円相場 一時130円台に値上がり 約2か月ぶり
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220802/k10013747221000.html
『2日の東京外国為替市場、円相場は1円以上値上がりして、およそ2か月ぶりに、1ドル=130円台をつけました。アメリカの景気減速への懸念に加えて、ペロシ下院議長が台湾を訪問する見通しだと伝わったことで今後、米中の対立が強まるという懸念も投資家の間で高まり、ドルを売って円を買う動きが強まっています。』
円相場 一時130円台に値上がり 約2か月ぶり
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220802/k10013747221000.html
『2日の東京外国為替市場、円相場は1円以上値上がりして、およそ2か月ぶりに、1ドル=130円台をつけました。アメリカの景気減速への懸念に加えて、ペロシ下院議長が台湾を訪問する見通しだと伝わったことで今後、米中の対立が強まるという懸念も投資家の間で高まり、ドルを売って円を買う動きが強まっています。』
みずほ銀行の教訓に学ぶ、KDDI障害再発防止策の焦点は「レジリエンス」
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02152/072700002/
『後編
中田 敦、金子 寛人、高槻 芳、山端 宏実
日経クロステック/日経コンピュータ
堀越 功
日経クロステック
大規模通信障害の発生を受けてKDDIは2022年7月28日にも総務省へ報告書を提出する。報告書の焦点は、実効性の高い再発防止策を打ち出せるかどうかだ。一連のシステム障害を起こしたみずほ銀行も再発防止策を策定し、取り組みを進めている。緊急座談会の後編では、みずほ銀行の教訓から学ぶKDDIの再発防止策のポイントを探る。(司会は堀越 功=日経クロステック)
前編はこちら https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02152/072600001/?i_cid=nbpnxt_sied_blogcard
大規模障害を起こしたKDDIとみずほ銀行、運用体制の弱さに共通点
KDDIとみずほ銀行のシステム障害に共通点はあるのか。KDDIが再発防止策を準備する中、みずほ銀行の事例から学べる教訓は何か。みずほ銀行とKDDIの障害を追ってきた日経クロステックの記者が集まり、緊…
2022/07/27
KDDIの通信障害が大規模化、長期化した理由として、昔と比べてモバイルネットワークが複雑になっている点が指摘されています。
日経クロステック高槻 芳: KDDIの通信障害は、制御信号と呼ばれる電話システム特有のトラフィックが、加入者データベース(DB)に集中したことが原因の一つです。モバイルネットワークでは、同期コミュニケーションである音声通話を必ずつながるようにするために、実際の音声データだけでなくさまざまな制御信号がやりとりされます。
現在のモバイルネットワークは、IP網上でこのような音声通話の仕組みを再現している状態です。Webシステムなどと比べて、非常に複雑なトランザクション処理が必要になる点が違います。わずかなボタンの掛け違いで、雪だるまのように制御信号が増えてしまい、アクセスが集中する「輻輳(ふくそう)」状態に陥ります。
金融システムもトランザクション処理があります。しかしモバイルネットワークの場合、数百万、数千万という規模で制御信号がやりとりされます。ここは少し特殊な部分だと思います。
通信会社が恐れる重大トラブル「輻輳」とは、KDDIの大規模障害で注目
KDDIの携帯電話サービスで2022年7月2日未明から発生した大規模な通信障害。きっかけは機器交換のトラブルによるわずか15分間の音声通話の不通だったが、その対処中に発生した「輻輳(ふくそう)」によ…
2022/07/08
みずほ銀行のシステム障害も、DBに起因するトランザクションのエラーが原因の1つでした。
日経クロステック中田 敦:みずほ銀行の2021年2月28日のシステム障害は、DB周辺のトラブルが原因でした。定期預金システムで使っていたDBが、大量のトランザクションを処理できる設定になっていませんでした。
定期預金システムのDBが処理できなくなったことで、その影響がメインフレームで稼働しているDBに波及し、エラーが起きました。エラーを抑えるために、メインフレームのDBへのトランザクションを絞る機構が働き、その影響でATMからのトランザクション処理が失敗して、ATMが通帳やカードを飲み込んだという流れになります。
みずほ銀行の定期預金システムのDBは富士通製で、メインフレームのDBは日本IBM製でした。そのため定期預金システムを見ている担当者は、メインフレームにエラーが波及している状況を把握していませんでした。連鎖障害の影響を見極められなかった点が、システム障害を長引かせた大きな原因になっています。
なお今回のKDDI通信障害では、「DBが輻輳」という表現が普通に使われている点に、違和感があります。情報システムの場合、「トランザクションがどれくらい失敗したのか」「レスポンスタイムがどれくらい遅くなったのか」「同時接続数をどれくらい減らしたのか」といった言葉で説明します。「DBが輻輳」では、何も語っていないのと同じです。
みずほ銀行システム障害を悪化させた、「エラー設計」と運用のミスを解説
みずほ銀行で2021年2月28日に発生したシステム障害では、勘定系システム「MINORI」のサブシステムで発生したエラーがシステムの中枢に波及し、トラブルの範囲が拡大した。なぜエラーは連鎖したのか。…
2021/07/06
KDDIの通信障害は、利用者への周知が十分ではなかったという指摘があります。
日経クロステック金子 寛人: KDDIが通信障害発生後、最初に会見した際の高橋誠社長の対応について、ネットでは「社長なのにきちんと説明できている」という称賛の声があがりました。これはKDDIの実務担当者が障害の初動段階で、一般の利用者に対してどのような問題が起きているのか、きちんと説明できていなかったことの裏返しではないでしょうか。
通信障害を起こしたKDDIは、総務省から「もっと顧客目線で情報開示すべきだ」という指摘を受けました。KDDIはその後、1時間ごとに情報を開示するように改めました。
顧客目線で情報開示するという方向性は間違っていません。ただし1時間ごとに情報を小出しにするだけでは、利用者の不安はいつまでたっても消えません。もっと利用者の不安を解消するような情報開示の仕方があったのではないでしょうか。
例えば「Wi-Fiのような代替手段があります」とか「Wi-Fiに接続すれば、対話アプリを使って音声通話ができます」など、利用者の目線に立った情報開示の方法はいろいろあったと思います。
KDDI通信障害の周知・広報が悪評を買った訳、解釈できず利用者に混乱を招く
KDDIが2022年7月2~4日に起こした大規模通信障害を巡っては、利用者への周知・広報がまずかったとの指摘が多く出ている。金子恭之総務相も7月5日の記者会見で同社の周知・広報に苦言を呈した。とはい…
2022/07/20 』
『KDDIが「復旧作業が終わった」と公表後も、利用者レベルではつながらないケースがありました。
金子:KDDIの中では、復旧作業が終わったという意味での「復旧」と、利用者のレベルで使えるようになる意味での「回復」を使い分けていたと思います。しかし一般の利用者には、「復旧」と「回復」の違いがまったく伝わらず、混乱が生じました。
やはり利用者目線で、技術を翻訳できる存在を常日ごろから育てていく必要があります。そうしなければ、このような緊急事態時に、人材育成ができていない点が明らかになってしまうでしょう。
みずほ銀行のシステム障害でも、顧客への情報開示が課題でした。
日経クロステック山端 宏実:みずほ銀行の2021年2月28日のシステム障害は日曜日に発生し、営業店に行員がいませんでした。その結果、カードや通帳をATMに取り込まれた利用者が立ち往生するという被害をもたらしました。
みずほ銀行側で障害規模を的確につかめなかったため、営業店への行員の出勤指示が遅れました。結果的に行員への出勤指示が出たのは、障害発生から4時間以上が経過した同日午後2時25分以降です。
広報が中心となって対応していたホームページ上の告知についても、部門間のやりとりに手間取り遅れました。対外告知を開始したのはシステム障害が発生してから3時間以上も後でした。
みずほ銀行は、システム面に加え顧客への情報開示方法を含めて、再発防止策を策定しています。しかし先に触れたように、みずほ銀行は現在、経過観察期間のような位置づけです。実効性が担保できるような形で再発防止策が進んでいるのか、まだ検証できていません。
システム障害の警告を見落とした、みずほ銀行の組織的欠陥
みずほ銀行で2021年2月28日に起きたシステム障害では、運用担当部門が警告を見逃したりエラーを適切に分析できなかったりした結果、トラブルが拡大した。運用担当者は貧弱なツールしか与えられず、電話や口…
2021/07/12
みずほ銀行は2022年1月に再発防止策を出しました。どのような内容でしょうか。
中田:細かい項目がずらりと並んでいます。
みずほ銀行は2002年と2011年にも大きなシステム障害を起こしました。この2つのシステム障害は原因が明確で、やるべきことがはっきりしていました。例えば2011年のシステム障害は、勘定系システムの老朽化が大きな原因でした。再発防止策として、勘定系システムの刷新を進めるというシナリオを描けました。
これに対し、今回のケースでは細かな原因が山程あります。全体像をつかむことは困難です。システム運用は、細かい点の積み重ねであることの裏返しかもしれません。
山端:みずほ銀行が10回以上起こしたシステム障害の技術的な共通原因を、誰もが探したくなります。しかし実際には見つけられず、その結果として企業風土の問題を指摘する声があります。再発防止策には、風土改革のためのさまざまな施策も含まれています。
中田:みずほ銀行の企業風土の問題にばかり耳目が集まっている点について、個人的にはあまりよくないと思っています。技術的な原因をきちんと指摘できないため、社風にその答えを求めているように見えるからです。
経営者が心を入れ替えたり、社風を改めたりするだけで、システム障害がなくなることはありません。技術的な原因があるからこそシステム障害が起きます。その点を正しく修正しない限り、システム障害は続きます。
KDDIの再発防止策においても、社風に原因を求めるのではなく、技術的な対策をきちんと示してほしいです。システム障害は必ず起きます。そこからどう素早く回復するのかがポイントです。レジリエンス(復元力)を高めることが重要になります。
みずほ銀行システム障害再発防止策の実像、DB統一や人材育成で安定稼働は成るか
みずほ銀行はシステム障害の連鎖を止められるのか――。同行は現在、勘定系システム「MINORI」の安定稼働対策の見直しを進めている。MINORIのハードウエアは更新時期が近づいているため、それに合わせ…
2022/03/09
KDDIが近く公表を予定する報告書について、どのような内容を期待しますか。
高槻:トラブルは起きるという前提に立ち、総合的なシステムアーキテクチャーをいかに描くのかがポイントになると思います。報告書には、障害の原因や経緯が書いてあるだけではなく、それに対してレジリエンスを高める方策や、障害が起こることを前提にどのように対応するのかまで踏み込んだ内容を期待します。
先ほど、モバイルネットワークは電話システム特有の複雑さがあると指摘しました。でも通信が重要な社会インフラになった今、いつまでも「特殊だ、複雑だ」とは言っていられないでしょう。利用者の目線に立った、普通の会社として説明をしてほしいところです。
山端:システム障害としては、東京証券取引所(東証)も2020年に、全銘柄の終日売買停止という障害を起こしました。
東証は現在、米Google(グーグル)が提唱するシステム安定稼働の方法論「SRE(Site Reliability Engineering)」を踏まえて取り組みを進めています。例えば、障害対応の専門チームをつくったり、専門チームが扱う新たなシステムを構築したりしようとしています。
新たなシステムでは、どこに障害が起きているのかを把握するだけでなく、障害によってどのようなサービスが影響を受ける可能性があるかを直感的に見られるようにしていきます。東証ではこのシステムを、業務部門の人でも見られるようにし、部門間の情報共有のタイムラグをなくすようにしていく計画です。
東証はこれまで「ネバーストップ」というキーワードを掲げてシステム運用してきました。今後はこれに加えて「レジリエンス」も両立していくとしています。「ネバーストップ」と「レジリエンス」を両立する組織や仕組みをどのようにつくるのか。KDDIやみずほ銀行にとっても、東証の事例は参考になると思います。
東証・次期arrowheadの全貌、新方針レジリエンス確保へ3つの「秘策」
東京証券取引所は2024年度後半をめどに、株式売買システム「arrowhead」を刷新する。2020年10月1日に発生したシステム障害による全銘柄の終日売買停止を受けて、「レジリエンス(復元力)」の…
2022/07/25
金子:航空業界では10年ほど前、米Boeing(ボーイング)の中型機「787」のトラブル多発を受けて、世界で同機が運航停止になったことがあります。この時、日本航空(JAL)のパイロットが「どんな機器であっても壊れるリスクを完全にゼロにすることはできない。ただ壊れ方にも、よい壊れ方と悪い壊れ方がある。『壊れました』とメッセージを出し、他のシステムに迷惑を掛けないよう静かに壊れるのがあるべき姿だ」と話したことを覚えています。
みなさんが指摘する通り、システム障害はなくなりません。障害が起きた時に、いかに影響を最小化できるのか。壊れることを前提に、素早く回復するような仕組みが必要になります。
加入者に黒電話をレンタルしていた電電公社の時代とは異なり、多種多様なデバイスがネットワークにつながるようになりました。通信事業者はすべてのデバイスをコントロールできません。それを前提に、いかにネットワークを維持管理していくのか。報告書ではそのような道筋を示してほしいです。
KDDI自身、もはや社会インフラを担う大事な会社です。これまでの通信業界とはフェーズが変わっていることを意識しながら、再発防止策をつくってほしいです。
中田:KDDIは今回の教訓を、日本のインターネット技術者のミーティングである「JANOG」などでオープンに話をしてほしいです。2022年7月に開催されたJANOGのミーティングでも、携帯電話事業者のシステム運用監視におけるシステムインテグレーター依存が課題として取り上げられていたそうです。これが通信業界全体の課題だとしたら、業界全体で改善してほしいです。
さらにはKDDI自身が、今回の通信障害についてのポストモーテム(事後検証)を書き、広く公開していくことも期待しています。』
台湾と協力「安倍氏後」探る 議員外交の動き相次ぐ
安全保障軸にパイプ構築
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA25A4V0V20C22A7000000/
『日本の国会議員が台湾を訪問する動きが活発になってきた。台湾は安全保障上の重みが増す半面、政府間の外交関係がないため、議員外交がパイプの役割を持つ。日台協力を重視した安倍晋三元首相が亡くなった影響も踏まえ、新たな軸を探る。
自民党の石破茂元幹事長ら超党派の「日本の安全保障を考える議員の会」のメンバーが27日から台湾を訪れた。同党の浜田靖一元防衛相、長島昭久衆院議員、日本維新の会の清水貴之参院議員も加わる。
台湾の外交部(外務省)は同日に「訪問を心から歓迎する」との声明を発表した。
蔡英文(ツァイ・インウェン)総統や頼清徳副総統との会談のほか、国防部(国防省)も訪れる。軍関係者と台湾海峡での中国軍の動きや台湾の防衛体制など巡り意見を交わす見通しだ。総統府直轄の国家安全会議(NSC)の幹部とも会う。
石破氏は「安全保障を目的とした議員の台湾訪問は珍しい。実地で知識を得たい」と話す。議員の会に所属する国民民主党の前原誠司元外相は「安保に関しては与野党関係ない。現実的な安保政策はどの立場であっても必須だ」と語る。
自民党の鈴木馨祐衆院議員も25日から訪問した。現地の会合に出席し、日本側の台湾を巡る動きなどを説明した。5月には自民党青年局の議員団が台湾を訪ねた。
相次ぐ日本の議員訪問に台湾側も蔡総統をはじめ政府高官が積極的に対応している。
超党派の議員連盟「日華議員懇談会」の古屋圭司会長は27日の取材に「8月に事務局長の木原稔衆院議員と台湾を訪問し、政府関係者と会談する」と明かした。日華懇はかねて国交のない台湾との関係構築を進めてきた組織だ。
21年夏には自民党と台湾の与党、民主進歩党(民進党)の外交・防衛政策の責任者が協議した。日本側は外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の「与党版」と位置づける。
台湾は沖縄県与那国島からおよそ110キロと近い。仮に中国が台湾に侵攻すれば日本も無縁ではいられない。日本にとっても台湾有事を念頭に置いたパイプづくりや情報収集は不可欠だ。
米バイデン政権は非公式の代表団を台湾に頻繁に送る。最近は国防部幹部とも面会する例がある。日本の議員の動きも米国と歩調をあわせる一環になる。
ペロシ米下院議長は8月に台湾を訪問する計画を立てる。現職の米下院議長の訪台が実現すれば1997年以来となる。
日本政府は1972年の日中共同声明を経て中国を「中国唯一の合法政府」と認定した。台湾との関係は「非政府間の実務関係として維持している」との立場をとる。政府高官らの公的な会談はなく、国会議員らが要人との交流を担ってきた。
近年の台湾との関係構築を中心的に進めたのが安倍氏だった。首相退任後に顧問を務めた日華懇を軸に活動した。生前には参院選後に台湾へ訪問する意欲も示していた。
日本と米国、台湾の議員の連帯も探った。2021年夏には日米台の議員有志による「戦略対話」を実現した。21年12月に台湾で開かれたシンポジウムにオンライン参加し「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と訴えた。
蔡総統とも親交があり、今年3月にはオンラインでウクライナ情勢や日台関係について話しあった。安倍氏の葬儀には頼副総統が私人の立場で来日して参列した。
台湾との関係は歴史的に自民党の清和政策研究会(現安倍派)に所属した議員との関わりが深い。2000年に台湾の李登輝元総統の来日問題が浮上した際は当時の森喜朗首相の働きかけで01年に実現した。
安倍氏の祖父、岸信介氏は1957年に首相に就任すると初の海外訪問先に東南アジアと台湾を選んだ。
高市早苗政調会長は24日、日台関係を巡り講演し「安倍氏の遺志を同志議員と引き継いで台湾と一層強固な関係を構築したい」と語った。自民党には安倍氏の死去の影響を危惧する声もある。
長島氏は「安倍氏が象徴的に引っ張る姿でなくなるかもしれないが、より裾野を広げるため各議員が強い絆を台湾と築くのが大事だ」と話す。
【関連記事】台湾との関係「安保協力が重要」 日華懇・古屋圭司会長
Twitterで最新情報を発信 https://twitter.com/nikkeiseijibu/?n_cid=MCH998 』
台湾・蔡総統、石破氏らと会談 安保巡り意見交換
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM283A10Y2A720C2000000/
『【台北=龍元秀明】台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統は28日、総統府で自民党の石破茂元幹事長ら超党派の「日本の安全保障を考える議員の会」の国会議員団と会談した。中国が統一圧力を強めるなか、安全保障面の連携について意見交換した。
議員団の訪問は、日台協力を重視した安倍晋三元首相が亡くなった影響を踏まえ、新たな協力軸を探る狙いがある。蔡氏は安倍氏が示していた「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」との見方に触れ、「地域の安全保障に重要な意義がある」と指摘した。
中国の軍事圧力を念頭に「台湾は(沖縄からフィリピンを結ぶ)第1列島線の防衛線上にある。民主主義国のパートナーと協力し合い、地域の平和と安定に取り組んでいく」とも強調した。
石破氏は「有事にならないために、我々は備えておかねばならない」と応じた。抑止力を高めるため、有事の際に想定される事態などについて日台で具体的な協議を進めたいとの認識を示した。
議員団は石破氏のほか、自民党の浜田靖一元防衛相、長島昭久衆院議員、日本維新の会の清水貴之参院議員で構成され、27~30日の日程で訪台している。国防部(国防省)の訪問や、2020年に死去した李登輝・元総統の墓参りも予定する。』
外為14時 円、買い一巡 135円台半ば 米長期金利の低下が一服
https://www.nikkei.com/article/DGXZASS0IMF05_Y2A720C2000000/


『28日午後の東京外国為替市場で、円買いの勢いが一巡している。円相場は14時時点で1ドル=135円43~45銭と前日17時時点と比べて1円54銭の円高・ドル安だった。日本時間28日午後の取引で米長期金利の低下が一服し、円買い・ドル売りの勢いが弱まった。日経平均株価が底堅く推移しているのも「低リスク通貨」とされる円の上値を抑え、相場は膠着感を強めている。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZASS0IMF05_Y2A720C2000000&n_cid=DSPRM1AR08 』
海外ヘッジファンド、日銀砲の前に討ち死にか? : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/29283078.html
『今回の記事ですが、経済というのは、誰であれ断言できるようなモノでは無いので、傍証からの判断という事になります。なので、必ずしも正しいと言い張るつもりは、微塵もありません。ただし、一つの山は越えて、自信満々に海外ヘッジファンドの勝利を語っていた、経済アナリストも、見方を変えたようです。
——— 引用 ———-
債券は大幅高、長期金利が0.2%割れ-日銀の定例オペは無難通過
債券相場は大幅高。長期金利は0.2%を割り込んでいる。前週末に米長期金利が大幅低下した流れを引き継ぎ買いが優勢だ。日本銀行が先物決済に使われるチーペスト(受け渡し適格最割安)銘柄を含む指し値オペを継続しているのに加え、定例の国債買い入れオペを無難に通過したことも相場の支えとなっている。
SMBC日興証券の奥村任金利ストラテジストは、長期金利の低下について「イールドカーブコントロール(YCC)スペキュレーションで366回債を売った海外勢が買い戻しを迫られ、それにカレント債も引っ張られる状況だ」と指摘。海外金利低下など外部環境も日銀に正常化を迫る状況にはなく、「日銀と市場との攻防は終わった」との見方を示した。この日の定例オペは、無難な結果だったとした。
———- 引用 ———-
今後、敗戦処理として、日本国債で売りを仕掛けた海外ヘッジファンドは、買い戻しを強制的に迫れる事になります。つい、2週間前までは、まるで痙攣でも起きたかのように、薄商いの時を狙って、日本国債が売られていました。売り崩しを狙った仕掛けなのですが、これが瞬時に買い戻されて、0.25%の金利に戻されるという攻防が続いていました。ものすごいのは、その資金です。一回の攻防での日本国債の上下動で、10兆円の資金が飛び交いました。
こうした海外ヘッジファンドの経済攻撃は、過去にも数回あり、日銀が全勝しています。理屈では、通貨発行権を持つ日銀は、いくらでも通貨を発行できるので、勝てるわけが無いのですが、日本の財政が借金依存になっているので、取れる方策が固定されている上に、昨今の日本以外の主要国の政策金利の利上げもあり、恐らくは今回は勝てると踏んでいたものと思われます。実際、かなり厳しい戦いだった事は想像できます。何しろ、あのスイスですから、自国の通貨であるスイス・フランの金利を17年振りに上げたのです。そして、つい先日、EUはゼロ金利政策を捨てて、0.5%の大幅利上げを行いました。
つまり、周りから見れば、「そのうち日本も政策金利の利上げをするはずだ。仕掛けておけば、雪崩のように金融防衛が崩れて、大儲けができる」絶好のカモだったわけです。数ヶ月で10円以上も円安に動いた、昨今の事情は、もちろん、周辺の主要国が政策金利をインフレ対策で上げたという事が大きいですが、実は日本国債に売り圧力をかけていた海外ヘッジファンドの資金も関係しています。日銀は、発行した国債を買取る事で、金利を0.25%以下に固定する指値オペをしているので、売り圧力が高まれば、円を発行して、国債を日銀が買い取るしかないのです。理屈では、無限に買い取れますが、円の価値は希釈される為、その分価値が低下する事になります。
海外ヘッジファンドが国に勝てるはずが無いと思うのは、昨今では当てはまりません。彼らの資金源は、中東の石油王だったり、国が資産運用する資金だったり、国際的な大企業の資金運用部門だったりするので、動かす金も兆単位/社だったりします。もちろん、それだけの大資金を運用しているところは、限られますが、徒党を組んで挑めば、例え国と言えど食いつぶされます。実際、EUが結成される前のイギリスのポンドは、世界三大投資家の一人であるジョージ・ソロス氏のポンド売りの仕掛けによって、「女王陛下の金庫番」と言われていたイングランド銀行を破産させ、当時の貨幣価値で1500億ドルの利益を叩き出しています。イギリスは、通貨の防衛に失敗したのです。
これも、EUによる通貨統合の前で、国民の意志とは別に、ユーロへの通貨統合に参加する気があった当時の政府が、ポンドの価値を保つ為に、通貨防衛に多額の資金を投入して、それが限界に来ていたのが原因です。もちろん、そんな事はイギリス政府は、一言も言っていませんが、虚勢を張っているのが、ソロス氏にバレて、彼単独で2兆円規模のポンド売りを仕掛けられたのです。彼が動いた事で、市場はポンド売り一色になり、ついにイングランド銀行は破産し、ポンドの価値は下落しました。まぁ、結果的に、国民投票で、ポンドはユーロに統合されない事になり、通貨の独立性は保たれたので、まったく無駄な努力をしていた弱みを突かれた形になります。
このように、通貨発行権を持つ国と言えど、財政が極端に歪になると、海外ヘッジファンドの攻撃対象となり、必ず勝てるとは限らないのです。まだ、完全に油断はできませんが、海外ヘッジファンドが、折れた心を持ち直すのは、容易では無いでしょう。』
インドネシア、日本産食品の輸入規制撤廃 首脳会談
G20サミットへ協力確認
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA272J30X20C22A7000000/
『岸田文雄首相は27日、首相官邸でインドネシアのジョコ大統領と会談した。首相は共同記者発表で、ジョコ氏からインドネシアで一部に残っていた日本産食品の輸入規制を完全に撤廃したとの説明があったと明かした。ジョコ氏は日本企業による投資拡大に期待を示した。
両首脳は11月にインドネシアで開く20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の成功に向けて協力すると確認した。
ジョコ氏は共同記者発表で「G20が国際的な経済危機からの回復に寄与していきたい」と主張した。「日本と優先アジェンダを常に調整していきたい」と語った。
日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に関し「G20サミットで改正議定書に署名することで一致した」とも表明した。インドネシア産のマグロやパイナップル、バナナに日本が課す関税の軽減・撤廃を要望したと説明した。
首相は「G20サミットの成功に向け引き続きインドネシアを支え緊密に連携していく」と述べた。インドネシアでの水力発電所の完成に向けた436億円程度の円借款を供与すると伝えた。
両首脳の正式な会談は4月にインドネシアで会って以来となる。両首脳は自由で開かれたインド太平洋の実現へ連携すると確かめた。海上保安や安全保障を巡り協力を深めると合意した。
日本からインドネシアへの巡視船供与に関する覚書の署名を歓迎した。陸上自衛隊は8月にインドネシアで実施される多国間の共同訓練に初めて参加する。会談ではインフラや気候変動、エネルギー、防災など幅広い分野での連携強化も話し合った。
Twitterで最新情報を発信 https://twitter.com/nikkeiseijibu/?n_cid=MCH998 』
あふれる「思想なき保守」 宇野重規・東京大学教授
「シン・保守」の時代(中)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD04CUW0U2A700C2000000/
『「保守主義」は政治的な立場を論じる際に用いられるが、真意を理解して使われる例は昨今ほとんど見られない。男女平等や外国人との共生に抵抗するネット右翼、古いものを無批判に賛美する精神性とは無縁なのに、それらと同一視する言説が流布している。現代は「曖昧な保守論がインフレした時代」と定義できる。
起源は18世紀半ばまで遡る。欧州で絶対主義や封建主義を打倒する市民革命が起こり、「社会は理想の未来に向けて邁進(まいしん)する」という進歩主義が興隆した。フランス革命が顕著な例で、既存の制度一切を白紙に戻し、望ましい社会をゼロから再構築することを目指した。
模範を過去ではなく未来に求める進歩主義は楽天的で傲慢だとも言える。歴史や伝統には知恵や配慮が込められているし、私たちの理想通りに人類社会が発展するわけでもない。急進的な進歩主義を批判して、自由を守る伝統的な制度や習慣を守り、漸進的な改革を求める立場として保守主義の思想は生まれた。
ある思想に対するブレーキ役となり、20世紀でも価値を持ち続けた。ロシア革命で実現した社会主義や、「大きな政府」の下で福祉国家を目指す米国リベラリズムの対抗軸になり得たからだ。
現代では進歩主義の存在自体が危うくなっている。労働者による革命や計画経済を目指した社会主義や、大きな政府による社会改良を信じたリベラル派が大きく衰退したからだ。理想の社会像を失った結果、保守主義も対抗軸を見失い迷走する事態が起きている。
保守主義は日本に存在したのか。戦後を代表する2人の知識人、丸山真男と福田恆存は、1960年の安保闘争の頃にはすでに「保守主義の不在」を指摘していた。
丸山は、現行の政治体制を自覚的に守る立場は現れなかったという。欧米から新しい思想や制度を輸入することにあくせくする日本の伝統は、保守主義を何かと関連付けることもなく受容した。その結果、ズルズルとなし崩し的に現状維持を好む「思想なき保守」ばかりが目立つようになった。
福田は、日本における2つの断絶を指摘した。江戸時代以前の制度や慣習を捨て欧米化に走った明治維新と、事実上の征服を経験させられた第2次世界大戦での敗戦だ。過去との連続性が絶たれた社会では、何が自分たちに大切かを共有できず、保守主義を確立させるのは難しいといえる。
デジタル空間も議論の場に
現代の日本で以前のように保守と進歩を対比して語ることが有用かは分からない。政治家や政党の間ですら保守主義は誤用されるし、かつて進歩主義が唱えた社会の展望は全く見えないからだ。
だが、今後も保守主義に意味を持たせ続けるには、一人ひとりが「本当に大切なもの」「保守したいもの」を自発的に問い直し、他者と共有して行動することが必要だ。地域社会に目を向ければ、祭りや芸能、自然と密着した暮らしが受け継がれている。こうした財産が、守るべき歴史や伝統だと考えることもできる。
若者の政治離れも指摘されるが、政治や社会との関わり方は古典的な選挙運動やデモ活動に限定しない方がよい。SNS(交流サイト)などのデジタル空間を活用し、「守りたいもの」を共有する他者と関わり、それに向けて議論することも一つの社会参加ではないか。
今後はオタク文化や特定の商品や人物に熱狂した人同士の集団(ファンダム)を取り込むことが保守にとっても重要になりそうだ。現代的な通信手段を前提に「保守」をよりダイナミックに捉えることが求められている。
(聞き手は渡部泰成)
うの・しげき 1967年生まれ。専門は政治思想史。著書に「トクヴィル 平等と不平等の理論家」(サントリー学芸賞)、「保守主義とは何か」、「民主主義とは何か」など。
【「シン・保守」の時代】
(上)「愛国」への誤解乗り越える 将基面貴巳オタゴ大学教授 』
田中龍作ジャーナル | 統一教会、警察に強い国会議員への働きかけ等に月1億円
https://tanakaryusaku.jp/2022/07/00027408
『統一教会問題の生き字引がこの人だ。有田芳生参院議員(25日まで任期)が、きょう、国会内で立憲民主党の議員たちにレクチャーした。太字が有田氏の発言。
「固有名詞が書き込まれているので見せられないけど、警察がどこに捜索に入るかのリストです」。有田氏は資料をかざした。
2004年、警視庁が作成したリストには統一教会幹部ら約50人の自宅が書き込まれている。だが捜索は行われなかった。政治が警察に圧力を掛けたのである。
安倍元首相を暗殺した山上容疑者を取り調べている奈良県警にも政治の圧力が掛かっている。
警察に強い国会議員への働きかけと裁判費用は月に1億円、ひと月に、である。
こうして統一教会が摘発を逃れてきた結果、被害は拡大に拡大を重ねた。
全国霊感商法対策弁護士連絡会の集計によると被害総額は1230億円以上に上る(1987~2021年)。統一教会を“成長産業”にしたのは政治の力だった。
「他野党と合同でヒアリングすることは考えていないのか?」。出席した議員から西村幹事長に質問が飛んだ。=25日、衆院会館 撮影:田中龍作=
警察の摘発がなくとも悪名が轟くようになると、統一教会は名称変更で目先を眩まそうと画策した。
元文科省事務次官の前川喜平氏が文化庁総務課長だった時(1997~98年)、統一教会が名称変更の申請をしてきたが、前川氏は却下した。実態に変化がないからだった。
ところが下村博文氏(安倍派)の文科相時の2015年に名称変更が認められる。不自然だ。
週刊誌などの問い合わせに下村博文事務所は「大臣にお伺いを立てることはない」と否定してみせた。
ところが有田芳生事務所は当時(2015年)に文化庁に名称変更の件で問い合わせをしていた。
文化庁は「(下村)大臣に事前に説明いたしました」と回答した。下村氏の真っ赤なウソは有田氏によって白日の下にさらされたのである。
本家韓国の統一教会は(日本のように)宗教法人ではなく財団法人。宗教法人を隠れ蓑にして霊感商法をやっているのは日本だけ。
人々の生き血を啜る悪徳商法が、政治の力によって野放しにされてきたのである。
統一教会と関わりのある議員の復権を許したら、この国にはペンペン草も生えなくなる。
~終わり~ 』

地方鉄道 “JR 輸送密度1000人未満区間 バス転換含め協議を”
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220725/k10013734501000.html
※ 今日は、こんなところで…。



『赤字が続く地方鉄道の在り方を議論している国の検討会が開かれ、JRについては、一日に平均何人を運んだかを示す「輸送密度」が1000人未満の区間などを対象に、バスなどへの転換も含め協議を進めるべきとする提言案が示されました。
全国の地方鉄道は、人口減少に加えて新型コロナの感染拡大で利用客が落ち込んで多くの事業者で赤字が続き、存続が危ぶまれる路線も出ています。
国土交通省は、ことし2月に有識者などでつくる検討会を設置して地方鉄道の在り方について議論を続けてきて、25日に提言案が示されました。
それによりますと、JRについては目安として1キロ当たり一日に平均何人を運んだかを示す輸送密度が「1000人未満」の区間を対象に、国が中心となって沿線の自治体や鉄道事業者などが参加する新たな協議会を設置すべきだとしています。
協議会での議論は路線の「存続」や「廃止」を前提とはしないものの、利便性や持続可能性の向上が見込まれる場合には、廃線によるバスやBRTなどへの転換や、自治体が線路や駅を保有し、鉄道会社が運行を担う「上下分離方式」など、運営方式の見直しも含めて検討するよう求めています。
ただ、輸送密度「1000人未満」の区間でも、通勤や通学の時間帯に利用が集中するケースを想定し、ピーク時1時間の乗客が、上り・下りのいずれかで500人を上回っている場合は対象から外すとしています。
また、特急列車が都道府県庁所在地など拠点都市をつなぐ区間や貨物列車が重要な役割を果たす区間も対象としないということです。
そのうえで、議論を始めてから3年以内に自治体と鉄道事業者が合意のうえ、対策を決定すべきだとしています。
検討会では「鉄道が必要かどうか考える大きなきっかけになれば」とか「鉄道事業者と自治体がまずは話をする姿勢が大切だ」といった意見が出ていました。
提言は有識者らの意見を踏まえ、25日午後にも正式に取りまとめられる見通しです。
検討会 立ち上げの背景は?4つのポイント
国が検討会を立ち上げた背景には、人口減少やマイカー利用の増加などにより、地方鉄道の利用者数が大幅に減る中、新型コロナウイルスがそれに拍車をかけて危機的な状況に陥っていること、さらにそうした状況に、鉄道事業者だけでなく、国や地方自治体が適切に対応してきたのかという問題意識があります。
●輸送密度の推移
1キロ当たり一日に平均何人の利用客を輸送しているかを示す「※輸送密度」。
(※文末に「輸送密度」について詳細説明あり)
国鉄からJRに分割民営化した1987年度、新幹線を除いた輸送密度が「4000人未満」の路線の割合は、JR6社全体で36%でした。
それが、人口の減少やマイカー利用の増加などで利用客の減少が進み、新型コロナの感染拡大前の2019年度には41%に拡大。
さらに、感染拡大後は外出の自粛やテレワークの普及などで移動が抑えられ、観光客の利用も大幅に落ち込むなどした結果、2020年度は57%にまで急増しました。
中でも輸送密度が「2000人未満」の路線が多くを占め、
▽1987年度はJR6社全体で16%でしたが、
▽2019年度は30%、
▽2020年度には39%となっています。
輸送密度が「2000人未満」になると、鉄道事業者の経営努力のみでは利便性の高い鉄道サービスを保つことが困難になるとされています。
●都市部の収益で地方路線の赤字補うビジネスモデル
都市部の路線でも利用客が減り、JR東、西、東海といった経営体力があるとされてきた事業者も赤字に陥り、都市部や新幹線で得た収益で、地方路線の赤字を補うという従来のビジネスモデルが持続できないおそれも出てきたのです。
●鉄道事業者 コスト削減などで「負のスパイラル」に
検討会では、地方路線を運行する鉄道事業者は、運行本数の減便や駅の無人化といったコスト削減策や投資の抑制などで対応してきたが、それによって利便性が著しく低下し、さらなる利用者離れという負のスパイラルを起こしている路線もあると指摘しています。
●国・地方自治体 事業者任せにしてきたか
一方、国や地方自治体についても地方鉄道の現状を直視せずに事業者任せにしてきたのではないかと指摘していて、問題をこれ以上先送りせずに、国や沿線自治体、鉄道事業者が危機意識を共有したうえで、利便性、持続性の高い公共交通を再構築する必要があるとして検討会を設置しました。
これまでの議論の経緯は
検討会の議論は、ことし2月に始まりました。
<2月14日>
初会合では、有識者から「単に『鉄道を残す』ということではなく、地域の利便性を高めることが重要だ」とか「乗客が減っていて、このままの形で鉄道を維持することは非常に難しい」といった意見が出されました。
<3月3日>
2回目の検討会では、赤字経営の続く鉄道が通る自治体へのヒアリングが行われ、この中で、広島県の湯崎知事は「一部のローカル線の収支のみを問題視することは地方の切り捨てに直結する。新幹線や特急で訪れる観光客を中山間地に呼び込むためにはすべての路線を維持することが重要だ」などと主張しました。
こうした中、JR西日本は、ことし4月11日、人口減少に加え、コロナ禍で利用者が特に少なくなっている地方路線の30の線区について個別の収支を初めて公表しました。
30の線区、すべてで赤字となっていて、会社は、バス路線への転換なども含め沿線自治体などと今後のあり方の議論を進めたいとしました。
<4月18日>
このあと3回目の検討会では、有識者から、地方の赤字路線についてこれまで議論を避けてきたとして「今回議論しなければ鉄道が大変なことになる」、「路線をこのまますべて残すことは次の世代に無責任になる」といった意見が上がりました。
そのうえで、有識者からは鉄道事業者側が厳しい経営事情を示したうえで、沿線自治体側からも地域での鉄道の必要性について丁寧に意見を聞き取り、路線を維持すべきか、廃線やバスなどへの転換を図るべきか、議論していくべきだという意見が出されました。
<5月13日>
そして前回、4回目の検討会では、有識者から鉄道路線の維持について「なぜ地域に鉄道が必要か」理由を明確にできるかどうかが今後の論点になるという認識が示され、事業者と自治体の双方が問題意識を共有して協議していくためにも、国が積極的に関わっていくべきだとする意見が出されました。
※「輸送密度」とは
今回の検討会で目安とされたのが「輸送密度」です。
輸送密度は、鉄道の利用状況を表すデータで、1キロメートル当たり、一日に平均何人の乗客を運んだかを示します。
同じ路線でも長い区間を乗る人もいれば、短い区間しか乗らない人もいることから、すべての乗客が乗った距離を足し1キロ当たり何人が乗車したかを計算します。
例えば、総延長5キロの路線を10人の乗客が利用する場合、一日だけで考えると、
(1)全員が始点から終点までの5キロの区間を乗車すると、10人が乗車した距離は合わせて50キロとなり、1キロ当たりの輸送密度は「10人」となります。
(2)一方、5人が始点から終点までの5キロ、ほかの5人が1キロの区間しか乗車しなかった場合、10人が乗車した距離は合わせて30キロとなり、1キロ当たりの輸送密度は「6人」となります。
実際に輸送密度を算出する場合は、1年間に客が乗った区間をすべて足した距離を、総延長の距離で割り、さらに1年間の営業日数で割ります。
路線の長さや列車の運行本数が違っても同じ尺度で比較でき、過去、旧国鉄の民営化の際には「4000人未満」がバス転換の目安の1つとされました。
また、輸送密度が「2000人未満」になると、利益を上げることが非常に難しいとされています。』