「中国がAI『ミュトス』創るのは時間の問題」是枝邦洋CDI中国代表

「中国がAI『ミュトス』創るのは時間の問題」是枝邦洋CDI中国代表
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK28AHE0Y6A420C2000000/

『2026年5月1日 5:00

ラジオNIKKEIのポッドキャスト番組「中国経済の真相」に出演した是枝邦洋氏

米アンソロピックが開発した新型人工知能(AI)モデル「クロード・ミュトス」が世界的な話題となっています。ソフトの弱点を見つける能力が極めて高く、人間が何十年も見逃してきたソフトの欠陥さえ検出できるといわれているからです。金融システムなどの潜在的な脅威になりかねないとの危機感が広がっています。

気になるのは、中国もミュトスに匹敵するAIをすでに持っているかどうかです。中国のスタートアップ事情に詳しい経営コンサルティング会社コーポレイトディレクション(CDI)の是枝邦洋・中国法人代表は、ラジオNIKKEIのポッドキャスト番組「中国経済の真相」に出演し、仮に中国が現時点で持っていなかったとしても、開発するのは「技術的にもう時間の問題」との見方を示しました。

中国AI新興のDeepSeek(ディープシーク)が高性能のAIを発表し、世界を驚かせたのは2025年1月です。その開発スピードの速さには驚くべきものがあります。是枝氏はミュトスのようなAIを「中国がまだ持っていないとは言い切れない」としたうえで、それを開発したあとにどう使っていくのかに注目する必要があるとの考えを強調しました。

AI開発をめぐっては、米中がつばぜり合いを演じています。トランプ米政権は4月下旬、中国企業がAIの能力を写し取る「蒸留」と呼ばれる手法を使い、米国の先端AIの情報を「窃取」していると批判しました。一方、中国国家発展改革委員会は4月27日に、米メタによる中国発のAI企業「Manus(マナス)」の買収を認めないと発表しました。

中国企業が驚異的なスピードで進めるヒト型ロボットの開発にも注目する必要があります。4月19日に北京市内で開かれたハーフマラソン大会では、ヒト型ロボットが50分26秒で完走し、人間の男子世界記録(57分20秒)を上回りました。

AIやロボットといった最先端の技術は、いまや国家の安全保障と直結します。5月14〜15日に予定されるトランプ米大統領の訪中でも、テーマの1つになりそうです。是枝氏は習近平(シー・ジンピン)国家主席との米中首脳会談で「AIや半導体はトランプ氏の一つのカードとして扱われるのではないか」とみています。

是枝氏の解説は以下のポッドキャストでお聴きいただけます。 』