中国、激しく反発 台湾統一に手詰まり感 総統選
https://news.yahoo.co.jp/articles/393de2c701218960cc9cc364f18126f49fca871d
『1/14(日) 7:09配信
【台北時事】中国の習近平政権は、台湾総統選で頼清徳副総統が勝利し、「台湾独立勢力」と敵視する民進党政権の長期化が決まったことから、激しく反発している。
【写真】13日、台北の民進党本部近くで開かれた集会に参加した頼清徳次期総統と蕭美琴次期副総統
ただ、民主主義が定着している台湾の有権者が中国と距離を置くことを選択し、台湾統一を目指す習政権の手詰まり感は強い。
新華社電によると、中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室の報道官は頼氏当選を受けてコメントを出し、「民進党は(台湾)島内の主流の民意を代表できない」と主張。「国家統一の立場は終始一貫している」とした上で、「祖国統一の大業を推進する」方針を示した。また、「台湾独立と外部勢力の干渉に断固反対する」として米国などをけん制した。
現在3期目の習氏が、共産党総書記として4期目も続投した場合、その任期は2032年まで。頼氏が、00年以降の歴代総統と同様に2期務めれば、任期終了は同じ32年だ。習政権は、民進党政権が続く限り、「祖国統一に向けた道筋すら付けられない」(中国政治研究者)可能性が非常に高く、焦りを募らせるとみられる。
習政権の強硬措置として、まず想定されるのが軍事的威嚇と、台湾産品の輸入制限を柱とする経済圧力の強化だ。中国軍は22年8月と23年4月に、台湾を包囲した異例の大規模演習を実施している。こうした演習を繰り返しながら、経済的威圧で台湾の民心を揺さぶることが予想される。
少なくとも22年の演習では、台湾の物流に影響が出ており、演習が長期化した場合には深刻な被害が及ぶのは必至だ。直接の武力行使を控えながら台湾を屈服させる手段として、「事実上の港湾封鎖を狙って演習を行う可能性」も北京の外交筋の間で指摘される。』
『野嶋剛1日前
ジャーナリスト/作家/大東文化大学教授
報告
見解中国は確かに表面的には民進党・頼清徳の総統当選には厳しい姿勢を示すと思います。今回、いくら北風と太陽を使い分けても、結局は民進党の勝利を阻止できなかった。そこには確かに「手詰まり感」がある。
しかし、一方で、「激しく反発」したとしても、中国の本音がどうなのかはちゃんと見極めないといけない。
頼氏の得票率はたった40%で、前回の蔡英文の得票から18%も失いました。民進党は立法院も過半数を失って第二党に転落しています。中国にとって「友好勢力」である国民党と民衆党を足せば、総統選でも立法委員選挙でも民進党を上回ることができたのです。
この結果を実際に中国がどう受け止めるのかといえば、決して100%失望ということにはならない可能性も検討しないといけないと思います。記事ではそのあたりへの言及も欲しいところでした。
小山堅
小山堅1日前
日本エネルギー経済研究所 専務理事・首席研究員
報告
解説2024年は世界各地で重要な選挙が目白押しで実施される「選挙イヤー」であるが、その皮切りで行われた台湾総統選挙で、民進党の頼氏が次期総統となることが決まった。
蔡英文政権が2期続き、頼政権で民進党が3期連続となるのも台湾の政治史上初めてとなる。
頼氏や民進党政権を「分離主義勢力」として批判し、警戒感を高めていた中国が、今後台湾に対してどのようなアプローチをするのかが注目される。
台湾への圧力強化がこの地域の安定にどう影響するか、その内容次第では、エネルギー情勢とりわけ日本などへのエネルギー救急ルートの安定にも関わりうる重大な問題となる。今後の中台関係や台湾海峡問題には最大限の留意が必要であろう。
阿古智子
阿古智子23時間前
東京大学 総合文化研究科 教授
報告
見解思想や情報を統制し続けている中国政府は、偏った視点からしか台湾を分析できておらず、これでは台湾統一に向けて地に足のついた政策など立てることは不可能でしょう。
今後も大きく戦略を変えなければ、統一に向けて台湾社会を味方につけることは不可能だと思います。
台湾の民主主義は中国政府が考えているよりも成熟しています。
今回民進党は総統選挙で勝利したものの、得票率は40%、立法院では過半数を失っており、民衆党やその他小政党など、第三勢力も育ってきています。
民進党にとっては、台湾社会の各層からある種のNoをつきつけられているわけですが、台湾政府が、台湾の人々が自らのあり方をより深く考え、実践に移していくために、厳しいハードルを自ら設定していると見ることもできます。
高口康太
高口康太21時間前
ジャーナリスト、翻訳家
報告
見解 中国が“独立派”と名指ししている民進党は、総統選に勝利したものの前回から得票数を260万票も減少させています。議会では第2党に転落しました。
今後は少数与党として困難な議会運営を迫られ、4年後の総統選・議会選ではさらなる苦戦が予想されます。
もし民進党が浮上するとするならば、中国が強烈な威圧、脅迫をして台湾市民の警戒心が高まった場合でしょう。
と考えると、もっとも有効な対策は「何もしない」なのでしょうが、中国共産党も巨大官僚組織で、「やってる感」を出さなければなりません。今後も折につけさまざまな威圧、脅迫を繰り返すでしょうし、その中で潮目が再び民進党に向く可能性も少なくないとみています。 』