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『【12月14日AFP】インドで米アップル(Apple)のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を製造する台湾企業の系列工場で12日、賃金の未払いや搾取を訴える従業員らによる暴動が発生し、これまでに100人が逮捕された。
暴動が起きたのは、インド南部のIT産業の中心地ベンガルール(Bangalore)近郊にある台湾の電子機器受託生産大手ウィストロン(Wistron、緯創資通)傘下の工場。ソーシャルメディアに投稿された動画には、ガラスが棒でたたき割られ、防犯カメラや換気扇、電灯が破壊され、車が放火されたりひっくり返されたりしている様子が映っている。
現地メディアによれば従業員らは、最長4か月にわたって賃金を支払われておらず、長時間労働を強いられていると訴えている。
地元警察当局は13日、「現在は状況を制御できている。特別チームがこれから事件を調査する」とAFPに語った。負傷者はいないとしている。
また、ウィストロンの台湾本社はAFPに対し、「身元不明の外部者が工場に侵入し、破壊行為を行った。目的は分からない」との見解を示した。
現地の労働組合リーダーは、問題のiPhone製造工場では劣悪な環境下で労働者の「過酷な搾取」が行われていたと主要紙ヒンズー(Hindu)に語り、「会社側が基本的人権を軽視するのを、州政府は放置してきた」と非難した。
地元メディア報道によれば、この工場では約1万5000人が働いており、大多数は派遣労働者だという。(c)AFP』
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※ ヒデーもんだ…。オレのメーリングソフトの「受信」フォルダも、ほぼ「標的メール」で埋まっている…。
※ その中から、「本物」をいちいちフォルダ作って、「振り分け」しなければならない状況だ…。
※ 中には、「業務関係」の重要メールも混ざっているから、始末に困る…。
※ アドレス変更する他ないんだが、そうすると、いちいち「変更の届出」をしなければならないから、それも億劫だ…。
※ 大体、どこに自分のアドレス教えてあるのか…、なんてことは、もはや、とっくに忘れたしな…。一々、リストを作っているものでも、ないんだ…。





『12月3日、吉本興業所属のお笑い芸人であるエハラマサヒロさんがテレビ番組に出演し、フィッシング詐欺で金銭的な被害に遭ったことを明かしました。
あなたの両親も“ネット詐欺”の餌食になっているかもしれません――その最新の手口を広く知ってもらうことで高齢者のデジタルリテラシー向上を図り、ネット詐欺被害の撲滅を目指しましょう。この連載では、「DLIS(デジタルリテラシー向上機構)」に寄せられた情報をもとに、ネット詐欺の被害事例を紹介。対処方法なども解説していきます。
ある日、エハラさんはスマートフォンを買い換えたのですが、その直後にAmazonをかたるメールからアカウントの更新を促すメールを受け取りました。彼は「1ミリも」疑うことなくログインし、さらにはクレジットカード情報を入力しました。最初から信じてしまっていたため、URLを確認したり、なぜ番号を聞かれるのかというところまでは気が回りませんでした。
その後、2日間でクレジットカードの限度額まで家電を買っているという連絡がカード会社から来ました。もちろん、エハラさんは身に覚えがなかったため、ここで不正利用されていることに気が付いたのです。被害総額は40~50万円に上ったそうです。
エハラさんは誤って情報を入力したフィッシングサイトのキャプチャー画像を付けて、「このログイン画面ニセモノなんだぜ…」と投稿しています。「基本的にすげー警戒する人なのにこれはわからんかった」とツイートされているように、フィッシングサイトの見た目は本物そっくりです。
筆者の元には毎朝5時前後に、Amazonだけでも数十通のフィッシングメールが届きます。全く同じ文面のメールもあるのですが、全て異なるメールアドレスから届きます。
試しにメールのリンク先へアクセスすると、まずはIDのメールアドレスとパスワードの入力画面が表示されます。どんな文字列を入力してもログインは成功するようになっており、次の画面では個人情報やクレジットカード情報の入力を求められます。ここで、パスワードをわざと間違えたものにして入力しても通ってしまったら、フィッシングサイトだと疑うことができます。
Amazonはショッピングサイトなので、クレジットカード情報を求められてもおかしくないというのも見分けるのが難しいポイントです。しかし、ログイン画面は本物そっくりに似せていても、表示される日本語がおかしいことが多いので、見破るチャンスはあります。しかし、最初から信じている場合は、気が付かないことでしょう。
Amazonアカウントに続いて個人情報とカード情報を求めてきます。画面は筆者撮影
フィッシングサイトができてからしばらく経ってからアクセスすると「偽サイトにアクセスしようとしています」などとウェブブラウザー側で警告が出て、被害を回避することができます。しかし、できたばかりのフィッシングサイトだとこの表示が出ないことがあります。フィッシングサイトを開こうとした場合、ウェブブラウザーから警告画面が出ることがあります
ネットサービスを利用しているなら、誰もがフィッシング詐欺の被害に遭う可能性があります。自分だけは大丈夫と思わないでください。対策として、不審なメールのリンクを安易に開かないようにしてください。Amazonのユーザー情報を変更するなら、自分でAmazonのウェブサイトを検索して開いたり、あらかじめ登録したブックマークからアクセスしてからログインするようにしましょう。安全にネットサービスを使うなら、デジタルリテラシーを身に付ける必要があります。今回のケースを覚えておき、家族にもフィッシング詐欺に関する情報を教えてあげてください。』
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https://www.47news.jp/politics/5601277.html


『米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、政府が辺野古沿岸部で土砂投入を始めて14日で2年。着々と進める政府に、県側は「憤りしかない」(玉城デニー知事周辺)と訴える。ただ、政府との法廷闘争では敗訴が続き、移設工事阻止につながるかどうかは見通せない。
「辺野古が唯一の解決策との固定観念にとらわれず、対話に応じてほしい」。玉城氏は10日の会見で、政府側に強く求めた。
ただ、県側の思いを黙殺するかのように工事は進む。海域南側の約6.3haの区域は海水面から高さ3.1~4mまで埋め立てを完了。西隣の約33haの区域も必要な土砂の約6割を埋めた。』
沖縄県、辺野古阻止「軟弱地盤」に望み 政府が土砂投入を始めてから14日で2年
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020121200344&g=pol&p=20201212ax09S&rel=pv
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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM111EF0R11C20A2000000


『【ソウル=恩地洋介】韓国で政府高官の汚職などを捜査する新組織の発足が決まり、政権与党は捜査を指揮するトップの人選に入った。検察が独占してきた捜査権は今後、新組織と警察に大幅に移譲され、犯罪捜査の体系が大きく変わる。司法関係者からは捜査の中立性を担保できるのか懸念する声も上がっている。
10日の韓国国会で「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」の改正設置法が成立し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2021年1月の発足を目指すよう指示した。処長は国会の委員会が推薦する2人の中から、大統領が選んで任命する。
革新系与党「共に民主党」の院内代表は11日、推薦委員会を早期に開くよう国会議長に要請すると表明した。改正法により候補者は事実上、与党の方針で選ばれる。検察と対立する秋美愛(チュ・ミエ)法相に近い弁護士らが有力候補に浮上している。
大統領経験者を次々と逮捕するほど強い力を持つ韓国検察は、公捜処の発足と同時に権限をそがれる。大統領や国会議員、政府高官とその家族の汚職や権力乱用事件を優先的に捜査する権限は公捜処にあるため、検察は独自に要人の捜査ができなくなる。
検察と警察の関係は「捜査指揮」から「協力」へと変わる。検察の支配下にあった警察は刑事事件を独自に捜査できる権限を与えられ、自らの判断で捜査を終結することが可能になる。
検察が独自捜査できる範囲は一般公務員の汚職や大型の経済事件、選挙犯罪などに限られる。韓国法務省は公捜処設置と警察への捜査権移譲により、19年に5万件あった検察の直接捜査事件が84%減の8千件余りにとどまるとみている。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長は、文政権が月城原発1号機の廃炉を決めた過程の不正に関する捜査を指揮している。大統領府の関与に矛先を向けていたが、今後の捜査も公捜処に移管される可能性が高い。
政権側は公捜処を設置する狙いを「検察の独走をけん制するため」と説明する。公捜処は40人規模の捜査官で発足するが、設置法はこのうち検事の比率を5割未満と定めている。
専門家には「公捜処は大統領直属の捜査機構になる」(保守系の弁護士)と危惧する声がある。大統領に近いトップが選ばれ、親政権の弁護士らを幹部や捜査官に任命することもあり得るからだ。11日付の保守系紙・朝鮮日報は、与党内で尹検察総長を最初の捜査対象とするよう求める声が出ていると報じた。』
文政権、岩盤支持に陰り 「宿願」成就も世論反発―韓国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020121200406&g=int『【ソウル時事】韓国の文在寅大統領の支持率に陰りが見え始めた。不動産価格の高騰や新型コロナウイルスの感染再拡大、政権と検察の対立先鋭化が影響し、支持率が「岩盤」とされる4割を下回る。次期大統領選を左右するソウル市長選を来年4月に控え、厳しい政権運営を迫られている。
韓国、新捜査機関近く発足 文政権、検察改革を強行「腐敗のない社会に進むための長年の宿願であり、国民との約束だ」。文氏は10日、政府高官らの不正を捜査する「高位公職者犯罪捜査庁」の設置法改正案可決の意義をこう強調した。
捜査庁設置は政権公約である「検察改革」の柱だが、宿願の代償は小さくなかった。絶大な権限で時の政権を揺さぶる検察の力をそぐ検察改革では尹錫悦検事総長が抵抗し、政権との対立が泥沼化。尹氏を検事総長として初の懲戒委員会に追い込んだが、政権の強行突破に世論は反発した。
世論調査機関リアルメーターは10日、文氏の支持率が37.1%と過去最低を更新したと発表。大統領選での得票率が41.08%だった文氏の支持率は今月に入り初めて4割を切り、韓国メディアは「岩盤に亀裂が入った」と警鐘を鳴らした。
政治コンサルタントのパク・ソンミン氏は、不動産価格の上昇やコロナ感染再拡大で支持率が落ち込む中、改革を進める政権と与党「共に民主党」の強権的な手法に「文氏を選んだ中道進歩(革新)層が失望している」と分析する。
先月と今月で世論調査を比較すると、文氏の支持率は進歩層で71.7%から57.8%に下落。不支持率は25.7%から37.2%に上昇した。支持政党に与党を選ぶ層の支持率は91.2%から84.6%と小幅減にとどまるが、中道層の支持離れは表面化しつつある。
今後、政権・与党が見据えるのは2022年3月の次期大統領選での勝利。来年4月のソウル、釜山市長選は前哨戦として、与野党が激しい選挙戦を繰り広げる見通しだ。南北関係の進展が見込めない中、文政権は選挙に向けた実績づくりとして捜査庁を年明け早々にも発足させ、支持層の結集を図りたい考えとみられる。
同庁発足後、捜査対象の1番手に名前が挙がるのは次期大統領候補として高い人気を誇る尹氏。だが、疑惑追及を強権的な姿勢で進めれば文氏の支持離れが加速する恐れもある。パク氏は、支持率を回復できないままソウル市長選で与党が敗北すれば「大統領と与党は非常に厳しい状況に追い込まれる」と語り、文氏の求心力低下が進む可能性を指摘した。』 -
『【ワシントン時事】バイデン次期米大統領は新政権の米通商代表部(USTR)代表に、オバマ前政権下のUSTRで中国問題の法律顧問を務めたキャサリン・タイ氏を起用する。中国の不公正な貿易慣行に対抗するルールづくりを加速させる狙いだ。世界の経済連携に米国不在の状況が続く中、日本などの同盟国を巻き込んで「中国包囲網」を築けるか。新代表の交渉力が試される。
バイデン氏は11日、米中摩擦への対応が優先課題だと明言した。トランプ政権は、国有企業を優遇する補助金など中国の構造問題を棚上げしており、タイ氏に試練が待ち構える。世界貿易機関(WTO)訴訟を担当した経験を生かし、市場競争をゆがめる慣行に厳しい姿勢で臨む構えだ。
中国に是正を迫る手法として「同盟国と連携したルール策定」(バイデン氏)を目指す。現政権が単独主義を掲げて多国間協議に背を向けた結果、国際ルールの整備は遅れた。バイデン氏は就任早々に同盟国との協調立て直しに着手。タイ氏も、空席が続くWTOトップ選出を含め、他国との複雑な利害調整に奔走することになりそうだ。
積み上がる制裁関税の扱いも焦点となる。同盟重視のバイデン氏は「懲罰的な手法」に否定的で、現政権が日本や欧州製鉄鋼に上乗せした関税の撤回に動く可能性がある。一方、対中国の関税は「交渉材料」として当面見直さない考えを米紙に明かしている。タイ氏は中国の貿易慣行に目を光らせつつ、関税の行方を決める重責を負う。
アジアでは「米国抜き」の巨大貿易圏が相次ぎ誕生。さらに中国は11月、環太平洋連携協定(TPP)への参加意欲を電撃表明した。存在感が高まる中国に対し、バイデン氏は「自国に有益な制度づくりを狙う動き」と危機感を強める。
ただ、TPPなどの自由貿易協定交渉入りには、議会と世論の説得という壁が立ちはだかる。民主党は新型コロナウイルス危機への配慮もあり、当面は「新たな貿易協定交渉に入らない」と大統領選で公約した。保護主義に傾いた自国産業に目配りしながら、中国との覇権争いに立ち向かえるか。タイ氏は難しいかじ取りを迫られている。』 -

『【ベルリン時事】ドイツのクランプカレンバウアー国防相は12日までに、時事通信の書面インタビューに応じ、日本やオーストラリアなどインド太平洋諸国との連帯を示すため、独連邦軍のフリゲート艦1隻を近くインド太平洋地域に派遣すると表明した。また、中国の南シナ海での領有権主張に強い警戒感を示し、自衛隊やインド太平洋諸国の軍隊と共同訓練を行う可能性にも言及した。
英仏は既にインド太平洋で軍艦を航行させているが、欧州外での作戦に比較的慎重なドイツの派遣は異例だ。ドイツは9月にインド太平洋地域での外交・貿易指針を策定済み。中国が南シナ海の軍事拠点化など現状変更の試みを続ける中、国防相は海洋秩序の維持に向け、関与を強める方針を鮮明にした。
国防相は、先月の岸信夫防衛相とのテレビ会談で「日独はルールに基づいた秩序保持で一致した」と説明。日本などと「訓練参加や海洋でのプレゼンス強化」を含む協力について協議していると述べた。国防相と岸防衛相は15日、公開のウェブ討論に臨む予定だ。
国防相はまた、インド太平洋地域では北大西洋条約機構(NATO)も「積極的な役割」を果たしていくと強調。来年1月に発足するバイデン次期米政権と協調していく考えを明らかにした。
フリゲート艦派遣については、時期や訓練参加、寄港先をめぐり各国と調整中だと語った。具体的な派遣先は明言しなかったが、「ドイツと欧州が地域の安定に関心があることと、友好国への連帯を示す」と狙いを述べた。
中国による南シナ海での領有権主張をめぐっては、「中国に外交や安全保障、経済政策で大きな野心があることは理解するが、他国に負担を強いてはならない」とけん制。英仏と共同で、中国の主張を退けた2016年の仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)判決の有効性を確認する声明を9月に国連に提出したと強調した。
国防相は、日本との防衛装備品協力にも前向きな姿勢を示したが、一段の進展には、昨年首脳間で大筋合意した機密保持に関する「情報保護協定」の締結が必要だと指摘した。』 -

『【テヘランAFP時事】イランで12日、デモ扇動の罪などに問われていた反体制記者ルホラー・ザム氏の死刑が執行された。2017年12月~18年1月、経済苦境に抗議するデモがイラン各地で広がったが、当時フランスに亡命中だったザム氏は通信アプリ「テレグラム」で情報を発信し続け、デモ参加者に大きな影響を与えたとされる。
イラン、レスリング選手の死刑執行 拷問で「虚偽の自白」と主張
国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団(RSF)」によると、ザム氏は昨年10月、イラクの首都バグダッドで姿を消した。イラン革命防衛隊は直後にザム氏の逮捕を発表し、拉致されたとみられている。今年6月に死刑判決を受けていた。』
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『【ジャカルタ・ロイター時事】インドネシア警察は12日、政権批判で支持を伸ばしているイスラム強硬派組織「イスラム防衛戦線(FPI)」指導者リジク・シハブ容疑者を逮捕した。大規模な集会を強行し、新型コロナウイルスの規制に違反した容疑という。
警察は7日、捜査に反発するFPI構成員6人を射殺し緊張が高まっていた。FPIは、イスラムの教義に反するとして酒場を襲撃するなど過激な行動で知られ、中華系キリスト教徒のジャカルタ特別州知事を非難する抗議デモを2016年に組織し、収監に追い込んで影響力を強化した。』 -




『◇トランプ退場で右往左往するイスラエル
11月末、イランの核開発の要であった科学者ファクリザデ氏がテヘラン郊外で暗殺された。このようなオペレーションを実行する能力と動機を有する国は他になかろうということで、直後からイスラエル諜報機関の関与が囁かれている。
イランは報復を声高に叫び、米国の政権移行が完了する前に中東で新たな戦争が始まるのではないかと一時は騒然となった。しかし当面、大きな軍事衝突には至らないだろうという見方が支配的だ。(東海大学平和戦略国際研究所・客員教授 新谷恵司)
◇ ◇ ◇
トランプ米大統領は、中東各国の指導者とその政策運営に極めて大きな影響を与えていた。その大統領の退場が確実になったことで、右往左往している人々がいる。その代表格はイスラエルのネタニヤフ首相であろう。バイデン氏が政権を握れば、オバマ民主党政権時代からの対イラン融和政策が復活しかねない。科学者暗殺という先制攻撃でイランをリング上に引きずり出せば、いかに平和主義者のバイデン氏といえども、制裁緩和を決定することは難しくなるという指摘には説得力がある。また、真犯人がイスラエルであれば、トランプ大統領は事前に知らされていただろうと見る向きもある。
しかし、イランはこの挑発には乗らないというのが、中東観測筋のほぼ一致した見方だ。あと数週間も辛抱すれば、バイデン政権がより親和的な政策を示すとことが分かっているのに、その可能性を摘むような「報復」を敢行することは、テロであれ、正規の軍事行動であれ、自らの首を絞めるだけだからだ。また、対岸のサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が、この暗殺を非難する声明を出したことも、新しい時代を見据えた動きとして注目されている。「イスラム教徒の科学者の死は、イスラム共同体にとっての損失だ」と述べて、イランとの連帯を示したのは他でもないサウジの国連大使だった。
これは、今年1月に米国がイラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官を殺害した時とは対照的だ。このとき、サウジ外務省は米国の作戦を非難せず、「われわれが警告してきたイランのテロ行為や、緊張の高まりの帰結だ」と嘲笑していた。実はサウジもトランプ大統領の強硬政策を頼みの綱としていた国である。時代の変化を敏感に捉えている。
◇イラン、米の融和政策転換に期待
「トランプという後ろ盾」を頼りにしていたサウジ、UAE、エジプトとバーレーンは、カタールに13項目の要求を突きつけ、断交という名の経済封鎖を実施してきた。この関係にも急激な変化が訪れようとしている。
トランプ大統領の女婿クシュナー上級顧問がサウジを訪問し、何をささやいたのかは不明だが、その直後にアラブ同胞間の仲介をしていたクウェートが、断交問題は解決する見通しになったとして、クシュナー氏の努力に感謝する声明を出した。サウジとUAEはイエメン内戦に軍事介入し、大きな人道危機が生じているが、この問題にも、おそらく展開があるだろう。米議会(民主党)や欧州の一部の国は、このアラブの富裕国が非人道的行為に武器を供与しているとして、売却しないよう求めている。
このように、米国の政権交代を前に、中東世界は失望と期待が入り混じりながら物事は急速に動き始めている。なかでもトランプ政権が一方的に核合意から脱退し、イランが対抗措置としてウラン濃縮活動を加速化させている問題は、バイデン次期政権のみならず、国際社会全体がハンドリングを誤ることのできない重要案件だ。
イランの期待は、次期米政権が対イラン融和姿勢に転換し、経済制裁を緩和することだ。バイデン氏はかねてから「核合意への復帰」を明言しているため、その祈りに似た期待は理由のないことではない。しかし、イランは欧米諸国が条約上の義務を果たしていない(制裁を課している)ことへの対抗措置として、ウラン濃縮作業を活発化させている。低濃縮ウランの貯蔵量は9月の段階で既に合意枠の10倍を超えている上、最近では、ナタンツの核施設に高性能遠心分離機3基を設置すると発表し、トロイカ(英、仏、独3国)を激怒させた。
このように、欧米の当事国とイランの間では既に信頼関係が崩壊しているため、旧来の核合意がそのまま復活する可能性は乏しい。また、トロイカは、現行の核合意がイランによる弾道ミサイル開発活動について一切言及していなかったことと、イランが中東域内において民兵組織などを通じて近隣国に安全保障上の脅威をもたらしている問題を取り扱っていなかったことは片手落ちだったとして、再交渉を求めている。
ただ、この後出しじゃんけんのような欧米の要求にイランが強く反発するのは無理もない。いったん成立した合意を誠実に実行していたのに、一方的にこれを破棄したのは米国なのだ。その上で、これまで合意順守を呼びかけてきた欧州諸国までが、新たな条件を持ち出すとは何事かと、これまで複数のイラン高官が「再交渉はしない」との立場を表明した。
元をただせば、当時のオバマ政権がレガシーづくりを急ぐがあまり、これらの肝心な問題を脇において合意成立を優先させてしまったことが、トランプ政権による一方的脱退に理由を与えたのである。
2015年にこの合意が成立した時のパラドックスを筆者は昨日のことのように覚えている。イラン側交渉責任者だったザリフ外相は鬼の首をとったかのように満面の笑みをたたえ、一方、サウジやイスラエルなどのイラン敵対国は強い言葉で失望を表明、中東の更なる不安定化を警告した。そしてその懸念は現実のものとなり、サウジの首都には、イラン製の弾道ミサイルがイエメン(イランが支援する反政府武装勢力・フーシ派)から飛来し、サウジアラムコの石油施設はドローン攻撃によって深刻な破壊に晒されてしまった。
シリアの状況もひどい。イスラエルが国境近くの「敵」を爆撃するとき、それはシリア政府軍が問題なのではない。そこに同居しているイラン革命防衛隊の兵士を含む、親イランの民兵たちが深刻な脅威をもたらしているのだ。
◇重いオバマ民主党政権のツケ
トランプ政権の外交・内政政策に世界は驚かされ続けたが、対イラン政策に限って言えば、物事の本質を見極めていたのはどちらか?ということになる。核合意はオバマ政権が安易にイランに与えた中東混乱行動への青信号だったと考えてよいだろう。その結果、中東は大いに傷んだ。それだけに、バイデン次期政権が合意への復帰を図ろうにも、それが簡単に実現する情勢にはないことに留意すべきだ。
米中東外交の民主党政権への回帰は、より根本的な問題を抱えている。エジプト政府系アルアハラム紙のイブラヒム編集長が指摘するのは、2009年、就任直後にオバマ大統領がカイロに舞い降りて行った「新しい中東」を目指す名演説の後、中東世界がどれほど破壊されたかという厳然たる事実である。
オバマ前政権は、中東の民主化を推進する立場から「穏健な」イスラム過激主義を容認した。エジプトにおいては、それはムスリム同胞団にフリーハンドを与えることと同義だ。基本的に独裁者しかいない中東で、民主政治を標榜することが何をもたらすのか?それは体制転覆、すなわち2010年末にチュニジアから野火のように広がった「アラブの春」の騒乱だった。
「革命」がチュニジア、リビア、エジプト、イエメン、そしてシリアで立て続けに起こり、独裁者は逃亡したり、逮捕されたり、リビアのカダフィ大佐のように暴徒に囲まれて惨殺された。シリアのアサド大統領も一時は敗色が濃くなったが、ロシアとイランの後ろ盾を得て復活し、反乱者たるスンニ派イスラム教徒を惨殺した。560万人以上の難民が流出し、約1200万人が住む家を追われたシリアの悲劇は、今世紀最大の人道危機として現在も続いている。またイエメンでは、内戦にサウジアラビアとUAEが軍事介入し、新型コロナが発生する何年も前から各種の伝染病や飢餓が広まるという非人道的光景が繰り広げられている。
エジプトでは、「同胞団」幹部のモルシ大統領が歴史上初めて投票箱によって選出されたが、その大統領が仮面を脱ぎ、神の名による独裁に着手したところで市民が再び立ち上がったのだと前出イブラヒム編集長は言う。そんな市民の声の後押しで軍部出身のシシ国防相(当時)がクーデターを起こし、現在のエジプトがあるわけだが、シシ政権成立の当初、オバマ政権は非常に冷たかったという恨み節である。
◇バイデン政権に求められる慎重な対応
オバマ民主党政権には、新しい中東、民主的な中東という漠然としたスローガンはあっても、政治の現実に即した確固たるビジョンが希薄だった。また、そのためか、イスラム過激主義を容認した。
そのことが、今日の中東の大混乱をもたらした原因であり、イスラム過激主義は1インチ足りとも許してはならないという基本姿勢を貫いているのがエジプト、UAE、サウジなどだ。これらの国では人道状況はさておき、比較的安定した国家運営が可能になっている。
これらはまた、奇しくもトランプ政権を後ろ盾に頼んでいた国々であり、イスラエルのネタニヤフ政権とも蜜月を共にしている。また、各国がカタールとの断交に踏み切ったのも、後者がイスラム過激主義を利用した外交政策を進めてきたことを危惧したからに他ならない。
イブラヒム編集長はコラムで、バイデン次期大統領に「中東の問題を扱う上では、これまで以上に慎重に行ってほしい」と希望した。社会経済インフラが破壊され、テロ組織との戦いも続いている、破壊し尽くされた中東世界と向き合うのは、民主党政権であれ、共和党政権であれ、非常に困難な仕事だ。
トランプ大統領は、乱暴ではあったが、中東においてはイランを含むイスラム過激主義に対して厳格で、これに対峙する独裁的色彩の濃い政権に肩入れし、一定の方向性を見せていた。確かに人権蹂躪(じゅうりん)等の問題があるが、8年間のオバマ政権の間に生来した混沌(カオス)の歯止めにはなっていた。バイデン次期政権がまさかこの路線を180度転換することはないと祈りたい。
◇ ◇ ◇
新谷恵司(しんたに・けいじ) 1959年生まれ。早稲田大学法学部卒。外務省勤務を経てアラビア語同時通訳者。中東情勢研究家。2016年より現職。』
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