米哨戒機の台湾海峡通過に反発 中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022062500364&g=int
『【北京時事】中国軍東部戦区は25日の報道官談話で、米軍のP8A哨戒機が24日に台湾海峡を通過したとして、陸空兵力を組織して全行程の警戒監視を行ったと明らかにした。談話は「米側の行為は故意に地域情勢を破壊し、台湾海峡の平和と安定を危険にさらしている」として「断固反対」を表明。「戦区部隊は高度に警戒し、国家主権と領土保全を断固守る」と強調した。 』
米哨戒機の台湾海峡通過に反発 中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022062500364&g=int
『【北京時事】中国軍東部戦区は25日の報道官談話で、米軍のP8A哨戒機が24日に台湾海峡を通過したとして、陸空兵力を組織して全行程の警戒監視を行ったと明らかにした。談話は「米側の行為は故意に地域情勢を破壊し、台湾海峡の平和と安定を危険にさらしている」として「断固反対」を表明。「戦区部隊は高度に警戒し、国家主権と領土保全を断固守る」と強調した。 』
中国念頭、多国間外交を拡大 日韓豪NZが首脳会談調整
クアッドに続き 太平洋諸国との枠組みも近く発足へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA236WR0T20C22A6000000/

『岸田文雄首相は29日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議への出席にあわせ、韓国やオーストラリア、ニュージーランド(NZ)との4カ国首脳会議を調整する。インド太平洋地域で勢力圏拡大を試みる中国を念頭に、民主主義国家で結束する多国間外交を広げる。
日韓豪NZの4カ国の首脳はスペインで開くNATO首脳会議にそろって参加する。4カ国ともにNATOのアジア太平洋地域の「パートナー国」で日本政府内で「AP4」と呼ぶ。一致してアジア太平洋の安全保障へのNATOの関与を働きかける見通しだ。
首脳会議は日本が打診した。安保協力を深める日豪に近隣の韓国やNZを加え、自由や法の支配、人権など価値観を共有する国同士の連帯を示す。この枠組みに米国が加わる案も浮上する。
4カ国とも中国の脅威を意識する。韓国は核・ミサイル開発を進める北朝鮮と中国の協力を警戒する。豪州やNZと関係が深い太平洋の島しょ国では中国の影響力が増す。キリバスで滑走路の整備計画を進め、ソロモン諸島と4月に安保協定を結んだ。
中国は5月に太平洋の10カ国との外相会議で安保を巡る新協定も提案した。合意に至らなかったものの中国による軍事関与への懸念が広がった。
インド太平洋地域で日本が参加する枠組みには日米豪とインドの4カ国による「Quad(クアッド)」がある。首脳間の協議は2021年3月にオンラインで初めて開き、同年秋には米国で対面開催した。この5月には東京での首脳会議で定例化した。
グループ外交を重視する背景に安保上の危機に国際機関が十分に対処できていないとの問題意識がある。ロシアのウクライナ侵攻を巡って国連安全保障理事会は拒否権の行使などで機能不全が指摘された。
経済・軍事で実力を高めた中国に米国だけで対処するのが難しくなってきた事情もある。米国自らインド太平洋で多国間のグループの構築に動く。
近く米国が主導し日豪NZや英国、フランスも参加する太平洋諸国との新たな枠組みを発足する。不審船や違法漁業対策、気候変動問題への対応、インフラ開発など島しょ国への支援を念頭に置く。まず事務レベルで具体策の協議を進める。
バイデン米大統領の来日にあわせ、5月には新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を始動した。日米韓豪NZやインド、東南アジア諸国など計14カ国が入る。
米国は21年9月には英豪と3カ国で安保協力を深める「AUKUS(オーカス)」も創設した。
首相はNATO首脳会議への出席を通じ、対ロシア制裁やウクライナへの支援を続けることや日本の防衛力強化への決意を訴える意向だ。「いかなる地域でも力による一方的な現状変更は認めない」と強調する。
インド太平洋と欧州の安保は連動を深める。日本は欧州への協力姿勢をみせつつ、ウクライナ侵攻と重ねて中国の台湾侵攻を防ぐための抑止力強化を促す。
欧州側には目の前のロシアの脅威にアジアのパートナー国を交えたNATOの機能強化で対処力を高める意図がある。NATOの戦略文書を改定し、初めて中国について盛り込む方針だ。
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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/Indo-Pacific/Japan-PM-to-flex-muscles-for-Indo-Pacific-security-at-NATO-summit?n_cid=DSBNNAR 』
台湾有事「日本に武器供与拠点を」 アーミテージ氏
元米国務副長官 中国の自衛隊機型構造物「日本への脅し」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN223L20S2A620C2000000/
『【ワシントン=坂口幸裕】アーミテージ元米国務副長官は日本経済新聞のインタビューで、有事の際に米政府が台湾に武器などを供与する拠点を日本に置くのが望ましいと指摘した。中国が自衛隊の早期警戒管制機(AWACS)と同形状の構造物を国内に設けたのは日本を脅す狙いがあると分析した。
アーミテージ氏は知日派の重鎮として知られる。レーガン政権で国防次官補、ブッシュ(第43代)政権で国務副長官などを務めた。
同氏は「台湾有事があれば米国が台湾に送る武器や物資を日本で保管できるようにしたい」と強調した。
米国防総省はアジアでの燃料や弾薬の補給体制が「不十分だ」とみる。今回の発言はロシアがウクライナで補給に苦戦した教訓も踏まえ、台湾有事に備えた即応体制を強化すべきだとの認識に基づく。
バイデン米大統領は5月下旬、台湾有事の際は軍事的に関与すると言及した。台湾は沖縄県の与那国島から110キロメートルほどに位置する。有事になれば自衛隊や米軍が拠点をおく沖縄が紛争の最前線になる可能性がある。
米国は台湾の自衛力強化を支援すると定める台湾関係法などに基づき、武器の売却を続けてきた。戦闘機F16や軍用無人機、自走砲やロケット砲システムなどを提供・承認した。
アーミテージ氏は「米政府の台湾政策は維持されるが、最近は台湾との付き合い方に緩やかな変化がある。貿易交渉はその流れの中にある」と話した。米国と台湾は1日に新たな貿易協議の枠組みを立ち上げると発表した。
中国が台湾に侵攻した場合に日本が自衛隊を派遣すべきかに関しては明言を避けた。「コメントするつもりはない。日本政府の判断だ」と述べた。
日本経済新聞の調査で、中国が新疆ウイグル自治区に航空自衛隊のAWACSと同形状の構造物を設置したとわかった。
アーミテージ氏は「中国は日本がこれを見ているとわかっている。中国の狙いは国民や指導者を脅すことだ」と断言した。「それは失敗に終わるだろう。中国がやっているのはゲームだ」と非難した。
岸田政権が決めた防衛費の増額方針を歓迎した。「私のビジョンは日米の国旗が並ぶ共同基地のようなイメージだ。おおむねその方向で進んでいる」と訴えた。
アーミテージ氏は2003年に始まったイラク戦争時に「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」と自衛隊派遣を求めるメッセージを送り、日本は受け入れた。
岸田文雄首相が日中関係について「安定的で建設的な関係を維持することは大事だ」と話したことに触れた。「対話しながら、一方で日本人の命と生活を守るために必要なことをやるのは正しい」と評価した。
6月末にスペインで開く北大西洋条約機構(NATO)首脳会議には日韓やオーストラリアなどの首脳らも参加する。
アーミテージ氏は日米豪印と欧州の最近の軍事演習を取り上げ「交流は続く。アジアとNATOの関係は進化している」と説明した。NATO軍のアジア駐留には否定的な見方を示した。
核・ミサイル開発を続ける北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は米国の専門家である崔善姫(チェ・ソンヒ)氏を外相に任命した。アーミテージ氏は「崔氏は核問題にも精通し、(対話への)良い兆候の可能性はある」と語った。
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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Editor-s-Picks/Interview/U.S.-needs-arms-storage-in-Japan-in-case-of-Taiwan-conflict-Armitage?n_cid=DSBNNAR 』
「米国は対中関税の撤廃を」 IMFが経済審査報告
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN250860V20C22A6000000/
『【ワシントン=高見浩輔】国際通貨基金(IMF)は24日、対米経済審査報告書を公表した。米経済は景気後退を引き起こすことなく物価や賃金の上昇を抑えるという「やっかいな仕事」が求められると指摘。状況を改善するための具体策として過去5年間に中国などに対して導入した関税の撤廃を提案した。
報告書は「鉄鋼やアルミ、中国から輸入する幅広い品目について関税を撤廃すれば経済成長を支えつつ、インフレを抑制できる」とした。トランプ前政権が中国に課した制裁関税の撤廃は、バイデン政権の検討課題となっている。輸入価格が引き下がるため、米国内の物価を押し下げる効果があるとされる。
報告書は新型コロナウイルス禍を受けて導入した過去の景気刺激策の効果が、今後どれほど物価を押し上げるか不透明だと分析した。具体的には現金給付によって膨らんでいる家計の貯蓄が取り崩され、消費を押し上げる点に触れた。
米連邦準備理事会(FRB)による急速な利上げを支持しつつ「政策金利の予想について明確なガイダンスを事前に発信すべきだ」と注文を付けた。「強引な政策対応は、金融の急激な引き締めと米国の景気後退を誘発する危険性があり、世界経済に負の影響を及ぼす」とも言及した。
イエレン米財務長官は同日、IMFのゲオルギエバ専務理事と面会した。』
米欧と対抗、BRICS軸に 中国が模索
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM235220T20C22A6000000/
『【北京=羽田野主、ニューデリー=馬場燃】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は23日、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカと構成するBRICSのオンライン形式による首脳協議を主宰した。中ロへの非難を強める米欧に対抗するため、BRICSの連携を強めようとしている。
習氏は演説で「冷戦的思考や集団的対抗を排し、一方的な制裁や制裁の乱用に反対する」と強調し、米欧などのロシア制裁に反発した。
習氏は22日にはロシアの侵攻によるウクライナ危機をめぐって「実力に基づく地位を妄信して軍事同盟を拡張し、他国の安全を犠牲にすれば必然的に(自国の)安全も苦しい立場に陥る」と発言した。米国が主導してロシアに圧力をかける北大西洋条約機構(NATO)を批判した。
BRICSの枠組みによる連携で、大きなカギをにぎるのはインドだ。
インドは日米やオーストラリアとともに構成する4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」に入る一方で、ウクライナに侵攻したロシアへの非難は見送っている。インドは兵器輸入の約5割をロシアに頼る。
インドと中国には国境係争地での対立がある。中国は経済での結びつきを強めて取り込む戦略を描いているとみられる。中国国営の新華社は6月9日に中印の貿易額が2021年に初めて1000億ドル(約13兆5000億円)を超えたと伝えた。
インド市場には、中国の小米(シャオミ)やOPPO(オッポ)などのスマホメーカーが進出。中国もインド産の唐辛子やクミン、フェンネルなどの香辛料を大量に買い入れている。新華社は「中印の市場や人口に比べ両国の貿易額はまだ不十分」との見方を伝え、今後さらに貿易額が膨らむ可能性があると指摘した。
中国が主導して設立したBRICS諸国が運営する新開発銀行(NDB)は5月にインドに地域事務所を設立したと発表した。NDBは上海に本部を構える。インフラ整備や農村振興などを支援し、インドを引き寄せる狙いがありそうだ。
習氏は24日には加盟国以外の新興国や途上国もオンライン協議に招く。習氏は23日「志を同じくする仲間が一日も早くBRICSに加入できるようにすべきだ」と述べ、加盟国の拡大に意欲をみせた。インドネシアやサウジアラビア、アルゼンチンなどを想定しているとみられる。
ただ中ロとの接近を強く印象づけるBRICS加盟には慎重な国が多いとみられる。インドも当初は先進国への対抗軸として新興国の枠組みに強い関心を示していたが、現在は中国に対抗するクアッドに軸足を移している。
習氏は6月15日にロシアのプーチン大統領と電話協議した。BRICSや上海協力機構(SCO)など中ロが主導する枠組みを使って「国際秩序とグローバルガバナンスをより正しく合理的な方向に発展させよう」と呼びかけた。
中国の習指導部は外務省でロシア外交を支えてきた楽玉成外務次官を異動させた。ロシア一辺倒を修正しつつも、今夏に見込まれるバイデン米大統領との協議を見据え、中ロ結束を演出し、対米交渉を有利に進めようとする思惑が透ける。
【北京=羽田野主、ニューデリー=馬場燃】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は23日、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカと構成するBRICSのオンライン形式による首脳協議を主宰した。中ロへの非難を強める米欧に対抗するため、BRICSの連携を強めようとしている。
習氏は演説で「冷戦的思考や集団的対抗を排し、一方的な制裁や制裁の乱用に反対する」と強調し、米欧などのロシア制裁に反発した。
習氏は22日にはロシアの侵攻によるウクライナ危機をめぐって「実力に基づく地位を妄信して軍事同盟を拡張し、他国の安全を犠牲にすれば必然的に(自国の)安全も苦しい立場に陥る」と発言した。米国が主導してロシアに圧力をかける北大西洋条約機構(NATO)を批判した。
BRICSの枠組みによる連携で、大きなカギをにぎるのはインドだ。
インドは日米やオーストラリアとともに構成する4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」に入る一方で、ウクライナに侵攻したロシアへの非難は見送っている。インドは兵器輸入の約5割をロシアに頼る。
インドと中国には国境係争地での対立がある。中国は経済での結びつきを強めて取り込む戦略を描いているとみられる。中国国営の新華社は6月9日に中印の貿易額が2021年に初めて1000億ドル(約13兆5000億円)を超えたと伝えた。
インド市場には、中国の小米(シャオミ)やOPPO(オッポ)などのスマホメーカーが進出。中国もインド産の唐辛子やクミン、フェンネルなどの香辛料を大量に買い入れている。新華社は「中印の市場や人口に比べ両国の貿易額はまだ不十分」との見方を伝え、今後さらに貿易額が膨らむ可能性があると指摘した。
中国が主導して設立したBRICS諸国が運営する新開発銀行(NDB)は5月にインドに地域事務所を設立したと発表した。NDBは上海に本部を構える。インフラ整備や農村振興などを支援し、インドを引き寄せる狙いがありそうだ。
習氏は24日には加盟国以外の新興国や途上国もオンライン協議に招く。習氏は23日「志を同じくする仲間が一日も早くBRICSに加入できるようにすべきだ」と述べ、加盟国の拡大に意欲をみせた。インドネシアやサウジアラビア、アルゼンチンなどを想定しているとみられる。
ただ中ロとの接近を強く印象づけるBRICS加盟には慎重な国が多いとみられる。インドも当初は先進国への対抗軸として新興国の枠組みに強い関心を示していたが、現在は中国に対抗するクアッドに軸足を移している。
習氏は6月15日にロシアのプーチン大統領と電話協議した。BRICSや上海協力機構(SCO)など中ロが主導する枠組みを使って「国際秩序とグローバルガバナンスをより正しく合理的な方向に発展させよう」と呼びかけた。
中国の習指導部は外務省でロシア外交を支えてきた楽玉成外務次官を異動させた。ロシア一辺倒を修正しつつも、今夏に見込まれるバイデン米大統領との協議を見据え、中ロ結束を演出し、対米交渉を有利に進めようとする思惑が透ける。』
安倍元総理の経済ブレインで米ノーベル賞学者が「アメリカは新冷戦に負ける」
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220624-00302349
※ ヤレヤレ…。
※ またいつもの、「安部元総理の経済ブレイン」「米ノーベル賞学者」の「権威に従え!」か…。
※ そういう「権威」を持ち出してる段階で、その言説に「説得力は無い」ことを、自認しているようなものだろう…。



『安倍元総理の経済面のブレインで、米ノーベル経済学受賞者のジョセフ・スティグリッツ博士が、6月22日「アメリカは新冷戦に負ける」とコメントした。消費税も「今は10%に上げてはならない」と忠告したのに日本は上げた。
◆米ノーベル賞学者が「アメリカはいかにして新冷戦に負けるのか」
6月22日、米ノーベル経済学受賞者でコロンビア大学の教授でもあるジョセフ・スティグリッツは、米メディアのScheerpostで「アメリカはいかにして新冷戦に負けるのか」と述べている。彼の論理は、おおむね以下のようなものである。論議しやすいように、筆者が適宜番号を付けて抜粋した。
1.アメリカは中国とロシアを相手とした「新冷戦」で負けるだろう。ソ連崩壊後20年近くの間、アメリカは「明らかにナンバーワンだった」が、中国とロシアを覇権争いの相手とした「新冷戦」では、アメリカに勝ち目はない。
2.なぜなら、アメリカはソ連が崩壊した後、中東での悲惨な誤った戦争、2008年の金融危機、(アメリカ国内における)不平等の拡大、アメリカの経済モデルの優位性に対する疑問など、その他の危機が起きたからだ。さらに、大統領選挙期間におけるクーデターの試み(米議会議事堂乱入事件)などがあった。これらはアメリカの政治的および社会的生活のいくつかの側面が深く病的になったことを示唆するに十分な証拠だ。
3.アメリカがが「新冷戦」に乗り出すのであれば、勝つために何が必要かを理解しなければならない。冷戦は最終的には「魅力と説得力のソフトパワー」によって勝つ。世界のトップに立つには、「残りの人々」を説得しなければならない。
4.アメリカは世界最高の爆撃機とミサイル・システムを作る方法を知っているかもしれないが、トップに立つにはアメリカの製品だけでなく、開発途上国や新興市場国の人々への社会的、政治的あるいは経済的システムをも考慮しなければならない。
5.アメリカはもちろんトップの座を剥奪されることを望んではいない。しかし、中国が経済的に米国を凌駕することは、どのような公式指標を使用しても避けられない。中国の人口はアメリカの4倍であるだけでなく、その経済はまた、長年にわたって3倍の速さで成長し、実際、2015年にはすでに購買力平価の面でアメリカを上回っている。
6.「新冷戦」構造は、ロシアがウクライナに侵攻するずっと前から始まっていた。だからアメリカ高官は戦争が長引くことの脅威に注意せよ、つまり中国から注意をそらしてはならないと警告している。
7.アメリカはまた、世界の発展途上国や新興市場の何十億人もの人々の心と精神を勝ち取らなければならない。世界の好意を求めるにあたり、アメリカは多くの失われた地盤を埋め合わせなければならないだろう。他の国々を搾取してきたその長い歴史はアメリカの役に立たず、深く根付いた人種差別主義も役に立たない。
8.気候変動に関しては、信頼性の格差はさらに大きく、主要な新興市場が温室効果ガス排出の主要な発生源となっているが、アメリカ自身の累積排出量は依然として圧倒的に大きい。
9.ヨーロッパとアメリカは、道徳的に正しく、経済的に賢明なことについて、他人に講義することに秀でている。しかし、アメリカはもはや道徳的な高みを主張することはなく、助言を分配する信頼性も持っていない。同時に、中国は講義を行っておらず、貧しい国々にハード・インフラを提供することに優れている。言うまでもなく、これらの国々はしばしば多額の借金を負っている。しかし、発展途上国における債権者としての欧米銀行自身の行動を考えると、欧米先進諸国が偉そうに他国に指をさす立場には、ほとんどない。
10.欧米は、我々の経済、社会、政治システムを、再び世界の羨望の的としなければならないが、そのためにはアメリカはたとえば銃による暴力、環境規制、不平等と人種差別など、多くのことを改善しなければならない。これらのことにおいて、アメリカが世界のリーダーたる資格があることを証明できるまでは、アメリカが中国やロシアを相手に「新冷戦」に突進するのは賢明ではない。
以上、実に示唆に富む指摘だ。
◆スティグリッツ博士の指摘に関する解釈
A:人類の85%(「3」と「4」と「7」に関して)
これは正に、6月19日のコラム<ロシアが「新世界G8」を提唱_日本人には見えてない世界>に書いた内容を、言葉を変えて言っているようなものだ。
習近平国家主席が6月17日にロシアのサンクトペテルブルク国際経済フォーラムのビデオ演説で言っていた「新興国と発展途上国の声を広め、その発展を促進する必要がある」とロシア側が6月11日に提唱した「新世界G8」を提唱する論理と同じだ。
特にスティグリッツ論の「3」に書いてある「残りの人々」とは筆者が当該コラムで分析した「人類の85%」に相当する。
アメリカを筆頭とする西側先進諸国は、この「人類の85%」を「下等人種」とみなす傾向にある。
日本もその例外ではない。
先進7ヵ国「G7」に入っている「アジアの国は日本だけだ」と岸田首相も何かにつけて「豪語」しており、遥か昔の「脱亜入欧」から出発した「欧米崇拝アジア蔑視」から抜け出していない。これは即ち、筆者がコラムに書いた言葉を使えば、「わが日本国は、残り85%とは違います!」と宣言しているようなものなのだが、日本はこのことにも気が付いていない。
このたびスティグリッツ博士が突いたのは、この盲点である。
B:中国の発展スピードと購買力平価(「5」と「6」に関して)
この問題もやはり6月19日のコラム<ロシアが「新世界G8」を提唱_日本人には見えてない世界>に書いた論理と同じで、ロシアが世界の経済力のランキングに用いた「購買力平価」の米中比較を見てみると、以下の図1のようになる。
図1
IMFデータを基に筆者作成
赤が中国で青がアメリカを表しているが、たしかに2016年データでクロスしている。ということは「2015年」で中国はアメリカを追い抜いているということだ。
ノーベル経済学受賞学者が「購買力平価」を用いて「その国の経済力」を判断しているので、ロシアの「新世界G8」発想が、まんざら「新興国が何を言うか」ということにはならないことが見えてくる。
まちがいなく「アメリカに追随せず」、「対露制裁を行わない」という「非西側諸国」=「人類の85%」は「新世界」を形成しつつあり、その「85%」にとって「魅力的な世界のリーダーなのか否か」が問われているのである。
増加率(線の傾き)も2017年からは急激に上がっている。
中国経済は明日にも崩壊するという期待的観測が、日本では今も(一部の人に)もてはやされているようだが、「データは嘘をつかない」。
誰もがよく目にする国内総生産GDP増加率推移の米中比較を図2に念のため示そう。
図2
IMFデータを基に筆者作成
いや、これは増加率だけだからと思う人たちのために、誰もが良く見るGDP絶対値推移の米中比較を、これも念のため示そう。
図3
IMFデータを基に筆者作成
まだアメリカが上だが、その差は縮みつつあり、しかも追いかける「傾き」(増加率)が年々大きくなっている。
ウクライナ戦争は総合的な結果として、中国が「非ドルのアジア・ユーラシア経済圏」を実現することに貢献すると、拙著『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』第六章にさまざまなデータを上げて詳述した。それは合っていたということになろうか。
C:中国は講義をしない(「9」に関して)
習近平はよく演説の中で「われわれは、あなた(アメリカ)に説教される覚えはない」という言葉を使うが、これはスティグリッツ博士が使うところの「講義をする(lecture)」に相当する。アメリカは他国に「アメリカ流の民主主義」を押し付け、「民主を実行させるために戦争という手段を用いる」。
これが、バイデン政権を支えるネオコン(ネオ・コンサーバティヴ=新保守主義)のやり方で、この手段はその昔のスターリンのコミンテルンのやり方に似ていて「革命を輸出する」の代わりに「民主主義を輸出する」のだが、「平和的手段で民主主義を輸出する」のなら大いに歓迎するが、常に「戦争ビジネス」と連携しながら実行している。アメリカの武器商人が儲かるような構造でアメリは動いている。
「人類の85%」はそのことを強く認識し、「非西側諸国」として結び付いているが、日本は「アメリカに追随する西側諸国15%」に属しているので、この「事実」が見えない。
この「事実」を指摘した途端に「陰謀論者」と罵倒する精神的環境に日本は汚染(洗脳?)されてしまっているので、ここから抜け出すのは相当に困難なことだろう。
しかし、スティグリッツ博士の指摘なら耳を傾けるだろうか?
◆安倍元総理の経済ブレインだった「消費税反対」のスティグリッツ博士
安倍元総理は経済政策に関して常にスティグリッツ博士にアドバイスを求めていた。たとえば<安倍総理大臣とスティグリッツ・コロンビア大学教授との会談>や<安倍首相「アベノミクスに意見を」 スティグリッツ氏に 国際金融経済分析会合>など枚挙にいとまがないが、最も注目すべきは2016年3月16日の<米ノーベル経済学者が「消費税引き上げる時期ではない」と安倍首相に直言 スティグリッツ氏「経済情勢の変化に順応しなければならない」と>であると言っていいだろう。タイトルにある通り、スティグリッツ博士は翌年4月の消費税率10%への引き上げは「タイミングでない」と述べたが、結局消費税は引き上げられた。それが日本の庶民の生活にマイナスの影響を与え、参院選に入った今、何やらこんな情報がネットでトレンド入りしているようだ。
ノーベル経済学受賞学者スティグリッツ博士の「消費税を10%に上げるな」という忠告を聞き入れていれば、こんなことにならなかったのではないだろうか。
アメリカが中露に仕掛ける「新冷戦」は、「スティグリッツ博士の忠告を聞けばよかった」という結果をもたらすのだろうか?世界を俯瞰的に見る視点を持ちたい。
遠藤誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『もうひとつのジェノサイド 長春の惨劇「チャーズ」』(7月初旬出版予定、実業之日本社)、『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』、『 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』、『ポストコロナの米中覇権とデジタル人民元』、『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。』
【日刊 アジアのエネルギー最前線】 自由で開かれたインド太平洋戦略,スリランカとフィリピンの新たな動きに注目したい
http://blog.livedoor.jp/adachihayao/archives/2021839.html
『【日刊 アジアのエネルギー最前線】 自由で開かれたインド太平洋戦略,スリランカとフィリピンの新たな動きに注目したい
http://www.adachihayao.net
2022年6月24日 金曜日 晴れ
日本が主導する「自由で開かれたインド太平洋戦略FIOIP」,米国が主導する「インド太平洋枠組みIPEF」,これらの対中包囲網の中で,微妙な立ち位置にあるのが,スリランカとフィリピンであるが,両国とも最近になって政治的な大きな動きがあった,私も大きな関心を持って動きを見てきた,
スリランカでは,国内の経済的混乱から,首相人事が行われ,新任のウィクラマシンハ首相が,日本大使館に駆け込んで助けを求めた,新首相の次の動きは,日本などと援助国会議の招集である,日本がODA主導した頃は,援助国会議が機能的に働いていたが,中国主導で全く機能していなかった,
フィリピンは,ドゥテルテ大統領主導の下で,南シナ海の領有権を棚上げして,中国との資源開発を共同で進めることになっていたが,政権交代を前にして,ロクシン外相が,南シナ海の自国の排他的経済水域の共同資源探査に向けた協議を打ち切ったことを明らかにした,新政権が継承するか問題だ』
USTR代表、対中関税「重要な交渉材料」 引き下げ慎重
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN22F2Q0S2A620C2000000/
『【ワシントン=鳳山太成】米通商代表部(USTR)のタイ代表は22日、中国製品に課している制裁関税について「重要なレバレッジ(てこ)の一部だ」と述べ、中国に譲歩を促すための交渉カードだとの認識を示した。バイデン政権が検討している対中関税の引き下げに改めて慎重な姿勢をみせた。
議会上院の公聴会で証言した。タイ氏は「貿易交渉の担当者は決してレバレッジを手放さない」と指摘し、中国に不公正な貿易慣行をやめさせるために制裁関税を維持する重要性を説いた。
バイデン米政権は約40年ぶりの高インフレを抑えるため、対中関税の引き下げを検討している。USTRが法律に基づいて関税の見直し作業を進めているが、タイ氏は「バイデン大統領がまだ決めていない」と語り、大統領の決断次第になると明らかにした。
バイデン政権内では対中関税の扱いを巡って意見が分かれている。タイ氏は中国に圧力を保つために関税を維持すべきだとの立場だ。イエレン米財務長官はインフレ対策を優先して消費財の対中関税を下げるべきだと唱えている。
この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/US-China-tensions/USTR-Tai-calls-U.S.-tariffs-on-Chinese-goods-significant-leverage?n_cid=DSBNNAR 』
国際供給網、混乱に拍車 税関検査10倍超―米ウイグル禁輸法
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022062100622&g=int
『【ワシントン時事】米国で21日、中国・新疆ウイグル自治区からの輸入を原則禁止する「ウイグル強制労働防止法」が施行された。米税関当局による貨物検査の対象取引が10倍超に膨らむ可能性があり、国際サプライチェーン(供給網)の混乱に拍車が掛かりそうだ。
「脱中国」で強制労働阻止 世界に影響波及へ―米ウイグル禁輸法施行
米税関は全てのウイグル産品の輸入を差し止める方針だが、重点的に検査する品目としてアパレルや綿製品、シリコン原料「シリカ」を使った製品、トマト製品を指定した。新法施行を前に、過去に指定品目を米国へ輸入した世界の約2000社に警告文を送付しており、これら企業が真っ先に「検査の標的」(米メディア)になる。
米税関は新疆以外の地域や第三国を経由した迂回(うかい)輸入にも目を光らせる。ウイグル産の綿花を仕入れている中間製造業者はインドやバングラデシュ、ベトナムなどに広く点在しており、これら新興国から完成品がアパレルブランドへ出荷される「原産地隠し」(税関)を阻止するためだ。
インターネットを通じた個人輸入も「額を問わず新法が適用され得る」(同)。米国土安全保障省は、法施行後に税関検査の対象取引が年1150万件以上増え、昨年比で少なくとも11.5倍になると試算。「全ての輸入品の税関手続きが停滞しかねない」と説明しており、新型コロナウイルス危機を背景とする供給網の混乱が一段と拡大する恐れもある。 』
グアテマラ外相「台湾と外交継続」移民・経済で米と連携
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1236L0S2A610C2000000/
『【メキシコシティ=清水孝輔】中米グアテマラのマリオ・ブカロ外相は日本経済新聞の取材に応じ、台湾と結ぶ外交関係について「間違いなく続ける」と明言した。中南米では中国の影響力拡大により、台湾と断交する動きが相次いでいる。ブカロ氏は中国よりも、移民や経済で連携する米国との外交を優先する考えを示した。
台湾と外交関係をもつ国は世界で14カ国あり、中南米が8カ国を占める。その中でグアテマラは外交関係を結んだのが1933年と最も古く、経済規模も最大だ。ブカロ氏は「我々にとって(中国よりも)カギである米国・台湾との関係を続ける」と強調。その上で「台湾の平和と主権、領土保全が守られるように支援を続ける」と述べた。
中国は経済力を背景に、中南米の国々に台湾と断交するように促してきた。2017年にパナマ、18年にエルサルバドルとドミニカ共和国、21年にニカラグアが台湾と断交した。グアテマラのジャマテイ大統領もメディアの取材に対し、中国から新型コロナワクチンの提供を見返りに台湾断交を迫られたと示唆したことがある。
グアテマラは農業と繊維が主力産業で、世界銀行によると20年の国内総生産(GDP)は776億ドル(約10兆5000億円)。同じく台湾と外交を結ぶパラグアイの約2倍、ホンジュラスの約3倍だ。台湾と外交関係を結ぶ国はカリブ海のハイチや南太平洋の島国ツバルなど小国が中心で、グアテマラは最も経済規模が大きい。
グアテマラは移民問題や経済面で米国との関係が深い。米国やグアテマラなど20カ国は10日、米ロサンゼルスで開かれた米州首脳会議で移民問題の共同宣言を発表した。移民の出身国などに対する支援を拡大するほか、就労目的で定期的に行き来できるような機会を提供する方針などを盛り込んだ。
ブカロ氏は合意について「(移民問題に)人権の尊重や責任の共有をもたらす」と成果を強調し、「周辺国や民間企業と協力して根本的な原因の解決に取り組む」と述べた。米税関・国境取締局(CBP)によると、グアテマラ出身の不法移民の拘束者数は21会計年度に28万3035人で、全体の16%を占めている。
ハリス米副大統領は移民問題の解決に向け、民間企業に移民出身国である中米への投資を呼びかけている。自動車部品大手の矢崎総業はグアテマラ西部のメキシコとの国境の近くに工場を設け、23年に生産を始めたい考えだ。ブカロ氏は「移民の出身地である国境地帯の人々が希望を持てるようになる」と投資を歓迎する姿勢を示した。
米国では中国に依存したサプライチェーン(供給網)の地政学リスクを懸念する声が高まっている。イエレン米財務長官は4月、信頼できる国で供給網を構築することの重要性を指摘した。ブカロ氏は「グアテマラは生産移転の機会を提供できる」と話し、米国との連携を通じて製造業などの投資拡大につなげたい考えを示した。
ただ足元ではグアテマラと米国の溝も浮き彫りになっている。10日に閉幕した米州首脳会議には、メキシコなど8カ国の首脳がボイコットした。グアテマラのジャマテイ氏も米州首脳会議を欠席し、代理としてブカロ氏が出席した。ジャマテイ氏は、自身が任命した検事総長を米政府が汚職リストに加えたことに反発していた。
ブカロ氏は「懸念を示したのは大統領だ」と欠席の理由について言及を避けた一方、「米政府とは長期的な関係があり、グアテマラは平和や民主主義といった価値観を共有している」と強調した。汚職疑惑をめぐる米政府の措置に対する不満を示す一方で、全面的な政治対立は避けたい考えがあるとみられる。
Mario Bucaro スペインのサラマンカ・ポンティフィシア大学とグアテマラのサン・カルロス・デ・グアテマラ大学で修士(法学)。2018年からグアテマラの駐イスラエル大使、20年から駐メキシコ大使などを務めた。22年2月から現職。
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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Editor-s-Picks/Interview/Guatemala-vows-to-maintain-Taiwan-ties-top-diplomat-says?n_cid=DSBNNAR 』