二階幹事長が「厳重注意」 次男の銀座「酩酊写真」
「週刊文春」編集部2021/08/25
source : 週刊文春 2021年9月2日号
genre : ニュース, 社会, 政治
https://bunshun.jp/articles/-/48140?s=09
※ こういう記事も、出回るようだ…。

二階幹事長が「厳重注意」 次男の銀座「酩酊写真」
「週刊文春」編集部2021/08/25
source : 週刊文春 2021年9月2日号
genre : ニュース, 社会, 政治
https://bunshun.jp/articles/-/48140?s=09
※ こういう記事も、出回るようだ…。

二階幹事長の交代検討 首相、9月にも党役員人事
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE305V20Q1A830C2000000/

『菅義偉首相は自民党の二階俊博幹事長を交代させる検討に入った。二階氏は30日に首相官邸で首相と会談した際、自身の交代を含めた執行部の刷新を進言した。首相は9月にも党役員人事を実施する日程で調整する。
二階氏は会談で「この局面を打開するのは人事しかない」と述べ、幹事長交代を容認する考えを伝えた。首相は謝意を示した。
二階氏は安倍前政権から幹事長を5年程度務め、党内から交代を求める意見が出ていた。安倍晋三前首相と二階氏は衆院選の候補者調整を巡って対立している。首相は9月17日告示の党総裁選前にも党役員人事を断行することも視野に入れる。
菅内閣は支持率の低迷が続いている。次期衆院選が迫るタイミングで党運営の要となる幹事長らを交代させて党の清新さを印象づける狙いがある。党役員人事にあわせ、内閣改造に踏み切るべきだとの声もある。
二階氏は2020年9月の総裁選でいち早く首相を支持し、今年9月の総裁選でも首相再選をめざす意向を示していた。
総裁選への出馬を表明した岸田文雄前政調会長は「総裁を除く党役員は1期1年、連続3期まで」と語り、二階氏の再任を否定していた。
首相は早急に後任人事に着手する。総務会長や政調会長、選挙対策委員長らの交代の是非も検討する。首相周辺からは新たな顔ぶれに中堅や若手、女性議員の積極登用を促す意見があがっている。
首相は次期衆院選を巡る日程の調整も進める。党内で衆院解散のない任期満了選挙として10月21日の任期満了前の「10月5日公示・17日投開票」とする案が浮上する。総裁選で選ばれた新総裁が10月に衆院を解散する選択肢も残る。
【関連記事】
・「次の自民党総裁」 世論調査が映す支持基盤
・二階氏、任期制限に不快感 岸田氏は安倍氏らに支援要請
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室橋祐貴
日本若者協議会 代表理事
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分析・考察 細田派、麻生派が菅総理支持を表明しない中、大きな決断に出ましたね。ご自身は勇退する代わりに、息子を後継として公認してもらう、という形でしょうか。
ただ、党内力学的には大きな一手ですが、党内人事が変わっても菅内閣であることに変わりはなく、世論の支持率が大きく変わるとは限りません。出来レースではなく、正面切って総裁選で議論を交わすことが、支持率転換にとっても重要だと思われます。
2021年8月31日 11:00いいね
35
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菅野幹雄
日本経済新聞社 ワシントン支局長・本社コメンテーター
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分析・考察 遠い米国からのコメントで恐縮ですが、当地をはじめ世界から注目されるニュースになると思います。
二階幹事長自ら交代を「進言」したことの裏側には何があるのか、興味があります。幹事長刷新を売り物にしようとした岸田氏に先手を打つ格好であり、下村氏の出馬断念と相まって「菅体制」の継続を巡る自民党内の力学の強まりといえるのでしょうか。
幹事長は秋の衆院選の責任を取る立場で、もし秋の結果が振るわなければ次期幹事長の責任が問われます。「自民党の論理」がもたらした動きだとしたら、それを日本の有権者がどう評価するかも見ものです。中国に近いとされる二階氏。日中関係でもどんな変化があるのでしょうか。
2021年8月31日 7:32 (2021年8月31日 7:33更新)
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100 』
参勤交代の最大の弊害は国許を顧みない若殿が育ったこと
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/c08610/
※ この話しも、時代小説読んでると、頻出する…。
※ 帝国的統治の要諦は、「分断して統治せよ。」だ…。
※ 国侍と江戸侍(定腑(じょうふ)の者)の不仲は、幕府にとっては「シメシメ…。」だったろう…。
※ 統治していく上で、最も困難なのは、「被統治者の頭の中」を作り変え、操作することだろう…。
※ それが、「国もの」と「江戸もの」の二種類に分かれていたら、やり易かっただろう…。
※ それとなく、「競争心を煽って」対抗させることも可能だったろうからな…。
※ 「幕府瓦解の危機」が迫っても、藩論は四分五裂…。なかなか「一つにまとまること」は、難しかったろう…。
※ 逆に、「討幕運動」及び「御一新」後は、強力に「何らかの求心力のシンボル」を必要とし、「錦の御旗(菊のご紋)」が駆り出されたということも、ありそうだ…。




※ 藤田東湖氏、初めてご尊顔を拝する…。徳川斉昭候(慶喜氏の親父)の「懐刀」と言われた人物だ…。
※ こういうお顔のお人だったんだな…。
『浅野内匠頭は「田舎侍」にあらず
長矩と容保二人に限ったことではない。江戸幕藩体制下の藩主たちは、ほぼ例外なく江戸藩邸で生まれ、江戸で成長した。
藩主は参勤交代によって国許と江戸とを往復するが、妻子は江戸に居住することを命じられていたからだ。人質である。世継ぎは江戸で生まれ、江戸で若殿として養育されるのである。
『忠雄義臣録第三』より。吉良に斬りかかる長矩を描いている。なぜこのような暴挙に及んだかについて、長矩は調べに対し「私的に遺恨あり、前後を忘れ、討ち果たそうと及んだ」と述べたという。藩の存亡、藩士・領民の存在は頭からすっぽり抜けていた。
東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
『忠雄義臣録第三』より。吉良に斬りかかる長矩を描いている。なぜこのような暴挙に及んだかについて、長矩は調べに対し「私的に遺恨あり、前後を忘れ、討ち果たそうと及んだ」と述べたという。藩の存亡、藩士・領民の存在は頭からすっぽり抜けていた。
家督を継いで晴れて藩主の座に就くと、父と同じく国と江戸を行き来し、その子どもはまた江戸で誕生し、江戸で育つ。
参勤交代によってできた奇妙なシステムだ。
何しろ若殿は「お国」を知らない。もちろん江戸家老や側近から特徴や事情は「聞かされて」はいたろうが、実際に「見る」ことなく育つ。このあたり、親の代から引き継いだ選挙区は地方にあるが、東京で生まれ育った現代の2世議員も、全く同じだろう。
こうして育った若殿が、長じて藩主となると、どうなるか?
江戸が好きで、田舎を避けるようになるのは想像に難くない。
日本近世史学者の大石学氏(現東京学芸大学名誉教授)に取材する機会を得た際、大石氏は藩主たちのこの特徴を熱心に語った。藩主たちにとっては、「江戸こそが“ホーム”であり、国許が“アウェー”」だと。
また、史書にもそのような記載が散見されることも説明してくれた。
8代将軍・徳川吉宗に仕えた儒学者の荻生徂徠(おぎゅう・そらい)は自著『政談』で、「(大名たちは)いずれも江戸育ちにて、江戸を故郷と思う人なり」と書いている。
江戸幕府の公式史書『徳川実紀』も、江戸後期の実態をこう綴る。
「妻子をも、みな府内(江戸)に置くことゝなりしかば、封地(領国)にあるよりも、参府(参勤で江戸に行くこと)を楽しむ時情となれり」
冒頭に書いた浅野長矩は、吉良上野介(きら・こうずけのすけ)に「田舎侍」と罵倒(ばとう)され松之廊下で刃傷に及んだといわれるが、長矩は鉄砲洲(現在の東京都中央区)の赤穂藩上屋敷で誕生した正真正銘の都会っ子だったのだ。
『築地八町堀日本橋南絵図』。赤枠の部分が鉄砲洲。青く囲ったあたりに赤穂藩上屋敷があった(嘉永〜文久期の絵図なのですでになくなっている)。鉄砲洲のすぐ左下の赤く塗られたエリアが本願寺で、現在の築地・銀座にほど近い。国立国会図書館所蔵
元禄時代に刊行された大名の評判記『土芥寇讎記』(どかいこうしゅうき)は長矩をこう評する。
「政道は幼少より成長したいまに至るも、家老にまかせきり」
政道、つまり国許の藩政に、長矩は興味もなかったことがうかがえる。
藤田東湖が批判した「定府の人」の性質
一方、江戸かぶれの藩主や、江戸藩邸詰めの藩士たちを、国許はどう見ていたのだろう?
『土芥寇讎記』は、肥前平戸藩の藩士たちについてこう記す。
「江戸詰めは江戸生まれの(国許から見れば)新参者が多く、藩主松浦鎮信(まつら・しげのぶ)は器量良しを好むので容姿端麗の者が多いが、彼らは国許へ行くことを嫌がる」
鎮信は平戸藩初代藩主で、天文18(1549)年生まれ、慶長19(1614)年没。戦国期〜江戸初期の大名だ。全国の大名が江戸に参勤するのは関ケ原の戦い(慶長5 / 1600年)で家康が勝利してからだが、そのわずか14年後には、すでに江戸詰めの藩士は国へ帰ることを嫌がっていたというのである。当然、国許も彼らを嫌っていたろう。
時代はぐっと下って幕末、水戸の烈公・徳川斉昭(とくがわ・なりあき)のブレーンだった藤田東湖(ふじた・とうこ)も『常陸帯』(ひたちおび)で、「定府の人(江戸藩邸の藩士)は水戸の人を田舎者と嘲(あざけ)り、水戸の士は定府の人を軽薄者と謗(そし)り政事の妨(さまたげ)となりぬれば」と述べ、江戸詰めと国許藩士の確執が藩政の妨げになっていると批判している。
さらに、江戸詰めの人の性質は「狡黠」(こうかつ)で、「剛毅朴訥」(ごうきぼくとつ / 意志が強く飾り気がない)の気風を失っていると手厳しい。
水戸藩は定府大名だが、他藩にも同様の批判があったろう。
(左)藤田東湖 / 『水藩人物肖像図』(右)松平容保 /『幕末・明治・大正回顧八十年史』国立国会図書館所蔵
江戸と国許に確執が生じたのは、江戸で消費する藩費が莫大な額にのぼっていたことが原因だったと、前回書いた。そのことに悩んでいさめようとした結果、藩主に疎まれた人物もいた。幕末の会津藩家老・西郷頼母(さいごう・たのも)だ。
頼母が仕えた会津藩第9代藩主・松平容保は、時代劇などでは不器用だが幕府への忠義に厚い「義」の君主として描かれる。だが、領国では別の評価があった。
そもそも容保は美濃高須藩主・松平家の出身である。それが父の弟が治めていた会津に養子として入った。こう書くと、美濃から遠く会津の地に赴いた印象を受けるが、前出の大石氏よると、江戸の四谷(現在の東京都新宿区)にあった高須藩邸から、和田倉門内(現在の同千代田区)の会津藩邸に引っ越しただけだったという。
江戸藩邸では、徳川宗家に絶対的臣従を貫くという会津の家訓を徹底して叩き込まれた。嘉永4(1851)年、数え16歳で初めてお国入りし、翌年に藩主の座に就いた。
幕府への忠義とプライドに満ちた若き殿様には、中央政府での功名心もあった。文久2(1862)年には京都守護代まで拝命し幕末の動乱に身を投じ、江戸藩邸に加えて京都でも、湯水のごとく藩費を使った。
領民は年貢に喘いだ。国許の人々に、容保はどう映ったろう?
家老の頼母がいさめても聞く耳は持たなかった。その後、官軍が会津に侵攻してくると、頼母は白河口の戦いなどの敗戦の責任も負って、追放される。
参勤交代は東京一極集中の源流
江戸(容保の場合は京都でも)で暮らし、国許を知らない殿様の誕生。国を留守にする藩主に従い、都会風を吹かす側近。彼らと国許の間には、修復しようのない溝があった。
参勤交代の最大の弊害は、ここにあった。
決して幕府が強要したことばかりではない。妻子を人質として江戸に滞在させたことに諸問題の原因あったのは事実にせよ、江戸で生まれ育った嫡男に国を顧みる教育をできなかったこと、また、江戸藩邸での支出を抑制できなかったことなど、諸藩にも問題はあった。
問題の根底にあるのは、江戸で味わった華美な生活と、その暮らしを維持しようとする虚栄心、見栄ではなかったろうか。
藩は財政状態を好転させるために、江戸藩邸の経費切り詰めと倹約を模索した。だが、実際に首尾よく運んだのは、上杉鷹山(うえすぎ・ようざん)が藩主の時期の米沢藩など数少ない。
政治の中心も、人もカネもすべて東京に投下される「一極集中」は、江戸時代の参勤交代にその源があったのではないだろうか。
参考資料 / 『近世日本の統治と改革』(吉川弘文館)
シリーズ「参勤交代のウソ・ホント?」は今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。
バナー画像 : 会津藩主の参勤交代行列図。右上に磐梯山、2段目中央に藩主が乗った駕籠がある。東北の“要”を担った譜代大名の行列を忠実に描いた壮麗な作品。江戸時代後期作。会津若松市立会津図書館所蔵
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小林 明KOBAYASHI Akira経歴・執筆一覧を見る
1964年、東京都生まれ。スイングジャーナル社、KKベストセラーズなど出版社での編集者を経て、2011年に独立。現在は編集プロダクション、株式会社ディラナダチ代表として、旅行・歴史関連の雑誌や冊子編集、原稿執筆を担当中。主な担当刊行物に廣済堂ベストムックシリーズ(廣済堂出版)、サライ・ムック『サライの江戸』(小学館)、『歴史人』(ABCアーク)、『歴史道』(朝日新聞出版)など。
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「邦人保護」口実に海外派兵訓練
防衛省に塩川・梅村両議員が中止求める(2016年12月13日(火))
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-12-13/2016121314_01_1.html
※ 既に、この時から議論はされていた…。
※ 『塩川氏は、同省が主要訓練事項に「在外邦人等の一時集合場所が暴徒に取り囲まれてしまった場合」「唯一の輸送経路がバリケードで通行妨害にあってしまった場合」の対処を含めていることに触れ「紛争状態にある国に行き、武器を使って邦人救出を行うものだ」と指摘。「自衛隊員が殺し殺されることを想定した訓練は認められない」と中止を求めました。』…。
※ まあ、いつもの話しだ…。
『日本共産党の塩川鉄也衆院議員は12日、航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市、入間市)、陸上自衛隊相馬原演習場(群馬県榛東村)などで同日から行われる「在外邦人等保護措置訓練」の詳細について防衛省の担当者から聞き取り、訓練の中止を求めました。
写真
(写真)在外邦人等保護訓練の中止を求める(右2人目から)梅村さえこ、塩川鉄也両衆院議員ら=12日、衆院第2議員会館
訓練は、自衛隊が海外在住の日本人を救出するために、武器を使用することも可能にした安保法制=戦争法に基づくもの。「保護」された在外邦人に見立てた隊員らは、相馬原演習場から入間基地へ、地雷などの攻撃に耐えるとされる輸送防護車「MRAP」などで公道を使い輸送されます。机上訓練は12日実施。実動訓練は14~16日です。
防衛省担当者は、参加部隊の詳細や訓練スケジュールの公表を拒否しました。
塩川氏は、同省が主要訓練事項に「在外邦人等の一時集合場所が暴徒に取り囲まれてしまった場合」「唯一の輸送経路がバリケードで通行妨害にあってしまった場合」の対処を含めていることに触れ「紛争状態にある国に行き、武器を使って邦人救出を行うものだ」と指摘。「自衛隊員が殺し殺されることを想定した訓練は認められない」と中止を求めました。
聞き取りには、梅村さえこ衆院議員、はせだ直之(群馬2区)、伊藤たつや(同5区)の両衆院候補、埼玉、群馬両県の平和団体のメンバーや地方議員らが同席しました。』
トヨタ、次期仮想人体モデルを自動運転対応へ 22年中投入
窪野 薫 日経クロステック
2021.08.24
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01537/00176/
※ こういうものを開発、データ収集・製品に反映…、ができなければ、そのメーカーの「自動車」は、骨折・負傷しまくりの「危険極まりないもの」となる…。
※ さらには、「死亡事故」頻発の剣吞なもの(走る”棺桶”)となる…。
※ 章夫さんが、「アップルカー」みたいな発想に対して、「”覚悟”を持って、開発して欲しい。」旨の発言をしたのは、そういう意味だろう…。
※ この記事の話しは、シミュレーション用の「バーチャル・モデル」だ…。
何回実験しても、「壊れること」は、無い…(コンピューター上で、シミュレーションする)。
※ リアルの「ダミー人形」の方は、1体5億円くらいした…、と聞いたことがある…。
※ それだと、データ取る毎に「実車」を1台オシャカにするわけだから、その度に「販売価格300~500万円」の実車の価格が、積み上がって行く…。
※ 車の開発費については、諸説が言われているが、一説には一車種あたり、平均300億円~400億円とも言われている…。
※ まあ、ムリも無い話しだ…。
※ それで、「欠陥車」とか、「リコール頻発」とかになったら、「目も当てられない」ことになる…。




『トヨタ自動車は、車両の衝突シミュレーションなどに使う仮想人体モデル「THUMS(サムス)」の次期型で自動運転対応を強化する。日経クロステックの調べで分かった。座席の背もたれを一定の角度まで倒したり、座席自体を前後回転させたりした状態を想定。これら姿勢時の事故における乗員の動きやケガの程度を予測できる新モデルを現行型に追加して、自動運転車の開発で使えるようにする。2022年中に投入する可能性が高い。
トヨタ自動車は仮想人体モデル「THUMS(サムス)」の自動運転対応を強化
(出所:トヨタ自動車の資料を基に日経クロステックが「Version 7」について加筆)
[画像のクリックで拡大表示]
THUMSでのシミュレーション例
(出所:トヨタ自動車)
[画像のクリックで拡大表示]
THUMSは、トヨタと豊田中央研究所(愛知県長久手市)が2000年に共同開発した当時「世界初」(トヨタ)の仮想人体モデルで、人間のコンピューター断層撮影装置(CT)スキャン画像を基に生成している。自動車業界で広く普及する衝撃・構造解析ソフトウエア「LS-DYNA」上で使用可能。繰り返しの衝突試験に耐えられる頑丈なダミー人形に対して、仮想人体モデルは実際の人間に近い脆弱な特性を設定できる点が強みだ。』
『2000年に投入したTHUMSの「Version 1」は骨折までしか予測できなかったが、世代を追うごとに対象部位を増やしながら解析の信頼性を高めてきた。現行型の「Version 6」では、筋肉や内臓の精密なモデル化によって、死亡に直結するような脳傷害や内臓損傷などを高精度で予測できるという。
現行型までのTHUMSは、性別や年齢、体形といったモデルの身体特性は選択できるものの、運転中のモデルについては座席でステアリングホイールを握るという通常の姿勢を基本としている。昨今の自動運転水準の向上を受けて車内空間で様々な姿勢で乗車できることへの期待が高まっていることから、トヨタは「Version 7」に相当する次期型で姿勢の選択肢を増やす必要があると判断した。
乗車中の姿勢が変われば、シートベルトやエアバッグといった安全装備の乗員保護性能も変わる可能性がある。例えば、自動運転中に座席の背もたれを大きく倒して読書をしていたとき、急減速した先行車に衝突したとする。その際、乗員がどの方向に動くかによってシートベルトやエアバッグの性能が変わってくる。
トヨタが22年中の投入を見込む次期型のTHUMSは、こうした従来の延長線上では通用しない車両や部品の開発を支援するとともに、調査検討に必要な工数を減らす効果も期待できる。
同社は21年1月、従来ライセンス販売としてきたTHUMSの無償公開を開始。同分野を協調領域と位置付けて、利用者の増加によるデータやノウハウの効率的な収集を狙う。トヨタはこれらを生かして、次期型以降のTHUMSの開発スピードを速めたい考えだ。
無償公開の効果は既に出ている。19年4月時点で約100社だった利用企業や研究機関が無償公開によって5倍以上に急増した。特に中国の自動車関連メーカーや大学などの利用者が増加してきたという。トヨタとしても世界最大の自動車市場といえる中国で、THUMSがどのように使われるかは興味深いはずである。』
セブンが全国で宅配参入 2万店最短30分、Amazon対抗
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC100WF0Q1A810C2000000/

『セブン&アイ・ホールディングスは国内コンビニエンスストアの全約2万店を活用した宅配事業に参入する。きめ細かい店舗網を生かし最短30分で商品を届ける。2025年度をメドに実現する。国内コンビニ市場は20年度に初めてマイナス成長に転じた。セブンがネットと店舗を融合した宅配サービスでアマゾン・ドット・コムなどに対抗することで、小売業の競争は新たな段階に入る。
コンビニ子会社のセブン―イレブン・ジャパンが、東京、北海道、広島の一部地域の約550店舗で提供している宅配サービスを全国に広げる。店舗オーナーの判断に任せるが、大半が宅配を導入する見通しだ。
消費者に身近なコンビニを配送拠点とし、家庭までの「ラストワンマイル」でスピード配達する。井阪隆一社長は「店舗は商品を買っていただく場所であると同時に在庫保管場所だ。設備投資せずに短時間で広げられる」と話す。
専用サイトやアプリで注文を受け付ける。店舗で扱う食品や日用品など約3千品目を対象にする。税抜き1千円以上の注文から対応し、330円の配送料を徴収する。午後11時までの宅配に応じる。
宅配範囲は店舗から半径500メートル程度を想定するが、需要次第で拡大する可能性もある。コンビニは日々の販売分析から選んだ売れ筋をそろえる。大規模倉庫を駆使するアマゾンの膨大な品数にはかなわないが、弁当や生鮮品、急に必要になった日用品などを即時配達できるのが強みだ。
配送は各地域で物流業者に委託する。すでに物流企業10社弱との連携にメドをつけた。宅配代行サービス「ウーバーイーツ」などの個人事業者に委託するより、配送の質や配送員確保で優れるとみている。
全国展開に備え、セブンは人工知能(AI)を活用した物流システムを開発。車両や運転手の手配や配送ルートを最適化する。セブン以外の荷物を運びながら最低限の車両や運転手で宅配をこなせるようにする。
現在1店舗当たりの宅配の受注件数は1日数件だが、全国展開後は同15件以上をめざす。小売業の宅配は米国でも広がっており、米国セブンでは宅配利用者の平均客単価は14.5ドルと店舗の1.7倍。日本でも宅配導入で頭打ちの国内の既存店売上高を引き上げる。
日本経済新聞社の20年度コンビニ調査では国内全店舗売上高(比較可能な8社対象)が前年度比6%減の11兆886億円と、結果を遡れる1981年度以降で初のマイナスに転じた。セブンも11年ぶりに減収となった。
一方で2020年のネット通販市場(物販)は新型コロナウイルス下の外出自粛などを追い風に22%増の12兆2333億円と急拡大。コンビニの市場規模を初めて上回った。成熟するコンビニ業界では宅配の取り込みが急務となっており、セブンは宅配の全国展開を再成長につなげる。
セブン以外ではローソンがウーバーイーツなどを使った宅配を1日時点で32都道府県の約2千店に導入しており、21年度中に3千店まで増やす。宅配サービスがコンビニにも広がることで、人々の消費活動のネット通販シフトが加速する可能性もある。
米国では中小の小売業者に電子商取引(EC)システムを提供するカナダのショッピファイが急成長している。セブンは5月に買収したガソリンスタンド併設型コンビニ「スピードウェイ」でも宅配対応を進め、25年までに全米6500店舗(現状約3900店)にサービスを広げる。
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風早隆弘
クレディ・スイス証券 株式調査部 株式調査共同統括部長
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ひとこと解説 世界的にも、スマホで注文し短時間で商品を受け取るサービスに対する消費者のニーズは高まっています。
例えば、トルコではGetirという企業が、注文から最短10分で商品を届けるサービスで事業拡大に成功し、英国などでも事業展開を進めています。
セブン-イレブン・ジャパンの店舗数は、日本の小売り企業の中では、2位以下を大きく引き離して最も多く、おにぎりやサンドイッチなど鮮度の要求される商品を全国の店舗で提供するためのIT・物流ネットワークも構築済です。このため、既存のインフラ活用で消費者の新たな需要創造に成功すれば、人件費の上昇などに頭を悩ませている加盟店の収益にとってもプラスになりそうです。
2021年8月24日 7:48いいね
10
岩間陽子のアバター
岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授
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貴重な体験談 コロナ、高齢化、共働き、どれをとってもこのようなサービスへのニーズは高いです。
他方で特に生鮮食品は冷蔵状態で運ぶ必要があるものが多く、宅配ボックス等の使用に限界がありますし、大量に買い置きできるものではないので、小口の小回りの効く配達の数が必要です。
西友、ダイエー、楽天スーパー、Amazonと多数参入はしていますが、どこも配送の問題で壁にぶつかり、本当に消費者が望む規模と頻度でのサービス展開に達したところはありません。
生協やヨシケイは保冷用宅配ボックスで玄関前に置くタイプですが、どちらも一週間前注文です。セブンが本当にそこをクリアできるのであれば画期的です。楽しみに待ちたいと思います。
2021年8月23日 23:01いいね
21
大岩佐和子のアバター
大岩佐和子
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説 コンビニも、もはや店を構えて待っているだけのビジネスでは厳しい状況で、宅配で攻めていく必要があります。
買い物の小商圏化、食のEC化、さらにはサービス実現の2026年は団塊の世代が後期高齢者の年齢に達し数百メートルの移動も難しいと感じる人が増えますからニーズは今以上に高まることでしょう。
ただ店舗出荷型では、商品のピックアップなど店舗の作業量は増えます。サービス導入には加盟店の店舗オペレーションの改善が欠かせません。
2021年8月23日 19:55いいね
34 』
みずほシステム統合の謎、参加ベンダー「約1000社」の衝撃
岡部 一詩 日経 xTECH/日経FinTech 山端 宏実、中田 敦 日経 xTECH/日経コンピュータ
2019.09.06
有料会員限定
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00942/082900007/


※ この記事でも、「前代未聞の規模」」と言っているな…。
※ そうやって開発した、「前代未聞のシステム」なわけだ…。
※ ベンダーは、「とっとと逃げる」わけだよ…。
※ 支払いの様子は、どうだったんだろう…。
※ 「気持ち良く、支払ってくれた。」ならいいが、これが「散々、苦労かけた上に、渋ちんでした。」ということだと、「二度と、お付き合いするのは、ゴメンです。」ということになる…。
※ そうやって、ふと気づいて辺りを見渡すと、「誰も、いなくなっている…。」…、という話しになるんだよ…。
『新システム「MINORI」の開発に参加したITベンダーの数は、前代未聞の規模に膨れ上がった。取りまとめ役であるみずほ情報総研(IR)の1次委託先だけで70~80社。2次委託先、3次委託先を合わせると約1000社に上る。総務省の調査によると情報通信業を手掛ける企業数は5474社で、子会社や関連会社を含めても9806社(2015年度)。実に日本中のITベンダーの少なくとも約1割が集結した。
とりわけ重要な役割を担ったのが富士通、日立製作所、日本IBM、NTTデータの主要4ベンダーだ。MINORIを構成する業務アプリケーションの大半を開発した。
富士通は銀行業務の中核となる「流動性預金」を中心に担当。日立は「外国為替取引」などを手掛けた。日本IBMはメインフレームをはじめとする基盤提供を主な役割とし、NTTデータはPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)の支援を担った。
主要4ベンダーを含め、プロジェクト終盤で組織した「トップマネジメント定例」の構成企業16社が、外部委託した全開発工数の約4分の3を占める。
図 主要機能と担当ベンダー
実績を重視して選定
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「難しい判断」と富士通
みずほ銀行がベンダー選定で重視したのは実績だ。流動性預金が分かりやすい。流動性預金は特にトランザクションが多い業務アプリケーションであり、ミッションクリティカルな運用が求められる。日本IBM製メインフレーム上で稼働させることを決めたが、アプリケーションの開発は旧システム「STEPS」を開発・保守してきた富士通に委託した。「流動性預金は銀行業務の根幹。長年信頼関係を築いてきた富士通が最適と判断した」と、みずほ銀行の石井頼幸IT・システム統括第一部副部長は説明する。
富士通の馬場俊介みずほ事業部事業部長は、「当社は既存システムを手掛けてきた立場。IBMの基盤上でアプリケーションを開発する判断を下すのは正直難しかった」と明かす。とはいえ、これだけの大型案件に参画しないわけにはいかない。富士通はみずほフィナンシャルグループ(FG)の提案を受け入れた。
基盤とアプリ開発のベンダーが異なることで特有の難しさも生じた。富士通はIBMの基盤上で動作するCOBOLプログラムを開発しなければならなかった。「プロジェクトの初期段階である2012~2013年にかけて、膝詰めで技術検証した」と、日本IBMの林勇太金融第二ソリューション・デリバリー 統括部長は振り返る。結果として、富士通の開発ツールで生成したプログラムに起因する大きなトラブルは1度もなかったという。
MINORIの開発においてITベンダーは単なる手足ではない。みずほFGはプロジェクトの序盤と終盤に特別な会議体を発足し、主要ベンダーの知恵やノウハウを活用している。
図 みずほ情報総研の委託先体制
国内ITベンダーの少なくとも1割が参加
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左から日立製作所の服部善成事業執行役員、富士通の馬場俊介みずほ事業部事業部長、日本IBMの林勇太金融第二ソリューション・デリバリー統括部長、NTTデータの荻田直人メガバンク統括部第一開発担当部長
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』
『有識者会議を週3回ペースで開催
最初に発足したのが、新システムのアーキテクチャーや実装方針を議論する「技術アドバイザリーデスク」。2012年11月のことだ。みずほ銀行やみずほIRのメンバー10人に加え、主要4ベンダーから各社2人ずつ、部長級の有識者が出席した。
「所属企業の意識は捨てて、みずほ銀行にとって最適なシステムの在り方を議論してもらった」と、みずほ銀行の間仁田幹央IT・システム統括第一部次長は振り返る。ベンダーの垣根を越えて議論するため、個別にNDA(秘密保持契約)も締結。情報交換の活性化を促したという。
技術アドバイザリーデスクでの議論は、既に採用が決まっていたSOA(サービス指向アーキテクチャー)の実現方法が中心だった。最も苦労したのが各業務アプリケーションを構成する「商品サービス」の粒度だ。利用頻度が高いサービスは粒度が小さい方が再利用性が高まる。逆にあまり使われないものは、大きい粒度でまとめた方が効率が良い。この最適解を探るため、多い時で週3回、それぞれ2時間に及ぶ議論を重ねた。
プロジェクト終盤の2017年5月には、3つの会議体からなる「トップマネジメント定例」と呼ぶ取り組みを始めた。参加メンバーはMINORI開発の大部分を担う16社だ。「この16社が抱える問題を解決していけば、プロジェクトを正確な方向に導けると考えた」と、みずほIRの向井康真社長は話す。開発完了とシステム移行を目の前にして、開発の進捗や課題を正確に把握し、移行準備に万全を期す狙いがあった。
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みずほ障害、バックアップ欠陥 「多重防御」機能せず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB231P50T20C21A8000000/
※ みずほの5回目のシステム障害についての話しだ…。
※ 『みずほ銀行の基幹システムは東京23区外にある。正副の2系統あり、障害時にすぐ切り替えられるように備えている。今回はまず正系統のディスク装置の機器が破損。正系統内の予備の装置に切り替えようとしたが、これも起動せず、同じ拠点内の副系統に切り替えようとしたが、これにも失敗した。』…、と言うことだ…。
※ 「ハードの破損」の場合は、切り替えできない「仕様」にでもなっているのか…。
※ 何のための「バックアップ」なんだ…。
※ 大体が、「合併・統合」により生まれた金融機関なんで、「基幹勘定系」が4系統もある…。
※ それで、それを「統合」するのは諦めて、「MINORI(みのり)」とか言う「4系統」を「リング状につなぐ」、新システムを導入したハズだ…。
※ その「MINORI(みのり)」システムが、障害が生じたときに、上手く「バックアップに切り替わる」ところまで、実験・検証がされていない…、ということなのか…。
※『20日の記者会見で、みずほFGの石井哲最高情報責任者(CIO)は「ホットスタンバイのハードウエアで切り替わる仕掛けになっていた」と説明しているが、なぜすぐに切り替わらなかったのかは不明なままだ。』
※ そういうことで、「最高情報責任者(CIO)」が務まるのか…。
※『みずほFGは新システムの開発を富士通、日立製作所、日本IBM、NTTデータの4社に委託した。ただし全体を管理するのはあくまで委託元のみずほFGで、みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほFG子会社のみずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)が運営している。MHRTはさらに再委託する複雑な枠組みで、開発から運営まで一括管理する体制が不十分になっている構図が浮かぶ。』…。
※ やはり、ベンダー各社は「直接は責任を負わず」、「みずほFG子会社のみずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)」なるものが「責任を負う」体制になっていたんだな…。
※ ベンダーは、みんな、「逃げた」んだろう…。
※ こういう「継ぎ接ぎ(つぎはぎ)システム」は、必ずどこかに「バグ」なり、「穴」は避けがたい…。
※ さりとて、4系統の基幹勘定系に抜本的なメスを入れるわけにもいかんだろうしな…。
※ なにせ、旧各行の「創業以来の」取引勘定を、引きずっているわけだからな…。





※ 作業部会の多さを、見てくれ…。旧各行のそれぞれの部門が、我も我もと参加したんだろう…。旧各行間で、主導権争いをしている(今風に言えば、”マウント取り合ってる”)から、「それ!乗り遅れるな!」という心理が働いたんだろう…。
※ そうなると、「船頭多くして、船山に上る」になってしまう…。
※ まあ、みずほは、全てがこれだな…。
『みずほフィナンシャルグループ(FG)で20日起きたシステム障害で、バックアップ体制に欠陥があることが明らかになった。影響を最小限におさえるための「多重防御」が不十分で、復旧までに時間がかかった。システムの開発が4社にまたがり、さらに再委託するなど複雑な運用もベンダー任せの構図につながっている。
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・みずほ銀行、止まらぬシステム障害 まとめ読み
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障害は19日午後8時57分に発生し、翌20日に全店舗の窓口業務を一時停止する事態に発展した。
みずほ銀行の基幹システムは東京23区外にある。正副の2系統あり、障害時にすぐ切り替えられるように備えている。今回はまず正系統のディスク装置の機器が破損。正系統内の予備の装置に切り替えようとしたが、これも起動せず、同じ拠点内の副系統に切り替えようとしたが、これにも失敗した。
このため、みずほは千葉県内にある災害対策用の予備の拠点のバックアップを使おうとした。だが千葉拠点の正系統へのデータ移行にも失敗した。「最後のとりで」となる千葉の副系統に切り替え始めたのは20日の朝方だった。同ルートでの復旧を確認し、起動を終えた時はすでに20日午前9時の営業開始時間を過ぎていた。
システム運用では通常、機器の故障に備えて同じ機能を持つサーバーなどの機器を用意し「ホットスタンバイ」と呼ぶ二重稼働の状態にしておく。これに対し、機器を用意しておくものの、故障時に新たに起動させる必要がある状態を「コールドスタンバイ」と呼ぶ。
みずほの千葉拠点は都内の拠点からデータ自体は流し込まれているものの、異常時には手動での切り替えが必要で「ホット」状態にはあたらない。しかし「コールド」状態よりは素早く対応できる「ウォーム」状態にして備えてあったという。
他のメガバンクでも予備のシステムを同時に稼働してシステム障害に備えている。金融機関どうしの送金に使われる全国銀行データ通信システム(全銀システム)は全国で計4系統を同時に稼働させることで、障害時に予備系統を立ち上げる必要すらない仕組みとしている。
20日の記者会見で、みずほFGの石井哲最高情報責任者(CIO)は「ホットスタンバイのハードウエアで切り替わる仕掛けになっていた」と説明しているが、なぜすぐに切り替わらなかったのかは不明なままだ。
今回のみずほ障害は「機器の故障が引き金になったというが、バックアップが機能しないということはソフトウエアにも問題があったということ。そもそも正しく備えられていたのか」(メガバンク関係者)との声もあがる。
みずほFGは新システムの開発を富士通、日立製作所、日本IBM、NTTデータの4社に委託した。ただし全体を管理するのはあくまで委託元のみずほFGで、みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほFG子会社のみずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)が運営している。MHRTはさらに再委託する複雑な枠組みで、開発から運営まで一括管理する体制が不十分になっている構図が浮かぶ。
金融庁は追加で報告命令を出し、立ち入り検査も延長する方針だ。今回、明らかになったのは、みずほのシステムに複合的な欠陥が存在する可能性だ。手続きをチェックし、対策に不十分な点がなかったか調べてきたが、それだけでは本質的な原因をあぶり出せなかった。
金融庁幹部は「一連の障害はみずほFG全体の構造問題を映し出したもの。真因を究明するまで徹底的に調査する」と語る。メガバンクのみずほで起きた一連の障害は金融システム全体にとっても影響が大きい。システム障害のたびに業務改善命令を出してきた金融庁も複雑なシステムの根っこに潜む問題に迫れるか。監督・検査能力を試される。
(五艘志織、金融エディター 玉木淳)
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上杉素直
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ひとこと解説 いざというときのバックアップ機能の不備は、昨年起きた東証のシステム障害でも批判を浴びました。
どんなに高価な機器やシステムを用意しても、使いこなせなければ意味がありません。たとえば先週起きた障害に対処するバックアップの訓練をいつどんな形で行っていたのか、みずほに説明してほしいところです。
2021年8月24日 7:42いいね
43 』
みずほ銀行、ATM130台一時使えず 今年6回目の障害
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB235AT0T20C21A8000000/
※ ちょっと、これはオカシい気がする…。
※ 何らかの「工作」、「攻撃」のニオイがする…。

『みずほ銀行は23日、ATMの一部が昼すぎから一時使用できなくなっていたと発表した。ネットワークが不安定になったのが原因とみられる。全国で最大130台が一時使えなくなったが、午後1時半ごろまでに復旧した。通帳やキャッシュカードの取り込みはなかった。みずほ銀行で利用者に影響が出るシステム障害が明らかになったのは今年に入って6回目。
入出金の途中にATMが止まり、預金の引き出しなどができなかったケースが8件あったが、復旧後に手続きを終えたという。みずほ銀行では、20日に機器の故障が原因で全国の店舗窓口で取引ができなくなる事態が起きたばかり。2021年に入りすでに5度のシステム障害を起こしており、改めて早期の改善策が求められそうだ。
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上杉素直
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ひとこと解説 先週金曜のシステム障害の報に「これで5ストライク」と断じる声が経済官庁から聞こえてきました。週明け早々「ストライク」の数がさらに増えてしまいました。
システムに故障やトラブルはつきものとはいえ、あまりのタイミングの悪さに驚きを禁じ得ません。みずほはとにかくまず、先週からの障害の原因を特定し、速やかに公表すべきです。
2021年8月23日 18:36いいね
23 』
個人情報漏洩の企業責任、甘さ目立つ日本 対策遅れも
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC04AML0U1A800C2000000/
※ オレも、今般の身内の不幸に際して、提出書類の収集のために、随分と役所の窓口を訪れた…。
※ その時感じた感想は、「随分、”個人情報”の管理は、厳重なものなんだな…。」と言うことだ…。
※ 特に、”マイナンバー”については、凄かった…。まず、殆んど”本人”以外は申請できないくらいに、ガチガチに固めている…。
※ ある場面では、「家族全員の”承諾書”の提出が、必要です。」と言われた…。
※ 「個人情報」と言っても、住所、氏名、年齢、性別くらいのものだ…。書類提出目的も、年金関係とか、保険関係とか、半ば”公的”なものだ…。
※ そういう提出関係で、なんでそんなに厳重にする必要があるんだ…、と思った…。
※ それに反して、企業関係(民間)の管理に関しては、記事にある通りユルユルだ…。
※ このチグハグさは、解せん話しだな…。



『個人情報の漏洩問題に関し、日本と欧米で企業への罰則の格差が目立っている。欧米当局はセキュリティー対策が手薄な企業に巨額の制裁金など厳しい姿勢で臨むが、日本では企業の責任が問われる例が少ない。データ漏洩の被害者の不満が募るうえ、一部の専門家は「日本企業の対策の甘さを招き、結果的に国際的な競争力も低下させかねない」と懸念している。
個人情報保護委員会、取り合わず
「本当にこれで対応は終わり?」。婚活マッチングアプリ「Omiai」を利用していた会社員の20代女性は驚いた。同サービスを運営するネットマーケティングは5月、外部からの不正アクセスを受け最大で約171万アカウント分の運転免許証やパスポートなどの画像データが漏れた可能性があると公表した。
同社からデータ流出の恐れがあると知らされた女性は、すぐに個人情報の削除を要請。だが8月にやっと届いた返信は「調査のため削除できない」との内容で、不安が消えなかった。「個人情報保護委員会にも問い合わせたが、取り合ってもらえなかった」という。
ネットマーケティングはこの件に関し「被害者のデータは、ネットから遮断したサーバーに保存している」と説明。「非常に申し訳なく思っている。対象者が非常に多く、非常に多くの問い合わせを頂いたことなどから一部で対応が遅れてしまった」などと話す。
日本の個人情報保護法では、個人情報を漏洩した企業の責任を問うハードルが高い。同法は企業に適切な情報管理を行うよう義務付けるが、一部の例外を除きデータ漏洩自体を直接罰する規定はない。法令違反が明らかなら個人情報保護委員会が改善を求める勧告や措置命令などを出し、その命令に違反すると罰金などが科せられる仕組みだ。
違反が疑われる場合に、個人情報保護委員会が指導や助言などの行政処分を下すこともできる。だが現在と同じ手続きになった2017年から21年3月までに、最も重い「命令」が出されたのは2件で、勧告は5件のみ。指導や助言は800件以上あるが「ほとんどの場合、企業名は非公表」(影島広泰弁護士)だ。
被害者が自力で民事裁判を起こし、情報漏洩による精神的苦痛やプライバシーの侵害を主張して損害賠償を求めることは可能だ。ただ弁護士費用や裁判の準備で少なくとも数十万円以上のコストが見込まれ「実際に裁判に踏み切る人は少ない」(金田万作弁護士)。
勝訴しても、過去に裁判で認められた賠償額は1件あたり数千円が相場で、割に合うとは言い難い。04年にブロードバンド「ヤフーBB」の約450万件の顧客情報が流出した際、損害賠償訴訟を起こしたのは、たった5人だった。
欧米では高額制裁相次ぐ
欧米では対照的に、データ漏洩を起こした企業に当局が高額の制裁金を命じる例が相次ぐ。代表的なのが欧州の一般データ保護規則(GDPR)だ。
GDPRは18年5月の施行以来、欧州各国の当局が企業などに制裁金の支払いを命じた例は計約700件に及ぶ。例えば英国当局は19年、英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)が大量の顧客情報を流出させた問題で、約1億8千万ポンド(約270億円)の制裁金を科すと発表。その後、新型コロナウイルス禍による業績低迷を受けて2千万ポンド(約30億円)に減額されたが、セキュリティーの甘さが巨額な制裁につながると示された。
米国でも、企業の責任を問う動きが厳しさを増す。20年施行のカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)では不適切な管理によって個人情報が漏洩した場合、当局による執行対象となるだけでなく消費者は1人あたり100~750ドルの損害賠償を企業に請求できると定めた。「同様の規定は他の州や連邦レベルでも検討されている」(ディパロ真紀・米国弁護士)という。
消費者の信用評価を手掛ける米エクイファクスが17年にサイバー攻撃により約1億4千万人の個人情報を流出させた問題では、同社が19年、米連邦取引委員会(FTC)などに7億ドル(約770億円)の制裁金を支払うことで合意した。うち最大4億2500万ドルが、消費者への補償に充てられる。
情報漏洩の責任を巡る日本と欧米の差は、企業の対応力の違いにも反映している。
日本IBMによると、データ漏洩が起きてから会社がそれに気づき、被害拡大防止の対策を完了するまでに、日本企業は平均で288日かかっていた。ドイツ企業(160日)の約1.8倍に及び、対応が遅さが目立つ。日本IBMの小川真毅・セキュリティー事業本部長は「(日本は)規制が緩いため、経営層が重要課題と認識しないこともある」と話す。
各国の個人情報保護法制度に詳しい杉本武重弁護士は「日本の漏洩事案は、欧州などの基準から考えれば巨額制裁の対象になりうる場合も少なくない」と指摘する。日本法だけの対応に慣れてしまうと、海外向けのビジネスで当局からの制裁対象となるリスクが高まる可能性もある。
個人情報の取り扱いを巡っては、経済界などに「規制や罰則が厳しすぎると事業活動を萎縮させかねない」との懸念もある。だが消費者のプライバシー意識が高まり、”世界基準”の対策が求められる場面は増えている。顧客層などを勘案しつつ、日本法にとどまらない対応も必要とされる。
(渋谷江里子)
22年施行の改正保護法 実効性が課題
欧米に比べ個人情報保護ルールが緩いと指摘されることもある日本だが、徐々に変わりつつある。2022年4月に全面施行する予定の改正個人情報保護法では、企業の情報漏洩への対応が強化される見込みだ。
不正アクセスで個人情報漏洩が起きた際、個人情報保護委員会への報告や個人への通知が義務付けられる。現行法では委員会への報告は「努力義務」、個人への通知は「望ましい」とされるにとどまっていた。
企業への罰則も強化された。最大50万円だった罰金が1億円まで引き上げられ、20年12月から先行施行されている。
ただ改正法の運用には課題も残りそうだ。企業への罰金が適用されるのは、委員会からの命令に違反した場合や個人情報を不正な目的で第三者に提供した場合など、限定的な運用になる可能性がある。現行法でも企業が罰金を命じられたケースは公表されていない。法改正がどこまで実効性を伴うかが問われる。』