衆院選 2021 データで見る野党共闘 5野党、一本化の勝率28%
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/shuin2021-analysis-joint-struggle-simulation/






















日本の防衛費は、主要国と比べてどのくらい?https://www.mod.go.jp/j/press/book…
このような「覇権国の覇権内容の変質の過渡期」に当たって、日本のような「中堅国」の国家戦略としては、どのような戦…
「米国がコストを払ってイランの軍事能力を削いだおかげで、今の交渉の席がある」という強気の主張は、まさに「覇権国…
「米国がリスクを取って道を切り拓いたのだから、その恩恵を受ける同盟国が対価(軍事費や経済協力)を払うのは当然だ…
そういう米国の「決定は米国が独自に行い、その結果生じるコストやリスクの管理は同盟国に分担させる」というパターン…
米国は、過去の事例でも「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」に基づき、米国の安全保障上の利益を最優先に行動し…
衆院選 2021 データで見る野党共闘 5野党、一本化の勝率28%
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/shuin2021-analysis-joint-struggle-simulation/

















直前まで大敗予想の自民党、なぜ絶対安定多数を確保できたか
野党共闘でも自民党を崩しきれなかった理由
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67555?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=top
※ 「自民党」の「凄み」を余すところなく語っている記事だな…。
※ 「政権」を失いそうになるや、「団結」する…。
※ しかし、「一旦、政権を握った」となるや、その中で「権力闘争」に走る…。
※ 有力者間での「思惑」や「利害関係」「立ち位置」の違いを内包しているんで、次の「政局」「足の引っ張り合い」の芽は、見えているようだ…。
※ 菅さんが、活躍したという話しは、初耳だった…。それもまた、次の争いのタネとなる…。
※ 参院選に勝利すれば、ますます「岸田カラー」が出てくるんだろう…。
※ そういうことに、各有力者がどこまで協力するものなのか…。
※ そういう「勢力争い」の力学で、日本国の「国政」は動いていくものなんだろう…。




『自民党は10月31日投開票の衆院選で絶対安定多数の261議席を獲得した。この結果を予測していたメディアや有識者、永田町関係者は少なかった。なぜなら報道各社の情勢調査や当日の出口調査で、自民党の苦戦を伝える数字が出ていたからだ。
自民党幹部でさえ情勢をかなり悲観していた。例えば、投票日の31日昼時点で、自民党有力筋でさえも「過半数割れの可能性がある」との見方を示していた。もっと言えば同日午後8時過ぎの段階でも、フジテレビは単独過半数割れとの見通しを報じていたほか、NHKも単独過半数は「ぎりぎり」と繰り返していた。
驚愕の「自民惨敗」を示す出口調査
10月31日午後、主要報道機関の出口調査が永田町に一斉に出まわった。数字は中間報告、途中経過に過ぎなかったが、自民党が過半数の233に達しないという予測が次々に出てきた。報道機関が出口調査の詳細を公表していない以上、あくまで推測でしかないが、自民党が絶対安定多数を取る兆候は数字からは読み取れなかったようだ。自民党有力筋も当然、それらの情報をつかんでおり、自民党惨敗を感じさせる材料だらけだった。
31日夕、千葉県のある自民候補者の陣営幹部は複数の報道関係者に問い合わせを行い、「このままでは危ない」と語り、有力支援者らに投票に行ったかどうかを確認する電話を慌てて入れ始めた。投開票日当日の選挙運動、特定候補への応援は禁じられているが、投票を呼びかけること自体は推奨行動だ。支持者を固めきり、投票に行ってもらわなければ接戦では勝てない。だから最後の5分まで、投票に行ってもらうよう呼びかける。油断して投票しない人も中にはいる――。長年政権を維持してきた自民党は、投開票日当日も手を抜かない。
一般的に低投票率の方が与党に有利とされ、今回もそのセオリー通りの結果となったが、選挙現場ではやや様相は異なる。「自民党に入れるべき支持者が漏れなく投票に行くように積極的に働きかけている」のが実態だ。敗北への危機感と焦りが、ぎりぎりまで票を積み上げる努力に結びつく。結果的に、この陣営幹部が推す候補者は接戦を制した。筆者には「本当に危なかった」と明かした。』
『集中的で無駄のない遊説作戦
「150選挙区好調」「80選挙区で苦戦」「50選挙区で接戦」・・・。
10月25日夜、自民党の選対会議での情勢分析結果だ。複数の関係者によると、会議の場は重苦しい雰囲気に包まれていたという。接戦の50選挙区のうち半分を制しても175議席。この時点では比例代表で自民党は60~65議席といわれていたため、過半数割れの可能性は否定できなかった。自民党は明らかに不利な状況にあり、惨敗の“恐怖”が党内に広がった。
選挙に妙案はないが、自民党は終盤に向けて緻密な遊説日程を組み始めた。接戦区に岸田文雄首相や菅義偉前首相、安倍晋三元首相を優先的に投入する作戦を展開したのだ。これは菅氏の街頭での反応が非常に良いことも踏まえた判断だったという。例えば、茨城6区には終盤だけでも、岸田、菅、安倍の3氏が日替わりで現地入りしている。
30日の選挙戦最終日の党幹部遊説は、自民党の粘りを象徴していた。埼玉、東京、神奈川の接戦区に岸田氏、菅氏、麻生太郎副総裁、河野太郎広報本部長らを集中投入し、選挙区での勝利につなげている。神奈川7区には岸田氏と麻生氏、東京23区や埼玉15区には岸田氏と菅氏、といった具合だ。いずれの選挙区も事前の情勢調査や出口調査で劣勢といわれていたところばかりで、極めて計画的だ。
選挙戦最終日の10月30日、神奈川14区の応援に入り、候補者の赤間二郎氏と手を取り合って聴衆に向かってガッツポーズを決める岸田文雄総裁(写真:つのだよしお/アフロ)
ギャラリーページへ
首相並びに首相経験者の応援は、圧倒的知名度はもちろん、陣営の士気を高める意味で絶大な効果がある。岸田氏自身、覇気や闘争心を前面に出すタイプではなく、安倍元首相のような盛り上がりを演出することはできないが、現職総理の応援に勝るテコ入れはない。終盤の自民党の遊説日程には無駄がなかった。接戦区、勝てそうなところのみを選んでいる。残念ながら、立憲民主党の幹部遊説日程を見る限り、そこまでの計算と計画は感じられなかった。』
『投開票日翌日に共同通信が報じたところによれば、公示日から選挙戦最終日までに岸田氏が応援に入った小選挙区は68で、うち36選挙区で勝利したという。「勝率」は5割を超える。それに対して立憲の枝野幸男代表の方は、51選挙区に応援に入り、勝利したのは15選挙区。勝率は3割を下回る。
両党首とも応援に入った26の選挙区で比較すると、選挙区で勝ったのは自民党が15人で、立憲民主党が9人。比例復活したのは自民9人、立憲8人というからいずれも接戦だった。
自民党が接戦区を数多く制することが出来た大きな要因は、やはり経験豊富な選対の緻密な戦略によるところが大きいと言えるだろう。
岸田首相は「3A」から脱却、菅前首相は復権へ
さて261議席獲得で、自民党内はひとまず安泰のようにみえるが、小選挙区で落選した甘利明幹事長が辞任の意向を示しており、党内に動揺が広がっている。岸田首相は安倍氏、麻生氏、甘利氏のいわゆる「3A」に配慮した党運営を意識してきたが、甘利氏の求心力の低下に伴い、自らのカラーを出しやすくなるだろう。
一方、9月の総裁選で「3A」に対抗した小泉進次郎前環境相、石破茂元幹事長、河野氏のいわゆる「小石河」は圧倒的な得票で当選した。来年の参院選に向け、さらには「ポスト岸田」を念頭に置いた動きを強めていくはずだ。』
『「小石河」サイドには、菅前首相が不気味に控えている。菅前首相は午後8時の投票終了直後に当選確実を出し(ゼロ当)、2カ月前の国民的不人気が嘘に思えるような強さを見せた。街頭では「1日100万回接種の体制をつくる、あえて高めの数字を公言した。そこから大変でしたが」と笑いを取る余裕もあった。首相時代には考えられないハッスルぶりは、復権への意欲満々と受け取っていいだろう。
維新の将来性と立民の絶望
日本維新の会の大躍進がニュースになっているが、2012年に57議席を獲得しており、ようやく初期ブーム時の水準に近づいたという見方が正しい。とはいえ、第3極の躍進は自民党、立憲民主党の両二大政党からみると脅威である。
小選挙区比例代表並立制は1996年の総選挙から数えて9回目となった。理論的には二大政党に収れんしていくとされているが、日本政治においてはそうはなっていない。二大政党制を提唱してきた野党の実力者、小沢一郎氏が小選挙区で落選したことがすべてを物語っている。日本の有権者は、25年を経ても多党制志向が強い。
立憲民主党にとっては厳しい結果となった。候補者個人の力で勝利しているケースが多く、党としての勢いは皆無に近いといってもいいだろう。岸田政権が中道寄りで一定の支持を得ている以上、立民は立ち位置を整理しなければ来年の参院選も苦しくなる。立民は絶望的ではないか。
それに対して、第三党となった日本維新の会は、保守・中道層が求める自民党に代わる票の受け皿になる可能性が高まってきた。
まず中道に寄せてきた自民と明確な中道路線を取る維新は政策的には十分組める。維新の連立政権入りは政策的にはすぐにでも可能だ。ただ、維新は自民党との連立を頑なに否定してきた歴史を持つため、なかなか難しい。とはいえ、国会での存在感が増し、当面維新がキャスティングボートを握ることになった。そして何より注目すべきは新鮮さを維持している点かも知れない。維新は松井一郎大阪市長が代表選への不出馬を表明し、維新人気を支えてきた吉村洋文大阪府知事も代表選への出馬を否定した。維新は新陳代謝を継続している点で将来性がある。』
自民引き締め、意外な堅調 終盤で若者取り込み
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA012VH0R01C21A1000000/
※ 『日本における若年層の自由民主党の支持の高さは欧州とは対照的と言え、その背景に興味を覚えます。
9月に連邦議会選挙が行われたドイツでは若年層の票は第3党となった環境政党・緑の党、第4党となった親ビジネスのFDPへと流れ、中道右派のCDU/CSUの得票率は歴史的な低水準に沈みました。
英国で単独過半数を握る保守党のジョンソン政権への支持率も高年齢層ほど高い傾向が見られます。』
※ 日本では、「就職氷河期」を経験したからじゃないか…。
※ 誰でも、「自分の生活が、一番大事。」…。ましてや、日本社会みたいに「新卒一括採用-年功序列-定期昇給」という雇用体系が、まだまだ残存している雇用環境では、就職する時に「経済情勢が、好調か不調か」ということは、「一生を左右する」「人生の一大イベント」だ…。
※ それなのに、「空理空論」ばかり言っている政党に、「自分の一生」を託する気にはなれんだろう…。
※ あと、「ネットメディアが普及したこと」も大きいだろう…。新聞、テレビのオールド・メディアの言っていることは、「信頼するに足りるのか」、みんなが考えるようになって来たんだろう…。


『自民党は衆院選で事前の情勢調査や出口調査の予測より多い議席を確保した。党内で意外に堅調だったとの受け止めが広がる。序盤での「苦戦」情報を受け、執行部が党内を引き締めた効果とみられる。固定電話による調査の対象になりにくい若者層などの支持を得た候補が終盤にかけて浮揚した。
日本経済新聞社が10月19、20両日に実施した序盤情勢調査で与野党どちらの候補が勝ってもおかしくない「接戦区」が全289小選挙区の4割ほどあった。自民はその過半で競り勝った。
自民は序盤情勢を受けた10月21日、甘利明幹事長らの連名で「急告 情勢緊迫 一票一票の獲得に全力を!!」とする通知を全候補に送った。「全国各地で多くのわが党候補者が当落を争う極めて緊迫した状況にある」と呼びかけた。
岸田文雄首相も終盤にかけて激戦区に集中的に応援に入った。現地入りした68小選挙区の勝敗をみると36人が競り勝ち、小選挙区での勝率は5割を超えた。51選挙区で応援した立憲民主党の枝野幸男代表は15勝で勝率は3割を切った。
引き締め効果が情勢調査で捕捉しづらい「隠れ与党支持層」を掘り起こしたとの見方はできる。
日経新聞は序盤情勢で「与党、過半数を視野」と報じた。自民は単独過半数を割り込む可能性があり、立民は公示前勢力から30議席ほど増えると予測した。
調査は固定電話と携帯電話に調査員や自動音声で実施した。調査員が固定電話向けに実施した質問への回答者は高齢者の比率が2017年衆院選より高かった。
高齢者は若年層に比べ立民などリベラルな政党を支持する比率が高い傾向がある。予測議席数を算出する際に補正をかけるものの、今回は想定以上の影響を受けたおそれはある。
一方で固定電話の調査で対象となりにくい若年層やインターネットをよく使う層は保守的な志向が強いとされる。
実際、首相が選挙戦の最終日に入った街頭演説の会場では若者や子連れの夫婦などが目立った。情勢調査で把握しきれなかったこうした層が終盤にかけて接戦区での自民の票数を押し上げた可能性はある。
接戦区の多さは開票結果が情勢調査や出口調査と食い違った一因に挙げられる。よく似ているのが2003年衆院選だ。
当時も投票日の出口調査で報道各社の獲得議席予測にばらつきがあった。自民は220~240台、民主党は170~200台までの予測があった。開票結果は自民が237議席、民主は177議席だった。
03年以来といえる接戦の多い衆院選となった今回も、全体として与党の議席予想が実際より低く出る傾向となった。
10月31日の投開票日に共同通信社が実施した出口調査の午後3時ごろまでの集計をもとにした日経新聞の分析で、自民の予想獲得議席は単独で過半数の233をわずかに超える程度が軸だった。立民は議席を増やす公算が大きいとの見通しが出た。
実際には自民が261議席まで積み上げ、立民は公示前勢力を下回る96議席と大きな差があった。
投票締め切りまでの出口調査でどんな変化が生じていたのか。出口調査に答えた人の年齢層をみると、午後6時すぎの集計で18.4%だった40歳未満の割合が午後8時すぎの集計で19.8%に高まった。
夜にかけて投票者の若年層の比率が高まり、出口調査の回答者の内訳も変わったとみられる。出口調査からは若年層は比例代表で立民に投票した比率が高齢者層より低いことが分かる。午前は高齢者が多く、時間帯による世代差が影響したとみられる。
【関連記事】
・「野党一本化」定説崩れる 立民、共産などとの共闘不発
・首相応援の小選挙区で27勝32敗 比例復活含め8割超当選
・与野党、世代交代進む 大物議員が落選・選挙区敗北
・自民、全派閥で議員減 二階派が10人減の37人
衆院選2021 』
『多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
楠木建のアバター
楠木建
一橋大学 教授
コメントメニュー
別の視点
勝利条件が本来多元的な政治の世界にあって、選挙は極端に勝利条件が明確です。「当選か落選か」しかない。普段何やっているのか分からない連中が突然元気になるのが面白い。人間はつくづくゲンキンなものであります。
2021年11月2日 7:17
伊藤さゆりのアバター
伊藤さゆり
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 研究理事
コメントメニュー
別の視点
日本における若年層の自由民主党の支持の高さは欧州とは対照的と言え、その背景に興味を覚えます。
9月に連邦議会選挙が行われたドイツでは若年層の票は第3党となった環境政党・緑の党、第4党となった親ビジネスのFDPへと流れ、中道右派のCDU/CSUの得票率は歴史的な低水準に沈みました。
英国で単独過半数を握る保守党のジョンソン政権への支持率も高年齢層ほど高い傾向が見られます。
2021年11月2日 9:03 (2021年11月2日 11:34更新)
山本由里のアバター
山本由里
日本経済新聞社 マネー・エディター
コメントメニュー
別の視点
世界でも例のないスピードで高齢化が進むこの国は2036年、3人に1人が65歳以上の高齢者で構成される社会になります。
そして今でも65歳以上人口のおよそ7人に1人が認知症とされますが、2025年以降団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になることでその割合は5人に1人に上がると見られます。
世論調査に与えるブレの検討以上に投票の方法そのものにも変革が必要でしょう。今のような形で投票所に足を運び、筆記用具で記入して、紙を箱に空いた穴に入れるーーどれも認知機能が衰えた人には難しい行為です。』
歴代のWindowsにガチのマジで無能なやつが1つあったよな
http://blog.livedoor.jp/bluejay01-review/archives/58648660.html
※ 今日は、こんなところで…。

※ この手の「○○は、酷かった…。」話しは、キリ無く語ることができる…。
※ Windowsもさることながら、Macは輪をかけて酷かった…。
※ 「コントロール+Sが、全てを救う…。」とか、ふざけるな!という感じだった…。
※ しかも、何かにつけて、「高くつく」しな…。「信者」じゃなければ、ついて行けないよ…。
※ ちょっと、「調子が良ければ」、「調子に乗って、いろんな仕事をさせる」…。
※ それがまた、「加重負担」になって、マシンの「能力」を超えて、「ハングアップ」する…。
※ それの、永遠の「繰り返し」だ…。
※ 今では、もう、「激しい仕事」は、させなくなったんで、「平和」なものだ…。
※ 「外部からの攻撃(?)」は、あるがな…。
※ それを、「躱(かわ)して行く」のも、楽しみだ…。
※ 「量子コンピュータ」については、分かりたいと思っている…。
※ それで、ボチボチ文献読んだり、資料収集したりはしている…。
※ しかし、どうも、「今一つ」なぜ「演算速度」が速くなるのかが、理解できないでいる…。
※ 今回、なんとなく「イメージが掴めそうな」画像に当たったんで、途中段階ではあるが、貼っておくことにする…。




※ 最後の説明だと、「2量子(クァンタム)bit」だと、「00」「01」「10」「11」の「4パターン」を表現(保持)していることになるから、それの「量子(クァンタム)bitとしての演算」は、「00」「01」「10」「11」の「4パターン」を順次別々に取り扱って「演算」するよりも、「一気に取り扱う(演算する)こと」ができて、「速い」と言っているようでもあるんだが…。
※ そういう理解で、いいんだろうか…。
衆院選前にあえて考える、
「政治的無知」が大多数の現実と民主制(民主主義)が抱える問題点
【橘玲の日々刻々】(2021年10月21日)
https://diamond.jp/articles/-/285383
※ 「鼻持ちならないエリート臭」がプンプン匂う文章(論説)なんで、あえて取り上げる…。
※ 自分は、「よほど賢い。」と思っているんだろう…。
※ こういう論説は、結局は、「民主主義の否定」に行き着き、「権威主義」「エリート独裁」論へと帰着する…。
※ その結果は、手酷い「圧制」「暴政」となることは、「歴史が証明」している…。
※ こういう「お偉いさん」が、舵取りしている限り、「野党勢力」は永遠に政権は取れないだろう…。
※ その「無知なる大衆」こそが、「日々の苦しい生活」の中から、「必死で税金・公的負担を捻出し」、この日本国の社会や、システムを回して行く「原資」を提供しているんだ…。
※ そういう人々の「日々の暮らし」に報い無いで、一体どこを向いて「政治」を行っていくつもりなんだ…。
『自民党新総裁に岸田文雄氏が選出され、10月31日投開票の衆院選が公示された。誰に投票しようか悩んでいるひとも多いだろう。そこで今回は、イリヤ・ソミン『民主主義と政治的無知 小さな政府の方が賢い理由』(信山社)を紹介したい。
ソミンは1973年に旧ソ連のサンクトベルクに生まれ、アメリカで高等教育を受け、現在はジョージ・メイソン大学ロースクール教授。政府の権限の最小化を求めるリバタリアン(自由原理主義者)で、本書でも有権者の「政治的無知」によって民主政(デモクラシー)が理想とかけ離れていることが雄弁に語られる。
とはいえ、ソミンの目的は民主政を否定することではない。逆に、「ソヴィエト連邦から合衆国への移民として――共産主義とナチズムの両方の被害者たちを親類に持つ者として――私は独裁政にまさる民主政の長所を痛いほど感じている」として、「民主政の権力がもっと厳しく制限されているならばその機能はよりよくなるという可能性は残っている」と述べる。
原著は2013年刊で、オバマ政権での医療保険制度改革(オバマケア)が政治問題化し、民主党・共和党の分極化が進んでいく時期にあたる。
Photo : lightsource / PIXTA(ピクスタ)
日本人の約3分の2は政府の14の省庁の名前を半分もあげられない「政治的無知」
「政治的無知」の調査はアメリカで詳細に行なわれていて、それによると、平均的なアメリカ人は大統領が誰かは知っているが、それ以外の知識はきわめて心もとない。
オバマ政権発足後の重要な政治イベントである2010年の中間選挙では、最大の争点は経済だったが、有権者の3分の2は前年に経済が成長したのか縮小したのか知らなかった。しかもその選挙が終わった後、アメリカ人の過半数は、共和党が下院を支配したが上院は支配しなかったということを知らなかった。
こうした政治的無知は枚挙にいとまがないが、「アメリカ人はバカだなあ」と笑っているわけにはいかない。2014年の国際調査では、平均的な日本の回答者は失業率を大幅に過大評価し、殺人件数が減少ではなく増加していると誤解し、移民の割合を実際より5倍も多いと信じていた。さらに、日本人の約3分の2は政府の14の省庁の名前を半分もあげられず、大半は自分の選挙区の国会議員立候補者についてほとんど知識をもっていない。
今回の衆院選は「安倍・菅政治の総括」がテーマだそうだが、「アベノミクスの3本の矢は何か」と訊かれて、「金融緩和(デフレ脱却)、財政政策(経済対策)、規制緩和(成長戦略)」と答えられるだろうか。それ以外ではTPP(環太平洋パートナーシップ)協定や働き方改革、普天間基地移設問題、スパイ防止法案、安保法制などが大きな政治的争点になったが、ちゃんと説明できるひとがどのくらいいるだろうか(すくなくとも私はまったく自信がない)。
プラトンは『ゴルギアス』で、「民主政は無知な大衆の意見に基づいていて、哲学者やその他の専門家のよりよい知識に基づく勧告を無視するから欠陥がある」と述べた。アリストテレスはもう少し好意的で、市民が個人としてほとんど知識をもっていないとしても、集団としてはずっとたくさんの知識を得られるという「集団的知性(集合知)」に気づいていた。だがそれにもかかわらず、アリストテレスは、「女性や奴隷や肉体労働者や、その他にも徳と政治的知識を十分なレベルまで得る能力がないと彼がみなした人々を政治への参加から排除すべきだ」と主張した。
自由主義者のジョン・スチュアート・ミルは民主政を擁護したが、それでも無知な有権者の体系的な誤りを是正するため、「よい教育を受けて知識を持っている人々に余分の票を与えることが正当化される」と考えていた。
20世紀になると、政治的無知を理由に、左右両極でプラトン的なエリート主義が復活した。
レーニンは「労働者が自分たち自身で社会主義革命を起こす十分な政治的知識を開発させるとは期待できない」として、「共産主義への移行のためには、労働者自身よりも労働者階級の政治的利益を理解しているメンバーからなる「前衛」政党による強力な指導が必要だ」と論じた。
ヒトラーは、「有権者は愚かでたやすく操作でき、この問題は遠くを見通せる指導者が率いる独裁によってしか解決できない」として、『我が闘争』で「大衆が知識を受け入れる能力はごく限られており、彼らの知性は小さいが、彼らの忘却力は巨大である」と書いた。
だがソミンは、有権者(市民)が政治的に無知なのはバカだからだと主張するのではない。逆に、ひとびとは合理的に選択・行動しているのであり、それによって賢い者も「合理的無知」になるのだという。
もっとも合理的なのは、政治的知識を獲得するための努力をほとんどせずに、適当に投票して安心すること
アメリカでは1930年代後半にはじめて選挙民の政治的知識の調査が行なわれたが、それ以降、有権者の知識レベルはほとんど向上していない。その間の80数年で教育水準は大幅に上がり、メディアから得られる政治情報が爆発的に増えたにもかかわらず、政治的無知のレベルは相対的に固定したままなのだ。
この事実は、一般に思われているように、教育の不足や正確な情報が提供されないことが政治的無知の理由ではないことを示している。
誰もが気づいているだろうが、国政選挙では1票の価値はほぼゼロに等しい。アメリカ大統領選の場合、自分の1票が当落に影響を及ぼす確率は小さな州では1000万分の1、カリフォルニアのような大きな州では10億分の1で、平均すると6000万分の1とされる。日本は議院内閣制で計算はより複雑だが、自分の1票で当選した候補者の政党が(連立を含めて)政権をとる確率は、せいぜい数百万分の一だろう。
経済学がいうように人間が経済合理的に行動するのなら、なんの価値もないことにコストをかけるわけがないから、そもそも投票所に行くはずがない。だが実際には、日本の場合1990年までは国政選挙の投票率は7割程度を維持していて、それ以降はかなり下がったものの、それでも有権者の半分は投票に行っている。2020年の米大統領選は66%で、「120年ぶりの高投票率」と報じられた。
このことは、「合理的経済人」という経済学の前提が誤っている例としてよく挙げられるが、ソミンは、有権者の行動は経済学的に説明可能だとする。
民主的な社会では、選挙権を行使することが「市民としての義務」だとされる。社会人になれば(あるいは大学生でも)「選挙に行った?」と訊かれる機会は増える。
もちろん、行ってないのに「行きました」と答えることはできるが、ウソをつくのは気分が悪いだろう。だったら、投票してすっきりしたいと思わないだろうか。
日曜に出かけるついでに近所の投票所に立ち寄るだけなら、じつはコストはそれほど大きくない。同調圧力に対処するためにささやかな負担をするひとが半分いることは、不思議でも何でもない。
だとしたら、真のコストはどこにあるのか。それは、候補者の詳細な情報を入手・検討し、誰に投票するかを決めることだ。
正しい投票のためには、自分がどのような政治を望んでいて、それに対して現状がどれほどかけ離れていて(あるいはうまくいっていて)、各候補者が掲げる政策がどのような影響を与えるのかを知る必要がある。(ほとんど)無意味なことに、こんな面倒なことをするひとがいるだろうか(すくなくとも私はやらない)。有権者にとってもっとも合理的なのは、投票に行かないことではなく、政治的知識を獲得するための努力をほとんど(あるいはまったく)せずに、適当に投票して安心することなのだ。――なぜなら、自分の一票の影響力はほぼゼロだから。
ここからソミンは、「もっと十分な情報を持った有権者になろうという目的で広範な政治的知識を獲得することは、大部分の場合、単純に不合理」だという。
汚染物質をコストゼロで排出できるならば、企業にとっての合理的行動は公害を垂れ流すことになる。経済学ではこれを「負の外部性」というが、政治的無知はこれと同じで、有権者の合理的行動から生まれる「民主的プロセスの一種の「公害(汚染)」」なのだ 。』
苦戦自民「比例優遇」への怨嗟の声!73歳定年制でも“例外名簿1位”の議員2人に特に集中(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/21/senkyo283/msg/842.html
※ こういう声も、あったらしい…。
※ 甘利さんの「剛腕」の、なせる技か…。
※ 甘利さんも、「ネガキャン」食らって、小選挙区では落選した…。
※ 「自負」と「傲慢」は、紙一重だからな…。
※ 「実るほど、頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」で、いかないと…。
『過去3回の衆院選とは打って変わって、終盤まで与野党が接戦を繰り広げている10.31総選挙。自民大物の落選も囁かれるなか、とうとう、苦戦している自民候補の周辺からは、比例区で優遇されている候補者に対して怨嗟の声が上がり始めている。
怨嗟の声が集中しているのが、比例近畿ブロック単独1位の奥野信亮氏(77)と、比例九州ブロック単独1位の今村雅弘氏(74)の2人だ。「73歳定年制」ルールが設けられている自民党は、73歳以上の高齢者は比例名簿に登載されない。選挙区からは出馬できても比例区とは重複立候補できないため、選挙区で負けると比例復活もない。ところが、この2人は「定年」を超えているのに特例扱いされ、比例名簿1位なので当選確実となっている。
「うまくやりやがって」と見られているのが、比例近畿ブロック単独2位を手に入れた柳本顕氏(47)だ。もともと大阪市議だった柳本氏は、選挙の直前、大阪3区から出馬すると突然示唆。同区は自公が選挙協力している選挙区だ。公明候補が出馬し、自民は候補擁立を見送っている。いきなり柳本氏が出馬の意向を示したことで自民党本部は「自公協力にヒビが入る」と大慌て。結局、柳本氏は大阪3区からの出馬を見送り、比例2位となっている。
選挙後、肩身が狭いだろうとみられているのが、東京ブロック単独1位の高木啓氏(56)だ。都議だった高木氏は2017年7月の都議選で落選。同10月の衆院選に比例東京25位で出馬し、初当選している。今回も名簿下位と思われたが、公明党の後押しで単独1位となった。
「高木さんの地盤だった東京・北区は、ちょうど公明候補が出馬している衆院東京12区と重なります。高木さんの支援が欲しい公明党が、自民本部に高木さんの優遇を要請したようです。でも、東京の自民候補は接戦を強いられ、比例復活もできない候補が続出しそうです。選挙後、落選した候補者から冷たい目で見られそうです」(自民党関係者)
選挙後、落選組から不満が噴出する可能性がある。』
衆議院選挙2021特設サイト
10月19日公示、10月31日投開票の衆議院選挙。31日20時から開票速報を実施。当確・当選や各党獲得議席、各開票所の状況をリアルタイムで速報します。
https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/shugiin/2021/
※ フタを開けてみれば、与党側の「大勝」だ…。
※ 政治ヒョーロン家は、皆さん「坊主」になって、「お詫び」しなくちゃな…。
※ まあ、この「局面」においては、決着した…。
※ しかし、これで「終わり」では無い…。
※ 来年には、「参院選」がある…。
※ 衆議院も、「解散」の可能性はある…。
※ けっこうな「大勝」だったんで、与党側は、なるべく「引き伸ばそう」とするだろうが…。
※ また、今日から、次の戦いに向けて、「準備」を整えて行くんだ…。

※ 「安定多数」どころか、「絶対安定多数(各委員会の「委員長」ポストを、すべて取って、「安定的に」政権運営ができる多数)」を超えたそうだ…。
※ そりゃま、立民枝野さんや福山さんの、責任問題も浮上してくるわけだ…。


※ 前にも言ったが、「日本国」とは「47都道府県」、「289の小選挙区」全てのことだ…。

※ 比例は、176議席もあるんだな…。
※ そういうもの全てをひっくるめて、その「過半数」を制してこその、「政権奪取」なわけだ…。
※ そういう「全国津々浦々」に暮らしている人々の「支持」を得ない限り、「政権」取るということは、金輪際無い…。
※ 「日本国民」は、東京の「皇居周辺」にだけ暮らしているわけじゃ、無いんだ…。
水素エンジンに革新、驚異の熱効率54% 続けマツダ・ロータリー
(最終回)カーボンニュートラル自動車の衝撃
古野 志健男
SOKEN兼デンソー
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00878/072500011/

※ マツダの「ロータリー・エンジン」が、「水素エンジン」として、再び脚光を浴びている…、という記事は読んだことがある…。
※ その後も、研究プロジェクトは、継続していたのか…。

※ ディーゼルエンジンで使われる「インジェクション(燃料噴射)方式」の技術だ…。
※ ここが「実用化」できると、現行の「エンジン車」+部品産業は、全て「救済」される…。
※ 現行のエンジン車に、「燃料噴射装置」取りつけるだけで、済むからな…。
※ ただし、「水素」は、「重油」や「軽油」と比較すると、格段に「燃えやすい」んで、記事にもある通り「過早着火(バックファイア)」の制御が技術的な課題となる…。
※ 上記の図だと、未だ空気と混合しない状態で、着火させる…、というアイディアのようだ…。
※ しかし、それだと、今度は「未着火(ミスファイア)」の問題が、発生するしな…。
※ そこら辺の「折り合い」を、探っていくんだろう…。
※ あと、それから、下記の記事にもある通り、「レンジエクステンダー(日産のeーPowerみたいに、”内燃機関”を、”動力”としてでは無く、「発電機」としてのみ使う方式。エンジンぶん回して、もっぱら「発電」して、その電気を「蓄電池」に蓄えて、モーター回して走る方式)」としての利用だと、「ロータリー・エンジン」と、至極相性がいい…、とも聞いた。
※ もっとも、果たして「水素(液体水素)」を「安価に、大量に」生産して、それを今のガソリン並みに、運搬・保管できるか、に掛かっている話しなんだが…。
※ 果たして、本当に「水素社会」なるものが、やって来ることになるのか…、ということに掛かっている…。
※ その「壮大な社会実験」を行う予定だったのが、「東京2020」だった…。
※ コロナ騒ぎで、そういう話しも、「全てポシャリ」になったのが残念だ…。
『再び脚光を浴び始めた水素エンジン――。技術面で最大の課題が、過早着火(バックファイア)†と冷却損失である。同時に解決する手段はあるのか。
†過早着火(バックファイア)=可燃範囲の広い水素と空気の混合気が、吸排気バルブなど高温部品に接すると、自着火してしまうこと。レシプロ型の水素エンジンがなかなか普及できない原因の1つになっている。
第1回「EVからディーゼルへ、欧州水素50兆円構想で狙うアジア封じ」
第2回「テスラ・トヨタ外し、欧州グリーン水素でディーゼル再生の真意」
第3回「ホンダが出した欧州炭素中立への答え、HEVは過渡期にあらず」
第4回「再び水素エンジン特許増加 BMW転出企業が狙うディーゼル超え」
有力な手段と考えるのが、ディーゼルエンジンのような水素噴流火炎の拡散燃焼だ。水素ガスを予混合しないで筒内に高圧直噴し、圧縮自着火させる。あるいは、水素ガスを噴射しながら点火プラグで火を付けるなど、燃焼火炎が燃焼室や気筒壁面にできるだけ衝突しないようにすることが重要になる。
技術的な難度は高いが、研究は盛んだ。熱効率40%くらいでよければ前回紹介した独Bosch(ボッシュ)の予混合過給リーンバーンコンセプトで十分だが、それ以上を狙うのであれば拡散燃焼を本気で検討する必要があると思う。
最近の拡散燃焼の研究例で驚異的なのが、産業技術総合研究所が主体となり、川崎重工業らと確立した大型商用水素エンジンの新しい燃焼方式「PCC(Plume Ignition and Combustion Concept:過濃混合気点火)燃焼」である。高出力・高熱効率・低窒素酸化物(NOx)を実現する。内閣府の総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)が主導した戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の1つである「エネルギーキャリア」で実施された。
燃焼室内に噴射された水素ガス噴流が拡散する前の塊に点火して燃焼させる。火炎の壁面衝突を抑えて、冷却損失を低減できる。点火による拡散燃焼といえるようなものだ(図1)。
図1 水素ガス噴流が拡散する前の塊に点火して燃焼
産総研や川崎重工らが開発した大型商用水素エンジンの新しい燃焼方式。産総研の資料を基に日経クロステック作成
[画像のクリックで拡大表示]
NOx低減には、噴射と点火間隔の最適制御とEGR(排ガス再循環)で対応している。EGRを増やすと燃焼温度が下がり、NOxが減る方向。加えて、予混合ではないためにバックファイアが生じにくい。研究段階ではあるが、最大正味熱効率で54%、NOx排出量で20ppmに達した。これはすごいことである。ぜひ実用化にこぎ着けてほしい。 』
『水素生成にも革新、驚きの100%近い変換効率
水素エンジンの最大の課題は、エンジンそのものの技術的な難度もさることながら、やはり水素生成と供給だろう。安く大量に水素を生成し、水素ステーションで安価に供給する方法は、いまだ確立していない。再生可能エネルギーからの生成法としては水の電気分解が最も知られているが、効率は低く大きな電気エネルギーがいる。
加えて、水素ステーションの建設費(約5億円)や維持費が高く、水素製造コストを上乗せした販価となってしまう。ただ、現状の水素ステーションでは、政策上1000~1100円/㎏とガソリンHEV並みの燃費と同程度の価格に抑えられている。
図2 水素ステーションのコストは高い
岩谷産業が東京都港区に設置したイワタニ水素ステーション芝公園(出所:トヨタ)
[画像のクリックで拡大表示]
産業界で大量に水素を生成する手段として、化石燃料やバイオマスに水を加えて高温に加熱分解して水素を取り出す方法が一般的である。ただし、CO2やNOxが発生する課題がある。
もっとも製鉄所や化学プラントからは副産物として大量の副生水素が発生する。だが生成量が安定しないし、だいたい各社で再利用されているので、あまり期待できない。
効率的な水素の生成法については、世界中で研究が進んでいる。最近、筆者が所属するSOKENが名古屋大学と共同で画期的な水素生成の論文を発表したので、紹介したい。
電気化学セル(2次電池のようなもの)のアノードに廃棄バイオマスを溶かしたリン酸溶液を流し、そのセル両端にわずか約0.5Vという低電圧をかけるというものだ。なんと反対側のカソードから100%近い変換効率で水素が生成される。分解しにくいセルロースがいとも簡単に分解した。驚きである。もちろんアノードからCO2も生成されるが、簡単に回収して再利用できる。
水素ロータリーはバックファイアなし
日本では、マツダが水素ロータリーエンジンを開発していた。前々回の「エンジン完全燃焼」コラムで少し触れたが、ロータリーエンジンは水素燃料と相性がよく、バックファイアが発生しないからだ。水素燃料を噴射する部屋と燃焼する部屋が異なるため、水素を噴射する部屋の壁温が低く、着火しない。
マツダの水素ロータリーエンジンは、吸気ポートから空気を吸入した吸気室内に、ローターハウジングに設置されたインジェクターで直接水素を噴射する。その混合気をローターで混ぜながら燃焼室に移動し、2本の点火プラグで燃焼を開始する。燃焼ガスは排気室に移動して排出する。
マツダは2009年、「プレマシーハイドロジェンREハイブリッド」を国内の官公庁や企業にリース販売した。水素ロータリーエンジン(RE)を専用発電機としたシリーズHEVだが、水素燃料がなくなっても走れるように、ガソリン噴射にスイッチできるデュアルフューエルシステムまで採用していた。
図3 ロータリーは水素エンジンに使いやすい
マツダがかつて開発した水素エンジン搭載車「プレマシーハイドロジェンREハイブリッド」。後ろも水素エンジン搭載の「RX-8ハイドロジェンRE」(出所:マツダ)
[画像のクリックで拡大表示]
前々回は、BEV用レンジエクステンダーとしてロータリーエンジンは総合的に最適ではないと記したが、水素ロータリーならばありだ。もちろん水素ロータリーといえども冷却損失の課題を解決できるわけではなく、熱効率面では厳しいかもしれない。それでもCO2排出量がゼロであるならば、十分といえる。
関連記事:対向ピストンやガスタービンは不向き、BEV用発電エンジン
21年発売予定のマツダ2のBEVに、ぜひともレンジエクステンダーとして水素ロータリーエンジンの復活を切に期待したい。今のマツダならば、それくらいやってくれるのではないか。もちろん、水素エンジンには課題が多く簡単ではない。それでも近い将来、大型商用車や電動車にとって欠かせないパワートレーンの1つと確信している。
古野 志健男
SOKENエグゼクティブフェロー兼デンソーフェロー
ふるの・しげお。1957年生まれ。滋賀県出身。78年福井高専卒、82年豊橋技科大電気電子工学専攻修了。同年トヨタ自動車工業(現・トヨタ自動車)入社、東富士研究所先行エンジン技術部。2000年エンジン制御システム開発部主査、05年第2パワートレーン開発部部長。12年、デンソー子会社の日本自動車部品総合研究所(現・SOKEN)常務、13年同社専務、20年同社エグゼクティブフェロー兼デンソーフェロー。14年~19年3月まで内閣府SIP革新的燃焼技術サブプログラムディレクター。日本自動車部品工業会技術顧問。』
燃料電池車と水素エンジン車はどこがどう違うのか?
https://www.webcg.net/articles/-/44517
※ どちらも、「水素」を「燃料」とする点では、同じ。
※ 燃料電池車→ゆっくりと、空気中の「酸素」と、積んでるボンベ内の「水素」を反応させて、「電気」を作り出す。その「電気」を、「蓄電池」に蓄えておいて、「モーター」を回して、動力を得る。電気でモーターを回す、「電気自動車」の一種。
※ 水素エンジン車→ガソリンエンジン車と、ほぼ同じ。エンジン(内燃機関)内で、積んでるボンベ内の「水素」を、「シリンダー」内で「燃焼」させて、動力を得る。「内燃機関(エンジン)車」の一種。
※ この区別ができない人が多いので、要注意。





『 燃料電池車と水素エンジン車はどこがどう違うのか?
燃料電池車と水素エンジン車はどこがどう違うのか?
2021.05.19 デイリーコラム
どこにでもある水素
水素といえば燃料電池車(FCV)が想起されるが、いま話題になっているのは水素を燃料として使う水素エンジン車だ。ROOKIE Racingは5月21日から始まる「スーパー耐久(S耐)シリーズ2021 第3戦 富士24時間レース」に、「カローラ スポーツ」をベースとした水素エンジン搭載車両で参戦すると発表。どのような走りを見せるのか、注目を集めている。いまのところトヨタは水素エンジン車を市販する予定はないとしているが、将来的にその可能性はあるのか、市販されるとしたらどういった利点があるのかを考えてみたい。
水素(H)は宇宙で最も多く、かつ地球上にもありふれた元素で、そのほとんどは水(H2O)として存在する。人体にも水素は必要不可欠で、体内では水やさまざまな化合物の形態で存在し、質量比にすると約10%を水素が占めている。
モビリティーの観点から見れば、水素は軽くて反応性が高く、フレキシビリティーがあり、理論的には二酸化炭素(CO2)を出さないクリーンなエネルギー源だといえるが、これらの特徴はそのまま技術開発の課題にもなり得る。個別に見ていこう。
トヨタが「スーパー耐久シリーズ2021」の第3戦に送り込む水素エンジンを搭載した「カローラ スポーツ」。 トヨタが「スーパー耐久シリーズ2021」の第3戦に送り込む水素エンジンを搭載した「カローラ スポーツ」。拡大
メリットは既存技術を生かせること
FCVの心臓部は言うまでもなく燃料電池で、水素と酸素を反応させて電気をつくる。言い換えると、水素と酸素の化学エネルギーを電気エネルギーに変換するということ。あるいは水を水素と酸素に分ける電気分解の逆の反応だともいえる。この反応には炭素(C)や窒素(N)が関与しないため、発電時には水素と酸素の反応による水(H2O)が出るが、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)といったものは生じない。これがFCVは環境にいいと言われるゆえんだ。
一方の水素エンジン車はエンジンで水素を燃焼させる。燃焼とは酸化のこと。燃料の化合物や元素に酸素が結びつく際に熱と光が生じるので、その熱エネルギーを動力として使用するのがエンジンの基本原理だ。化石燃料はそもそも炭素を含むので、燃焼時にCO2が発生するのを避けられないが、燃料が水素ならば、ごく微量のエンジンオイル燃焼分を除き、CO2は発生しない。
加えて、水素には燃焼速度が速いという特徴がある。トヨタによれば、水素はガソリンの約8倍と応答が速く、低速のトルクの立ち上がりも早く、トルクフルでレスポンスがいいという。ただし、この特性は技術開発のハードルでもある。水素エンジンでは吸排気バルブなどの高温部品に水素が接すると自着火してしまう、バックファイアという意図しない燃焼が起こりやすい。それをいかにして制御しながら、最高出力を引き出すのかが腕の見せどころだ。
また、トヨタの水素エンジンはガソリンエンジンから燃料供給系と噴射系を変更したものだという。このように長年蓄積してきた技術やノウハウを生かせるのは大きなメリットだ。例えば、水素エンジン車でも燃焼時に空気を取り込むため窒素酸化物(NOx)が発生するが、後処理には既存技術を取り入れればいい。また、水素貯蔵タンクや水素補充の仕組みにはFCVの技術が使われる。
こうした有形無形の資産が生かせれば、価格優位性や市場競争性が期待できる。FCVの「トヨタ・ミライ」は最安値のモデルでも710万円。いずれ量産効果で値段が下がる可能性は否定しないが、燃料電池が劇的に値下がりしない限り、同格のエンジン車並みの価格になるとは考えにくい。それに対して、水素エンジン車はFCVよりも安価に設定できそうだ。しかも、エンジンで使用する水素はFCVほど高純度でなくてもよく、ハイオクとレギュラーのような使い分けがあり得る。つまり、水素エンジン車はFCVと比べるとイニシャルコストもランニングコストも抑えられた、比較的庶民のクルマになる可能性がある。
トヨタの燃料電池車「ミライ」のカットモデル。水素と酸素の反応によって発電し、その電気でモーターを駆動する電動モデルである。
トヨタの燃料電池車「ミライ」のカットモデル。水素と酸素の反応によって発電し、その電気でモーターを駆動する電動モデルである。拡大
スーパー耐久に参戦する「カローラ スポーツ」は「GRヤリス」と同じ1.6リッター(1618cc)の直3ターボエンジンを搭載。水素はシリンダー内で燃焼させる。 スーパー耐久に参戦する「カローラ スポーツ」は「GRヤリス」と同じ1.6リッター(1618cc)の直3ターボエンジンを搭載。水素はシリンダー内で燃焼させる。拡大
社会全体で水素とどう付き合っていくのか
既存技術が生かせるとはいっても、新しいモビリティーの商用化は簡単ではない。過去にはマツダが水素ロータリーエンジン搭載の「プレマシー」や「RX-8」を、BMWが「Hydrogen 7」をそれぞれ市場に出そうと試みたが、大きなムーブメントには至らなかった。そういった背景もあって、水素エンジンの議論はどこか置き去りにされていたように思う。
しかし、社会全体として水素を生かそうという動きは活発になる一方だ。菅内閣の描く「2050年カーボンニュートラル」では水素が重要な役割を担う。ざっくり説明すると、目指す方向性は需要の電化と電源の低炭素化だ。需要の電化とは、いまはガスやガソリン、灯油などを使用場面に応じて選択しているが、基本は電気に置き換える。
この需要地まで電気エネルギーを届ける方法として、水素が注目されている。電気自動車(EV)は電源から電気エネルギーを得るが、FCVは水素を介して電気エネルギーを得ると見ることができる。いうなれば、水素はエネルギーを運ぶための“キャリア”だ。
社会としては需要の電化と同時に、発電部分の低炭素化を図る。水素エンジンのように、天然ガスではなく水素ガスによる火力発電もひとつの案だ。需要の電化はガソリンエンジンやディーゼルエンジンにとって完全な逆風だが、水素あるいは100%バイオフューエルのようなサステイナブルな燃料ならば、2050年もエンジン車に乗れる可能性はある。
ただし、これらはすべて未来の話で、実現にはあまたのハードルがある。例えば、水素はキャリアとして社会の隅々にまでエネルギーを届ける役割を果たせるかもしれないが、物性上、非常に軽くてエネルギー密度が低いため、貯蔵・管理・運搬にはコストがかかる。液化水素やアンモニアなど、扱いやすい形態が検討されているが、現時点では決定打になっていない。加えて、現状の社会システムでは水素の製造にも多大なコストが必要だ。副次的に発生する水素の活用も検討されているが、十分な社会的インパクトがある施策には至っていない。これら根本的な課題をどう解決していくのか、産官学連携で道筋を探していくことになるだろう。
(文=林愛子/写真=トヨタ自動車、BMW、マツダ/編集=藤沢 勝)
かつてBMWがラインナップしていた「Hydrogen 7」。ガソリンと水素のいずれも燃焼可能な6リッターV12エンジンを搭載していた。 かつてBMWがラインナップしていた「Hydrogen 7」。ガソリンと水素のいずれも燃焼可能な6リッターV12エンジンを搭載していた。拡大
「マツダRX-8ハイドロジェンRE」も燃料をガソリンと水素から切り替え可能なロータリーエンジンを搭載。最高出力は水素使用時が109PS、ハイオクガソリン使用時が210PSとされていた。 「マツダRX-8ハイドロジェンRE」も燃料をガソリンと水素から切り替え可能なロータリーエンジンを搭載。最高出力は水素使用時が109PS、ハイオクガソリン使用時が210PSとされていた。拡大 』