カテゴリー: 国内情勢
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210410/k10012966341000.html?utm_int=all_side_ranking-social_005




『「だいふく」東京都内の中学校の授業で登場したキーワードです。これに気をつけないと多くの人に迷惑をかけてしまうかもしれません。
悪質デマなぜ広がる?
「地震のせいで動物園のライオンが放たれた」。
今月14日に発生から5年となる熊本地震の直後にツイッターに投稿されたデマです。
うその情報はあっという間に拡散し、ライオンが逃げたとされた動物園には問い合わせの電話が殺到したほか、警察にも「ライオンが逃げているから避難できない」という相談が相次ぎました。
善意のはずが…なぜこんなデマが広がってしまうのか。
災害時にSNS上で拡散されるうその情報は、悪意のある人だけが広めているのではないと専門家は指摘します。
静岡大学教育学部の塩田真吾准教授は「デマの拡散は悪意からだけではなく、『役に立ちたい』という使命感から気づかず加担してしまっているケースも多い。役に立つつもりが逆に迷惑にならないよう正しい情報を見極める力が必要です」と呼びかけます。
若い世代ほど顕著?
そして、若い世代ほどデマを信じて拡散してしまう傾向にあるという調査結果も。総務省が去年5月に行った調査では、新型コロナウイルスに関して「政府がロックダウンを行う」「こまめに水を飲むと予防に効果がある」など実際に流布された誤った情報を信じていた人の割合は若い世代ほど高くなりました。
その誤った情報を拡散してしまった割合も若い世代で高くなる傾向がみられました。
子どもに向けた授業
若い世代にSNSの情報の見極め方を学んでもらおうと静岡大学の塩田准教授は、情報教育などに取り組むLINEみらい財団と共同で、独自に開発した教材を使って小学生から高校生に向けた出前授業を行っています。9日、東京 足立区の伊興中学校で行われた授業です。
台風が迫る中、スマートフォンで災害の情報を集めているという想定で、SNSで発見した情報を拡散するべきかどうかを見極める訓練をしました。
スマートフォンの画面の形をした数枚のカードが配られ、「川が氾濫しそう」といったSNS上の投稿について、信頼性が高いものと低いものに分類します。
そのうえでなぜそう思ったかをグループで話し合います。
生徒からは、「人から聞いた伝聞の情報は信頼できない」、「市役所などの公式アカウントは信用してよい」といった意見が出されました。
一方で、「公式アカウントではない個人の投稿でも、正しいものはあるけどどうやって判断したらよいか分からない」という意見も出ました。
情報を見極めるポイント
授業では、災害時の情報を見極める際のキーワードが紹介されました。
「だ・い・ふく」です。「だ」誰が言っているか。
「い」いつ言っているか。
「ふく」複数の情報を確かめたか。
いずれも大事なポイントです。
「誰が言っているか」。
自治体や報道機関の公式のアカウントか、大学の研究者や個人のアカウントなのか、
アカウントの過去の投稿を見て不審な点がないか、チェックしましょう。「いつ言っているか」。
災害時は刻一刻と状況が変化するため正しかった情報が数時間後には間違いになる可能性もあり、どの時点の情報か確認する必要があります。
「複数の情報を確かめたか」。
テレビや新聞など別のメディアをチェックしたり、同じ投稿がリツイートされているだけか、複数の人が同じ情報を発信しているのか確認したりしましょう。
たとえば、「川が氾濫した」という情報が個人のアカウントで投稿されていた場合でも、同じ地域で複数の人が同じ内容の投稿をしていれば情報の信頼性は高まります。
授業を受けた女子生徒は「新型コロナでトイレットペーパーがなくなるという話をネットで見て、信じてしまいそうになったことがあり、どう情報を確かめたらよいか不安になった。授業で学んだキーワードに気をつけて自分で判断できるようになりたい」と話していました。
授業を終えた塩田准教授は「東日本大震災から10年が経ちSNSの利用状況も大きく変わっていて災害時のSNSの重要性は高くなっている。SNSに慣れている子どもたちにはデマにだまされないこと、そしてさらに一歩進んで、正しい情報を発信して災害時に貢献できる役割も果たしていってほしい」と話していました。』
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『いすゞ自動車は2024年3月期までの3年間に合計3000億円規模の設備投資を実施する方針を固めた。21年3月期までの3カ年中期経営計画期間と比較して約30%増となる見通し。主にトラックのモデルチェンジ対応などに割り振る。海外拠点の生産最適化も進める。自動車業界で競争が激しい「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」関連の投資は研究開発費が中心となる。
いすゞは現在、24年3月期までの新中計を策定中。期間中にトラックのモデルチェンジなどを行い、それに伴う工場設備への投資が膨らむ見通し。
デジタル関連投資も進める。22年5月をめどに本社を現在の東京都品川区から横浜市に移転する。本社移転に合わせた情報システムの刷新などで数百億円程度を投じる方向。IT環境の改善で生産性向上を見込む。販売拠点のデジタル化も推進する。
海外ではタイを中心に好調な主力のピックアップトラック「D―MAX」について、生産拠点の整備に力を入れる。CASE関連は開発段階のものが多いことから設備投資への影響は少なく、研究開発費で対応。CASE関連分野の開発については今後3年間で1000億円程度を投じる。
ただ過度な開発投資を防ぐため、スウェーデンのボルボ・グループなど他社との連携を生かして投資効率を高める戦略をとる。
日刊工業新聞2021年4月9日』
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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08EOH0Y1A400C2000000/

『【ワシントン=永沢毅】米国防総省は8日の声明で、沖縄県・米軍普天間基地(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に向けた日本政府の取り組みを評価していると表明した。「米国は日本政府が(代替施設の建設という)長期目標に向けて前向きな措置をとっているのを歓迎している」と強調した。
日米両政府による普天間返還合意から12日で25年を迎えるが、移設作業は四半世紀を経てなお途上にある。国防総省は普天間移設が住宅密集地における米軍運用の削減だけでなく、日本防衛の能力の改善につながるとの認識を表明した。「代替施設の建設によって米国は日本への安全保障の責任を果たすことができる」とし、16日の日米首脳会談を控えて移設作業の進展に期待を示した。
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https://www.nikkei.com/login 』 -
https://m-jp.yna.co.kr/view/AJP20210406004600882?section=japan-relationship/index
※ お定まりの内紛だ…。
※ 聯合ニュースは、日本だと「共同通信」みたいな位置づけのメディアだ…。
※ ソウルと釜山の市長選の情勢が、微妙に影響したものかもしれんな…。

『民団は6日、最高議決機関である第55回中央大会を開き、団長選挙の候補である中央副団長の任泰洙(イム・テス)氏について、候補者としての資格を剥奪することを決めた。
任氏の資格が剥奪されたことで、呂健二(ヨ・ゴニ)団長の再選が決まった。
民団は2月26日開かれた中央大会で新団長を選出する予定だったが、選挙管理委員会が任氏の候補者としての資格について問題提起したことで開票が延期された。
先月12日に団長選出のための中央大会が再び開かれた。この席で選管委は任氏の資格取り消しを報告し、中央大会臨時議長団は選管委の措置を無効として開票を宣言した。選管委と臨時議長団が対立する中、開票は行われなかった。
3年ぶりとなる今回の選挙は新型コロナウイルスの影響で郵便投票で行われた。
呉公太(オ・ゴンテ)前団長は聯合ニュースに対し、任氏の資格剥奪は不当だと批判。任氏は訴訟で対抗する意向を持っていると伝えた。
韓国政府の財政支援を受ける民団の団長選を巡る問題が日本での法廷闘争になる可能性が大きくなった。
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韓日外交当局の局長級協議 5カ月ぶり対面も平行線 』 -
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0638K0W1A400C2000000/

『【ソウル=恩地洋介】北朝鮮が新型コロナウイルス対策を理由に東京五輪への不参加を明らかにした。社会主義国である北朝鮮は五輪を国威発揚や西側との外交の重要な機会としてきた。金正恩(キム・ジョンウン)総書記はスポーツ振興に強い思い入れをみせてきたが、深刻化するコロナ禍によって苦渋の決断に追い込まれた格好だ。
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北朝鮮体育省が運営するウェブサイト「朝鮮体育」が6日までに、北朝鮮オリンピック委員会の決定を伝える文章を掲載した。「新型コロナウイルスによる世界的な保健危機から選手たちを保護するため、委員の提案により第32回オリンピック競技大会への不参加を討議決定した」と記されている。北朝鮮メディアの報道によると、北朝鮮オリンピック委員会は3月25日にテレビ会議方式で総会を開催。金日国(キム・イルグク)体育相は「国家経済発展5カ年計画(25年まで)の期間、国際大会でメダル獲得数を持続的に増やし、社会主義建設を推し進める」と述べていた。それから二週間もたたないタイミングでの五輪不参加の発表からは、コロナ禍を巡る状況が改善していないことがうかがえる。
医療や保健体制が脆弱な北朝鮮は新型コロナの流入を防ぐため、金正恩総書記の命令の下、防疫を徹底している。20年1月から中国との境界を完全封鎖し、他国からの物資受け入れや出漁までも厳しく制限している。医薬品や食料品など輸入物資が不足し、平壌に駐在する外交官が次々と北朝鮮を脱出する状況も明らかになっており、五輪代表団を海外に派遣する余裕は乏しくなっていた。
経済事情が苦しい中でも北朝鮮は国威発揚の観点から五輪への参加やメダル獲得を重視してきた。前回の2016年リオデジャネイロ五輪には、9種目30人あまりの選手団が参加。重量挙げと体操で金メダルを2つ獲得している。
西側との公式な対話のチャンネルが少ない北朝鮮にとって、多くの首脳や要人が集まる五輪は外交舞台としても貴重だった。北朝鮮が2018年に韓国で開かれた平昌冬季五輪に参加した際には金正恩氏の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏が現地入りし、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談。文政権やトランプ米政権との対話機運が盛り上がり、史上初の米朝首脳会談につながった経緯がある。
国際社会の一部には東京五輪を契機に日米韓との対話が再開するとの観測もあったが、今回の決定によって実現は難しくなった。東京に北朝鮮指導部の実力者を招き、日米を交えて会談する構想を持っていた文政権の失望は大きい。
韓国統一省当局者は6日、北朝鮮の東京五輪不参加に関し「朝鮮半島の平和と南北間の和解協力を進展させる契機になるよう願ってきたが、新型コロナの状況でかなわなくなったことを残念に思う」とのコメントを発表した。
北朝鮮の五輪不参加は1988年のソウル五輪以来となる。ソウル五輪を巡っては北朝鮮が韓国での開催に反発。87年に五輪を妨害する目的で大韓航空機爆破事件を起こした経緯がある。
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https://www.nikkei.com/login 』※ これも、あったんだろう…。
政府 北朝鮮への制裁 2年間延長決定 拉致問題など進展見られず
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210406/k10012958461000.html『4月13日で期限が切れる北朝鮮に対する日本独自の制裁措置について、政府は核やミサイル、拉致問題といった諸懸案で具体的な進展が見られないとしてさらに2年間延長することを6日の閣議で決めました。
北朝鮮による核実験や弾道ミサイルの発射を受け政府は平成18年から日本独自の制裁を実施していますが、このうち輸出入を全面的に禁止する措置と、北朝鮮籍の船舶などの入港を禁止する措置は4月13日に期限を迎えます。
これについて政府は、北朝鮮が3月、合わせて2発の弾道ミサイルを発射するなど核やミサイル、拉致問題といった諸懸案で具体的な進展が見られないとしてさらに2年間、制裁を延長することを6日の閣議で決定しました。
政府はアメリカのバイデン政権が近く、対北朝鮮政策の見直し作業を終える予定となっていることを踏まえ、現地時間の4月16日にワシントンで行われる日米首脳会談で主要な議題の1つとして北朝鮮問題をとりあげることにしていて、諸懸案の包括的な解決に向けてアメリカと連携して対応にあたることにしています。
加藤官房長官「安保理決議履行の観点から延長」
加藤官房長官は閣議のあとの記者会見で「国連安保理決議の履行を担保する観点から閣議で制裁の措置を2年間延長することを決定した。引き続き国際社会と緊密に連携しながら核、ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題の解決に向けて全力を尽くしていく」と述べました。』 -
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF051E60V00C21A4000000/



『みずほフィナンシャルグループの一連のシステム障害は、日本の金融機関に共通する課題を浮き彫りにした。システムの維持更新に追われ、中長期的な競争力を左右するIT運用の高度化や新たな事業モデル構築につながる投資は欧米金融機関に比べて手薄になっている。
坂井社長は5日の会見で基幹システムの運用について、最適な人員配置に課題があったことを認めた。2019年に稼働した基幹システムが軌道に乗るなかで、肝心の運用に緩みが出ていた構図が浮かぶ…
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https://www.nikkei.com/login 』2019年に稼働した基幹システムが軌道に乗るなかで、肝心の運用に緩みが出ていた構図が浮かぶ。
みずほは02年と11年に大規模なシステム障害を起こした反省を踏まえ、合併前の旧行の継ぎはぎだったシステムを一本化し、全面的に刷新する方針を12年3月に決めた。14年4月の時点で3100億円だった「MINORI」(ミノリ)の開発費は4500億円まで膨らみ、数度の延期を重ねて19年7月までに全面稼働した。
5日の会見で坂井氏は「一連の障害に直接的な因果関係は判明していない」と強調したが、運用が安定するなかでシステムの制御を担う専門の人材を減らしてきたことが明らかになった。
金融庁へ提出した報告書でも「制御系の知識や経験を有する人材」や「(システムの構築を担った)ベンダーの常駐サポート」が減っていた点を認めている。坂井社長は5日の会見で「横断的なチェックがおろそかになっていた面もある」と話した。
銀行の日常業務を支えるシステムは競争力そのものを左右する。戦略的な活用は国内銀行に共通した課題でもある。
金融庁によると、米国の大手行は全従業員に占めるITエンジニアの割合が約30%なのに対し、日本では4%弱にとどまる。たとえば米JPモルガン・チェースはビッグデータの専門家を含めて5万人のエンジニアを抱え、IT投資に年100億ドル(約1兆1000億円)規模の資金を投じている。
米国の銀行ではIT予算の約6割を既存のサービスを改良する目的で投じるのに対し、国内銀行では既存の金融サービスを維持する目的の投資が7割を占めるとの調査もある。
米の金融機関は新しい金融技術を持つベンチャー企業との連携もオープンな形で進めてきた。米国では「スーパー地銀」と呼ばれる大手行に次ぐ位置の銀行も、オンラインの住宅融資やセキュリティー関連など、相次ぎフィンテック企業に投資をしている。
半面、国内銀行は再編後のシステム統合に多額の費用を投じてきた。システム統合後も膨大な維持費がかかり、戦略的な分野に資金を投じる余地は乏しいとの指摘もある。
経済産業省はITシステムに関するリポートで、日本企業がデータ活用などによる事業モデルの変革を遂げられなければ、年間最大12兆円の経済損失が生じる「2025年の崖」を警鐘した。
リポートでは、日本企業がシステムの維持更新の費用負担が高いことや、保守運用の担い手不在を懸念している。みずほのような課題は日本企業全体に横たわっており、警鐘が現実のものとなる可能性は小さくない。
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みずほ社長「危機対応策、不十分」 システム障害で みずほ障害「組織スキルが低下」 金融庁に報告書 みずほ、日立に負担要求検討 外貨建て送金のトラブルで
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
山崎俊彦のアバター 山崎俊彦 東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授 コメントメニュー
貴重な体験談
「IT競争力が左右」するのは金融業界に限ったことではありません。よくある笑い話に、「うちの会社はIT障害が何も起きない。IT部門には無駄に給料を払っているだけだ。くびに/縮小/解散しよう。」と決断したところ障害が起こりまくってしまって「君等がちゃんとやってくれていたお陰だったのか・・・」ということが分かったいうものがあります。「ごん狐」のような世界。
2021年4月6日 7:56
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『【ソウル=恩地洋介】北朝鮮は6日、今年7月開催の東京五輪・パラリンピックに参加しない方針を明らかにした。北朝鮮体育省のホームページ「朝鮮体育」が「北朝鮮オリンピック委員会は新型コロナウイルスによる世界的な公衆衛生の危機から選手たちを保護するため、委員の提案に基づき不参加を決めた」と掲載した。
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今なら2カ月無料!【ソウル=恩地洋介】北朝鮮は6日、今年7月開催の東京五輪・パラリンピックに参加しない方針を明らかにした。北朝鮮体育省のホームページ「朝鮮体育」が「北朝鮮オリンピック委員会は新型コロナウイルスによる世界的な公衆衛生の危機から選手たちを保護するため、委員の提案に基づき不参加を決めた」と掲載した。
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『菅義偉首相肝煎り、「デジタル庁」の発足が間近だ。関連法案は6日に衆院を通過し月内にも成立する見通し。デジタルガバメント成否のカギを握るのはいわずと知れた個人番号、通称・マイナンバー。日本に住む1億2000万人超の全員に割り振られている12ケタの数字だ。1960年代まで遡る国民的な侃々諤々(かんかんがくがく)を経て制度そのものは5年以上も前に発足したにもかかわらず、いざ使いこなそうとすると必要になるプラスチック製のICチップ付きカード(マイナンバーカード)の普及率は1割前後の低空飛行を続けてきた。皮肉にも新型コロナウイルス禍での10万円給付金の配布を巡るドタバタで必要性が認識され、税金によるキャッシュバック、マイナポイント事業も相まってようやく3割弱まで普及が進んだ。
個人情報の誤り3万件
だが、問題は依然山積み。最近ではマイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする「マイナ健康保険証」の稼働が予定の3月下旬から半年程度の延期を余儀なくされた。”好例”という言葉は適切ではないが「なんでそんな問題が起きるの?」と素朴に疑問を持つと、マイナンバーを取り巻く課題が浮かび上がってくる。
本来であれば3月下旬には準備ができた病院・薬局の受付に顔認証用のカードリーダーが設置され、マイナンバーカードを読み取らせれば瞬時に本人確認ができるシステムの本格導入が始まるはずだった。だが昨年10月以降、健康保険組合など公的医療保険の保険者が持つデータとマイナンバーを突き合わせる作業を進める中で、氏名・年齢など本人の基本情報とマイナンバーとが合致しないケースが多数発見されたのだ。その数は2月には最大3万件に達した。マイナ保険証は受付だけでなく医療データの収集・閲覧も可能な機能を持つため、このまま本番に突入すれば最悪の場合、自分の特定健診データや薬剤情報などが他人の目に触れる恐れさえあった。
データ扱う保険者は約3000 随所にヒューマンエラーの可能性
一体、なぜ? 原因は保険者が持つデータにマイナンバーを加える際の誤りとみられる。国民皆保険の日本では全員が何らかの公的医療保険に加入している。自治体が運営する市町村国保や公務員が入る共済組合の他に民間企業が母体の組合健保や協会けんぽなど計3000以上が存在する。ザックリ割ると1保険者平均10の誤入力があった計算だ。多いか少ないかは微妙だが、保険者によるマイナンバー収集過程を考えると確かに随所に誤りが起きる可能性を内包している。
マイナンバーは「番号法」という法律にガチガチに縛られ運用される。企業や団体はむやみに個人に対して番号の提供を求めてはならず、その取得や保管・管理にも罰則規定のある厳しいルールが課されている。健保は個人から直接マイナンバーの提供を受けられる主体でないため、通常企業を経由して番号を入手する。そして企業の場合の入手方法は会社員個人からの自己申告だ。
12ケタもある個人番号を手書きで提出すれば誤記の可能性は常にある。しかも家族で1番号の健康保険証に対し、マイナンバーは個人ごとの番号だから5人家族なら誤記の可能性も5倍に。原本(マイナンバーカード、もしくは通知書のコピー)との突き合わせ確認をしているはずだが、現場でどこまで徹底できているかは疑問も残る。さらに大企業では外部のデータ入力会社に作業を委託するケースも多い。会社→委託会社→健保と関係者が増えれば、誤入力や情報漏洩の危険性は増大する。
強制と任意のはざま 定まらぬ覚悟
問題のあった3万件については厚生労働省がそれぞれの保険者に伝え、担当者が人海戦術で潰していった結果、現時点では問題はほぼ解消しているという。今後は「ヒューマンエラーが起こりうることを前提にシステム対応を強化する」(厚労省)。この手のことに百%ミスなしがあり得ないのは当然だが、効率化のための仕組みづくりなのに逆説的に膨大な作業量が生じているのは皮肉な現状だ。
それも「なぜ?」と考えるに、行政と国民の間で土台となる共通認識が欠如している現実に行き着く。マイナンバーとはどういう数字で、どう生かし、どう規制するか――。議論の整理を避けたまま運用の拡大は続く。マイナンバー自体は日本に住む全員に好むと好まざるとにかかわらず、いわば強制的に付番されている。にもかかわらず「自己情報コントロール権の侵害」という批判を恐れてか、運用プロセスにおいては随所で「任意」を組み込むことで不要なヒューマンエラーを呼び込んでいるようにもみえる。任意でつくるマイナンバーカードの低普及率しかり、健保の情報収集の誤りしかりだ。問題の在りかについて同志社大学の北寿郎教授は「政府側にマイナンバーを使う覚悟ができていないという根本的な問題があり、利用者側にも誤解を含めてそんな政府を信用していないという事情がある」と指摘する。
山本由里(やまもと・ゆり)
1993年日本経済新聞社入社。証券部、テレビ東京、日経ヴェリタスなど「お金周り」の担当が長い。2020年1月からマネー編集センターのマネー・エディター。「1円単位の節約から1兆円単位のマーケットまで」をキャッチフレーズに幅広くカバーする。
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マイナンバーカード申請、半年で1.5倍に急増
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『スズキが急速に押し寄せる脱炭素の荒波に直面している。国内でも政府の方針を受けて、主力の軽自動車を2035年までに全て電動化することを迫られる。軽については簡易型のハイブリッド車(HV)を全車種に設定して当面を乗り切る考え。一方で、世界で勝ち残るには本格HVや電気自動車(EV)への対応が必須だ。機能の簡素化や低価格を強みとしてきたスズキの実力が試される。
「地球温暖化の問題は差し迫った危機。スズキとしても…
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https://www.nikkei.com/login 』スズキとしても脱炭素に向け協力していかなければならない。挑戦しよう」。2月に退任を発表したスズキの鈴木修会長は昨年末から社内でこう訴えてきた。菅義偉政権は20年12月下旬、35年までに全ての新車販売をHVやEVなどの電動車とする方針を発表。対象には軽も含まれる。2月24日の退任会見で鈴木会長は「若手のチーム力を利用して一気に30年や50年につなげる努力をしてもらいたい」と語った。
簡易型ハイブリッドを搭載するスズキの「スペーシア」
この一環としてスズキは今後、軽の全車種で「マイルドハイブリッド」と呼ばれる簡易型HVを用意する方針だ。低速時などにモーターがエンジンの駆動を補助することで燃費性能を高める。既に販売する軽の約5割に搭載しているが、残り半分にも搭載していく。トヨタ自動車などが導入している「ストロングハイブリッド」と呼ばれるような本格HVほどの燃費改善効果はないものの、ガソリン車よりも10万円程度の価格の高さと比較的安価で導入できる。「EVなど本格的な電動車までのつなぎとしては現実解」(スズキ幹部)というわけだ。
スズキの主力商品である軽や小型車は電動化のハードルが高いとされる。EVなどに必要な電池やモーターは価格が高く、スペースも必要になる。特に軽の最大の強みである安さや車内空間が失われかねない。地方を中心に、電動化による値上げが消費者離れを招く可能性がある。
消費者がいかに価格に敏感かをスズキは知り抜いている。20年12月にフルモデルチェンジした人気の小型車「ソリオ」。16年に独自開発のストロングHVを初めて設定した車種だが、今回は外した。価格が簡易型HVよりも2割ほど高く、販売が伸びなかったためだ。
政府も簡易型HVを電動車に含めることを決定済みだ。スズキは現時点で軽の電動車を販売していない首位のダイハツ工業やホンダと比べると、一足先にハードルをクリアするかのようにもみえる。それでも、ある幹部は「いずれは来ると思っていた脱炭素の波が一気にやってきて難破しそうだ」と苦境を訴える。
世界の自動車市場ではこの1年で脱炭素の動きが加速した。新型コロナウイルス禍からの経済復興をめざす各国の補助金もEVシフトに拍車をかけた。国内販売で電動化をクリアできたとしても、スズキの世界販売の約2割にすぎない。現状では環境規制が世界でも進む欧州市場では、資本・業務提携しているトヨタから環境性能に優れるプラグインハイブリッド車(PHV)の供給を受けている。
ただ、トヨタに頼りすぎると自社の技術を磨く機会が失われるリスクもはらむ。ある幹部は国内の「ソリオ」ではあえて外した本格HVの技術についても「手放すことはあり得ない。性能を上げつつ、コストを抑える努力を続けるしかない」と語る。鈴木俊宏社長も「あくまで自社開発を進めていきたい」とする。
インドでは「ワゴンR」をベースにした小型EVでの走行試験を続ける
EV対応も道半ばだ。スズキの世界販売の5割を占めるインドでは、トヨタと共同開発したEVを20年に投入する計画で18年秋から走行試験を重ねてきた。ただ「充電インフラやニーズを見るとまだ投入すべき段階ではない」(幹部)と延期。電動化の環境が整っていないがゆえの合理的な判断とも言えるが、厳しい環境規制や他社との競争でEVを磨いている欧州や中国の自動車大手などと差がついてしまうという面もある。中国ではいま、米ゼネラル・モーターズ(GM)などが出資する上汽通用五菱汽車の50万円程度の小型EV「宏光MINI」が飛ぶように売れている。価格帯はスズキがインドなどで販売するガソリン車と同水準。今後はこうしたEVとの競争を迫られるのは確実だ。
スズキは独自の設計技術などを強みに小型・軽量化や燃費性能を高めてきた。電動化でもこうしたお家芸を発揮できるか。今年で創立102年目の同社に大きな課題が突きつけられた。
(為広剛)
日経産業新聞の記事一覧へ https://www.nikkei.com/theme/?dw=18083101












