中国軍、日米欧と共同先端研究 極超音速など5年473件
日経分析 兵器転用の疑いも
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/china-research-battle/





























































中国軍、日米欧と共同先端研究 極超音速など5年473件
日経分析 兵器転用の疑いも
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/china-research-battle/





























































「脱炭素」なんて言っている場合か? 「脱ロシア」の次は「脱中国」だ 「ガス栓握る露」と「日本産業の喉元押さえる中国」は同じ
https://news.yahoo.co.jp/articles/78c030877e0ec0544d9a78e3004d7de4b2d496fa

『【エネルギー大問題】
地球環境問題が国際的に注目されるようになったのは、1992年の「地球サミット」からだ。これが91年のソ連崩壊による米ソ冷戦終結と同時期なのは偶然ではない。
「世界全体が欧米型の民主主義に収斂して、平和が達成される」というユートピア的な高揚感のもと、地球規模で協力して解決すべき課題として、地球環境問題が大きく取り上げられるようになったのだ。
ところが、ユートピアは実現しなかった。経済成長した中国は、欧米が期待したように民主主義になるのではなく、ますます独裁色を強め、世界の覇権をうかがうようになった。急激な民主化に失敗して混乱したロシアは、強権的な国家に戻った。そして、ついにウクライナに侵攻した。
いまや「新しい冷戦」の始まりは明らかとなった。つまり温暖化問題を考える前提は、根本から変わった。もはや、「地球規模での協力による解決」など望むべくもない。
例えば、経済制裁はどうか。
いま日本の報道では、ロシアだけが世界で孤立しているような印象だが、現実は違う。制裁しているのはEU(欧州連合)、G7(先進7カ国)諸国のほかには、韓国、オーストラリアなど、わずかだ。
中国、インドに加えて、中東、東南アジア、アフリカ、南米などのほとんどの国は制裁していない。中国は多角的にロシアと貿易・投資を進めているし、インドはロシアから石油を割引価格で買いつけている。
世界の国々は、欧米の言うことをハイハイと聞くのではなく、みなそれぞれの国益で動いているのだ。この構図は、これからの「脱炭素」についても当てはまるだろう。熱心なのは世界の一部に留まるということだ。
さて、欧州がロシアのエネルギー、特に天然ガスにどっぷりと依存していたことが脆弱(ぜいじゃく)性となり、ロシアを好戦的にしてしまった。この代償は、ウクライナへの侵略戦争という破滅的なものだった。この日本への教訓は何か。
電気自動車(EV)を大量導入すると、どうなるか。バッテリーに必要なコバルト、モーターに必要なレアアースの生産は、いま中国が世界市場の大半を支配している。この状態は少なくとも今後5年程度は変えられない。
中国の重要鉱物に依存すると、何が起きるか。ロシアが欧州のガス栓を握っていたように、中国が日本産業の喉元を押さえることになる。中国は日本への経済的・政治的影響力を増すだろう。その状態で、台湾や沖縄県・尖閣諸島での万一の有事の際に、日本は強い態度に出られるだろうか。
最近まとまった日本政府の「クリーンエネルギー戦略中間整理」は、まず「脱ロシア」をしてから「脱炭素」などと、のんきなことを言っているが、安全保障への認識が甘すぎる。「脱ロシア」の次は「脱中国」こそが重要だ。=おわり
■杉山大志(すぎやま・たいし) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。1969年、北海道生まれ。東京大学理学部物理学科卒、同大学院物理工学修士。電力中央研究所、国際応用システム解析研究所などを経て現職。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、産業構造審議会、省エネルギー基準部会、NEDO技術委員などのメンバーを務める。産経新聞「正論」欄執筆メンバー。著書に『「脱炭素」は嘘だらけ』(産経新聞出版)、『中露の環境問題工作に騙されるな!』(かや書房)、『SDGsの不都合な真実』(宝島社)など。 』
中国包囲網づくり、「米国の鉄砲玉になる日本のやり方は極めて哀れ」と国営メディア
https://www.recordchina.co.jp/b895637-s25-c100-d0059.html
『 米国が中国包囲網づくりを進める中、中国国営メディアは「日本は米国の対中戦略で『手先』の役割を演じている」と非難した。記事は「ほしいままに中国の内政に干渉している。アジア太平洋の安全と安定を全く顧みず、米国の鉄砲玉になる日本のやり方は極めて哀れだ」とも皮肉った。
日本の動向について、国営新華社通信の電子版は「日本は常に米国のアジア太平洋における最も便利な子分だ。積極的に働くばかりか、やり方が露骨で、全世界に米国への忠誠心を示そうと躍起になっているようだ」と指摘。日米首脳会談やクアッド(日米とオーストラリア、インド4カ国の戦略対話)首脳会談に触れ、「日本が米国の手先になりたがっていることを全世界に示した」と述べた。
続いて「領土問題をめぐる交渉を棚上げにしてまで米国の対ロシア制裁に協力し、間もなく開催されるNATO(北大西洋条約機構)首脳会議への出席を積極的に検討している」と言及。「日本は米国の鼻息をうかがい、犠牲を顧みず米国にこびへつらう醜態を余すところなくさらしている」とした。
対中政策に関しては「日本は常に米国と足並みを揃え、ひたすら米国に追随している。中国を孤立させ対抗しようと企て、さらに中国への内政干渉の道を歩み続けている」と批判。「日本の首脳は最近、台湾問題について不適切な発言をし、引き続き『台湾独立』勢力に間違ったシグナルを発した。中国の国家統一と民族復興を妨害しようとする野心が明るみに出た。日本は米国と同様、『新疆独立』『チベット独立』などの各種分裂勢力の主要大本営の一つだ」と主張した。
さらに「中国対抗をめぐり、日本は米国とグルになり悪事を働いている」と断罪。「日本は裏で名指しせず中国企業の5G(第5世代移動通信システム)機器の使用を禁止するなど、こっそり引き金を引くことが多い。日本は口にせず実行するばかりで、実に陰険だ」と語気を強め、「日本はまた積極的に米中の対抗を煽っている。例えば安倍晋三元首相は米国のトランプ前大統領と初めて会談した際に、中国対抗を唆したと述べたことがある」と振り返った。
その上で「日本がこれほど必死に米国の手先になろうとも、米国の戦略的な付属品という哀れな地位を変え難いことは、目の利く人であれば一目で分かることだ」と強調。「米国は日本で駐軍の権利を持ち、日本の憲法と外交を左右できる。日本のような不完全な主権国は米国が自国の戦略的利益のために利用する駒にすぎない」と結んだ。(編集/日向 』
自衛隊活動「能力構築支援」へシフト PKO法30年、部隊派遣ゼロに
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022061400936&g=pol
『国連平和維持活動(PKO)協力法の成立から15日で30年を迎えた。政府は1992年以降、自衛官を中心に延べ1万2500人を各地に派遣。現在は大規模な部隊派遣から、少数の司令部要員の派遣や、他国部隊の教育など「能力構築支援」に、活動内容がシフトしている。
自民公約、外交・安保が前面 「守る」「創る」の7本柱
法制定のきっかけは91年の湾岸戦争。日本は多国籍軍に総額130億ドルの財政支援を行ったものの人的協力は見送った。これが「小切手外交」とやゆされた苦い経験を踏まえ、宮沢政権下の翌92年6月に成立した。
同9月に初のPKO部隊をカンボジアに派遣。その後、モザンビークや東ティモール、ハイチなどで実績を重ねたが、2017年に撤収した南スーダンを最後に、部隊派遣は途絶えている。
現在、現地での活動は途上国の部隊が中心。派遣国のトップ3はバングラデシュ、ネパール、インドだ。紛争当事国の周辺からPKOを受け入れる「現地化」の流れが強まっていることや、派遣に伴う国連からの償還金を途上国が求めていることが、背景にある。
先進国の役割は、途上国の教育・訓練などに移っている。憲法上の制約が多く、危険地帯への派遣に慎重な世論が根強い日本にとっても、こうした活動は「受け入れやすい」(防衛省幹部)という。
自衛隊は12年以降、カンボジアやベトナム、モンゴルなどに対し、インフラ整備や衛生といった分野の知見を提供。岸信夫防衛相は14日の記者会見で「大きな部隊を派遣する形ではなく、重要なノウハウを伝えることに支援の中心が移ってきている」と説明した。
一方、政府に新たな部隊派遣の予定はなく、防衛省幹部は「10年、20年と時間がたつに従い、現場を経験した人が減っていく」と危惧する。この30年間の蓄積を、自衛隊内でどう継承していくかが、今後の課題となりそうだ。』
日米韓、夏に対北朝鮮訓練 4年半ぶり公表へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1458Q0U2A610C2000000/
『【ソウル=甲原潤之介】韓国国防省は14日、日米韓3カ国による北朝鮮のミサイル対応の共同訓練を今夏に開くと明らかにした。ハワイ沖で実施する多国間海上訓練「環太平洋合同演習(RIMPAC)」の期間中で調整する。3カ国訓練の開催を4年半ぶりに公表する方針だ。
韓国の朴振(パク・ジン)外相は13日、北朝鮮対応の強化に向け日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を「正常化させたい」と言及した。文在寅(ムン・ジェイン)前政権が破棄を通告し、米国の圧力で失効を回避した経緯がある。
国防省の報道官によると、日米韓の訓練は北朝鮮が撃ったミサイルの探知や追跡の能力を高める狙いがある。文政権下の2018年以降、3カ国の共同訓練は公表されていない。夏の実施後、公表すれば17年12月以来となる。
日米韓は11日にシンガポールで開いた防衛相会談で北朝鮮対応の共同訓練の開催について合意した。核・ミサイル開発の動きを再び活発にする北朝鮮に3カ国で対峙する姿勢を明確に示す。』
日本狙う中ロ両軍の結託、長引くウクライナ戦闘で転機
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK122FD0S2A610C2000000/


『 中国の国家主席の習近平(シー・ジンピン)とロシア大統領のプーチンが結託して日本に海と空から露骨に軍事的圧力をかける中ロ両軍の共同軍事行動。防衛相の岸信夫がシンガポールで中国側に重大な懸念を直接伝えた裏には、かつての常識を超えてエスカレートする極東地域での中ロ軍事連携がある。だが、そのロシアとの空前の軍事協力があだになって中国は今、深刻なジレンマに陥りつつある。
注目すべきは5月24日、中ロの戦略爆撃機が日本周辺で実施した長距離の共同飛行だ。ロシア軍のTU95爆撃機と中国軍のH6爆撃機(中ロ合計6機)の飛行は、米大統領のバイデンが来日した際、中国を念頭に開かれた日米豪印の「Quad(クアッド)」首脳会議に合わせた軍事行動だった。
共同飛行する中国とロシアの爆撃機(5月24日)=防衛省提供
核兵器まで搭載可能な戦略爆撃機の共同飛行は十分、刺激的だが、ロシア側はさらに踏み込んだ海上での示威にも意欲的だったという。「ところが、今回は中国側が日本周辺をぐるっと回るような派手な海上での共同行動をためらった。意外なことに中国は悩んでいる」。国際関係筋は中国が陥ったジレンマを指摘する。
ロシア側の念頭にあったのは、2021年10月、北海道と本州の間の狭い津軽海峡、そして大隅海峡を中ロ両海軍の艦船10隻が初めて一緒に通過し、日本列島をほぼ1周したのと似たような目立つ行動とみられる。
もしバイデン来日中に中ロが日米に対して度を超えた脅しに出れば、日本の世論が沸騰し、米中、日中の間の溝もさらに深くなっていただろう。中国側は、陸から目視できる中ロ艦の津軽海峡通過などより刺激が少ないと判断した空を選んだ。主眼は台湾問題にあり、東シナ海を中心に太平洋と日本海にかかるルートの長時間飛行で十分だった。それでも、外部からみれば、日本けん制を狙う中国が似た思考のロシアを軍事的に支え、ロシアも中国を手助けする相互依存の構図に変わりはない。
中国主導から一転、ロシアが前のめり
並んで航行する中国(右側)とロシアの海軍艦艇(21年10月 、長崎県男女群島の南南東海域)=防衛省提供
ロシアが前のめりで、中国がやや慎重という解さない主客逆転の裏には何があるのか。要因は長引くロシアのウクライナにおける戦闘である。ロシア批判を拒み続ける中国の海空軍が、実際にウクライナ侵略中のロシアの海空軍と極東で組むリスクは大きい。昨年までの中ロ両軍の共同行動とはインパクトが違う。今後も極東で中ロ協力のレベルを上げ続ければ「中ロは軍事的に一体」とのイメージが国際的に定着してしまう。
ウクライナを巡って米国は中国にロシアを軍事支援しないよう要求している。極東であってもそのロシアとの結託は、米国にさらなるケンカをふっかける行為だ。これでは中国共産党大会を控えて必要とされる暫定的な対米関係の安定さえ困難になる。
ウクライナ侵攻の緒戦で失敗したロシアは厳しい経済制裁で困窮している。孤立回避を狙って中国との軍事連携に積極的になるのは当然だ。バイデンの日韓訪問へのけん制でもロシア側の意欲は突出していた。台湾海峡を含む極東の諸処に混乱の種があればウクライナへの注目度が下がる。この観点からみれば、ロシアと北朝鮮の関係緊密化にも注意が必要になる。
中国としては、ロシアの思惑においそれと乗るわけにはいかない。2月4日、北京での中ロ首脳会談で「無制限の友好協力」をうたったとはいえ、長引くウクライナの戦闘で局面は変わった。中国にとって日米欧とつながるサプライチェーン(供給網)は命綱だ。世界2位の経済大国である以上、ロシアとともに沈没するわけにはいかない。
極東、シベリアを舞台にした中ロの軍事連携は、ロシアが18年に実施した30万人規模の大規模合同軍事演習「ボストーク(東方)2018」で一気にレベルが上がった。この演習に中国軍が初参加し、将兵3200人、戦車など車両900台、航空機30機が派遣された。米トランプ政権下で激しくなった米中対立が背景にあった。
実のところ米国でバイデン政権が発足した21年の段階で、極東でのロシアとの軍事連携に、より積極的だったのは中国である。中ロ艦船による津軽海峡の共同通過も、バイデン政権とともに中国をけん制する日本への示威行為として、かつてない踏み込みようだった。
中国の思惑が先にあり、それにロシアが乗る構図は半年後、一変する。ウクライナ侵攻で窮地に立つロシアが、制裁に参加した日本に報復するため、中国を巻き込もうと前のめりになったのである。
ロシアは北方領土周辺水域での日本漁船の「安全操業」を担保する漁業協定の履行停止も発表した。その対日圧力の重点は北海道周辺や北方四島にある。中国は直接、利害関係がない北海道、北方領土周辺の争いにまで頭を突っ込むのは、できれば避けたいはずだ。
中国国防相報道にみえるジレンマ
中国の悩みは、シンガポールでのアジア安全保障会議(シャングリラ会合)に出た国務委員兼国防相、魏鳳和の会談と発言を伝える中国側報道にも表れていた。防衛相の岸は12日、魏との会談で、中ロ軍機の日本周辺での共同飛行などを「示威行動」と非難し、一連の共同行動に重大な懸念を伝えた。
日中防衛相会談で話す中国の魏鳳和国務委員兼国防相(12日、シンガポール)=防衛省提供・共同
これは立ち話ではなく、両閣僚が向き合う机上にきちんと日中両国の小旗が置かれた公的な対話だ。ところが中国の主要メディアは、2年半ぶりだった対面での日中防衛相会談について直後には一切報じず、岸の懸念表明に強く反論したはずの発言内容も紹介しなかった。中国側の具体的な反応は不明なのだ。中国と韓国、中国とオーストラリアの国防相会談も似ている。
例外は米国防長官、オースティンとの会談だけだ。こちらはバイデン政権下で初の国防相会談だけに、中国国防省が「中国政府と軍はいかなる『台湾独立』のたくらみも断固として粉砕する」という魏の発言を紹介した。ただ共産党機関紙、人民日報の扱いは3面の5番手と小さい。国営中央テレビは夜のメインニュースでは伝えていない。
シンガポールのシャングリラ会合で発言するオースティン米国防長官(11日)=AP
対話も重視した魏の動きは、強気一辺倒の「戦狼(せんろう)外交」に慣れてきた中国の一般の人々からみれば弱腰に見えなくもない。ウクライナ問題を含めて孤立感のある中国が、袖にしてきた相手と何とか会ってもらったイメージになりかねないのだ。しかも魏は中央軍事委員会の序列4位に当たる軍人閣僚である。
外交・安保上の成功とは宣伝できず
「この段階では外交・安全保障政策上の成功と宣伝しにくく、これを(中国の)一般人に大々的に伝えるのをためらった」
「これまでの米国に対する強い態度と違って、シンガポールの現場では妥協しているのがわかってしまう。それが米中(国防相)会談の扱いの小ささに表れた」
中国外交トップの楊潔?・共産党政治局委員(20年、東京)=ロイター
「今回の魏のシンガポール行きには、安保面から対米関係の安定を探る狙いがあった。外交担当ではない国防省だけに、日本、韓国、豪州などとの会談の報道にまで現場で細心の注意を払う余裕はなかっただろう」
内情をうかがい知ることのできる関係者らからは、こうした声が聞かれる。この1カ月余りの水面下のやり取りを経て、ようやくこぎ着けたバイデン政権下で初の米中国防相会談と、関係する日中、中韓、中豪などの接触。これは緊張緩和への道なのか。
米中間では13日、中国外交トップの共産党政治局委員、楊潔?(ヤン・ジエチー)が、米大統領補佐官(国家安全保障担当)のサリバンとルクセンブルクで4時間半にわたって会談した。シンガポールでの米中国防相会談の直後だけに興味深い。
米軍基地が点在する日本周辺での中ロ共同軍事行動の頻度、規模も今後を占う重要なヒントになる。シャングリラ会合の前後、中国海軍の情報収集艦1隻が対馬海峡から日本海に入り、ロシア海軍の情報収集艦も宗谷海峡や津軽海峡を通過した。中ロの軍事的な結託の行方は、いまや主導権を握っている中国の決断次第だ。中国は行く道を誤るべきではない。(敬称略)
中沢克二(なかざわ・かつじ)
1987年日本経済新聞社入社。98年から3年間、北京駐在。首相官邸キャップ、政治部次長、東日本大震災特別取材班総括デスクなど歴任。2012年から中国総局長として北京へ。現在、編集委員兼論説委員。14年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。』
海自インド太平洋派遣、最大級 4カ月半で12カ国・地域
中国を意識 ソロモン諸島を初訪問
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA074K00X00C22A6000000/

『海上自衛隊のインド太平洋地域を巡る長期の部隊派遣が13日に始まった。期間や訪問国、参加人数ともに過去最大規模になる。中国の海洋進出を意識し、米欧やインド、東南アジア諸国と共同訓練を予定する。中国と安全保障協定を結んだソロモン諸島も訪れる。
「Indo-Pacific Deployment(IPD)」と呼ぶ同じ枠組みの派遣は今回が6回目になる。当時の安倍晋三首相が「自由で開かれたインド太平洋」を提唱した翌年の2017年から毎年実施している。
岸田文雄首相は10日、シンガポールで開いたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)の講演で「海洋秩序の実現に貢献するため、部隊を派遣する」と説明した。
6月13日~10月28日の138日間かけて護衛艦、潜水艦、航空機の各部隊がインド太平洋地域をまわる。98日間だった21年と比べ、期間を1カ月以上延ばす。
派遣人数はあわせて1000人ほどになる。護衛艦は事実上の空母に改修する「いずも」に加え、「たかなみ」「きりさめ」が参加する。潜水艦やP1哨戒機、US2救難機といった航空部隊も投入する。
インド太平洋はアジアの安保の要だ。日本はロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、中国の力による一方的な現状変更の試みに結びつきかねないと警戒する。海自部隊が沿岸国をまわり、各国の海軍との信頼関係づくりを目指す。
岸信夫防衛相は12日、シンガポールで中国の魏鳳和国務委員兼国防相と会談した。日中防衛相の対面の協議は19年12月以来2年半ぶり。中国による南・東シナ海などでの「力を背景とした一方的な現状変更の試み」に懸念を伝えた。
大洋州のオーストラリア、ニュージーランド、フィジーとの防衛相会談にも臨んだ。「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に向け、防衛交流の推進などを確かめた。
今回の派遣の訪問先は同じ枠組みで最も多い12カ国・地域を予定する。米国、豪州、インドの「Quad(クアッド)」構成国や、日本と安保協力を深める東南アジアのフィリピンとベトナムに行く。
太平洋島しょ国にも主眼を置く。ソロモン諸島、トンガやフィジー、バヌアツなど7カ国・地域に寄港する。過去の同じ枠組みでの派遣でこれらの国を訪れたことはほとんどない。
なかでもソロモン諸島は中国と安保協定を結んで注目を集めたばかりだ。海自がインド太平洋派遣で訪問するのは初めてとなる。
中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は5月、訪問先のフィジーで太平洋地域10カ国の外相とオンラインで協議した。安保協定の締結を提案したが合意には至らなかった。
中国は資金援助やインフラ支援を通じて太平洋・島しょ国への関与を強め、地域への影響力を高めようとしている。
海自が寄港するのは中国傾斜を引き留める働きかけの一環でもある。現地部隊の能力構築を支援し、日本と各国の関係を深める狙いがある。
同盟国の米国にもインド太平洋派遣としては初めて立ち寄る計画だ。
バイデン米大統領は5月のクアッド首脳会議で「米国はインド太平洋の大国だ」とあえて強調した。中国の海洋進出を警戒した発言とみられる。海自と米海軍で共同訓練して日米の抑止力や対処力を強化する。
海自は一連の航海中に複数の多国間演習などへの参加を予定する。
6月末からハワイ沖などで米海軍主催の「環太平洋合同演習(RIMPAC=リムパック)」がある。日米豪印や韓国、フィリピン、マレーシアなどが加わる。水陸両用作戦やミサイル発射、対潜水艦訓練に取り組む。
「Pacific Partnership(パシフィック・パートナーシップ)」にも参加する。米海軍などとともに各国と人道支援や医療活動で交流を図る。ベトナムとパラオを拠点に日米英が捜索・救難の方法を確かめる。
日米豪韓の共同訓練や豪海軍主催の訓練にも参加する。
元自衛艦隊司令官の香田洋二氏は今回の海自のような取り組みについて「海外では一般的に『海軍外交』という」と指摘する。「自衛隊が国の外交を軍事面で担う大きな役割がある」と語る。
「中国が東南アジアや太平洋諸国に出て行っている。日本にとってもこの地域は安保、経済で非常に大切だ。日ごろからこれらの国々と交流を密にすれば有事のときに役立つ」とも分析する。
政治・外交 最新情報はこちら https://www.nikkei.com/politics/?n_cid=MCH999 』
財務相「急速な円安を憂慮」 必要なら「適切に対応」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1419U0U2A610C2000000/
『鈴木俊一財務相は14日の閣議後の記者会見で、円相場について「急速な円安の進行が見られ、憂慮している」と述べた。「過度な変動や無秩序な動きは経済や金融に悪影響を与え得る」という主要7カ国(G7)の合意に言及したうえで「必要な場合には適切な対応を取りたい」と語った。
外国為替市場で円相場は13日に一時1ドル=135円台前半と1998年以来の円安・ドル高水準に下落した。鈴木氏は「日銀と緊密に連携しつつ、為替市場の動向や経済・物価などへの影響を一層の緊張感を持って注視する」と強調した。
【関連記事】
・あるか、米不支持でも円安阻止介入 「弾薬切れ」懸念も
・円安、98年危機以来の一時135円台前半 競争力低下映す 』
あるか円安阻止介入 米が不支持でも
編集委員 清水功哉
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD1409U0U2A610C2000000/



『急速な円安が進む中、日本の当局による円買い為替介入の有無に関心が強まってきた。米国は日本のドル売りを支持しない姿勢を示唆しており、実施するなら同国の理解を得ない状況での行動になりそうだ。米国に支持されない介入は2011年にも前例があるが、これは円売りだった。円買いの場合、「弾薬」が尽きる懸念が効果をそぐかもしれない。
介入への関心が強まったきっかけは、10日に財務省、金融庁、日銀が開いた「3者会合」。最近の急速な円安を「憂慮」する声明をまとめ、「各国通貨当局と緊密な意思疎通を図りつつ、必要な場合には適切な対応をとる」とした。介入の示唆だ。
背景には、家計や企業を苦しめる輸入物価上昇の原因として、円安を軽視できなくなっている事情がありそうだ。3者会合開催の前に発表された5月輸入物価指数は前年同月比43.3%上昇。うちエネルギー・原材料などの価格自体の上昇を反映する契約通貨建ての上昇率は26.3%だった。両者の差の17%が円安に起因する部分と考えられ、全体の4割近い。この比率は徐々に上がってきており、参院選を控え政権も円売りを放置しにくくなっているようだ。
13日には円相場が一時1ドル=135円台前半に下落。約24年ぶりの安値をつけた。介入に対する注目が一段と集まる状況だが、問題は米国の反応だ。3者会合開催の後、米財務省は為替政策報告書を公表。介入は「極めて例外的な状況」に限られるべきで、「事前の適切な協議」も必要とした。
従来、米国は日本の輸出競争力引き上げにつながる円売りには批判的だが、円買い介入は容認するとの見方もあった。しかし、高インフレに直面する今の米国は、物価上昇圧力を強めるドル売りも望ましくないと考えているとみられる。
ちなみに、日本の有力通貨当局OBによれば、米国が言う「極めて例外的な状況」とは11年3月に起きた東日本大震災の後のような市場混乱を指すという。実際、当時米国は円高防止の介入に協調した。
米国の支持を得ない状況下で日本が動いた前例もないわけではない。例えば日本にとっての最後の介入となった11年夏~秋の円売りだ。米財務省は為替政策報告書に「支持しなかった」と明記した。
ただし、米国に批判的な空気がある介入は市場に与える印象が良くなく、効果を上げるには規模を膨らませる必要がある。11年夏~秋もたった6日間に13兆円超に相当するドルを買った。同年の日本の経常黒字を超える規模のドルを一気に買い上げ、80円を上回る水準で推移していた円の急騰阻止に努めた。
もっとも、円売りだったから大胆に動けた面もある。自国通貨を元手とするので限界をあまり気にしなくていいからだ。一方、円買いの場合、外貨準備(5月末時点で約1.3兆ドル=約175兆円)が事実上の上限。そう簡単には限界に達しないだろうが、「弾薬切れ」の懸念を市場が意識するだけでも、効果は減殺されるかもしれない。
やはり、円滑な介入には米国の理解や支持が意味を持つ。「国際協調を見込めないもとで財務省が容易に動けるとは考えにくい」(SMBC日興証券の丸山義正氏)。それでも、今後円の急落が続くなら、財務省が賭けに出る展開にも注意が必要になってくる。
【関連記事】
・財務相「急速な円安を憂慮」 必要なら「適切に対応」
・円安、98年危機以来の一時135円台前半 競争力低下映す
・日銀総裁、円安容認発言に変化 「失言」も影響か
・弱る輸出、届かぬ円安効果 世界シェア98年比半減 』
日カナダ防衛相「一方的な現状変更に反対」 中国念頭
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA113HU0R10C22A6000000/
『【シンガポール=根本涼】岸信夫防衛相は11日、訪問先のシンガポールでカナダのアナンド国防相と会談した。両氏は東・南シナ海で「力を背景とした一方的な現状変更の試みや緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する」と表明した。海洋進出の動きを強める中国が念頭にある。
ロシアによるウクライナ侵攻を踏まえ、国際秩序の根幹が揺らぐなかで日本とカナダが緊密に連携していくと確かめた。』