※ この記事によると、
「小隊 30~40人
中隊 200人
大隊(連隊) 1000人前後 」と言った感じの規模のようだ…。
※「台湾有事事態」となって、「自衛隊を派遣する」となった場合、どれくらいの規模となるのか…。
※ 仮に「連隊」出すとなった場合、「3割やられても」300人からの犠牲が出るって話しだぞ…。
※ そういうことへの備えは、あるんだろうか…。
※ 隊員の皆さんはじめ、ご家族の「承諾」は、取れているんだろうか…。














米商務長官「TPPに代わる経済連携を」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM159S70V11C21A1000000/
※ これは、ちょっと注目しておいた方がいい動きだと思う…。
※ 「覇権国」の要件の一つに、「自国市場を開放して、他国の輸出品が入って来るのを認める。」というものがある…。
※ TPPは、そういう「自由貿易志向」の多国間協定の枠組みの一つだ…。
※ 米国は、「そういう多国間の枠組みよりも、二国間協定で行く(その方が、米国の要求を飲ませやすいから…。)」「遠くの国との間の協定よりも、近場の身近な国(メキシコ、カナダなんか)との協定で行く。」と言っているのも同然だ…。
※ そういう「動き」に出られた場合、日本国の「戦略」としては、どうすべきなのか…。
※ 一方、対中国・北朝鮮では、「防波堤・不沈空母になれ!」と言われているわけだ…。
※ 台湾有事事態の時は、「後方支援しろ!」と言われているわけだ…。
※ あまつさえ、「そういう”東アジア有事”事態に備えて、ミサイル防衛網を整備しろ!」と言われているわけだ…。

『来日したジーナ・レモンド米商務長官は15日、テレビ東京番組「WBS(ワールドビジネスサテライト)」とのインタビューで、環太平洋経済連携協定(TPP)に代わる経済連携を目指す意向を明らかにした。
「米国は伝統的な自由貿易協定(FTA)より強健な経済枠組みを追求する」と語り、デジタル技術やサプライチェーン(供給網)など、広範な分野で日本など友好国との協調体制を構築する意欲を示した。
バイデン米大統領は東アジア首脳会議などで「インド太平洋地域での新たな経済枠組み作り」を表明している。レモンド氏はその具体策として、「この地域の強健な経済を持つ国々と合意を結びたい」と明言した。
米国が現在のTPPに復帰するよりも、米国主導の新たな枠組みを作る考えを強調した。
今回の訪日について「日米には相互に利益をもたらし、関心を寄せる分野が数多くある」と指摘。新たに締結した「日米商務・産業パートナーシップ」の重点分野として、サプライチェーンの目詰まり解消、半導体の供給体制、グリーンエネルギーなどを挙げた。
デジタル経済については「民主主義の価値観を共有し、プライバシーを保護しながら発展させる必要がある」との原則を提示した。
岸田文雄政権との間でも「グリーンエネルギー、半導体生産、サプライチェーンなどの分野で協力を深めたい」と語った。バイデン政権が進める米国内でのインフラ投資計画でも「今回の訪日で多くの企業関係者と会った。日本企業と提携できる方法を模索したい」と、日米協力への期待を示した。
鉄鋼やアルミニウムでの対日追加関税については「日米は同盟国であり、解決できるようにしたい」と指摘した。そのうえで「鉄鋼では中国の過剰生産が世界市場をゆがめ、日米の労働者に打撃を及ぼしている」と述べ、「日本と協力して中国の過剰生産能力に対抗していきたい」と提言した。(編集委員 滝田洋一)』
外相、日中議連会長を辞任 「誤解避けるために判断」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA112O80R11C21A1000000/

『林芳正外相は11日の記者会見で、超党派の日中友好議員連盟会長を辞任すると述べた。「外相としての職務遂行に無用の誤解を避けるために判断した」と語った。林氏の外相起用にあたり、中国への姿勢が甘くなるとの懸念が自民党内の一部から出ていた。
国会に登院した自民党の林芳正氏。第2次岸田内閣の外相に起用された=10日午前
林氏は日中関係に関し「主張すべきは毅然として主張して責任ある行動を求める」と話した。「同時に対話を続けて共通の諸課題で協力する必要がある」とも指摘した。
中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席の来日は日程調整をする段階にないと強調した。「新型コロナウイルスを含む状況を見極める必要がある」と言明した。
人権問題では「民主化や人権擁護に向けた努力をしている国との間では、対話と協力を基本とする」と説明した。国際人権問題担当の中谷元首相補佐官と連携して進めていく考えを示した。』
「中日関係の推進を」中国外務省、岸田内閣に期待表明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM10AGG0Q1A111C2000000/

『【北京=羽田野主】中国外務省の汪文斌副報道局長は10日の記者会見で、同日発足した第2次岸田内閣について「新時代の要求に見合った中日関係の構築を共に推進したい」と述べ、関係の改善に期待を示した。
【関連記事】
・第101代首相に岸田文雄・自民党総裁 衆参両院で指名
・外相人事「2A」の反対押し切る 首相、派内ライバル起用
中国では日中国交正常化に貢献した大平正芳元首相も会長を務めた自民党宏池会(現岸田派)を率いる岸田文雄首相の登板に期待が広がっている。汪氏は「日本が中国と同じ目標に向かって歩み寄り、それぞれの分野での連携を深め、意見の違いをよくコントロールするように希望する」と話した。
中国メディア関係者は「林芳正外相は日中関係に精通しており、関係の立て直しにつながるだろう」と話す。中国は米国や欧州、オーストラリア、インドなどとの関係が悪化しており、日本を遠ざけるのは得策ではないとの判断もあるとみられる。
』
日中が尖閣巡り局長級協議 軍事的活動に懸念伝達
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA10CB70Q1A111C2000000/

『日中両政府は10日、外務省局長によるテレビ会議を開いた。沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海情勢について議論した。日本側は尖閣諸島周辺での中国の軍事的な活動に懸念を示し、行動を求めた。中国公船の領海侵入が相次いでいることを踏まえた。
船越健裕アジア大洋州局長と洪亮・国境海洋事務局長が協議した。6月以来の開催で岸田政権では初めて。岸田文雄首相はこれまで「建設的かつ安定的な日中関係を構築する」と述べている。
局長級協議は防衛当局間の相互の通報体制「海空連絡メカニズム」も取り上げた。偶発的な衝突を避けるため、緊急時つなぐホットラインの早期開設も確認した。』
北京の日本人学校に嫌がらせ 中国、児童安全確保へ警戒
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/kyodo_nor/world/kyodo_nor-2021110401001202

『【北京共同】中国のインターネット上で、日本人学校の数が多いと問題視する文章が出回り、北京の日本人学校に嫌がらせとみられる電話が相次いでいることが4日、分かった。北京日本人学校は「危機感を持ち、児童生徒の安全のため警戒態勢を敷いて対応する」と保護者に周知した。
在中国の日本大使館は中国の公安、外交両当局に「邦人保護、子どもの安全確保のための適切な措置」を取るよう要請した。
多くの文章は個人がネット上で発信しているもようだ。北京や上海、天津、江蘇省蘇州、広東省広州にある日本人学校の校門などの写真を掲載。北京以外の一部の日本人学校にも不審な電話があったという。』
中国・王毅外相が岸田首相に「一線を越えるな」と警告の真意。背後に安倍元首相の「気になる」動き
岡田充
https://www.businessinsider.jp/post-245339
岡田充 [共同通信客員論説委員]
Nov. 05, 2021, 06:55 AM POLITICS6,780
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…



『中国の王毅外相が台湾問題で「一線を越えるな」と、日本の岸田新政権に注文をつけた。
岸田首相は中国と良好な関係にある自民党派閥「宏池会」出身のため、中国では関係改善に期待する声がある一方、台湾を重視する岸田首相の「友台」路線への警戒感も根強い。
スタートしたばかりの岸田政権に対し、王毅外相がくぎを刺した真意はどこにあるのか。
「一つの中国」政策の順守を
冒頭の発言が飛び出したのは、衆議院選挙が終盤を迎えた10月25日、日中両国の識者が議論する「東京―北京フォーラム」へのビデオメッセージだった。
台湾問題について「両国の政治的基盤にかかわる」と指摘した上で、「一線を越えたりルールを破ったりしてはならない」と警告。
さらに、「台湾は中国の不可分の領土」とする中国の主張を日本が理解し尊重すると表明した日中共同声明(1972年)をあげ、「いかなる状況でも厳守すべき」と強調した。
王毅外相の言う「一線」が、「一つの中国」政策の順守を指していることは明らかだ。
米中対立の最重要争点となっている台湾問題は、日米関係にとっても重要なテーマと言える。
菅前政権は日米首脳会談(2021年4月)後の共同声明に「台湾海峡の平和と安定の重要性」の文言を約半世紀ぶりに明記し、日米安全保障条約の性格を「地域安定」装置から「反中同盟」へと変質させた。
その直前の3月には、東京で外務・防衛閣僚による日米安全保障協議(いわゆる「2プラス2」)を開催。このとき岸信夫防衛相はオースティン米国防長官に「台湾有事では緊密に連携する方針」を確認。台湾支援に向かう米軍に自衛隊がどのように協力できるか検討すると約束している。
台湾問題を「内政問題」とする中国からみれば、台湾をめぐって日米が軍事協力を強化する展開は容認できない。
岸田首相は年内に訪米して日米首脳会談を実現し、ワシントンで2プラス2を再度開く予定。そこでは、台湾有事における米軍の後方支援に向け、集団的自衛権行使を容認する安保法制の法的枠組みを盛り込みたい考えだ。
一方、中国側は日米2プラス2について、(1)米軍の中距離ミサイルの日本配備問題(2)「航行の自由作戦」への自衛隊参加(3)南シナ海などでの民間船の安全確保、などの論点に関心を抱いているとみられる。
また、中国と台湾が9月半ばに相次いで加盟申請した環太平洋連携協定(TPP)を、議長国の日本がどう処理するかにも、中国側は強い関心を寄せている。
もし日本が台湾の加盟手続きを先行させれば、中国は「一線を越える」として激しく反発するだろう。
岸田首相の「対中国」「対台湾」観
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衆議院選挙に勝利して記者会見する岸田首相。その「対中国・台湾観」に注目が集まる。
Rodrigo Reyes Marin/Pool via REUTERS
それにしても、岸田首相はどのような対中国・台湾観を持っているのだろうか。
10月8日の所信表明演説で、岸田首相は「自由で開かれたインド太平洋」を推進していくことを強調した上で、国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画(中期防)の改定をあげた。いずれも対中防衛力の強化を意図したものと考えられる。
岸田首相は日中関係について、日米同盟、日朝関係改善のあとに取り上げており、優先順位は相対的に低い。
また同演説では、「普遍的価値を共有する国々と連携」して「(中国に)主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求める」と述べており、関係改善へのポジティブな姿勢は読み取れない。
では、そうした姿勢は近年の対中政策と比較してどう位置づけられるか。
安倍元首相は施政方針演説(2020年1月)で「首脳間の往来に加え、あらゆる分野での交流を深め広げることで、新時代の成熟した日中関係を構築する」と、関係改善への積極姿勢を見せた。
当時は習近平国家主席の訪日が目前に迫っていることもあったと思われる。なお、3月には新型コロナ感染拡大を理由に訪日が延期されている。
続く菅前首相は施政方針演説(2021年1月)で、「両国にはさまざまな懸案が存在するが、ハイレベルの機会も活用しつつ、主張すべきは主張し具体的な行動を強く求めていく」と述べた。
「ハイレベルの機会」とは、首脳往来への言及とも受けとれるが、岸田首相の所信表明演説ではそれすら消えてしまった。
こうしてみると、岸田首相の対中姿勢はきわめて冷淡と言っていい。
台湾政策はそれと対照的だ。
衆議院代表質問(2021年10月)で台湾について聞かれた岸田首相は、台湾を「わが国にとって基本的な価値観を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーであり、大切な友人」「非政府間の実務関係として維持していく日本政府の立場を踏まえ、日台間の協力と交流のさらなる深化を図っていく」と答えている。
この表現は2016年1月、蔡英文氏が台湾総統に当選した際、岸田氏が日本外相として初めて祝賀談話を発表したメッセージとまったく同じものであり、日本政府の「主体的な」台湾関与政策の基調をなす認識と言える。
親台姿勢の安倍首相から指示があったとみられるものの、第二次・第三次安倍政権の4年7カ月にわたる岸田外相時代に、日台の公的関係が前進したことは間違いない。
安倍元首相が主導する「台湾との対話」
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2020年秋に辞任した安倍元首相が、台湾との関係で大きな存在感を発揮している模様だ。
REUTERS/Kim Kyung-Hoon
日本と台湾は2013年4月、尖閣諸島(台湾名・釣魚台)南方の東シナ海の日本の排他的経済水域(EEZ)で、台湾の漁業者による操業を認める暫定海域を定めた「日台漁業取り決め(協定)」に調印している。
当時の安倍首相が、尖閣問題で共通の姿勢をとる(中台)両岸の関係に「クサビを打つ」狙いは明らかだった。
また、2017年1月には台湾との民間交流機関「交流協会」の名称を「日本台湾交流協会」に変更。同年3月には赤間総務副大臣(当時)が台湾に出張。日台断交後、副大臣が公務で台湾を訪問するのは初めてで、交流レベルの格上げと言える。
安倍政権下で進んだ「反中」の裏返しとしての「友台」は、続く菅政権でも進んだ。
台湾への新型コロナワクチンの供与は10月末までに計6回約420万回分に達した。安倍氏が水面下でアメリカと台湾に働きかけ、その連携下で実現したものとされる。
安倍氏は7月末、アメリカの上下両院議員、台湾の立法委員(国会議員)と初の戦略対話をオンラインで開き、台湾への圧力を強める中国の軍事拡大に強い懸念を表明している。この戦略対話は今後も定期的に開くという。
「親米・反中・友台路線は日本の最大公約数であり、岸田でも変わらない」
台湾大手紙の聯合報は、自民党総裁選で岸田氏が当選した日にそう書いている。
同紙が指摘するように、日米安保を対中同盟に変質させても野党から反対の声はあがらず、敵基地先制攻撃やGDP2%超の防衛費も選挙の争点にはならなかった。
中国社会科学院の呉懐中・日本研究所副所長は「嫌中」「反中」「抗中」が日本国内で政治的正義になっており、支配的価値観の変化を意味する「パラダイムシフト」が起きていると分析している。
対中・台湾政策について、岸田首相はキングメーカーたる安倍元首相の強い磁場からは自由になれないだろう。
王毅外相「警告」の真意
冒頭で紹介した王毅外相の「一線を越えるな」との警告には、自民党右派が国会上程を計画している「日本版台湾関係法」も含まれるはずだ。
米国家安全保障会議(NSC)のカート・キャンベル・インド太平洋調整官は、日米首脳会談直前の4月初頭に極秘来日した際、北川国家安全保障局長ら政府当局者に対し、米台湾関係法にならって日本も台湾に兵器・兵器技術供与を可能にする枠組み(日本版台湾関係法)を導入するよう要求したといわれる。
また、安倍元首相は7月末に産経新聞のインタビューに応じ、台湾訪問の希望を表明。これを受け、台湾の民間シンクタンクは同元首相の訪台時に立法院での演説を設定する準備に入ったという。
中国はバイデン米政権が「一つの中国」政策の空洞化を狙っていると警戒する。そして王毅外相の警告も、日本版台湾関係法や安倍元首相訪台による「一つの中国」空洞化に向けられたものと理解すべきだろう。』
〝日本一周〟した中露艦隊の脅威 これからもやってくる
日本はどう対抗すべきか
小谷哲男 (明海大学外国語学部教授)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/24748

『10月下旬、日本海で合同演習を行った中国海軍とロシア海軍の艦艇合計10隻が、津軽海峡から太平洋に出て、伊豆諸島沖を経由して鹿児島県・大隅海峡から東シナ海に入った。これまで、両国海軍それぞれが日本を周航することはあったが、合同で巡航を行ったのは初めてである。
近年深まっている中露の軍事協力の実態をふまえれば、このような動きは驚くべきことではなく、これからも繰り返されていくであろう。以下では、西太平洋における中露の軍事協力がどのように広がってきたのかを振り返り、日本が取るべき対応について考察する。
画像はイメージ(Dovapi/gettyimages)
冷戦前後に揺れ動く中露関係
冷戦時代、当初協力関係にあった中国とソ連は次第に敵対するようになり、国境線沿いで武力衝突を繰り返すようになった。このため、1970年代以降、中国は米国と「暗黙の同盟」を結び、ソ連を牽制する道を選んだ。一方、ソ連はウラジオストクを拠点とする太平洋海艦隊の増強を進めていたため、日米は対馬、津軽、宗谷の3海峡を封鎖できる能力を高め、ソ連の艦隊を日本海に封じ込める戦略を取った。
このため、欧州で戦端を開けば、ソ連は極東でも日米そして中国とも戦わなければならなかった。ソ連はこの二正面作戦に備えるだけの経済力を維持できず、冷戦は熱戦になることなく終結したのである。
冷戦の終結により、中国とソ連(後にロシア)の敵対関係は緩和され、天安門事件後に西側諸国から経済制裁を受けた中国はロシア製の武器を購入し、軍事力の近代化を図るようになった。しかし、中露はやがて中国によるロシア製武器の模倣やロシア産原油の価格をめぐって対立するようになり、両者の軍事協力は2005年をピークに停滞するようになった。
中国にロシアの優位性を見せつけることも
その後、ロシアは中国の軍事力増強への懸念を強めるようになり、08年に中国艦隊が津軽海峡を初めて通航したことはロシア軍には強い衝撃を与えたという。12年に中露は「海上連合(Joint Sea)」という年次海軍演習を開始したが、ロシア側には自らの優位性を中国側に見せつけるという意図もあったと考えられている。』
『しかし、14年にクリミアを併合したことでロシアは国際的に孤立し、中国も米国が構築を目指す対中包囲網に懸念を強めたため、両者の軍事協力は本格化することになった。海上連合演習も両海軍が水上戦、防空戦、対潜戦、上陸戦、捜索救難などの能力を高める場となり、演習を行う場所もクリミア併合後は地中海、南シナ海仲裁判断後は南シナ海が選ばれ、両国が国際社会と対立を深める中で互いの立場を支持する姿勢を見せるようになった。制裁と原油安で苦しむロシアは中国に最新鋭のSu-35戦闘機やS-400地対空ミサイルを提供することを躊躇しなくなり、両軍幹部の交流も深まるようになった。
時を追うごとに拡大していく軍事協力
そのような中、中露が日本周辺で共同作戦を行うことも増えてきた。最初にそのような事例が確認されたのは、16年6月にロシアと中国の艦艇が同時に尖閣諸島の接続水域に入った時である。
この時の両者の意図は依然として不明であるが、中露とも日本と領土問題を抱える中、尖閣諸島沖で連携を示すことで日本側を牽制した可能性がある。その後、17年8月にはロシア機が日本海から東シナ海に入り東回りで日本を周回飛行した翌日に、中国機が同様のルートで紀伊半島沖まで飛行し、両国が連携している可能性を示した。
また、18年2月にも、両国の軍用機が日本海でやはり連携しているかのような飛行を行った。そして、19年7月と20年12月には、両国の戦略爆撃機が日本海から東シナ海で「共同飛行」を実施したことを公式に発表した。
予測できた中露海軍の日本一周
今回、中露海軍が日本を1周したのは、以上のような両国の軍事協力の拡大をみれば、十分予測できたことであるし、今後も続いていくとみるべきである。
13年にウラジオストク沖で海上連合を行った後、ロシア艦艇16隻に続いて中国艦艇5隻が宗谷海峡を抜けてオホーツク海に入った。この時は中露が同時に海峡を通航しなかったし、艦艇の数もロシアの方が圧倒的に多かった。しかし、今回の事例では同時に津軽海峡と大隅海峡を通航しており、艦艇の数もそれぞれ5隻と対等で、両国とも「合同巡行」と公式に位置づけている。爆撃機による「共同飛行」が複数回実施されたことを考えれば、海軍による「合同巡行」も一度で終わるとは考えにくい。
頭の片隅にはAUKUSも
もっとも、中露の「合同巡航」には、近年米海軍が台湾海峡の通航頻度を増やしていることや、英国やフランス、カナダなどの域外諸国も同海峡を通航するようになったこと、また英空母打撃群の極東展開に合わせて大規模な海軍演習が西太平洋で頻繁に行われたことに対抗するという意味もあったであろう。
英艦船は西太平洋に来る前にクリミア沖の領海で航行の自由作戦を行っており、ロシアも西側諸国の海軍が連携を深めることに憂慮していると考えられる。英米豪が新たな安全保障の枠組みであるAUKUS(オーカス)の下、原子力潜水艦など軍事技術で協力を深めることへの牽制の意味も込められていたかもしれない。』
『日本は公海を〝活用〟し、監視体制の強化を
今後も中露海軍が日本の海峡を通航することが増えるとすれば、日本はこれにどのように対応するべきであろうか。端的に答えるなら、国際法上問題のない限り何もするべきではない。
対馬海峡、津軽海峡、宗谷海峡、大隅海峡は「特定海域」と指定されており、国連海洋法条約で許される12海里(約22㌔メートル)の領海を宣言せず、3海里(約5・5㌔メートル)に留めているため、中央に狭い公海が存在する。
今回、中露艦隊はそこで公海の自由を実践したに過ぎない。ただし、監視は必要であるし、実際に自衛隊はしっかりと監視をしていた。平時には「監視」し、有事には「封鎖」できる能力を維持していれば問題はない。
一部には、これら特定海域をすべて領海にするべきとの議論があるが、仮にそうした場合、これらの海峡は「国際海峡」と位置づけられ、狭い公海部分が消滅し、外国艦船は海峡のどこでも潜水艦の潜航や上空飛行が認められることになる。それは、平時の監視を難しくしてしまう。
そもそも「特定海峡」が設定されたのは、冷戦時代に米ソの核搭載艦船がこれらの海峡を通航しても非核三原則の「(領海に)持ち込ませない」に抵触することを回避するためだったと考えられている。しかし、現代でも国際航行の自由を促進するという観点から公海部分を残しておくことには意味はある。そうであれば、中露艦隊の自由な航行も認めるべきなのである。
日本も航行権を行使し、中露の「二重基準」阻止を
一方、中露が日本周辺で航行の自由を実践できるのであれば、日本も中露の周辺海域で航行権を行使するべきである。中露が「特定海峡」のような狭い海域を通るのであれば、海上自衛隊がより広い台湾海峡を通航することを躊躇する理由はない。また、ロシアはウラジオストク沖のピョートル大帝湾を内水と位置づけ、外国艦船の航行を制限しているが、国際法上の根拠は認められない。海上自衛隊はピョートル大帝湾でも航行の権利を行使するべきである。
海洋国家である日本にとって、航行の自由は死活的に重要な利益である。中露のように自らの近海では外国軍艦の航行の権利を妨害しながら、他国の海域では航行の自由を満喫するような二重基準を認めてはならない。日本は米国やその他の海洋国家と連携して中露の二重基準を否定し、自由な海を守っていくべきなのである。』
米、核戦力も対中優位性低下 日本への「核の傘」に影
米国防総省が報告書
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN032IV0T01C21A1000000/

『【ワシントン=中村亮】米国防総省は3日にまとめた中国の軍事力に関する年次報告書で中国の核開発に強い懸念を示した。米国の核戦力の優位性が下がり、中国から米本土に攻撃を受けるリスクが増す。米国が本土攻撃を恐れて日本防衛のための核使用をためらえば、米国による「核の傘」の実効性を揺るがす。
報告書は中国の核弾頭保有数だけでなく、核弾頭を攻撃目標に運ぶ運搬システムの増強にも警鐘を鳴らした。中国は米国のミサイル防衛システムを回避し、米本土の標的を確実に攻撃できる能力保有を目指す。反撃能力を示して米国が台湾海峡や南シナ海での有事に介入しにくい状況をつくろうとしている。
報告書によると、中国が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)や大陸間弾道ミサイル(ICBM)、空中発射弾道ミサイル(ALBM)による「核の3本柱」を構築した可能性がある。陸海空の全てから核攻撃が実行できれば、確実に敵を攻撃しやすくなるため抑止力が増すとされる。
中国が夏に実施したとされる核弾頭を搭載できる極超音速兵器の実験も米本土攻撃を目的とした。音速の5倍(マッハ5)以上で変則軌道で飛行する極超音速兵器は既存のミサイル防衛システムで迎撃が極めて困難との見方が多い。
中国の核戦力増強が続けば、米国の核の傘の実効性に疑念が生じかねない。日本が核攻撃を受ければ、米国が日本に代わって報復する構えを見せて日本に対する攻撃を抑止してきた。仮に米国が本土攻撃を恐れて日本を守る可能性が下がったと中国が判断すれば、抑止力が効きにくくなる。
国防総省高官は核の傘をめぐる課題について「同盟国の意見や懸念を共有するため多くの機会を設けていく」と説明した。バイデン政権は核戦略の指針である「核体制の見直し(NPR)」の作業を進めており、日本や韓国、欧州諸国と緊密に意見を交わすとみられる。
中国の核開発について国防総省高官は「中国は狙いをもっと説明すべきだ」とも強調した。米中対立が長引き、軍当局者間の対話も細って、中国側の意図や運用方針を測りかねる。疑心暗鬼が軍拡競争を招く恐れもある。
中国は通常兵器を前提とする戦闘でも米国優位を揺るがしてきた。米ランド研究所の分析によると、台湾有事の際の制空権をめぐり米軍が1996年時点で絶大な優位性を持っていたが、17年には米中が互角になったという。
国防総省が中国の脅威を強調するのは、国防予算を増やす思惑も透ける。民主党のリベラル派を中心に軍事費を減らして貧困対策や医療などに充てるべきだとの声が目立つ。』
中国、30年に核弾頭1000発 米国防総省が報告書
昨年の5倍、台湾有事で米介入抑止
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN030ND0T01C21A1000000/


『【ワシントン=中村亮】米国防総省は3日、中国の軍事力に関する年次報告書(2021年版)をまとめた。中国の核弾頭保有数は30年までに少なくとも1000発と、20年時点の保有数の推計である200発から5倍に増えると見積もった。ロシアを交えた軍拡競争が一段と激しくなる恐れがある。
20年版の報告書では「(200発から)10年間で少なくとも2倍」になるとしており、わずか1年間で中国の核開発が想定を大幅に上回るペースで進むと判断したことになる。国防総省高官は核弾頭を攻撃目標まで運ぶミサイルの発射設備や爆撃機の開発計画などを踏まえ、見通しを引き上げたと説明した。
【関連記事】米、核戦力も対中優位性低下 日本への「核の傘」に影
米国務省によると、米国は20年9月時点で3750発の核弾頭を持つ。米国とロシアの核軍縮の枠組みである新戦略兵器削減条約(新START)は、米国が実戦配備できる核弾頭数を1550発に限る。条約の適用対象外の核弾頭もあるが、今回の見通しが現実になれば実戦レベルで米中の核戦力が接近する。中国は新STARTに参加していない。
中国は大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)といった米本土を射程に入れる戦力を拡大している。米軍は台湾海峡や南シナ海での有事に介入した場合、戦闘が進むにつれて中国から米本土への核攻撃を受けるリスクが高まる。中国は核戦力増強で米国の介入をためらわせる狙いがあるとみられる。
報告書は台湾有事への強い危機感も示した。中国が米国を念頭に「台湾有事で第三者の介入抑止を目指す」とした。中国は多彩なミサイルを大量に配備し、米軍を中国本土に近づく艦船や戦闘機を攻撃する態勢を整える。
報告書によると、中国は極超音速兵器を搭載できる中距離ミサイル「DF17」を20年に実戦配備したと指摘した。中国による極超音速兵器の実戦配備は初めてという。主要な米軍基地がある米領グアムを射程に入れる中距離ミサイル「DF26」の在庫も増やした。
中国が中国人民解放軍の創設100年にあたる27年に向けて「軍の機械化・情報化」を加速するとした。中国は軍事分野で人工知能(AI)の活用を進め、軍民融合による技術開発を急いでいる。報告書は「27年の目標を達成すれば中国は台湾有事でいっそう信頼のおける軍事的選択肢を手に入れることになる」と強調した。
中国軍が世界での活動を拡大させようとしていることにも警鐘を鳴らした。中国軍が「世界での役割拡大」を訴え、新型コロナウイルスのワクチンを海外に輸送したと例示。「20年は主に新型コロナ関連援助を通じて海外駐留を常態化し、外国軍と緊密な関係を築いた」という。
すでに拠点を持つアフリカ東部ジブチに加え、アラブ首長国連邦(UAE)やケニア、タンザニア、タジキスタンなどで基地へのアクセスを目指していると列挙した。中国の海外拠点が増えるほど「米軍の軍事作戦を妨げる可能性が出てくる」と懸念し、西太平洋だけでなく世界で米中の競争が激しくなるシナリオに触れた。
サイバー分野では先端技術を取り込んで「今後数年間で作戦実行能力を改善させるだろう」と訴えた。軍事作戦に欠かせない人工衛星に対する攻撃能力や電子戦能力の向上も続いているという。』