中国軍、日米欧と共同先端研究 極超音速など5年473件
日経分析 兵器転用の疑いも
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/china-research-battle/





























































中国軍、日米欧と共同先端研究 極超音速など5年473件
日経分析 兵器転用の疑いも
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/china-research-battle/





























































「脱炭素」なんて言っている場合か? 「脱ロシア」の次は「脱中国」だ 「ガス栓握る露」と「日本産業の喉元押さえる中国」は同じ
https://news.yahoo.co.jp/articles/78c030877e0ec0544d9a78e3004d7de4b2d496fa

『【エネルギー大問題】
地球環境問題が国際的に注目されるようになったのは、1992年の「地球サミット」からだ。これが91年のソ連崩壊による米ソ冷戦終結と同時期なのは偶然ではない。
「世界全体が欧米型の民主主義に収斂して、平和が達成される」というユートピア的な高揚感のもと、地球規模で協力して解決すべき課題として、地球環境問題が大きく取り上げられるようになったのだ。
ところが、ユートピアは実現しなかった。経済成長した中国は、欧米が期待したように民主主義になるのではなく、ますます独裁色を強め、世界の覇権をうかがうようになった。急激な民主化に失敗して混乱したロシアは、強権的な国家に戻った。そして、ついにウクライナに侵攻した。
いまや「新しい冷戦」の始まりは明らかとなった。つまり温暖化問題を考える前提は、根本から変わった。もはや、「地球規模での協力による解決」など望むべくもない。
例えば、経済制裁はどうか。
いま日本の報道では、ロシアだけが世界で孤立しているような印象だが、現実は違う。制裁しているのはEU(欧州連合)、G7(先進7カ国)諸国のほかには、韓国、オーストラリアなど、わずかだ。
中国、インドに加えて、中東、東南アジア、アフリカ、南米などのほとんどの国は制裁していない。中国は多角的にロシアと貿易・投資を進めているし、インドはロシアから石油を割引価格で買いつけている。
世界の国々は、欧米の言うことをハイハイと聞くのではなく、みなそれぞれの国益で動いているのだ。この構図は、これからの「脱炭素」についても当てはまるだろう。熱心なのは世界の一部に留まるということだ。
さて、欧州がロシアのエネルギー、特に天然ガスにどっぷりと依存していたことが脆弱(ぜいじゃく)性となり、ロシアを好戦的にしてしまった。この代償は、ウクライナへの侵略戦争という破滅的なものだった。この日本への教訓は何か。
電気自動車(EV)を大量導入すると、どうなるか。バッテリーに必要なコバルト、モーターに必要なレアアースの生産は、いま中国が世界市場の大半を支配している。この状態は少なくとも今後5年程度は変えられない。
中国の重要鉱物に依存すると、何が起きるか。ロシアが欧州のガス栓を握っていたように、中国が日本産業の喉元を押さえることになる。中国は日本への経済的・政治的影響力を増すだろう。その状態で、台湾や沖縄県・尖閣諸島での万一の有事の際に、日本は強い態度に出られるだろうか。
最近まとまった日本政府の「クリーンエネルギー戦略中間整理」は、まず「脱ロシア」をしてから「脱炭素」などと、のんきなことを言っているが、安全保障への認識が甘すぎる。「脱ロシア」の次は「脱中国」こそが重要だ。=おわり
■杉山大志(すぎやま・たいし) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。1969年、北海道生まれ。東京大学理学部物理学科卒、同大学院物理工学修士。電力中央研究所、国際応用システム解析研究所などを経て現職。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、産業構造審議会、省エネルギー基準部会、NEDO技術委員などのメンバーを務める。産経新聞「正論」欄執筆メンバー。著書に『「脱炭素」は嘘だらけ』(産経新聞出版)、『中露の環境問題工作に騙されるな!』(かや書房)、『SDGsの不都合な真実』(宝島社)など。 』
中国包囲網づくり、「米国の鉄砲玉になる日本のやり方は極めて哀れ」と国営メディア
https://www.recordchina.co.jp/b895637-s25-c100-d0059.html
『 米国が中国包囲網づくりを進める中、中国国営メディアは「日本は米国の対中戦略で『手先』の役割を演じている」と非難した。記事は「ほしいままに中国の内政に干渉している。アジア太平洋の安全と安定を全く顧みず、米国の鉄砲玉になる日本のやり方は極めて哀れだ」とも皮肉った。
日本の動向について、国営新華社通信の電子版は「日本は常に米国のアジア太平洋における最も便利な子分だ。積極的に働くばかりか、やり方が露骨で、全世界に米国への忠誠心を示そうと躍起になっているようだ」と指摘。日米首脳会談やクアッド(日米とオーストラリア、インド4カ国の戦略対話)首脳会談に触れ、「日本が米国の手先になりたがっていることを全世界に示した」と述べた。
続いて「領土問題をめぐる交渉を棚上げにしてまで米国の対ロシア制裁に協力し、間もなく開催されるNATO(北大西洋条約機構)首脳会議への出席を積極的に検討している」と言及。「日本は米国の鼻息をうかがい、犠牲を顧みず米国にこびへつらう醜態を余すところなくさらしている」とした。
対中政策に関しては「日本は常に米国と足並みを揃え、ひたすら米国に追随している。中国を孤立させ対抗しようと企て、さらに中国への内政干渉の道を歩み続けている」と批判。「日本の首脳は最近、台湾問題について不適切な発言をし、引き続き『台湾独立』勢力に間違ったシグナルを発した。中国の国家統一と民族復興を妨害しようとする野心が明るみに出た。日本は米国と同様、『新疆独立』『チベット独立』などの各種分裂勢力の主要大本営の一つだ」と主張した。
さらに「中国対抗をめぐり、日本は米国とグルになり悪事を働いている」と断罪。「日本は裏で名指しせず中国企業の5G(第5世代移動通信システム)機器の使用を禁止するなど、こっそり引き金を引くことが多い。日本は口にせず実行するばかりで、実に陰険だ」と語気を強め、「日本はまた積極的に米中の対抗を煽っている。例えば安倍晋三元首相は米国のトランプ前大統領と初めて会談した際に、中国対抗を唆したと述べたことがある」と振り返った。
その上で「日本がこれほど必死に米国の手先になろうとも、米国の戦略的な付属品という哀れな地位を変え難いことは、目の利く人であれば一目で分かることだ」と強調。「米国は日本で駐軍の権利を持ち、日本の憲法と外交を左右できる。日本のような不完全な主権国は米国が自国の戦略的利益のために利用する駒にすぎない」と結んだ。(編集/日向 』
ソ連はトルコの政府を転覆させる暴力部隊としてPKKを駆使してきた。
https://st2019.site/?p=19795
『ストラテジーペイジの2022-6-15記事。
PKKは「クルド労働党」の略で、マルクシストを標榜するが、実態は1970年代にソ連が作った工作組織だった。
ソ連はトルコの政府を転覆させる暴力部隊としてPKKを駆使してきた。
このPKKの活動家たちに、フィンランドとスウェーデンは、居場所と資金集めの便宜を提供してきた。トルコとしてはそれはまったく許せないのである。
特にスウェーデンは露骨だった。
トルコがPKKを弾圧していることを理由として、トルコ向けの兵器輸出を禁止。のみならず、クルドゲリラに大金をめぐんでやろうとしたという。
だが、米国製のF-16戦闘機をどうしても買いたかったエルドアンは、しぶしぶ、この件について譲歩せざるを得なかった。
これが、過去の因縁だ。
トルコは、スウェーデンは許せないが、フィンランドがPKKなど反トルコのテログループとみなすメンバーを入国させないなら、フィンランドのNATO加盟には反対しないと言っている。
しかしフィンランドは、1国だけなら辞退すると言っている。
ある国がNATOから抜けようと思ったら、1年前に通告すればいい。それだけ。
他方、NATOが特定のメンバー国を除名する方法は、無い。したがってトルコの立場は今、ものすごく強い。
6月9日、エルドアンは、シリア国境に幅30kmのバッファー帯を設けるつもりだと表明。
目的は、シリア人難民の流入を阻止するためだが、ついでに、そこからYPGも追い出すことになる。
YPGはシリアから分離しようとしているクルド族の部隊である。しかしトルコは、YPGはPKKの手先だと看做している。米国はそれに同意していない。米国はYPGを公然支援中である。
同地にはシーア派住民の町が2つある。そこをトルコ軍が攻撃することになるのは困ると、シーア本山のイランが注文をつけているようだ。
6月3日に判明。5月のトルコのインフレ率は73.5%で、これは24年前の記録を塗り変えた。
エルドアンにはこれは衝撃。というのはそもそもエルドアンの政党が大躍進したのは、24年前にトルコのインフレが73.2%になったのが背景だったから。トルコ有権者は、エルドアンが物価を下げるというので支持したのである。
トルコ駐在のウクライナ大使は、文句を言った。クリミアから5隻の貨物船が、盗んだウクライナの穀物をトルコの港まで運んだと。トルコ政府はその積荷の買い手を犯罪捜査するべきであると。
6月1日、国連はトルコの呼び方を正式に変えた。発音は「トゥルキイヤイ」である。
5月17日、ギリシャ首相はワシントンを訪れ、ギリシャにもF-35を売ってくれと頼むとともに、トルコに「F-16 ブロック70」×40機を売ったり、既存の機体を近代化改修するのはやめてくれと注文した。エーゲ海の島と領海を巡って、トルコとギリシャは戦闘機を繰り出し合っている。
5月12日、トルコ軍はシリア北部の50以上の町を砲撃した。クルドが率いるゲリラが拠点にしているので。
この地域に関しては2019に露軍と米軍が停戦監視するという合意ができていたが、ウクライナ戦争でどちらの兵隊もいなくなってしまい、また、元通りになったのである。
トルコはシリアの失業者を傭兵にして、クルド部隊を攻撃させている。そのクルド部隊は米国から支援されている。
※イスラエルのラファエル社が、ユーロサトリに出展している、第六世代の「スパイクNLOS」の発射車両のデザインがすばらしい。中型トラックの幌付き荷台の側面から、車体軸方向に沿ってではなく、車体軸の90度左方向に対して、複数の長射程対戦車ミサイルがつるべ射ちされるようになっている。発射直前に幌の左側をちょっとめくりあげるだけでいい。天蓋部分の幌はそのままだ。おかげで、上空のドローンからは、これがミサイル発射車両だとは、ミサイル照準中or誘導中であっても、まず気づけない。ここが重要だ。いまや、戦場はドローンだらけなのである。「中多」のような、どこから見てもミサイル発射車両でしかない外見では、厳重な対空擬装をする前に、目をつけられて先制破壊されてしまうだろう。車両の最高のステルス化策は、「外見の特徴」を極限まで殺すことに尽きる。上から見て、何の特徴もあってはならないのである。』
2020年の比較では、露軍は稼動状態の軍用装甲車両を1万9783両保有していたのに対してウクライナ軍のそれは2870両にすぎなかった
https://st2019.site/?p=19795
『SOFREP の2022-6-14記事「Check out the Combat Truck Conversions ‘Car4Ukraine’ is Making for Battle」。
2020年の比較では、露軍は稼動状態の軍用装甲車両を1万9783両保有していたのに対してウクライナ軍のそれは2870両にすぎなかったという。
「カーフォーユクライン」というボランティア団体。ドイツ、ポーランド、リトアニア、英国、スカンジナビアから中古のピックアップトラックを調達し、それを武装型に改造してウクライナ軍に納品している。
元手は、クラウドファンディング。
車体は4×4で、2000cc.以上のエンジンでなくては基本的にダメだ。
すなわち、トヨタの「ハイラックス」と「ティンドラ」。
フォードの「レンジャー」。
日産の「ナヴァラ」。
ジープの「グラディエーター」
マツダの「BT-50」または「B2500」。
いすゞの「D-Max」。
三菱の「L200」。
これらは欧州域で市販されているので、スペアパーツの入手に苦労しない。
車体を手に入れたら、ウクライナ国内のガレージで、鋼鈑を増着して、運転席の四周と底面を、手榴弾レベルの爆発破片からガードする。さすがに小銃弾を止められるほどの厚さにするのは無理だ。
一枚の写真。シヴォレーの「コロラド」を改造してある。足回りの「ショック」は、ヘヴィーデューティー仕様に交換してある。さもないと増えた重さを支えられない。
彼らはすでに60台以上、改造作業を成し遂げた。
※東條英機は昭和19年に入るまで、国家総力戦では何をしなければならないか、気付けなかった(気付いたときは下野させられる直前。且つ、国内資源枯渇と同時)。それは「飛行機をもっと作れ」(ほかの物は作るな)ということだった。クリミア半島の「策源」と南部の攻防焦点になっている諸都市を結ぶ鉄道線路を切断するのに、「挺進隊」方式では無効である。こんなことを、ウクライナ軍はようやくに学習しつつある。便衣のレジスタンスですら敵の歩哨線を越えて近寄れぬというのに、ピックアップトラックでどうやって潜行するのか? 数キログラムの爆薬を線路上におろしてやれる、業務タイプのマルチコプター型ドローンか、十数キログラムの爆薬を内臓した固定翼の特攻無人機か、どちらかしか手段はないのだ。しかも10機や20機の散発攻撃ではダメ。100機単位で執拗に爆破をし続けないと、鉄道はたちまちに復旧する(朝鮮戦争はそのデータの宝庫)。クラファンで資材を募り、ガレージで改造するべきなのは、そうした「飛行機」なのだ。その「飛行機」を運搬する車両は、生半可な改造車よりも、無改造の乗用車や軽トラ、オートバイ牽引の荷車が、敵の目を惹かず、ステルス性が高い。ゼレンスキーは、敵が有利な大砲に対してこっちも大砲で応戦しようなどという、芸の無い戦争指導を考えていて、勝ち目があると思うのか? 』
米上級顧問に黒人女性、前アトランタ市長のボトムズ氏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15ESU0V10C22A6000000/

『【ワシントン=共同】バイデン米大統領は15日、大統領上級顧問(公共参画担当)に黒人女性ケイシャ・ボトムズ前アトランタ市長を任命したと発表した。ホワイトハウスの公共参画室長として、与党民主党の苦戦が予想される11月の中間選挙に向けて幅広い政策調整役を担う見通し。
このポストは黒人男性のリッチモンド氏が政権発足から担ってきたが、民主党全国委員会に最近転出した。米メディアではホワイトハウス高官ポストに黒人を充てるよう求める声があると報じられており、ボトムズ氏起用は政権の多様性維持をアピールする狙いもありそうだ。
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https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGN15ESU0V10C22A6000000&n_cid=DSPRM1AR08 』
「中国対抗法」の成立 マイクロソフトなど120社が要請
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15DGD0V10C22A6000000/
『【ニューヨーク=堀田隆文】米国のマイクロソフトやアルファベットなど約120社の首脳が米議会に対し「中国対抗法」の早期成立を求める連名書簡を送ったことが15日、分かった。中国との競争を念頭に国内産業の強化を図る同法案は、半導体分野への520億ドル(約7兆円)の補助金拠出が目玉だ。産業界の期待は大きいが、上下院でそれぞれ決めた内容に相違があり、統一法案に向けた調整が必要になっている。
最高経営責任者(CEO)などの各社首脳が、ペロシ下院議長らに15日付で書簡を送った。マイクロソフトやアルファベットに加え、アマゾン・ドット・コム、インテルなどの米有力企業が名を連ねた。台湾積体電路製造(TSMC)など外資も参加した。
企業首脳は書簡に「超党派かつ二院合同で緊急に行動するよう要請する」と記し、法案成立に向けて議会が早急に動くべきだと強調した。技術開発やサプライチェーン(供給網)の強化に向けて法案は欠かせないとしたうえで「世界は米国が行動を起こすのを待ってくれるわけではない。世界の競合は自国に投資している」と訴えた。
法案を巡っては、今夏の成立を目指して上下院が一本化の作業を始めたが、上下院案では通商関連の条項などで違いが目立っている。
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山崎俊彦
東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授
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別の視点
アメリカの学術・産業界を見渡してみても米国の大学で学位を取り、そのまま米国にとどまって活躍する外国人の数は計り知れません。米国からの論文・特許であっても留学生の名前が列挙されることが常です。
話がそれますが、米国のとある有名大学を訪問した時のこと。「様々な国の出身と思われる方々が教授をしているなぁ、特にあの国とか多いなぁ」と関心するとともに、日本人と思われる人が一人もいないことにかなりの危機感を覚えました。
2022年6月16日 7:46
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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説
トランプ政権下であれば、議会で法案が成立する前に、トランプは大統領令に署名して、これこそアメリカ・ファーストといわれそう。ただし、この中国に対抗する法案成立をきっかけに、アメリカ市場が閉鎖的にならないのかとの心配がある。アメリカ企業が中国で不当な扱いをされていることが背景にあるが、この法案が成立すれば、ハイテク技術をめぐり米中ディカップリング(分断)はいよいよ本格化する可能性が高い
2022年6月16日 6:55 』
ECB、国債急落に抑止策 南欧など想定
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB156640V10C22A6000000/
『【ベルリン=南毅郎】欧州中央銀行(ECB)は15日、金融市場の動向を議論する臨時の理事会を開き、南欧などの国債価格急落の抑止策を決めた。ECBが9日の理事会で7月に11年ぶりの利上げに踏み切る方針を示して以降、イタリアなどの南欧諸国の国債利回りが急上昇(価格は急落)しており、市場の安定に向けた対応策が急務になっていた。
理事会後に公表した声明文では「パンデミックがユーロ圏経済に脆弱性を残している」と明記した。新型コロナウイルス禍で南欧を中心に景気回復が鈍く、足元の市場の急変が利上げの支障になるとみているもようだ。
具体的には新型コロナ危機対応で導入した資産購入の特別枠を使う。少なくとも2024年末までは、コロナ対応で購入した保有資産の総額は減らさず、債券の償還があれば再投資する。この際、特定国の国債を厚めに買うなどの対応をとるとみられる。欧州域内の分断を避けるための措置を講じる方針も示した。
ECBは9日の理事会で、インフレを抑制するため7月中に0.25%の利上げに踏み切る方針を示し、9月には0.5%の大幅利上げも示唆している。
米連邦準備理事会(FRB)は15日まで開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利上げに踏み切る見込み。主要中央銀行の相次ぐ利上げで国債市場では金利上昇圧力が高まっていた。
特に欧州では、スペインやイタリアなど南欧諸国の国債利回りの上昇が目立っている。相対的に財政状況が盤石でないため、投資家の売りが出やすい状況だ。金利の上昇は資金調達コストの上昇などを通じて景気を冷やすため、ECBは利上げを進めると同時に急速な金利上昇にも歯止めをかけたい考えだ。
臨時会合の開催が伝わった15日朝方の欧州市場では、イタリアの10年物国債の利回りが一時4%を割り込んだ。前日には4.2%と13年10月以来、8年8カ月ぶりの高水準を付けていた。ドイツ国債も1.7%と8年5カ月ぶりの水準だが、南欧諸国を中心に急ピッチで利回りが上昇し金利の域内格差が広がっている。外国為替市場ではユーロ相場が上昇し、1ユーロ=1.05ドル前後と前日よりユーロ高・ドル安に振れた。
【関連記事】
・欧州外為早朝 ユーロ、対ドルで上昇 ECBの緊急理事会報道で 1.04ドル台後半 ポンドも上昇
・ECBが11年ぶり利上げ、7月に0.25% 量的緩和も終了
ECBのラガルド総裁は9日の記者会見で「ユーロ圏全域への金融政策の波及を妨げる分断がないようにする必要がある」との考えを示していた。市場からも「最大のリスクはイタリアを中心とした債務持続性を巡る懸念の再燃だ」(米ゴールドマン・サックス)として不安視する声が出ている。
ECBは新型コロナウイルス禍の20年4月にも臨時の理事会を開き、銀行に資金供給する際に必要な担保の基準を緩めた経緯がある。新型コロナの感染拡大でイタリア国債の格下げ懸念が浮上していた時期で、金融システムの動揺を予防的に封じ込める狙いがあった。
一般的な中央銀行と異なり欧州各国の景気や物価に広く配慮が必要なため、ECBは政策運営で難しいかじ取りを迫られる。急速な市場環境の変化が金融機関の経営に悪影響を及ぼす恐れもあり、ウクライナ危機が長引くなかインフレ抑制だけでなく金融システムの安定にも目配りが必要になっている。
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伊藤さゆり
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 研究理事
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量的緩和の拡大停止と利上げ開始を決めたECBの政策理事会後の記者会見で、ラガルド総裁は、複数の記者からのユーロ圏内での信用スプレッドの拡大、市場の分断化(fragmentation)が生じた場合の対応策について問われた。
ラガルド総裁の回答は、パンデミック資産買い入れプログラム(PEPP)の再投資の柔軟な運営でまずは対応、「必要があれば」、これまでと同じように既存の手段の調整や利用可能な「新たな手段」を導入する、というものだった。
今回は、「新たな手段」には至らず、PEPPの再投資の柔軟対応に止めたが、FRBの大幅利上げの風圧もある。今回の決定だけで分断化を抑え込めるのか予断を許さない。
2022年6月15日 19:11 (2022年6月16日 7:26更新)
滝田洋一のアバター
滝田洋一
日本経済新聞社 特任編集委員
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ひとこと解説
今回のECB緊急理事会。決めたのは、パンデミック緊急購入プログラムで保有する債券の柔軟な再投資です。要するにこれは資金を南欧に回す苦肉の策です。何しろ国債利回りがイタリアで4%台、スペインで3%台に急上昇したことで、対症療法を講じざるを得なくなったのです。
ECBは利上げ前倒し宣言で、素早いインフレ対策に胸を張ったはずが、南欧諸国の債券市場は炎上状態に。今回の緊急理事会であえて「再発した断片化リスク」阻止をうたわざるを得なかったのは、それだけ危機の水位が高まった証拠です。マーケットはアキレス腱を突いてきます。債券先物相場の急落に見舞われた日銀にとっても、欧州の危機は他人事ではありません。
2022年6月15日 19:03 (2022年6月16日 0:07更新)
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https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOUB156640V10C22A6000000&n_cid=DSPRM1AR08 』
FRB、0.75%利上げ決定 インフレ抑制へ27年ぶり上げ幅
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1500D0V10C22A6000000/

『【ワシントン=高見浩輔】米連邦準備理事会(FRB)は15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の3倍となる0.75%の利上げを決めた。上げ幅は1994年11月以来、27年7カ月ぶりの大きさ。金融緩和の縮小を始めてからもインフレの加速がとまらず、事前に示唆した利上げペースを上回る強硬策に出た。
短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50~1.75%に引き上げる。同時に発表したFOMCの参加者による22年末時点での政策金利の見通しは3.4%。残り4回の会合でさらに1.75%の引き上げが必要となる。23年末の見通しは3.8%で、これが今回の利上げの「到達点」となる想定だ。24年末には物価上昇が落ち着き、3.4%に利下げする予想になっている。
【関連記事】
・FOMC声明要旨 「物価上昇率、高止まりしている」
・FRB議長「予期せぬデータに機敏に対応」 会見要旨
会合後に記者会見したパウエル議長は利上げを継続する方針を改めて強調し、次回の7月会合の利上げ幅も「0.5%か0.75%の判断になる可能性が高い」と述べた。仮に次回も0.75%の利上げになれば、9月に0.5%の利上げを実施し、次の11月から0.25%に戻すなどのシナリオがあり得る。
もっとも、今回のFOMCでは参加メンバーのうちカンザスシティー連銀のジョージ総裁は0.5%の利上げを主張して反対票を投じた。7月会合にかけてはなお曲折がありそうだ。
FRBは3月に0.25%の利上げでゼロ金利政策を解除し、5月には約22年ぶりとなる0.5%の大幅利上げを実施した。パウエル議長は5月のFOMC後の記者会見で、6月と7月の会合でも0.5%の利上げを進めると強く示唆していた。
市場もFRBのシナリオを織り込んでいたが、6月10日に公表された5月の米消費者物価指数(CPI)は、おおかたの予想に反して前年同月比の上昇率が8.6%と約40年ぶりの水準を更新した。同日公表されたミシガン大調査でも消費者の長期的なインフレ予測が高まっていることが明らかになった。
6月会合を控えてFRBの高官が外部に発信できない「ブラックアウト期間」に入っていたが、金融市場ではFRBが今回の会合で利上げペースをさらに加速するとの見方が急速に強まった。
FOMCの結果が公表される直前の15日午前の段階で、金利先物市場では0.75%の利上げ予想が全体の95%を占めた。すでに0.5%の利上げは想定されておらず、残りの5%はさらに大幅な1%の利上げを予想していた。
パウエル氏は15日の会見で、0.75%の利上げに踏み切った理由について「特にインフレ予測の上昇が顕著だったため、強力なアクションをとることが正当化されると判断した」と説明した。
FOMC参加者は3カ月ごとに経済予測を公表している。前回の3月に示した政策金利の22年末の見通しは1.9%だった。21年6月時点で予測していた0.1%から今回で4連続の上方修正となる。インフレの加速に対してFRBが「ビハインド・ザ・カーブ(後手に回った状態)」に陥っているとの批判が強まっている。
米労働市場は逼迫しており、米経済が年内に景気後退に陥るとの予想は少ない。市場が懸念しているのは今の利上げが時間をおいて需要の縮小につながり、23年以降に深刻な景気後退を呼び込むリスクだ。
住宅ローン金利の上昇で住宅販売はすでに減少傾向が鮮明になっている。米商務省が15日に発表した5月の小売売上高は前月比0.3%減と5カ月ぶりに悪化した。
今回の見通しで示された米国の失業率は24年時点で4.1%。足元の3%台半ばという歴史的な低水準からは上昇するが、安定した水準を維持できるという見立てになっている。パウエル氏は会見でも「経済の軟着陸(ソフトランディング)は可能だ」と強調しつつ、同時に「まだサプライズが待っている可能性がある」と不透明な先行きへの不安もにじませた。インフレの沈静化に時間がかかり、急速な利上げが長期化すればそのシナリオはますます難しくなる。
15日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が6日ぶりに反発し、前日比303ドル高で終えた。今週に入り、0.75%の利上げ観測は市場に浸透して浮上しており、FRBの発表後に米長期金利は下げた。パウエル議長は記者会見で「これほどの利上げは一般的にはならない」と発言した。株式を買い戻す動きが優勢になり、ダウ平均の上げ幅は600ドルを超える場面もあった。
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加藤史子
WAmazing 代表取締役/CEO
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分析・考察
FOMCの6月の結論が出た。0.5%程度の利上げかなと思っていたが、それを上回る0.75%。ちなみにFOMCの7月でも利上げが予想されている。
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-minutes-idJPKCN2NB1XP
EUも同様に金融引き締め策を強化している。そうすると、金融引き締めには転換していない日銀の元、円が売られる傾向にあり、円安も加速する。ただ、日本は欧米よりはコロナ禍からの経済脱出が遅れているので、今、金融引き締めに転向すると不況に突入してしまう可能性がある。日本の大企業の景況感は2期連続で減速と出ている。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA109WO0Q2A610C2000000/
感染症も景気も世界は1つ。「アメリカがくしゃみをすれば日本が風邪をひく」というのがグローバル経済だ。
2022年6月16日 3:34
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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説
注目されたFRB理事・地区連銀総裁の金利見通し(「ドットチャート」)は、23年末の中央値が3.75%、最頻値が3.625%で、4%に届かなった。ただし最も高いドットは、23年末が4.375%、24年末が4.125%で、ついに4%台に足を踏み入れた。物価状況次第ではそちらに引っ張られるリスクが意識される。彼らの経済見通しもあわせて見ると、中立水準(2.5%)を大きく超えるところまで利上げを続けた上でしばらく高止まりさせることにより、物価(PCEデフレーター)は24年末にようやく目標の2%をやや上回る水準に落ち着く想定になっている。だが、そうした強いタカ派姿勢は景気の後退につながる可能性が高い。
2022年6月16日 7:35
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滝田洋一
日本経済新聞社 特任編集委員
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ひとこと解説
FOMC後の会見で、パウエル議長は市場との対話に努めた感じです。①まず今回の0.75%利上げが異例の大きさであると告げ、②この規模の利上げは頻繁に行われるとは考えていないと述べたうえで、③次回会合は0.5%か0.75%の利上げの可能性が高いと指摘します。①と②で安心を誘いつつ、③で次回の0.75%を織り込ませる情報発信です。
しかも、ここが重要なのですが、④経済の状況変化には機敏に対応すると述べています。「機敏な対応」とは、インフレが収まらないようなら一段の引き締め強化も辞さない、との決意表明です。出遅れ対応にならないよう務めるので、市場も同行してほしい、と発信した点が注目されます。
2022年6月16日 5:45 (2022年6月16日 7:32更新)
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https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGN1500D0V10C22A6000000&n_cid=DSPRM1AR08 』
米、黒海封鎖打開へ対艦ミサイル ウクライナ穀物輸送へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15EPY0V10C22A6000000/
『【ワシントン=坂口幸裕】米政府は15日、ロシアが侵攻を続けるウクライナに追加で10億ドル(約1300億円)相当の武器を供与すると決めた。ロシア軍による黒海封鎖でウクライナからの穀物輸送が滞っている事態を打開するため、地上配備型の対艦ミサイルシステムを新たに送る。食糧価格の高騰を和らげる狙いがある。
バイデン米大統領は15日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話協議し、追加の軍事支援を説明した。米ホワイトハウスは15日に声明を発表し、首脳協議で「ウクライナの民主主義を守り、ウクライナを守るという約束を改めて確認した」と記した。
【関連記事】ウクライナ東部要衝、市民退避焦点 ロシアは「人道回廊」
ロシアがウクライナに侵攻した2月24日以降、米政府が決めたウクライナへの軍事支援は総額56億ドルになる。今回の支援では地上配備型対艦ミサイルシステム「ハープーン」2基を盛った。5月下旬にデンマークが提供を決めており、ウクライナが求めてきた。米国による武器支援に含めるのは初めてになるもようだ。
ロシアによるウクライナ侵攻で穀物価格は上昇している。ロシアが黒海に面したウクライナ南部オデッサ港を封鎖し、トウモロコシ輸出が世界4位、小麦が世界5位である同国からの出荷が停滞しているのが一因だ。ウクライナ沿岸に対艦ミサイルを配備し、ロシアに対抗する。
米国務省高官によると、現在ウクライナの食糧貯蔵庫には2億人から4億人を賄える2000万トンの出荷できないままになっている。アフリカや中東などに向かう予定の穀物が含まれているとみられ、国連などは飢餓の深刻化を懸念している。
ウクライナ東部で戦闘を想定して4月以降から供与してきた155ミリりゅう弾砲をさらに18門送る。すでに約300門の譲渡を決めている最大射程30キロメートルほどのりゅう弾砲を拡充する。弾薬も3万6000発を追加する。
すでに供与を決定した「ハイマース」と呼ばれる高機動ロケット砲システムの弾薬も渡す。射程は最大70キロメートルほどで、平地が多い東部ドンバス地方で攻勢を強めるロシア軍の砲撃に対峙する態勢を増強する。
オースティン米国防長官は15日、ベルギーで開いた米欧など約50カ国の国防相らとの会合でドイツ政府が多連装ロケットシステムと弾薬の提供を申し出たと明かした。米英と足並みをそろえ、長距離ロケット砲を送る。オースティン氏は会合後の記者会見で「ドンバスでロシアを撃退するために不可欠だ」と述べた。
米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長はロシア軍の砲兵や射程に触れ「数字では明らかにロシア軍が有利で、十分な戦力を持っている」と指摘。一方、ロシアが直面する軍の補給体制や士気低下などの課題を挙げ「戦争は単なる数のゲームではない。どう使うかが重要だ」と訴えた。
バイデン政権はロシアによる攻撃で被害を受けたウクライナ国民を支援するため、追加で2億2500万ドルの人道支援も実施する。飲料水や食糧、医薬品、避難所の設営などを想定する。
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https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGN15EPY0V10C22A6000000&n_cid=DSPRM1AR08 』