米哨戒機の台湾海峡通過に反発 中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022062500364&g=int
『【北京時事】中国軍東部戦区は25日の報道官談話で、米軍のP8A哨戒機が24日に台湾海峡を通過したとして、陸空兵力を組織して全行程の警戒監視を行ったと明らかにした。談話は「米側の行為は故意に地域情勢を破壊し、台湾海峡の平和と安定を危険にさらしている」として「断固反対」を表明。「戦区部隊は高度に警戒し、国家主権と領土保全を断固守る」と強調した。 』
米哨戒機の台湾海峡通過に反発 中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022062500364&g=int
『【北京時事】中国軍東部戦区は25日の報道官談話で、米軍のP8A哨戒機が24日に台湾海峡を通過したとして、陸空兵力を組織して全行程の警戒監視を行ったと明らかにした。談話は「米側の行為は故意に地域情勢を破壊し、台湾海峡の平和と安定を危険にさらしている」として「断固反対」を表明。「戦区部隊は高度に警戒し、国家主権と領土保全を断固守る」と強調した。 』
女性の権利、普及継続へ 最高裁判断に異例の声明―ブリンケン米国務長官
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022062500385&g=int
『【ワシントン時事】ブリンケン米国務長官は24日、人工妊娠中絶の憲法上の権利を認めない連邦最高裁の判断を受けて声明を出し、国務省として、女性が避妊や中絶などを自己決定できる「性と生殖の権利」の向上や普及に世界各国で引き続き取り組んでいくと表明した。最高裁判断に関し、国務長官が声明を発表するのは異例。』
「検事・尹錫悦」の日韓関係
風見鶏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM182L50Y2A610C2000000/
『韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の執務机には〝The buck stops here!(責任は私が取る)〟と書かれた木製のプレートが置かれている。米国のトルーマン元大統領が好んだ言葉だ。5月に訪韓したバイデン大統領が尹氏に贈った。
5月の就任から1カ月半がたち、尹大統領はプレートの言葉通りに強力なリーダーシップを意識している。反対を気にせず、わずか2カ月で大統領府を青瓦台から国防省庁舎に移転させたのは最たる例だ。国防省は混乱に包まれながらも、命令通り突貫工事で期日に間に合わせた。
政権の人事では野党やメディアから「検察共和国」と陰口をたたかれるほど、自分がよく知る検事や官僚を多く起用した。信頼できる人物を要の場所に据え、自らの指示を各組織に行き渡らせる狙いのようだ。
強力なトップダウンの統治スタイルは「長年身を置いた韓国検察の特捜部で培われた」との見方がある。浮上した疑惑から事件の構図を描き、時には強引にも映る捜査手法もいとわないのが特捜部だ。検察総長の時は、検察改革に踏み入った文在寅(ムン・ジェイン)政権の疑惑捜査を指揮し、真っ向から対峙した。
「韓日関係はうまくいく」と断言する尹氏の日本観も、特捜検事という経歴と無縁ではない。日韓の検察当局が深めてきた交流の歴史が背景にある。
尹氏は5月10日の就任式に、日本から一人の検事を招待した。青森地検で三席検事を務めている小池忠太氏だ。ソウルの日本大使館で1等書記官として勤務していた頃、検察幹部だった尹氏と何度も焼酎の杯を交わした。
韓国の元検事によると「韓国の特捜部は東京地検特捜部をベンチマークにしてきた」のだという。東京地検が政界の疑獄に切り込んだロッキード事件やリクルート事件は、韓国の検事にも刺激を与えた。別の元特捜検事は「検察内と韓国社会一般の対日観はやや異なる。検事が『日本通』であることは、決して否定的な意味を持っていない」と話す。
尹氏が検事出身ながら外交と安全保障への理解と関心が深いという点で、周囲の評は一致する。外国首脳との会談に陪席した政府高官は、自然体で誰とでも打ち解ける尹氏を見て「大統領の社交的で明るい性格は、周辺国外交に大きく寄与するはずだ」と期待を込める。
一方で日本との関係は大統領の意思とトップダウンだけでは突破できないほど複雑にこじれてしまった。韓国の裁判所が日本側の責任を問い、賠償命令を下した元徴用工や慰安婦の問題を解決するには、法律が必要だ。
政権与党は6月の統一地方選で圧勝したが、国会では革新系野党が今後2年間、議席の過半を占め続ける。政府と議会の「ねじれ」で、思い通りの法案を成立させるのは難しい。韓国側は民間交流の再開を先行し、改善の雰囲気を醸成したいと考えている。
岸田文雄首相と尹氏は、スペインで今月末に開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に参加する。日韓首脳会談の開催を巡っては双方に温度差がある。韓国側は意欲的だが、参院選の投開票を控えた日本は、懸案の解決策が見えないため慎重だ。
静岡県立大の奥薗秀樹教授は「崩れた信頼の回復にはリーダーが直接会って改善への意思を示し合うことが重要」と指摘する。難題の答えはすぐに出ずとも前に転がる機運を潰さないよう初の顔合わせの機会を生かさない手はない。
(ソウル支局長 恩地洋介)』
ベトナム、繊維・衣料品輸出が過去最高に 1~6月23%増
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM243JT0U2A620C2000000/
『【ハノイ=大西智也】ベトナム繊維協会は2022年1~6月の繊維・衣料品輸出額が過去最高の前年同期比23%増の220億ドル(約2兆9600億円)になる見通しを明らかにした。中国・上海のロックダウン(都市封鎖)の影響で原料の調達が一部で滞ったが、欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)の発効などが輸出額を押し上げた。
複数の現地メディアが報じた。ベトナムの衣料品輸出額は中国に次いで世界2位。2020年のFTAに加え、19年の環太平洋経済連携協定(TPP)の発効が寄与しており、同協会のブー・ドク・ザン会長は「これらの協定が過去5年間の国内繊維産業の成長を後押ししている」と強調した。
新型コロナウイルスの流行が収束しつつあり、主力輸出先である欧米地域では、衣料品の需要回復が続いている。厳格なコロナ対策を講じている中国から、原料生地の調達に支障があったが、「過去の経験から在庫確保を急ぎ、生産への影響を最小限にとどめた企業が多かったようだ」(業界関係者)という。
衣料品の原料である糸の輸出額も拡大している。2021年は通年で56億ドルを輸出したが、1~6月は約30億ドルになるもようだ。
当面の課題はロシアによるウクライナ侵攻に伴う資源価格の上昇だ。ザン会長は衣料品の製造コストの上昇につながるとの認識を示した。その上で「欧米地域での第3四半期、第4四半期の受注に影響が出る」と述べた。
米中貿易戦争の影響で、中国から米国に衣料品を輸出する場合、追加関税が必要になる。このため、ベトナムは中国にある製造拠点の有力な移転先となっている。』
中印国境から目を離すな ブラーマ・チェラニー氏
地政学者
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD201EK0Q2A620C2000000/
『中国軍とインド軍は、国境地帯での衝突から2年を経てにらみ合いを続けている。この紛争の存在はウクライナ戦争によってかすんでいるかもしれないが、両軍は軍備増強を進めている。オースティン米国防長官は6月にシンガポールで開かれたアジア安全保障会議で、「中国が国境沿いの陣地を強化し続けている」と警告した。両軍とも数万人の部隊が対峙していることから、戦争まではいかなくとも、小競り合いが再び発生するリスクはかなりある。
2020年6月15日の両国軍の衝突は、一連の小競り合いの中で最も血なまぐさいものだった。当時、インドは世界で最も厳しい新型コロナウイルス対策の都市封鎖に気をとられていた。中国はそのすきを突くようにインド北部、ラダック地方の国境地域に侵入し、強固な要塞を建設した。
この予想外の侵入は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席による巧妙な計画ではなかったようだ。中国は楽勝するどころか、中印関係をどん底に突き落とした。国境危機によりインドの大規模な軍備増強を不可避にした。
Brahma Chellaney 印ジャワハルラル・ネール大博士(国際関係論)。米ハーバード大などを経て印政策研究センター名誉教授
20年6月の衝突は残忍さでも際立っていた。96年の2国間協定により両国の兵士が国境地帯で銃を使うことが禁止されたことから、中国人兵士は有刺鉄線を巻いた棒などを使い、インド軍のパトロールに攻撃した。インド兵の一部は殴り殺され、崖から川に突き落とされた兵士もいた。その後インド側の援軍が到着し、中国部隊と激しい戦いを繰り広げた。
数時間の戦闘の後、インドは死亡した兵士20人を殉職者としてたたえたが、中国はいまだに死者数を公表していない。米情報機関は35人、ロシアの政府系タス通信は45人と推定している。
真実を明らかにしないのは中国共産党の対応としては予想の範囲内だ。中国は62年のインドとの戦争での死者数を94年にようやく発表したが、数字は実際より大幅に少なかった。2年前の衝突についても中国共産党は現実をねつ造しようとしている。衝突のプロパガンダ映像を公開する一方、死者数の隠蔽を批判した中国人ブロガー少なくとも6人を拘束した。
国境危機はインドのイメージ失墜にもつながった。インドは中国軍に不意を突かれ、一部の中国人兵士が領土の奥深くまで侵入することを許したのに何の調査も行わなかった。インドの国防支出は米国、中国に次いで世界第3位で、陸軍がかなりの部分を占めている。しかしインド陸軍は長年、中国とパキスタンの国境を越えた行動に何度も不覚をとってきた。
中国軍は、氷が溶けて進入路が再開される直前に危険地帯に侵入した。ところがインド軍は、中国が国境付近で軍事活動を活発化させている兆候を無視した。この大失態にもかかわらず、インド軍の司令官は誰ひとり解任されなかった。さらに悪いことに、モディ首相はここ2年間、軍事危機について沈黙している。
中国は占領したいくつかの陣地から撤退する一方、他の占領地を恒久的な軍事拠点に変えている。習氏が狙っているのは東シナ海や南シナ海と同様、軍事力で威圧をすることにより、戦わずしてインドに勝利することだ。世界最大の民主国家であるインドは、民主主義と専制主義の戦いの最前線にいる。中国がインドを威圧して服従させることができれば、世界最大の専制国家がアジアで覇権を握ることになる。
関連英文はNikkei Asiaサイト(https://s.nikkei.com/3zJoJkw)に
中国の拡張主義に警鐘
インドがロシアのウクライナ侵攻を非難しない理由の一つが中国との国境紛争だ。両軍がにらみ合っており、いつ本格的な戦闘が起きてもおかしくない。そんなときにロシアまで敵に回すわけにはいかないのだ。
チェラニー氏は中国が繰り返す領土拡張の試みについて、世界に向けて警鐘を鳴らし続けている。中国の暴挙が国際社会から不当に黙認されているという思いがある。
確かに中国は、チベットの併合・弾圧でも、南シナ海の人工島基地建設でも、大した代償を科されていない。これではインド国境でも台湾海峡でも軍事力行使は「やり得」だと中国が考えてしまう恐れがある。最前線に立つインドからの叫びは、世界が抱える最大の安全保障リスクは中国の野心だと思い出させてくれる。
(編集委員 小柳建彦)』
中国念頭、多国間外交を拡大 日韓豪NZが首脳会談調整
クアッドに続き 太平洋諸国との枠組みも近く発足へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA236WR0T20C22A6000000/

『岸田文雄首相は29日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議への出席にあわせ、韓国やオーストラリア、ニュージーランド(NZ)との4カ国首脳会議を調整する。インド太平洋地域で勢力圏拡大を試みる中国を念頭に、民主主義国家で結束する多国間外交を広げる。
日韓豪NZの4カ国の首脳はスペインで開くNATO首脳会議にそろって参加する。4カ国ともにNATOのアジア太平洋地域の「パートナー国」で日本政府内で「AP4」と呼ぶ。一致してアジア太平洋の安全保障へのNATOの関与を働きかける見通しだ。
首脳会議は日本が打診した。安保協力を深める日豪に近隣の韓国やNZを加え、自由や法の支配、人権など価値観を共有する国同士の連帯を示す。この枠組みに米国が加わる案も浮上する。
4カ国とも中国の脅威を意識する。韓国は核・ミサイル開発を進める北朝鮮と中国の協力を警戒する。豪州やNZと関係が深い太平洋の島しょ国では中国の影響力が増す。キリバスで滑走路の整備計画を進め、ソロモン諸島と4月に安保協定を結んだ。
中国は5月に太平洋の10カ国との外相会議で安保を巡る新協定も提案した。合意に至らなかったものの中国による軍事関与への懸念が広がった。
インド太平洋地域で日本が参加する枠組みには日米豪とインドの4カ国による「Quad(クアッド)」がある。首脳間の協議は2021年3月にオンラインで初めて開き、同年秋には米国で対面開催した。この5月には東京での首脳会議で定例化した。
グループ外交を重視する背景に安保上の危機に国際機関が十分に対処できていないとの問題意識がある。ロシアのウクライナ侵攻を巡って国連安全保障理事会は拒否権の行使などで機能不全が指摘された。
経済・軍事で実力を高めた中国に米国だけで対処するのが難しくなってきた事情もある。米国自らインド太平洋で多国間のグループの構築に動く。
近く米国が主導し日豪NZや英国、フランスも参加する太平洋諸国との新たな枠組みを発足する。不審船や違法漁業対策、気候変動問題への対応、インフラ開発など島しょ国への支援を念頭に置く。まず事務レベルで具体策の協議を進める。
バイデン米大統領の来日にあわせ、5月には新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を始動した。日米韓豪NZやインド、東南アジア諸国など計14カ国が入る。
米国は21年9月には英豪と3カ国で安保協力を深める「AUKUS(オーカス)」も創設した。
首相はNATO首脳会議への出席を通じ、対ロシア制裁やウクライナへの支援を続けることや日本の防衛力強化への決意を訴える意向だ。「いかなる地域でも力による一方的な現状変更は認めない」と強調する。
インド太平洋と欧州の安保は連動を深める。日本は欧州への協力姿勢をみせつつ、ウクライナ侵攻と重ねて中国の台湾侵攻を防ぐための抑止力強化を促す。
欧州側には目の前のロシアの脅威にアジアのパートナー国を交えたNATOの機能強化で対処力を高める意図がある。NATOの戦略文書を改定し、初めて中国について盛り込む方針だ。
この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/Indo-Pacific/Japan-PM-to-flex-muscles-for-Indo-Pacific-security-at-NATO-summit?n_cid=DSBNNAR 』
トヨタ、インドでスズキの新型SUV生産へ 輸出も計画
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD245QF0U2A620C2000000/
『トヨタ自動車は24日、スズキが開発した新型の小型多目的スポーツ車(SUV)をインドで生産すると発表した。生産した車両はトヨタとスズキがそれぞれインド国内で販売し、アフリカなどへの輸出も計画する。両社の強みを持ち寄り競争力を高める狙いだ。
高岡工場のハリアー生産の様子(2020年6月、愛知県豊田市)
トヨタの現地法人のトヨタ・キルロスカ・モーターが8月から南部カルナタカ州の郊外にある工場で年20万台生産する。同社がスズキにOEM(相手先ブランドによる生産)供給する形で、スズキ側は生産しない。販売する予定の車両の名称や価格、販売計画の詳細は7月に改めて公表するという。
トヨタの豊田章男社長は「両社の強みを生かしてインドで様々な選択肢を提供したい」とコメントした。スズキの鈴木俊宏社長は「今回の車両生産でインドの成長にも貢献できる」とした。
両社はインド政府が進める「メーク・イン・インディア」にあわせた投資活動を積極化している。トヨタの現地法人は5月、インド国内での脱炭素対応にグループ合計で約480億ルピー(約810億円)を投じると発表。工場のあるカルナタカ州で電動車部品の製造などに取り組む。スズキも同時期に、西部グジャラート州でのEVや電池生産に向けて約1044億ルピー(約1800億円)を投資すると発表した。
トヨタとスズキは19年に資本提携した。トヨタは環境関連などの先進技術を、スズキは小型車作りのノウハウを、互いに提供している。インド事業では、19年にトヨタのインド子会社が、スズキからOEM供給を受けたハッチバック「グランザ」を発売した実績がある。』
ロシア軍、東部ルガンスク最後の抵抗拠点「封鎖」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB250IW0V20C22A6000000/
『ロシア国防省の報道官は24日、ウクライナ東部ルガンスク州でウクライナ側にとって最後の抵抗拠点だったリシチャンスクを、ロシア軍が包囲して封鎖したと主張した。すでに同市近郊の11の集落を制圧したという。インタファクス通信が伝えた。
ルガンスク州のガイダイ知事は同日、同州西部に位置する要衝セベロドネツクに残っていたウクライナ軍部隊に対して撤退命令が下ったとSNS(交流サイト)で明らかにしていた。ロシア軍による同市の完全制圧は近いとみられ、隣接するリシチャンスクもロシア軍が掌握すれば、ルガンスク州全域をロシア側が支配下に置くことになる。
米シンクタンクの戦争研究所は24日、「ウクライナ軍はリシチャンスク周辺の防衛体制を維持し、ロシア軍を消耗させ続ける可能性が高い」と分析した。市内に残ったウクライナの部隊は比較的高地に陣取っており、ロシア側に反撃しやすいという。
同研究所はリシチャンスクにつながるウクライナ側の補給路はまだ完全に断たれていないとみており「ロシア軍が同市を完全に封鎖するうえで困難に直面する可能性が高い」と指摘した。一方で、ウクライナ側が今後、戦略的に同市から撤退する可能性についても触れた。』
台湾有事「日本に武器供与拠点を」 アーミテージ氏
元米国務副長官 中国の自衛隊機型構造物「日本への脅し」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN223L20S2A620C2000000/
『【ワシントン=坂口幸裕】アーミテージ元米国務副長官は日本経済新聞のインタビューで、有事の際に米政府が台湾に武器などを供与する拠点を日本に置くのが望ましいと指摘した。中国が自衛隊の早期警戒管制機(AWACS)と同形状の構造物を国内に設けたのは日本を脅す狙いがあると分析した。
アーミテージ氏は知日派の重鎮として知られる。レーガン政権で国防次官補、ブッシュ(第43代)政権で国務副長官などを務めた。
同氏は「台湾有事があれば米国が台湾に送る武器や物資を日本で保管できるようにしたい」と強調した。
米国防総省はアジアでの燃料や弾薬の補給体制が「不十分だ」とみる。今回の発言はロシアがウクライナで補給に苦戦した教訓も踏まえ、台湾有事に備えた即応体制を強化すべきだとの認識に基づく。
バイデン米大統領は5月下旬、台湾有事の際は軍事的に関与すると言及した。台湾は沖縄県の与那国島から110キロメートルほどに位置する。有事になれば自衛隊や米軍が拠点をおく沖縄が紛争の最前線になる可能性がある。
米国は台湾の自衛力強化を支援すると定める台湾関係法などに基づき、武器の売却を続けてきた。戦闘機F16や軍用無人機、自走砲やロケット砲システムなどを提供・承認した。
アーミテージ氏は「米政府の台湾政策は維持されるが、最近は台湾との付き合い方に緩やかな変化がある。貿易交渉はその流れの中にある」と話した。米国と台湾は1日に新たな貿易協議の枠組みを立ち上げると発表した。
中国が台湾に侵攻した場合に日本が自衛隊を派遣すべきかに関しては明言を避けた。「コメントするつもりはない。日本政府の判断だ」と述べた。
日本経済新聞の調査で、中国が新疆ウイグル自治区に航空自衛隊のAWACSと同形状の構造物を設置したとわかった。
アーミテージ氏は「中国は日本がこれを見ているとわかっている。中国の狙いは国民や指導者を脅すことだ」と断言した。「それは失敗に終わるだろう。中国がやっているのはゲームだ」と非難した。
岸田政権が決めた防衛費の増額方針を歓迎した。「私のビジョンは日米の国旗が並ぶ共同基地のようなイメージだ。おおむねその方向で進んでいる」と訴えた。
アーミテージ氏は2003年に始まったイラク戦争時に「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」と自衛隊派遣を求めるメッセージを送り、日本は受け入れた。
岸田文雄首相が日中関係について「安定的で建設的な関係を維持することは大事だ」と話したことに触れた。「対話しながら、一方で日本人の命と生活を守るために必要なことをやるのは正しい」と評価した。
6月末にスペインで開く北大西洋条約機構(NATO)首脳会議には日韓やオーストラリアなどの首脳らも参加する。
アーミテージ氏は日米豪印と欧州の最近の軍事演習を取り上げ「交流は続く。アジアとNATOの関係は進化している」と説明した。NATO軍のアジア駐留には否定的な見方を示した。
核・ミサイル開発を続ける北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は米国の専門家である崔善姫(チェ・ソンヒ)氏を外相に任命した。アーミテージ氏は「崔氏は核問題にも精通し、(対話への)良い兆候の可能性はある」と語った。
この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Editor-s-Picks/Interview/U.S.-needs-arms-storage-in-Japan-in-case-of-Taiwan-conflict-Armitage?n_cid=DSBNNAR 』