カテゴリー: 日本の戦略
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チェコが東欧で2番目のF-35購入国へ進む:東京の郊外より・・・:SSブログ
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2022-07-21『ポーランドに続き24機導入の交渉開始を発表
物価上昇中で早く交渉に決着付けたいと
18番目の購入国になるか。
韓国も追加で20機F-35A導入決定
Cernochova Czech3.jpg7月20日、
チェコ共和国のPetr Fiala首相が、現在2027年までリース契約中のグリペンC?D型戦闘機14機の後継として、米国政府と24機のF-35A購入交渉に入ると発表し、交渉役にJana Cernochova国防相を指名しました。また同首相は同時に、スウェーデン製の歩兵戦闘車両導入交渉も進めると語ったようです
Cernochova Czech.jpg
F-35購入交渉役のCernochova国防相(女性)は、もし価格交渉で2023年10月までに米側と折り合わなければ候補機種から外し、Typhoonやグリペン能力向上型を指向する旨を示唆したようですが、関連素材や部品価格が上昇を続ける中で、早期に決着したい意向も示したようす。
仮に米国との交渉がまとまれば、2020年1月に32機のF-35購入を表明したポーランドに続く東欧2番目の購入国になり、世界では18番目の、そして欧州では10番目に購入又は具体的な検討表明をした国となります
Rehka Czech.jpg
チェコ軍のKarel Rehka参謀総長はF-35Aを高く評価し、「他機種に比べ極めて高性能で、2040年代はおろか、2060年代まで有効だろう」と軍としてF-35を強く希望していることを隠さず、「F-35は多機能戦闘機で、単に戦闘機や戦闘爆撃機としてではなく、戦場ネットワークの指揮統制センターとして機能し、同時に高性能センサーを備えたスパイ機でもある」と表現しています
欧州の軍事情報筋は、ギリシャがF-35購入検討を行っているほか、他の「several」ヵ国の欧州諸国がF-35導入を検討していると、Defense-Newsに語っているようです
F-35 Czech.jpg
ロッキード社報道官は、「チェコ共和国がF-35に関心を示していただいて光栄である。同国の関心にこたえるため如何なる支援も惜しまない」、「交渉に関する情報は両国政府から提供されるだろう」と述べるにとどめています
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ロシアによるウクライナ侵略を受け、米空軍が2-4機のF-35を欧州に派遣していますが、購入可能性のある欧州諸国にその能力をデモする意図もあるのかもしれません。
F-35 Greece4.jpg
ただ一方で、末尾の過去記事で取り上げているように、米軍や英軍はF-35維持経費の高止まり等を受け、F-35調達数削減の方向にあることを忘れてはなりません。
なお、韓国は7月15日、従来の40機に加え、追加で20機F-35Aを調達することを決定しました
F-35導入を決定又は具体的協議表明した国(カッコ内は購入予定機数)
●共同開発国(8か国とその他1国)
豪州(100機), Denmark(27), Italy(90), Netherlands(37), Norway(52), 英国(138)、米国(2443)(空軍1763、海兵隊420、海軍260)、そしてカナダ(交渉がまとまれば88機)トルコも共同開発国ながら、ロシア製SAM購入で排除された
●FMS購入国(9か国)
Belgium(34機), Israel(19), 日本(42+100) , 韓国(40機。追加20機を2022年7月決定)、シンガポール(当面12機 最終的に約50機) ポーランド(32機 2020年1月)、スイス(32)、そして、フィンランド(64機)、ドイツ(最大35機)●欧州だけピックアップすると・・・
Denmark(27), Italy(90), Netherlands(37), Norway(52), 英国(138)、Belgium(34機)、ポーランド(32機 2020年1月)、スイス(32)、そして、フィンランド(64機 2026年から導入)、ドイツ(最大35機)、チェコ(交渉まとまれば24機)、ギリシャも交渉中とか・・・
最近のF-35購入決定国
「カナダがF-35を88機の1番候補に」→https://holylandtokyo.com/2022/03/31/3061/
「ドイツが戦術核運搬用に16番目」→https://holylandtokyo.com/2022/03/16/2920/
「フィンランドが15番目」→https://holylandtokyo.com/2021/12/14/2520/
「スイスが14番目の購入国に」→https://holylandtokyo.com/2021/07/02/1976/
「ポーランドが13カ国目に」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-02-03F-35調達機数削減の動き
「米海軍が2023年度予算で調達抑制」→https://holylandtokyo.com/2022/07/07/3420/
「米海兵隊も削減示唆」→https://holylandtokyo.com/2022/01/17/2586/
「米空軍2025年に調達上限設定を」→https://holylandtokyo.com/2021/09/09/2184/
「英国は調達機数半減か」→https://holylandtokyo.com/2021/03/31/174/
「民間監視団体がF-35改善なしと」→https://holylandtokyo.com/2022/03/25/2933/応援お願いします!ブログ「東京の郊外より」支援の会
→https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997ブログサポーターご紹介ページ
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-16-1タグ:Jana Cernochova Petr Fiala Gripen typhoon F-35A チェコ共和国 Karel Rehka 』
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北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:観測ロケット「S-520-RD1」号機を打ち上げ 日本
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5358574.html

『宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2022年7月24日午前5時、鹿児島県肝付町の発射場から観測ロケット「S-520-RD1」号機を打ち上げた。日本のメディアが報じた。
RD1号機は全長約9.2メートル、重さ2.6トンで、空気吸い込みエンジン(スクラムジェットエンジン)の試験用機材を搭載。空気吸い込みエンジンは、搭載不要となった酸素の代わりにより多くの貨物を搭載できることから、将来の宇宙往還機や大陸間高速輸送機への適用が期待されている。
supersonic_04
飛行試験用の供試体は長さ約1.8m、直径約0.52m、質量は約300kgで、音速の5~6倍の「極超音速」で飛行しながら国内初の試験を行い、収集した燃焼に関するデータを極超音速誘導弾の研究などに活用するという。
これより前、日本の警察庁は、災害時の被害の迅速な把握や警備などに活用するため、JAXAと共同で、無人航空機の開発に着手することを決定したと報じられていた。
参照記事 JAXA参照記事』
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韓国在住の元朝日記者が「日本は軍拡に走ろうとしている」とか浅いコラムを書く……そこ、軍事費GDP比で2.5%で兵器売りまくる死の商人の国だぞ?: 楽韓Web
https://rakukan.net/article/490060403.html『【コラム】安倍元首相は暴力で命失ったのに、軍備拡張の道を進もうとする日本(中央日報)
安倍元首相は暴力で命を失ったが、参議院選挙を経て憲法改正の可能性が高くなり、日本はより一層軍備拡張の道に進むようにみられる。暴力は暴力を生む。これは戦前もいまも同じだ。ロシアのウクライナ侵攻など暴力的な世界情勢も日本の軍備拡張をあおっている。 (中略) 戦争時期にも自分が好きなことに没頭した牧野も、退廃的な文を書いて実際にそのように生きた太宰も私の目には平和主義者に見える。日本が戦前に似ていくようで心配にもなるが、牧野や太宰が照明を受けるのは「戦いたくない」という人もとても多いという意味ではないのか、希望を感じたりもする。 (引用ここまで)
元朝日新聞記者で韓国在住の成川彩氏のコラム。
安倍氏は暴力で亡くなったのに、自民党は改憲をうかがい、軍備増強の道を走ろうとしている……っていう文章を中央日報に売っているっていう。
なんですかね。
「良心的な日本人ならいるさ、ここにひとりな!」くらいのつもりなのかなんなのか。
「安倍に言いたい、おまえは人間じゃねえ、叩ききってやる!」発言ですっかり有名になった山口二郎教授もハンギョレに似たような話を延々と書いています。
あとついでに和田春樹教授なんかも「日本が悪い」って講演を韓国でしては大金をせしめてったりしてますね。本性は韓国下げの北朝鮮シンパに過ぎない人物なのですが。
それでも「日本を悪く言う日本人」という需要は韓国に確実にあるのです。軍拡云々っていうならまずムン・ジェイン政権で行われた軍事費の大幅増額から話していくのが筋じゃないですかね?
5年間での軍事費の伸び率は37%。
絶対額では日本に並び、来年にも追い抜こうとしている段階。韓国国防予算が日本に並ぶ 22年5.3兆円、23年にも逆転(日経新聞)
GDP比で2.5%近く。
日本はGDP比で1%前後。
あのドイツですらNATO準拠のGDP比2%を言い出している中、低すぎる数字ですわ。多くの国(ドイツですら!)がF-35の確保に躍起になっている状況で「日本が軍拡を!」とかいう、山崎春のパン祭りでもらえるお皿くらいに浅い話をされても困るんですよね。
世界で孤立しているわけでもなく、むしろ「自由で開かれたインド太平洋戦略」を主導する立場にある国が自分のところだけ「包囲網作るけど、うちだけは軍事費低めでおねしゃす」なんて通用しない。
「世界の中の日本」の立場を「軍事費GDP比2.5%に達する軍事大国韓国」から考えるくらいのことはしようよ。
あんたの住んでる国、軍備輸出大国でもあって死の商人やってんだからね?Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちら!→Follow @rakukan_vortex 』
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安倍晋三元首相が中国を翻弄した秘策「狂人理論」 「中国が最も恐れた政治家」が使ったアメとムチ
https://toyokeizai.net/articles/-/606101※ 山本五十六の時と同じことを、言おう…。
※ 彼の頭脳と行動は、失われて、二度と戻っては来ない…。
※ それを前提に、次の策を立案・実行すべきだ…。
※ オレ個人としては、「情勢」に与える「力学」としては、「個人の力量」よりも、「地理と歴史の力」の方が、遥かに大きいと思っている…。
『安倍晋三元首相の突然の死により、その外交手腕があらためて注目されている。これから「安倍外交」はさまざまな角度から検証されることになるだろう。しかし、今後の日本外交についてどういう戦略を持っていたかを本人が語る機会はもうない。安倍氏に外交・安全保障について定期的にレクチャーしてきた識者に、日本外交の最大の課題である対中関係にフォーカスして安倍氏の外交構想を描き出してもらった。
「どうも安倍晋三です。アメリカにある中国人女性の『愛人村』と『妊婦村』のルポはとても衝撃的でした」
2016年8月、ワシントン特派員をしていた筆者の携帯が鳴った。電話の向こうは、安倍晋三首相(当時)だった。リオデジャネイロ・オリンピックの閉幕式に出席した帰路、トランジットで立ち寄ったロサンゼルスの日本総領事館から連絡をもらった。
安倍氏は閉会式で、任天堂のゲームキャラクター、スーパーマリオになって登場するというサプライズをやったばかりで少し興奮気味だったのだろうか。直に会話を交わしたのは、このときが初めてだった。国会の答弁や記者会見のときよりも少し声のトーンが高く早口に感じた。
安倍氏はリオデジャネイロ行きの機内で、その1年前に出版した拙著『十三億分の一の男 中国皇帝を巡る人類最大の権力闘争』(小学館)を読んだそうだ。同著では、習近平氏が中国共産党トップに上り詰めるまでの過程について、権力闘争をキーワードに読み解いている。
安倍氏の質問は詳細で具体的だったしかし、安倍氏の関心事は、権力闘争ではなかった。本で紹介したロサンゼルス郊外にある中国の政府や高官の愛人が暮らしている「愛人村」や、有力者の夫人らが生まれてくる子どもにアメリカ国籍を取らせるために出産目的で一時渡米して住む「妊婦村」に興味があったようだ。
また、同著の冒頭で記したハーバード大学に留学していた習氏の長女のことについても詳しく尋ねられた。「彼女たちが住む家の価格は」「資金はどのように米国に運ぶのか」「学費をどのように賄っていたのか」……質問は実に詳細で具体的だった。
初めて対面したのは、安倍氏が首相を退任した2020年末のことだ。安倍氏から「中国情勢について意見を聞きたい」と旧知の自民党代議士を通じて連絡があったのがきっかけだった。安倍氏の議員会館を訪れると、あいさつもそこそこに4年前の筆者との電話でのやりとりを振り返った。』
『「あのとき教えてもらった『愛人村』や習近平氏の長女のエピソードは、国際会議の場で本当に役に立ちました。中国共産党や習氏の抱える問題点として説明をする材料となったからです。実は、欧米諸国の首脳には、習氏に対して理解不足による過大評価をする傾向があります」
「ドイツのメルケル首相がその筆頭で、『習主席は反腐敗キャンペーンを展開していてクリーンな政治家だ』と、ある国際会議の場で持ち上げて、中国擁護論を展開していました。そこで私が『習氏の給料は長女のハーバード大学の学費より安いのに、どうやって補填しているのでしょう』と指摘したうえで『愛人村』の話をすると、その場にいた首脳たちは中国の腐敗の現状を知り、会議の流れが変わりました」
欧米首脳による習氏への不自然なまでの評価の高さに、安倍氏は違和感を覚えていたそうだ。それとは対照的に、日本の歴史問題を中心に誤解や過度な批判が広まっていた。その理由が明らかになったのが、アメリカのトランプ大統領が雑談中に発したある一言だった。
「『世界で一番残虐なのは日本兵だ』とナチスドイツの軍人が言っていたそうだ。その日本に100年も支配されていたのだから、中国人が反日感情を持つのも無理はないだろう」
あまりにデタラメな内容に安倍氏が「誰からそんなことを聞いたのか」とトランプ氏に尋ねると、「習主席が先日言っていた」と答えたという。
安倍氏は習氏についてこう評した。
「中国共産党が得意な『心理戦』と『世論戦』を始めとする権謀術数に長けている人物だと感じました。あのまま反論しなければ、政治経験が乏しいトランプ氏らはあっさりと習氏に篭絡されていたでしょう。私がいたるところで中国のネガティブキャンペーンを張っていたから、習氏は私のことを強く警戒していたようですが」
地理的に遠い中国に対する欧米諸国の政治家の理解は必ずしも深くない。アメリカの議会でも、中国と台湾の区別をよくわかっていない議員や議会スタッフを散見する。中国を理解して警戒もしていた安倍氏は、習氏にとっては面倒な存在だっただろう。
対中強硬一辺倒ではなかった一方、安倍氏は中国に強硬一辺倒だったわけではなかった。
2006年に首相に就任して初めての外遊先として選んだのは中国だった。さらに第2次政権でも18年には日本の首相として約7年ぶりの訪中を果たした。
このときは「日中新時代の到来」を掲げ、「競争から協調」という新たな関係を打ち出した。習政権の肝いり政策、シルクロード経済圏構想「一帯一路」にも一転して支持を表明した。人事面でも、自民党ナンバー2の幹事長に中国共産党と関係が深いといわれる二階俊博氏を据えていた。
安倍氏に対中外交の基本姿勢を尋ねた。
「中国は力の信奉者だと思っています。と同時にメンツを非常に重んじる。硬軟織り交ぜた外交が必要です。私は自ら『嫌われ役』を買って出て安全保障分野では中国に圧力をかけつつ、党内の対中強硬派も説得してきた。一方で、二階さんやほかの閣僚には中国側の顔を立ててもらい、経済分野を中心に協力を持ちかけてもらったことが結果としてうまくいったのだと思います」』
『まさに中国が得意とする「アメとムチ」を使い分ける外交の意趣返しともいえるやり方だ。こうした「安倍外交」について、長年対日政策に携わっている中国政府当局者は振り返る。
「戦後初めて、対米追随ではなく、独自の戦略を持った外交を打ち出した日本の指導者だと評価しています。小泉純一郎氏ばりのイデオロギー色を発しながら、田中角栄氏のように実利的なアプローチも仕掛けてくる。なかなか手の内が読めずに苦労しました。ある意味で、われわれが最も恐れた日本の政治家でした」
この説明を聞いて、中国語の「務実(ウーシー)」という言葉が頭に浮かんだ。「実務的なことを重んじる」「現実的で実りのある」という意味で、中国人が最も好む言葉の一つだ。
事実上の中国包囲網につながる「自由で開かれたインド太平洋構想」や、日米豪印戦略対話(クアッド)を提唱しつつも、「務実」に経済関係を強めたことで、2012年の沖縄県の尖閣諸島の国有化以降、どん底まで落ちていた日中関係を好転させたのだろう。
2020年9月の首相退任後も、中国政府が最も警戒していたのは、時の首相ではなく、安倍氏だった。安倍氏は退任後、台湾問題について積極的な発言を続けていた。安倍氏と筆者との意見交換でも、台湾有事についての質問が最も多かった。
筆者は北京特派員時代から、中国軍の内部資料を元に台湾有事について取材を進めており、ハーバード大学の研究員時代にはアメリカ海軍大学校やシンクタンクで研究を進め、独自に台湾侵攻シナリオをつくっていた。そこでは、台湾有事が起こる前から、中国軍がどのように事態をエスカレーションさせていくのかを精緻に分析した。
① 中国公船による台湾海峡の船舶取り締まり。中国海軍による東シナ海一帯での海上封鎖
② 日本の南西諸島の一部を含めた空域での「飛行禁止区域」の設定
③ 日本や米領グアムの近海への弾道ミサイルの威嚇射撃
こうしたシナリオの概要について、筆者は2021年11月に安倍氏に解説する機会があった。安倍氏はしばらくうつむいてから、つぶやいた。
「台湾有事は日本有事だ」「日本は望む望まざるに関わらず、確実に巻き込まれますね。国を挙げて対策を考えなければならない。台湾有事は日本有事だ」
安倍氏は翌12月に台湾の民間シンクタンクが開いたシンポジウムで、「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と語った。これに対し、中国外務省報道官は「中国人民の譲れない一線に挑む者は誰であれ、必ず頭をぶつけ血を流すだろう」と、異例の猛反発をした。
その後も中国側は安倍氏に翻弄され続けた。中国政府は、安倍氏が台湾をいつ電撃訪問するかどうか警戒していたようだ。安倍氏は振り返った。』
『「私に具体的な訪台の計画がない段階から、中国外務省が北京の日本大使に抗議したり、東京の中国大使館幹部が外務省に申し入れたりして右往左往していたそうです。放っておけばいいんです。私が『狂人理論(マッドマン・セオリー)』をやれば、中国も日本を挑発しづらくなるし、外交交渉も優位に立てるから」
「狂人理論」とは、何をするか分からないと見せかけ、相手を怖がらせて屈服させるやり方で、アメリカのニクソン大統領がベトナム戦争期に使った。安倍氏があえて「狂人」を演じることで、対中牽制をしていたのだ。
安倍氏は「瓶のふた」であり重しだったこうして振り返ってみると、安倍氏は二つの意味で、「瓶のふた」であり、重しであったのだと思う。自他ともに認める対中強硬派だったからこそ、存在自体が中国に対して牽制となった。と同時に経済交渉を進める際に、自民党内や世論の「右派」を説得することができた。
この重しを失った今、日本の対中外交が漂流することを筆者は懸念している。岸田政権が安易な対中融和に傾くこともあるかもしれない。そうなれば、足元を見た習近平政権が日本に対して強硬に出てくる可能性がある。抑えが利かなくなった自民党などの右派が対中強硬に一気に傾くことも考えられる。
議員会館の安倍氏の部屋では、何度か岸田文雄首相とニアミスした。外交を中心に安倍氏に助言を求めていたそうだ。2021年9月の自民党総裁選で最終的に岸田氏を支持した理由を問うと、安倍氏はこう答えた。
「外相として4年8カ月の長期にわたって、安倍外交を支えてくれたことを感謝しているからです。自分の手柄にする政治家が多い中で、岸田さんは常に謙虚に懸命に支えてくれました」
「安倍外交の後継者」として、対中外交を含めたかじ取りをしていくのか。岸田氏の真価が問われている。
峯村 健司さんの最新公開記事をメールで受け取る(著者フォロー)
峯村 健司(みねむら けんじ) Minemura Kenji
青山学院大学客員教授朝日新聞で北京、ワシントン特派員を歴任。「LINEの個人情報管理問題のスクープ」で2021年度新聞協会賞受賞。「ボーン・上田国際記者記念賞」受賞。2022年から現職。北海道大学公共政策学研究センター上席研究員も兼ねる。』
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INPEX、南米・アフリカの資源開発撤退 脱炭素に投資
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC043FG0U2A600C2000000/『INPEXは2023年にも南米とアフリカの資源開発から撤退する。脱炭素の流れで石油や天然ガスの中長期の収益性が見通しにくくなり、採算が低い地域の開発に見切りをつけて中東やオーストラリアなどに投資を集中する。欧米の石油メジャーも権益の選別を急ぐ。新たな採掘権の獲得を競ってきたエネルギー大手の事業モデルが変わりつつある。
南米ではブラジルの石油とガスの採掘権を23年末までに手放す。ベネズエラの石油開発も21年にやめており、南米の資源開発から撤退する。アフリカでは22年内にもアルジェリアのガス開発の運営会社の株式を同国政府に売却する。すでにアンゴラの油田開発からも手を引いた。これにより、南米とアフリカに持つ権益は全てなくなる。
INPEXの21年12月期の連結売上高(1兆2443億円)に占める南米とアフリカの比率は数%とみられる。川野憲二副社長は「新たな開発も両地域では手掛けない」としている。
今後は中東や豪州、日本など5カ国・地域に資金や人材を集中する。不採算地域からの撤退で、今の収益の柱である石油やガス事業の収益性を高める。同時に次の柱に据える水素やアンモニアの生産など、脱炭素関連の事業に資金を積極的に回す。
欧米の石油メジャーも権益の選別を急いでいる。
米エクソンモービルは2月、ナイジェリアの一部の油田事業を地元企業に最大15億8300万ドル(約2200億円)で売却すると発表した。英シェルも同国の石油開発を深海油田のみに絞ることを検討する。
エクソンの開発部門の責任者、リアム・マロン氏は「売却により、我々は戦略的な資産への投資を優先的に行うことができる」と語る。各社とも低採算事業からの撤退で浮く資金を次世代エネルギーへの投資や株主還元に充てる方針だ。』
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「ポスト安倍」の日韓 関係改善へ国内説得の難路
岸田首相と韓国外相が会談
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM191900Z10C22A7000000/
『2022年7月20日 0:00
岸田文雄首相と韓国の朴振(パク・ジン)外相の19日の会談は、関係改善に向けた道のりの険しさを改めて浮き彫りにした。日本側の公式発表は銃撃された安倍晋三元首相への弔意を巡るやりとりしか紹介しなかった。自民党内からは慎重な対応を求める声が出た。
「首脳会談の話はありましたか?」。首相官邸で記者団から問いかけられた首相は何も答えずに立ち去った。外務省の発表資料は160字程度で、元徴用工や慰安婦の問題への言及はなかった。
朴氏も官邸では記者団の問いかけに何も答えなかった。その後の説明も懸案で従来より踏み込んだ表明はなかった。
自民党の佐藤正久外交部会長はツイッターに「同じ失敗を繰り返してはダメ」と書き込んだ。朴氏が日韓議員連盟の額賀福志郎会長に「日本側にも誠意あるリアクションを頂ければ」と求めたのを受けた反応だった。
文在寅(ムン・ジェイン)前政権が慰安婦合意の履行を止めるなど、約束をほごにしてきた過去へ警戒感をにじませた。
日韓は安倍政権だった2015年に慰安婦合意を交わした。当事者であり保守層の支持が厚い安倍氏が納得する形であれば日韓関係を前に進めやすい側面があった。
安倍氏は18年、党内の反対論を押し切って平昌冬季五輪の開会式に出席し、文氏と会談した。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が就任前に派遣した政策協議団との面会も受け入れた。安倍氏がいなくなり党内が抑えにくくなる可能性がある。
国内の説得が必要になるのは韓国側も同じだ。韓国外務省は7月、元徴用工問題の解決に向け専門家らを集めた官民協議会を立ち上げた。韓国政府が日本企業への賠償金を肩代わりする案の検討を始めると、一部の被害者団体は反発した。
尹政権の支持率は発足直後の50%台から足元で30%台に低下した。もともと大統領選は僅差の勝利だった。支持率がさらに低下すれば歴史問題に絡む対日関係のかじ取りは一段と難しくなる。
韓国は日本に「協力」を求める方針だ。被害者を救済する基金をつくり企業や個人が自主的に寄付したり、政府や企業が「おわび」を何らかの形で示したりといった日本の対応が念頭にある。
日本政府が韓国の要請を一定程度のむなら、自民党内や日本の世論が受け入れられるような説得が必要になる。
元徴用工の問題を巡っては8月以降、差し押さえられた日本企業資産の現金化ができる状態になるとの観測がある。時間は限られる。中国や北朝鮮へ対応するには日韓の協力は欠かせない。米国による両国への働きかけも重要な要素になる。
この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Spotlight/Japan-South-Korea-rift/Japan-South-Korea-face-naysayers-at-home-in-push-to-mend-fences?n_cid=DSBNNAR 』 -
尹錫悦の「従中」に怒り出した米国 「合同演習」に続く踏み絵は「半導体同盟」
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/07221701/?all=1

『「親米」を唱えながら「従中」を続ける尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権。米国で非難の声があがり始めた。日本にも「甘い顔をするな」と米国からお達しが来るはずと、韓国観察者の鈴置高史氏は読む。
「3NO」を破棄せよ
鈴置:朝鮮半島専門家のV・チャ(Victor Cha)ジョージタウン大学教授が朝鮮日報への寄稿を通じ「尹錫悦政権は、文在寅(ムン・ジェイン)政権の従中路線を維持している」と指摘しました。チャ教授は米国の朝鮮半島問題の権威。米国の韓国観や、対韓政策に大きな影響力を持ちます。
朝鮮日報への寄稿「A Welcome Return to Trilateralism」(7月11日、英語版)は、6月29日のマドリードでの日米韓首脳会談から書き起こします。
5年ぶりに開かれたことは評価するものの、共同声明も発表されないなど内容がなかったと落胆してみせました。そのうえで、北朝鮮の核開発に対する3カ国の協力を情報共有にとどめず、軍事演習まで格上げせよと説いたのです。以下です。
・the three allies should consider more cooperation on missile defense. This should include not just information sharing, but also active exercising that tracks and intercepts a simulated North Korean missile.
まさに、ここが韓国に立ち位置を問うポイントです。岸田文雄首相は「北朝鮮の核実験には、共同訓練を含め日米韓で対応したい」と3カ国合同軍事演習を提唱しました。米国の意向を受けての発言だったでしょう。
ところが合同軍事演習には韓国が及び腰。そこで共同声明に盛り込むべきほどの合意もできず、それなしの首脳会談となったのです。
韓国が3カ国の軍事演習を嫌がるのは、中国と結んだ「3NO」に抵触するからです(「『米国回帰』を掲げながら『従中』を続ける尹錫悦 日米韓の共同軍事訓練を拒否」参照)。
そこでチャ教授は「文在寅政権が中国と約束した『韓米日の3カ国軍事協力への不参加』は無効だと尹錫悦政権は宣言せよ」と厳しく迫ったのです。
・the Yoon government must declare invalid the Moon Jae-in government’s promise to China not to engage in missile defense cooperation with Japan and the U.S. trilaterally.
「中国に立ち向かう」は口だけ
――「尹錫悦政権の弱腰」を米国が叱った……。
鈴置:その通りです。尹錫悦氏は大統領選挙戦中はTHAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)の追加配備などを公約、「中国に立ち向かう」姿勢を打ち出していました。
ところが政権を取った後は、中国に脅され腰くだけに(『韓国民主政治の自壊』第3章第1節「猿芝居外交のあげく四面楚歌」参照)。THAADの追加配備の公約もどこかに行ってしまいました。
在韓米軍基地に配備済のTHAADの運営の正常化も、実現するかは怪しい。文在寅政権は環境影響評価が終わっていないことを理由に、自称・市民団体の基地封鎖を正当化してきました。
基地に勤務する米兵の人権問題を掲げ、米国防総省は韓国に重ねて改善を要求。これを受け、尹錫悦政権は前政権が放棄していた環境影響評価の実施を表明しました。
しかし、自称・市民団体の反対を押し切ってまで「環境に悪影響なし」との結論を出すほどに腰は据わっていないと韓国では見られています。中国からの叱責も怖いのでしょう。基地への出入りを正常化するメドは依然、立っていないのです。
――「米国回帰」は口だけなのですね。
鈴置:口だけです。前政権からの「従中」はいっこうに変わらない。韓国人の中国に対する恐怖心には米国人や日本人の想像を絶するものがあります。
陰で中国の悪口を言っていても、いざとなると中国の言いなりになる――これが韓国人です。「3NO」を破って日米韓の合同軍事演習を実施するなど、とてもできません。
米国のアジア専門家も「尹錫悦政権が本当に米国側に回帰できるのか」とかたずを飲んで見守ってきた。次第に「やはり、従中のまま」ということが分かってきて、米国を代表してチャ教授が韓国紙を通じ「ちゃんと戻って来い」と警告を発した構図です。
もちろんチャ教授の寄稿は韓国語版にも「最終的には韓米日『3カ国協力』に向かうべきだ」(7月9日)の見出しで載っています。』
『「お坊ちゃまで視野の狭い安倍」
――その警告は韓国人の耳に届いたでしょうか?
鈴置:今のところ、届いていないようです。というか、耳をふさいでいると言った方が正確かもしれません。韓国紙はまだ、「尹錫悦政権は前政権の従中政策を軌道修正した」という虚構に沿った記事を載せ続けています。
チャ教授の寄稿が韓国語版に載った4日後の7月13日、同じ朝鮮日報で鮮于鉦(ソヌ・ジョン)論説委員が「【ソヌ・ジョン・コラム】『イニ』と『晋ちゃん』がドブに放り投げた韓日現代史」(韓国語版)を書きました。
「イニ」「晋ちゃん」はそれぞれ文在寅氏と安倍晋三氏の愛称で、鮮于鉦氏は「幼稚な外交を展開した2人」を揶揄する言葉として使っています。
日韓関係は共産主義に対抗するため両国の保守が協力して維持してきた。しかるに、「お坊ちゃまで視野の狭い安倍」が左派の文在寅と一緒になって関係を破壊した、との分析です。
もっとも、この現実認識は根本的におかしい。韓国は朴槿恵(パク・クネ)政権(2013年2月―2017年3月)と、その後の文在寅政権(2017年5月―2022年5月)下で、離米従中路線を突っ走ってきました(『米韓同盟消滅』第2章「『外交自爆』は朴槿恵政権から始まった」参照)。
第2次安倍政権(2012年12月―2020年9月)当時の韓国は日本が手を携える相手ではなくなっていたのです。鮮于鉦氏の言う「日韓保守の連帯」など、そもそも期待しようがありませんでした。
鮮于鉦氏の主張――文在寅・安倍悪玉論は、要は尹錫悦善玉論なのです。「文在寅と安倍が壊した日韓関係を尹錫悦が修復に走る」との構図で書いているのですから。
実際、サブタイトルに「文在寅と安倍が残した難題を尹錫悦政権が解き始めた」とあります。つまるところ、チャ教授の尹錫悦政権批判への反論なのです。
現実を見れば「日米韓」を壊しているのは「文在寅と尹錫悦」なのですが……。左派と保守の違いはあっても、中国に従順なこの2人こそが、3カ国の合同軍事演習への障害なのです。
日本と同等のスワップが欲しい
――なぜ、韓国人は事実に基づかないことを言い続けるのでしょうか。
鈴置:彼らは自分に都合のいい自画像を、他人も信じるべきだと思い込んでいるところがあります。韓国は嘘でも言い続ければ本当になる社会だからでしょう。
韓国語を学ぶ外国人がほとんどいない時代が長く続いたこともあると思います。韓国は「外」から評価されることが極端に少ない国だったのです。「韓国が米国側に戻った」との認識を前提に「だから、日本と同等の為替スワップを与えられて当然だ」という主張も登場しました。
韓国経済新聞にオ・ジョングン韓国金融ICT融合学会会長が寄稿した「イエレンの訪韓時に常時スワップを要求しよう」(7月15日、韓国語版)です。イエレン(Janet Yellen)財務長官は7月19日に韓国を訪れています。ポイントを要約します。
・韓国はIPEF(インド太平洋経済枠組み)に参加し、グローバル安保供給網構想での1つの軸として米国の重要な経済安保同盟国であることを示した。米国が推進する対中包囲網戦略で、日本と並び韓国は東アジアの重要な拠点である。
・米国は日本とは無制限の為替スワップを常設で結んでいる。経済が安定してこそ、友邦の役割を果たせる。重要な友好国として日本と同等の常時スワップを要求せねばならない。米利上げに伴い、韓国では資本逃避が始まっています。韓国銀行もウォン金利の引き上げで対応していますが、この副作用は大きい。
不動産バブルの結果、韓国の家計債務は膨らんでいる。ここに急激な利上げ。借金が返せなくなれば金融システムが痛みます。これはこれで新たな資本逃避の原因になるのです。利上げしても地獄、上げなくても地獄――です。
韓銀はウォン防衛に必死ですが、それにも限界がある。ウォン買いにはドルが必要ですが、現在の外貨準備で足りるかは怪しい。そこで韓国では米国か日本とスワップを結んでもらうしか手がない、との議論が盛んになっています。』
『「イエレン頼み」は空振り
――結局、イエレン訪韓時にスワップは与えられたのでしょうか。
鈴置:与えられませんでした。米国は日本のように甘い国ではありません。依然として「従中」を続ける韓国に命綱を投げる――スワップを与えたりはしないでしょう。
もしスワップを付ければ、韓国は「この程度の従中は許される」と米国を舐め、ますます中国の顔色を見るようになるのは確実です。
2011年10月、日本の民主党政権がスワップを結んだら、韓国は途端に掌を返しました。李明博(イ・ミョンバク)大統領が竹島に上陸するは、「日王は謝罪しろ」と罵倒するは……。日本に対しやりたい放題になりました(図表「通貨スワップを仇で返した韓国」参照)。
なお、韓国の企画財政部はイエレン長官が秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官と7月19日に会談した際、「韓米両国が必要な時に流動性を供給する装置など、多様な協力方法を実行する余力があるとの認識をともにした」と発表しました。
これをもとに一部の韓国紙は「スワップに含み」と書きましたが、米財務省からはスワップを匂わす発表は一切ありませんでした。
「chip4」が新たな踏み絵――イエレン財務長官への期待は空振り……。
鈴置:イエレン長官はスワップを与えるどころか、韓国に対し「製品の供給網」でも米国側に立つよう求めました。尹錫悦大統領との会談に関する発表資料で触れています。「供給網の回復力の重要さで一致」という表現を使っています。
・Secretary Yellen and President Yoon also underscored the importance of bolstering supply chain resiliency to protect against costly disruptions that lead to higher prices and adversely impact American and Korean workers, consumers, and businesses.
これだけでは何のことか分かりにくいのですが米国は今、日本、台湾、韓国を巻き込んで半導体同盟「chip4(チップ4)」作りに乗り出しています。
米国は半導体の設計と製造装置に圧倒的な強みを持ちます。台湾はロジック半導体、韓国はメモリーの生産能力と技術が図抜けている。日本は半導体製造用の素材が得意。
この4カ国が協力関係を密にすることで「安定的な半導体・同素材の供給網を作る」のが目的です。が、それはもちろん建前。本音は半導体産業でも台頭が著しい中国への技術移転に歯止めをかけ、成長を阻止することです。
米国は「chip4」に参加するかどうかを8月末までに決めるよう求めており、日台は参加することを決める一方、韓国政府は判断を下しかねています。
毎日経済新聞の「韓国、米主導の半導体同盟参加検討へ 悩み深まるサムスン・SKハイニックス」(7月20日、日本語版)など、韓国各紙が報じました。
韓国の半導体産業にとって、中国は最大の市場であると同時に重要な生産拠点。中国政府との関係が悪化し、報復されるのを恐れているのです。
中国外交部報道官は7月19日の会見で「当事者が公正な立場で自身の長期的な利益を考えるよう望む」と述べ、韓国などの「chip4」参加を強く牽制しています。』
『内側からIPEFを壊す
――だから米国の財務長官が韓国の大統領に「供給網」への参加を求めた……。
鈴置:米国は半導体大国の韓国は自陣営に取り込んでおきたいところ。ところが韓国は中国にいい顔をし始めた。IPEFの設立総会にリモートで参加した尹錫悦大統領も「開放性・包容性・透明性」を訴え、中国排除に公然と異を唱えたのです(「『東アジアのトルコ』になりたい韓国、『獅子身中の虫』作戦で中国におべっか」参照)。
少なくとも「chip4」に参加を表明するまで、米国は韓国にスワップをつけるなど甘い顔はしないと思います。尹錫悦の韓国は合同演習などの軍事面に限らず、半導体同盟など経済面でも米国側に戻ってはいないのです。
――となると、「日本は韓国に譲歩しないと米国に怒られる」という説は……。
鈴置:日本人を騙すために韓国が作ったフェークニュースです。韓国の意向を受けて動く日本の専門家もそう言って走り回っていましたので、信じ込んだ日本人もいましたが(「尹錫悦はなぜ『キシダ・フミオ』を舐めるのか 『宏池会なら騙せる』と小躍りする中韓」参照)。
もし、韓国が中国側に行くことが明白になれば、米国は韓国を経済面で徹底的に追い詰めるでしょう。1997年の通貨危機の時も、中国に傾く韓国にお仕置きしようと米国は韓国にドルを貸さず、日本にも助けないよう命じました(『米韓同盟消滅』第2章第4節「『韓国の裏切り』に警告し続けた米韓」参照)。
日本は今、韓国に譲歩する必要もなければ、下手に譲歩してもいけないのです。それこそ米国に怒られます。合同軍事演習や「chip4」で韓国が米国の言うことを聞く前に、日本が韓国にスワップを与えようとしたら、米国から「やめろ」と言われる可能性が高い。
半導体関連の3品目に関しても、案件ごとの輸出審査が不要ないわゆる「ホワイトリスト」待遇に韓国を戻そうとすれば、米国から「少し待て」と言われるかもしれません。
ホワイトリストに戻せ――韓国がホワイトリストに戻せと日本に要求するのも……。
鈴置:米国を裏切った時のお仕置きとして使われるであろう武器を、日本から取り上げておきたいのでしょう。もし、日本政府が半導体素材の対韓輸出を1件ごとに時間をかけて審査し始めたら、韓国の半導体生産はたちまち支障をきたします。
それは通貨危機をも呼びかねません。韓国の半導体輸出が滞れば、ウォンを防衛する際に必要なドルも稼げなくなるからです。朴振(パク・ジン)外交部長官が7月中旬に訪日した際「ホワイトリストへの復帰」を日本に要求したと韓国メディアは報じました。対立を深める米中の間で、韓国は死に物狂いなのです。
鈴置高史(すずおき・たかぶみ)
韓国観察者。1954年(昭和29年)愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。日本経済新聞社でソウル、香港特派員、経済解説部長などを歴任。95~96年にハーバード大学国際問題研究所で研究員、2006年にイースト・ウエスト・センター(ハワイ)でジェファーソン・プログラム・フェローを務める。18年3月に退社。著書に『韓国民主政治の自壊』『米韓同盟消滅』(ともに新潮新書)、近未来小説『朝鮮半島201Z年』(日本経済新聞出版社)など。2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。デイリー新潮編集部 』
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中国海軍艦艇の動向について 令和4年7月21日 防衛省
https://www.mod.go.jp/j/press/news/2022/07/21a.html

『7月20日(水)午後6時50分頃、屋久島(鹿児島県)南の我が国の接続水域を北進する中国海軍シュパン級測量艦1隻を確認し、同日午後8時00分頃、屋久島南の我が国領海に入域したのを確認しました。
その後、同日午後11時30分頃、当該測量艦が、口永良部島(鹿児島県)西の我が国の領海から出域し、西に向けて航行したことを確認しました。
海上自衛隊第1海上補給隊所属「ましゅう」(舞鶴)及び第1航空群所属「P-1」(鹿屋)が、所要の情報収集・警戒監視を行いました。』
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中国艦艇が領海侵入、屋久島周辺 4月以来6回目
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA210CD0R20C22A7000000/『防衛省は21日、中国海軍の測量艦1隻が20日午後8時ごろに屋久島(鹿児島県)周辺の日本の領海に侵入したのを確認したと発表した。20日午後11時半ごろに同県の口永良部島の西側から領海の外に出た。中国艦艇が日本の領海に入るのは4月以来で6回目となる。
海上自衛隊の哨戒機や補給艦が情報収集と警戒監視にあたった。航行の目的を分析する。4月も中国海軍の測量艦1隻が口永良部島や屋久島の周辺の日本領海に入っており、6回のうち4回が今回と同じような海域への侵入だという。
中国艦艇による日本周辺での活動が活発になっている。
ミサイル駆逐艦など3隻が6月に3週間近くかけて日本列島を一周した。7月4日には中国艦艇1隻が沖縄県・尖閣諸島周辺の日本の接続水域に入り、日本政府は中国が同諸島の領有権を主張するのを踏まえて重大な懸念を伝えて抗議した。
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