カテゴリー: 国内情勢
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上半期経常収支 3兆5057億円の黒字 黒字額前年同期比6兆円余減
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220808/k10013759041000.html『日本が海外との貿易や投資などでどれだけ稼いだかを示すことし6月までの上半期の経常収支は、3兆5057億円の黒字となりました。エネルギー価格の高騰で輸入額が膨らんだことから、黒字額は去年の同じ時期に比べて6兆円余り減って大幅な減少となりました。
財務省が発表した国際収支統計によりますと、ことし1月から6月までの上半期の日本の経常収支は、3兆5057億円の黒字となりました。
黒字額は去年の同じ時期と比べて6兆21億円、率にして63.1%減少し、統計が比較可能な1985年以降、黒字額は過去3番目に小さくなりました。
このうち、原油などエネルギー価格の高騰で輸入が膨らんだことで、輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」が5兆6688億円の赤字と過去2番目に大きくなったことが要因です。
一方、海外の証券投資などで得た利子や配当のやり取りを示す「第一次所得収支」は、為替市場で円安ドル高が進んだことなどから海外の子会社から受け取る配当などが増えて、12兆8728億円の黒字でした。
去年の同じ時期よりも2兆3000億円余り増えましたが、貿易収支の悪化を補うことはできませんでした。
また、ことし6月の経常収支は輸入額が増えたことが要因で1324億円の赤字と、単月では5か月ぶりの赤字となりました。
エネルギー価格が高止まりする中、貿易収支の赤字が要因で、経常収支も前年を下回る状況が続いています。』
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ビットコインが有価証券化されたらどうなる?今後の影響について解説!
https://zuu.co.jp/media/cryptocurrency/valuable-papers※ 仮想通貨の取引を勧める記述や、オススメの取引所に関する記述、ビットコインは今後も高値を維持するだろうという記述なんかは、カットした…。
※ まあ、「参考」程度に読んでくれ。





『2017年あたりから多くの人たちに認知されてきた仮想通貨。その後、取引所のセキュリティをめぐる事故などにより下火となっていましたが、コロナ禍における各国の金融緩和などの影響により、再び注目が集まっています。
今回は、今後の仮想通貨の価値に大きく影響を与える「仮想通貨の有価証券化」の動向について解説していきます。また、仮想通貨と有価証券との違いをはじめ、有価証券化された場合の影響についても説明します。
仮想通貨は有価証券として認められる?
仮想通貨は当初、一部のITに精通している人々にのみ熱狂的に受け入れられ、一般の人々からは、その将来性や安全性が疑問視されていました。ただ、今では一般の人々にもその有用性が浸透しつつあり、有価証券として認めるべきだという議論が日本だけでなく、世界中でされています。ここからは、仮想通貨は本当に有価証券として認められるのか、についてみていきましょう。
仮想通貨と有価証券の違いとは
仮想通貨とは、電子データのみでやりとりされる通貨のことを言います。インターネットを通じて不特定多数の間で取引される商品やサービスの売買で使用でき、換金も可能です。仮想通貨の種類は、年々増加傾向にあり、代表的なものとして「ビットコイン」や「イーサリアム」「リップル」などが挙げられます。
仮想通貨は大きく以下の2種類に分けられます。
仮想通貨は大きく2種類に分けられる
ビットコイン ビットコイン以外=アルトコイン
ビットコインは世界的な認知度も高く、多くの投資家に信頼されている仮想通貨です。一方、ビットコイン以外の仮想通貨、イーサリアムやリップルはアルトコインと呼ばれています。
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仮想通貨を有価証券として認可?アメリカの動向
ここ数年、仮想通貨を有価証券として認めるべきという論争は世界中でされていますが、どの国においてもまだ仮想通貨を有価証券として認めている国はありません。
ここからは、世界の中でも先進的な動きを見せているアメリカの規制ルールについてみていきましょう。
- 米証券取引委員会(SEC)
米証券取引委員会は証券の取引を監視し監督するアメリカの組織で、Securities and Exchange Commission(SEC)と呼ばれます。そのSECにて、2018年11月、仮想通貨の調達方法であるICO(※注)を有価証券とみなし、規制する方向であることを発表しました。
ICOによって新規に公開された仮想通貨は「トークン」と呼ばれ、これらのトークンに対して、先見性を持った投資家が購入(出資)を行います。これが株式を使用した資金調達方法とかなり類似していることから、SECは仮想通貨を有価証券としてみなすべきだという見解を示しているのです。
※注)ICO(イニシャルコインオファリング)。新規通貨公開。株式で言うところのIPO(株式公開)とほぼ同義。
- 米国商品先物取引委員会(CFTC)
CFTCは2017年7月に仮想通貨「ビットコイン」の先物取引を認可しました。これがビットコインをコモディティ(商品)として判断したということで話題となりました。CFTCで取引されているコモディティは、以下です。
CFTCで取引されているコモディティ
エネルギー(ガス・原油) 貴金属(金、銀、プラチナなど) 穀物(小麦、大豆、とうもろこしなど) 非鉄金属(アルミ、銅など)
これまでは目に見える実物の資産のみがコモディティに該当していましたので、ビットコインのような目に見えない商品を取引対象としたことは、とても革新的な動きでした。
- 米国連邦地方裁判所
米国商品先物取引委員会(CFTC)はビットコインを含む仮想通貨は商品であり、監視下に置くべきだという主張をしています。この主張と合わせて、米国連邦地方裁判所でも同様に「仮想通貨はコモディティ(商品)である」という判決を下しました。
このようにアメリカでは、仮想通貨を有価証券として定める方向で準備が進んでいます。
ビットコインをはじめとした仮想通貨が有価証券として認められれば、株式のように証券取引所に上場させる動きも活発になるでしょう。そして、今以上に多くの投資家から注目を集め盛んに取引されることになるでしょう。また、アメリカに比べてスローペースな日本国内においても、アメリカでの動向はかなり大きな影響を与えることから、今後の動きに注目が集まります。仮想通貨と有価証券の大きな違いとは?
2021年4月現在、日本国内においても仮想通貨は有価証券として認められていません。ここからは、仮想通貨と有価証券が具体的にどのように違うのかについて詳しくみていきましょう。
仮想通貨と有価証券の違い
仮想通貨:雑所得扱い 有価証券:財産として価値があると証明されるもの 例)株式、国債、債券、手形、小切手
雑所得である「仮想通貨」は、課税の対象です。通常利益額の3割、場合によっては半分以上の金額を税金として支払わなければいけないことから、他の投資と比較して不利になることが多いとされています。特に日本の場合は累進課税のため、利益額が大きければ大きいほど支払う税金の額は増えていきます。
一方、有価証券は「財産権を示す証券」のことで以下の3種類に分類されます。
有価証券の種類
貨幣証券:手形・小切手・運送証券など、金銭と引き換えられる証券のこと 物財証券:商品券や船荷証券、証拠証券など、一定のサービスを受ける権利を有する証券のこと 資本証券:資本提供者の権利を表す証券のことをいい、株式や債券、投資信託など受益証券がある
資本証券は課税対象となっていますが、雑所得よりも税金はかなり抑えられているのが特徴です。株式に関しては、所得税15.315%と住民税5%の税金を納めることになっているので、仮想通貨よりもかなり節税できることがわかります。このため、投資家たちの間では仮想通貨を有価証券化すべきだという意見が多く出ており、議論がされているのです。
仮想通貨「リップル」に見る有価証券との違い
有価証券化問題で大きく打撃を受けているのが、仮想通貨の中でも世界的認知度の高い「リップル」です。証券に該当する可能性が、とても高い仮想通貨を独占的に販売したことで1,300億円の売り上げを出していたため、米国証券取引委員会(SEC)から提訴されています。
しかしリップル社は「有価証券に該当しない」と一貫して主張し、証券としてみなされることに強い危機感を表しているようです。その理由は、以下が考えられます。
リップルが証券ではないと主張する理由
規制当局の監督下に置かれることで規制が強化される ICO(イニシャルコインオファリング)が作りづらくなる 仮想通貨取引所で取引しづらくなる
規制当局の監督下に置かれることで規制が強化される
様々な規制が強化されることで、今までのような柔軟かつ自由な取引ができなくなることを懸念していると言われています。特に取引ルールが厳格化されることで、ICO(イニシャルコインオファリング)での資金調達が難しくなると考えられており、企業にとっては死活問題ともなりかねません。
ICO(イニシャルコインオファリング)が作りづらくなる
仮想通貨が有価証券として取引されることで、管轄元から認可されていない仮想通貨取引所では取り扱うことができなくなります。
仮想通貨取引所で取引しづらくなる
仮想通貨が有価証券化された場合、証券取引所でしか取引ができなくなります。現状、仮想通貨取引所は24時間365日営業しているため、いつでもどこでも好きなタイミングで取引ができます。一方、証券取引所は限られた営業時間のなかでの取引となるため取引時間が限られてしまい、売買のチャンスを逃してしまうことも大いに考えられるのです。
上記3つの理由からリップル社は仮想通貨・リップルの有価証券化に対して前向きな姿勢を示していないのです。
金融庁が「有価証券ではない」と発言
リップルの証券化問題で話題となっている最中、日本の金融庁は2021年1月に「リップル社の仮想通貨XRPは有価証券に該当しない」という書面を世界に向けて発表しました。金融庁がXRP問題に関して法的な見地からコメントを発表したのは初めてだったことから、業界内外でもかなり話題となりました。
金融庁の発表を受け、国内大手の暗号資産取引所を運営するSBIホールディングス代表取締役の北尾氏は「日本の金融庁はXRPが証券でないことを明言しています。SBIホールディングスは引き続きRippleの確固たるパートナーとして、共にアジアで事業拡大に取り組みます」と発言しています。金融庁や大手企業の取締役の発言が今後アメリカでの訴訟問題に大きく関わってくると世界中から注目が集まっているのです。
ビットコインの今後の扱いはどう変わる?
ビットコインは仮想通貨の代表的な通貨として知られており、一度は耳にしたことがあるという方がほとんどでしょう。様々な仮想通貨が発行されていますが、ビットコインは常に時価総額首位をキープしてきました。ここからはそんなビットコインの有価証券化に向けての動きや今後の動向について解説していきます。
今後有価証券化される可能性はかなり大きい
ビットコインは、仮想通貨の中でもシェア率が最も高いこともあり、有価証券化がかなり有力とされています。しかし、2019年にはアメリカのSECが「ビットコインは有価証券でない」と見解を示しました。
この見解には明確な規制や法的拘束力があるわけではありませんが、SECがこのような考えを明確に示したことは世界に大きな影響を与えたのです。しかし、今後先進国で仮想通貨の有価証券化の流れが加速していけば、ビットコインに関しても同様の動きがあることでしょう。
仮想通貨の今後に注目が集まる
ビットコインをはじめとした仮想通貨の有価証券化について解説してきました。アメリカ国内では現在も議論がされていますが、アメリカの規制が世界に大きな影響を与えることは間違いありません。今後も最新の動向に注視しながら、上手に仮想通貨と付き合っていきましょう。
暗号資産(仮想通貨)と有価証券の関係に関するQ&A
Q. 暗号資産(仮想通貨)は有価証券ですか?A:2021年現在、有価証券に暗号資産を含めている国はありません。
ここ数年、世界中で”暗号資産を有価証券とすべきか否か”が議論されています。
特にアメリカからは有価証券と認める方向性が見受けられます。
Q. 暗号資産(仮想通貨)と有価証券の違いは何ですか?A:税法上の違いが大きく、暗号資産は雑所得としての課税対象です。
有価証券も課税対象ですが、雑所得と比較するとかなり低い税率です。
暗号資産に係る税率は約30%、場合により50%以上です。
株式の場合は税率が約20%なので、暗号資産と有価証券における税率の差はとても大きいです。
Q. 暗号資産(仮想通貨)は将来、有価証券とみなされる可能性がありますか?A:現在は暗号資産を有価証券としている国はありませんが、将来的には認められる可能性があります。
特にビットコイン は暗号資産の中でも占有率が高く、有価証券化が有力視されれいます。
SEC(米証券取引委員会)の見解は「暗号資産を有価証券とみなすべき」というのも見逃せません。CFTC(米国商品先物取引委員会)はビットコインの先物取引を許可し、米国連邦地方裁判所は「暗号資産は商品である」との判決を出しました。
日本はアメリカに比べ動きが遅い点は否めませんが、アメリカの動向に影響を受けると思われます。
NET MONEY, 編集部
著者 NETMONEY(ネットマネー)編集部 』 -
サハリン2権益「維持方針変わらず」経産相
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA041380U2A800C2000000/『萩生田光一経済産業相は4日、日本企業が出資するロシア極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の権益について「エネルギーの安定供給のためには極めて重要な拠点だ。維持していくことに基本的に変わりはない」と語った。ロシア政府が新たな運営会社を設立すると決定したことを巡り「現時点で政府として中身を精査中だ」と話した。
経産省内で記者団の質問に答えた。
同事業には三井物産が12.5%、三菱商事が10%を出資する。既存株主は新たな運営会社設立から1カ月以内に、従来の出資比率に応じた株式取得に同意するかどうか通知するよう迫られている。萩生田氏は「国内企業とこの間、様々なシミュレーションをしてきた。基本的な方針に変わりはない」と強調した。
政府は商社側に権益を維持するために出資を継続するよう打診し、米国にも理解を求めてきた。』
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黒子役はデロイト、北海道に描くJカーブ水素経済圏
北のゼロカーボン都市~創業⑷
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFC255O90V20C22A7000000/

『北海道の地図を眺めながら、「鉄のまち」として栄えた室蘭市を起点に「紙のまち」の苫小牧市から札幌市まで線を引く。すると北海道の真ん中にあたかもアルファベットの「J」を描く形となる。
北海道のJカーブ経済圏。道内の産業や人口の集積地は函館市や旭川市、釧路市などに分散しているが、Jカーブの線上では都市が集中する。そこに二酸化炭素(CO2)を排出しない次世代エネルギーである水素を使った試みを重ねた「Jカーブ水素経済圏」構想を練り、企業と自治体を動かす黒子たちがいる。
「我々の得意としているのはグランドデザインだ。産業をまたぎ、国と自治体も巻き込みながら北海道の未来を変えていく」。デロイトトーマツグループの榎本哲也シニアマネジャーはこう語る。
「大学時代からロマンのある発電所など大型インフラに携わる仕事に就きたかった。頭を使い、官民連携によってグランドデザインを企画したかった」と榎本氏。新卒で大手銀行系シンクタンクに入社し、デロイトに中途入社した。
デロイトトーマツグループの榎本哲也シニアマネジャー
これまで10年以上にわたってエネルギー業界に特化し、150件以上のプロジェクトを手掛けた。米国シェールガス開発による石炭産業への影響調査など海外事業戦略の策定が自身の強みだ。今は北の大地にフィールドを移し、ゼロカーボン都市をバックアップしている。
最初の挑戦が「紙のまち」苫小牧だった。CO2を回収し貯留するCCSの大規模実証試験が2012年度から国家プロジェクトで進んでいた。19年11月までに30万トンの地下貯留に成功した。その年、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けてCO2を有効活用する技術を検討し、経済産業省がロードマップを策定した。
苫小牧市ではCO2回収や貯留の大規模実証実験が進む
もう一人の黒子は「鉄のまち」室蘭で動いた。
水素利活用プロジェクトを統括する越智崇充シニアマネジャーも銀行系シンクタンクから転身した。「技術開発だけで世の中を変えるのは難しい。デロイトで世界を変えたい」と、これまで中央省庁の水素政策や水素利活用を進めている自治体の再生可能エネルギー政策に携わってきた。
「室蘭の水素ポテンシャルは日本ではトップレベル。水素利活用社会を実現していく」と、越智氏はみる。金属熱処理など工業用にも利用できる水素なら「鉄のまち」で応用しやすい。
18年に室蘭市で水素活用の事業がスタートした。CO2を回収し有効活用するCCUと水素のポテンシャル調査を開始した。将来、CO2を回収・分離し、水素と合成して天然ガスの成分であるメタンに変換し、加熱炉などで工業利用するシナリオを描く。
デロイトトーマツグループの越智崇充シニアマネジャー
「Jカーブ水素経済圏」はここから広がる未来予想図だ。
水素は燃焼してもCO2を排出せず、燃料電池車(FCV)や家庭用燃料電池「エネファーム」など幅広い用途で利用可能だ。将来は大都市や工業地帯で需要が大きく伸びると予想される。室蘭でつくった水素は札幌市のほか、海外への輸送も考えられる。逆に、他都市で水素をつくって室蘭の工業地帯に供給する選択肢もありうる。
北海道の鈴木直道知事は「ゼロカーボン北海道」を掲げて「地産地消」を基本とした水素サプライチェーンの構築を目指す。道全体で30年度までにFCVを9000台普及させた後、水素を使った発電設備などを導入し、水素を利活用しやすい環境整備を進めるという。
ゼロカーボン北海道も、デロイトの描くJカーブ水素経済圏も、大消費地である札幌を中心に展開される構想であり整合している。
榎本、越智両氏は「Jカーブ水素経済圏は他地域のモデルになりうる。全国、世界の先駆けにしたい」と口をそろえる。
(魚山裕慈)
=この項終わり
【関連記事】
・日本製紙、北海道苫小牧で成長への賭け バイオマス発電所 ・日本ガイシ、網走で大型蓄電池 視線の先にVPP構想 ・旭化成ホームズ、北海道ニセコCO2ゼロ街区で探す進化形 』
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デジタル円、23年度にも実験最終段階 決済効率に期待
解剖フィンテック 攻防CBDC(3)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB171UR0X10C22A7000000/
『クレジットカードで最長1カ月程度かかっていたお店への着金期間がゼロに――。中央銀行デジタル通貨(CBDC)を使う世界では、お店で買い物をするとき、現金と同じように支払いと同時に着金できる。決済効率が上がり、お店側の資金の流動性が高まる。利用者にとっても送金などの費用が安くなることが期待できる。
新興国だけでなく、欧米も導入にアクセルを踏み始めたCBDC。日銀も現在、実証実験を進めている。第1フェーズでは発行や流通といった基本的な機能を検証し、4月に始まった第2フェーズでは自動送金予約などのサービスが機能するか検証する。早ければ来年度にも、民間事業者や消費者らが参加する最後の第3フェーズに入る。
日銀はCBDCについて、全ての機能を中銀が提供するのではなく、中銀と民間による「二層構造」を想定する。日銀は現金のやりとりを電子に置き換え、インフラ部分を整備する。一方、預金口座の管理や決済などは民間が主導権を握る見通しで、クレジットカードや「○○ペイ」などを介して買い物をする今の構図と大きく変わらない。
CBDC導入の利点の一つは決済の効率化だ。各中銀は、現金と同じ機能をデジタルで実現することを狙いとしており、買い物時に即時着金できるシステムをつくる。即時着金ならお店側に売掛金が発生せず、資金の流動性が高まる。決済効率化以外にも、民間主導でイノベーションが進めば生体認証で決済ができる未来も開ける。
特定のプログラムを組み込む「プログラマブル」な決済機能も整備されるとみられる。商品が納入された時点で自動的に決済が完了したり、電気自動車(EV)の充電ができるようになったりする仕組みも想定される。
もっとも、CBDCの導入はまだ決まってはいない。「改めて申し上げるが、日銀はCBDCを発行するか否かについて、決定していない」。4月、CBDCの官民協議会の冒頭、日銀の内田真一理事は強調した。
「CBDCを発行するとすれば」「CBDCが存在する、あるいは存在しない決済システムの将来像」――。いずれも内田理事がこれまでの協議会で掲げた講演タイトルだ。「最近、新たな日銀文学が生まれたんです」。出席したマネーフォワードの瀧俊雄フィンテック研究所長はこう話す。景気や物価の判断を示す際に日銀が用いる難解な表現になぞらえた。
2021年の日本のキャッシュレス比率は3割で、5割前後かそれ以上の海外に見劣りする。高齢者らを中心に現金信仰はいまだ根強い。CBDCは年齢や国籍、性別を問わず利用できるが、過度な匿名性を与えればマネーロンダリング(資金洗浄)や脱税などを助長しかねない。
そんななか、世界各国が導入に向けた動きを速めている。中国のデジタル人民元や暗号資産が国内で大々的に流通する事態になれば、日本の通貨の影響力は大きく低下する。「CBDCの導入には通貨主権を維持し、日本にとって望ましい通貨体制を維持する目的もある」。自民党のデジタルマネー推進PTで座長を務めた村井英樹首相補佐官は指摘する。
村井氏は「第2フェーズが終わりに近づく22年末ごろには日本版CBDCの姿が見え始める」と語る。最大の課題は国民合意を得ることだ。法改正やシステム整備にも時間がかかり、政府が導入を正式に決めても「実際の導入には少なくとも数年かかる」(日銀関係者)。
貝や石から金属、紙へと通貨は時代に応じてその姿を変えてきた。デジタル化の進展に伴い、通貨がデジタルに移行するのは歴史の必然ともいえる。CBDCが普及する未来はゆっくりと、しかし着実に近づいている。
(三島大地)』
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岸田文雄首相、核戦力の情報開示を要請 NPT会議演説
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA303T40Q2A730C2000000/『【ニューヨーク=奥山美希】岸田文雄首相は1日(日本時間2日未明)、ニューヨークで開いた核拡散防止条約(NPT)再検討会議に出席して英語で演説した。核兵器数のさらなる削減などに向けて「全核兵器国に責任ある関与を求める」と述べ、各国に核戦力の情報開示を求めた。
【関連記事】
・NPT会議で中ロに非難続出 岸田首相「米中対話促す」 ・岸田首相NPT会議演説詳報 「核軍縮へ米中対話後押し」 ・岸田文雄首相、「広島サミット」見据えるNPT演説 ・米国と中国・ロシア対立、核軍縮に逆風 10年で弾頭増も ・岸田首相「NPT会議で成果出す」 広島サミットにらみ
日本の首相が同会議に出席したのは初めて。首相は核兵器の危険性を世界に伝えるため各国の若年層に被爆地への訪問を呼びかけた。そのために国連へ1000万ドル(13.2億円)を拠出して基金を創設すると表明した。
包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効を目指し、9月に初の首脳級会合を主催すると説いた。各国リーダーが核軍縮を議論する国際賢人会議を11月23日に広島で開くと明らかにした。
首相は「核兵器のない世界」という目標を掲げる一方で核の脅威が増す安全保障環境に対応した行動計画「ヒロシマ・アクション・プラン」に取り組むと訴えた。①核兵器不使用の継続②核戦力の透明性向上③核兵器数の削減傾向を維持④原子力の平和利用の促進⑤被爆地訪問の促進――が骨子だ。
「世界の核兵器数が冷戦期のピークから減少したが、いまなお1万数千発の核兵器が残されている」と指摘した。「減少傾向の継続は極めて重要」と話した。
核戦力の透明性に関しては特にプルトニウムなどの核分裂性物質の生産実態を示すよう唱えた。情報を明らかにしない中国が念頭にある。「核軍縮・軍備管理に関する米中間での対話を後押しする」とも主張した。
ロシアのウクライナ侵攻に触れ「核兵器による威嚇や使用はあってはならない。長崎を最後の被爆地にしなければならない」と語った。核兵器の不使用を続ける重要性を国際社会で共有すべきだと強調した。
核兵器の開発や使用、威嚇を全面的に禁じる核兵器禁止条約には言及しなかった。核兵器国と非核兵器国の双方が参加するNPTの下で核軍縮を進める方向性を示した。
多様な観点からニュースを考える※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
渡部恒雄のアバター 渡部恒雄 笹川平和財団 上席研究員 コメントメニュー
分析・考察
NPT再検討会議に首脳レベルが出席するのは異例のことですが、それゆえに岸田首相のメッセージを世界に伝えるには、いい機会だったと思います。演説にもあるように、ウクライナ侵攻を行ったロシアが、核兵器の使用の可能性を排除せずに威嚇にも使っている中で、世界は核兵器が使用される懸念を持つようになっており、そのような中で、改めてNPTの意義を強調して賛同を求めることに意味があると思います。また核兵器禁止条約に言及せずに既存の核兵器による相互抑止体制を否定しない現状に即した姿勢は、自国の安全保障のためにも、空虚な理念先行に陥らずに核保有国の賛同を得るためにも、重要だと思います。
2022年8月2日 8:19すべての記事が読み放題
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円相場 一時130円台に値上がり 約2か月ぶり
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220802/k10013747221000.html『2日の東京外国為替市場、円相場は1円以上値上がりして、およそ2か月ぶりに、1ドル=130円台をつけました。アメリカの景気減速への懸念に加えて、ペロシ下院議長が台湾を訪問する見通しだと伝わったことで今後、米中の対立が強まるという懸念も投資家の間で高まり、ドルを売って円を買う動きが強まっています。』
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みずほ銀行の教訓に学ぶ、KDDI障害再発防止策の焦点は「レジリエンス」
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02152/072700002/『後編
中田 敦、金子 寛人、高槻 芳、山端 宏実
日経クロステック/日経コンピュータ
堀越 功
日経クロステック大規模通信障害の発生を受けてKDDIは2022年7月28日にも総務省へ報告書を提出する。報告書の焦点は、実効性の高い再発防止策を打ち出せるかどうかだ。一連のシステム障害を起こしたみずほ銀行も再発防止策を策定し、取り組みを進めている。緊急座談会の後編では、みずほ銀行の教訓から学ぶKDDIの再発防止策のポイントを探る。(司会は堀越 功=日経クロステック)
前編はこちら https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02152/072600001/?i_cid=nbpnxt_sied_blogcard
大規模障害を起こしたKDDIとみずほ銀行、運用体制の弱さに共通点
KDDIとみずほ銀行のシステム障害に共通点はあるのか。KDDIが再発防止策を準備する中、みずほ銀行の事例から学べる教訓は何か。みずほ銀行とKDDIの障害を追ってきた日経クロステックの記者が集まり、緊…
2022/07/27
KDDIの通信障害が大規模化、長期化した理由として、昔と比べてモバイルネットワークが複雑になっている点が指摘されています。
日経クロステック高槻 芳: KDDIの通信障害は、制御信号と呼ばれる電話システム特有のトラフィックが、加入者データベース(DB)に集中したことが原因の一つです。モバイルネットワークでは、同期コミュニケーションである音声通話を必ずつながるようにするために、実際の音声データだけでなくさまざまな制御信号がやりとりされます。
現在のモバイルネットワークは、IP網上でこのような音声通話の仕組みを再現している状態です。Webシステムなどと比べて、非常に複雑なトランザクション処理が必要になる点が違います。わずかなボタンの掛け違いで、雪だるまのように制御信号が増えてしまい、アクセスが集中する「輻輳(ふくそう)」状態に陥ります。
金融システムもトランザクション処理があります。しかしモバイルネットワークの場合、数百万、数千万という規模で制御信号がやりとりされます。ここは少し特殊な部分だと思います。
通信会社が恐れる重大トラブル「輻輳」とは、KDDIの大規模障害で注目
KDDIの携帯電話サービスで2022年7月2日未明から発生した大規模な通信障害。きっかけは機器交換のトラブルによるわずか15分間の音声通話の不通だったが、その対処中に発生した「輻輳(ふくそう)」によ…
2022/07/08
みずほ銀行のシステム障害も、DBに起因するトランザクションのエラーが原因の1つでした。
日経クロステック中田 敦:みずほ銀行の2021年2月28日のシステム障害は、DB周辺のトラブルが原因でした。定期預金システムで使っていたDBが、大量のトランザクションを処理できる設定になっていませんでした。
定期預金システムのDBが処理できなくなったことで、その影響がメインフレームで稼働しているDBに波及し、エラーが起きました。エラーを抑えるために、メインフレームのDBへのトランザクションを絞る機構が働き、その影響でATMからのトランザクション処理が失敗して、ATMが通帳やカードを飲み込んだという流れになります。
みずほ銀行の定期預金システムのDBは富士通製で、メインフレームのDBは日本IBM製でした。そのため定期預金システムを見ている担当者は、メインフレームにエラーが波及している状況を把握していませんでした。連鎖障害の影響を見極められなかった点が、システム障害を長引かせた大きな原因になっています。
なお今回のKDDI通信障害では、「DBが輻輳」という表現が普通に使われている点に、違和感があります。情報システムの場合、「トランザクションがどれくらい失敗したのか」「レスポンスタイムがどれくらい遅くなったのか」「同時接続数をどれくらい減らしたのか」といった言葉で説明します。「DBが輻輳」では、何も語っていないのと同じです。
みずほ銀行システム障害を悪化させた、「エラー設計」と運用のミスを解説
みずほ銀行で2021年2月28日に発生したシステム障害では、勘定系システム「MINORI」のサブシステムで発生したエラーがシステムの中枢に波及し、トラブルの範囲が拡大した。なぜエラーは連鎖したのか。…
2021/07/06
KDDIの通信障害は、利用者への周知が十分ではなかったという指摘があります。
日経クロステック金子 寛人: KDDIが通信障害発生後、最初に会見した際の高橋誠社長の対応について、ネットでは「社長なのにきちんと説明できている」という称賛の声があがりました。これはKDDIの実務担当者が障害の初動段階で、一般の利用者に対してどのような問題が起きているのか、きちんと説明できていなかったことの裏返しではないでしょうか。
通信障害を起こしたKDDIは、総務省から「もっと顧客目線で情報開示すべきだ」という指摘を受けました。KDDIはその後、1時間ごとに情報を開示するように改めました。
顧客目線で情報開示するという方向性は間違っていません。ただし1時間ごとに情報を小出しにするだけでは、利用者の不安はいつまでたっても消えません。もっと利用者の不安を解消するような情報開示の仕方があったのではないでしょうか。
例えば「Wi-Fiのような代替手段があります」とか「Wi-Fiに接続すれば、対話アプリを使って音声通話ができます」など、利用者の目線に立った情報開示の方法はいろいろあったと思います。
KDDI通信障害の周知・広報が悪評を買った訳、解釈できず利用者に混乱を招く
KDDIが2022年7月2~4日に起こした大規模通信障害を巡っては、利用者への周知・広報がまずかったとの指摘が多く出ている。金子恭之総務相も7月5日の記者会見で同社の周知・広報に苦言を呈した。とはい…
2022/07/20 』
『KDDIが「復旧作業が終わった」と公表後も、利用者レベルではつながらないケースがありました。
金子:KDDIの中では、復旧作業が終わったという意味での「復旧」と、利用者のレベルで使えるようになる意味での「回復」を使い分けていたと思います。しかし一般の利用者には、「復旧」と「回復」の違いがまったく伝わらず、混乱が生じました。
やはり利用者目線で、技術を翻訳できる存在を常日ごろから育てていく必要があります。そうしなければ、このような緊急事態時に、人材育成ができていない点が明らかになってしまうでしょう。
みずほ銀行のシステム障害でも、顧客への情報開示が課題でした。
日経クロステック山端 宏実:みずほ銀行の2021年2月28日のシステム障害は日曜日に発生し、営業店に行員がいませんでした。その結果、カードや通帳をATMに取り込まれた利用者が立ち往生するという被害をもたらしました。
みずほ銀行側で障害規模を的確につかめなかったため、営業店への行員の出勤指示が遅れました。結果的に行員への出勤指示が出たのは、障害発生から4時間以上が経過した同日午後2時25分以降です。
広報が中心となって対応していたホームページ上の告知についても、部門間のやりとりに手間取り遅れました。対外告知を開始したのはシステム障害が発生してから3時間以上も後でした。
みずほ銀行は、システム面に加え顧客への情報開示方法を含めて、再発防止策を策定しています。しかし先に触れたように、みずほ銀行は現在、経過観察期間のような位置づけです。実効性が担保できるような形で再発防止策が進んでいるのか、まだ検証できていません。
システム障害の警告を見落とした、みずほ銀行の組織的欠陥
みずほ銀行で2021年2月28日に起きたシステム障害では、運用担当部門が警告を見逃したりエラーを適切に分析できなかったりした結果、トラブルが拡大した。運用担当者は貧弱なツールしか与えられず、電話や口…
2021/07/12
みずほ銀行は2022年1月に再発防止策を出しました。どのような内容でしょうか。
中田:細かい項目がずらりと並んでいます。
みずほ銀行は2002年と2011年にも大きなシステム障害を起こしました。この2つのシステム障害は原因が明確で、やるべきことがはっきりしていました。例えば2011年のシステム障害は、勘定系システムの老朽化が大きな原因でした。再発防止策として、勘定系システムの刷新を進めるというシナリオを描けました。
これに対し、今回のケースでは細かな原因が山程あります。全体像をつかむことは困難です。システム運用は、細かい点の積み重ねであることの裏返しかもしれません。
山端:みずほ銀行が10回以上起こしたシステム障害の技術的な共通原因を、誰もが探したくなります。しかし実際には見つけられず、その結果として企業風土の問題を指摘する声があります。再発防止策には、風土改革のためのさまざまな施策も含まれています。
中田:みずほ銀行の企業風土の問題にばかり耳目が集まっている点について、個人的にはあまりよくないと思っています。技術的な原因をきちんと指摘できないため、社風にその答えを求めているように見えるからです。
経営者が心を入れ替えたり、社風を改めたりするだけで、システム障害がなくなることはありません。技術的な原因があるからこそシステム障害が起きます。その点を正しく修正しない限り、システム障害は続きます。
KDDIの再発防止策においても、社風に原因を求めるのではなく、技術的な対策をきちんと示してほしいです。システム障害は必ず起きます。そこからどう素早く回復するのかがポイントです。レジリエンス(復元力)を高めることが重要になります。
みずほ銀行システム障害再発防止策の実像、DB統一や人材育成で安定稼働は成るか
みずほ銀行はシステム障害の連鎖を止められるのか――。同行は現在、勘定系システム「MINORI」の安定稼働対策の見直しを進めている。MINORIのハードウエアは更新時期が近づいているため、それに合わせ…
2022/03/09
KDDIが近く公表を予定する報告書について、どのような内容を期待しますか。
高槻:トラブルは起きるという前提に立ち、総合的なシステムアーキテクチャーをいかに描くのかがポイントになると思います。報告書には、障害の原因や経緯が書いてあるだけではなく、それに対してレジリエンスを高める方策や、障害が起こることを前提にどのように対応するのかまで踏み込んだ内容を期待します。
先ほど、モバイルネットワークは電話システム特有の複雑さがあると指摘しました。でも通信が重要な社会インフラになった今、いつまでも「特殊だ、複雑だ」とは言っていられないでしょう。利用者の目線に立った、普通の会社として説明をしてほしいところです。
山端:システム障害としては、東京証券取引所(東証)も2020年に、全銘柄の終日売買停止という障害を起こしました。
東証は現在、米Google(グーグル)が提唱するシステム安定稼働の方法論「SRE(Site Reliability Engineering)」を踏まえて取り組みを進めています。例えば、障害対応の専門チームをつくったり、専門チームが扱う新たなシステムを構築したりしようとしています。
新たなシステムでは、どこに障害が起きているのかを把握するだけでなく、障害によってどのようなサービスが影響を受ける可能性があるかを直感的に見られるようにしていきます。東証ではこのシステムを、業務部門の人でも見られるようにし、部門間の情報共有のタイムラグをなくすようにしていく計画です。
東証はこれまで「ネバーストップ」というキーワードを掲げてシステム運用してきました。今後はこれに加えて「レジリエンス」も両立していくとしています。「ネバーストップ」と「レジリエンス」を両立する組織や仕組みをどのようにつくるのか。KDDIやみずほ銀行にとっても、東証の事例は参考になると思います。
東証・次期arrowheadの全貌、新方針レジリエンス確保へ3つの「秘策」
東京証券取引所は2024年度後半をめどに、株式売買システム「arrowhead」を刷新する。2020年10月1日に発生したシステム障害による全銘柄の終日売買停止を受けて、「レジリエンス(復元力)」の…
2022/07/25
金子:航空業界では10年ほど前、米Boeing(ボーイング)の中型機「787」のトラブル多発を受けて、世界で同機が運航停止になったことがあります。この時、日本航空(JAL)のパイロットが「どんな機器であっても壊れるリスクを完全にゼロにすることはできない。ただ壊れ方にも、よい壊れ方と悪い壊れ方がある。『壊れました』とメッセージを出し、他のシステムに迷惑を掛けないよう静かに壊れるのがあるべき姿だ」と話したことを覚えています。
みなさんが指摘する通り、システム障害はなくなりません。障害が起きた時に、いかに影響を最小化できるのか。壊れることを前提に、素早く回復するような仕組みが必要になります。
加入者に黒電話をレンタルしていた電電公社の時代とは異なり、多種多様なデバイスがネットワークにつながるようになりました。通信事業者はすべてのデバイスをコントロールできません。それを前提に、いかにネットワークを維持管理していくのか。報告書ではそのような道筋を示してほしいです。
KDDI自身、もはや社会インフラを担う大事な会社です。これまでの通信業界とはフェーズが変わっていることを意識しながら、再発防止策をつくってほしいです。
中田:KDDIは今回の教訓を、日本のインターネット技術者のミーティングである「JANOG」などでオープンに話をしてほしいです。2022年7月に開催されたJANOGのミーティングでも、携帯電話事業者のシステム運用監視におけるシステムインテグレーター依存が課題として取り上げられていたそうです。これが通信業界全体の課題だとしたら、業界全体で改善してほしいです。
さらにはKDDI自身が、今回の通信障害についてのポストモーテム(事後検証)を書き、広く公開していくことも期待しています。』
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台湾と協力「安倍氏後」探る 議員外交の動き相次ぐ
安全保障軸にパイプ構築
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA25A4V0V20C22A7000000/『日本の国会議員が台湾を訪問する動きが活発になってきた。台湾は安全保障上の重みが増す半面、政府間の外交関係がないため、議員外交がパイプの役割を持つ。日台協力を重視した安倍晋三元首相が亡くなった影響も踏まえ、新たな軸を探る。
自民党の石破茂元幹事長ら超党派の「日本の安全保障を考える議員の会」のメンバーが27日から台湾を訪れた。同党の浜田靖一元防衛相、長島昭久衆院議員、日本維新の会の清水貴之参院議員も加わる。
台湾の外交部(外務省)は同日に「訪問を心から歓迎する」との声明を発表した。
蔡英文(ツァイ・インウェン)総統や頼清徳副総統との会談のほか、国防部(国防省)も訪れる。軍関係者と台湾海峡での中国軍の動きや台湾の防衛体制など巡り意見を交わす見通しだ。総統府直轄の国家安全会議(NSC)の幹部とも会う。
石破氏は「安全保障を目的とした議員の台湾訪問は珍しい。実地で知識を得たい」と話す。議員の会に所属する国民民主党の前原誠司元外相は「安保に関しては与野党関係ない。現実的な安保政策はどの立場であっても必須だ」と語る。
自民党の鈴木馨祐衆院議員も25日から訪問した。現地の会合に出席し、日本側の台湾を巡る動きなどを説明した。5月には自民党青年局の議員団が台湾を訪ねた。
相次ぐ日本の議員訪問に台湾側も蔡総統をはじめ政府高官が積極的に対応している。
超党派の議員連盟「日華議員懇談会」の古屋圭司会長は27日の取材に「8月に事務局長の木原稔衆院議員と台湾を訪問し、政府関係者と会談する」と明かした。日華懇はかねて国交のない台湾との関係構築を進めてきた組織だ。
21年夏には自民党と台湾の与党、民主進歩党(民進党)の外交・防衛政策の責任者が協議した。日本側は外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の「与党版」と位置づける。
台湾は沖縄県与那国島からおよそ110キロと近い。仮に中国が台湾に侵攻すれば日本も無縁ではいられない。日本にとっても台湾有事を念頭に置いたパイプづくりや情報収集は不可欠だ。
米バイデン政権は非公式の代表団を台湾に頻繁に送る。最近は国防部幹部とも面会する例がある。日本の議員の動きも米国と歩調をあわせる一環になる。
ペロシ米下院議長は8月に台湾を訪問する計画を立てる。現職の米下院議長の訪台が実現すれば1997年以来となる。
日本政府は1972年の日中共同声明を経て中国を「中国唯一の合法政府」と認定した。台湾との関係は「非政府間の実務関係として維持している」との立場をとる。政府高官らの公的な会談はなく、国会議員らが要人との交流を担ってきた。
近年の台湾との関係構築を中心的に進めたのが安倍氏だった。首相退任後に顧問を務めた日華懇を軸に活動した。生前には参院選後に台湾へ訪問する意欲も示していた。
日本と米国、台湾の議員の連帯も探った。2021年夏には日米台の議員有志による「戦略対話」を実現した。21年12月に台湾で開かれたシンポジウムにオンライン参加し「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と訴えた。
蔡総統とも親交があり、今年3月にはオンラインでウクライナ情勢や日台関係について話しあった。安倍氏の葬儀には頼副総統が私人の立場で来日して参列した。
台湾との関係は歴史的に自民党の清和政策研究会(現安倍派)に所属した議員との関わりが深い。2000年に台湾の李登輝元総統の来日問題が浮上した際は当時の森喜朗首相の働きかけで01年に実現した。
安倍氏の祖父、岸信介氏は1957年に首相に就任すると初の海外訪問先に東南アジアと台湾を選んだ。
高市早苗政調会長は24日、日台関係を巡り講演し「安倍氏の遺志を同志議員と引き継いで台湾と一層強固な関係を構築したい」と語った。自民党には安倍氏の死去の影響を危惧する声もある。
長島氏は「安倍氏が象徴的に引っ張る姿でなくなるかもしれないが、より裾野を広げるため各議員が強い絆を台湾と築くのが大事だ」と話す。
【関連記事】台湾との関係「安保協力が重要」 日華懇・古屋圭司会長
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