漢方薬の国内需要動向と中国の状況
https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/yakuyou/attach/pdf/190130sinnpojiumu-13.pdf
※ 中国との「経済関係」は、こういうところにもある…。
※ 「デカップリング」と言っても、なかなか難しいのは、そういうところの話しだ…。
※ 「現地法人」も、あるしな…。















漢方薬の国内需要動向と中国の状況
https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/yakuyou/attach/pdf/190130sinnpojiumu-13.pdf
※ 中国との「経済関係」は、こういうところにもある…。
※ 「デカップリング」と言っても、なかなか難しいのは、そういうところの話しだ…。
※ 「現地法人」も、あるしな…。















クラシエ製薬、中国で漢方薬の新工場 生産能力1.4倍
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC11E840R11C21A1000000/


『クラシエホールディングス(HD)傘下のクラシエ製薬は、中国・山東省で漢方薬の素材となるエキスを生産する新工場を建設する。国内外の既存工場と合わせて生産能力は1.4倍の年間1300トンに高まる。高齢化などで国内の需要が拡大する見込みで、日本でも原料の保管機能などを拡張し供給体制を整える。総投資額は100億円。
漢方薬は原料の生薬を煮出してエキスを抽出し、乾燥して粉末にしてから、錠剤や顆粒(かりゅう)などの製品に仕上げる。クラシエ製薬は漢方の大衆薬で国内最大手だ。現在は中国・山東省青島市と大阪府高槻市の工場でエキス抽出を、富山県高岡市の工場で製剤を手がけている。
同社は約40億円を投資し、中国で2つ目となるエキス抽出用の新工場を山東省威海市に建設する。生産能力は年間400トンで、国内外の既存工場と合わせると1300トンに高まる。23年後半の稼働を目指す。
国内では高槻市のエキス抽出用工場に約30億円をかけて原料の保管機能を拡張し、容量を従来の1.5倍にあたる年間400トンにした。また、高岡市の製剤工場では25年までに約30億円を投じ、各工場から集まるエキスを製品に仕上げるラインの速度を上げる設備などを導入し、生産能力を高める。
クラシエHDの製薬事業は20年12月期の売上高が300億円規模だった。高齢化で国内市場の需要は今後も拡大すると見られている。供給体制の拡大に加え、医師やドラッグストアに製品情報を提供したり、消費者向けに専用アプリを用意したりして販売を促進する。』
NHL選手、北京五輪に不参加へ オミクロン型拡大で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN220DO0S1A221C2000000/
※ こういう「実質ボイコット」「選手のボイコット」が、広まらないかが、北京当局の最も懸念しているところだろう…。
※ 都合がいいことに、「オミクロン株の感染拡大」が生じているんで、「各国選手」 及び「各国IОC」「各国政府」は、それを口実に使うことができる…。

『【ニューヨーク=中山修志】北米プロアイスホッケーNHLと選手会が、来年2月に開く北京冬季五輪に参加しない方針であることが21日、明らかになった。米スポーツ専門局ESPNが報じた。NHL所属の選手は北京五輪に参加する意向だったが、新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」の感染拡大を受けて不参加の方針に傾いたという。
NHLはアイスホッケーの世界最高峰リーグ。2018年の韓国・平昌五輪への選手の参加を見送ったが、22年と26年の冬季五輪には参加することで選手会と合意していた。五輪出場のため中断する予定だった来年2月6~22日に公式戦を行う可能性があるという。
選手ら関係者に新型コロナの陽性者が増えており、オミクロン型の影響とみられる。現地メディアによると、米国とカナダを拠点とする32チームのうち11チームが感染拡大を理由に一時的に活動を停止した。NHLは21日までに、22~25日に公式戦50試合を中断すると決定した。
【関連記事】NHLシーズン中断へ コロナ拡大で、練習も停止 』
中国、米政府機関の幹部らに制裁 対抗措置で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM21A7P0R21C21A2000000/

『【大連=渡辺伸】中国外務省の趙立堅副報道局長は21日の会見で、米政府系機関、米国際宗教自由委員会(USCIRF)の幹部ら4人に制裁を科したと発表した。 米財務省は10日「人権侵害に関与した」との理由で中国の新疆ウイグル自治区政府の幹部らへの米入国禁止などの措置を発表した。中国の制裁はその対抗だ。
中国は4人に香港・マカオを含む中国への入国を拒否する。中国に保有する資産を凍結し、同国の市民や団体との取引も禁じた。中国の反外国制裁法に基づくという。
趙氏は「米国は新疆の人権問題を口実に、中国の役人に不法な制裁を科した」と非難した。「新疆の業務は中国の内政に属し、米国に干渉する権利はない。制裁を撤回すべきだ」と訴えた。
米財務省は10日の対中制裁発表で「新疆の幹部らが在任中、100万人以上のウイグル族やムスリムらが(当局に)拘束された」と指摘した。USCIRFは米連邦政府系の機関で、海外の宗教や信仰の自由を監視し、政策を提言する。』
習近平氏を無視、鄧小平路線絶賛する重鎮論文の不穏
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK191AX0Z11C21A2000000/
※ これ、石平氏のネット動画でも、やっていた…。
石平の中国週刊ニュース解説・12月18日号
https://www.youtube.com/watch?v=BM20Jm8Iv0Y
※ 取り上げて論じている問題は、2つ。
1、中国上層部間に、実は「深刻な路線対立」が生じているのではないか。
2、中国の国内市場において、「外資叩き」が始まっているのではないか。
その2点について、考察している。






『中国で異変が起きている。揺るぎない権威を固めたはずだった総書記(国家主席)、習近平(シー・ジンピン)の名前を一度も挙げずに無視した不穏な論文が、共産党機関紙である人民日報に堂々と載ったのだ。奇妙なことに、これは「中央委員会第6回全体会議(6中全会)の精神を深く学ぶ」と題した文章なのである。
人民日報の理論ページのトップに大きく掲載された「改革開放は党の偉大な覚醒」と題した高官の論文
論文が習の代わりに最大限、評価したのは鄧小平だった。その名に9回も触れて「改革開放は共産党の偉大な覚醒」と絶賛し、「長期にわたる『左』の教条主義の束縛から人々の思想を解放した」と思想路線面での賛辞も惜しまない。
これは悲惨な文化大革命(1966~76年)までの毛沢東路線の誤りを痛烈に批判した表現だ。毛に対する個人崇拝への厳しい視線も感じるが、習への権力集中に絡む敏感な問題だけに「寸止め」になっている。
中国を世界第2位の経済大国に引き上げ、第1位の輸出大国とし、世界の工場にした……。鄧小平路線を引き継いだ歴代国家主席である江沢民(ジアン・ズォーミン)、胡錦濤(フー・ジンタオ)時代の業績も事細かに挙げている。
この論文を単独で読めば、上中等収入国の仲間入りをした2010年までに「歴史的な突破」と名付けた中国の経済的台頭は一段落し、12年以降の習近平時代は鄧、江、胡がこしらえた素晴らしいごちそうの食べ残しで食いつないでいるような錯覚にとらわれる。
あらわになった「鄧・江・胡」vs「毛・習」の構図
注目すべきは、書き手である曲青山のポストである。中央党史・文献研究院院長という共産党の過去・現在の歴史解釈の要となる重鎮なのだ。当然ながら「鄧小平超え」を演出した「第3の歴史決議」取りまとめにも関わっていた。
「改革・開放」政策で自らの時代をつくった鄧小平氏(広東省深圳で)
しかも曲青山は現職の中央委員(閣僚級)だ。中央委員197人、中央委員候補151人が大集合した6中全会にも出席している。今の党内の雰囲気を熟知したうえでこの論文を提起した意味は重い。
「(共産党内で)今後の中国を左右する2つの考え方がなおぶつかっている。歴史的な観点からみれば、論争があるのはむしろ健全な動きだ」。ある共産党の関係者は、必然性を指摘する。
論争の存在を浮き彫りにしたのは早速、曲青山論文に対する反撃が出たことだ。掲載からわずか4日後、人民日報は同じ理論面に、中央政策研究室主任の江金権による正反対の論調の文章を載せた。
タイトルは「党による全面的指導の堅持」。こちらは、習時代より前の分散主義、自由主義を攻撃する第3の歴史決議が醸し出す雰囲気に忠実な習礼賛トーンだ。党の絶対指導、党への絶対忠誠は、突き詰めれば習への権力集中を是とする論理に他ならない。
中国共産党の歴代指導者、左から毛沢東、鄧小平、江沢民、胡錦濤、習近平の各氏
鄧小平、江沢民、胡錦濤の3人は無視。あえて毛沢東を2回登場させ、習の名を6回も挙げた。鄧、江、胡がセットであるように、毛と習もまたセットなのだ。その2グループは思想路線を巡って対峙している。
党の喉と舌といわれる党機関紙に対峙する論調が載ったのは、歴史決議自体が解釈上、巨大な矛盾を含んでおり、引き続き党内で議論がある実態を象徴している。とはいえ江金権は20年に中央政策研究室トップに抜てきされた新進の幹部で、まだ中央委員でもない。いわば格下である。これでは、どちらが主流なのかさえ曖昧だ。
来年の経済政策も左右する路線闘争
見逃せないのは、政治的な路線闘争が、現実の経済政策づくりに密接にリンクしている構造だ。曲青山論文が載った12月9日は習、首相の李克強(リー・クォーチャン)も出席して来年の経済政策を議論した中央経済工作会議の真っ最中だった。中国を成長に導いた改革開放こそが取るべき道だと圧力をかけているのである。
オンライン形式で記者会見する李克強首相(3月)=AP
12月上旬にも、これに絡む重大な発言があった。「中国経済は向こう何年か、かなり厳しい状態に置かれる。これからの5年間は、改革開放から40年余りで最も困難な時期になるだろう。決して楽観すべきではない。第1の問題は内需の後退だ……」。李克強のブレーンである著名な経済学者、李稲葵の経済フォーラムでの発言は、時期が時期だけに波紋を広げた。
これから5年間とは習が6中全会を経てトップを維持する方向性が大筋、固まった期間にピタリと重なっている。不動産の構造的な値下がり、地方財政の逼迫、教育・エンターテインメント産業への規制、頭打ちの自動車市場など具体的問題に触れつつ、厳しい予想を公開の席で語ったのは興味深い。そして内需喚起に向けた長期的な処方箋として示したのは、李克強式の「都市と農村の一体化」政策だった。
当局の姿勢を批判した中国の楼継偉元財政相=共同
58歳になった気鋭の学者、李稲葵は全国政治協商会議委員も務める清華大学中国経済思想・実践研究院院長であり、発言力は強まりつつある。
もう一つ、気になる発言があった。元財政相の楼継偉による暴露である。「中国の統計数字は経済のマイナスの変化を反映していない」。中央経済工作会議の終了直後だけに反響が大きかった。年明けに発表される21年の成長率といった経済統計もマイナス面が省かれていると言っているに等しいのだ。
楼継偉は元首相、朱鎔基の周りを固めていた「改革派」である。その朱鎔基は鄧小平に抜てきされて、1990年代に国有企業改革を断行した実績がある。改革開放路線の系譜を継ぐ楼継偉は、習の経済路線とは微妙な距離があっただけに、今回の発言にも意味があるとみられている。
先の中央経済工作会議の発表では「安定」を意味する文字を25回も使った。直接、言いにくい中国経済の不安定さを暗に示す表現である。これと李稲葵、楼継偉の発言を合わせれば、厳しさの度合いを推し量ることができる。年末が近づく中国で20日、1年8カ月ぶりの利下げが発表されたのも同じ流れにある。
「長期執政、長治久安」 習氏が引き締め
「改革開放を偉大な覚醒と持ち上げた論文は、(習の)静かな怒りを買ったのではないか」。そんな噂も飛び交う中、習は早速、党内引き締めの動きに出た。再び権力集中の意義と長期にわたる執政の重要性を訴える重要指示を全党に発したのだ。そこで使った習独特の用語は「集中統一指導」「長期執政」「国家の長治久安」だった。
習の重要指示を久々に開かれた全国党内法規工作会議で伝達したのは、習側近の能吏で中央弁公庁主任の丁薛祥だ。会議で演説したのは思想・イデオロギー担当の最高指導部メンバー、王滬寧(ワン・フーニン)である。こちらは曲青山論文に反撃した江金権を、自らも務めていた中央政策研究室トップに引き上げた人物だ。
権力集中を志向する「毛・習」と、改革開放を旗印にする「鄧・江・胡」の路線闘争。野心的な「鄧小平超え」に踏み込んだ第3の歴史決議は、闘いに再び火をつけてしまった。そこには減速著しい現下の中国経済にどう対処するかという主導権争いも絡む。今後5年余りを左右する22年秋の共産党大会に向けた闘いは、簡単には終わらない。(敬称略)
中沢克二(なかざわ・かつじ)
1987年日本経済新聞社入社。98年から3年間、北京駐在。首相官邸キャップ、政治部次長、東日本大震災特別取材班総括デスクなど歴任。2012年から中国総局長として北京へ。現在、編集委員兼論説委員。14年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。』
香港株式市場、広がる中国企業回帰 米中分断にリスクも
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0892F0Y1A201C2000000/



『【香港=木原雄士】米国に上場する中国企業の香港回帰が広がっている。米中対立が強まり、双方の当局から圧力が強まっているためだ。短文投稿サイトの微博(ウェイボ)や、米上場廃止を表明した配車アプリの滴滴出行(ディディ)に続き、ネット通販大手などの名前が取り沙汰される。資本市場の分断が進めば、企業が十分に資金を得られず投資家側は投資機会を失うリスクもある。
大手会計事務所KPMG中国によると「ホームカミング(本国回帰)」と呼ばれる米上場中国企業の香港上場は今年だけで7社。検索大手の百度(バイドゥ)や動画配信のBilibili(ビリビリ)、旅行予約の携程集団(トリップドットコムグループ)などの有力企業が名を連ねた。
この流れは加速するとみられる。米証券取引委員会(SEC)は12月、中国企業を担当する監査法人が当局の検査を受け入れない場合、2024年にも当該企業を上場廃止にする新規則をまとめた。
中国当局も国家機密や個人情報の国外流出を警戒し、海外上場への監視を強めている。6月末にニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場した滴滴は、直後から当局の集中砲火を浴び、異例の短期間での上場廃止と香港上場への方針転換を余儀なくされた。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は中国当局が「変動持ち分事業体(VIE)」と呼ぶ仕組みを使った中国企業の海外上場を規制する方針だと報じた。VIEはアリババ集団などテック企業が米上場などで多用してきた経緯がある。
金融市場では香港回帰上場の候補リストが出回る。米ゴールドマン・サックスはネット通販の拼多多(ピンドゥオドゥオ)や電気自動車(EV)の上海蔚来汽車(NIO)、動画配信の愛奇芸、音楽配信のテンセント・ミュージック・エンターテインメント・グループなど米上場27銘柄が香港上場の基準を満たすと指摘した。
米調査会社ディールロジックによると、中国企業の米国での新規上場は1~6月の36社に比べて7月以降は2社と激減した。米上場をあきらめて最初から香港をめざす動きもある。香港の貨物運搬仲介サービスのララムーブや新興保険のFWD、中国版インスタグラムと呼ばれる小紅書などが香港上場の方針に転じたと報じられた。
KPMG中国の劉大昌氏は「中国企業の選択肢は中国本土か香港への上場しかない。外国人投資家をひき付けたい企業は香港に来るはずだ」と話す。香港は本土のような資本規制がなく、外国人でも自由に投資できるためだ。
機関投資家の間では、米国と香港に重複上場する銘柄について、米国での上場廃止リスクをにらんで香港株の保有に切り替える動きが出てきた。BNPパリバが決済情報からNYSEと香港に上場するアリババの株主構造を分析したところ、香港株の割合が2年前の2割程度から7割に高まった。
米指数算出会社MSCIは株価指数に組み込むアリババや京東集団(JDドットコム)などの中国銘柄のトラック対象を米国から香港に変えた。米モルガン・スタンレーは「少なくともパッシブファンドは香港株に追随する必要がある」と指摘する。有力企業と投資資金が同時にシフトすれば香港の存在感が高まる。
もっとも米中の資本市場の分断は、米中対立によってサプライチェーン(供給網)を二重につくる動きが出てきたのと同様、世界経済の効率低下につながりかねない。
米市場は投資家の層が厚く、テック企業の評価も香港より高い傾向にある。効率的に資金を集めたい中国企業と、有力企業を呼び込みたい米金融界の利益が一致して米上場ブームが起きていた。
分断が進めば、企業と投資家のニーズは出合いにくくなる。米国市場は新興企業への投資に蓄積があるため赤字企業の上場も受け入れているが、上場基準が異なる香港には上場できない中国企業も出てくる見通しだ。
香港取引所も回帰の動きを手放しでは喜べない。21年の新規株式公開(IPO)調達額ランキングで香港取引所は、ナスダック、NYSE、上海証券取引所に続く4位と20年の世界2位から転落する見込み。
香港の順位を押し上げてきたテック企業の上場が以前より小粒になったためだ。UBSでアジア太平洋の投資銀行部門を統括する金弘毅氏は「投資家が慎重な姿勢のため、22年上期はIPOが減速し、22年半ばから需要が戻る」と予想する。
中国の画像認識大手、商湯集団(センスタイム)は米財務省から証券投資禁止の制裁を受けて香港上場をいったん延期した。こうした投資禁止措置が広がれば、中国企業の上場が増えても、国際的な投資資金をひき付けるのは難しくなる。
【関連記事】中国企業、時価総額トップ10圏外に 米中対立で株安続く
【関連記事】香港取引所、SPAC上場1月解禁 プロ投資家に限定 』
習指導部、マカオでも統制強化 カジノ大物幹部を逮捕
富裕層締めつけ、資金逃避に網 共同富裕を推進
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM07CVB0X01C21A2000000/

『【北京=羽田野主、香港=木原雄士】マカオが20日、ポルトガルから中国に返還されて22年を迎えた。中国共産党の習近平(シー・ジンピン)指導部はカジノ業界の大物経営者を逮捕したほか、国家安全部門の常駐ポストを新設した。香港だけでなくマカオへの統制も強めている。
中国政府は11月末、マカオに「国家安全事務顧問」を派遣すると決めた。香港にはすでに派遣済みで、国家安全維持の司令塔になるとみられる。「国家安全技術顧問」も3人置き、スパイ摘発などを担う中国国家安全省の力が強まる。
マカオは香港と同じ「一国二制度」を適用するが、カジノを軸とした娯楽産業が盛んで住民の政治意識は高くない。大規模デモが起きた香港とは異なり、中国共産党に従順な姿勢で知られる。
習指導部がそれでも締め付けるのは、カジノで富裕層を相手に賭博行為を仲介したり資金を貸しつけたりする「ジャンケット」の最大手、太陽城集団(サンシティー・グループ)の周焯華(アルビン・チャウ)最高経営責任者が11月に逮捕されたこととの関連を指摘する声がある。
中国国営新華社によると、周氏は中国人客を違法に組織して越境オンライン賭博に参加させ「国家の社会管理秩序を著しく損なっている疑い」がある。中国では国内から海外の賭博に参加するのは違法で、そのあっせんも罪に問われる。
習指導部による一連の締め付けには3つの狙いが取り沙汰される。
まずは習指導部が掲げる(ともに豊かになる)共同富裕と格差是正の推進だ。すでにIT、ゲーム、教育、芸能などの産業を狙い撃ちにしており、富裕層を相手にするマカオのカジノが新たな標的との見立てだ。今年1~9月に海外の犯罪がらみで起訴された1万3329人のうち、カジノ関連は1376人と全体の1割を占める。
マカオのカジノ業界は、江沢民(ジアン・ズォーミン)元総書記と近い元党高官が強い影響力を保っているとされる。習氏と距離がある江氏に連なる資金源を断つ狙いとの見方も浮上する。
資金流出対策の側面もありそうだ。中国大陸から現金を持ち込み、マカオのカジノで外貨に換金するのは難しくないとされる。米連邦準備理事会(FRB)は金融緩和の縮小を急いでおり、今後は中国からの資金流出圧力が強まりかねない。
中国が将来的にマカオのカジノでデジタル人民元の使用を義務付けるとの観測もある。デジタル人民元は保有者を把握しやすく、大陸の富裕層はマネーロンダリング(資金洗浄)の場としてカジノを利用しづらくなる。
マカオ政府も対応に動き始めた。9月にはカジノの規制強化案を示し、カジノ運営会社に経営を監視する政府代理人を派遣したり、株主配当を制限したりする。マカオのカジノは米ラスベガス・サンズ系の金沙中国(サンズ・チャイナ)など米系企業も参画しており、これまで以上に監視が強まる可能性がある。
一部のカジノ運営会社はジャンケットがかかわるVIPルームを閉鎖する検討に入った。香港の政治リスクコンサルタントのスティーブ・ビッカーズ氏は「ジャンケットは大きなリスクにさらされている。多くは暴力団や腐敗した公務員と共生してきたが、法と秩序を重視する風潮によって違法行為のコストが大幅に上がった」と話す。』
ストラテジーペイジの2021-12-19記事
https://st2019.site/?p=18180
『Huawei社の電話ソフトには何の問題があるのだろうか?
西側のインターネット・セキュリティ調査機関が発見したのは、複数の国の政府が、Huawei製のルーター・アクセサリーである「ミドルボックス」を経由して、政府に批判的なジャーナリストの通信内容を盗聴しているという実態だった。
Huaweiが提供する、特殊なミドルボックスに組み込まれたソフトウェア。
これが、端末ユーザーが検索した特定事項や電話で話した特定分野の連絡を自動探知して、ユーザー本人にはまったく気取られることなく、勝手に当局へ通牒していた。
69ヵ国について調査したところ、その「四分の一」の国々で、Huawei製の秘密検閲ソフトが稼動しており、多くの場合、その対象はジャーナリストだと分かったという。
「ミドルボックス」という業界用語は、1999年からある。
Huewei製の検閲通牒ソフトは、それを輸入した国の機関に通牒するだけでなく、ついでに、中共国内にも同じ情報を伝送する。メーカーではそれは「品質管理のため」に必要なのだと言っている。
こうした事実が知れ渡り、2019年までに、米国、豪州、NZ、日本、台湾では、Huawai製の電話機は使用が禁じられた。
他の国々でも、Huawei製の5G機材に、大掛かりなスパイウェアであるミドルボックスが仕込まれていると疑うようになった。
2020年、Huawei製の電話機器は世界市場の20%のシェアを得たのに、いまでは8%未満に落ち込んでいる。ユーザーが当然の警戒をするようになったからだ。』
[FT]中国、国際機関に貢献しつつ支援受ける異例の存在に
経済大国かつ途上国の二つの立場をフル活用
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB201XK0Q1A221C2000000/

『ブルガリア出身のエコノミストで、国際通貨基金(IMF)の専務理事を務めるゲオルギエバ氏に、世界銀行の前職で中国に便宜を図るためにデータを操作していたという疑惑が持ち上がった。この騒動で専務理事の地位が危うくなった。
中国の李克強首相(左)とIMFのゲオルギエバ専務理事=AP
疑惑の真偽はどうあれ、中国が世界の金融システムを支える国際機関における影響力の拡大を狙っていることは疑いの余地がない。
英王立国際問題研究所「チャタムハウス」の上級リサーチフェロー、余杰氏は「中国は発言権を拡大し、より多くの理事を送り込みたいと考えている。グローバル・サウス(主に南半球の途上国)のリーダーとしての立場を確かにしようとしている」との見方を示した。
中国はここ数カ月、地政学的な野心を強めている。デジタル人民元を推進しつつ暗号資産(仮想通貨)の取引を禁止し、自国の方針と意見を異にする国との貿易は制限している。リトアニアが首都ビルニュスに台湾の代表機関の開設を認めたことを受け、今月、リトアニアからの輸入を停止したのがその一例だ。
国際機関で目立つ中国の野心
そうした動きと並行して、中国は国連や米ワシントンにあるIMFや世銀などの国際機関でも経済面、外交面で野心を強めている。これらの国際機関は、第二次世界大戦後に西側諸国が設計した国際制度の根幹となっている。
特筆すべきは、中国が、途上国であると同時に超大国であるという異例の立場を利用して野心を追求している点だ。
米ワシントンのシンクタンク、世界開発センター(CGD)のスコット・モリス氏は「今、我々が目にしている中国のような例はこれまでなかった。国際機関において、他に例のない重要性を持っている。特に世銀では中国は出資国で資金を出すと同時に、資金提供を受ける立場でもある」と説明した。
世界の最貧国との2国間融資では、中国は今や世界最大の債権国だ。それどころか、中国の債権は他の債権国の合計を上回っている。
中国の野心的な広域経済圏構想「一帯一路」で進める海外でのインフラ投資も縮小され、習近平(シー・ジンピン)国家主席が国連総会で9月に提唱した、表現も穏やかな「全球発展倡議(グローバルな発展の取り組み)」(GDI)に置き換えられた。
「両方の手」を使う
余氏は中国が「両方の手」を使っている例だと説明した。その一つは、特に新興国における自国の計画推進や支援確保のために国連などの国際機関の同意を求めている点だ。GDIは「中国が提唱する計画らしくない」と同氏は言う。
同時に中国は世銀などで自国の野心が行き詰まると、新開発銀行(通称BRICS銀行)やアジアインフラ投資銀行(AIIB)を設立するなど、素早く代替の機関を立ち上げてきた。
中国の不満も理解できる。2009年の金融危機の対応で20カ国・地域(G20)が存在感を増したのは、遅ればせながら西側諸国がグローバル統治で中国などの主要新興国の発言権を認めることの重要性を認識したことの反映だった。だがその後、IMFや世銀で目立った変化は見られなかった。
中国の経済規模は世界の2割に近いが、中国のIMFと世銀への出資比率は6%程度に過ぎない。日本より低く、米国の3分の1程度にとどまる。IMFの出資比率の改革は、改革が自らのデメリットになる欧州などの反対に遭って暗礁に乗り上げている。
世銀では、金融危機後に中国の出資比率を倍の12%に引き上げる案が示された。しかし、この案はトランプ米前政権下で米中関係が悪化していた時期に協議されたため、優先順位が下げられて先送りされ、中国の野心には待ったがかかった。
CGDのモリス氏は、「あなたが米国の立場なら、中国を喜ばせるために(同盟国の)怒りを買うことを望みますか」と問うた。「状況から判断して、米国がそうするとは考え難い」
こうした緊張関係がひとつの頂点を迎えたのは、18年に世銀が増資したときだ。当時、世銀の最高経営責任者(CEO)だったゲオルギエバ氏が、各国の事業環境を順位付けする世銀の重要報告書「ビジネス環境の現状」で中国の順位を上げるためにデータの不正操作に関与したとされる時期だ。
ゲオルギエバ氏は今年9月にIMFの専務理事に選出されたが、同じ月に、世銀時代に中国に出資金の引き上げを求めるために統計の操作に関与したという疑惑が浮上した。しかし、同氏は弁明書のなかで、中国は「世銀への増資を長年、明確に支持していた」と反論している。
彼女を攻撃する批判派は、中国の出資比率引き上げに他国が反対したため、中国をなだめるために恣意的な統計の操作に及んだと訴える。
ゲオルギエバ氏はいかなる不正も働いていないと疑惑を否定しており、IMF理事会は調査実施後に同氏が不適切な役割を果たしたことを示す証拠は不十分という結論を出した。
低コストで影響力を得られると認識
世銀に比べると、中国は国連ではより大きな成果を上げている。影響力を高めたい中国の意向を反映するように、同国の国連予算の分担率はこの20年で1%から12%まで上昇、世界2位に浮上している。その一方で、米国の分担率は25%から22%に低下している。
中国人がトップに立つ国連機関は国連食糧農業機関(FAO)や国際電気通信連合(ITU)など4つに上り、その数は米国と肩を並べる。
こうした影響力を得るためのコストは比較的低い。グローバル・ガバナンス・フォーラムのエグゼクティブ・ディレクター、アウグスト・ロペス・クラロス氏は「国際機関では、比較的少額で重要なプレーヤーになれるということを中国が認識したことは評価すべきだ」と言う。「米国よりもその点をよく理解している」
CGDが国際機関や他の開発銀行における中国の影響力拡大について調査したところ、中国はこうした機関で機会を捉えては自らの立場を主張しているという。一方で、中国は正式にはまだ「途上国」に分類されており、こうした機関から経済的・技術的支援も受けている。
CGDのモリス氏はこう指摘する。「中国は途上国という立場を一切放棄していない。この点は他に例がない。インドなどの経済規模の大きい新興国は多額の融資を受けているが、グローバルリーダーの地位は得ていない」
By Jonathan Wheatley
(2021年12月19日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
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サムスン、中国市場挽回へ新組織 スマホ低迷に危機感
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM202CH0Q1A221C2000000/

『【ソウル=細川幸太郎】韓国サムスン電子は販売低迷が続く中国市場をテコ入れするため、社内に専門部署を新設した。スマートフォンと家電を統括する部門トップ直轄組織とし、主にマーケティング戦略を担当する。スマホで世界シェア首位も中国市場では1%未満と低迷しており、最大市場の中国で再起を図る。
サムスンはスマホとテレビ、家電などを担当する「デバイス・エクスペリエンス(DX)部門」を12日付で発足。部門トップに就いた韓宗熙(ハン・ジョンヒ)最高経営責任者(CEO)の意向で中国市場の挽回を担う専門チームを立ち上げた。
新設した組織「中国事業革新チーム」は中国国内のブランディングや販売代理店戦略などを手掛ける。独特の商慣習や消費者の嗜好を分析し、スマホやテレビ、家電の各分野で地元ブランドとの競争に備える。
香港の調査会社カウンターポイントによると、サムスンの中国市場でのスマホシェアは2014年に20%と首位だった。その後、華為技術(ファーウェイ)や小米(シャオミ)、OPPO(オッポ)など地元勢が台頭し、直近のシェアは1%未満に落ち込んでいる。19年には中国国内でのスマホ生産から撤退し、さらに存在感が低下した。
サムスンはスマホやテレビのほか、幅広い家電製品を手掛けているものの、中国ではシェア低迷が続く。消費者の購買力が高い最大市場で、一定のシェアを維持できなければ成長は難しいとの危機感から、テコ入れ策が必要と判断した。
サムスンの20年の地域別売上高を見ると、米州が33%と最も多く、欧州が19%、中国16%、韓国16%と続く。新設した組織はマーケティング戦略のほか、中国内のサプライチェーン(供給網)管理も担当するという。』