
カテゴリー: 中国の戦略
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[FT]デルタ型急増で高まる中国製ワクチンへの懸念
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB113JT0R10C21A8000000/


『中国では新型コロナウイルスの感染が再拡大し、湖北省武漢市で最初の感染が確認されて以来、最悪の状況に陥っている。国産ワクチンの有効性に関するデータが不足するなかで、その品質を巡る懸念も高まっている。
中国製ワクチンの変異ウイルスに対する持続的な有効性は現時点で証明されていない=ロイター
中国国家衛生健康委員会が9日発表した新型コロナの新規市中感染者数は94人となり、中国本土で確認された感染者数は計1603人に達した。
このうち数百人は7月に東部の江蘇省南京市の国際空港から広がったインド型(デルタ型)の変異ウイルスの感染が疑われている。中国ではこの1年間、クラスター(感染者集団)を小規模かつ局所的に抑え込んできたが、ここに来て新たな感染が全土に急拡大している。
中国では国有医薬大手の中国医薬集団(シノファーム)と民間の中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の2社が新型コロナワクチンを製造しているが、急増するデルタ型ウイルスに対する有効性を証明する厳密な研究は公表されておらず、実際に効くのかどうかに注目が集まっている。
新たに出現する変異ウイルスに対する有効性が低下するとなれば、すべてのワクチンにとって問題だ。だが、「独ビオンテック・米ファイザー」や「英オックスフォード大・アストラゼネカ」、米モデルナ製のワクチンと異なり、中国製ワクチンのデルタ型への有効性に関する研究結果は専門家の厳格な査読を受けた国際的学術誌には発表されていない。
公の場での議論は禁物
武漢市では再び感染者が確認されたのを受け、全住民への抗体検査が実施された=ロイターしかも中国ではこの問題を公的な場で議論することがタブー視されている。
中国共産党の機関紙、人民日報の記者は先週の記者会見で南京市の保健当局に対し、最近発生した感染者のうちワクチン接種後に感染する「ブレイクスルー感染」は何件あったか質問した。
当局はその内訳を公表しなかったばかりか、事情に詳しい関係者によると、この記者はそれから1時間もたたないうちに上司から懲戒処分を受けた。
米外交問題評議会(CFR)のグローバルヘルス担当上席研究員、黄厳忠氏は南京市当局が当該データを保有していたはずだと指摘する。中国政府はワクチンの接種状況を詳細に追跡し、個人の行動履歴情報をデジタルで管理する「健康コード」システムとリンクさせているからだ。
「デリケートな話題」だからこそ、当局が質問への回答を避けたと黄氏はみている。
発症予防率は低下
中国の公衆衛生の専門家は中国製ワクチンについて新たな変異ウイルスにも有効だと主張する。だが一方で、発症予防率が低下している点は認めているため、今後の接種推進活動に支障を来す恐れもある。
黄氏は「有効性の低下を示すデータを公表すれば、集団免疫を獲得する時期が遅れるかもしれないとのメッセージを国内に発信することになる」と語った。
中国の感染症専門家である張文宏氏は先週、上海の空港で最近発生した感染にブレイクスルー感染者が含まれていることを認めた。ただ、濃厚接触による感染者が出なかったため、引き続きワクチンはまん延防止に有効だと強調した。
中国国務院(政府)高官によると、過去1年以内にワクチン接種を受けた人には3度目の接種(ブースター接種)はほぼ必要ないことがこれまでの研究で示されている。とはいえ、高齢や基礎疾患など高いリスクを抱える人には追加接種を検討するという。
中国のワクチン接種率は当初低調だったが、政府のインセンティブや感染再拡大への不安を背景に足元では急速に進み、7日時点で17億7000万回分が投与された。
5億7000万回分を100カ国に輸出
北京を拠点とする調査会社ブリッジ・コンサルティングによると、世界保健機関(WHO)がシノバック製とシノファーム製のワクチンを今年承認したのを機に、5億7000万回分が100カ国以上に出荷された。
しかし、新たな変異ウイルスに対する持続的な有効性が証明できていないため、途上国にワクチンを供給する中国政府の取り組みが頓挫する可能性もある。中国本土以外で行われた初期の研究をみても一致した結論は出ていない。
7月に米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載されたチリのワクチン接種に関する研究によると、シノバック製ワクチンはブラジルで最初に確認されたガンマ型を含む変異ウイルスに対して66%の発症予防効果、88%の重症化予防効果を発揮した。
一方、査読を経ずに発表されたスリランカの別の研究では、シノファーム製ワクチンを282人の被験者に接種したところ、デルタ型については自然感染と同程度の抗体反応が得られた。
それ以外の研究結果は望み薄だ。中国政府の委託で香港大学が医療従事者を対象に実施した最近の研究では、ビオンテック製ワクチンを2回接種した方が、シノバック製を2回接種したより約10倍の中和抗体を獲得できた。
接種戦略を修正する国も
インドネシアではシノバック製ワクチンの接種を受けた医師数百人が感染したのを受け、モデルナ製の追加接種を開始した=ロイター
確実なデータが十分に得られないなかで、ワクチン接種計画の大半を中国製が占める一部の国では接種戦略の修正に動き始めている。
7月に公表された査読前の研究論文によると、シノバック製ワクチンによって体内で作られた中和抗体は6カ月後に著しく減少した。基準値を上回る抗体量を検出できた被験者は全体の約3分の1にとどまったという。
だが、2回目を接種した約6カ月後に3回目を接種したグループの抗体量は、追加接種を受けなかったグループの5倍に上昇した。
アラブ首長国連邦(UAE)とトルコは一部の人を対象に中国製ワクチンの3回目接種を実施済みで、モンゴルも同じ戦略を今月採用する方針だ。
フィリピンとタイはこれに追随するか、または中国製と他のワクチンの混合接種にするかを近く決定する。
インドネシアでは、シノバック製ワクチンの接種を受けた医師数百人がその後に感染したのを受け、医療従事者を対象にモデルナ製の追加接種を開始した。マレーシアは7月、シノバック製の使用を供給分がなくなり次第打ち切ると発表した。
香港政府のコロナ対策顧問を務める許樹昌(デビッド・ホイ)氏は、シノバック製ワクチンを2回接種した人を対象に追加接種の影響を調査することを明らかにした。許氏は英フィナンシャル・タイムズ(FT)の取材に対し、「追加接種をシノバック製とビオンテック製のどちらにすべきか、これから実証していく」と語った。
By Christian Shepherd and Primrose Riordan
(2021年8月10日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
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https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053【関連記事】
・米、ワクチンで中国に対抗 東南アジアへ供給拡大 ・WHO、3回目接種に「待った」 途上国の不足懸念 ・中国でコロナ感染再拡大、経済に影響 ホンダ工場停止 ・中国・武漢、全1100万人検査へ 1年3カ月ぶり市中感染 』
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AIが生成した大量の「架空人物」、SNSで中共プロパガンダを拡散=報告書
https://www.epochtimes.jp/p/2021/08/77185.html
『非営利団体Centre for Information Resilience(CIR)は5日、ソーシャルメディア上の大規模な親中派「スパモフラージュ(spamouflage)」 ネットワークが、米国の銃規制法や中共ウイルス、人種差別といった問題に対する国際的な認識を歪曲するのに使われているとの報告書を発表した。
報告書によると、スパモフラージュはコンピュータで生成された「架空人物」の大規模なネットワークを使って、中国共産党のプロパガンダを宣伝し、西洋、特に米国の信用をおとしめようとしている。ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、ユーチューブなどで最先端の人工知能(AI)によって生成されていたボットが利用されている。
報告書は、いくつかのユーザーアカウントは、他の人が所有していたアカウントをボットが乗っ取ったもので、中国共産党のオンラインプロパガンダ作戦を実行するために使われていると指摘した。
CIRは、否定的な感情に満ちたテキストを投稿する350以上の偽アカウントを発見した。これらのアカウントは、米国の中共ウイルス対応に対する疑念を増幅させ、米国での差別や銃乱射事件をめぐってユーザーを煽ることを目的とする。これらの投稿は英語と中国語で行われている。
また、漫画や動画などのビジュアルコンテンツを配信しているアカウントもある。中共ウイルスは武漢の研究所から流出したという米国政府の主張に疑念を抱かせたり、新疆ウイグル自治区での人権侵害疑惑を否定したり、米国に亡命した中国の大富豪・郭文貴氏や香港大学公共衛生学部のウイルス学者・閻麗夢博士について偽情報を流すなどしている。
ボットの投稿は、中国共産党機関紙・人民日報傘下のメディア「環球時報」の編集長や中国外交部の報道官などの主張を反映している。
報告書の著者であるベンジャミン・ストリック氏は「私たち調査は、重要な問題について国際的な認識を歪めようとする意図的な取り組みがあったという証拠を示している。これは中国を優位に立たせるものだ」と述べた。
CIRは、ソーシャルネットワーク上で使用されている特定のハッシュタグにパターンを見出し、中心となるアカウントのコンテンツやハッシュタグを後押しする複数のアカウントを発見した。CIRは、コメント、リツイート、「いいね!」の比率が「非常に不自然」であると指摘した。
CIRは、中国共産党政権がこのネットワークを後援していることを示す具体的な証拠はないとしている。しかし、このような操作は、ソーシャルメディアのプラットフォームが過去に削除したユーザーアカウントと類似する特徴がある。
CIRの共同設立者兼エグゼクティブ・ディレクターのロス・バーリー氏は、各プラットフォームが作為的な行動について「調査し、特定し、削除する」ことを強く求めている。「このネットワークを運営している者を明らかにすることが重要だ」と述べた。
ツイッターは2020年6月、中国共産党と関わりがあるとみられるアカウントを、17万件以上削除している。これらの偽アカウントは、中国共産党政権を賞賛し、香港の民主化運動や米国を攻撃する投稿を積極的に拡散していた。
(翻訳編集・蓮夏)』
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[FT]中ロ合同軍事演習、米の懸念あおる
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB110MQ0R10C21A8000000/
『ロシア軍の部隊が、今週本格化している中国の定期軍事演習に初めて参加したことで、欧米のアナリストらは、米国と対立する中ロ両国が共同作戦能力を高めているのではないかと懸念を強めている。
中国の国防省系メディアは、寧夏での中ロの共同軍事演習ではロシア軍に対し、初めて中国軍の装甲車両への立ち入りが認められると報じた=ロイター
中国とロシアの国防省が出した声明によると、1万以上の部隊が参加する中国西部の寧夏回族自治区での軍事演習「西部・合同2021」は、主に早期警戒と偵察、電子戦、共同攻撃に重点を置いたものになる。
米軍のアフガニスタンからの撤収が続き、中ロ両政府がアフガニスタンの反政府武装勢力タリバンと接触した後だけに、軍事演習では中ロ両軍が任務を統合し、共同作戦を実施する方法を習得した形跡がないかどうかが注視される。
「中国が自国の軍事演習にロシア軍を参加させるのは今回が初めてだ」。米国の空軍と宇宙軍向けに専門教育をする米空軍大学の中国航空宇宙研究所のロデリック・リー研究部長はこう話す。「両国がよく実施する二国間の合同軍事演習は、実際の戦闘能力ではなく関係の構築を目指している」
ロシア軍、中国軍の装甲車両にも立ち入り
モスクワの防衛関連シンクタンク、戦略技術分析センターの上級研究員、ミハイル・バラバノフ氏は、演習への参加を決めたロシアの決断は「紛れもなく、相互交流と軍事協力の深化に向けた一歩となる」と指摘する。「両国の新戦略がすべて絡み、この協力関係は(予想より)早く深まりそうだ」
中ロ政府は両国の関係は正式な防衛同盟ではないと主張するものの、両国軍は互いの電子通信システムへのアクセス権を認め、共同部隊の運用システムを築くかもしれないとアナリストらは考えている。
「両国軍がこれは同盟ではないと言っても、私にはすんなり受け入れがたい」とリー氏も述べる。「両国軍が並んで活動するのを目にし、一部の機密情報と通信を共有し始めたら、紛争か危機のときには何らかの相互運用性があるはずだ」
中国の国防省系メディアは8日、ロシア軍の兵士が初めて中国軍の装甲車両への立ち入りを認められると報じた。
「問題は、ロシアの兵士が装甲車両に関する情報システムへのアクセス権も与えられるかどうかだ」とリー氏は話す。「ロシア側は、宇宙空間にある自国の資産や通信資産への一定のアクセス権を中国に与え始めるかもしれない。私の感触ではそれが両国の向かっている方向だ」
NATO加盟国の懸念はあおりたくない
中ロ両軍が2005年に合同演習を始めた時には長年、中央アジアでのテロの鎮圧に主眼を置いてきた上海協力機構(SCO)の年次軍事演習「平和の使命」で手を組むだけだった。
だが12年以降、ロシアと中国は定期的な海軍合同演習を実施している。18年からは、ロシアが毎年行う軍事演習に中国人民解放軍が参加するようになった。これまで3回、それぞれロシアの東部、中部、南部で行われている。
ただ人民解放軍は今年、ロシア西部で実施される大規模軍事演習への参加を見送ると見られる。
アナリストらは、中国政府が中国の軍事力に対する北大西洋条約機構(NATO)加盟国の懸念をあおるのを避けたいと考えているからだろうとみる。
米ワシントンのシンクタンク、ハドソン研究所政治軍事分析センターのリチャード・ワイツ所長は「中国は今回の寧夏での演習をロシアの軍事演習への参加の代わりにすることで、NATOの東部加盟国の国境地帯まで自国の地上部隊を展開すべきか否かという問題を巧みに回避した」と話している。
By Kathrin Hille and Henry Foy
(2021年8月10日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM117TC0R10C21A8000000/

【大連=渡辺伸】新型コロナウイルスの起源調査を巡り、「誤報」騒ぎが持ち上がった。中国の官製メディアがスイス人の生物学者だと名乗る人物のフェイスブックへの投稿を引用し、中国の研究所からの「流出」説を捨てない米国を非難したが、在中国スイス大使館はこの学者の存在自体を否定した。この投稿が実際はだれのものなのか、関心が集まっている。
「米国は新型コロナの起源をめぐって中国を攻撃しようとし、(科学的な)データに目を向けていない。科学の問題を政治化している」。中国政府の意向を反映する官製メディアの新華社通信や人民日報(電子版)などは7月下旬以降、スイス人の生物学者、ウィルソン・エドワーズ氏の名義のコメントを引用し、配信した。
ところが、スイス大使館は10日、中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」を通じエドワーズ氏を巡る報道が「嘘だ」と表明した。「この人の名前でスイス市民の登録はなく、生物学の論文も存在しない」と指摘した。大使館は中国メディアに対し、記事を削除し、訂正するよう求めた。一部のメディアは記事を削除した。
スイス大使館によると、フェイスブックのエドワーズ氏のページは7月24日に開設されたばかり。登録された「友人」は3人だけ。誰がページを作成したのかは不明だ。
バイデン米大統領は5月下旬、中国科学院武漢ウイルス研究所から流出した可能性を含め、情報機関にウイルスの起源を調べるよう指示した。「流出」を否定している中国にとって、エドワーズ氏のコメントは米国を批判するうえで格好の材料だった。
ウイルスは中国で初めて感染が確認されたが、同国政府は感染拡大の責任追及を回避する構えだ。中国外務省はかねて「最初に確認されたからといって、発生源だとは限らない」と強調してきた。最近では「米国の研究所も調べるべきだ」とも主張していた。
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基軸通貨、民主主義が必要条件 アイケングリーン教授
通貨漂流ニクソン・ショック50年 私はこうみる④
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN16EGE0W1A710C2000000/『米国の相対的な力が落ちるなか、国際通貨秩序はこれからどう変化するのか。より多極化すると予測する米カリフォルニア大学バークレー校のバリー・アイケングリーン教授に聞いた。
――ドル一極ではなくユーロや中国・人民元の重みが増すとみていますね。
「英ポンドが基軸通貨の時代は仏フラン、独マルクも重要な国際通貨だった。1920~30年代はドルとポンドがほぼ同等の重要性を持っていた。1945年以前はポンドだけ、それ以降はドルだけが重要な国際通貨というのは誤解だ」
「異なる通貨建ての価格を比べたり、通貨を交換したりするコストは低くなった。スマートフォンのような技術が進歩し、他の人と同じ通貨を使うほうが得になるネットワーク効果も過去ほど強くなくなった。通貨システムは一極体制が絶対ではない」
――人民元がドルに並び立つのですか。
「中国はまず資本規制を撤廃し、自国の政治体制が基軸通貨の地位にふさわしいかとの問いに答える必要がある。米、英、オランダ、イタリアのジェノバやベネチアなど歴史上、真の国際通貨は政治的な民主主義、権力の均衡と抑制を備えた国や共和制都市国家の通貨だった。中国共産党が無制限の権限を持つ限り、人々は資産の多くを上海で保有することに消極的だろう。10~20年で人民元が重要な国際通貨になるかは疑問だ」
「トランプ前政権でドルは究極のストレステストを受けた。米国が信頼できる同盟相手かどうか世界に疑問を投げかけた。次期米大統領選でトランプ氏のような人物が当選し、米国の政策が不安定で予測不能になり、防衛同盟が再び分裂すれば国際通貨秩序の変化の速度は加速する。そうでなければ変化はゆっくり進むだろう」
【関連記事】
・マネーと経済、切れた連動 ドル50年で金対比98%下落
・覇権不在の不安再び 外貨準備、米ドル87%から59%に
・円安頼み「貧しい日本」生む 円の実力、48年前に逆戻り
・為替リスクゼロは夢か 円の取引量、30年で7倍
・共通通貨、ケインズの夢 中銀の7割がデジタル化研究
・ドル覇権、再び変革期に 変動相場ひずみ露呈――米国は財政・経常収支の赤字が拡大し、政府債務が膨み、インフレが加速しています。ニクソン・ショック前夜に似ていませんか。
「財政赤字と金融緩和はブレトンウッズ体制の崩壊と1970年代の高インフレの原因になった。今は物価が10%上昇したら米連邦準備理事会(FRB)は想定より早く利上げするので、ドルの信頼を失うような高インフレの期間は生じない。新型コロナウイルス危機にFRBはドル不足の国を支援し、ドルの使用を支え続けた」
「ニクソン・ショック当時、多くの人が国際通貨体制が根本的に変わると考えていたが、変化は予想よりはるかに小さかった。今後も劇的な変化は起きないだろう。もっと多極的なシステムになれば世界はより安全な金融の場になるが、そこに至る道のりは長い」
――中国はデジタル人民元発行を急いでいます。
「国際通貨体制のゲームチェンジャーにはならないだろう。中国人民銀行が保有者の金融ビジネスを観察できるようになる。外国人の匿名性や情報の安全性はどうなるのだろうか」
【関連インタビュー】
・米国の過信、ドル覇権のもろさに ロゴフ教授
・デジタル経済、人民元の国際化促す 孫立堅教授
・今も残る円高のトラウマ 行天豊雄元財務官――超国家的な合成通貨を基軸通貨にすべきだとの意見もあります。
「世界的な覇権を握る合成通貨の後ろ盾となる世界政府はない。グローバルな政府がない限り、グローバルな通貨は存在しない」
――2016年に国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)への人民元採用を実現した後、中国の人民元国際化の動きは鈍ったようにみえます。
「中国の一部の人々にとって人民元の国際化は資本取引を自由化し、国内金融改革を裏から進める方法だった。ただかえって株価の乱高下や不安定を招き、自国が素晴らしい国だと示す方法は他にもあると知ったのだろう」
(聞き手はワシントン=大越匡洋)
Barry Eichengreen 国際金融、経済史を専門とし、ドルの行く末を分析した「とてつもない特権」などの著書で知られる。52年生まれ 』
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欧米石油メジャー、イラク撤退検討 中国勢に権益か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR19B920Z10C21A7000000/

『中東の主要産油国イラクから英BP、米エクソンモービルといった石油メジャーが相次ぎ撤退する構えをみせている。世界で脱炭素の動きが強まり、石油採掘事業の将来が不透明になるなか、政権が安定しないイラクでの事業を見直そうとしている。各社は中東の石油を求める中国国有企業への権益売却を検討している。
「BPはイラクを離れようとしている」。イラクのアブドルジャバル石油相は7月上旬にフェイスブックで公表した映像で、南部にある世界有数規模の「ルメイラ油田」で48%の権益を持つBPが撤退する可能性を認めた。ルメイラ油田の北に位置する「西クルナ2」を操業するロシアの民間石油最大手ルクオイルも、中国企業に権益を売却する意向を通知してきたという。
BPは2020年、契約期限切れで北部のクルド人地域キルクークからも撤退した。米エクソンモービルは「西クルナ1」で保有する33%の権益を売却する方針を示した。英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルは18年、伊藤忠商事に西クルナ1の権益20%を売却した。BPがルメイラ事業を止めれば、欧米メジャーの脱イラクはより鮮明になる。
伊藤忠は西クルナの油田について「現時点で事業計画に変更はない」と説明している。
イラク離れの背景には「脱炭素」の加速がある。BPは30年までに石油・ガスの生産量を4割縮小し、新エネルギー分野にシフトする長期戦略を打ち出した。オランダの裁判所は5月、シェルに対し温暖化ガス排出量を30年までに19年比で45%削減するよう命じた。
アブドルジャバル氏は6月、議会で「イラクの投資環境」も同国からメジャーが離れる一因だと主張した。イスラム教の様々な宗派勢力が寄り集まる政権は指導力が弱く、過激派組織「イスラム国」(IS)によるテロや民兵組織による外国の駐留部隊への攻撃が頻発する。資金不足の政府が約束するインフラ整備や支払いも遅れがちだ。
イラクの原油は採掘が比較的容易で確認埋蔵量が豊富なため、早くから欧米メジャーが進出。一方、生産量に応じて国から報酬を得られるサービス契約方式で、外国企業が得られる1バレルあたりの報酬は低く抑えられている。
欧米勢の隙間を埋めるのは中国だ。日本エネルギー経済研究所の吉岡明子・中東研究センター研究主幹は「エネルギー安全保障は目先のもうけを度外視できる国家戦略で、欧米上場企業のような株主からの脱炭素圧力は小さい」と説明する。
エクソンの西クルナ1での権益には中国石油天然気集団(CNPC)や中国海洋石油(CNOOC)が関心を示し、実際の交渉が進んでいるとの情報がある。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは6月、BPのルメイラ油田権益について、BP本体から切り離し、CNPCとの合弁で操業する計画だと報じた。(イスタンブール=木寺もも子、薬文江)』
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中国政府調達、国産を優先 医療機器など315品目
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM072P00X00C21A8000000/


『【北京=多部田俊輔】中国が政府調達で外国製品の排除を進めていることが明らかになった。地方政府への内部通知で医療や海洋、地質調査などに使う機器315品目の購入で国産品を購入するよう指示を出した。製品を輸入する外資企業に中国国内での生産を促す狙いもあり、各社の中国事業に大きな影響を与えそうだ。
財政省と工業情報化省が「政府調達輸入製品審査指導標準」(2021年版)という内部文書を5月に各地方政府に通知したことが分かった。41分野の315品目が対象で、国産製品の調達比率を100%、75%、50%、25%の4段階で指導する内容だ。調達比率が金額ベースか製品の数量ベースかは不明だ。
中国政府によると、19年の政府調達の規模は3兆3000億元(約56兆円)で、地方政府が全体の9割強を占める。今回の通知で示した機器がどの程度を占めるのかは明らかになっていない。
関係者によると、今回の内部文書で明らかになった製品は、習近平(シー・ジンピン)指導部が最重視する国家の安全を左右する先端機器だ。分野別では医療が200品目近くで最も多い。国民の生命にかかわるため国産化が必要と判断したとみられる。具体的には、磁気共鳴画像装置(MRI)やX線機器、外科用内視鏡などが含まれる。
防衛上の理由から国産化を求める機器も多い。航空向けの通信設備に加え、海洋や海中の施設の状況を調査する機器、国土の地質や気象を調査したり、人工で地震を起こして調査をする機器、トンネルなど地下施設の状況を測定する機器なども列挙した。
今回明らかになった内部通知には「政府調達」と記載してあり、地方政府の直接的な設備や機器の購入が対象とみられる。地方政府が出資や経営に関与する国有企業や病院などにまで通知の効力が広がれば、外資企業に大きな影響が出るのは必至だ。
高度な医療機器では、米ゼネラル・エレクトリック(GE)傘下のGEヘルスケア、独シーメンス、オランダのフィリップスが「ビッグ3」とよばれる。日本勢ではキヤノンや富士フイルムホールディングス(HD)、オリンパスが大手だ。
調達条件を中国の国産製品としていることから、高度な医療機器の生産移転を促す狙いがあるとみられる。先端技術の詰まった基幹部品も含めた国内生産までを求めているかは明らかになっていないが、北京の外国企業団体は「技術が中国側に流出し、中長期の競争力で悪影響が出る恐れがあるため、慎重に検討してほしい」と話す。
中国政府は18年ごろからパソコンやサーバー、複合機などのIT(情報技術)機器について、「安可目録」や「信創目録」とよばれる推奨企業・製品リストを作成した。データ流出の防止など安全保障上の理由から、調達先を外資の出資比率が一定以下の企業や経営トップが中国国籍を持つといった条件に当てはまる企業に絞るようになったとされる。
「安可目録」なども正式には公表されておらず、一部の都市や国有企業が従っているとみられる。中国に進出する日系企業の集まりである中国日本商会は同リストを念頭に、安易に外資企業を排除しないように基準を明確にするよう中国政府に求めてきた。
習指導部は17年にネットの管理を強化する「インターネット安全法(サイバーセキュリティー法)」を施行し、データの国際的な活用を制限するなど国内外の企業への統制を強めている。今年9月にはデータの統制を強化する「データ安全法(データセキュリティー法)」を施行する。
中国政府は外資参入を歓迎すると表明しているが、現実には非公式な内部通知で外国製品の排除を進めている分野もある。先端の医療分野などは米企業も得意としており、米中対立の新たな火種になるとの見方もある。
中国は、内外企業の差別を禁じる世界貿易機関(WTO)の政府調達協定に加盟していない。中国は協定加盟を巡って協議をしているとするが、双方の主張に隔たりがあるもようで協議は難航している。
米国ではバイデン大統領が7月下旬、政府調達で自国製品を優遇する「バイ・アメリカン」法の運用を強化すると発表。将来的には国産品とみなす条件について、米国製部材の使用を段階的に金額ベースで75%まで引き上げることを求める規則案を公表した。
現地生産で技術流出懸念
米国ではバイデン大統領が7月下旬、政府調達で自国製品を優遇する「バイ・アメリカン」の強化を表明した。中国も同様の「バイ・チャイナ」を打ち出したことで、グローバル企業は事業への影響が避けられない。これまでは効率を重視してサプライチェーンをグローバルで最適化してきたが、現地への生産移管など再構築を迫られる。
今回、最も標的となったのは医療機器業界だ。高度な医療機器では米ゼネラル・エレクトリック(GE)、独シーメンス、オランダのフィリップスが「ビッグ3」と呼ばれる。日本勢ではキヤノン、富士フイルムホールディングス、オリンパス、テルモなどが大手だ。いずれも中国で高いシェアを持つ。
中国市場は高い成長が見込まれ、各社は中国事業に注力している。テルモはカテーテル(医療用細管)では「今後数年で中国が米国を抜いて最大市場になる」という。内視鏡を手がけるオリンパスの中国事業は年10%を超える売り上げ成長が続く。
中国が政府調達で自国製品を優遇することについて、キヤノンの医療機器子会社のキヤノンメディカルシステムズは「中国は重要市場。現状は日本からの輸出が中心だが生産の現地化についても今後の状況を見極め検討する」と話す。一方で中国へ生産移管する場合は米国向けに販売できなくなるリスクへの配慮も必要になるという。
UBS証券の小池幸弘氏は「現地生産の拡大で技術流出のリスクもあるが、重点商品を決めて生産すればシェアを伸ばせる可能性もある。各社の事業戦略の巧拙が問われる」と話す。
生産の現地化はかつて2国間の貿易不均衡が引き金となったが、現在は米中の覇権争いが根底にある。自由貿易のメリットを享受してきた企業にとって、広がる自国優先主義をいかに乗り越えるかが課題となる。
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。鈴木一人のアバター
鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授コメントメニュー
分析・考察 アメリカが始めたデカプリングに対抗する形で、中国もサプライチェーンの対外依存を減らし、デカプリングに備えている。しかし、見方を変えれば、これはソフトな保護主義であり、競争力の弱い産業であっても、経済安全保障の下で保護し、優先的に調達するということを意味する。それが結果として中国産業の競争力強化に結びつくのか、それとも競争力を失わせることになるのか。どちらにしても、アメリカも同じ運命をたどることになるだろう。経済安全保障の長期的影響を考える段階に来ている。2021年8月12日 10:09いいね
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梶原誠
日本経済新聞社 本社コメンテーターコメントメニュー
ひとこと解説 外国企業は厳しいビジネス環境を強いられます。そもそも中国は、重要な分野について外国からの依存を脱却することや、国内における自国企業の支配を進めることを目標に掲げています。記事にある通り、中国ビジネスを続けたい外国企業は中国内での製造圧力がかかりますし、その場合も中国内での商売では国内企業が優遇される恐れがあります。中国で指名買いしてもらえる「オンリーワン」の製品やサービスがなければ、中国市場に頼りすぎる企業は他国へのリスク分散が検討課題に浮上するでしょう。2021年8月12日 8:15いいね
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中共が巨額投じて国際宣伝しても 良くならない対中印象=調査
https://www.epochtimes.jp/p/2021/08/76793.html
『2021年6月下旬にピュー研究所が発表した調査報告書によると、世界17か国の先進国のうち大多数の15ヵ国で前回調査に引き続き中国に対する否定的な意見が際立つ結果となった。
ピュー研究所が実施した欧州、インド太平洋地域、北米一帯の1万8,850人を対象とした調査の報告書には、「調査対象の大半の先進国における大多数の回答者が、中国に対して広範にわたり否定的な見方を示した」と記されている。
また、アナリスト等の見解によると中国共産党(CCP)が範囲を拡大して自国の宣伝活動を強化しているにも関わらず、ほぼすべての調査対象国において中国に対する見方が過去最低水準またはその近辺に留まっている。
ピュー研究所の報告書には、2018年以降にオーストラリア、カナダ、ギリシャ、イタリア、韓国、英国において中国に対する否定的意見の割合が大幅に増加しており、カナダ、ドイツ、韓国、米国では否定的意見が2020年3ポイント増で過去最高の上昇率を記録した現状が示されている。
同報告書によると、中国に対する否定的な見方を示した回答者の割合は日本で約88%、スウェーデンで80%、オーストラリアで78%、韓国で77%、米国で76%、カナダで73%に上っており。ベルギー、フランス、ドイツ、オランダ、ニュージーランド、台湾でも回答者の3分の2以上が否定的な見方を示している。
アナリスト等の見解によると、一方で孔子学院、中国共産党中央統一戦線工作部(UFWD)、華僑・華商に影響を与える他の取り組みなど、中国共産党は機関/組織やプロジェクトを通したさまざまな宣伝活動に注ぎ込む資金を継続的かつ世界的に増額しているようである。外国向けの宣伝活動に当てられている実際の予算総額は不明であるが、アナリスト等は年間1兆億円相当(100億米ドル)は下らないと考えている。
たとえば、米国の政治資金監視団体「センター・フォー・レスポンシブ・ポリティクス(CRP/Center for Responsive Politics)」によると、中国の国営報道機関は2020年に米国を対象した宣伝活動に64億円相当(6,400万米ドル)を費やしている。
アナリスト等は中国に対する否定的な見方が国際的に高まった理由として、強制収容所(再教育施設)への大量収容と迫害を伴うウイグル人や他の少数民族の虐待、香港に対する権威主義的な取り締まり、湖北省武漢市を震源地として拡大した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの起源の隠蔽を巡る中国共産党の政策を指摘している。
同報告書によると、調査対象国の平均88%に上る大多数およびシンガポールの60%が「中国政府は自国民の個人的な自由を尊重していない」と回答しており、この数値も過去最高を記録した。
民主主義活動家でもある「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」の邵嵐(Joey Siu)コンサルタントはラジオ・フリー・アジア(RFA)に対して、「世界が認識する国際秩序に準拠するどころか、人権、自由、民主主義を全く尊重しない独自の新「国際規範」を中国共産党が構築しようとしていることに自由世界の諸国は気付いている」と述べている。
邵コンサルタントはまた、「しかし、中国共産党がどれほど組織的に宣伝活動を行っても国際社会における中国のイメージはほとんど改善していないようである」と話している。
また、自国民に対する中国共産党の扱いに関する意見と中国に対する見方が密接に相関していることを指摘した同報告書には、「中国が自国民を尊重していないと考える回答者が多かった国では中国に対する否定的な見方も高まっている」と記されている。
この認識は学歴や年齢によっても異なる傾向が見られ、同報告書には「調査対象国の約半数で、学歴の低い回答者よりも、学歴の高い回答者のほうが『中国は自国民の個人的な自由を尊重していない』と回答する傾向が高くなっている」。「この傾向が最も顕著に見られたのはシンガポールで、高等教育以上の学歴のある回答者の69%が『中国は自国民の個人的な自由を尊重していない』と回答しているのに対して、高等教育以下の学歴の回答者で同様の認識を示した割合は51%に留まった」と記されている。
「調査対象国のうちの7ヵ国で若年層よりも中高年層のほうが自国民に対する中国の扱いを批判的に見ている傾向があるが、シンガポールと台湾ではこのパターンが逆になり、若年層のほうが中国に対してより批判的である」と同報告書には記されている。
同報告書によると、中国共産党中央委員会総書記を兼任する習近平(Xi Jinping)主席に対する信頼度も低下しており、同主席に対する信頼度は「調査対象地域の大半で過去最低水準またはその近辺に留まっている」。 同報告書には、「調査対象国17ヵ国のうち1ヵ国を除く大多数が、『習主席をほとんどまたは全く信頼していない』と回答しており、オーストラリア、フランス、スウェーデン、カナダでは『全く信頼していない』と述べた回答者が過半数を占めている」と記されている。
この傾向に当てはまらなかったシンガポールでは、「世界情勢に関して習主席が正しいこと行うとは全く思えない」と答えた回答者はわずか30%であった。 これとは対照的に、米国と同国指導部に対する見方は過去1年間で改善している。同報告書によると、調査対象国のうち16ヵ国における回答者の約50%以上が米国に対して肯定的な意見を示しており、「ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が正しいことを行うと確信している」と回答している。
また、ピュー研究所の報告書によると、強力な経済関係を構築するべき国として調査対象国の大多数が中国よりも米国を選択している。同報告書には、「過去の調査で同様の質問が提示された国の中で、近年、米国との関係を重要視する傾向が著しく高まっている国として、オーストラリア、カナダ、日本、韓国が挙げられる。米国よりも中国との関係を優先する、またはその重要度は同等であると答えた回答者が多かったのはシンガポールとニュージーランドのみである」と記されている。
(Indo-Pacific Defence Forum)』
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中国共産党、「フェイクニュース撲滅キャンペーン」開始…海外メディア報道の取り締まり強化
https://biz-journal.jp/2021/08/post_243926.html
『中国共産党中央宣伝部は8月に入って、「フェイクニュース撲滅キャンペーン」を全国的に展開することを宣言。報道機関やそのスタッフによる違法な取材活動や、ソーシャルメディアやパブリックアカウントによる取材活動が主な対象で、フェイクニュースを流したメディアなどに対して「強硬手段に打って出る」よう指示したという。
中国では現在、河北省の避暑地、北戴河で中国最高指導部と長老指導者らが非公式に、来年秋に行われる中国共産党の第20回党大会の最高人事問題などを協議しているとみられ、フェイクニュース撲滅キャンペーンは指導部の人事情報や政治的なスキャンダルなど敏感な情報を取り締まる狙いがあるとみられる。
とくに中国の内部情報に詳しい海外の報道機関や香港メディア、中国内のインターネット情報が取り締まりの対象になるとみられ、中国は今後、来年秋の党大会を目指して政治の季節に突入する。
国外退去処分やビザ発給停止処分も
今回のキャンペーンのきっかけは、英BBCなど海外メディアが7月の河南省鄭州市の洪水被害を現地で報道したことに対して、現地住民数十人が「中国を悪く報道するな」などと記者やカメラマンを取り囲み、「映像を消去しろ」などと叫んで、記者やカメラマンにつかみかかるなど暴力を働いたことだ。BBC北京支局は洪水を取材した記者がネット上で激しい批判を受け、別のメディアも現地で嫌がらせを受けていると指摘し、「外国人記者を危険にさらす攻撃が続いている」と報じた。
これについて、中国共産党の青年組織である中国共産主義青年団の河南省支部がソーシャルメディアで、BBCの記者の動向を追跡するようフォロワー160万人に呼び掛けたことから、一部の愛国主義的なネットユーザーがBBCの記者に「貴様を殺害する」などとの「殺害予告」をするなど、事態はエスカレートしていった。
中国外国人記者クラブは声明で、「中国共産党に属する組織の発言が、中国で活動する外国人記者の身体的安全を直接危険にさらし、自由な報道を妨げている」と訴えた。
しかし、中国外務省の趙立堅報道官は「BBCは中国を攻撃して中傷し、ジャーナリズムの基準を大きく逸脱している」と非難。BBCを「フェイクニュース放送局」と決めつけ、さらにBBCが「中国国民に不人気」なのは当然で、「理由のない憎しみなど存在しない」と強調した。その後、中国共産党中央宣伝部が「フェイクニュース」に対する批判キャンペーンの開始を宣言したのだ。
ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2021/08/post_243926.html
Copyright c Business Journal All Rights Reserved.』『中国政府はこれまでにも中国共産党政権について批判的な報道をしてきたBBCやニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ウォール・ストリート・ジャーナルなどの記者ら十数人を国外退去処分としている。このため、今回のキャンペーン発動で、他の海外メディアの記者らも国外退去処分や査証(ビザ)発給停止処分などのなんらかの処分を受けることが考えられる。
このような動きに呼応して、中国政府で香港を統括する香港マカオ事務弁公室の夏宝竜主任はこのほど、香港に関する会議で演説し、香港国家安全維持法(国安法)に基づいて学校教育で愛国意識を強め、「フェイクニュース法」を定めるなどしてメディア統制を強めるなどの方針を決定するよう香港政府に対し求めている。
会議に出た香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官によると、香港政府はフェイクニュース法の制定を目指しており、嘘や不正確な情報を流して国の安全に危害を加える行為には罰則を加える方針で、記者の個人情報を登録させて政府が管理することも検討している。
今後は中国の海外メディアに加えて、中国の政治動静を詳しく報じてきた香港メディアも取り締まりの対象になり、いわゆる「香港情報」も消滅する可能性が高まってきた。
(取材・文=相馬勝/ジャーナリスト)
●相馬勝/ジャーナリスト
1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。
ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2021/08/post_243926_2.html
Copyright c Business Journal All Rights Reserved. 』