ロシア高官、安全侵害と批判 G7のウクライナ保証
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023071201138&g=int
『ロシアのペスコフ大統領報道官は12日、記者団に対し、侵攻下のウクライナの「安全の保証」を日本を含む先進7カ国(G7)が提供することについて「ロシアの安全を侵害することになる」と批判した。
その上でG7共同宣言は「極めて見当違いであり、潜在的に非常に危険だと考えている」と述べた。』
ロシア高官、安全侵害と批判 G7のウクライナ保証
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023071201138&g=int
『ロシアのペスコフ大統領報道官は12日、記者団に対し、侵攻下のウクライナの「安全の保証」を日本を含む先進7カ国(G7)が提供することについて「ロシアの安全を侵害することになる」と批判した。
その上でG7共同宣言は「極めて見当違いであり、潜在的に非常に危険だと考えている」と述べた。』
ウクライナに長期の安保支援 将来の侵略を抑止―G7、共同宣言で初の誓約
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023071201215&g=int
『【ビリニュス時事】先進7カ国(G7)は12日、ウクライナに対する永続的な安全保障上の支援を掲げた共同宣言を発表した。ロシアの侵攻を許した反省を踏まえ、将来の侵攻の再発を抑止する。長距離ミサイルや戦闘機など近代的な防衛装備品の供与を続けるなどし、ロシアに対抗できる持続的な防衛力を確保する。
ゼレンスキー氏「会議は成功」 不満から一転
北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開かれているリトアニアの首都ビリニュスで、G7首脳とウクライナのゼレンスキー大統領が合意した。G7が特定の国に安全保障に関する誓約を与えるのは初めて。
G7議長の岸田文雄首相は、「われわれの連帯は決して揺らぐことはない」と強調。バイデン米大統領も「G7の支援は限りなく続く」と述べた。ゼレンスキー氏は「ウクライナの安全保障上の勝利だ」と歓迎した。
共同宣言はウクライナを軍事的、経済的にどう支援していくかについて定めた。G7がウクライナの安全を「保証」するのは、同国のNATO加盟までの「つなぎ」の意味合いが強い。軍事支援で憲法上の制約がある日本も可能な範囲で加わる。』
ゼレンスキー氏「会議は成功」 不満から一転
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023071300189&g=int
『【ビリニュス時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、リトアニアの首都ビリニュスでバイデン米大統領と会談し、米国を含む先進7カ国(G7)が長期的な安全保障支援を表明したことに謝意を示した。その上で「われわれは素晴らしく団結している。首脳会議は成功した」と語った。
ウクライナに長期の安保支援 将来の侵略を抑止―G7、共同宣言で初の誓約
ゼレンスキー氏は前日、北大西洋条約機構(NATO)が将来の加盟時期を明示しなかったとして、「ばかげている」とツイッターで不満をぶちまけていた。G7の決定を受け、一転して気を取り直したようだ。
ゼレンスキー氏は、米国が表明したクラスター弾供与にも言及した。不発弾により民間人に被害が出る可能性が高いことから、非人道的とされるクラスター弾について、ロシアも使用していると指摘。「世界中のすべての地域からロシアが同じような批判を耳にしたわけではなかった。批判するのはとても簡単だが、この決定はわれわれの助けとなるだろう」と強調した。
バイデン氏は「米国はできる限りのことをしている」と応じた。 』
IMF パキスタンへ4100億円余の融資を正式決定
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230713/k10014128111000.html
『2023年7月13日 11時13分
IMF=国際通貨基金は、急激な通貨安とインフレに直面しているパキスタンへの金融支援としておよそ30億ドル、日本円にして4100億円余りの融資を行うことを正式に決めました。
パキスタンは去年、大規模な洪水が発生して以降、深刻な外貨不足に陥り、急激な通貨安とインフレに直面するなど経済の混乱が深まっています。
IMFとパキスタン政府は経済の立て直しに向けた金融支援をめぐり交渉を続けてきましたが、IMFは12日に開いた理事会でパキスタンへの金融支援としておよそ30億ドル、日本円にして4100億円余りの融資を行うことを決めたと発表しました。
この融資は先月29日に事務レベルで合意していて、IMFの正式決定によって直ちにおよそ12億ドルの融資が可能になります。
IMFは、残りの融資について財政健全化やインフレを抑制するための金融引き締め策などパキスタン当局の取り組みを見極めたうえで段階的に実行するとしています。
パキスタンは、これまで一部の大手格付け会社からデフォルト=債務不履行に陥るおそれも指摘されていました。
IMFのゲオルギエワ専務理事は声明の中で、パキスタン当局の政策にも問題があったという認識を示したうえで「金融支援は経済の安定を取り戻すとともにパキスタン政府の一貫した政策を通じてさまざまな問題に対処する機会を提供することになる」というコメントを発表しました。』
台湾 悩ましい中国との関係 総統選挙序盤戦では対中国中立姿勢アピールの第3政党候補が躍進 – 孤帆の遠影碧空に尽き
https://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/92c8e4f1a504d102eb86c44d46aa722d

『【企業にとっても、国家にとっても悩ましい台湾の扱い】
台湾に関して「国家」「国民」という言葉を使うのが適切かどうか・・・私のつまらないブログでも、台湾・中国のどちらかの立場を一方的に代弁するようなことにならないようにと考えると、台湾に関する表記で悩むことがしばしばあります。
ましてや中国・台湾の両方で活動する企業となると話は深刻です。
これまでも、台湾に関する表記が不適切だとして中国からの批判にさらされた企業は少なくありませんが、今度はブルガリ。「管理不行き届きによるミス」と謝罪はしたものの、中国側の批判は収まっていません。
****ブルガリが台湾を“国扱い”し炎上、謝罪するも中国メディアとネット民は受け入れず****
2023年7月11日、中国メディアの観察者網は、高級宝飾品ブランドのブルガリが台湾の表記をめぐって中国のネット上で炎上し、謝罪したことを報じた。
記事によると、ブルガリの中国語版公式サイトの店舗情報で、香港が「中国香港」、マカオが「中国マカオ」と表記されていたのに対し、台湾だけは「台湾」のまま表記されていることをネットユーザーが発見し、ネット上で物議を醸した。
程なくしてブルガリが中国版ツイッター・微博(ウェイボー)アカウントを通じて「われわれは一貫して中国の主権と領土の完全性を尊重している。公式サイト上で不注意により生じた誤表記について、発見後直ちに修正した。誤表記があったことについて、深くおわび申し上げる」との謝罪声明を発表した。
一方、ブルガリが謝罪声明を発表した直後、人民日報は微博アカウントに短評を掲載。とても短い「生き残るためにした謝罪」であり、「管理不行き届きによるミス」という釈明は人々を納得させられるものではないとし、「一体どうやって根本から是正するのか。レッドライン、ボトムラインに触れてはならない。原則の問題に対するごまかしには容赦しない。中国をわずかでも欠かせてはならない」と論じた。
この件について、中国のネットユーザーは「中国向けのサイトでしか謝罪声明を発表していない。そもそも誤りだと認識してないな」「謝罪は受け入れられない」「アディダスやナイキはいつ謝罪するのか」「こういったブランドに対して寛容すぎる。ボイコットも弱い」「これからは一つの中国の原則だけではなく、台湾は中国の一部という文言も加えさせるべき」といったコメントを残している。【7月12日 レコードチャイナ】
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中国側・台湾側の両方が納得するような表記は・・・・難しい。
悩むのは国家レベルでも同じですが、そのあたりに最大の注意を払っているはずのアメリカ国務院のサイトでの表記が変更されたとなると、裏に何があるのか・・・という話にもなります。
****米国務院の台湾に関するページから「国家」の表現消える―台湾メディア****
台湾メディアの聯合報は12日、米国務院の台湾観光に関するウェブページから「国家(Country)」の表現が消えたと報じた。
記事によると、米国務院の台湾渡航への勧告(Taiwan Travel Advisory)のページが11日に更新され、日韓豪などと共に最も安全な「レベル1」を維持した。
一方で、旧バージョンでは「国家情報ページ(country information page)」や「国家安全報告書(Country Security Report for Taiwan)」とされていた部分から「Country」の表現が削除され、「台湾国際観光情報ページ(Taiwan International Travel information page)」や「台湾安全報告書(Security Report for Taiwan)」に変更されたという。
記事は「『国家』という文言が削除されたことが敏感な政治的連想を引き起こしている」と指摘。同紙記者が「中国からの圧力なのか」とただしたところ、国務院報道官からは「国務院は現在の安全情報と状況の変化を全面的に考慮した上で、定期的に渡航勧告を更新している」との背景説明だけがあったという。【7月12日 レコードチャイナ】
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【親台湾国家つなぎ止めのための「カモ外交」?】
単に「表記」レベルの問題にとどまらず、中国と台湾とどっち選ぶのかという選択になると、近年の中国の圧倒的な経済力を考えると、企業にしろ、国家にしろ、先ずは中国との関係を重視して・・・ということになります。
ただ、その後の台湾との関係は様々。
欧州・バルト三国のひとつリトアニアは中国と国交を結んでいますが、近年ではチベット問題やウイグル問題や香港問題などの人権問題から中国に不信感を募らせ、台湾との関係を強めています。
****台湾とリトアニア 自由と民主主義の連帯だ****
中国の脅威にさらされている台湾に民主主義の連帯を象徴する新たな拠点が正式に開設した。この動きを歓迎したい。
拠点とはバルト三国リトアニアの「リトアニア貿易代表処」で同国の駐台代表機関となる。台湾の外交部は「台湾とリトアニアは権威主義に最前線で立ち向かうパートナーだ」と正式開設を歓迎するメッセージを発表した。
代表処の正式開設が発表された7日には、多数の中国軍機が台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入した。こうした中国の不当な圧力は到底許されない。
ソ
連共産党政権に支配された過酷な経験をもつリトアニアは、民主主義や人権を尊重する「価値の外交」を掲げ、欧州で対中批判の先頭に立っている。昨年11月に台湾はリトアニアの首都ビリニュスに欧州で初めて「台湾」の名称を冠した代表処を開設した。
中国はリトアニアとの外交関係を格下げし、リトアニア産牛肉の輸入を停止する報復措置を取った。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報はリトアニアを「小国」と呼び、「大国との関係を悪化させる行動をとるのは度し難い」と反発したが、皮肉にも今年に入ってからリトアニアに追随する動きが相次いでいる。
リトアニアは昨年5月、中国と中東欧諸国の経済協力枠組みを脱退し、今年はエストニア、ラトビアが続いた。チェコでも下院外交委員会が枠組みからの離脱を政府に要求している。背景にはウクライナに侵略したロシアと友好関係を維持し、侵略を非難しない中国への失望と不信がある。
中国離れといえるこれらの動きが、欧州連合(EU)の対中政策に影響を及ぼさないわけがない。一方で、中国は経済力を盾に、ドイツなど親中的傾向のある国へ接近して欧州分断をしかけてくる恐れがある。警戒が必要だ。【2022年11月20日 産経】
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中国はその圧倒的な影響力で台湾と国交を有する国について、台湾から引きはがし、新たに中国と国交を結ぶという外交攻勢をかけています。
そうした中国の外交攻勢のなかにあって、積極的に台湾支援を表明するリトアニアは台湾からすれば非常に貴重な存在です。それだけに、なんとかその関係を維持したいということで、ややいびつな関係が生まれる可能性もあるようです。
****台湾、リトアニアの半導体産業に巨額支援で物議―仏メディア****
2023年7月7日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、台湾政府がリトアニアに大規模な半導体産業支援を行うことについて野党・国民党から批判が出ていることを報じた。
記事は、台湾が21年11月にリトアニアの首都ビリニュスに「リトアニア台湾代表処」を開設したことで中国本土の不興を買い、中台間で多くの外交問題、さらには商業問題が勃発したと紹介。
台湾はリトアニアを取り込もうと懸命になっており、最近では蔡英文(ツァイ・インウェン)総統がリトアニアの民間企業に1000万ユーロ(約15億6000万円)を支払う方針を示すという大きな動きを見せ、台湾内で大きな論争を巻き起こしたと伝えた。
そして、国民党の王鴻薇(ワン・ホンウェイ)立法委員が4日、台湾当局がリトアニアと締結した半導体に関する協力覚書について、「当初は台湾・リトアニア政府双方がリトアニアの民間企業に650万ユーロ(約10億円)を共同出資することになっていたものの、その後、台湾側の一方的な出資となっただけでなく、リトアニア側が資本金を1400万ユーロ(約21億9000万円)に増額するよう要請し、リトアニア政府関係者が台湾側との交渉で『台湾を助けたいというリトアニアの思いの方が、設立を助けたいという台湾の思いよりも強い』などと圧力をかけるような発言をした」と述べたことを紹介。
さらに、同委員が「台湾の海外駐在員事務所は台湾外交部に対し、当初の合意内容で進め、これ以上出資金を増やすべきではないと進言したものの、蔡英文総統が国家安全会議トップに『政治処理』を指示し、最終的に台湾政府が1000万ユーロを補助することを決定した」と指摘、「(おだてられて無駄金を出す)カモ外交」「主権喪失の恥辱」と批判したことを伝えている。
記事によると、同委員の批判に対し、台湾外交部の劉永健(リウ・ヨンジエン)報道官は「法の規範に照らして技術ライセンスを提供することは、台湾の技術・産業の国際的な影響力の増進につながり、台湾を国際的な安全保障のサプライチェーンに組み込むために不可欠なものであると強調。
同部はさらに「初期段階におけるリトアニア側の投資は少ないが、将来的に協力が拡大し、さらに工場を開設したりすることになれば関連資金はリトアニア側が拠出する。現在台湾が投資している資金は、リトアニアの基礎能力の向上と研究開発センターの設立を支援するためのものであり、『カモ外交』や『主権喪失の恥辱』ではない。パートナーシップと二者間の優位性に基づく産業協力であり、グローバルな民主主義の強靭(きょうじん)性を高めるための実際的なアクションだ」との姿勢を示した。【7月10日 レコードチャイナ】
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リトアニア側に、台湾の足元を見るような姿勢があったかどうか、台湾側に足元を見られるような『カモ外交』があったかどうか・・・微妙なところ。
【台湾から中国に乗り換えたホンジュラスでは、地場エビ養殖産業が苦境に】
一方、中国の外交攻勢で台湾から中国に乗り換えた国でも経済問題がおきています。
中米は中国の外交攻勢の舞台になっていますが、中国にとっての直近の成功例がホンジュラス。
****近年、台湾と断交し中国と国交を結んだ中米の国****
2007年 コスタリカ 2017年 パナマ
2018年 ドミニカ共和国、エルサルバドル
2021年 ニカラグア 2023年3月 ホンジュラス
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ホンジュラスは6月11日に北京に大使館を開設し、12日には習近平国家主席が中米ホンジュラスのカストロ大統領と北京で会談。ホンジュラスが台湾と断交して中国と国交を結んだことについて「歴史的決断だ」と評価、「経済・社会の発展を支援する」と表明しました。【6月13日 TBS NEWS DIG】
しかし、ことはそう簡単ではないようです。政治の動きに翻弄される地場産業の苦悩も。
****中国と国交樹立のホンジュラス 台湾依存のエビ業界で渦巻く不安****
中米で近年、台湾と断交し、中国と国交を結ぶ動きが相次いでいる。狙いの一つが、輸出の拡大だ。今年3月に台湾との関係を解消し中国に乗り換えたホンジュラスも、対中輸出の増加をてこに経済を活性化させる青写真を描く。
しかし、輸出の主力品の一つである養殖エビの業界を取材すると、期待と不安の入り交じった声が聞こえてきた。
首都テグシガルパから車で約3時間。太平洋に面する南部チョルテカ県に入ると人工池が点在していた。食用のバナメイエビの養殖場だ。
「中国市場は巨大だ。できるだけ早く輸出したい」。ホンジュラス水産養殖協会(ANDAH)のフアン・ハビエル会長(53)は世界第2の経済大国の潜在性に期待を寄せた。
エビの養殖場は国内に409カ所、計約2万2000ヘクタールあり、昨年の輸出額は2億8240万ドル(約406億円)とコーヒー豆、バナナ、パーム油に次ぐ4位。(中略)台湾との間では2008年に発効した自由貿易協定(FTA)で関税免除となり、輸出が加速。現在、エビ輸出の約4割は台湾向けだ。
だが台湾との断交を受け、ホンジュラス政府は6月、FTAを破棄すると台湾側に一方的に通告した。年内に破棄され、エビには関税が課せられる見通しだ。一方、中国は既にホンジュラス産の養殖エビの輸入を認可し、両国政府は7月4日からFTA締結に向けた交渉も始めた。
「台湾はメインの市場だ。だが今後は中国と取引せざるを得ない」。台湾向けが売上高の半分を超えるチョルテカ県の企業の幹部は、こう複雑な心境をのぞかせる。中国との取引に乗り気でないのは、中国企業から安値で買いたたかれる懸念があるためだ。
ANDAHのハビエル会長によると、中国側のバイヤーはホンジュラスの複数の生産者に対し、台湾との取引の半値ほどの価格を提示してきたという。背景には、インド産などが出回り、競争が激しい中国市場の事情もある。
人口約1000万人のホンジュラスで、養殖エビ業界の雇用創出効果は輸送など裾野産業を含めると10万人以上とされる。(中略)
中国市場については、労働者の間にも悲観的な声が出ている。チョルテカ県の企業の生産管理部門で働くマヌエル・ケイロスさん(45)は「中国との取引で利益が出るとは思えない。業績が悪化すれば、養殖場を閉鎖する企業も出てくるのではないか」と表情を曇らせた。【チョルテカ(ホンジュラス南部)で中村聡也】
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【総統選挙序盤戦で躍り出た第3政党候補 「親中」でも「反中」でもない中立姿勢を強くアピール】
台湾では来年1月に総統選挙が行われますが、「ひとつの中国」を受け入れず、中国に対する独自の姿勢を協調する蔡英文政権を継承する民進党、中国との関係を重視する国民党という二大政党の争いと見られていましたが、ここにきて、「親中」でも「反中」でもない中立姿勢を強くアピールする第3政党「台湾民衆党」の党首・柯文哲氏(前台北市長)の支持率が急上昇しています。
****台湾総統選が混戦 民衆党の柯氏、支持率トップに****
2024年1月の台湾総統選まで残り半年となった。ここまで蔡英文(ツァイ・インウェン)総統の対中強硬路線を引き継ぐ与党・民主進歩党(民進党)候補の頼清徳氏(63)と、野党候補が激しく競う混戦模様となっている。同時実施の立法委員(国会議員)選も接戦が予想され、民進党と国民党の二大政党が単独で過半数の議席を獲得できるかが大きな焦点になる。
各党は総統選に向け、4~5月に候補者を決定した。民進党からは現政権ナンバー2で蔡氏の右腕である頼副総統が選ばれた。最大野党で対中融和路線の国民党からは、台湾最大の人口を抱える新北市の侯友宜市長(66)の出馬が決まった。
ただ、序盤の選挙戦をリードしたのは、民進党でも国民党でもない。第3政党「台湾民衆党」の党首・柯文哲氏(63)だ。
柯氏は昨年12月まで8年間、総統の登竜門といわれる台北市の市長を務めた。長年にわたる二大政党による従来型の金権政治などを批判。こうした有権者の批判票の受け皿にもなる狙いで、19年に台湾民衆党を結成した「戦略家」としても知られる。
柯氏は「民進党も国民党も、台湾独立か中台統一かのような主張だけで、それ以外に違いはない」と断じる。自身は「親中」でも「反中」でもない中立姿勢を強くアピールし、若者を中心に無党派層の支持を取り込む。
実際、民放大手TVBSの6月の世論調査では33%の支持率を獲得。同30%の頼氏、同23%の侯氏を抑えて、初めて支持率でトップに立った。
「三つどもえ」の選挙戦は今後、中盤戦に入る。柯氏の勢いに対し、二大政党がどう動くかに注目が集まる。
民進党は16日、党首を務める頼氏のもと年1度の党大会を開く。決起集会とし、立法委員選に出馬する議員らとテコ入れを図る。
注目されるのは、その後の8月にも検討される頼氏の訪米計画だ。台湾の総統選に初めて出馬する候補者は、総統選の前年にワシントンを訪問するのが半ば慣例となる。双方の理解を深めるためとされるが、台湾では米側による事実上の「面接」とも受け止められる。
12年に初めて総統選に挑んだ現総統の蔡氏も、11年9月にワシントンを訪問した。だが好感触が得られず、12年の総統選では米中関係でバランスを取る馬英九氏に接戦で敗れた。
台湾は近年、蔡政権下で米との距離を縮めている。頼氏の訪米が実現すれば米側は歓迎するとみられる。米との良好な関係は台湾の無党派層へのアピールにつながり、票の上積みが期待できる。
一方で頼氏の訪米は中国の強い反発が予想される。訪米日程の調整を含め陣営には慎重なかじ取りが求められる。
苦しいのが、国民党候補の侯氏だ。市長を務める新北市の幼稚園で、園長らによる園児への虐待の疑いが浮上。対応が大きく遅れたことで、支持率を急落させた。
党内からは候補者の差し替えを求める声も上がる。5月まで侯氏と党内候補を競った鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏を再び推す声も少なくない。国民党も党大会を23日に控えており、新方針や挙党一致体制を示せるかが焦点だ。
総統選と並び、台湾の今後の行方を左右するのが立法委員選だ。定数は113議席で任期は4年。与党・民進党は現在62議席を有し、単独で過半数を確保する。
この立法委員選でも、柯氏の台湾民衆党が立ちはだかる可能性がある。同党の現有議席数はわずか5議席だが、今回は大きな上積みも予想される。民進党、国民党ともに単独過半数を確保できず、少数政党の柯氏がキャスチングボートを握れば、政権運営に支障をきたしかねない。
実際、00年代に8年間にわたって総統を務めた陳水扁氏による民進党政権では、民進党が単独で過半数を握れなかった。このため重要法案を度々通せず、米台関係の停滞を招いた。
台湾政治に詳しい東呉大学の左宜恩准教授は、今後の選挙戦の見通しについて「各党候補者は8~9月にかけて自身の政策を発表するだろう。その時、3者の違いがより明確になる」とし、支持率も動くとみる。
総統選を制するには、3~4割いる若者を中心とした無党派層をいかに取り込めるかがカギを握る。左氏は、各候補者とも敏感な話題となる中国政策を争点にすることは控え「無党派層を意識し、特に景気、物価、給与問題など若者を意識した争いになる」と予測する。【7月12日 日経】
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“各候補者とも敏感な話題となる中国政策を争点にすることは控え”というのも、奇妙な争い。
柯文哲氏の“「親中」でも「反中」でもない中立姿勢”というのは、言うのはたやすいですが(「協力、競争、対抗の3つのことを同時に行うべきだ」とも)、攻勢を強める中国に対し、実際にそれができれば苦労はしない・・・といった感も。
“武力衝突を避けるために「台湾は自身の防衛力を高めること」と、「中国と対話を重ねること」が重要だと強調した”【6月3日 産経】とも。
まだ半年ほどありますので、これからでしょう。』
ワグネルの反乱から1週間 ロシアの人々は何を思っているのか
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66083562?xtor=AL-72-%5Bpartner%5D-%5Bjb.press%5D-%5Blink%5D-%5Bjapanese%5D-%5Bbizdev%5D-%5Bisapi%5D
『2023年7月3日
ソフィー・ウィリアムズ、アルバナ・カサピ、サルマ・ヌルモハメド、BBCニュース
A man on a bike rides past a Wagner tank in Rostov-on-Don
画像提供, Reuters
画像説明,
ロストフ・ナ・ドヌに進んだワグネルの戦車と、その横をバイクで通り過ぎる男性
ロシアの雇い兵組織「ワグネル」による劇的な反乱から1週間がたった。ワグネルが占拠した同国南西部ロストフ・ナ・ドヌの住民らは、国中を揺るがしたこの出来事をどう考えているのか。
ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏は、6月23日からわずか24時間のうちに反乱を起こし、100万人都市に部隊を送り込み、さらにモスクワへと向かった。
ロシアでは現在、同国のいう「特別軍事作戦」への批判を禁じる法律がある。そのため、BBCは今回の取材に応じた市民の身元を明らかにできない。
ヴァディムさん(仮名)は、BBCワールドサービスの番組「ウィークエンド」に、市内でワグネル部隊を見た時のことをこう語った。
「あの日、家を出て店に買い物に行くことになっていた。午前10時か11時ごろ、武装した人々が道路を封鎖しているのを見た。車を止め、人々に書類の提示を求めていたが、通行人は歩き続けることができた」
A member of the Wagner group in Rostov-on-Don
画像提供, EPA
画像説明,
ロストフ・ナ・ドヌでは各所にワグネル戦闘員が配置された
Presentational white space
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Presentational white space
ヴァディムさんが帰宅すると、心配した友人たちから大丈夫かと尋ねる電話がかかってきたという。彼はその日、家から出ないことにした。
「あの日の気持ちは、警戒と、おびえもあったと言えるだろう。プリゴジンが何かを企んでいるのはみんな知っていたし、ワグネルはいろんな国での犯罪で有名だ」
「ワグネルはハンマーで人を殺すことで知られているので、恐怖を感じた」
ヴァディムさんは、ウクライナでの戦争によってロストフ・ナ・ドヌはすっかり変わったと感じている。軍事色が濃くなり、軍の病院と負傷者が増えたと話す。
「この街は前線にとても近いし、そのことを感じる」
Russian policemen stand guard in front of the Kremlin near Red Square
画像提供, EPA
画像説明,
モスクワのクレムリン(大統領府)の前で警備に立つ警官
Presentational white space
ヴァディムさんがロストフ・ナ・ドヌの自宅にとどまっていたころ、アナスタシアさん(仮名)はサンクトペテルブルクからモスクワを訪れていた。
「私たちは夜通し一緒にニュースをチェックし、朝起きると、さらに多くのニュースが出ていた」、「強烈だった」と当時を振り返る。
アナスタシアさんは、モスクワ南西部の友人宅に滞在していた。市内では、ワグネル部隊の到来への備えが始まっていた。彼女は、ワグネルがモスクワを制圧することについては恐れていなかった。それより、状況が不確実なことに不安を覚えていたという。
「それまで非現実的に思えたことが、起こり始めていた。そして、次に何が起こるのか、まったく分からなかった。その不確かさが、何だか怖かった」
「プリゴジンがモスクワに進軍し始めたとき、楽観的なシナリオはまったくなかったし、何が起こるのかも分からなかった。プリゴジンがモスクワを制圧するのを喜ぶ人は、私の周りにはいなかった」
「すべてのシナリオが、かなり悪そうだった。唯一、希望に感じたのは、何かが変わりつつありそうだということだった。そうしたら、終わってしまった」
6月24日の夜、ワグネルの創設者は進軍を中止し、部下たちに基地に戻るよう命じた。部隊はモスクワから200キロメートルの地点まで迫っていた。
ワグネルは26日までに、ロストフ・ナ・ドヌからの撤退を開始した。
A supporter of Wagner waves flags in Rostov-on-Don
画像提供, Reuters
画像説明,
ロストフ・ナ・ドヌではワグネルを歓迎する市民らもいた
Presentational white space
ヴァディムさんによると、ロストフ・ナ・ドヌの生活は普段どおりに戻った。みんな、この1週間の出来事について冗談を言っているという。
「土曜日(6月24日)に反乱があり、日曜日は休みで、月曜日には動物園で火事があった。火曜日は大雨で洪水が起こり、水曜日はナイフで戦う人がいくらかいた、とみんなで言っている」
ロシアの政治状況については、ウクライナを侵攻して以来、安定はみられないと、ヴァディムさんは言う。
「チェーホフの言葉に、第1幕から壁に拳銃をかけておくのなら、第2幕にはそれが発砲されるべきである、というのがある。自分でまいた種は自分で刈り取れ、ということわざもある。それらからすれば、どれもすごく予想外のことではない」
(英語記事 A week on, Russia reflects on Wagner’s sudden mutiny)』
墓穴を掘る中国 進む日米韓と日米比の結束
岡崎研究所
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/30777
『6月22日付の米ワシントン・ポスト(WP)紙は「米国のアジア同盟国は静かに中国への対抗に参加」との同紙コラムニストのジョシュ・ロウギンの論説記事を掲載し、中国と対峙する上で、サリバン大統領補佐官訪日と初の日米比韓高官のミニラテラル開催はブリンケン国務長官の訪中より重要だと指摘している。
2023年6月15日、日本、韓国、フィリピンの担当者らとの会談のため来日したジェイク・サリバン米国大統領補佐官(写真:ロイター/アフロ)
ブリンケン訪中で、中国が米国とアジアの同盟国が懸念する安全保障上の問題に対応するつもりがないことが明らかになった。習近平は軍同士の危機管理連絡網さえも拒み、より宥和的な経済閣僚の訪中を待っている。
その一方で、サリバン補佐官が訪日し、最重要パートナーである日韓比のカウンターパートと会合を持った(日米韓/日米比協議)。長期的には、これは中国の台頭に対応する上でブリンケン訪中より重要になるだろう。
史上初めて日米比の安保補佐官が一堂に会した。日米韓の安保補佐官会談は最近まで考えられなかったが、日韓両首脳は過去の怨念から離れ、中国の敵対行動に共に対抗するという大きな政治的リスクを取った。今年後半、日米韓首脳は初めてワシントンで会談する。これらの国の対中姿勢は、中国の軍事力拡大、戦狼外交、経済的威嚇が最大要因だ。
インド太平洋は広大かつ多様で、中国の経済的魅力が引き続き強いのも確かだ。フィリピンなど、米国と同盟国との安保協力強化を目指しているが、中国と完全に敵対もできない。しかし、このようなミニラテラル(少数の有志国による枠組み)は地域の安全保障枠組みを大きく変貌させつつある。中国の反発はその重要性を理解しているからだ。
米国とパートナーは、中国が墓穴を掘っている結果、インド太平洋地域で集団安全保障的対応に傾斜している。中国の台湾への威嚇増大の結果、軍事協力、戦略的計画、外交的調整で大きな進展があることには勇気づけられる。
しかし、多くの地域の同盟国は、バイデン政権の政策には強力な経済的要素が欠け、国際主義への米国の関心が弱まっていると懸念する。技術やエネルギー安保で真の協力を構築しようとする米国の計画は未実現だ。米国の一層の関与とプレゼンスを求めるアジア同盟国の希望に沿うには、米国政府と議会、国民が地域への資源投入拡充を支持しなければならない。
目的は中国封じ込めではなく、地域の同盟国の主権と繁栄を下支えする秩序の維持だ。中国は、アジアの同盟国の米国からの離反と相互対立を目論んでいるが、それは同盟国を団結させている。後は、米国がこの状況を活用できるかどうかだ。
* * *
上記は、インド太平洋地域における米国と同盟国・パートナーとのミニラテラル(以下、ネットワーク)進展の重要性を指摘するロウギンの論説だ。近年、中国がやり過ぎた結果、墓穴を掘り、逆に米国と同盟国の連携を深めたという指摘は正しい。ただ、この論説は米国の同盟国間の協力強化に焦点を当てているが、実際のネットワークの有用性はこれに留まらない。同盟関係には至らないが重要な国への対応でもネットワークは有効な枠組み足り得るのだ。』
『実は、この地域でネットワーク構築を進めた原動力は日本と言って良い。初期は日米韓、そして日米豪、日米印の連携である。これをクアッド(日米豪印)に持って行った。更に、今回は、日米韓比を実現した。
これらのネットワーク構築にはそれぞれ理由がある。米国の同盟国との間のネットワークについては、「ハブ・アンド・スポークス」という伝統的枠組みは、安全保障環境の深刻化と米国の相対的優位の低下により十分ではなくなった。その中で日米豪を立ち上げ、米豪同盟、日米同盟に加え、それまで欠けていた日豪間の安全保障協力を構築すれば同盟網にとりプラスとなるのは明白だった。
同様のことは日米比にも言えるが、それに加え、万一不幸にして台湾有事が発生した場合、地理的位置から言って、日本とフィリピンの両方が米国にとって活動のハブとなるという事情がある。兵員・装備の事前集積や非戦闘員退避、更には実際の戦闘作戦において、日米比の連携は不可欠だ。
日米韓についても同様の背景がある。更に、日韓関係が緊張しがちな中で、両国の同盟相手である米国の力を借り、最低限の協力関係を維持するという目的もある。また、韓国が北朝鮮問題に関心を集中する中、対中抑止を含む地域的課題にも韓国が責任を有することを指摘し、関心の幅を広げる場としても重要な役割を果たす。
インド・インドネシアへの働きかけを
一方、インドは非同盟の大国であるが、同国が重要懸案でできるだけこちら側に近い立ち位置をとるよう働きかけていくためには、各種協力のネットワークが有効だ。それが日米印であり、その後の日米豪印4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」である。
東南アジアにおいては、インドネシアの重要性を忘れてはならない。中国のやり過ぎでインドネシアが安全保障上の懸念を深める現在、何らかのネットワークを構想すべきだ。例えば、近年毎年のように海警に守られた中国漁船が来襲するインドネシアのナツナ諸島に対して、日米インドネシアで開発の下支えをすることが考えられる。日本は既に魚市場開発を進めており、米国も空港開発に関心を持っている。
また、中国への懸念を共有し近年接近を強めるインドとインドネシア双方と関与していく枠組みを考えるのも一案だろう。この両国は国際社会で多数派を形成する際のキャスティングボードを握りうる力のある国だ。既に豪州は豪印インドネシアの対話の枠組みを立ち上げている。これに日本が参加する可能性も含め、具体化を進めるべきだと思う。』
【NATO及びその他の地域機関】
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/2005/html/honmon2404.html



『【NATO及びその他の地域機関】
<北大西洋条約機構(NATO)>
NATOは、2004年3月に中・東欧等7か国の新たな加盟国を得て、19か国から26か国に拡大した。
2002年のプラハ首脳会議において発表された軍事能力の向上を目指したプラハ能力コミットメント(PCC)(注21)を受けてのNATOの変革も進んでおり、2004年9月にはNATO即応部隊(NRF)(注22)が初期作戦能力に達するなど、軍事能力の向上への取組を強化している。
また、アフガニスタンにおいては、2003年8月に非5条任務(注23)における欧州の域外での初めての活動として国際治安支援部隊(ISAF)(注24)の総指揮権を公式に継承し、NATOの最優先事項としてアフガニスタン国内での活動地域の拡大等に取り組んでいる。
2004年6月のイスタンブール首脳会合においては、イラク暫定政府より要請のあったイラク治安部隊への訓練支援を行うことに合意して、イラク国内外において訓練支援を開始するとともにその規模の拡大を図っている。
また、NATOは、2004年のイスタンブール首脳会合以降、日本、オーストラリア、ニュージーランド等をコンタクト諸国(NATO非加盟国、非PfP(注25)国、非地中海ダイアローグ国(注26)の中で安全保障問題に関し個別に相互に有益な対話を行ってきた国々)と呼称して、これら諸国の関心を歓迎している。
日本との関係では、2004年5月に日本として初めてNATO本部にて駒野欽一在アフガニスタン大使(当時)による「日・NATO対話」の一環として行ったアフガニスタンにおける日本主導によるDDRについての講演はNATO諸国の反響の高いものであった。
Power Pointファイルはこちら
<その他の地域機関>
欧州には、EU、NATO以外にも、安全保障分野で欧州安全保障協力機構(OSCE)(注27)、また、人権や法などの分野で欧州評議会(CE)(注28)といった地域機関があり、活発な活動を展開している。
OSCEとの関係では、日本は「協力のためのパートナー」として、各種協議への参加をはじめ、コソボ等の各種ミッションへの要員の派遣、東欧・中央アジア諸国へ選挙監視団の派遣といった人的貢献や、選挙関連経費の負担などの資金面における貢献を行っている。2004年は、グルジア、マケドニア、ベラルーシ及びウクライナのOSCE選挙監視団(注29)へ要員を派遣した。
12月にブルガリアのソフィアで開催された外相理事会では、川口順子総理大臣補佐官が日本代表団長として出席し、OSCEトロイカ(注30)との会合や日本代表のスピーチを通じて、日本のアジア太平洋地域での安全保障面での取組、日本の新たな中央アジア政策、アフガニスタンへの貢献、2004年3月の日・OSCE共催会議を含む対OSCE協力などを説明した。
欧州評議会(CE)との関係では日本は閣僚委員会のオブザーバーとして、人権、法務、文化等様々な分野の会合に積極的に参加しているほか、2004年10月には、コソボ議会選挙の欧州評議会選挙監視団へ選挙監視要員を派遣した。また、CEにおいては様々な分野の条約が数多く策定されているが、日本も2001年11月にサイバー犯罪条約に署名、2003年には受刑者移送条約に加入した。』
『(注1) 実行委員会、事業促進委員会等の現地協力団体が2004年中に設置された国は、ギリシャ、英国、ハンガリー、オーストリア、デンマーク、スロバキア、チェコ、フィンランドの8か国。2004年末までに日本国内で約100件、EU加盟国で約300件の事業が登録された。
(注2) International Criminal Tribunal for the Former Yugoslaviaの略。ICTYから起訴されているゴトヴィナ元南部ダルマチア司令官が依然逃亡中であり、クロアチア政府へのICTYからの圧力が高まっていたが、2004年3月、新たに起訴された8名の元クロアチア軍将校がICTYに出頭したため、サナーデル政権はICTYから協力的と評価されることとなった。
(注3) 「欧州憲法条約」を起案するために2002年2月に設置。ジスカール・デスタンが議長(元仏大統領)。
(注4) 意思決定を効率化させるために機構面が議論された際、特定多数決の票決方式、欧州議会議員数、欧州委員数について、人口の多い諸国は、各国の人口比率を重視するよう主張していた。しかし、人口の少ない諸国は、人口の大きい諸国が主導することにより自国の意見が反映されなくなるのではないかとの懸念を表明していた。
(注5) 欧州理事会常任議長及びEU外相の創設、欧州委員会委員長の権限強化、人口比率を加味した特定多数決の適用範囲拡大などの機構改革により、EUの意思決定や政策実施、対外関係について効率化を図る目的で起草された条約。
(注6) EUの外交の「顔」と「声」としての役割を期待される共通外交安全保障政策(CFSP)上級代表ポストが創設され、ソラナNATO前事務総長(当時)が同ポストに就任。また、CFSPの一部として欧州安全保障防衛政策(ESDP)に関する規定を設定。
(注7) EUの外交及び安全保障政策の全ての分野を含むもので、「EUの共通の価値及び基本的利益、独立及び一体性の擁護」、「EUの安全保障の強化」、「平和維持及び国際安全保障の強化」、「国際協調の推進」、「民主主義及び法の支配、人権及び基本的自由の尊重の発展・強化」を目的とする。
(注8) EUの安全保障防衛政策であり、その任務として1)人道・救援活動、2)平和維持活動、3)危機管理における平和創設を含む戦闘任務を遂行する。この任務遂行を担保するため、欧州理はEUに以下の軍事および非軍事的能力目標を課している。
軍事能力:1)EUは60日以内に、少なくとも1年間活動を維持できる、6万人までの部隊を展開できる。2)EUは2007年までに緊急展開可能なバトルグループ(BG)を創設する。
非軍事能力:EUは1)警察、2)法の支配の強化、3)文民行政の強化、4)文民の保護の4分野において対応能力を有する。警察に関しては、各加盟国が、紛争予防や危機管理ミッションのために5,000人の警察官を提供し、そのうち1,000人を30日以内に配置する。
(注9) 具体的には、1)危機管理の分野における防衛能力の開発、2)欧州防衛協力の促進・強化、3)欧州防衛産業及び技術基盤の強化を目的とした政策の策定・実行、4)将来の防衛安全保障能力に関する要求に応えるための研究促進を行っている。
(注10) 「ヘッドライン目標2003」:2003年までにEUとして保有すべき軍事能力すなわちEUは60日以内に、少なくとも1年間活動を維持できる、6万人までの部隊を展開することを目標とする。
(注11) 「ヘッドライン目標2010」:危機管理オペレーションに際し迅速な行動をもって対応する能力を2010年までに備えるとの決意を示した文書であり、2007年までにバトル・グループの準備を完了することを目標とする。
(注12) バトル・グループ(BG):1,500名程度の人員で構成され、5~10日以内に紛争地域に投入でき、初期作戦において30日間活動できる能力を有する部隊。
(注13) 「ヘッドライン目標2008」:EUが諸危機に際し迅速かつ効果的に対応するため、2008年までの作業及び課題に対し、必要となる民生能力を特定し、かつ、構築するために必要に応じて目標を設置するもの。
(注14) 2004年7月16日に開始され、グルジア政府の刑事司法システムの改革等の緊急課題への取組を支援するもの。西バルカンとアフリカ以外の初のESDPミッションであり、規模は10名程度、任期は1年とされている。
(注15) 2004年11月のEU総務・対外関係理事会において、アルテア作戦の実施計画を承認。NATO主導の安定化部隊(SFOR)からEUへの権限移譲は2004年12月2日に行われた。右作戦はNATOのアセットを活用するEUにとって最大の軍事作戦(7,000名規模)である。
(注16) 単年度財政赤字対GDP比率3%等の基準を引き続き堅持しつつ、(イ)財政の持続可能性(政府債務残高)の重視、(ロ)各国特有の経済情勢の考慮、(ハ)各国の不適切な財政政策を修正するための早期行動に一層の重点を置いて、過剰財政赤字の予防を重視しながら、安定成長協定をより弾力的に運用する方向性となっている。
(注17) 定期首脳協議を踏まえ日・EU間の重要課題について発表するもの。
(注18) 2004年11月の町村孝外務大臣のフランス、英国訪問、また、3月のパーション・スウェーデン首相及びドビルパン・フランス外相、4月のゴウヴェイア・ポルトガル外相、5月のペターシェン・ノルウェー外相、6月のアハーン・アイルランド首相(日・EU定期首脳協議出席のため)、10月のダイス・スイス大統領、ハロネン・フィンランド大統領、ジュルチャーニ・ハンガリー首相、リューテル・エストニア大統領及びベラルディ・サンマリノ外務長官、11月のムラー・デンマーク外相(マルグレーテ女王陛下国賓訪日への随行)、12月のシュレーダー・ドイツ首相及びサクスコブルク・ブルガリア首相の訪日が挙げられる。
(注19) 国連総会(9月)の際には川口順子外務大臣(当時)が、フラッティーニ・イタリア外相、ペターシェン・ノルウェー外相、バルニエ・フランス外相、フィッシャー・ドイツ外相とそれぞれ会談を行った。また、11月に開催されたイラクに関する国際会議では、町村外務大臣がストロー英外相、ボット・オランダ外相、フィッシャー・ドイツ外相とそれぞれ会談を行った。さらに、2005年1月にはタイで日独外相会談が行われ、スマトラ沖地震及びインド津波被害対策についても話し合われた。
(注20) この会議には、アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、マケドニア、セルビア・モンテネグロの閣僚等や国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)、コソボ暫定自治政府をはじめ39か国12国際機関の関係者が出席した。
(注21) 項目別に国毎のコミットメントを記載しており、NATOがその履行をモニターしていくことにより、全体としてNATOの能力向上を図ることを狙いとし、特に戦略的航空輸送能力の増加、空中給油能力の強化、精密誘導兵器の増加、展開可能な戦闘支援及び戦闘支援部隊に関する能力強化、NBC兵器に対する防御装備の調達加速、NATO地上監視システムの2005年までの設計完成等を目指すことを内容とする首脳間の合意。
(注22) NATO即応部隊の設置は、プラハ首脳会合における米国の提案を受けて決定されたもので、NATO史上初めて単一指揮官が、陸海空及び特殊部隊を統括する統合部隊として設立。任務は、非戦闘員退避作戦(NEO)、テロとの闘い支援及び緊急事態対処作戦等であり、その能力は、機動展開命令受領後、5日目には展開でき、30日間独立した戦闘が可能。2006年10月までに完全な作戦能力(21,000名)を有する部隊とすること目標としている。
(注23) 1999年のワシントン首脳会合で採択された「新戦略概念」で、北大西洋条約第5条(集団防衛)をNATOの基本的任務として維持しつつも、欧州の安全保障機構として欧州・大西洋地域の平和と安定に対しより大きな役割を果たすとの方針が明示され、第5条以外の活動を非5条任務として位置づけた。
(注24) 2001年12月、安保理決議1356の採択を受け、アフガニスタンのカブール及び同周辺地域の治安維持を目的に設立、任期は6か月。
(注25) PfP(平和のためのパートナーシップ):NATOと非NATO欧州各国(全OSCE参加国を対象とするが主対象は旧ワルシャワ条約機構諸国)との間で、それら諸国の実情に合わせ軍事面を中心に各種協力(軍の民主的統制に関するセミナー開催、PKOにかかる共同演習等)を約束するもの。
(注26) 地中海ダイアローグ:NATOと地中海諸国との間で1994年に設立した枠組みで、地域の安全と安定、NATO及び地中海諸国間の相互理解を目的とする。地中海の安全と安定が欧州の安全に密接に関わるという考え方を反映しており、NATOのアウトリーチ及び協力政策の重要な一環を成す。地中海諸国からは、アルジェリア、エジプト、イスラエル、ヨルダン、モーリタニア、モロッコ、チュニジアの7か国が参加。
(注27) 米、カナダ及び欧州から中央アジアに至る55か国が加盟する地域的国際機関。OSCEの特徴は、(1)冷戦中においては欧州の東西両ブロックを包含し、東西対話の場を提供して緊張緩和に貢献、(2)特に冷戦後は軍事・政治、経済、民主・人権といった包括的な分野において、予防外交(紛争当事者に対する早期警告、事実調査等)、紛争予防を基本とした活動を行っている点にある。また、選挙監視の分野では域外においても活動を行う等高い信頼度を有している。
(注28) 1949年、人権、民主主義、法の支配という価値観を共有する西欧10か国がその実現のための加盟国間の協調を拡大することを目的として、フランスのストラスブールに設置した国際機関。現在の加盟国は46か国。日本は1996年に欧州評議会閣僚委員会のオブザーバー国となった。
(注29) OSCE選挙監視団:2004年は、グルジア大統領選挙・議会選挙、マケドニア国民投票、ベラルーシ議会選挙及びウクライナ大統領選挙のOSCE選挙監視団へ要員を派遣。
(注30) OSCEトロイカ:OSCE議長国:ブルガリア、前議長国:オランダ、次期議長国:スロベニア(2004年現在)。』
ワグネルの予定所在基地?をBBCが取材とアフリカ利権
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5448298.html




『ロシアの雇い兵組織「ワグネル」にベラルーシ政府が提供したという軍事キャンプを、BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・ロシア編集長が取材した。現時点では、ベラルーシ兵しかいない様子だった。この基地の目的はまだ明らかではないが、5000人を収容できるという。ワグネルはどこにいるのか? この基地にやってくる可能性はあるのか? 基地内を取材しながら答えを探した。映像記事 参照記事
107268248-1688741783994-get32b309b0この基地は、ベラルーシの首都ミンスクMinsk, the capital of Belarus.から約90キロ南東にあるツェル村Tsel village近くにある。7月6日、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、傭兵長官エフゲニー・プリゴジンがロシアにおり、彼の軍隊はこれまでのところ本拠地(ロシア内)に留まっていると述べた。英文記事
img_1b617596efcbe6c516916162f2f8e079307528反乱が失敗に終わった5日後の6月29日に、プリゴジン氏とワグネル司令官ら35人が、モスクワの大統領府に招かれ、その場でプーチン氏は、ウクライナでの戦争におけるワグネルの行動と反乱について「評価」を述べたという。プーチンは、ワグネル兵士とロシア軍が新たな契約をすることに同意し、プリゴジン氏はプーチン氏に対し、ワグネルが無条件でプーチン氏を支持していると伝えたという。
ワグナー部隊は、モスクワへ進撃中ほとんど抵抗を受けず、少なくとも6機の軍用ヘリコプターと1機の指揮所航空機を撃墜し、少なくとも10人のロシア空軍士を殺害した。プーチンは、それらの行為すべてを不問にしたようだ。参照記事 過去ブログ:2023年7月衛星でベラルーシにワグネルの宿営地確認?とポーランド、日本:
2022062811061715320220628110616867
ワグネルのアフリカでの展開先には不安定な政治・経済・社会情勢に加えて天然資源が豊富という共通項がある。
過去にもアンゴラやシエラレオネでダイヤモンドなどの採掘権が民間軍事会社への支払いに利用されたことがあるが、左右の図を比較しても明らかな通りワグネル派遣とロシアの天然資源外交は一つのパッケージである。
すでにレアアースを含む天然資源やインフラに関する利権がワグネルや関連会社に渡っている事で、プーチンも、魅力的な鉱物資源の入手経路としてワグネルを切り捨てる事は出来ず、ワグネルも、ロシア国防省に依存しなくても、組織を運営できる可能性を持っているとされる。参照記事 、、、
図には無いが、イエメンでは反政府組織フーシ派鎮圧に参加したとして、ハディ政権を支援するサウジアラビア、南部暫定評議会支援のアラブ首長国連邦UAEからワグネルは30億ドル(約3900億円)の財政支援と軍事物資を受けたとされている。過去ブログ:2023年3月中国仲介でサウジ・イラン外交関係正常化?とイエメン:』
北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:ロシア・ウクライナ戦争は消耗戦に=NATO事務総長
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5448565.html


『北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長NATO Secretary-General Jens Stoltenbergは2023年7月11日、ロシアの対ウクライナ侵略戦争は消耗戦に変貌してきており、そのためNATO同盟国は可能な限り弾薬をウクライナに提供しなければならないと発言した。また、クラスター弾の供与や使用に関しては、加盟国が個別に決めることだと指摘した。参照記事
2d286467 jh、、、
事務総長の発言には今更の感もあるが、公式に述べたことは記録に値する。国連の場に於いても他国への侵略行為であるのが明確である以上、国際正義は断固これを非難し排除に向け団結することが求められている。解決には停戦しての条件交渉もあるが、侵略側ロシアにその気配は無く、ロシアが連日市民居住地域へ攻撃を続行している現実では、時間の経過はウクライナの被害が増えるだけで、一刻も早く武力で侵略側を鎮圧するしかない。
61d0b31f 12すでに終結を睨み、ロシアへ向けた戦争犯罪の確認、多額な戦後賠償要求の国際的準備は始まっている。
ロシア国内の内戦ぼっ発の憶測が言われる中、ロシアの一時的政治機能停止、或は消滅も可能性として在り、プーチンの浅知恵から起きた事とはいえ、良くも悪くもロシアは大きな転機を迎えそうだ。
その時が来れば、ロシア支援の上海協力機構(SCO)加盟国・中国、イラン、インドも大きな影響を受け、日本にとっても、世界にとっても、世界の新たな秩序に向けたかじ取りが必要になる。
過去ブログ:2023年7月ウクライナ戦争500日目の総括 何の戦果も無いロシア:7月プーチン氏、SCO首脳会議で制裁への抵抗を宣言とインド :6月ワグネル反乱から決着までの流れとプリゴジンの亡命:』