米国は、過去の事例でも「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」に基づき、米国の安全保障上の利益を最優先に行動し、その後同盟国に負担や協力を求める傾向があるとのことだ。過去の例を、いくつか紹介して。

米国は、過去の事例でも「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」に基づき、米国の安全保障上の利益を最優先に行動し、その後同盟国に負担や協力を求める傾向があるとのことだ。過去の例を、いくつか紹介して。

『「アメリカ・ファースト」の理念が色濃く出た、米国の単独行動とその後の同盟国への負担要求の事例をいくつか紹介します。

1. イラン核合意(JCPOA)からの離脱と制裁再開(2018年〜)

第1次トランプ政権の象徴的な事例です。

  • 米国の行動: 欧州諸国(英・仏・独)が「合意を維持すべき」と強く説得したにもかかわらず、トランプ氏は一方的に離脱を宣言し、イランへの経済制裁を再開しました。
  • 同盟国への要求: 制裁によってイランと取引する欧州企業も罰せられることになり、実質的に欧州諸国に対して「米国か、イランか」の二者択一を迫りました。
    その後、イランによるホルムズ海峡での緊張が高まると、米国は有志連合「センチネル作戦」を立ち上げ、同盟国に護衛艦などの派遣を強く求めました。

2. 在韓・在日米軍の駐留経費負担(思いやり予算)交渉

  • 米国の行動: 米国の財政負担を減らすため、一方的に大幅な負担増(韓国には当時の約5倍など)を要求しました。
  • 同盟国への要求: 「米国が守ってやっているのだから、応分(あるいはそれ以上)の負担をするのが当然だ」という論理です。
    拒否するなら撤退も辞さないという姿勢を見せることで、同盟国の不安を交渉材料に使いました。

3. アフガニスタンからの完全撤退(2021年)

バイデン政権下での出来事ですが、トランプ路線を継承した面が強い事例です。

  • 米国の行動: NATO同盟国に十分な相談や調整をせず、米軍の撤退期限を一方的に決定・発表しました。
  • 同盟国への要求: 混乱の中で撤退作業が進む中、長年一緒に戦ってきた欧州諸国は自国民や協力者の救出に追われました。
    米国は「自国の戦争を終わらせる」という利益を優先し、同盟国の安全保障上の空白や混乱については後回しにされました。

4. パリ協定からの離脱(2017年)

安全保障とは少し文脈が異なりますが、国際秩序における責任の押し付けの一例です。

  • 米国の行動: 米国産業への悪影響を理由に、世界的な気候変動枠組みから離脱しました。
  • 同盟国への要求: 米国が抜けた穴(温室効果ガス削減目標や途上国支援の資金)を他国が肩代わりせざるを得ない状況を作り出し、「米国抜きで地球を守る責任」を同盟国に背負わせました。

これらの事例に共通するのは、「決定は米国が独自に行い、その結果生じるコストやリスクの管理は同盟国に分担させる」というパターンです。

今回のホルムズ海峡の件も、こうした「先に行動、後で協力要請」というスタイルの延長線上にあると捉えると分かりやすいかと思います。

こうした米国の振る舞いについて、欧州側の具体的な反発や、彼らが取ろうとしている対抗策について詳しく知りたいですか?