カテゴリー: 世界情勢
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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65511140X21C20A0910M00/
『インドと米国は軍事協力を強化する。両政府は27日、インドの首都ニューデリーで外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開き、衛星情報の共有などで合意する見通しだ。インドと国境沿いの係争地域で対立する中国へのけん制が念頭にある。日本とオーストラリアも加わる「自由で開かれたインド太平洋」構想の推進に弾みを付ける。
印米は27日の外務・防衛担当閣僚協議で軍事協力の強化を確認=AP
画像の拡大両政府の2プラス2は2018年から定例化し今回で3回目にあたる。印側はジャイシャンカル外相、シン国防相、米側はポンペオ国務長官、エスパー国防長官が参加した。シン氏とエスパー氏は26日、協議に先立って重要事項について意見を交わした。印国防省はその後に「今回の訪問で地理空間情報の交換に関する協定に署名するだろう」との声明を出した。
この協定は、米国が強みとする衛星情報などを活用し、相手の兵士の位置や軍事施設に関する正確なデータを瞬時に共有することを狙いとする。両政府が意識しているのはインドとの国境沿いで兵士や軍事施設を増強する中国の存在だ。
インドと中国はヒマラヤ山脈などで国境が3千キロメートルほど画定していない。印中は5月から印北部ラダック地方の係争地域でにらみ合いを始め、6月半ばには両軍の衝突によって45年ぶりに死者を出した。印中は閣僚や軍司令官の対話を重ねているが、いまも解決策を見いだせていない。
対立が長引く一因には国境沿いの地形が複雑だという事情もある。対立する地域は一部で標高4千メートルを越え、湖、渓谷、温泉がある。両国の実効支配線がわかりにくいため、現場では偶発的な衝突が起こるリスクがつきまとう。印メディアによると、印中両軍は係争地域に総勢10万人ほどの兵士を配置している。
インドは今回の協定の締結によって、これまで難しかった中国の軍事情報を把握しやすくなる。中国がどこに重点的に兵士を配置しているかがわかりやすくなり、新しく設ける軍事施設も見つけやすくなるとみられる。航空や航海の地理情報をいかし、兵器を搭載したドローンなども活用できる。米国にとっては印側に最新鋭の兵器を供給する道が開けそうだ。
米国は11月にインド洋で日本やインドと実施する海軍の共同訓練に、豪州も参加することに「歓迎する」との意向を示した。日米豪印が参加する共同訓練は13年ぶりで、自由で開かれたインド太平洋構想に基づく連携を深める好機になる。
4カ国は10月上旬に東京で開いた外相会談でも年1回の会合を定例化することで合意した。南シナ海などで軍事行動を活発にする中国を念頭に、4カ国は相次ぎ協調する姿勢を打ちだしている。インドは国境対立をきっかけに中国への経済制裁も発動し、従来の各国との等距離外交から4カ国での連携に傾斜し始めたとの見方が出ている。
(馬場燃)』















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香港に続く「台湾有事」は「日本有事」になる――香田洋二(元海上自衛隊自衛艦隊司令官)【佐藤優の頂上対決】
ビジネス 週刊新潮 2020年10月22日号掲載https://www.dailyshincho.jp/article/2020/10270555/?all=1



『国際的な批判をものともせず、国家安全維持法を成立させて一国二制度の「香港」を自国に組み込んだ中国。その次なる狙いは「台湾」である。建国100年を迎える2049年までに、台湾への侵攻に踏み切る可能性が高い。その時、アメリカはどう動くのか、そして東アジアはどうなるのか。
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佐藤 9月の国連総会で、トランプ大統領は中国に対して新型コロナ感染拡大の責任を追及し、改めて対決姿勢を印象づけました。この非常時にあっても米中の対立はますます激化しています。
香田 コロナ禍の中で、中国は香港での国家安全維持法を成立させて施行するとともに、南シナ海でも領土・領海拡大の活動をやめようとしていません。中国の冒険主義にも拍車がかかっているように見えますね。
佐藤 アメリカは、スパイの拠点だとしてヒューストンの中国総領事館を閉鎖させました。これに対抗して中国は成都の米国総領事館を閉鎖しています。関税問題からのこうした一連の流れを、ほとんどの日本の有識者たちは「新冷戦」と言いますが、私はちょっと違うのではないかと思っています。
香田 かつてのソ連との冷戦とはまったく違いますね。
佐藤 あの時は米ソが数千発の核兵器を持ち、両者の力が均衡していたからこそ武力行使ができない状況が生まれました。しかしいま、米中の力の不均衡は明らかで、まだまだアメリカが優位にあります。その中で、アメリカに追いつこうとしている中国が、状況打開に向け、局地的に「熱戦」を仕掛ける可能性は排除できないと思います。
香田 オバマ政権時代に中国は、領土紛争のある南シナ海の西沙(パラセル)諸島や南沙(スプラトリー)諸島で人工島造成を行い、滑走路を作って軍事基地化しました。それまでアメリカは、中国と現在の国際秩序の中で共存できると考えていました。共産体制でもいつかは民主主義を理解し、貿易のルールを守るようになって、自由主義陣営と協調してやっていけると。オバマ大統領は軍事拠点化を黙認してしまいましたが、中国への認識が誤りだとはっきり自覚し、トランプ大統領は2018年7月、関税の引き上げという形で中国への態度を豹変させました。アメリカは軍事力を使いたがる国ですが、ここでの軍事的手段の行使はお互いの被害が大きすぎる。だから経済とハイテク分野に対し関税と圧力をかけていく形で、中国を抑え込もうとしたわけです。
佐藤 しかし中国も力をつけてきています。しかもそれまで何も言われなかったわけですから、当然反発します。
香田 やはり2010年にGDPが日本を超えて世界第2位になったことが大きい。あれから国民の意識が大きく変わったと思います。当時、私はハーバード大学の研究員だったのですが、アメリカの中国人たちはお祭り騒ぎでした。これからはアメリカと中国のG2で世界を二分する、という意識が生まれました。
佐藤 ただ人口は日本の10倍以上ありますから、1人当たりのGDPだとまだまだ低い。
香田 だから中国は、自分たちはまだ経済的に発展途上国であるとして、WTO(世界貿易機関)では途上国としてのさまざまな優遇措置を受けています。
佐藤 かなり歪な形の発展です。
香田 もう意識としては大国ですから、トランプ政権の関税措置に対し、受けて立とう、ということになります。さらには国際的なルールを無視して、領土拡大を狙い、一帯一路という対外政策も推し進めています。もうこれからは自分たちのやり方でやる、と言っているに等しい。ここで起きている対立は、我々が理解している「冷戦」とは違うものです。
佐藤 アメリカはウイグルの人権問題を持ち出すなど、さらに価値観の対立軸を作り出そうとしています。
香田 人道とか人権、自由といったものは、支持党派の別なくアメリカ人にアピールしやすいものです。
佐藤 そもそもアメリカはそうした理念によって移民が集まってできた国です。
香田 トランプ大統領としても、そこは大統領選にも効いてくると考えていますから、ますます人権問題を突いてくるでしょう。
佐藤優
佐藤優氏(他の写真を見る)知られざる危機
佐藤 アメリカやアジア各国との軋轢を生みながらも、冒険主義とも戦狼外交とも呼ばれる政策を取り続ける中国は、どこを目指しているのでしょうか。
香田 当然、アメリカに負けないということですが、具体的には台湾の統一でしょう。中国は2049年に建国100年を迎えます。それまでに何とか国家統一を成したい。特に人民解放軍はそれを最大の任務だと心得ていますし、それが国民との絶対的な約束であるという心理的な負荷もかかっています。
佐藤 台湾統一は、共産党統治の正統性を守るためにも譲れない。
香田 そうです。共産党政権の正統性、主権、領土保全は最重要国益と位置づけられます。そして中国が主張する「核心的利益」は、もともと台湾とチベットのことでした。
佐藤 いまは尖閣諸島も入っていますが、広げすぎです。
香田 もちろん冷静に分析すれば、2049年までにアメリカと互角に戦えるようになることは難しい。それは中国もよくわかっています。ただ一方で、チャンスはあるとも思っている。おそらく今回のコロナ禍はその一つになると中国は期待していた節があります。
佐藤 アメリカは想像以上にコロナで混乱が深まっていますからね。
香田 3月に、太平洋に展開する原子力空母「セオドア・ルーズベルト」でコロナの感染が広がりました。同船には約4800人の乗組員がいますが、千人以上が罹患した。
佐藤 ニュースでも大きく取り上げられましたね。しかもその対応を巡って艦長が解任された。
香田 おそらく中国は、コロナが米軍全体、陸、空、海、海兵隊に蔓延するだろうと思ったでしょう。そしてこのチャンスを生かせないかと考えたはずです。
佐藤 何か兆候はあったのですか。
香田 南シナ海での活動を活発化させました。西沙諸島周辺では、日本の海上保安庁にあたる中国の海警局がベトナムの漁船に体当たりをして沈没させていますし、ベトナムがアメリカと契約している石油会社の探査船も妨害しました。また中国の海洋調査船がベトナムのEEZ(排他的経済水域)に侵入し、さらにマレーシア、ブルネイの近海にも入りました。
佐藤 尖閣諸島の接続水域にも、4月から8月まで連続111日間、海警が入ってきましたね。
香田 ええ。ここでも動きが活発化しましたね。ベトナム沖には、佐世保に展開している「アメリカ」という大型の強襲揚陸艦が急遽出動しました。中国もアメリカにそこまで出てこられると引かざるを得ない。
佐藤 空母はどうなりましたか。
香田 ペンタゴンはすぐ手を打ちました。通常、アメリカはペルシャ湾と太平洋の二つの地域で空母駆動隊を展開しています。「ルーズベルト」がコロナ禍に見舞われグアムで立ち往生した時、もう1隻の「ハリー・S・トルーマン」は、ペルシャ湾での7カ月の展開を終え、母港であるバージニア州のノーフォーク港に帰港直前でした。それを大西洋上で待機させたのです。
佐藤 それはコロナ対策というより、中国を睨んでのことなのですね。
香田 大西洋では台湾から遠いのですが、台湾で何か悪さをやろうと思ったら中国にもそれなりの時間が必要です。「トルーマン」がその兆候を察知して駆けつけるなら、間に合いはしないけれども、少し遅れて着くことはできる。このように中国にメッセージを発したのです。
佐藤 なるほど。
香田 同時に、次に展開することになっていた「ニミッツ」では、乗組員と搭載する70機の航空部隊合わせて約5千人を1カ月間隔離しました。発病リスクのある2週間を優に超える期間、徹底的に管理して万全な態勢で洋上に出したのです。横須賀の「ロナルド・レーガン」でも感染者が出ましたが、これもたちまち態勢を整え、出港させました。
佐藤 アメリカはこれまでに750万人近い世界最大の感染者数を出し、死者も20万人以上ですが、軍隊はまったく対応が違いますね。
香田 トランプ大統領の方針とは関係なく、軍は軍で情報収集を行い、冷静に情勢判断して対応しています。もちろん中国の動きを睨みながらです。その結果、6月には「レーガン」「ニミッツ」とコロナから回復した「ルーズベルト」の原子力空母3隻が太平洋に同時展開しました。これは北朝鮮情勢が緊迫した2017年11月以来のことです。8月に米軍全体の機能が正常に戻るまで、アメリカは4カ月間、踏ん張ったのです。
佐藤 4月から7月くらいまでが、知られざる危機だったのですね。
香田 一番危ない時期でした。
台湾有事で沖縄侵攻も
佐藤 中国はアメリカが混乱する機を常にうかがっている。香田 これから行われる大統領選もそうです。4年ごとに訪れる大統領選は、アメリカの分裂、混乱を招くきっかけともなりますから、そこを注視している。
佐藤 そうした混乱期をとらえるにしても、軍事力の差がある中で、中国には台湾統一に向け、どんなプランがあるのでしょうか。
香田 アメリカに十分な軍事力を発揮させない前提で、三つの道があると考えられています。一つは、台湾の社会や経済活動に香港以上の自由度を保証すると宣伝して大多数の賛同を集める。そして反対する人たちだけを特殊部隊で一気に制圧して統一する方法です。これは台湾人の同意のもとに中国が併合する形ですから、流血は極めて少なく済みます。また国際社会には内政問題とアピールできますから、アメリカとしても手を出しにくい。ただ、香港が強引に中国に飲み込まれてしまったいま、このプランは難しいでしょうね。
佐藤 一国二制度の実質破棄は、台湾に強烈な印象を残したでしょう。
香田 二つ目は、経済的に立ち行かなくさせて占領する。実は台湾の石油の備蓄量は、ものすごく少ないのです。石油危機を経験した日本は、200日分はありますが、台湾は約10日分と言われています。しかも脱原発を進めています。だから海上封鎖で10日ほど干上がらせてしまえば、電気がなくなり、台湾が息切れします。そこに攻め込む。
佐藤 アメリカは動きますよね。
香田 10日もあれば、ホワイトハウスも腹を決めるには十分です。
佐藤 あくどいやり口ですが、台湾の政府も抵抗しているとなれば、アメリカとしても軍事介入の名目が立つ。
香田 そして三つ目のシナリオが武力統一です。
佐藤 普通なら正面切って切り込まないでしょう。
香田 もちろん台湾を懐柔して入る第一のプランが一番いいわけで、最初から大きな損害を覚悟してというのは、なかなか考えにくい。ただ混乱に乗じるなど、アメリカがすぐに対応できない状況なら、可能性はあります。この時、問題なのは台湾有事が「日本有事」にもなることです。
佐藤 どのような形で日本が巻き込まれるのですか。
香田 人民解放軍は陸、海、空、海兵隊などを合わせ、約200万人です。うち陸軍が100万人です。それが5軍区に分かれていて、例えば西部軍区は、チベットを睨みつつ、インド、パキスタンを担当していますし、北部軍区は日本と朝鮮半島を見ている。台湾侵攻の最大の問題は、130キロの台湾海峡を越えて行かなければならないことです。数十万人の地上軍を集めて送るには、一定期間、米軍の干渉を排除し、制海権、制空権を握らなければならない。
佐藤 米軍が来る前に台湾へ渡りきらないといけないわけですね。
香田 そこが難問で、いざ中国が兵力を集め始めたら、アメリカは1990年にサダム・フセインがクウェートに侵攻した時と同じように、短期間で空母機動部隊5隊を集めます。米空軍も同じです。すると海峡を横断中にやられてしまう。その際、米軍は日本政府と交渉していくつかの基地を使うでしょう。そして台湾海峡だけでなく、人民解放軍の出撃基地、ミサイル発射基地も叩きます。8月に中国がミサイルDF26と21Dを南シナ海に撃ちこんだ基地です。
佐藤 軍事作戦としては当然でしょうね。
香田 だから中国にすれば、台湾だけを考えていたらダメなのです。米空軍を擁する沖縄の嘉手納基地が脅威になるし、与那国、石垣、宮古の各島にも2千メートルの滑走路があり、F15戦闘機がギリギリ発着できる。そんな物騒なものがあったら、台湾侵攻の脇腹をやられるだけでは済まない。だからそれらが米軍に使われないように、取りにきます。一方で台湾が実効支配している東沙(プラタス)諸島にも侵攻する。いまは1200メートルの飛行場しかありませんが、南沙諸島で中国が使った工法によれば、3千メートルの滑走路を造成できます。
佐藤 台湾の北も南も基地になりそうな場所は同時に取りにくるわけですね。
計画も作れない自衛隊
香田 やるとなったら、中国軍は台湾の両側をきちんと押さえ、まなじりを決してやります。そんな時に、話せばわかると言ったって意味がない。だからそうなる前に政治と外交で全力を尽くさなければなりませんが、三つ目の事態、すなわち武力侵攻になった時に、日本は何をするか準備しておくことが必要です。そこで問題なのは、台湾で有事でも先島は有事ではないとして、政府が自衛隊に作戦計画を作るのを許さないことです。佐藤 だいたい、日本には仮想敵も想定されていません。
香田 さらに言えば、日本人が犯す多くの間違いの根幹にあるのは、自衛隊を見る目で各国の軍隊を見てしまうことです。
佐藤 確かに自衛隊と軍隊は似て非なるものですからね。
香田 自衛隊は、世界の軍事力ランキングでは、米露中印日韓仏英の順番で、けっこう強い軍事力を持っています。けれども憲法と政治の制約があって、軍隊としての機能は著しく制限されます。例えば、尖閣諸島のどこかに正体不明の人間が上陸して五星紅旗(中国国旗)を振っているとしましょう。これにどう対応するかといえば――。
佐藤 沖縄県警ですね。
香田 はい。それが一般市民なのか、武装漁民なのか、あるいは特殊部隊なのか、まず見にいくのは、沖縄県警と海上保安庁です。でも中国が本気で仕掛けてきたのなら、ただのチンピラが来るわけがない。県警と海上保安庁の部隊が重火器でやられて屍の山を築くことになります。それで初めて自衛隊の偵察だということです。自衛隊が出るにしても自衛隊法で縛られている。そこで防衛省設置法第4条の「調査・研究」で出動しますが、その任務だと丸腰です。それがやられてしまう頃には、相手は周りを固めているでしょう。
佐藤 散々な展開ですね。
香田 これがアメリカなら、自国の島を占領して中国国旗を振っているなら、それを国家意思による活動と見なして警告を発した上で、降伏、投降しない場合には蜂の巣にして対処終了です。米軍も人民解放軍もそうした組織です。だから自衛隊が外国の軍隊と軍事交流をするのは、本来の軍隊はどんなところかを見るためでもあるのです。
佐藤 国際的な紛争を考える際に、日本の自衛隊の尺度で対応策を立てると大きく間違えてしまうわけですね。
香田 米ソ冷戦の時代は、ソ連に対してそうした事態を考えなくてもよかった。全面核戦争につながる恐れがありましたから、抑止が主目的でした。つまり、ソ連が実際に動く公算は極めて小さかったのです。でも中国は違います。こと台湾の場合、国内事項と言っていますから、国際社会が何を言おうと、アメリカが刀を抜かないと判断したら、取りにいきます。その際、人民解放軍を自衛隊の延長だと考えると、大きな被害を出すことになる。
佐藤 政治家はわかっているでしょうか。
香田 2015年に第3次安倍内閣で平和安保法制が成立しましたが、その後、政府と官僚はこうした残された問題に取り組まず、寝てしまっています。台湾や朝鮮半島の有事の際に、自衛隊がどういう警戒監視体制を敷いて、日米がどのような協力体制を作るかなど、法案が通ったすぐ後から始めなければなりませんでした。
佐藤 それができないのは、ある意味、当然です。公明党が連立政権に入っている以上は難しい。代表の山口那津男氏は、平和安保法制で認められた集団的自衛権について、あれは個別的自衛権の範囲だと言っています。自公で齟齬があれば、政治的にこの問題を寝かさざるを得ない。
香田 自衛隊は訓練していないことはできません。それは他の国の軍隊でも同じです。そしてその元となるプランニングがなければ、有事に対応しようがない。
佐藤 相手はプランニングがあって訓練もしているわけですからね。軍事的合理性から考えたら、あらゆる事態に備えて、どう準備しておくか考えるのは当たり前です。
香田 唯一の救いは、台湾有事とは関係なく始めた「南西諸島防衛構想」が政府のオーソライズされた政策になったことです。私から見れば、微々たる進歩ですが、与那国島に続き2019年から自衛隊が宮古島や奄美大島に駐留、駐屯を始めました。ただ中国の先制攻撃の際に、増援兵力が来るまで、少なくとも数週間は持ちこたえる必要があります。さらにその時の日米の作戦計画も必要です。でも私の知る限り、そうしたものはありません。
佐藤 そこは政治のリーダーシップの問題になってきます。
香田 今回、香港での一国二制度という国際的な約束が反故にされました。中国が、約束があっても自分の都合であんなものはなかったと、意味がないんだと、平気で言う国であることが改めてわかった。だからアメリカだけでなく、一時は中国に目がくらんでいたイギリスもオーストラリアも大きく対中政策を転換させています。日本も、いまこそ一から対中政策全般を練り直さなければならないと思います。
香田洋二(こうだようじ) 元海上自衛隊自衛艦隊司令官
1949年徳島県生まれ。72年防衛大学校卒業(第16期)、海上自衛隊入隊。92年米海軍大学指揮課程修了。2003年護衛艦隊司令官、05年佐世保地方総監、07年自衛艦隊司令官などを歴任して、08年に退官。09~11年ハーバード大学アジアセンター上席客員研究員。現在は、ジャパン マリンユナイテッド顧問。』 -
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65489650X21C20A0MM0000/




『【ワシントン=中村亮】米議会上院は26日夜の本会議で、トランプ大統領が連邦最高裁判所判事に指名した保守派エイミー・バレット氏(48)の承認について採決する。与党・共和党の賛成多数で承認する見通しだ。トランプ氏は保守派有権者の価値観に近い判事の承認を通じ、来週に迫った大統領選へ巻き返しを目指す。
判事承認には上院(定数100)で過半数の賛成が必要だ。共和党は53議席を握る。大統領選の直前に採決することに反対してきた共和党のリサ・マカウスキ上院議員は24日、賛成票を投じる立場に転じた。これにより共和党からの反対は1人にとどまり、52人が賛成するとみられる。民主党議員47人(無所属含む)は反対に回る見込みだ。
トランプ氏は9月下旬、膵臓(すいぞう)がんのため亡くなったリベラル派のルース・ギンズバーグ判事の後任にバレット氏を指名した。承認されると女性として5人目の最高裁判事となる。バレット氏は保守派として知られ、中西部のインディアナやウィスコンシン、イリノイの各州を管轄する連邦控訴裁の判事を務めてきた。
バレット氏が承認されれば、最高裁は長期にわたって保守寄りの判断を下す可能性が高まる。最高裁判事9人のうち少なくても5人が保守派になるからだ。保守派は人工妊娠中絶やLGBT(性的少数者)の権利に否定的で、個人の銃保有に賛成する傾向が強い。低所得者に医療保険加入を促す制度にも批判的だ。判事は終身制のため死亡するか、辞任しない限り職務を続けられる。
最高裁は米社会に大きな影響を及ぼすため国民の関心が高い。1954年に公立学校での黒人隔離を違憲と判断し、人種差別是正に向けた画期的な判決となった。妊娠中絶については73年に女性の権利とする歴史的判決を下した。2000年には大統領選の決着にも関わった。
トランプ氏は支持基盤の保守派有権者に対し、最高裁を保守寄りにした成果をアピールする。採決に先立ち、26日の東部ペンシルベニア州での選挙集会で「神に与えられた自由を守るため私はバレット氏を指名した」と語ると、支持者から大歓声があがった。「彼女はすばらしい。(最高裁に)長くいることになるだろう」とも強調した。』
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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65320440S0A021C2SHA100/




『米大統領選が1週間後に迫った。世論調査では民主党候補のバイデン前副大統領を共和党候補のトランプ大統領が追いかける展開だ。支持率が拮抗する激戦州の現状を報告する。
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民主主義問う10日間 米大統領選、ぶつかる国家像
米大統領選の討論会 コロナ対策、両者決め手欠く8月下旬に白人警官が黒人男性を背後から7回銃撃する事件が起きた米中西部ウィスコンシン州の小都市ケノーシャ。街の中心部は、10月中旬になっても、暴徒によって放火された100台以上の自動車が占拠したままだ。周辺には炎上したアイスクリーム店や家具店が残っていた。
黒人差別への抗議活動のスローガン「BLM(黒人の命は大切だ)」を訴える人であふれたケノーシャは今は静まりかえっている。
人口10万人のケノーシャに31年間住むエリック・エルテルさん(71)は「暴徒の多くがケノーシャ外から来て、あり得ない破壊活動が起きた」と憤る。IT(情報技術)企業の経営者で白人のエルテルさんは、2016年はトランプ氏の手腕に半信半疑だった。今はトランプ氏を「史上最高の大統領」と絶賛する熱烈な支持者だ。
米大統領選は、ラストベルト(さびた工業地帯)の東部ペンシルベニア州など10州あまりが激戦州と呼ばれる。なかでもウィスコンシン州は、トランプ氏が16年に得票率0.7ポイントの僅差で制し、大統領の座をつかむ一因となった。政治サイト、リアル・クリア・ポリティクスによると、バイデン氏はウィスコンシン州でトランプ氏に4.6ポイントのリードをつける。トランプ氏は治安強化を意味する「法と秩序」のスローガンで巻き返しを図る。
「全ての家族の安全を」。ケノーシャから北へ100キロメートルほどの場所にあるワシントン郡。同郡共和党のボランティア、リンダ・グラースさん(67)はこう記したチラシを持って、1時間にわたって10軒以上の有権者の自宅を戸別訪問して回った。新型コロナウイルスで民主党が戸別訪問に慎重ななか、治安対策を重視するトランプ氏の支持を訴えた。
白人が95%を占めるワシントン郡は、ウィスコンシン州の勝敗を左右する可能性が高い重要な場所だ。16年の大統領選でトランプ氏は同郡で66%の票を得た。民主党候補のヒラリー・クリントン元国務長官を40ポイント上回り、下馬評を覆してウィスコンシン州で勝利する原動力となった。
画像の拡大
同郡共和党のジム・ゲルトライヒ支部長は、「有権者の最大の関心事はコロナではなく治安だ」と断言。前回の得票率(66%)を上回る70%超を目指すと意気込む。民主党支持者が多い都市部は今回投票率が上がる公算が大きい。トランプ氏の再選にはその分票の上積みが不可欠で、ボランティアによる戸別訪問はそのためだ。一方で「法と秩序」の訴えは反発も生む。16年にトランプ氏を支持した銀行員のケリー・シルさん(56)は「人種間の分断をあおるトランプ氏が治安悪化を招いた」と、今回はバイデン氏への投票に傾いている。マルケット大のウィスコンシン州を対象とした10月の調査では、「トランプ氏の抗議デモへの対応を支持する」との回答は、共和党支持者の77%に対して、無党派層は33%にとどまる。
バイデン氏が率いる民主党が目指すのは、支持基盤である黒人の票固めだ。16年はウィスコンシン州での黒人投票率が19ポイント下がり、トランプ氏勝利につながったからだ。
民主党系の政治団体「投票への魂」のグレッグ・ルイス事務局長は「BLMによって、黒人の考えは変わるはず」と期待する。黒人の投票率を高めるため、車を持たない有権者を無料で自宅から投票所まで送迎する取り組みを始めた。
「もう少し広告を増やせば数千票を得られた」。クリントン氏は回想録でウィスコンシン州での敗北を悔やんだ。同州勝利を過信し、一度も選挙集会を開かなかったからだ。9月にウィスコンシン州を訪れたバイデン氏だが、同州の黒人の約7割が暮らすミルウォーキーは訪れなかった。ルイス氏はバイデン氏に警鐘を鳴らす。「黒人が投票に行くと当然視してはならない」』
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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65444280W0A021C2I00000/






『トランプ米大統領が指名した保守派のエイミー・バレット氏が26日、米議会上院本会議で連邦最高裁判所判事に承認される見込みです。バレット氏が本会議で承認されると、最高裁判事9人のうち共和党大統領が指名した保守派は6人となります。最高裁判事は終身制のため、最高裁は長期にわたって、人工妊娠中絶や性的少数者の権利などに否定的な立場をとる可能性が高まります。トランプ氏は再選に向け、保守派有権者にアピールする見通しです。』
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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64313410Y0A920C2000000/?n_cid=DSREA001米大統領選、最高裁はどう出るか(The Economist)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64829060Z01C20A0000000/?n_cid=DSREA001アメリカ大統領選挙 なぜ最高裁判所判事が重要?
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64802650Y0A001C2I00000/?n_cid=DSREA001 -
メキシコ、「国防相が麻薬マフィアの黒幕」の衝撃
メキシコシティ支局 宮本英威
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65257520R21C20A0I10000/


『麻薬マフィアのゴッドファーザーが取り締まりの担当大臣――。B級映画のシナリオとしても陳腐すぎて採用されないような話が、メキシコでは現実の疑惑として浮上した。サルバドル・シエンフエゴス前国防相(72)が16日、米国の検察から麻薬取引や資金洗浄(マネーロンダリング)の罪で起訴されたのだ。
シエンフエゴス前国防相は米ロサンゼルスで拘束された(2016年9月、メキシコシティ)=ロイター
■特定の麻薬カルテルを「ごひいき」に
シエンフエゴス前国防相は15日、家族とともに米ロサンゼルスの空港に到着したところ、米麻薬取締局(DEA)の令状で拘束された。2015年12月から17年2月の間に、コカインやヘロイン、覚醒剤やマリフアナなどの米国への密輸に関与したというのが拘束の理由だ。取引の規模は数千キロに達するという。
シエンフエゴス氏は、12~18年にペニャニエト政権で国防相を務め、軍も動員した麻薬組織の取り締まりを主導していた。そうした立場にいながら、自身に賄賂を贈る凶悪な麻薬密売組織「H2ーカルテル」が活動しやすいように配慮を加えていた疑いがもたれている。傍受された携帯電話ブラックベリーでの数千のやり取りからは、競合の麻薬組織についての捜査ばかりを指示するメッセージが確認されている。西部ナヤリ州などを地盤にする同カルテルによる拷問や殺害などの暴力を見逃し、勢力拡張を側面支援していたともされる。
メキシコでは「麻薬戦争」と呼ばれる状態が長らく続く。麻薬組織同士の抗争や当局との衝突で多くの死者が出ている。2019年の殺人事件の発生件数は約3万件で、過去最高を更新した。歴代の政権は、なかなか有効な手立てを打てていないのが現状だ。
シエンフエゴス氏は「エル・パドリノ」と呼ばれていた。キリスト教の洗礼式に立ち会う代父の意味で、英語では「ゴッドファーザー」に相当する。実の父母に何かがあった場合は後見役として、生活を支えるのが代父だ。名実ともにカルテルを守る役割を果たす見返りに、巨額のわいろを得ていた可能性がある。シエンフエゴス氏は国防相を務めていた18年の資産報告で明らかになった分だけでも、同年に539万ペソ(約3000万円)と120万ペソの住宅2軒、独アウディの高級車を購入した。
■麻薬組織の政府への浸透浮き彫りに
米ニューヨークの検察当局はシエンフエゴス氏について、19年8月14日に逮捕状を出していたが、これまでは公表されていなかった。有罪の場合には少なくとも10年の禁錮刑となる見通しだ。メキシコでは捜査対象ではなかった。
メキシコの閣僚を巡っては、ガルシア・ルナ元公安相も19年12月に米テキサス州で拘束された。有力麻薬密売組織シナロア・カルテルから賄賂を受け取り、対米輸出をほう助したとの疑惑がある。ルナ氏は国民行動党(PAN)のカルデロン政権(06~12年)、シエンフエゴス氏は制度的革命党(PRI)のペニャニエト政権(12~18年)で閣僚を務めた。異なる政党の別々の大統領の下で要職にあった人物が拘束された事実は重い。麻薬組織がそれだけ政府組織に幅広く根を張っている証左といえるためだ。
2017年9月、メキシコシティでマティス前米国防長官と話すシエンフエゴス前国防相(左)=AP
シエンフエゴス前国防相の逮捕は、米墨の「2国間の麻薬対策の信頼関係にも打撃を与えかねない」(米紙ウォール・ストリート・ジャーナル)。同氏は18年には米政府機関から、治安や防衛の教育への貢献を評価されて表彰を受けていた。米クリントン政権で国防長官を務めたウィリアム・ペリー氏の名前を冠した賞で、米政府の信頼を映す証しだった。逮捕を受け、取り締まりに苦労してきた米側の当局者にはメキシコへの不信感が広がっている。
メキシコ国内ではもともと軍部への信頼度は相対的に高いといえる。国立統計地理情報院(INEGI)が今月19日に公表した調査では、陸軍への信頼度は83.6%、海軍は85.9%と、国家警察の63.4%を大幅に上回っている。それだけに国内でも今回の逮捕の衝撃は大きい。軍部への信頼の低下が、麻薬組織との戦いをより難しくするのは必至だ。
ロペスオブラドール大統領が進める汚職や麻薬との戦いにも影響するとみられる(9月26日、メキシコシティ)=ロイター
元閣僚が逮捕された両政党とは異なる、国家再生運動(MORENA)を基盤とするロペスオブラドール大統領は16日の会見でペニャニエト前政権を「麻薬に汚染された政府だった」と批判した。「現政権の人物がシエンフエゴス氏の事件にかかわっていることが明らかになれば、辞めてもらう」とも述べた。ただ、シエンフエゴス前国防相に取り立てられて現在要職に就いた幹部もおり、見極めは容易ではない。現政権でも麻薬対策の中心は「軍部で、その役割を広げてきた」(米調査会社ユーラシア・グループ)ため、今後の麻薬組織に対する捜査への影響が懸念される。
陸軍出身のシエンフエゴス氏は、1997~2000年までは英雄軍事学校の学長を務めた軍部の大物だ。メキシコ有力誌「リデレス・メヒカノス」が毎年実施している国内の有力者300人のランキングで、16年には64位に入った。理由としては「軍部の名声を高く維持」しているためと指摘されていた。
多くの人の人生を狂わせ、国を衰退させることで栄える麻薬カルテルは最も悪質な犯罪集団の1つであり、各国の司法当局は取り締まりを強めてきた。それなのに、国民をそうした脅威から守るべき国防省の最高責任者が麻薬カルテルの黒幕となり、それを自国でなく他国の司法当局に摘発されるということでは国民は浮かばれない。今回の逮捕劇は、メキシコの腐敗体質の改善が極めて難しい実態を浮き彫りにした。』
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https://www.nikkei.com/article/DGKKZO65442780W0A021C2MM8000/

『【ソウル=細川幸太郎】韓国サムスン電子は25日、同日未明に李健熙(イ・ゴンヒ)会長が死去したと発表した。78歳だった。1987年からサムスン会長に就任し、半導体やスマートフォン事業などを通じ世界的な企業に育てた中興の祖だ。2014年に急性心筋梗塞で倒れて入院し、経営は長男の李在鎔(イ・ジェヨン、52)副会長に実質的に委譲していた。(関連記事企業面に)
ソウル市内のサムスンソウル病院で死去した。同社によると、故人と遺族の意思により家族葬を行う。健熙氏は1942年にサムスングループ創業者の李秉喆(イ・ビョンチョル)氏の三男として生まれた。早稲田大学に留学後、サムスングループに入社。87年に秉喆氏の死去に伴いグループ会長に就いた。
中核のサムスン電子では半導体やディスプレー事業を育てた。部品から完成品まで一貫して手掛け、現在はスマートフォンやテレビ、半導体メモリーなどで世界首位のシェアを持つ。2019年の売上高は230兆ウォン(約21兆円)と、健熙氏が会長に就任した年の100倍近くになった。』
※ 巨額の「相続税」問題が、待っているようだ…。
※ しかし、まあ、入院してから6年くらいも経過しているので、その間にある程度は、対策済みだと思うがな…。
【サムスン会長の遺産】相続税は「11兆ウォン」になる!
https://money1.jp/archives/36341『2020年10月25日、『サムスン電子』の李健熙(イ・ゴンヒ)会長が亡くなりました。創業二代目として大きな仕事をされましたが、その遺産も莫大な金額に上ります。
韓国メディア『毎日経済』にはさっそく税金がいくらになるか予測した記事が出ました。
大きいのは保有していた株式の評価額です。
2020年06月末基準
サムスン電子:2億4,927万3,200株(持分比率:4.18%)
サムスン電子優先株:61万9,900株(持分比率:0.08%)
サムスンSDS:9,701株(持分比率:0.01%)
サムスン物産:542万5,733株(持分比率:2.88%)
三星生命:4,151万9,180株(持分比率:20.76%)評価額合計:18兆2,000億ウォン
⇒参照・引用元:『毎日経済』「[イ・ゴンヒ死去】相続税10兆超えの模様…株式財産18兆2,000億ウォン」と巨額になります。税金がどうなるかですが、同記事によると以下になります。
(前略)評価額18兆2000億ウォンに20%を割増して50%の税率を乗算した後、申告による控除3%を適用すると、10兆6,000億ウォンだ。
(後略)
韓国の相続税制では、総額30億ウォンを超えると最高税率50%が適用され、故人が最大株主またはその特殊関係人であれば、評価額が20%割増になるのです。で、李会長は上掲の企業4つの「最大株主またはその特殊関係人」なのです。
株式だけで10兆6,000億ウォン。日本円で「約9,832億円」です(「1ウォン(※「円」だろう…)=0.09275ウォン」で換算)。約1兆といってもいいでしょう。約1兆円の相続税が課せられるのです。
不動産資産についての数字は明らかになっていませんが、税率は50%です。いずれにせよ相続人には目まいを覚えずにはいられないような金額の相続税を支払わないといけません。
納付期限は2021年04月末とのこと。さてどうなりますか。
(吉田ハンチング@dcp)』
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同一製造番号のワクチンで死亡者発生…疾病庁、一部ワクチンの接種中止を議論(※ 韓国「ハンギョレ(日本語版)」より)
登録:2020-10-23 06:20 修正:2020-10-23 08:07
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/38103.html
『Q&Aでまとめたインフルエンザワクチンに関する疑問
死亡事例が増えた理由とは
19~21日、高齢者330万人が殺到
肌寒い気温による脳卒中などの頻度も高い
同一製造番号のワクチン56万人接種
「スカイセルフル」、それぞれ2人ずつ4人死亡
ワクチンに問題はないか
常温露出や白色粒子とは無関係
培養方式など原因の可能性低く
疾病庁「ワクチン自体の問題ではない」
それでもワクチンを接種すべきか
高齢層・基礎疾患持つ患者の接種は必須だが
肌寒い中、長時間待機は避けるべき』『インフルエンザワクチンをめぐる不安と懸念が高まっている。22日には、同じ製造番号のワクチンを接種して死亡した事例まで発生した。これまで疾病管理庁は、ワクチンの接種による死亡が疑われる事例ごとにメーカーや製造番号、接種医療機関などが異なるため、「製品自体に問題がある可能性は低い」と説明してきた。製造番号は同じ条件で製造されたワクチン製品に与えられる固有の番号だ。インフルエンザワクチンをめぐる問題について、Q&Aの形式で疑問に答えてみた。
■インフルエンザの予防接種は中止すべき?
チョン・ウンギョン疾病管理庁長は22日に開かれた国会保健福祉委員会国政監査で「同じ製造番号のワクチンの接種を受けた死亡者がさらに出れば、該当する製造番号は封印し、接種を中止すると共に、食品医薬品安全処に再検証を要請する」と述べた。これまで確認された死亡者が接種したワクチンの製造番号はすべて異なっていた。しかし、同日夜、疾病管理庁が発表した25人の死亡者のうち、同じ製造番号のワクチンの接種を受けて死亡した事例が出てきた。11人目と22人目の死亡者は「スカイセルフル4ガ」の製造番号Q022048のワクチンを、13人目と15人目の死亡者は製造番号Q022049ワクチンの接種を受けた。Q022048ワクチンの接種を受けた人は約7万4千人にのぼる。
インフルエンザワクチンの接種を続けるかどうかは、当該ワクチンの安全性をどう判断するかにかかっている。同日午前0時現在で報告された死亡事例12件と同じ製造番号のワクチンの接種を受けた人は、約56万人にのぼる。このうち、異常反応があると届け出た人は20人以下で、いずれも軽症だと疾病庁は説明した。当該ワクチンのメーカーも5社で異なる。22日には輸入ワクチンの接種をうけて死亡した事例もあった。すべてのワクチン製品で死亡の疑いがあるケースが現れているわけだ。このため、「予防接種による死亡」の因果関係は弱いと疾病庁はみている。「予防接種には適正な時期があり、一定期間中止するのは困難」という点も考慮しなければならない。
■今年のワクチンが問題?
これに先立ち、ワクチンの流通過程で常温にさらされたり、白い沈殿物が検出されたワクチンなど106万ドーズが回収されたことで、インフルエンザワクチンに対する不安が高まったのは事実だ。しかし、予防接種による死亡が疑われる事例12件はこれとは無関係というのが疾病庁の説明だ。12件中3件は、国家予防接種物量の調達を担当したシンソン薬品が1次的に流通した分だが、常温にさらされた製品ではないという。残りは2次配送または有料接種向けのものだった。
同日の国政監査では「無菌状態の卵が問題ではなかったか」などの疑惑も取り上げられた。インフルエンザワクチンは、ほとんどが有精卵にウイルスを培養する方法で生産される。このため、卵アレルギーのある人は細胞培養方式で生産されたワクチンの接種が進められる。ところが、死亡者はこれら2種類のワクチンの接種を受けた人から共に発生した。培養方式の問題ではないわけだ。
■死亡者が増える理由とは?
インフルエンザワクチンに問題がなければ、どうして例年より多くの死亡事例が報告されているのだろうか。まず、短期間に接種希望者が殺到し、待機時間が長くなったことが高齢層の健康状態に影響を与えた可能性がある。今月19日から21日まで300万人を超える高齢者(満62歳以上)が予防接種を受けた。無料接種初日の19日だけで180万人が病院や保健所を訪れた。無料接種が約298万6000人、有料接種が約30万9000人である。ワクチンが足りないかもしれないという焦りから、人々が殺到したものと見られる。天候により、脳卒中、心筋梗塞などの発生頻度が高くなる上、待機時間まで長くなり、ワクチンを接種した高齢者の健康に影響を与えた可能性がある。
死亡事例の多数が満65歳以上という点も考慮しなければならない。同日、パク・ヌンフ保健福祉部長官は国政監査で「昨年70歳以上の高齢者が20万5千人死亡したが、1日平均560人」だとし、「以前なら(死亡原因が)疾患と分類されたはずの方々の相当数がワクチンと関連があるかのように発表されることもある」と述べた。
■副作用は?予防接種が必要か?
予防接種と死亡の因果関係を考える際、重要視すべき要素が二つある。ワクチンの毒性物質のためなのかと、ワクチン接種の副作用であるアナフィラキシーやギラン・バレー症候群と関連しているかどうかだ。アナフィラキシーは接種後に免疫体系が過度に敏感に反応し、呼吸困難などの症状が現われることをいう。普通、症状が30分以内に現われるため、接種後15~30分ほど医療機関で待機することを勧める。しかし、100万人当たり0.7人に現れるなど、あまり多くはない。急性まひ性疾患のギラン・バレー症候群は感染後2~3週間後から症状が出始める。唯一、インフルエンザワクチンとの因果関係が認められ、被害補償を受けた1件(2009年接種)の死亡事例は、ギラン・バレー症候群の変形であるフィッシャー症候群が現れたケースだった。2004~2016年の間に予防接種によってギラン・バレー症候群が発症したとして被害補償審議を受けたケースは計50件だったが、このうち33件について補償が行われた。
このような副作用にもかかわらず、高齢層や慢性疾患者などは必ず予防接種を受けなければならない。インフルエンザによって基礎疾患が悪化しかねないからだ。インフルエンザにかかって肺炎などの合併症になり死亡する人は1年に3千人を超える。
ファン・イェラン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
http://www.hani.co.kr/arti/society/health/966928.html
韓国語原文入力:2020-10-23 04:59
訳H.J』 -
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65372760T21C20A0FF8000/

『【ソウル=恩地洋介】韓国でインフルエンザ予防のワクチン接種後に死亡する事例が相次いでいる。16日以降の死者は高齢者を中心に30人を超えた。原因は分かっていない。韓国政府は新型コロナウイルスとの同時流行に備えて予防接種を推奨してきたが、不安が広がっている。
不安払拭のため予防接種の写真を公開した韓国の丁世均首相=フェイスブックから
画像の拡大韓国政府は23日、16日以降の死者が全国で36人に上ると発表した。14日に接種した17歳の男子高校生が2日後に亡くなった後、高齢者の死亡が各地で報告された。
韓国メディアによると、亡くなった人は主に韓国メーカーのワクチンを接種していた。保健当局が基礎疾患の有無などを調べているが、22日時点で「予防接種と死亡との関連性は低い」(疾病管理庁)との見解を示している。
一方、大韓医師協会は国民や医療現場の不安が強まっているとして、一時的に接種を控えるよう会員の医師に通達した。南東部の浦項(ポハン)市は23日、安全性が確認されるまでは接種を中断すると決めた。
新型コロナとインフルの同時流行を警戒する韓国政府は今期、人口の57%に相当する2950万人分のワクチンを確保。接種を広めるため、子どもや高齢者ら1900万人を無料対象としている。』








