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世界で最も無意味で過酷な中国の受験戦争
https://www.thutmosev.com/archives/35519.html『2024.06.12
中国人の一生は「高考」だけで決まり他の人生はない
https://www.hokkaido-np.co.jp/article_photo/list/?article_id=857948&pid=13159202 中国、大学入試に習氏演説 作文試験、思想教育を強化:北海道新聞デジタル
現代の科挙が今年も始まった
6月7日から始まった2024年の中国の大学入試「高考」は受験者が史上最大1342万人に達し、23年の1290万人を大幅に上回った
高考の難易度は増しており受験者の数が急増したのに大学数や一流大学の合格者数は同じなのでかつてなく狭き門となった
景気が後退し失業率が高い中国では4年後に卒業しても就職の保証がなく、大学を出て薄給の単純労働に就いたり失業する者が多い
北京大学や精華大学のような超一流大学の合格率は下がり続けていて、しかも卒業者の就職率も下がりつ透けている
超名門とされる大学の合格率は2022年にわずか1.38%で、東京大学の合格率は34.2%もあり中国人に言わせると日本の受験など暇すぎてあくびが出るという
中国各省の地域格差も高考の難易度を上げていて河南省は最も競争が激しく、人口9800万人なのに名門校は一つもない
ここで高考のシステムを説明すると中国のすべての学校の試験を一回の試験だけで行い、戸籍がある省の受験者が優先合格し越境受験者の入学枠は少数になっている
例えば河南省の人が北京の大学に合格するには北京出身者よりずっと高い点数を取れなくてはならず、地元出身者は少し楽だが地元同士の競争がある
日本の共通試験は一次試験あるいはセンター試験の結果を見て、自分が入れそうな全国の大学の中から選んで申請するのでどこかに潜り込める
中国の高考は1年に1回だけで他の試験というものはなく、今日は調子が悪かったが明日頑張ろうという事はなく別の選択肢も無い
高考でいい成績を取るには小学校かもっと早い段階から英才教育をする必要があり、幼稚園から高考を目指して過酷な勉強をさせるのが一般的になっている
北京上海深センのコロナ前のサラリーマン給与は月給16万円くらいでしたが、当時子供の塾代が月に16万円以上という家庭が珍しくなかった
大学は出たものの就職先は低賃金
河南省の高校を出てアメリカに移住したある中国人は、河南省のすべての高校では朝5時から校庭で体操をし、夜10時まで勉強をし、そのような生活は小学校から高校まで10年以上も続くと話した
子供が野球やサッカーなどをやりたがっても親や教師は勉強時間が減るので反対し「スポーツをやると頭が悪くなる」と言われる場合もある
卓球とか国技として英才教育をしている競技は強いのだが人数が必要な団体競技でほぼ弱いのは、甲子園のようにスポーツを熱心にやると大学受験で不利になるからです
さらに不幸なのはこのようにして名門大学に入学しても卒業時の就職内定率は8%程度に過ぎず、多くの卒業生はまともに就職できていない
ちょっとした公務員の応募倍率が「数千倍」になる事があり、今や好条件のIT企業とか好待遇を期待できる求人はすべてそうなっている
40年前の中国では大学卒業者は珍しく卒業したら共産党幹部や国営企業の幹部になり、20年前なら外資系企業に請われて好条件で働くことが出来た
今は不況なのに全員が大学を卒業する時代で23年の出生数が903万人なのに24年の大学卒業生が1342万人、日本は出生数72.6万人で卒業者は65万人ほどだった
日本の大学卒業時の就職内定率は98%で中国は20%以下と見られている(中国は卒業後の就職率)
こういう状況でも中国は高卒より大卒の年収や生涯賃金がかなり高いので全員が大学を卒業しようとし、大卒者は全員が管理職に成ろうとします
「労働者」は中国では一生時給で働く使用人に過ぎず低賃金、管理職のホワイトカラーは大卒で有名都市戸籍と明確に分かれています
河北省の大学を卒業した22歳の青年は1000社以上に書類を送ったが書類選考に通ったのは1社だけで、週6日12時間働いて5000元(695ドル=10万4千円)なので悪くないように見えるが時給360円に過ぎない
河北省は首都北京を取り巻く位置にあり2022年の平均給与は9万745元(約178万円)、政府の公式発表では18の省で平均年収が10万元(約207万円)を超え上海と北京で20万元(約414万円)を超えたそうですが信ぴょう性は低い
政府が発表する『平均年収』は対象を絞り込むといくらでも上昇させることができるし、都市戸籍を持たない人や正社員で無い人は調査対象にすらなっていない 』
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ドイツ、任意の兵役導入を計画 18歳男性に意向調査
https://www.47news.jp/11053069.html※ 最近は、さっぱり、「ドイツを見習え!」と、言わなくなったな…。
『2024年06月13日 11時52分 共同通信
【ベルリン共同】ドイツのピストリウス国防相は12日、兵力確保に向け、任意の兵役を導入する案を発表した。2011年に男性の兵役義務を停止したドイツは、ロシアのウクライナ侵攻で軍備増強に転じた。導入案は18歳の男性に兵役意向調査の回答を義務付け、「意欲と適性のある人」を招集する。法整備を経て来年の導入を目指す。
ピストリウス氏は「ロシアによる近隣諸国への攻撃を想定しなければならない」と説明した。兵役義務を課す徴兵の再開も視野に議論していたが、与党内での反対や国民の抵抗感が強く、見送った。
18歳の男女に兵役に関する意向調査が届き、男性は回答の義務を負う。女性は任意。』
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中国、EUに「強烈な不満」 影響甚大、対抗措置も―EV関税引き上げ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024061201081&g=int『【北京時事】欧州連合(EU)による中国製電気自動車(EV)への関税引き上げに対し、中国政府は「強烈な不満を表明する」(商務省)と激しく反発している。
EUは主な輸出先の一つであり、国内メーカーへの影響は避けられない見通し。中国はEU製品への関税引き上げなど対抗措置を発動する構えだ。
「中国は輸入車に対する関税を25%まで引き上げることができる」。共産党機関紙系の環球時報(英語版)は5月下旬、専門家の見解としてこのように報じた。国内ではEU産の豚肉に関税を導入すべきだとの声も浮上。対中圧力のさらなる高まりをけん制するためにも「大規模な措置が取られる」との見方が広がっている。
中国製EVを巡っては、既に米国も関税の大幅な引き上げを決めているが、両国の対立を背景に、中国メーカーはほとんど米国には進出できておらず、「実質的な打撃はほぼない」(専門家)とみられている。
一方、中国メディアによると、EUで中国製EVの市場シェアは2割に達する。
日系自動車大手関係者は「今回の打撃は桁違いに大きい」と指摘。中国政府が対抗措置を取る一方、EV各社は影響を最小限に抑えるため、欧州での現地生産拡大を余儀なくされると予想した。』
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ロシアから見返り警戒 軍事協力強化の北朝鮮へ―米副長官
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024061300314&g=int『2024年06月13日09時05分配信
【ワシントン時事】キャンベル米国務副長官は12日、ワシントン市内でシンクタンクの会合に出席し、ウクライナ侵攻を続けるロシアに北朝鮮が弾道ミサイルなどを供与したことを巡り、ロシアが北朝鮮に与える見返りへの警戒感を示した。
プーチン氏「数日内に訪朝」 韓国政府高官が見解
ロシアのプーチン大統領が近く北朝鮮を訪問すると伝えられており、ロ朝の軍事協力が進む可能性がある。
キャンベル氏は「現金かエネルギーか、核・ミサイルの性能を高める能力か。把握はしていないが懸念し、注意深く監視している」と語った。
また、ロシアと中国が「北朝鮮の後ろ盾で最も強力な支援者だ」と強調。
ただ、理由には触れなかったものの、ロ朝の関係強化が「北京(中国政府)に不安を与えていると思う」と述べた。 』
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日朝、5月に秘密接触か モンゴルで、偵察総局参加―韓国報道
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024061300404&g=int『2024年06月13日10時37分配信
日本と北朝鮮の国旗(EPA時事)
【ソウル時事】13日付の韓国紙・中央日報は複数の情報筋の話として、日朝間の秘密接触が5月にモンゴルで行われていたと報じた。北朝鮮は3月、日本との接触拒否を表明したが、対日関係を前に進めようとしているもようだ。
岸田首相、日朝会談に重ねて意欲 拉致解決へ「全力で行動」
ある消息筋は同紙に対し、日朝が先月中旬にウランバートル近郊で接触したと証言した。
北朝鮮からは軍偵察総局の関係者らが出席。日本側からは、「有力な家柄出身の政治家」が代表団の一員として参加したという。
また、別の消息筋は、日朝は中国内モンゴル自治区で「先週後半に再び会うことになっていた」と述べたが、実現したかどうかは分かっていない。
ウランバートルでは今月6~7日、北東アジアの安全保障に関する「ウランバートル対話」が開かれた。同紙によれば、北朝鮮政府は代表団を送らなかった。
国際 政治 北朝鮮の今 コメントをする
最終更新:2024年06月13日10時58分
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【写真特集】日本人拉致事件 金与正氏「日本との交渉拒否」 拉致問題に不快感― 北朝鮮人権で公開会合 中ロ反発、対立浮き彫り-国連安保理 』
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意外とすぐ着く?主要空港の飛行機のフライト時間まとめ | エアトリ – トラベルコラム
https://www.airtrip.jp/travel-column/474
※ ジェット旅客機の速度は、大体「1000㎞/時」くらいのようだ…。







『旅行の予定を立てるときに移動時間を知っておけばより旅行を楽しむことができます。今回は主要空港である「羽田空港」から「大阪国際(伊丹空港)」「新千歳空港」「福岡空港」「那覇空港」「成田空港」の飛行機のフライト時間をまとめました。
※最新の情報については、公共交通機関(各航空会社やJR)や公共施設のWEBページ等でご確認ください。羽田空港発
羽田空港
羽田空港からはどの空港へも3時間以内のフライト時間で行くことができます。
新千歳空港までは1時間30分、那覇空港までは2時間45分とすぐに着くことができます。
朝は6時台から飛行機に搭乗することができるので、午前中には目的地に着くことができます。次の表は羽田空港から各主要空港までのフライト時間をまとめた表です。
空港 搭乗時間
新千歳空港 1時間30分
大阪国際(伊丹)空港 1時間5分
福岡 1時間55分
那覇空港 2時間45分※ 2023年4月調査時点のフライト時間
2023年4月18日(火) ANA:羽田空港6:25発-新千歳空港7 : 55着
2023年4月18日(火) JAL:羽田空港6:30発-大阪国際(伊丹)空港7:35着
2023年4月18日(火) ANA:羽田空港6:25発-福岡空港8:20着
2023年4月18日(火) ANA:羽田空港6:15発-那覇空港9:00着大阪国際(伊丹)空港発
大阪国際(伊丹)空港
大阪国際(伊丹)空港はどの空港へもほぼ2時間のフライト時間で行くことができます。
新千歳空港までは1時間50分、那覇空港までは2時間15分とほかの空港と比べてアクセスが良いのが特徴です。
また、大阪国際(伊丹)空港は、羽田空港と比べて始発が遅いです。次の表は大阪国際(伊丹)空港から各主要空港までのフライト時間をまとめた表です。
空港 搭乗時間
新千歳空港 1時間50分
福岡空港 1時間15分
那覇空港 2時間15分
※ 2023年4月調査時点のフライト時間
2023年4月18日(火) JAL:大阪国際(伊丹)空港8:00発-新千歳空港09:50着
2023年4月18日(火) ANA:大阪国際(伊丹)空港7:05発-福岡空港8:20着
2023年4月18日(火) ANA:大阪国際(伊丹)空港8:15発-那覇空港10:30着新千歳空港発
小樽運河
新千歳空港は各主要空港まで4時間以内のフライト時間で行くことができます。新千歳空港発-那覇空港着の飛行機は便数が少ないです。乗り遅れると次の搭乗便まで時間が空くので、注意が必要です。
次の表は新千歳空港から各主要空港までのフライト時間をまとめた表です。
空港 搭乗時間
大阪国際(伊丹)空港 1時間55分
福岡空港 2時間35分
那覇空港 3時間35分
※ 2023年4月調査時点のフライト時間
2023年4月18日(火) JAL:新千歳空港9:00発-大阪国際(伊丹)空港10:55着
2023年4月18日(火) JAL:新千歳空港10:50発-福岡空港13:25着
2023年4月18日(火) :新千歳空港10:55発-那覇空港14:30着
福岡空港発福岡空港
福岡空港から各主要空港まで約2時間で行くことができます。時期にもよりますが、新千歳空港までの直行便の本数は1日3本程度なので、
乗り遅れないようにしましょう。次の表は福岡空港から各主要空港までのフライト時間をまとめた表です。
空港 搭乗時間
新千歳空港 2時間10分
大阪国際(伊丹)空港 1時間5分
那覇空港 1時間30分
※ 2023年4月調査時点のフライト時間
2023年4月18日(火) ANA:福岡空港10:10発-新千歳空港12:20着
2023年4月18日(火) JAL:福岡空港7:00発-大阪国際(伊丹)空港8:05着
2023年4月18日(火) ANA:福岡空港7:05発-那覇空港8:45着
那覇空港発花
那覇空港から各主要空港まで4時間以内のフライト時間で行くことができます。新千歳空港へは3時間20分で行くことができます。
乗り遅れると次の日の飛行機に搭乗しなければならなくなるので、注意しましょう。次の表は那覇空港から各主要空港までのフライト時間をまとめた表です。
空港 搭乗時間
新千歳空港 3時間20分
大阪国際(伊丹)空港 1時間55分
福岡空港 1時間40分
※ 2023年4月調査時点のフライト時間
2023年4月18日(火) peach:那覇空港15:10発-新千歳空港18:30着
2023年4月18日(火) ANA:那覇空港11:20発-大阪国際(伊丹)空港13:15着
2023年4月18日(火) ANA:那覇空港7:20発-福岡空港9:00着
成田空港発成田空港ターミナル1
成田空港は主にLCCに乗る場合に利用する空港です。成田空港発の飛行機の本数は少なく、1日4~7本なので注意が必要です。
次の表は成田空港から各主要空港までのフライト時間をまとめた表です。
空港 搭乗時間
新千歳空港 1時間50分
大阪国際(伊丹)空港 1時間20分
福岡空港 2時間5分
那覇空港 3時間5分
※ 2023年4月調査時点のフライト時間
2023年4月18日(火) ANA:成田空港17:50発-新千歳空港19:40着
2023年4月18日(火) ANA:成田空港17:30発-大阪国際(伊丹)空港18:50着
2023年4月18日(火) peach:成田空港07:10発-福岡空港09:15着
2023年4月18日(火) peach:成田空港06:40発-那覇空港09:45着まとめ
各主要空港のフライト時間は4時間以内でほぼすべての日本にある空港へ行くことができます。新千歳空港-那覇空港間でも3時間30分程度で着くことができます。
飛行機を使えば、行ったことが無い場所も意外と身近に、気軽に行くことができます。飛行機を使って日本を旅行してみてはいかがでしょうか。
羽田空港-新千歳空港間の航空券
羽田空港発-新千歳空港着 新千歳空港発-羽田空港着
羽田空港-伊丹空港間の航空券
羽田空港発-伊丹空港着 伊丹空港発-羽田空港着
羽田空港-福岡空港間の航空券
羽田空港発-福岡空港着 福岡空港発-羽田空港着
羽田空港-那覇空港間の航空券
羽田空港発-那覇空港着 那覇空港発-羽田空港着
成田空港-新千歳空港間の航空券
成田空港発-新千歳空港着 新千歳空港発-成田空港着
成田空港-伊丹空港間の航空券
成田空港発-伊丹空港着 伊丹空港発-成田空港着
成田空港-福岡空港間の航空券
成田空港発-福岡空港着 福岡空港発-成田空港着
成田空港-那覇空港間の航空券
成田空港発-那覇空港着 那覇空港発-成田空港着 』 -
日本に期待すること:ヘーグベリ駐日スウェーデン大使に聞く
https://www.nippon.com/ja/people/e00216/『2024.06.13
今年4月、北大西洋条約機構(NATO)が設立75周年を迎えた。ウクライナ侵攻を続けるロシアへの対応など、加盟国の結束がこれまで以上に必要とされる。こうしたなか、3月に32カ国目の加盟国となったスウェーデンのペールエリック・ヘーグベリ駐日大使に、加盟に至る背景や安全保障のほか、同国の少子化対策、日本の若者への期待などについて語ってもらった。(聞き手はニッポンドットコム理事長の赤阪清隆)
ペールエリック・ヘーグベリ Pereric HÖGBERG
駐日スウェーデン大使。ウプサラ大学で政治学を専攻した後、スウェーデン国際開発協力庁、スウェーデン外務省に勤務。ナミビア、南アフリカで外交官として勤務しアフリカ局長、駐ベトナム大使を歴任。2019年から現職。
他の言語で読むEnglish 日本語 简体字 繁體字 Français Español العربية Русский
スウェーデンがNATOに加盟
赤阪清隆 まずロシアについて伺いたい。スウェーデン国民はロシアからの軍事脅威を強く感じているのか?
ペールエリック・ヘーグベリ われわれは、とてもリアルに感じている。
スウェーデンとロシアの関係は、日本と近隣大国との関係に少し似ている。スウェーデンとロシアは地理的に非常に近いが、欧州で2年にもわたって続く戦争が起きるとは予期していなかった。ソ連崩壊以降、欧州に限らず世界の平和的発展を望んできた。
平和的発展は、単純なことではない。過去をさかのぼると、ロシアは2008年にジョージア侵攻、2014年にはクリミア併合など、プーチン政権に強い兆候があったことが分かる。われわれとしてもロシアの動向が気になっていたが、常に対話を通して平和的に物事を進めていけると思っていた。
しかし、2021年末のウクライナ侵攻の数カ月前、ロシアは安全保障のバランスが崩れることを理由に、われわれのNATO加盟に反対を表明した。大国による小国への挑発的な行為であり、実際、侵略を起こし、超えてはならない一線を超えてしまった。スウェーデンとフィンランドにとって、あらゆることが変わった。
NATO本部(ベルギー・ブリュッセル)ビルにスウェーデン国旗が掲揚されたとき、スウェーデンのクリステション首相や軍の最高司令官、閣僚だけでなく、ビクトリア皇太子も参加していた。これはスウェーデン国民、同盟国、そしてロシアや世界各国に対して、加盟が単なる政治的な出来事ではないことを示した。スウェーデンがNATOに加盟した理由は2つある。1つは自国を守るため。もう1つは欧州の安定強化のために、防衛や安全保障に貢献するためだ。
安全保障に対する国民意識の変化
赤阪 スウェーデンの防衛費は、NATOが求める国内総生産(GDP)比で2%以上とする目標をすでに超えているのか?
ヘーグベリ それを目指しており、今年もしくは来年には達成できるだろう。ソ連崩壊やベルリンの壁が崩壊した後、必要がないだろうと、軍隊の規模を縮小したが、現在、防衛費を急いで増額している。
そして、NATOに加盟する全32カ国がウクライナ支援の透明性を高め、長く確実に支援していくことを明確にしたい。ロシアが他の欧州の国々に対して勝てないことを知らしめる方法を見つけなければならない。
赤阪 スウェーデンでは数年前に徴兵制を復活させたが、若者は受け入れているか?
ヘーグベリ そのようだ。実際、軍隊への入隊を希望する若者の数は増えている。志願兵の登録者数も劇的に増えており、中には女性もいる。
赤阪 それは驚きだ。昨年、日本人の若者を対象にした日本財団の調査によると、日本と外国の間で戦争・武力衝突などが生じて、自分の身近な人に危害が及ぶ可能性がある場合、戦闘員として志願すると答えた割合は13%だった。
ヘーグベリ 日本人には、侵略されるという概念が薄いのかもしれない。スウェーデンから飛行機で1時間の距離にあるウクライナに対してロシアが全面侵攻したことは、われわれを震撼させた。ロシアの行動はもはや理論的ではなく、これに対してわれわれは、きちんと計画を立てなければならない時に来ている。では、フィンランドやスウェーデンがロシアによる侵略を恐れているかといえば、短期的には恐れていない。しかし、もしもロシアによるウクライナの一部、または全面支配を世界が事実上認めるようなことになれば、その後に何が起きるのかが心配だ。
紛争回避へ「対話」が重要赤阪 ここ数年、特にシリアや中東からの難民を多く受け入れているが、ガザでの戦闘の行方についてスウェーデン国民はどの程度関心があるのか?
ヘーグベリ 当然、大きな関心を持っている。中東にルーツをもつスウェーデン人が多いだけでなく、この問題は世界秩序のかぎを握るからだ。今はウクライナに世界の注目が集まっているが、多国間の観点から見ると他のどの紛争も重要だ。紛争、不公平、民主主義や人権が尊重されない事案に対して、スウェーデンは常に関わってきた。それはわれわれが長い間、幸運にも平和を享受していたからかもしれない。しかし今は状況が異なる。
2023年10月に起きたイスラム組織ハマスによる恐ろしい犯罪行為を忘れてはいけない。イスラエルには当然、自国防衛する権利がある。しかし応戦は戦争ルールの枠組みの中で行われるべきだ。紛争の拡大は最悪の事態であり、絶対に避けなければいけない。そのためにも対話は極めて重要だ。
紛争がいつ終結するのか分からない。外交官の立場を離れて話をすると、政治学専攻の私はこのような問題に対して常に、自分なりに考えることにしている。歴史から学び、未来を予想するのは、少なくとも将来起こるかもしれぬ大惨事を回避するためだ。しかし、残念ながら、人は常に未来を予測したり、歴史から学んだりすることが下手だというのが私の持論。たとえ、聞きたくないようなつらい現実に対しても誠実に向き合うべきだ。
この流れで日本を見ると、ロシアと正式な平和条約は未だ締結されていない。朝鮮戦争は休戦状態が長く続いている。国際社会はこのような膠着(こうちゃく)状態を避け、次の世代に問題を先送りにしないよう注意すべきだ。
高い出生率を維持する3つの政策赤阪 人口問題について伺いたい。日本が直面する問題の1つが少子化だ。スウェーデンは高い出生率を維持しているようだが。
ヘーグベリ 一番の問題は新生児が減少していることだ。欧州も出生率がかなり低い。しかし、これは自然な経済発展だったのかもしれない。かつては家族があまりに多かったが、経済が発展するにつれ家族の規模も小さくなった。日本も対応に乗り出しているようだが、新生児の減少が社会に脅威を及ぼした時、何をすべきかが問題になる。
スウェーデンでは3つのことを実行してきた。1つ目は、女性の育児と仕事の両立を可能にしたこと。これはかなり前から始めた取り組みだ。リーダーたちがジェンダー平等について考え始めたとき、人権問題の側面だけで考えなかった。より多くの働き手を必要としているスウェーデンでは、この施策により、女性が働きやすくなった。今ではスウェーデン人女性の大半が働いている。地方自治体の条例では、希望する家庭に対して子育て支援をしなければならないと定めている。
2つ目は、家庭を対象にする税を廃止した。スウェーデンで、所得がある人は、家庭ではなく、個人に対して課税される。3つ目は、子どもがいる親への手厚い子育て支援策だ。子ども一人一人に給付金が支払われる。
これらはすべて1970年代に始まり、仕事と子育てが両立できる盤石なシステムを作り上げた。しかし、一方で、スウェーデンは多くの労働力を輸入した。この点は日本とは異なる。現在、スウェーデンの人口は約1000万人で、このうち25%が外国で生まれたか、もしくは両親が外国生まれだ。彼らはスウェーデン市民権を持ち、選挙権もある。当初はフィンランド、トルコ、チリからの移民が多かった。しかし、技術力の高い労働者の獲得から人道主義的な受け入れへと徐々に移行することにより、「アフリカの角」と呼ばれる大陸東部の地域や、イラク、シリア、アフガニスタンからの避難民の受け入れにつながった。
これにより、社会的な統合問題が生まれ、政治的な議論の中心になっている。亡命者の人数は過去に比べると減っているが、一度、スウェーデンに亡命した人々を放り出すわけにはいかない。これがわれわれの人口減少問題を解決する方法だった。
結婚にとらわれない家族の形
赤阪 少子化対策に成功した国といえばフランスもそうだ。スウェーデンも同様だろうが、近年の変化として婚外子や一人親の家庭で生まれる子どもが多い。一方、日本での婚外子はわずか2~3%だ。
ヘーグベリ これは個人の権利を第一に尊重するリベラル主義の考えに基づくと思う。女性の就業をサポートし、女性が自由にやりたいことを実現することとも関係している。
結婚に対する考え方は、大きく変化した。私の祖父母の世代は、結婚は必要な制度だったが、現在のスウェーデンが子どもや失業者のために提供するサポートシステムやその他の社会的支援策は結婚にとらわれないものだ。多くのスウェーデン人は結婚しないけれども一緒に暮らしており、この状況が社会的に認知されるのも比較的早かった。結婚した人の恐らく半分は離婚しているので、結婚制度は劇的に変化している。
外交官の立場で批判はしないが、共同親権について日本で議論されていることは喜ばしい。もし両親が離婚を選択した場合、それは彼らの問題だ。しかし、子どもの親権を父と母のどちらか一方が持つことはすべきではない。スウェーデンでは子どもが父と母の両方に会える権利をしっかり保障している(現在は母と母、父と父の場合もある)。
考えて行動することを恐れずに赤阪 日本での5年の任期を経て、間もなくスウェーデンに戻られるが、日本の若者に向けてメッセージをお願いしたい。
ヘーグベリ 私の仕事は日本社会に強い影響を与えるものではなく、両国に強固な関係性を築くことだ。最初に伝えたいのは、日本とスウェーデン、日本と北欧諸国との間には、相互関係が存在していることだ。すでに固い絆で結ばれているので、ニュースになることは決してない。貿易・経済連携面では相互利益の関係性が構築されている。
2つ目は、自ら考えることをお勧めしたい。先生の話をうのみにするのではなく、自分で考え、調べ、事実確認をすることが重要だ。幸せのために、勇気をもって挑戦してほしい。人の意見を聞いたり、自分の考えを述べたりすることを恐れないでほしい。
最後に、スウェーデンや欧州の若者にも伝えたいが、日本が何を成し遂げてきたかに注目してほしい。なぜなら、賞賛に値することがたくさんあるからだ。コロナ後にスウェーデン人が行きたい国の1位が日本だ。安全、礼儀正しさ、敬意を持って接することなど、世界の多くが失ってしまったことを日本の大事な要素として残してほしい。
赤阪 多様性がキーワードになっている現在、人と違うことの魅力を理解し、異なる人種や考え方を尊重することなど、日本人は北欧諸国から学ぶことが大いにある。
ヘーグベリ これこそが民主主義そのものだ。日本におけるスウェーデンのイメージは、ばら色過ぎることがよくあるが、私がスウェーデンを高く評価しているのは、タブーがないこと。目の前に置かれた議題について、長期的な進歩と成功を目指して、新たな発想で問題解決する。これが前へ進む道なのだ。
(原文英語。インタビューは2024年4月4日、東京・虎ノ門で行った。写真撮影:ニッポンドットコム)』
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日本が国際社会でぐっと影響力を増すための「2つのアイデア」とは?――国際政治学の第一人者が提言
https://www.dailyshincho.jp/article/2024/06130610/?all=1『2024年06月13日
国際社会の中心的機関である国際連合(United Nations)。その中核を担うのは、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国という五つの常任理事国が牛耳る安全保障理事会(安保理)である。
速報【疑惑の鹿児島県警】内部情報を受け取った“とある記者”とは何者か “キーマン”のネットメディア代表が舞台裏を明かす「まさか報道機関にガサに入るとは」
速報悠仁さまの進学先は結局どの大学に? 「東大に合格すれば”特別扱い“」との指摘も
日本が国際社会で影響力を増すには、この安保理を改革することが避けて通れない。果たして、改革を実現するためには、どのような手段があるのだろうか。
JICA(国際協力機構)特別顧問で、国連大使(国連代表部次席代表)として外交実務の経験を持つ国際政治学者の北岡伸一氏は、新著『覇権なき時代の世界地図』(新潮選書)で、安保理改革を実現する二つのアイデアを披露している。(以下、同書をもとに再構成)
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米中の拮抗、G7主導体制の後退、権威主義や独裁国家の台頭、ウクライナやパレスチナの戦争、影響力を増すグローバルサウス――「自由・民主主義・法の支配」が脅かされる危機の時代に、日本が採るべき道と果たすべき役割は何か? 国連・JICAでの経験を通じて世界の現実を見た国際政治学者が提唱する地政学的思考!
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多くの途上国にとって、国際社会で発言できる場は国連である。日本は2024年末に安保理非常任理事国の任期が終わると、次は2032年まで非常任理事国選出選挙に出ないと言っている。これでは遅すぎる。途上国の立場を代弁する役割を日本以上にできる国は少ない。日本はなるべく常に安保理にいて、発言しなくてはならない。私は2032年を待つのではなく、なるべく早く、できれば国連創設80年である2025年を目指して安保理改革に着手すべきだと考える。
安保理改革には二つあって、一つは構成国の拡大、もう一つは運営方法の改革、端的に言えば拒否権の制限である。
まず安保理の拡大は、日本にとって長年の懸案であり、2004~05年には常任理事国になることを目指して、ドイツ、インド、ブラジルとG4を結成して、かなりの支持を集めたが、投票・採決に至らず、失敗した。当時、日本は国連分担金の19%を支払っており、アメリカの22%に迫る第2位だった。現在は日本経済の低迷と中国などの発展によって、分担金比率は8%になっている。中露との関係も悪化しているから、同じアプローチは無理だろう。
私が考えるのは、コフィー・アナン事務総長が設立したハイ・レヴェル・パネルが2004年に提出したモデルBである。これは、現在の15に加え、再選可能な長期議席を8作り、非常任議席を1増やして、合計24議席としようというものである。現在は、非常任理事国は、任期2年で、2年が終わると退出しなければならないが、これを長期で再選可能なものにしようというのである。もし、例えば任期4年(6年、あるいはそれ以上という案もありうる)、再選可能の議席が出来れば、日本は間違いなく当選するだろう。再選もされるだろう。そして一度休むとすれば、8年安保理にいて、4年休み、また戻るということになる。
常任ではないが、現在のように2年非常任でいて、6ないし9年も外にいるより、おそらく12年のうちの8年、ずっと長く安保理にいられるのである。こういう改革が行なわれれば、日独インド、ブラジル等の有力国がそちらに回るので、小さな国が安保理に出る可能性も増えることになる。このモデルBには、どうしても常任になりたいというインドなどの抵抗が予想されるが、意味のある案だと思う。もう一つは、拒否権の制限である。2022年には、常任理事国が安保理で拒否権を行使した場合、総会でその理由を説明すべしとするリヒテンシュタインなどが提案した決議案が通った。これに対してロシアは平然と拒否権行使を正当化する議論を述べて、ほとんど効果はなかった。この程度のことでも、ここまで漕ぎ着けるのは大変で、数年前には決議案を提出する前に阻止されてしまった。これをさらに進めるのだから大変である。
ウラジーミル・プーチン
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(他の写真を見る)
しかし、現在でも、紛争当事国は投票できないというルールはある。ロシアはこれは紛争ではなく、自衛だと強弁している。またジェノサイドについては、拒否権は行使できないのだが、ロシアはジェノサイドではないと言い張っている。こうしたロシアの主張を、総会の多数で否定する運動を起こすべきであり、何度も圧力をかけ続けるべきだ。
また、国連憲章第27条には、安保理の決議は常任理事国全ての同意を含む9票で可決と書いてある。これを、常任理事国の4国の賛成を含む、と変えるのである。つまり1国では拒否権は行使できず、最低2国が連携しないと行使できないという形に変えるのである。
これはとても難しい。アメリカも最初は反対するだろう。しかし、圧倒的多数の加盟国は賛成するだろう。米英仏と調整の上、ダメでもいいから、こういう運動を起こし、世論を喚起していくのが日本の責任だと思う。
そのためにも重要なのは、日本の過度の対米連携をやめることである。
かつて岸信介首相は1957年、日本が国連に加盟した翌年、日本外交の三原則を提唱した。国連中心主義、アジアの一員としての外交、そして自由主義諸国との協調である。
安保改定を断行し、日米関係を強化した岸だったが、同時に国連やアジアを重視したのである。
しかし、その後の日本外交は、一貫してアメリカ中心主義だった。
アメリカとの関係は何よりも大事である。
しかし、他の二つの原則も重要である。
現在、そのままで通用するわけではないが、かつての外交三原則を現代に読み替える努力が必要である。
そして、途上国から信頼され、国連でも活躍する日本は、長期的にはアメリカのパートナーとして、より大きな役割を果たせるだろう。
もちろん、このような外交を打ち出すには、日本経済の復興が大前提である。
しかし、コロナとウクライナという世界史的な危機が起こっているなかで、日本が果たせる役割は実に大きい。これを日本の歴史的責任と言ってもあえて過言ではないと考える。
※本記事は、北岡伸一『覇権なき時代の世界地図』(新潮選書)に基づいて作成したものです。
米中の拮抗、G7主導体制の後退、権威主義や独裁国家の台頭、ウクライナやパレスチナの戦争、影響力を増すグローバルサウス――「自由・民主主義・法の支配」が脅かされる危機の時代に、日本が採るべき道と果たすべき役割は何か? 国連・JICAでの経験を通じて世界の現実を見た国際政治学者が提唱する地政学的思考!ネット書店で購入する
北岡伸一(きたおか・しんいち)
1948年、奈良県生まれ。東京大学名誉教授。国際協力機構(JICA)特別顧問。東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。立教大学教授、東京大学教授、国連大使(国連代表部次席代表)、国際大学学長、JICA理事長等を歴任。2011年、紫綬褒章受章。著書に『清沢洌 日米関係への洞察』(サントリー学芸賞受賞)、『日米関係のリアリズム』(読売論壇賞受賞)、『自民党 政権党の38年』(吉野作造賞受賞)、『国連の政治力学 日本はどこにいるのか』『外交的思考』『世界地図を読み直す 協力と均衡の地政学』『明治維新の意味』など。デイリー新潮編集部 』
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<キッシンジャーの悪夢が現実に?>緊張あっても表に出ない中露“結束”、分断する術はあるのか
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/34083『2024年6月13日
フィナンシャル・タイムズ紙外交コメンテーターのラックマンが、2024年5月20日付の同紙で、中露の結束につき、両者が共有する反米姿勢が相互の緊張を隠していると述べている。
2024年5月16日中国の習近平国家主席(右)とロシアのプーチン大統領(代表撮影/AP/アフロ)キッシンジャー外交の評判は、1970年代初頭、世界に突然発表された米中和解で冷戦の力学を変えたことだ。ソ連は突然孤立した。2022年のロシアによるウクライナ侵略以来、西側諸国はこの手法を再現し、ロシアと中国の「無限」の関係を離そうと努めてきた。
しかし、どちらに接近するかについては意見が分かれる。欧州人は、ウクライナについて習近平を説得しプーチンに厳しく当たりたい。つまりロシアを孤立させたい。
しかし米国には中国がより危険な長期的敵対者であるとの総意がある。米国の戦略家は、ロシアを中国の側に追いやり、結果として世界の力の均衡が北京に有利になることを心配する。
長年の対中敬愛にも拘わらず、キッシンジャーは、死の直前に、弱体化したロシアが事実上中国の衛星国になり、その結果、中国の勢力圏がポーランド近くまで拡大することを懸念していると語った。
理論的には、中露の分断が解決策となるが、残念ながらその可能性は、近い将来はない。プーチン訪中の際の温かい歓迎は、中露関係の堅固さを証明している。
習近平とプーチンの絆は共通の世界観に基づいているため、強固だ。両者は、米国を主要な脅威とみなす独裁的な国家主義者だ。
今回の共同声明は、米国が中露を対象とした「二重封じ込め」政策を追求し、「覇権的」行動を取っていると非難する。中露は、米国が北大西洋条約機構(NATO)を欧州で、日韓比豪との二国間同盟をインド太平洋地域で形成し、中露を包囲しようとしていると考えている。中露の友好関係の維持は、米国等による「二重封じ込め」を防ぐためである。
長期的には、ロシアは中国への依存が高まることや両国間の力の差が拡大することを心配しているはずだ。ロシアは19世紀に中国から数十万平方キロメートルの領土を割譲させたことをよく知っている。
しかし、最近の中国の地図には、一部のロシアの都市が昔の中国名で表示されている。ロシアはこれには気付いているはずだ。しかし、これらの緊張は大部分が表面下に留まっている。これが1971~72年と今の重要な違いだ。』
『当時、中ソの対立は明白であり、それはニクソンとキッシンジャーに中国を誘い込む明確な機会を提供した。70年代にその機会を掴むためには、米国が中国の立場に、特に台湾について重要な譲歩を行うことが必要だった。
今日、中露分断を図るためには、恐らく台湾あるいはウクライナにつき一層難しい政策転換が必要となるだろう。米国にそのような動きをする意欲はほとんどない。少なくとも今のところは。
* * *
強固となった中露関係この論説は、今の中露関係を離反できるかどうかを議論した興味深い記事である。
今、中露関係は地政学上、相互利益上も強固だとの指摘はその通りで、今の関係においても両国の間に緊張は有るがその緊張は当面表面には出て来ないとの見立てもラックマンの言う通りだろう。
さらに、中露離反を実現するには、キッシンジャーが1970年代に「米国が中国の立場に、特に台湾問題について重要な譲歩を行う必要があった」と指摘し、仮に今、中露離反の機会が出ても、台湾やウクライナについて難しい譲歩が必要となると直截に指摘する。非常に興味深い指摘で、彼の言わんとすることは理解できる。
過去のことはやり直すことはできないが、カウンター・ファクチュアル(反事実思考的)に考えれば、あの時あのような行動をしなかったならば、今こんなに苦労することもなかったのではないかと思うことはある。しかしラックマンは、「少なくとも今のところは」米国はそのような動きをする意欲はないと結論する。それもそうであろう。
ラックマンはこの記事の中で、キッシンジャーが死の直前に彼に、「弱体化したロシアが事実上中国の衛星国になり、その結果、中国の勢力圏がポーランド近くまで拡大することを懸念している」と語ったと明らかにしている。これも非常に興味深い話である。
プーチンは、5月16日に習近平と会談し、「新時代の包括的戦略パートナーシップ」を深化させるとした長文の共同声明に署名した。中露で軍事協力を深めること等を盛り込んだ共同声明には、米国の日韓両国との安保協力を念頭に、「北東アジアのパワーバランスを変えようとする覇権行為に反対」、貿易、金融、エネルギー分野等を例示し「国際経済の政治化に反対」、米国の「所謂二重封じ込め政策」に中露は対処していくと書かれた。』
『強調された日米への非難
日本にも言及があり、原発処理水を「核汚染水」と呼び、「深刻な懸念」が表明された。日本の歴史認識などを念頭に「第二次世界大戦の歴史の否定や改ざんに反対」と記す。
米国、英国、豪州の3カ国による安全保障の枠組み「AUKUS」がアジア太平洋に及ぼす影響にも深刻な懸念が表明された。米国等による中露への経済制裁には、もちろん反対する。
「ロシア側はウクライナ危機の政治的・外交的な解決において建設的な役割を果たそうとする中国の用意を歓迎する」、台湾について「ロシアは『一つの中国』の原則を厳格に守り、台湾は中国の不可分の一部だと認め、あらゆる形の『台湾独立』に反対する」と書かれた。
さらに、米国を名指しして「自らの絶対的な軍事の優勢を維持しようと安定を破壊する企みに対し深刻な懸念を表明する」、米国のインド太平洋戦略などにつき「地域の平和と安定に否定的影響をつくり出している」等と書いている。中露の防衛分野での協力が、地域およびグローバルな安全保障の強化に寄与するとした。
米欧が凍結したロシアの資産から得られる利子をウクライナ支援に活用する動きを念頭に、外国政府による資産押収を非難した。5月17日付日経新聞は、「目立つのは日米への非難だ」と書いている。
今回のプーチン訪中には、2022年2月の中露声明のようなインパクトは窺えない。ウクライナ戦争の長期化に伴い、中国にとり中露関係の「無限性」の重要性は下がっているとの指摘もある。しかし、対露軍事支援についてのブリンケン等の対中圧力は強めていくべきだろう。』
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