誰がイランをおさえるか ガザ衝突と日本の中東貢献策
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD076W10X01C23A1000000/
※ 『安倍氏は日本がイラン産原油を買い入れ、その引き換えに日本を通じて米国産の大豆、トウモロコシをイランに提供する取引をロウハニ大統領に持ちかけた。安倍氏は12月にもロウハニ氏と都内で再び会談した。
米国は貿易戦争のあおりで目減りした中国への穀物輸出を穴埋めできるメリットがあった。米国の制裁に直面するイランは外国産に依存していた家畜飼料を手にできる。水面下の交渉は20年1月、米軍がイラン革命防衛隊の高官を殺害したことで立ち消えとなった。』…。
※ そういう「裏交渉」の話しは、知らんかった…。
※ 表には出てこない形で、水面下で様々に、「交渉」「取り引き」しているんだろうな…。
『主要7カ国(G7)の外相は8日にまとめた共同声明でイランを名指しし、中東を不安定にする行動を控えるよう求めた。外相会合で出席者の一人は「強いメッセージをイランに伝えるべきだ」と主張した。
当初は必ずしも想定していなかったイランの項目をあえて独立して設けた背景にはG7の危機感がある。
イランはイスラエルを攻撃したイスラム組織ハマスの後ろ盾で、周辺国レバノンのヒズボラ、イエメンのフーシといったイスラ…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
『イランはイスラエルを攻撃したイスラム組織ハマスの後ろ盾で、周辺国レバノンのヒズボラ、イエメンのフーシといったイスラム教シーア派の武装グループも支援する。各国はイランが紛争の拡大を左右するキープレーヤーとみる。
親イラン勢力はイスラエルに加えて中東に駐留する米軍を断続的に攻撃し、米軍もイラン関連施設への空爆で対抗する。イスラエルとハマスの衝突はそれぞれの背後にいる米国とイランの代理戦争でもある。
来年の米大統領選を控え、共和党は民主党のバイデン政権を「イランに弱腰」と攻撃している。空爆はこうした批判をかわす狙いもあるが、意図せずして戦線が広がるリスクが膨らむ。
ブリンケン米国務長官は第三勢力の介入阻止に向けた協力を中国の王毅(ワン・イー)共産党政治局員兼外相に要請した。中国は今春、サウジアラビアとイランの外交関係の正常化を仲介し、イランに影響力を行使しうる。
中東情勢は近く開かれる米中首脳会談の議題の一つだ。中国はどう出るか。米戦争研究所のダウン・マーフィー氏は「米中は中東で共通の利益があり、協力の余地はある」と分析する。中東に原油輸入の4割ほどを頼る中国にとってこの地域の安定は重要だ。
一方で、米国が中東の紛争に本格的な介入を余儀なくされればアジアシフトに支障を来し、中国に有利に作用する。「米国への心象が中東諸国で悪くなるのは中国にとって望ましい」。斉藤貢・元駐イラン大使はこうみる。中国頼みは危うさがある。
上川陽子外相はG7外相会合でイラン外相との電話協議に触れ、さらに外交努力に努める意思を示した。10月下旬のエジプトでの国際会議で、ある国の外相からイランに自制を働きかけるよう期待を示された。
日本の中東外交は米国の意向を無視しにくい。日本政府が出資する民間企業が2004年、中東最大級の埋蔵量を誇るイランのアザデガン油田の権益75%を得た。米国の圧力を受けて10年に権益を手放した。
米国とイランの対立が激しくなった19年6月、安倍晋三首相(当時)がテヘランを訪問して米イランの仲介を試みた。当時の政府高官によると、日本の首相として41年ぶりのイラン訪問はトランプ前大統領の了解を得て実現した。
安倍氏は日本がイラン産原油を買い入れ、その引き換えに日本を通じて米国産の大豆、トウモロコシをイランに提供する取引をロウハニ大統領に持ちかけた。安倍氏は12月にもロウハニ氏と都内で再び会談した。
米国は貿易戦争のあおりで目減りした中国への穀物輸出を穴埋めできるメリットがあった。米国の制裁に直面するイランは外国産に依存していた家畜飼料を手にできる。水面下の交渉は20年1月、米軍がイラン革命防衛隊の高官を殺害したことで立ち消えとなった。
現在の局面も日本のイラン関与は事態の沈静化をめざす米国の方針に沿う。斉藤氏は「上川氏がイランを訪問して長年の友人として助言し、言い分を米国に伝えるのは国益にかなう」と提案する。G7議長国として総仕上げの仕事になる。
(編集委員 永沢毅)
【関連記事】
・イスラエル・ハマス衝突、中東の脱石油改革に影
・米軍、シリアのイラン施設空爆 10月26日に続き報復 』