントは日本を④から③に何とか持って行こうとしているようにも見えた。
ただ、そう見えることから「交渉の芸術」の一環だった可能性も否定されない。
元より多数の国から構成され意思決定が遅いと思われていたEUは早々と7/9までのディールを諦めている。
EUは10%の一律関税はなくならないものと認識しており、その上で地理的に近いイギリスと似たような形で、米国への投資拡大と引き換えに自動車の関税軽減枠の獲得を目指している。
また最終ディールがまとまらなくても暫定ディール(原則合意)と現状維持を求めていく。
韓国も概ね同様であり、これらの主要国は③となるだろう。
いずれにしろ、今から米国の関税率は暫定一律10%から再び引き上げ局面に入ることが予定されている。
とはいえ金融市場も「どうせ再延長だ」とは思っていても「どうせ一律10%だ」と織り込んでいるとも思われず、従って懸念材料としては「④にどれだけ先進国が含まれているか」が鍵となる。
先進国の中でも日本がその先頭にいることはどうも間違いないが、そうは言っても大量の先進国の④堕ちは想像しづらい気がする。これは内申点と同じ、相対評価だからである。
やはり違法だったIEEPA関税余談となるが、本ブログはかねてからIEEPA(国際緊急経済権限法)に基づく、貿易赤字を理由に関税を掛ける論法に無理があると考えており、「トランプ政権の中にも雑な論法を使っているという自覚はあるだろうから、ローズガーデンの関税率は”吹っ掛けてみた”に限りなく近い」と述べてきたが、果たして5/28に米国の国際貿易裁判所(CIT)はIEEPAを根拠とした相互関税に違法判決を出している。
もっともトランプ政権は直ちに連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)に控訴し、CAFCは結論を出すまで関税の継続を認めたため、ゴールドマンが言うようにCITの違法判決は実効的には「ナッシングバーガー」であった。
この裁判は1年以上かけて連邦最高裁までもつれ込む可能性が高く、そうなると連邦最高裁は保守系6名、リベラル系3名の判事から構成されるため共和党寄りであることが効いてくる。
もっとも共和党出身とは言ってもジョージ・ブッシュ大統領が指名した判事も複数存在しており、これまで確かに国家緊急事態法とIEEPAは濫用されており、議会報告も形骸化してきたものの、あえて正面から問われて合法との結論を出すのはかなり恥ずかしい行為である。何年かかってもIEEPA関税は違法行為であると示されるだろう。
もっともトランプ政権も――恐らく最初から怪しいと思っていたからこそ――プランBも用意しており、貿易赤字(!)対処のために15%までの関税を150日間課徴する権限を大統領に付与した1974年通商法122条で5ヶ月ほど時間を稼ぎ、その間301条を動員する調査を済ませるという算段を立てる。
なお122条はこれまでに発動された前例がない。
金融市場では1日でナッシングバーガー認定を受けているが、違法判決は通商交渉の遅滞にも少しは寄与したのだろう。
最初から違法と分かっている関税を取り消してもらうのに、どうして米国に何らかの利益を与えなければならないのか。
もっともこの判決でさえ232条関税には触れておらず、それだけ232条関税を他国が交渉で撤廃してもらうのは難しいということである。
要約
・「解放の日」以来イギリス、ベトナムだけがディール締結
・10%基礎関税はなくならない
・ディールは10%基礎関税のみになるとは限らない
・放免、ディール、延長、書簡の4組が存在する
・EUと韓国など主要先進国は基本線が「9/1まで延長」
・日本は主要先進国の中では最も態度が悪く、書簡に近い可能性
・基本的には主要先進国は書簡組に入らないだろう
・主要先進国が書簡組に入った場合は衝撃に備える必要
・IEEPA関税は数年後に違法との結論になる可能性が高い
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第2次トランプ政権の追加関税措置(2025年6月) | 調査レポート – 国・地域別に見る – ジェトロ
この記事は投資行動を推奨するものではありません。
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