米、サウジ皇太子を冷遇 民主リベラル派に配慮

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2713A0X20C21A2000000/

『【ワシントン=中村亮】バイデン米政権は26日、サウジアラビアの著名ジャーナリスト殺害事件について実力者のムハンマド皇太子の関与を断定した。人権侵害を黙認してきた慣習を見直し、ムハンマド氏を冷遇する。民主党リベラル派に配慮した。米・サウジ関係の悪化はイランとの対話に向けた火種にもなる。

サウジの記者ジャマル・カショギ氏は2018年10月、トルコのイスタンブールにあるサウジ総領事館で殺害された。米国家…

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米国家情報長官室が26日公表した調査報告書は「ムハンマド氏が記者を拘束また殺害する作戦を承認した」と結論づけた。

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サウジ著名記者殺害「皇太子が承認」 米調査報告書

「皇太子はカショギ氏をサウジの脅威とみなしていた」とも指摘した。バイデン政権はサウジ情報機関の元幹部らに制裁を科し、サウジの76人に対して米国の査証(ビザ)発給を制限する。

バイデン米大統領は26日、米メディアのインタビューで25日のサウジのサルマン国王との電話について「ルールは変わっており、大きな転換を発表すると明確に伝えた」と明らかにした。

バイデン氏の真意は不明だが、米歴代政権は中東安定や原油の安定供給を優先し、サウジの人権侵害を事実上黙認してきた。バイデン氏の発言はこうした外交儀礼を継承しない方針を示したとも受け取れる。

米政権はサウジの将来を担う実力者のムハンマド氏の扱いを見直す。バイデン氏は25日、サルマン氏と電話し、ムハンマド氏を避けた。

サキ米大統領報道官は26日、記者団に「(サルマン氏が)国家首脳であり適切な相手だ」と説明した。トランプ前米大統領はムハンマド氏と電話することが多かったが、バイデン政権では同氏の扱いを格下げする考えを示した。

バイデン氏のサウジに対する強硬姿勢は民主党への配慮がある。同党のロバート・メネンデス上院外交委員長は26日の声明で「今回の措置は始まりに過ぎず、米政権が極悪な犯罪についてムハンマド皇太子本人の責任を問う具体策を取ると期待している」と強調した。

バイデン政権はサウジに制裁を科したが、ムハンマド氏は対象に指定しておらず追加措置を促したものだ。

民主党で反サウジの流れをつくったのが、リベラル派の代表格であるバーニー・サンダース上院議員だ。「世界最悪の飢饉(ききん)の危機」(国連)とされるイエメン内戦にはサウジが介入し、米国は軍事面でサウジを支援した。

サンダース氏は2019年3月、軍事支援を停止する決議を主導し、上院で可決させた。人権を強く重視し民主党内で影響力を増すリベラル派の意向をバイデン氏は素通りできなくなっていた。

元国務省高官は「米国は中国に対して価値観や規範をめぐる競争下にあり、その行方は21世紀の流れを決める」と指摘する。強権的な国家運営を標榜する中国に対抗するうえで、米国は同盟国や友好国であっても、人権侵害を容認しづらくなっているとみる。

米・サウジ関係の悪化は避けられず、バイデン政権が探るイランとの対話の足かせになる可能性がある。

米政権は中東政策の最優先課題に15年に結んだイランの核開発を制限する国際合意への復帰を目指しているが、イランを敵視するサウジやイスラエルは核合意に批判的な立場を崩しておらず、隔たりは鮮明だ。

バイデン政権はサウジやイスラエルに配慮もしている。米軍は25日、シリアの親イラン武装勢力を空爆した。

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米大統領報道官「イランと対話模索続ける」 空爆後も

駐イエメン米大使を務めたジェラルド・フェイアスタイン氏は「バイデン政権はイランに対してトランプ政権よりも弱腰ではないというメッセージを送ろうとした」と指摘する。トランプ政権は親イラン武装勢力への攻撃をためらわず、サウジやイスラエルは好意的に受けとめていた。

米国 デジタル課税の「適用除外」案を撤回 G20会合

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR26DPB0W1A220C2000000/

『【ウィーン=細川倫太郎】20カ国・地域(G20)は26日、財務相・中央銀行総裁会議をオンラインで開催した。懸案のデジタル課税をめぐっては、米財務長官として初参加のイエレン氏が、トランプ前政権が提案していた「適用除外」と呼ばれる事実上の骨抜き案の撤回を表明。難航していた交渉を一歩前進させ、米国の変化を印象づけた。

2021年のG20はイタリアが議長国を務める。会議後、記者会見したフランコ経済・財務相…

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会議後、記者会見したフランコ経済・財務相はデジタル課税の議論は行き詰まっていたとしたうえで、「米国の新しい立場はとても重要で、合意を促すものになるだろう」と評価した。7月に伊北部ベネチアで開くG20の財務相・中銀総裁会議で合意をめざすという。

デジタル課税では、グーグルやフェイスブックなど巨大IT(情報技術)企業が集積する米国が一貫して後ろ向きだった。トランプ前政権は19年末に「セーフ・ハーバー(適用除外)」と呼ばれる、企業が課税ルールを適用するか否かを選択できるようにする案を提案。各国は「形骸化が目的だ」と反発していた。

ただ、経済協力開発機構(OECD)を軸とした国際ルールづくりが進展するかは、なお予断を許さない。米国が国際課税への協議に復帰したのは、共通の「最低税率」を定め、国内の法人税率を引き上げたいのがねらいとの見方がある。米国がどこまで議論に関与するかは見通しにくく、日欧には不安視する声も多い。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの復興も議論の中心となった。景気回復の期待感から米国で長期金利が上昇し、早期の金融引き締め観測が浮上している。ただ、世界経済はまだ「脆弱で不安定だ」(フランコ氏)と判断し、財政出動や金融緩和を早急に撤回するのは避けることで合意した。

途上国へのワクチンの公平な分配で結束することでも一致した(アフリカ・セネガルの首都ダカール)=ロイター
経済や社会への打撃が深刻で、ワクチンの分配も遅れている途上国の支援を続けていくことでも一致した。一案として浮上しているのは、国際通貨基金(IMF)によるSDR(特別引き出し権)の加盟国への配分だ。ドルなど現実の通貨に交換できる実質的な通貨で、外貨が不足した国の資金調達の手段になる。ただ、一部の国には慎重論も強く、具体的な金額までの議論には至らなかった。

アフリカなどが抱える膨大な債務についても協議した。債務不履行が相次げば世界に信用不安が波及しかねない。20年11月のG20首脳会議では、途上国の債務の返済猶予を21年6月まで延長する措置を了承した。今回の会合では、さらなる延長までの結論には到達しなかった。

名目金利と実質金利の違いって何?

名目金利と実質金利の違いって何?社会人なら知っておきたい経済の基本
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※ 「株と債券、どっちがお得なのか?」を考えるとき、「金利(利回り)」が問題になる…。

※ しかし、もう一つ、「将来のインフレ率が、どうなるか?」ということも問題になる…。

※ 「将来のこと」なので、話しは「予測」「読み」の範ちゅうのものとなる…。

※ だから、「人によって、様々…。」ということになる…。

※ この「名目・実質」の話しは、GDPの算定においても、「名目GDP」と「実質GDP」の話しとして、問題となってくる…。

※ 分かりやすく解説しているものを見つけたので、そこから紹介する…。

FRBは「悪い金利上昇」を食い止めるか(NY特急便)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN00003_X20C21A2000000/

『26日の米株市場でハイテク株が多いナスダック総合株価指数は反発した。前日に株安を招いた長期金利上昇が一服し、押し目買いが入った。半面、景気敏感株は売られ、ダウ工業株30種平均は大幅続落した。

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NYダウ469ドル安 金利上昇一服もなお警戒感

前日に一時1.61%と昨年2月以来の水準に上昇した長期金利は1.41%に低下して終えた。値ごろ感からの買いや、機関投資家が保有債券の平均残存年数を延ばすための月末特有の買いも入ったようだ。

もっとも、投資家の…

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もっとも、投資家の警戒感はまったく和らいでいない。債券版の恐怖指数とされ、米国債の予想変動率を示す「MOVE指数」は25日に74と前の日から2割近く上げ、26日も75台と小幅に上昇した。昨年4月以来の高水準にある。

米投資調査会社アクション・エコノミクスのキム・ルパート氏は「重要経済指標が相次ぐ来週は要注意」と指摘する。3月1日には米サプライマネジメント協会(ISM)の製造業景況感指数、5日は2月の米雇用統計が発表される。市場予想を上回る内容なら景気回復の観測が強まり、債券売りが再燃しかねない。

4日には米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米メディア主催のイベントで「経済はどうなっているの?」と題した公開インタビューに応じる。関心を集めそうだが、ルパート氏は「物価や雇用情勢に慎重な従来の発言を繰り返すだけで、相場を意識した踏み込んだコメントをするとは思えない」とみる。

長期金利の上昇は新型コロナワクチンの普及や大型経済対策で景気回復が加速するとの見方が背景だ。さらにパウエル氏などFRB高官が警戒する姿勢をみせていない点も大きい。ただ、市場は長期金利上昇の中身を気にし始めている。

我々が普段目にする長期金利は名目金利であり、名目金利は「期待インフレ率」と「実質金利」の合計だ。米長期金利は終値でコロナ後最低の0.50%を付けた昨年8月4日から、今年1月末の1.06%まで0.56%上昇した。この間に期待インフレ率も0.56%上昇し、長期金利上昇のすべてを説明できる。FRBが昨夏に2%を超える物価上昇を目指す方針を掲げ、インフレ観測が強まった。

一方、長期金利は1月末から2月25日の1.52%まで0.46%上昇したが、このうち0.45%は実質金利の上昇が理由だ。金利上昇の原動力が期待インフレ率から実質金利に変わった。

インフレ率の高まりによる金利上昇はさほど問題はない。企業の売上高や労働者の賃金も上がるため、金利上昇の負担感は小さい。一方、実質金利の上昇は経済を冷やす。

追加経済対策やインフラ投資により、2021年度の米財政赤字は国内総生産(GDP)比で戦後最高になる可能性がある。夏場にかけて国債の需給懸念が強まり、金利上昇を誘発するリスクもある。

実質金利の上昇はインフレ期待の低下を招く。ゴールドマン・サックスのプラヴィーン・コラパティ氏は「現段階で中央銀行としては受け入れがたいだろう」とみる。経済を冷やす「悪い金利上昇」に転化するなら、FRBのスタンスにも変化が出てくる可能性がある。それまで債券相場が落ち着くシナリオは描きにくいのも実情だ。

(NQNニューヨーク=松本清一郎)

米大統領報道官「イランと対話模索続ける」 空爆後も

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2705B0X20C21A2000000/

『【ワシントン=中村亮】サキ米大統領報道官は26日、イランとの関係について「米国が外交的対話に前向きであることに変わりはない」と述べた。米軍は25日、シリアの親イラン武装勢力の施設を空爆したが、イランとの対話を引き続き模索する意向を示したものだ。

南部テキサス州に向かう大統領専用機内で記者団に語った。サキ氏は空爆について「バイデン大統領は米国人を守るために行動するという明確なメッセージを送った」と強調した。イラクでは2月中旬以降、米国関連施設を標的にしたロケット弾攻撃が相次いでいた。イランとの対話に関し「欧州が招待状を出している。返信を待っている」と述べ、イランの出方を見極める考えを示した。

国防総省のカービー報道官は26日の記者会見で「空爆の現場で死傷者がいるとみられる」との見方を示したが、具体的な中身には触れなかった。シリア人権監視団は空爆によって少なくとも22人が死亡したと伝えている。

国防総省によると、空爆では2機のF15戦闘機が計7発の精密誘導弾を発射。親イラン武装勢力が利用する9施設を完全に破壊し、2施設に関しては一部を破壊した。米軍はシリアに部隊を展開するロシア軍に対し、空爆を事前通告していた。

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NYダウ続落し469ドル安 ファンドが損失限定の売り

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『【NQNニューヨーク=川内資子】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落した。前日比469ドル64セント(1.5%)安の3万0932ドル37セントと3週間ぶりの安値で終えた。足元の相場下落を受けて投資家の慎重姿勢が強まり、持ち高調整や利益確定目的の売りが優勢となった。一方、米長期金利の上昇が一服し、高PER(株価収益率)の主力ハイテク株には買いが入り、相場を支えた。

米長期金利の急ピッチの上昇を受けて、25日の米株式相場は大きく下落。26日はアジアと欧州株式相場も軒並み下落した。26日の米株市場ではヘッジファンドが損失限定目的の売りを出す動きが出て、相場の重荷になったとの観測があった。

ダウ平均の構成銘柄は幅広く売られた。前日夕に発表した2022年1月期通期の1株利益見通しが市場予想を下回った顧客情報管理(CRM)大手のセールスフォース・ドットコムは6%超下げた。化学のダウや金融のJPモルガン・チェースなど景気敏感株のほか、医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)や日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などディフェンシブ株も総じて安い。原油安を受けシェブロンなど石油関連株も売られた。

26日の米債券市場で長期金利の指標となる10年物国債利回りは1.40%前半まで低下。前日に付けた約1年ぶりの高水準(1.61%)から、上昇が一服したことで、足元で大きく売られていた主力ハイテク株は買い直された。スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトが上昇した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、前日比72.914ポイント(0.6%)高の1万3192.345で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや交流サイトのフェイスブックなどが買われた。インテルなど半導体株も総じて上げた。

ナスダック指数の週間下落率は4.9%と、昨年10月26~30日(5.5%)以来の大きさだった。一方、2月は月間では0.9%上げ、4カ月連続で上昇した。

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米個人の乱と「日本化」リスク

米個人の乱と「日本化」リスク
証券部副部長 山下茂行
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD202AN0Q1A220C2000000/

『米国で「個人投資家の乱」が引き続き話題を呼んでいる。SNS(交流サイト)でつながった無数の個人が米ゲーム専門店、ゲームストップ株を買い上げた一件だ。「デジタル時代の新たな現象」との声も聞かれるが、日本ではネット証券の台頭後、似たような風景が繰り返されており、目新しさは感じない。むしろ、その背後にある経済の変化にこそ気を配るべきだ。

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思い出すのは2006年の「ライブドア・ショック」だ。1万1000~…

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1万1000~1万2000円前後で推移していた日経平均株価は、05年8月の「郵政解散」をきっかけに騰勢を強め、同年末には1万6000円台に達した。個人の人気を集めていたライブドアに06年1月、粉飾決算疑惑から強制捜査が入り、株式市場は大混乱に陥った。

2006年1月18日。「ライブドアショック」で売り注文が殺到した東京証券取引所は、システムの処理能力が限界に近いと判断し通常の終了より20分早い午後2時40分に株式の全銘柄の取引を停止した。

当時、株価急騰から「バブル再来か」といった声も聞かれていたのとは裏腹に、日本経済はデフレに苦しんでいた。日銀は量的緩和の目標の引き上げを繰り返し、短期金利は「消えた」状態が続いていた。

これが株式相場に熱気をもたらしていた。金利が極端に低くなれば、株式から得られるリターンの価値は相対的に高くなり、割高な株価が正当化されやすくなる。その一方、デフレなら株式は長い目でみれば下落するリスクが高くなるので、いきおい短期売買に賭けざるを得なくなる。景気悪化・デフレ局面で強い金融緩和策が採られると、株価と投資家はバブル的な動きをしやすくなるのだ。

これはそのまま今の米国に当てはまる。新型コロナウイルスはワクチンの接種がようやく始まったものの、変異株も多く見つかっており、いつになれば経済活動を正常化できるかは見通せない。また、米国ではリーマン・ショック後、潜在成長率の下方屈折という根の深い問題が盛んに議論されていたことも忘れてはいけない。

だからこそ、米バイデン政権が予定する経済対策は1.9兆ドル(約200兆円)という巨大さだ。中国がリーマン・ショック後に実施した「4兆元対策(当時のレートで約57兆円)」の4倍近い規模だといえば、その規模感をイメージしやすくなるだろう。

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この影響でインフレ圧力が強まる恐れがあるとして、米長期金利が急上昇しているのに、米連邦準備理事会のパウエル議長は「物価上昇は一時的」とそっけない。長期の景気低迷とデフレで金融政策が効かなくなる「日本化現象」の恐ろしさを考えると、多少の副作用なら覚悟のうえで金融緩和を続ける以外の選択肢はないのだろう。

「米個人の乱」の目新しさは、SNSの利用など道具立ての面にある。しかし、その本質はといえば、いつかみた「デフレのあだ花」と同じような臭いが感じられてならない。

[日経ヴェリタス2021年2月28日号]

ソフトバンクG、WeWork創業者らと和解

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ270YG0X20C21A2000000/

『ソフトバンクグループ(SBG)は27日、米シェアオフィス大手ウィーワークの創業者で前最高経営責任者(CEO)であるアダム・ニューマン氏ら一部株主側と和解したと発表した。ニューマン氏ら以前からウィーワーク株を持つ一部株主は、SBGが当初予定したウィーワーク株のTOB(株式公開買い付け)を2020年4月に撤回したことに反発し、保有株の買い取りを求めて訴訟に発展していた。

SBGはこのほど、ウィーワーク従業員を含む一部株主を代表するウィーワーク取締役会の特別委員会、およびニューマン氏の間で和解契約を締結した。関連する訴訟はすべて解決するとしている。和解条件は「機密情報」としており公表していないが、SBGは当初計画の最大買い付け額の半分である15億㌦(約1600億円)規模でニューマン氏を含む一部株主から保有株を買い取るもようだ。

SBGが10兆円ファンド「ビジョン・ファンド」を通じ出資したウィーワークは19年に経営難に陥り、ニューマン氏はCEOを退任した。SBGが巨額の金融支援を実施し、同社のもとで再建を進めている。ウィーワークは19年に上場を断念したが、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じた上場計画を再び練っている。今回、ウィーワークの一部株主と和解したうえでこの上場計画が実れば、SBGにとっては投資の出口戦略につながる。

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米サウジ、切るに切れぬ戦略同盟

米サウジ、切るに切れぬ戦略同盟 記者殺害に皇太子関与
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR25CNO0V20C21A2000000/

『【ドバイ=岐部秀光】サウジアラビアの政府批判の著名記者殺害事件をめぐり、ムハンマド皇太子の関与を指摘した米政府の報告書は、米国とサウジの戦略的な同盟関係が抱える根深い矛盾をあらためて浮き彫りにした。サウジの不安定さは、米国の影響力が衰退する中東に広がるリスクの大きさを印象づける。

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米国とサウジの特別な関係は、第2次大戦末期、当時のルーズベルト米大統領が、ヤルタ会談の帰路、スエズ運河の洋上にアブドル…

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第2次大戦末期、当時のルーズベルト米大統領が、ヤルタ会談の帰路、スエズ運河の洋上にアブドルアジズ初代国王を招き会談して以来続く戦略的な同盟だ。しかし、そこには常に大きな矛盾があった。

サウジは男女同権や同性愛をみとめないなど、きわめて厳格なイスラム法を維持し、王室による絶対的支配をつづけた。民主主義や自由をかかげる米国の価値観と本来はなじむはずもない。1962年にケネディ大統領の説得で廃止するまでサウジは奴隷制度を維持していた。

人権重視のバイデン米大統領はいま「ふたつのサウジ」に直面している。ひとつは社会の近代化や経済開放を進める新しいサウジ。もうひとつは権威主義的な支配のグリップを強める古いサウジだ。

サウジの首都リヤドに1月、ドライブインシアターが開設された。ほんの数年前まで映画館も女性の運転も認められていなかった。皇太子が進める社会改革が進む新しいサウジの一側面だ。

ショッピングモールのカフェでは家族でない男女が談笑する。かつては泣く子も黙る「ムタワ」(勧善懲悪委員会)が、飛んできて取り締まった。もはや若者たちが宗教警察の影におびえることはない。

皇太子が進める脱石油の経済改革や社会の近代化は、サウジだけでなく地域の長期的発展にとってきわめて重大なものだ。すでに各国がサウジをモデルとする改革に着手している。

一方で皇太子は、アラブ伝統の家父長主義的なリーダーでもある。政敵を排除し強権支配のグリップを強めた。女性の運転解禁を主張した女性活動家ルジャイン・ハズルール氏は今月、約1000日の拘束から解放された。記者殺害事件は古いサウジの象徴といえるかもしれない。

サウジ・ウオッチャーは皇太子が中国流の「民主主義なき発展」をめざす方向に一段と傾斜していると分析する。短期間のうちにこれほど絶大な権力を手にした指導者は珍しい。トランプ前大統領は皇太子に露骨に肩入れし、強権主義や冒険主義的な外交を後押しした。

皇太子はイエメン内戦への介入や隣国カタールとの断交、国内の政敵の強引な排除などを通じて、不必要な難題と敵を増やした。一見すると効率的で安定してみえる強権的な支配には限界がある。10年前、「アラブの春」でもろさを露呈した。

トランプ時代、蜜月の外見とは裏腹にサウジの対米不信は実は深まった。国営石油会社サウジアラムコの重大な石油施設が2019年、イランによるとみられる攻撃を受けたのに、米国は動かなかった。米国とサウジの関係はきわめて危うい状況にある。

人権重視のバイデン政権は対サウジ関係の一定の修正を進めざるを得ない。バイデン氏が事実上のリーダーである皇太子ではなくサルマン国王との電話協議を最初の接触に選んだことには、手続きの正当性を強調するねらいがあった。トランプ氏の娘婿のクシュナー氏と皇太子の個人的な関係で2国間の重要政策が決められた状況と一線を画す。

いまやエジプトに代わるアラブの盟主となり、イスラム教の二大聖地をかかえ、石油市場の最重要プレーヤーでもあるサウジとの関係は米国にとって戦略的に切っても切れないものだ。

皇太子の改革を正しい方向に導くには、米国の指導力と国際社会の協力が不可欠だ。サウジはいま「普通の国」への生まれ変わる重大な過渡期にある。改革が失敗しサウド家の支配が揺らげば、極端な宗教戒律をとなえる勢力や過激派が勢力を取り戻す恐れがある。

サウジの不安定さは、米国による拙速な中東からの撤退が引き起こしかねないリスクの大きさも示している。

米金利上昇、緩和「出口論」なき混乱 市場と対話難しく

米金利上昇、緩和「出口論」なき混乱 市場と対話難しく
金融政策・市場エディター 大塚節雄
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODB271BL0X20C21A2000000/

 ※ 今回の「米国債の金利上昇」に当たって、絡んだ「各勢力の思惑」が語られている…。

 ※ 一読しといた方がいい…。

 ※ さりとて、対策とて無い話しだが…。

『米長期金利の上昇が世界の金融市場を揺るがしている。2月の金利上昇は月間で4年ぶりの大きさとなった。米連邦準備理事会(FRB)は金融緩和の出口議論を封印するが、金利上昇の主役は景気回復を見越した「インフレ見通しの向上」から、FRBの金融政策の正常化を意識した「実質金利の上昇」に移りつつある。巨額の米財政出動の影響が経済の過熱を呼び、FRBが早期引き締めを迫られるシナリオを捨てきれないからだ。新型コロ…

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新型コロナウイルス後の経済の姿が見えないなか、FRBと市場との対話は難しさを増す。

米債券市場が不安定になっている。25日は7年物の新発債入札が深刻な不調に終わったのを機にパニック的な売りに見舞われ、米10年物国債利回りは一時1.6%台に急伸(債券価格は急落)し、約1年ぶりの高水準となった。26日は一転、1.41%まで低下したが、それでも2月月間の上昇幅は0.33%と16年11月(0.56%)以来の大きさとなった。

金利上昇の根っこには、ワクチン普及と議会で審議が進む大規模な財政出動による景気回復や物価上昇を織り込む動きがある。FRB高官らは「これまでのところ、良い兆候」(セントルイス連銀のブラード総裁)として、ある程度は容認する姿勢を示す。経済の正常化を織り込む自然な反応という見方だ。

米長期金利(名目金利)は投資家の物価見通しである「インフレ期待」と、物価見通しの影響を取り除いた「実質金利」に分解できる。名目金利は昨年夏以降、緩やかな上昇軌道を描いてきた。1月ごろまではそのほぼすべてをインフレ期待の上昇で説明できる。インフレ期待の向上は、投資家の経済正常化への期待を反映する。FRB高官らが指摘する通り、経済の回復に根ざした望ましい金利上昇だったというわけだ。

この間、実質金利はマイナス1%前後での歴史的な超低位の水準での推移が続いてきた。実質金利はFRBによる金融緩和の「効き具合」を端的に示す。ゼロ金利長期化の約束や大規模な国債購入を柱とするFRBの緩和が実質の長期金利を水面下に押し下げ、ドル安のほか株式や商品などのリスク投資を強力に後押ししてきた。この点からも、名目金利の上昇は経済活動やリスク市場にとって問題になってこなかったことがわかる。

2月以降に金利上昇に弾みがついた過程で、金利上昇の構図が変容し始めた。インフレ期待は2%を超えたところで頭打ち傾向が鮮明になる半面、実質金利がじりじりと上向いている。10年物の実質金利は25日にマイナス0.6%程度と昨年6月以来の水準に戻した。

経済の過熱を受け、FRBが金融政策の正常化に動く。市場でこうした思惑が強まりつつあるという解釈も成り立つ。30年物の実質金利は2月下旬にプラス水準に高まり、20年物もゼロ%近辺まで上向いている。実質マイナス金利が市場や経済を刺激する効果が薄れ始め、株式市場などを不安定にしている。

今回の金利上昇は、13年5月に当時のバーナンキFRB議長が量的緩和の縮小(テーパリング)に言及したのを機に起きた長期金利の急騰劇「テーパー・タントラム(かんしゃく)」の再来となるのか。25日の金利上昇幅は0.15%と、バーナンキ氏の発言があった当日の13年5月22日の0.10%を上回った。13年当時はその後、本格的な金利上昇局面に入り、発言前日に1.9%台だった金利水準は9月に一時3%をつけ、1%に及ぶ急騰劇を演じた。

今回も金融政策の転換を市場が織り込み始めた点では13年当時と共通する。最大の違いは、FRB自身が緩和縮小を巡る議論を封じていたなかで起きたことだ。市場には「テーパーなきタントラム」(米シティグループ)と呼ぶ声もある。

ゼロ金利の長期化の約束は当時よりも格段に強く、市場には「13年当時と異なり、金利の本格的な上昇につながる可能性はほとんどない」(米JPモルガン)との冷静な見方も多い。FRBは2%超のインフレを容認する新たな政策運営の枠組みを導入し、利上げは24年以降との見通しを示す。量的緩和の縮小についても、FRB高官は異口同音に「議論は時期尚早」と出口論を封じている。

これに対し、市場は金利上昇の過程で23年初頭の利上げを織り込んだ。自然に量的緩和の早期縮小も意識し始めている。今後、ワクチンの普及でコロナ危機が急速に収束に向かった場合、巨額の財政出動が経済に強すぎる刺激を与える可能性も捨てきれない。こうしたなかで、FRBが量的緩和の縮小を巡る議論に口を閉ざし、FRBと市場の思惑のズレが生じやすくなり、債券相場の振れが大きくなっている。

FRBは経済の正常化の過程で生まれるインフレ圧力は一時的との見立てだ。パウエル議長ら執行部にとっては金融緩和の長期化を繰り返し訴えたいところだが、経済回復が進むほど、そのメッセージは届きにくくなる。3月16~17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では21年の成長見通しが上向くのは確実とみられ、参加メンバーの間で利上げ前倒しの予測が増えることも考えられる。「テーパーなきタントラム」が深刻になるリスクは消えない。