※ 山岳地帯は、「タコ壺化」する。
※ 特に、「多民族地域」においては。
※ 「山脈(小高い部分)」を避けるような形で、「通路(道路)」が形成される。
※ 「日本の山岳地帯」においても、それは同じだ…。




※ 後醍醐天皇の「南朝」が置かれた、「吉野」山中。


※ こっちは、一乗谷…。





日本は、この“断片化した多極世界”でどのように安全保障・経済戦略を再構築すべきか?https://copilo…
米国が世界経済への配慮を失うと、どのような国際秩序が形成されるのか?https://copilot.micro…
今般のイスラエル・米国のイラン攻撃で、必ずしも米国は、世界経済全体のことは重視していない(プライオリティが低い…
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equilibrium ゲーム理論における「均衡」と、違うのか?https://www.google.com/…
トランプ政権の戦略の分析として、基本的にマッドマン戦略に立ち、既存の「均衡点」を動かして、米国有利な状況に再構…
※ 山岳地帯は、「タコ壺化」する。
※ 特に、「多民族地域」においては。
※ 「山脈(小高い部分)」を避けるような形で、「通路(道路)」が形成される。
※ 「日本の山岳地帯」においても、それは同じだ…。




※ 後醍醐天皇の「南朝」が置かれた、「吉野」山中。


※ こっちは、一乗谷…。
増え続けるバリケード、コソボ側が手を出せばセルビア軍介入の可能性も
https://grandfleet.info/european-region/barricades-continue-to-increase-possibility-of-serbian-military-intervention-if-kosovo-side-interferes/




『コソボとの国境沿いにセルビア軍が展開したタイミングに合わせズヴェカンと北ミトロヴィツァにも新たなバリケードが登場、コソボ側が撤去に乗り出し住民と衝突すれば「自国民保護」を理由にセルビア軍が介入するかもしれない。
参考:Serbian army on highest alert as Kosovo says it will remove barricades
参考:Serbs in Kosovo set up new barricades after authorities ban Christmas entry of patriarch
セルビア側はバリケードを増やして衝突を誘う、コソボ側が直接手を出せば自国民保護を理由にセルビア軍が介入する恐れも
セルビア共和国から分離・独立したコソボ共和国で暮らす約5万人のセルビア人はコソボ側の統治を拒否、コソボ当局がユーゴスラビア時代のナンバープレートを廃止する計画を発表するとセルビア人達は「統治を認めていないコソボ側の強制=これに応じるとコソボ主権を間接的に認めたことなる」と反発、セルビア人が多数派を占める地域では道路をトラックやバリケードで封鎖して抵抗する事態に発展する。
出典:Public Domain 今月12日に登場したバリケード
このような道路の封鎖を何とかするのは治安維持を担当するNATOのコソボ治安維持部隊(KFOR)なのだが、ナンバープレート廃止をゴリ押しすればセルビア共和国に「コソボで暮らすセルビア人の自由が脅かされている」と言い出して軍事介入を招く恐れがあり、コソボ共和国は「セルビア当局発行のナンバープレート使用を認め続ければ自国領内に主権が及ばないミニセルビアが出来る」と懸念して「KFORが道路封鎖の解除に動かないなら自分たちの手で行う」と言い出し、EUが仲介に乗り出して何とか事態は沈静化していた。
しかしセルビア人が多数派を占める地域=ズヴェカン、レオプサビッチ、ズビン・ポトク、北ミトロヴィツァではナンバープレート廃止計画に抗議して辞任したセルビア系議員、裁判官、治安部門のトップを再選出する必要があり、今月18日に選挙が予定されていたのだが選挙管理委員会の建物が何者かに爆破され、セルビア人側は「アルバニア人による選挙妨害だ」とコソボ当局は「セルビア共和国が犯行を指揮している」と非難しあい、再びセルビア人は道路をトラックやバリケードで封鎖してしまう。
出典:GoogleMap/管理人が加工(クリック拡大可能)
KFORはトラックやバリケードを撤去する義務があるのだが、安易に手を出すとセルビア共和国に軍事介入の口実を与えるため動けず、コソボ共和国は再び「KFORが動かないなら自分たちの手で行う」と言い出し、25日にコソボ当局の治安部隊がズビン・ポトク村のトラックやバリケードの撤去を試みようとして発砲事件(どちら側が発砲したのか不明)に発展、この事態を重く見たセルビア共和国のブチッチ大統領は「コソボに住むセルビア人を守るためあらゆる手段を講じよ」と指示してため治安部門や軍は最高レベルの警戒体制に移行。
コソボとの国境沿いはセルビア軍が展開(国境から約10km離れたラスカ駐屯地)、このタイミングに合わせてズヴェカンと北ミトロヴィツァにも新たなバリケードが登場しており、このまま事態を放置すればコソボ側が何れバリケードの撤去に踏み切るのは確実で、住民との衝突に発展すれば「自国民保護(セルビア共和国はコソボ共和国の独立を承認していない)」を理由にセルビア共和国が軍事介入するかもしれない。
出典:MO и ВС ラスカ駐屯地に配備されたノーラ B-52
これをKFORが撤去してセルビア住民と衝突するとどうなるのかは不明だが、この件はセルビア共和国の背後でロシアが糸を引いているという見方もあり、問題を軽視していると一気に火がついて手に負えなくなるかもしれないため注意が必要だ。
因みに中国はコソボ共和国の独立を承認しておらずセルビアも香港、台湾、新疆ウイグル自治区に対する中国の立場を支持、セルビアは中国からFK-3(HQ-22の輸出バージョン)や無人機を購入しており、今年4月には中国軍のY-20が一度に6機もベオグラードの空港に飛来し「追加分のFK-3を引き渡した」と噂されているが、正確に中国がセルビアに何を渡したのかは分かっていない。
関連記事:緊張が高まるバルカン半島、発砲事件を受けてセルビア側が戦闘準備
関連記事:中国製防空システムの欧州進出が成功、セルビアがFK-3を調達
※アイキャッチ画像の出典:Vojska Srbije/CC BY 3.0 rs コソボ国境沿いのセルビア軍
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投稿者: 航空万能論GF管理人 欧州関連 コメント: 12 』
コソボの大臣は、セルビアの緊張の高まりにロシアの影響があると見ている
https://www.aljazeera.com/news/2022/12/28/kosovo-minister-sees-russian-influence-in-growing-serbian-tension
※ 今日は、こんな所で…。
『(※ 翻訳は、Google翻訳)
ジェラル・スヴェクラ内務大臣は、ベオグラードがコソボを不安定化させる手段としてセルビアの抗議者を支援していると非難した。
2022 年 12 月 28 日に公開2022年12月28日
コソボのシェラル・スベクラ内務大臣は、セルビアがロシアの影響下にあり、コソボ北部のセルビア人少数派を支援することで国を不安定にしようとしていると非難 した。
コソボ北部の民族的に分断された都市ミトロヴィツァのセルビア人は火曜日に新しいバリケードを建てた.セルビアがベオグラードとプリシュティナの間の抗議行動をめぐる数週間の緊張の高まりを受けて軍隊を最高の戦闘体制に置いたと発表した数時間後.
読み続けます
4 項目のリスト
リスト 1/4
「戦闘準備」状態のコソボ国境のセルビア軍
リスト 2 の 4
セルビアとコソボの間の暴力の背後にあるものは何ですか?
リスト 3/4
セルビアのヴチッチは、コソボ北部に軍隊を派遣するためにNATOの承認を求めています
リスト 4 の 4
セルビアのピロート市がアンモニア漏れで非常事態宣言
リストの終わり
重い荷物を積んだトラックで作られた新しい障壁は、ミトロヴィツァで一夜にして設置され、最近の危機が始まって以来、セルビア人がコソボの主要な町の 1 つで通りを封鎖したのは初めてのことです。これまで、コソボとセルビアの国境に通じる道路にはバリケードが設置されていました。
トラックは、町のセルビア人が多数を占める部分とアルバニア人が多数を占める部分を結ぶ道路を封鎖するために駐車されています。
「ロシアの影響を受けたセルビアこそが、テロ行為を行う犯罪グループを正当化し保護するために、軍事的即応態勢を整え、新たなバリケードの建設を命じている」と、スベクラは火曜日の声明で述べた。
セルビアは、隣国コソボを不安定化させようとしていると否定し、現在のコソボ領土に住むセルビア人の少数派を保護したいだけだと述べているが、ベオグラードには認められていない.
ベオグラードは、コソボがセルビア人を攻撃し、バリケードを強制的に撤去する準備をしていると信じているため、命令が必要であると述べて、軍隊と警察に最高の警戒態勢を敷いています。
12月10日以降、コソボ北部のセルビア人はミトロヴィツァとその周辺に複数のバリケードを設置し、コソボ軍で働いていた元セルビア人警察官が逮捕された後、コソボ警察と散発的な銃撃戦を交わした.
民族セルビア人の抗議者たちは、逮捕された将校の釈放を要求しており、その他の要求もある. 彼らの抗議は、車のナンバー プレートの問題をめぐる以前の騒動に続くものです。コソボは何年も前から、北部のセルビア系住民に対し、セルビアの自動車ナンバープレートをプリシュティナ発行のナンバープレートに切り替えることを望んでいた。これは、コソボ の領土に対する権限を主張したいという政府の願いの一環である。セルビア人はそれを拒否した。
約 50,000 人のセルビア人がコソボ北部に住んでおり、プリシュティナ政府またはコソボを独立国家として認めることを拒否しています。彼らはベオグラードを首都と見なしており、セルビアのナンバー プレートを保持したいと考えています。
コソボの当局者は、セルビアの国営メディアを使って問題をかき立て、旧セルビア州への武力介入の口実になりかねない事件を引き起こしたとして、セルビアのアレクサンダー・ヴチッチ大統領を非難している。
コソボ安全保障研究センターの学者である Skender Perteshi は、セルビアとロシアが意図的にこの地域を混乱させようとしていると非難した。
「セルビアとロシアが協力するという考えは、西側が役割を果たしている場所ならどこでも紛争と危機を引き起こし、この地域でのこの種の不安定性を高めて、地域におけるロシアとセルビアの影響力を高めることです」と彼は示唆した.
コソボのメリザ・ハルディナイ元外相は水曜日、コソボ北部のバリケードはセルビア社会の権利の「欠如」に拍車をかけられたのではなく、セルビアとロシアから紛争に火をつける「直接の命令」であるとツイートした。
#Vucicの犯罪集団が #コソボ共和国 との共産党 Merdare CCP の一部を封鎖したという事実は、北部🇽🇰に違法に建設されたバリケードが #セルビア コミュニティの権利の欠如に対する抗議ではなく、 #からの直接命令であることを明確に証明しています。セルビア/ #ロシアが紛争を引き起こす!
— メリザ・ハラディナイ (@MelizaHaradinaj) 2022 年 12 月 28 日
コソボ政府は、自国の警察にはセルビアのバリケードを撤去する能力があると述べているが、彼らは、平和維持軍にバリケードを撤去するよう求める彼らの要請に応えて、NATO のコソボ平和維持軍 (KFOR) が対応するのを待っていた。
ロシアのウクライナ侵攻により、欧州連合諸国は、EU のさらなる拡大には消極的であるにもかかわらず、アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、モンテネグロ、北マケドニア、セルビアの 6 つのバルカン諸国との関係改善により多くのエネルギーを注ぐようになりました。
アルバニア人が多数派を占めるコソボは、1998 年から 1999 年にかけての戦争の余波を受け、西側諸国の支持を得て、2008 年にセルビアからの独立を宣言しました。この戦争では、NATO がアルバニア系住民を保護するために介入しました。
コソボは国連に加盟しておらず、 EU の 5 つの加盟国 (スペイン、ギリシャ、ルーマニア、スロバキア、キプロス) は、コソボの国家承認を拒否しています。
セルビアの歴史的同盟国であるロシアも、コソボの国連加盟を阻止している。
出典:アルジャジーラと通信社
アルジャジーラ・メディア・ネットワークのロゴ
© 2022 アルジャジーラ メディア ネットワーク 』
インドで侵攻批判のロ議員転落死 同行者死亡の直後
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022122800159&g=int
『【ニューデリー時事】インドを訪れていたロシア地方議員の男性が、滞在先のホテルから転落し死亡した。議員はウクライナ侵攻に批判的な発言が報じられていた。同行していた友人も直前に同じホテルで亡くなっており、警察が詳しい状況を調べている。インドメディアが27日伝えた。
ロシアへ機密、独情報機関員逮捕 ウクライナ侵攻で当局警戒
タイムズ・オブ・インディア紙などによると、亡くなったのはモスクワ東方にあるウラジーミル州の議員パベル・アントフ氏(65)。食品加工業で財を成した富豪としても知られる。休暇で他のロシア国籍者3人とインド東部オディシャ州のホテルに滞在していた24日、3階から転落し死亡したという。 』
中国全人代、反スパイ法改正へ 台湾巡り外国介入警戒か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM265VZ0W2A221C2000000/
『【北京=羽田野主】中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)常務委員会は27日から反スパイ法の改正案を審議する。改正案の内容は現時点で公表されていないが、台湾統一をにらむ習近平(シー・ジンピン)指導部が取り締まりをさらに強化するとの見方がでている。
審議は30日までの予定で、2023年前半にも可決される可能性がある。14年11月に施行された現行の反スパイ法は「外国などのスパイ組織に参加する」…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
『ペロシ米下院議長の訪台にあわせ、習指導部が掲げる中台統一を拒む台湾の住民を威嚇する狙いがあったとみられる。共産党関係者は「反スパイ法の改正で台湾独立をあおる反中勢力はすべて取り締まりの対象になるだろう」と指摘する。
習指導部は台湾統一を巡り、米欧日といった「外国勢力」が介入を強めていると警戒している。習国家主席は11月の米中首脳会談でバイデン米大統領に「いかなる者も台湾を中国から分離させようと考えるなら、決して許さない」と強調した。中台間のビジネスなどにも影響が出る可能性がある。
反スパイ法の改正案の検討作業が進むようになったのは19~20年の香港の抗議デモも関係している。習指導部は米英を念頭に「外国勢力」が香港の民主活動家らと結びつき、国家の転覆を企てていると断定。香港国家安全維持法を制定した。対象が香港に限られていることから、反スパイ法も強化すべきだとの意見がでたという。』
プーチン大統領の判断ミス? 「ロシアは“ならず者国家”に」
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2022/12/27/28253.html








『「プーチン氏は偉大な戦略家から最悪の戦略家になってしまった」
国際的なリスク分析で知られるアメリカの国際政治学者イアン・ブレマー氏は、ウクライナへの侵攻を続けるロシアのプーチン大統領について、こう語りました。
ロシアによる軍事侵攻で世界は大きく変わり、二度と元には戻れないと指摘するブレマー氏。
いったいなぜ元には戻れないのか。今後、世界はどうなってしまうのか。ブレマー氏の分析です。
(聞き手 アメリカ総局 佐藤真莉子)
※以下、ブレマー氏の話
軍事侵攻が始まったとき、どう考えたか?
残念ですが、ロシアはウクライナに侵攻すると思っていました。
プーチン大統領とロシア政府が「ウクライナのナチス政権がウクライナ南東部でロシア市民に対する大量虐殺行為を行っている」と国民に訴えた時点で。しかし、国土を丸ごと奪おうとしたことにはかなり驚きました。ロシアの侵攻はウクライナ南東部だけに限られる可能性の方がずっと高いと思っていました。
ロシア プーチン大統領(左・2022年12月)
彼らにはキーウにまで行き、ウクライナ全土を獲得するほどの兵力はありませんでしたし、全土獲得のためにはウクライナ人が全く戦わないことが前提にならなければなりません。2014年からウクライナ南東部で戦ってきたウクライナ人が戦わないなどと想定できるでしょうか。
プーチン大統領の判断ミスはそもそもはっきりしていたものの、それがこれほど大きなミスになったことに驚きました。
アメリカの国際政治学者 イアン・ブレマー氏
ロシアによる侵攻で世界は変わったか?
西側諸国、ヨーロッパにとって、大きな転換点となる出来事となりました。
冷戦終結後の30年間、我々には平和の恩恵があり、ヨーロッパ各国は自分たちの安全保障と防衛にお金を使う必要がなくなりました。経済や社会保障にこれまでよりもはるかに集中することができたのです。それがほぼ一夜にして終わってしまいました。
戦争が始まってからの数週間、私はNATO本部のことを考えていました。NATO本部にはベルリンの壁の一部と2001年のアメリカ同時多発テロ事件で破壊された世界貿易センタービルの鉄骨が展示されています。
NATO本部に展示されているアメリカ同時多発テロ事件のモニュメント(ブリュッセル)
それらは地政学的な意味で最も象徴的な2つの破片です。1つは冷戦終結を象徴するもの、もう1つはアメリカにとって史上最長で最終的に敗北したアフガニスタン戦争を象徴するものです。
そして私は、ウクライナのどこか、キーウのどこかのがれきが、いずれNATO本部のベルリンの壁やツインタワーに加わるだろうと思いました。つまり、今回のロシアの侵攻は、西側と地政学的秩序にとって、あの2つの出来事と同じくらい重要な転換点なのです。
ロシアからのミサイル攻撃を受けたキーウ市街(2022年10月)
世界の安全保障、経済、政治にどんな変化をもたらしたか?
まず、ロシアを“ならず者国家”にしました。G20のメンバーが他のすべての先進国から強制的に引き離されたのは史上初めてです。
先進国はロシア中央銀行の資産を凍結し、オリガルヒの資産を差し押さえ、貿易を断絶しました。SWIFTの金融取引を停止し、莫大なコスト増になるにもかかわらず、ロシアのエネルギーから遠ざかりつつあります。
ロシア経済は当分激しく落ち込むことになり、それを元に戻すことはほとんど不可能です。
モスクワ
そしてもちろん、食料と肥料の価格が大幅に上昇したため、途上国がより深刻な飢餓に直面するという影響も出ています。食料と肥料では世界最大の生産・輸出国である2つの国が戦争になることでサプライチェーンに大きな混乱が発生しています。
ウクライナの小麦畑
最後に、当然ですが、西側諸国はより緊密に連携するようになりました。NATOは拡大し、防衛費も大幅に増えました。前線への配備もはるかに多くなっています。ウクライナ政府は、欧米各国から、非常に多くの防衛装備品や訓練、情報を得ています。
特に欧米関係は強化され、日本や韓国、オーストラリアとの同盟関係までもが強くなっています。もしロシアがウクライナに侵攻していなかったら、岸田首相は「日本の防衛費をGDP比2%にする」と発表していたでしょうか。
プーチン大統領がミスを犯した?
孫子の言葉に「敵が間違いを犯しているときには決して邪魔をするな」というのがあったと思いますが、ロシアの敵はご存じのように数多くの間違いを犯していました。
アフガニスタンで失敗し、NATOは弱体化し、ヨーロッパ各国は防衛費を使おうとしませんでした。アメリカにはトランプ前大統領がいて、アメリカ第一主義の立場でした。「なぜNATOが必要なのか」というところにまでいったのです。フランスのマクロン大統領は「NATOは脳死状態で我々は戦略的自治を求める」と言っていました。NATOはあらゆる面で弱体化し、アメリカは独自の道を歩んでいました。
アメリカ トランプ前大統領
まさにそんな中、プーチン大統領はヨーロッパを攻撃するというとんでもない行動に出て、そのたった1つの行為がNATOを団結させることになりました。彼は地上戦を始め、ポーランドに、そしてNATOに直接流入する何百万人もの難民を生み出したのです。
プーチン大統領の行動がNATOを団結させ、NATOを強化したのです。彼はチェスの名手でありロシアの偉大な戦略家だったはずですが、最も重大な戦略的ミスを犯しました。世界の舞台においてこれまでで最悪の戦略家の1人になってしまったのです。
ポーランドに落ちたミサイルについての見解の相違は?
ゼレンスキー大統領は直後に「ロシアのものだ」と言いましたが、その後、撤回しました。
ゼレンスキー大統領は戦争のさなかにあり、生き残るために戦っているのです。彼自身、毎日ロシアに脅かされています。そして彼は非常に愛国的で自分の主張を通すため偽情報を使用することもありますが、そんなことで我々は驚かないし我々は彼を支援します。
ポーランドのミサイル落下地点とされる画像(2022年11月15日公開)
しかし、事実を重視しようとするなら、彼の言うことをすべて額面通りに受け入れるわけにはいきません。レーガン元大統領はかつて「信頼せよ。されど確認せよ」と言いましたが、ゼレンスキー大統領に対して我々はそういう立場であるべきです。
ロシア軍による攻撃との見方を表明する ウクライナ ゼレンスキー大統領(2022年11月16日)
ウクライナのミサイルがポーランドに落下しポーランド市民2人が死亡したのは「ロシアがNATO加盟国であるポーランドとの国境にいるウクライナの民間人を標的にしていたからだ」というのが事実です。
ロシアがウクライナとポーランドの国境を標的にしていなければ、ウクライナ人があそこで自国領土の防衛のためにミサイルを使用することなどなかったはずです。つまり、ポーランド人の死はウクライナの責任だとは言えないのです。責任はロシア政府にあるし、そのより重要な点では根本的な意見の相違はありません。
核兵器使用の可能性をどう見るか?
核抑止力は依然として大きく機能しています。
ロシアが毎日、民間の建物を標的にして戦争犯罪を繰り返し、文字どおりウクライナの住民を凍えさせ服従させようとしているにもかかわらず、NATOが現地でウクライナを守らない理由の1つはロシアが6000発の核弾頭を持っているからです。
ロシアによる新型ICBM「サルマト」の発射実験(2022年4月)
ロシアの核戦力には、ウクライナ側にロシアを攻撃させるような、アメリカなどからの軍事支援を制限するという点で大きな意味があるのです。
プーチン大統領が核の脅威を使って西側諸国を脅そうとしてきたのはもちろん事実です。しかし、西側諸国はロシアに対して、どんなに小規模なものであっても核兵器を1発でも使用すれば、戦争に直接参加すると応じてきました。こうなると、ロシアが核兵器を使用する可能性もずっと低くなると思います。
ただ、ロシアが自暴自棄になり、プーチン大統領が自身の支配や安全が脅かされる、祖国が脅かされ経済も体制も崩壊するかもしれないと考えた場合、絶望的な思いで核兵器を使用する可能性は確実に高まるでしょう。1962年のキューバ危機で我々はすでに経験済みですが、今は残念ながら、あの事態が現実となりうる状況に戻ってしまったのです。
今後、世界はどうなるのか?
キューバ危機の後、アメリカとソビエトはそれ以前の冷戦状態に戻り、キューバ危機以前と全く同様の関係となりましたが、今回はそんなことはありえません。
プーチン大統領をG7各国と正常な関係に戻せるような道筋が私には見えません。ヨーロッパにガスを供給し、ノルドストリーム1と2を復旧させ、ドイツにガスを供給するような関係に戻ることは不可能だと思います。
プーチン大統領が権力の座から降ろされ、指導者がかわったとしても、それがプーチン大統領を支持してきた人物であれば、以前のような関係を再構築することなどできません。2月23日に戻ることはできないのです。
キーウ郊外を飛行する軍用ヘリコプター(2022年2月24日)
ヨーロッパの友人たちがロシアの資産を凍結し、それを押収してウクライナの再建に使おうという話をしているのは、ロシアがウクライナに与えた被害がヨーロッパの人々がその再建のために支払いうる金額よりはるかに大規模だからです。仮にロシアの資産を奪い取りウクライナのために使用すれば、ロシアとの関係が再び正常化すると思いますか。そんなことはありません。
問題はウクライナでの戦争を終わらせることだけではありません。問題はロシアを再び普通の国に戻すことができないということなのです。ロシアは“ならず者国家”になってしまいました。ロシアは侵略によって自らそうなりましたが、西側諸国は信じられないほど協調的に対応しました。
この戦争の大きな皮肉の1つは、もしロシアが数週間でゼレンスキー大統領を辞めさせるか、殺害するかしてウクライナを占領していた場合、9回に及ぶ制裁も、今回のようなNATOの連携も見られなかっただろう、ということです。
ショックはあったでしょうが、その後は2014年の時と同様、新しい現実にどう対応するか、誰もがその答えを見いだしていたことでしょう。あの時よりも深刻ですが、ロシアにとってこれほど悪い顛末とはならなかったでしょう。
しかし、ロシア側の出方がこれほどまずい一方、ウクライナ人が西側を驚かせ、勇敢に戦い、自らを守り、ロシアを押し返してキーウを守り、ハルキウからロシアを押し出し、南部ヘルソンや東部ルハンシクで領土を奪還できた。
こうしたあらゆる事実が、制裁強化、ウクライナへの支援強化、NATOやEUの拡大につながったのです。
こうしたことすべてが、ロシアが構造的な屈辱を回避することを不可能にしています。そしてそのことで、この対立はより悪化しています。
日本の役割は今後どうあるべきか?
日本の役割は、基本的に防衛に関する支出を増やすことではないと思います。
日本の役割は法の支配と多国間主義、既存の国際機関を支持し、それらが損なわれないよう、その改革を支援し密接に連携することです。
2023年は日本がG7の議長国を務め、国連安全保障理事会の非常任理事国になります。そこで極めて重要なのは、日本が国連憲章や世界における法の支配に対するコミットメントを活かし、これらの機関をできる限り強固にすることです。
今日の世界で単独主義が目立ち、こうした国際機関がロシアやイラン、場合によっては中国からも根本的な挑戦を受けているということがあってもです。それが日本の役割であり、非常に重要な役割なのです。
プーチン大統領を国際ニュースナビで深掘り
ウクライナを国際ニュースナビで深掘り
アメリカ総局記者佐藤 真莉子
2011年入局
福島局、社会部、国際部を経て現所属
佐藤 真莉子』
日本企業のシステム開発外注に潜む北朝鮮工作員の影
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/26762



『2022年5月27日 山崎文明 (情報安全保障研究所首席研究員)
読売新聞が5月18日から19日にかけて、独自ニュースとして、中国に住む北朝鮮のIT技術者が日本に住む知人の名義を使って、兵庫県のスマートフォンアプリ「ひょうご防災ネット」の修正業務などの開発業務を請け負っていたことがわかったと報じている。兵庫県危機管理部によると、「ひょうご防災ネット」の保守業務は、ラジオ関西に委託していたが、県には報告せず、不具合の修正を大阪市内の業者に再委託している。この業者がさらに東京都内のアプリ開発会社に委託し、最後は、「仲介サイト」を通じて、北朝鮮の技術者に修正業務が依頼されていたことがわかったという。
(ilkaydede/gettyimages)
技術者は、「仲介サイト」にハンドルネームで登録し、顔が見えないチャット形式で仕事を進めていたという。兵庫県警の発表では、この技術者の報酬が不正送金だったとして「銀行法違反(無許可営業)」の疑いで韓国籍のタクシー運転手の男(57歳)を書類送検したとしている。
タクシー運転手の男は、2019年6月にIT技術者の報酬として受け取った約191万円から手数料として1割を引き、技術者の親族である東京都北区に住む朝鮮籍の無職の女(75歳)の口座に送金。女はその口座に紐ついたデビットカードを中国にいる技術者に送り、技術者が中国で人民元を引き出していたというものだ。技術者はこの男の名義で「仲介サイト」に登録していたという。
無職の女は、同ほう助の疑いで横浜地検に書類送検されている。どうしてタクシー運転手や無職の女が銀行法違反で書類送検されるのか、報道だけでは、理屈が不明だが、おそらく今回の事件は、米連邦捜査局(FBI)からの通報によって警察が捜査に当たったものと思われる。
「ひょうご防災ネット」は、地震速報や河川の水位などのほかに北朝鮮のミサイル発射も速報される仕組みで、およそ26万人が利用しているという。記事では北朝鮮のIT技術者によるシステム開発の危険性を指摘している。
IT技術者養成に力を入れる北朝鮮
北朝鮮は、ミサイルや核開発の資金源を稼ぐ手段として、IT技術者の養成に力を入れている。これはIT技術者が世界的に不足していることと、建設要員や工場労働者、ウェイトレスといった従来の北朝鮮の労働者派遣と比べて、はるかに多くの稼ぎをもたらすことに金正恩総書記が気づいたからにほかならない。
金総書記の指導のもと、北朝鮮では、何十年もの間、市民に対して数学と科学の重要性を強調し、科学技術の研究分野と人員への投資を行っている。一流大学と称されている金日成(キムイルソン)総合大学、金策(キムチェク)工業総合大学、平壌(ピョンヤン)科学技術大学の各大学ではIT学位プログラムを開発し、毎年約3万人もの学生が情報通信技術関連の技術を習得し、巣立っている。』
『2019年時点で37の大学が、85のIT関連プログラムを確立しており、有望な学生を育成するために、少なくとも1つの新しい中学校を設立している。これらの学生は、卒業後、IT技術をさらに向上させるため、北朝鮮の各地域のIT研究センターで、追加のトレーニングを受けることになっている。
さらに多くの場合は、東アフリカ、東南アジア、南アジアでトレーニングを受けており、実践経験を積み重ねている。北朝鮮のIT技術者は、歴史的にこれらの国々と交流しており、IT技術の実践の場となっているようだ。
すでに数千人ものIT技術者が海外に派遣されているが、主たる派遣先は、中国とロシアである。彼らの稼ぎは、従来の北朝鮮の派遣労働者とは比べものにならない。中には、年間30万ドル(約3750万円)以上稼ぐ者もおり、1チームで年間300万ドル(約3億7500万円)にも及ぶ収入を得ているケースもある。
これらの収益は北朝鮮政府によって、最大9割が差し押さえられており、年間数億ドルもの収入が北朝鮮政府にもたらされているのだ。北朝鮮の核兵器や弾道ミサイルを含む兵器の軍事装備品の研究開発と生産を管理する軍需工業部(Munitions Industry Department)第313総局は、朝鮮労働党中央委員会に従属する機関だが、北朝鮮の大部分のIT技術者は、ここから海外に派遣されていることから、これらの収益は、核開発やミサイルの開発資金になっているとみられている。
高度な開発技術で機密情報も取得
北朝鮮のIT技術者がこれほどまでに稼ぎをあげられる理由には、最先端のIT技術取得がある。モバイルアプリケーションはもちろんのこと、グラフィックアニメーションやモバイルゲームなどをはじめ、人工知能関連のアプリケーションやVR(拡張現実)のプログラミングなどもこなすからである。
北朝鮮のIT労働者が開発するソフトウェアはさまざまだが、一部のIT労働者は、仮想通貨取引所を設計したり、仮想通貨トレーダー向けの分析ツールを開発したりもしている。
こうした技術力を武器に外貨を稼ぐ北朝鮮のIT技術者だが、彼らには外貨収入以外にも目的がある。それは不正なロジックをプログラムに組み込んだり、バックドアと呼ばれる遠隔操作が可能な機能を組み込みセキュリティ機能を回避したり、あるいは開発の過程でその企業の機密情報を盗み出したりすることである。まさにソフトウェアの開発は、北朝鮮政府にとって一挙両得の戦略なのである。
そのためには、身元を隠す必要がある。北朝鮮のIT技術者は、身元証明書を含む偽造または改ざんされた文書、署名を日常的に使用しているとされる。
海外派遣労働者には、偽造または改ざんされた運転免許証、社会保証カード、パスポート、国民識別カード、居住外国人カード、高校および大学の卒業証書、就労ビザ、クレジットカード(デビットカード)、銀行口座などが与えられる。北朝鮮のIT労働者は、これらの情報をもとにIT労働者に必要とされるアカウントを複数、開設するのである。』
『見破るのが困難なフリーランス
筆者が、今回の捜査がFBIからの情報にもとづくと判断する理由に5月16日に米国務省、財務省およびFBIが共同で提出した勧告書があるからだ。「朝鮮民主主義人民共和国に関するガイダンス 情報技術労働者」と題するこの勧告書は、北朝鮮のIT技術者が非北朝鮮国民を装いながら雇用を得ていることについて、国際社会、民間部門および一般市民に対して警告を発する目的で発表されたものである。
添付されているファクトシートには、北朝鮮のIT技術者がフリーランス・ワーク・プラットフォオーム(Freelance Work Platform)やデジタル決済プラットフォームを悪用していることや、企業が北朝鮮のIT技術者の雇用を回避する方法についても詳細に情報を提供している。
北朝鮮技術者が身元を隠し、システム開発を請け負う流れ(出所)「朝鮮民主主義人民共和国に関するガイダンス 情報技術労働者」 写真を拡大
フリーランス・ワーク・プラットフォオームとは、今回、報道されている「仲介サイト」のことである。IT技術者やイラストレータなど、手に職のある個人が登録しておき、仕事を抱えた個人や企業がその仕事の適任者を検索し、マッチングさせるサービスだ。米国ではFiverrやToptal、日本でもランサーズやレバテックなどのプラットフォームが営業している。
中国や東南アジアに派遣された北朝鮮のIT技術者達は、偽造IDを使用して、このフリーランス・ワーク・プラットフォオームに登録し、システム開発を請け負っている。ガイダンスでは、北朝鮮のIT技術者らは、仮想プライベートネットワーク(VPN)や仮想プライベートサーバー(VPS)を使用して、プラットフォームにアクセスしており、北朝鮮以外の外国人または米国を拠点とするテレワーカーと偽っているとしている。
フリーランスが北朝鮮のIT技術者か見破る方法として、
・短時間にさまざまなIPアドレスから1つのアカウントにログインしている。
・中国の決済プラットフォームを使用して頻繁な送金を繰り返している。
・中国の銀行口座や仮想通貨での支払いを求めてくる。
・フリーランス・ワーク・プラットフォオームやSNS、決済プラットフォームに登録されているフリーランスのプロファイル欄の名前のスペルミスや国籍、勤務地、連絡先情報、学歴などに不整合な記載がある。
・フリーランス・ワーク・プラットフォオーム上の評価を上げるために不正な業務委託者のアクウントを用いて評価を書き込んでいるが、受託者と同じPaypal(決済プラットフォーム)などのアカウントが使用されている。
・プロジェクトへの入札数と落札した数が同じである。
など、一般市民のレベルや企業担当者のレベルでは入手が不可能と思える項目が並んでいるのが残念だ。
企業内の工作員にも注意が必要
今回の米国政府による勧告は、フリーランスのIT技術者を下請けで使うことの危険性をあらためて認識させた一方、民間人のレベルでは偽装した北朝鮮のIT技術者を見破ることが困難であることが示されている。プロファイルの不整合な記載は、参考にはなるが、北朝鮮技術者のケアレスミスにすがるしかないことは、決め手にはならない。
また、今回の勧告書はフリーランスの問題を取り上げたものだが、正規社員の中にも北朝鮮や中国の工作員が入り込んでいることにも注意が必要だ。中国や北朝鮮の工作員は数十年もの間、日本企業に入り込んでいるため製造や研究開発部門だけではなく、人事や経理といった間接部門にも入り込んでいる。このため、人の採用や外注手配まで工作員で占められているケースもある。
企業にはフリーランスの使用に注意を払うだけでなく、正規社員の適正な人事ローティションが求められる。』
米国独立の裏側で暗躍した3人のインテリジェンスの父
小谷 賢 (日本大学危機管理学部教授)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/28877
『1997年に米中央情報庁(CIA)は、米国の「インテリジェンスの父」として、3人─ジョージ・ワシントン、ジョン・ジェイ、ベンジャミン・フランクリン─の名前を挙げている。いずれも米国の建国に貢献した偉大な政治家だ。しかし、崇高な理念だけでは国家は建設できず、そこには国家間の権力闘争やインテリジェンス活動など、裏の活動が必要不可欠であった。
現実主義に徹した米国の初代大統領
ワシントンは20代の頃、英国植民地政府のスパイとして、オハイオ駐留の仏軍の動向を探るべく派遣されたことが、インテリジェンスの世界に足を踏み入れるきっかけとなった。
そして彼が米国独立戦争で総司令官となると、軍事費の10%を情報にあて、敵の動静を掴むための情報網を構築したのである。現在、欧米諸国は国防費のおおよそ5〜10%をインテリジェンスに割いているので、ワシントンの予算配分はかなり適切なものであった。
ワシントンは米軍で初となる情報部も創設した。これは「ノールトン・レンジャーズ」として知られている偵察部隊で、ここに所属していたのがネイサン・ヘイルという21歳の大尉であった。
ネイサン・ヘイルが残した言葉は、軍人やインテリジェンス・オフィサーに求められる倫理に昇華され、現在も語り継がれている(BUYEN_ARGE/GETTYIMAGES)
ヘイルは英軍占領下のニューヨークで活動していたが、最後は英軍に捕まり、スパイとして処刑されている。彼はスパイとして大きな功績を残したわけではないが、「私はこの国のために失う命が一つしかないことを悔やむだけだ」と言い残して処刑されたことで歴史に名を刻んだのである。
彼の言葉は軍人やインテリジェンス・オフィサーに求められる倫理に昇華され、その後、CIAをはじめとする公的機関にヘイルの銅像や肖像画が置かれるようになったのである。
ヘイルの活動は英軍に妨害されたものの、ワシントンのスパイ網は英軍内に着々と築かれていた。1780年7月、「レディ」と呼ばれたあるスパイが英軍の極秘計画をもたらしている。
これはロードアイランドに到着するフランスからの援軍(当時、米仏は同盟国)を、ニューヨーク駐屯の英軍によって迎撃するという内容であった。この情報を得たワシントンは、即座に米軍がニューヨークに侵攻するという噂を流し、さらに現実味を加えるため、彼の部隊をニューヨーク郊外まで行進させた。この噂を信じた英軍は策略にはまり、ニューヨークの部隊をロードアイランドへ移動させることができなかったのである。
ワシントンは初代米国大統領就任後も、インテリジェンスを重視した稀有な政治家であった。彼は国家予算の12%を機密費にあてているが、決して議会に対してその詳細を説明することはなかった。
この慣習は現在にも受け継がれているが、ワシントンの後継者たちはその情報運用については学ばなかったようである。
ワシントンといえば、父が大事に育てていた桜の木を斧で切ってしまったことを自ら打ち明けて称賛されたエピソードが有名なように、正直な人物であるというイメージが強い。
しかし、このエピソードは後世の創作であり、真実のワシントンはインテリジェンスに秀でた現実主義的な人物であったのである。』
『総合力で勝ち取った強大な国からの独立
ジョン・ジェイはワシントン政権で、最高裁判所長官やニューヨーク州知事を務めた政治家だが、同時に、国内の防諜にも貢献した。初期のキャリアは、同州議会のメンバーとして、英国勢力の浸透を阻止することだった。彼は「英国の陰謀対処のための委員会」の長となり、10人前後の捜査官を率いて英国のスパイや秘密工作活動を摘発していた。
当時、英国植民地政府は、米国の独立派リーダーの排除を計画しており、ワシントンのボディーガードも買収されて彼の命を狙うようになっていたが、ジェイの組織はこれを未然に防ぐことに成功した。そこで頭角を現したのが、イーノック・クロスビーだった。クロスビーは「ジョン・スミス」という、英語圏ではよくある名前で英軍の下部組織に加わり、英軍の作戦計画について貴重な情報を多くもたらした。
ジェイは合衆国憲法の基となった「フェデラリスト・ペーパーズ」起案者の一人であり、その中には、彼の信念が記されている。「交渉の過程では、完全な秘密保持と迅速な処理が要請されることがしばしばある。情報を握っている者がそれを露見させる心配がなければ、もっとも有益な情報を入手し得るだろう」。
ベンジャミン・フランクリンは科学者として著名で、政治家も務めた多才な人物である。フランスを米国の同盟国とすることに尽力し、インテリジェンス分野では主にプロパガンダや秘密工作を担当した。彼は米国の特使として、1776年12月にパリを訪問しているが、その際、反英プロパガンダを自らの手で作り、欧州各国の大使や軍人に広める工作を行っている。
彼の偽情報でよく知られるものの一つに、英国が戦場で負傷したドイツ兵にきちんとした報酬を払わず、見殺しにして死亡金だけを払っている、というものがあった。当時、ドイツ語圏のいくつかの領邦国は米国に兵士を派遣し、英軍とともに米軍と戦っていたのである。この偽情報は米国に派遣されたドイツ兵にも広まり、多くの逃亡者を出した。対して駐仏英国大使も米国に関する偽情報を流布していたが、フランクリンの方がはるかに上手だった。
さらに彼はボストンの新聞に、カナダの英国人総督がインド兵に対して米国兵士の頭皮を収集することを依頼した、というでっち上げの記事を掲載し、英国本国で問題視されるようになる。
またパリにおいて、フランクリンはエドワード・バンクロフトという、ロンドン在住の米国人をスパイとして雇い、彼から英仏に関する多くの情報を入手していたが、バンクロフトは英国の情報機関にも通じていた二重スパイでフランクリン側の情報も英国に漏洩していた。ただしフランクリンはバンクロフトへの警戒も怠らず、英国に接触していたことに気づいていたようである。
独立戦争時における米国建国の父たちのインテリジェンス活動は、それぞれが独自の判断で始めたものである。彼らは、強大な英国を打ち倒すためには、軍事力だけではなく、外交やインテリジェンスなどを駆使しなければならないことをよく理解していたのである。』
平壌の南の地区。例年、12月1日から、郷土防衛部隊(ミリシャ)の訓練年度が始まる。https://st2019.site/?p=20737
『Mun Dong Hui 記者による2022-12-26記事「Some N. Korean military units shorten training periods due to food shortages」。
平壌の南の地区。例年、12月1日から、郷土防衛部隊(ミリシャ)の訓練年度が始まる。
稽古をつけるのは、正規軍である。
北鮮では、12月から翌年3月までが「冬の訓練期」で、7月から8月までは「夏の訓練期」ということになっている。
※どちらも農閑期を選んでいる。
12月にはまず中隊規模の訓練をするのが普通である。
この集合訓練のために国家から郷土防衛組織に対してコメの支給があるのだが、今年はいつもの半分の量だという。そのため、集合訓練の日数は、半減するそうである。』
台湾がSEAD用のロイタリングミュニションとしてこしらえた「剣翔(Chien Hsiang)」は、イスラエルから昔買った「ハーピィ」を参考にしている。
https://st2019.site/?p=20737
『ストラテジーペイジの2022-12-27記事。
台湾がSEAD用のロイタリングミュニションとしてこしらえた「剣翔(Chien Hsiang)」は、イスラエルから昔買った「ハーピィ」を参考にしている。
プロペラ駆動。1.2m×2m。自重6kg。
巡航185km/時で、5時間滞空可能。
最大航続距離は900kmという。
敵のレーダー波をパッシヴで捉えてそこに向って突っ込んで行くのだが、機載のビデオカメラを通じた操縦もできる。※甚だ疑わしい。パッシヴだけなら衛星リンクなしでも長射程化可能だが、画像操縦するとなったら衛星リンクが不可欠である。ぜんぜん違うシステムになってしまう。価格も数倍、高くなる。
ダイブ突入時の終速が600km/時くらいになるので、敵のレーダーの破壊にはこのエネルギーだけでも十分である。
トレーラーに乗るコンテナ内部に3段×4列に格納され、そこから打ち出す。
量産はしかし2024にならないと始まらないという。この遅れは、自律誘導のためのソフトウェア開発が未熟段階であるため。
台湾は1990年代にイスラエルから「ハーピィ」を買った。敵のレーダー波を自律探索させて自律突入する。画像操縦しないからスウォームにしても安い。
イスラエルは「ハーピィ」の次に「ハロプ」を完成したが、画像を通じてリモコンもできるようにしたために単価が跳ね上がった。重さも135kgに増えた。
「ハロプ」は、インド、トルコ、ドイツに輸出されている。』