カテゴリー: 中国の戦略
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[FT]中国「宮廷政治」 習近平氏の忠臣らが権力闘争へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB2613M0W3A120C2000000/『2023年1月26日 17:51
中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は3月に開く「両会(2つの会議)」を使って、世界最大級の人口と強大化する軍事力を擁する国家の中枢を担う人事を一気に承認する。両会は中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)と国政の助言機関である全国政治協商会議(政協)を合わせたものだ。
中国共産党大会の開幕式に到着した習近平氏(2022年10月)=ロイター
任命される人物の大半は、習氏にとって旧知の仲の男性部下や、数十年ともに仕事をしてきた信頼する高官で占められる。そこに毛沢東以来で最も強力な指導者となった習氏に忠誠を示す期待の若手も加わる。権力固めの総仕上げ
今回の人事の承認は、昨年10月の党大会で異例の3期目(1期の任期は5年)入りを果たした習氏にとって権力固めの総仕上げになる。
さらには習氏の信奉者や忠臣の間に新たな派閥が誕生することが明らかになるものでもある。
中国の趙紫陽元首相の顧問だった呉国光氏は最近、米研究グループ「チャイナ・リーダーシップ・モニター」によって出版された論文で「派閥政治の新時代が幕を開けた」と評した。
「最高指導者としての習氏の地位と権威が中国共産党幹部から挑戦を受けることは考えにくい。だが、習氏の追従者のさまざまなグループの間で派閥競争がすでに始まっている」と呉氏は指摘する。同氏は現在、米スタンフォード大学と米シンクタンク、アジア・ソサエティーに所属している。
習氏によるこれまで10年間のリーダーシップの特徴は、意思決定の中央集権化であり、自分以外の幹部指導者の影響力をそぐことだった。すでに前国家主席の胡錦濤(フー・ジンタオ)氏、元国家主席で昨年11月に死去した江沢民(ジアン・ズォーミン)氏に連なる、かつて権勢を振るっていた人脈を根こそぎにした。
新たな派閥は習氏の後任争いにも
新たな派閥は習氏の鉄壁の権力を脅かすことはないものの、支配力や影響力、さらには党トップとしての習氏の後任の地位をめぐって争うことになる。
不透明で予測不可能な中国の政治を解明するには、習氏周辺の幹部の経歴や人柄、思想傾向、政策の好み、個人的な人脈を知ることが非常に重要だと専門家は指摘する。
「今後数年間、派閥競争は避けられない。内部でのエリートの入れ替えや権力の継承という意味での世代交代は、形成されつつある習氏の下部派閥間の権力闘争も加速させるだろう」と呉氏は論じる。
呉氏は論文の中で4つの重要な派閥として、習氏が福建省、浙江省、上海市、陝西省でそれぞれ共に働いた高官の集団を挙げている。陝西省は習氏の家族にとって縁の深い場所でもある。
呉氏はさらに5つの派閥を挙げる。軍産部門の高官、名門の清華大学の学閥、中国共産党幹部の養成学校である中国共産党中央党校の関係者、習氏の夫人である彭麗媛氏に関係する複数の高官、そして公安関係者だ。
「より大きな構図で見ると、(軍産)派閥の台頭は、習氏による経済や技術開発の新たな戦略を示唆しているようにみえる。国家が技術進歩を促進させる能力を強調し、中国経済での民間部門の比重を減らそうとするものだ」と呉氏は説明する。
中国エリート政治の専門家である米カリフォルニア大学サンディエゴ校のビクター・シー氏は、最も重要な派閥として、習氏が福建省と浙江省の幹部だった時代にそれぞれ形成した集団と、党の強力な腐敗摘発組織に任命された陝西省出身の高官の集団に絞り込んでいる。
習氏が10年以上を過ごした福建省
福建省時代からの習氏の側近には、大方の予想では劉鶴(リュウ・ハァ)副首相に代わって経済政策の責任者に就くとみられる何立峰(ハァ・リーファン)氏や、党のプロパガンダや思想を担う中央政治局常務委員に新しく選ばれた蔡奇(ツァイ・チー)氏、公安相の王小洪氏がいる。いずれも1999〜2002年に福建省の幹部だった際の習氏とつながりがある。
「非常に強力な組み合わせだ。(福建省時代は習氏の)経歴で最も長い期間だという点を忘れてはならない」とシー氏は話す。「習氏は福建省で10年以上を過ごした。この場所は習氏の中に深く刻み込まれており、その逆もまたしかりだ」
習氏が02〜07年に浙江省トップの党委員会書記を務めていた時代とのつながりでは、中央政治局常務委員で次期首相の最有力候補である李強(リー・チャン)氏や、広東省トップの党委員会書記を務める黄坤明氏、新しい国家安全相の陳一新氏がいる。
習近平氏(中央)に続いて歩く李強氏(2022年10月)=ロイター
米ブルッキングス研究所の中国政治専門家の李成氏は「非常に複雑な」中国の新たな政治状況について、専門家らの理解は「端緒についた」ばかりだと指摘する。
つまり指導部の広大な人脈のほか、政策や思想、影響力の違いを新たに分析し直す必要があるという意味だ。
しかし中国人エリートや旧ソ連政治が専門の米アメリカン大学のジョセフ・トリジアン氏は、中国ウオッチャーはこれまでも秘密めいた北京の共産党内部の動きをうまく予測できてこなかったと語る。一方で同氏は、独裁者が同世代の指導者を追放し、より若手の幹部を登用した毛時代との類似点を指摘する。
「『大掃除』で登用される異なるグループの間では確実に競争が起こるだろうが、彼らが主にやってきたのは最高指導者に対する忖度(そんたく)合戦だ」とトリジアン氏は説明する。
派閥は習氏の怒りを買うリスクも
中国共産党の上層部で形成されつつある派閥は、どこも習氏の怒りを買うリスクを負っている。習氏は政治的に対立する相手や、自らの支配にとって脅威とみなした相手を厳しく取り締まってきた。
22年10月に開かれた中国共産党大会の前の数カ月間で、司法省や公安省の元幹部らが、国家主席に背く「政治ギャング」の一味だとして長期の懲役刑を言い渡された。
トリジアン氏は、こうした中国における政治集団について「派閥と呼べるほど結束することはまれだ」と語る。
「他の誰かとあまりに協調して動いているようには見られたくない。そんなことをすれば習氏は即座に警戒すべき兆候と受け止め、粉砕しようとするからだ」
By Edward White
(2023年1月25日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
(c) The Financial Times Limited 2023. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』
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中国「序列5位」蔡奇氏に要職集中 習近平氏1強象徴
習政権
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM015ZE0R00C23A6000000/
『【北京=田島如生】中国共産党の習近平(シー・ジンピン)指導部で、党序列5位の蔡奇(ツァイ・チー)政治局常務委員の存在感が増している。習総書記の補佐役から国家安全、思想・宣伝の担当まで党の要職が蔡氏に集中する。序列や前例にとらわれない人事は習氏に権力が集中する1強体制を象徴している。
5月30日、北京。習氏が主宰した党中央国家安全委員会の会合に7人いる最高指導部の1人、蔡氏の姿があった。これまでの…
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『これまでの2人から3人に増えた副主席ポストに任命され、米中対立を含む中国が直面する安全保障問題などを議論した。
習氏が2014年に新設した同委員会の副主席は国務院(政府)トップの首相と、国会に相当する全国人民代表大会(全人代)トップの全人代常務委員会委員長が務めてきた。習氏は国家安全を重視しており、3人目の副主席に蔡氏をあてた。
蔡氏は党の要職を幅広く担う。たとえば日本の官房長官にあたる中央弁公庁主任だ。今年3月に就くと、習氏の国内外の視察や出張にほぼ全て同行し、身辺警護にも携わる。総書記らの日常業務を差配し、スケジュール管理の権限を握る。
総書記の秘書役ともいえる中央弁公庁主任を最高幹部の常務委員が担うのは異例だ。前任で党序列6位の丁薛祥(ディン・シュエシアン)筆頭副首相が務めたのは昨年10月に最高指導部入りする前だった。習氏は慣例にとらわれず蔡氏を登用した。
蔡氏は中央書記処の筆頭書記として、政治局会議の運営や出席者への連絡・管理など党務全般にも責任を負う。習氏の思想を広めたり権威を高めたりするため、国民への宣伝や教育にあたる。
習氏は自らの名前を冠した「習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想」を普及させるチームのトップも蔡氏に任せた。習氏が4月に北京で開いた党の会議で学習徹底を呼びかけた際、この人事が明らかになった。
習近平総書記㊨の地方視察に同行する蔡奇氏㊧(国営中国中央テレビの映像から)
「党の全ての同志が誠実に学び、理解し、実行しなければならない」。蔡氏は会議の終わりに演説し、強調した。「多くの党員や幹部が理解できるよう教育、指導する必要がある」と力説した。
党要職が蔡氏に集中する現状について、ネット上には「担務の多さは序列2位の李強(リー・チャン)首相を上回る」との見方がある。日中外交筋は「忠誠心の高さで習氏の信頼を勝ち得てきた」と話す。
習氏側近の代表的な派閥は福建省、浙江省、上海市で知り合った側近グループの3つだ。「浙江閥」には李氏、「福建閥」には何立峰副首相らがいる。丁氏は上海市党委秘書長として習氏を支えた。
蔡氏は福建省、浙江省の両方で部下として仕えた。習氏が浙江省党委書記のころは台州市などのトップを務めた。習氏が12年に党最高位の総書記になると、14年に中央国家安全委員会弁公室の副主任、17年には北京市党委書記に抜てきされた。
蔡氏は新型コロナウイルス下にあった22年北京冬季五輪の組織委員会の責任者だった。ゼロコロナ政策をとりながら開催したことは習氏の評価につながったとされる。
中国政治に詳しい青山瑠妙・早大教授は「習氏は蔡氏を党組織のパイプ役に起用することで自らの意思を党全体に反映しやすくしようとしている」とみる。「年齢が67歳と習氏(69歳)に近く、後継者になり得ないのも習氏の安心材料になっている」と分析する。
とはいえ、蔡氏が実質的な権力をもっているとの声は多くない。最高指導部は習氏が1強で君臨し、鄧小平氏がかつて敷いた集団指導体制は事実上崩壊した。習氏を除く6人が重要事項の決定に関わる余地は乏しい。
国務院を率いる李氏も例外ではない。中国では国家主席が政治と外交、首相が経済政策という役割分担をしてきた。1990年代後半に首相に就いた朱鎔基氏は当時の江沢民(ジアン・ズォーミン)総書記のもと、国有企業改革で大なたを振るった。
李氏は副首相を経ずに首相に選出されており、金融や財政の経験はそれほど多くない。現指導部は習氏が政治・外交に加え、経済政策も決定権を握るとみられる。
日中外交筋は「現指導部は1強と6人の部下にすぎない。蔡氏は習氏のお気に入りだが、今後も実権をもつことは考えにくい」と指摘する。
【関連記事】
・習氏の訪ロが示す「安全」偏重人事、岸田外交に巨大圧力
・[FT]中国「宮廷政治」 習近平氏の忠臣らが権力闘争へ 』 -
米中高官が会談、関係安定へ「率直な議論」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN05CME0V00C23A6000000/『【ワシントン=芦塚智子】米国務省は5日、クリテンブリンク国務次官補(東アジア・太平洋担当)が訪問先の中国・北京で同国の馬朝旭外務次官と会談したと発表した。両政府の意思疎通を維持する努力の一環として「率直で生産的な議論」をしたと説明した。
米軍が2月に米本土へ飛来した中国の偵察気球を撃墜したのを受けて悪化した米中関係の安定を巡り、意見を交わした。国務省によると、会談には米国家安全保障会議(NSC)のベラン中国・台湾担当上級部長とバーンズ駐中国大使も同席。台湾問題についても協議し「米国は精力的に競争し、米国の利益と価値観のために立ち上がることを明言した」と強調した。
中国外務省の発表では、中国側は台湾問題などについて「厳正な立場」を表明した。米中で意思疎通を続けることで合意した。
NSCのカービー戦略広報調整官は5日の記者会見で、クリテンブリンク氏らが中国側に対し、中国軍による米軍の偵察機や駆逐艦への危険な接近が相次いでいることについて懸念を伝えたことを明らかにした。
カービー氏は「特に(米中関係が)緊張し、誤算のリスクがあるときや、中国軍が理由もなく攻撃的な行動をしているときにこそ、対話ができるようにすることが望ましい」と述べ、米中の意思疎通の重要性を指摘した。人権問題も取り上げたと説明した。
延期されているブリンケン国務長官の訪中など閣僚の中国訪問の見通しについては明言を避けたが、今回の高官会談は「よい兆候だ」と評価した。
オースティン米国防長官も4日、中国軍による危険な接近などを巡る記者の質問に対し「何か起きた場合に(米中間に)明確な意思疎通がなければ、いかに困難な事態になり、短期間に何が起こりえるだろうか」と対話の必要性を指摘した。』
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中国・ロシア両軍、日本海・東シナ海上空で合同飛行
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM064O50W3A600C2000000/
『【北京=田島如生】中国国防省は6日、中国軍とロシア軍が同日に日本海と東シナ海の上空を合同で飛行すると発表した。両国軍の航空機が参加して警戒監視にあたるほか、空中戦の練度を高める。中ロ両国の抑止で結束する日本や米国をけん制する。
中ロは3月の首脳会談で、両国軍の海と空の共同巡航や合同訓練を定期的に実施すると申し合わせた。4月にはモスクワで国防相会談を開いて軍事協力の拡大を確かめた。』
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ラオス、中国頼みの経済回復 鉄道開通で観光客呼び込み
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS026QX0S3A600C2000000/

『ラオスの経済が回復に向かっている。2023年の経済成長率は前年より1.7ポイント高い4.0%と、新型コロナウイルス禍前の水準に迫る見通しだ。中国とつながる鉄道が4月に全面開業し、国内総生産(GDP)の1割前後を占める観光業が経済をけん引する。中国への依存度が一段と高まる懸念もある。
ラオス北部の都市ルアンプラバン。歴史的な寺院が数多く残り、世界遺産にも指定された街では中国人観光客が増加している。…
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『歴史的な寺院が数多く残り、世界遺産にも指定された街では中国人観光客が増加している。初めて訪れた雲南省出身の会社員、周さん(42)は「街並みがきれいだ。気候も過ごしやすくまた来たい」と興奮気味に話す。
アジア開発銀行(ADB)は4月、ラオスの23年の実質GDP成長率が4.0%になるとし、従来の予想から0.5ポイント引き上げた。コロナ禍前の19年の4.7%に迫る水準だ。ラオスは20年にマイナス成長となった後、21年と22年は2%台のプラスにとどまっていた。
最大の要因は観光業の復活だ。ラオス政府によると23年1〜4月の外国人観光客数は111万人となり、既に22年1〜6月の実績を上回った。ADBは23年通年で260万人と、前年に比べ倍増すると予想する。19年の480万人には及ばないものの、観光業の経済への寄与は大きい。
全面開業したラオスと中国を結ぶ鉄道がけん引する。ラオスの首都ビエンチャンから中国・雲南省の昆明市までの約1000キロメートルを結び、21年12月に貨物輸送、23年4月に旅客輸送を始めた。総工費60億ドル(約8300億円)の約6割を中国輸出入銀行からの有利子負債でまかなった。
ラオスと中国の双方向で1日1本運行し、ルアンプラバンや中国国境の町ボーテンを通過する。鉄道開業にあわせてルアンプラバンでカフェを開業したルクソアンさん(35)は「中国人観光客が急増した。運行本数をもっと増やしてほしい」と期待する。
ラオス政府は5月、23年から3カ年の中国人観光客誘致計画を公表した。特定の国に絞った誘致策は異例だ。外国からラオスを訪れる観光客はタイ、ベトナムに次いで中国が3番目に多い。消費額が多い中国人観光客の経済効果は大きい。
中国人観光客は23年に前年比2割増の約37万人と見込むが、1〜4月で既に20万人を超えた。計画には中国語ガイドの育成や、中国各都市からラオスへの航空路線の増便、電子決済の促進を盛り込み、民間企業にも取り組みを促す。
中国政府も自国民のラオス旅行を後押しする。2月に海外団体旅行を解禁した際に、対象の20カ国にラオスも含めた。
ルアンプラバン駅の近くには中国鉄道建設会社が拠点を構える(3日、ルアンプラバン)
ラオスの景気回復は中国頼みといえる状況だが、過度に依存するリスクもある。鉄道が通る都市の一部では人民元の利用が広がっており、中国の影響力が強まっている。鉄道だけでなく20年にはビエンチャン郊外で中国からの投融資によって高速道路が造られた。ラオス経済はコロナ禍や資源高などを背景に悪化し、21年末時点の公的債務がGDP比で9割弱まで高まった。対外債務のほぼ半分を中国が占める。日本貿易振興機構(ジェトロ)ビエンチャン事務所の山田健一郎氏は「中国への依存度が高まれば内政干渉につながるリスクもある」と指摘する。
財政悪化により景気回復が下振れする懸念もある。ラオス通貨のキップは23年5月末時点でドルに対して前年比32%安まで落ち込んだ。国の債務が膨らみ、自国通貨への信用度が下がっているのが一因だ。輸入に頼る燃料の価格などが上昇し、国内消費が停滞する可能性がある。
(ビエンチャンで、赤間建哉)』
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日本の研究者、中国で基礎科学 大学でポスト・資金充実
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC29BB70Z20C23A5000000/『中国の大学や研究機関でポストを得る日本人研究者が増えている。これまで中国は日本企業の技術者を招請していたが、天文学など基礎科学の研究者も迎え入れ始めた。大学の予算減で研究者の就職が厳しい日本とは対照に、この20年で予算を大幅に増やし、論文の量や質で米国と競うほど研究レベルが上がっている。
「研究者として早く独立したかった」。東北大学の助教だった亀岡啓さんは2022年9月、上海市にある中国科学院分…
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『東北大学の助教だった亀岡啓さんは2022年9月、上海市にある中国科学院分子植物科学卓越創新センターのグループリーダーになった。植物研究で世界的に著名な英ジョンイネスセンターと中国科学院が共同運営する組織の中で、自身の研究グループを立ち上げた。
亀岡さんは東京大学大学院修了後、大阪府立大学(現・大阪公立大学)などを経て、20年に東北大で任期付きの助教になったばかりだった。だが早く独立して研究室を主宰したかった。研究者にとって「PI(主任研究者)」と呼ばれる研究室の主宰者になることは大きな目標だ。
研究費9千万円
海外のポストに応募するための書類を作る機会だと考えて応募し「1発目で運良く通った」。オンラインと英国での対面の計2回の面接を突破し、採用が決まった。亀岡さんの研究テーマは土の中にすんでいる菌と植物の共生関係だ。「アーバスキュラー菌根菌(AM菌)」というカビの仲間は土の中のリンや窒素を集めて植物に与え、成長を助ける。環境負荷の小さい「微生物肥料」として農業に役立つ可能性がある。
亀岡さんはAM菌だけを培養して増やすことに世界で初めて成功した。中国では学生や研究員と従来の研究テーマを深掘りしながら、新しいテーマにも挑戦する考えだ。
研究所には腰を据えて研究に取り組める環境がある。「中国の中でも恵まれているほうだ」。研究室を立ち上げる初期費用と5年間の研究費として計約9000万円が用意された。質量分析計や共焦点顕微鏡などの高額な実験機器を共同利用できる施設が充実し、機器メンテナンスなどを担う技術スタッフもいる。
50〜60人規模の植物研究者が集まる研究所は世界的にも珍しいという。仲間意識も強く、実験機器をシェアするなど「すごくいい雰囲気だ」。亀岡さんの任期は5年で、審査に通ればさらに5年延長される。「5年より長く腰を据えたい」と意欲を燃やす。
中国に渡る日本人研究者の全体像を示すデータはあまりないが、現地の日本人研究者らは増えてきていると口をそろえる。背景の一つに中国の研究レベル上昇で好条件のポストが増え、研究環境の魅力が向上していることがある。
上海にある復旦大学の服部素之教授は中国に渡ろうと考える日本人研究者からの相談をよく受ける。服部教授は「レベルの高さとポストの行きやすさは別の話だ」と強調する。レベルが高くても大量採用していれば行きやすい。「中国には圧倒的にポストがあり、日本は圧倒的に少ない」
特に中国に渡る研究者が多いといわれる分野がバイオ・生命科学系と天文学や基礎物理学だ。基礎科学の代表格である天文学は世界的に研究者のポストが不足している。一方で中国は近年、応用科学だけでなく基礎科学の強化も打ち出し、学科や研究所の新設が活発だ。
上海交通大学の李政道研究所は天文物理学分野で世界トップレベルを目指す研究機関だ。ノーベル物理学賞を受賞した中国系米国人の李政道氏が提唱し、16年に設立された。天文学と量子力学、素粒子物理学を柱としている。
スパコンすぐ利用
ブラックホールの天文学を研究する水野陽介さんは20年から同研究所の准教授を務める。ブラックホールの撮影に成功した国際プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」の参加メンバーの1人でもある。京都大学大学院を修了後、米国で米航空宇宙局(NASA)や大学の研究員のポストを得た。その後、台湾の大学やドイツ・フランクフルトのゲーテ大学に勤めた。EHTに参加しながら日本を含めポスト探しも続けた。子供の教育も考えて日本人学校がある地域を探し、採用されたのが上海の研究所だった。
水野さんは数値シミュレーションの研究が専門だ。スーパーコンピューターによる計算結果やEHTの観測画像を組み合わせ、ブラックホールに物体が落ちる仕組みなど理論の検証に取り組んでいる。
上海交通大学の李政道研究所は天文物理学分野で世界トップレベルを目指す(同所の計算機センター)
日本や米国では研究プロジェクトが採用されればスパコンを無料で利用できるが、中国はお金さえ払えばスパコンを使える独特な運用だ。研究所では初期資金として約1500万円が提供され、研究をすぐに始めることができた。中国の大学では天文学科の設立が相次ぎ、天文学者の研究ポストも増えている。欧米の研究者にとっては中国との生活文化の違いが大きく、中国に渡るのはハードルが高い。水野さんは「日本人にはチャンスがある」とみる。
日本人研究者が中国に渡る背景には研究力が低迷する日本の環境が厳しく、若手研究者が独立できる機会が少ないことも大きい。日中の研究格差が一段と広がる可能性がある。
研究者数、中国が世界一
中国が日本人研究者を引き寄せる原動力は、世界一の研究者数と、年々伸び続けて米国に迫る世界2位の研究開発費だ。豊富な資金が設備やポストの充実、研究室の開設などに向けた手厚い支援体制を生み、研究に打ち込みやすい環境ができている。「中国の研究レベルがここまで高くなるとは予想しなかった」。こう振り返るのは山東大学威海校の研究員、野和田基晴さんだ。
野和田さんは2023年3月、3年ぶりに中国に戻った。新型コロナウイルスの流行で大学から帰国を勧められ、20年2月から日本からオンラインで研究を続けてきた。専門はオーロラなどの宇宙プラズマ物理学だ。太陽から太陽風として飛んでくるプラズマ粒子が地球の大気とぶつかるとオーロラができる。
中国の研究者はフランクな関係だという(山東大学・野和田研究員のグループの議論)
オーロラのでき方は地球の磁気圏と太陽風の相互作用に影響される。強いエネルギーの太陽風によって磁気圏がかき乱されると、地球を周回する人工衛星の故障などにつながる。太陽風や磁気圏の予測は「宇宙天気」と呼ばれる。野和田さんはオーロラの形に注目して分析に取り組む。東海大学の大学院修了後、台湾の大学などを経て10年に北京大学の研究員になった。きっかけは北京大教授の論文だ。次のポストが見つからずに苦労していたところ、面白い論文だと目に留まった。「一緒に研究したい」と直談判のメールを送り、少ない給料だったが採用してもらえた。
5年の任期が終わって帰国してからの就活も難航した。日本や欧米の大学からは不採用の連続だったが、中国での人脈が今につながった。北京大の教授に相談のメールを送ると、教え子が山東大で研究者を探しているという。北京大研究員のときに面識があった関係で採用が決まった。
野和田さんは中国の研究の雰囲気やスタイルが「自分に合っている」と話す。実力主義が強く、30〜40代の教授も多い。研究者や学生が自由に意見や助言を出し合う風通しのいい環境だという。
米中の対立、研究に影
メールより「微信(ウィーチャット)」などの対話アプリのやりとりが一般的だ。自由闊達な環境が研究者を育て、中国の研究力を高めていると野和田さんは考える。中国は00年代に入り、研究開発の国際舞台で急速に存在感を高めてきた。文部科学省の科学技術・学術政策研究所によると、研究論文で分野ごとの引用数が上位10%に入る「注目論文」の数で、中国は00年(99〜01年の3カ年平均)に初めて世界10位に入った後、08年からは米国に次ぐ2番目が定位置となった。18年には世界一になった。
基礎科学で世界トップレベルの研究水準を目指す中国だが、足元で課題もみえる。米中対立の深刻化で米国との共同研究は難しくなった。軍事技術に直結しない基礎科学の研究でも国際情勢が影を落とし始めているという。
日本は論文ランク低下
台頭する中国に対し、00年代から低迷の道をたどっているのが日本だ。注目論文の数で06年に中国に抜かれて5位に転落し、その後は低落の一途をたどる。今や韓国やインドに抜かれ、12位に落ちた。「中国の躍進からは、日本が学ぶ教訓もある」と話すのは、岡山大学の河野洋治教授だ。奈良先端科学技術大学院大学から15年に中国へ渡り、中国科学院で19年まで勤務した。中国の特徴に、若手の自由な発想に基づく研究活動の広がりや基礎研究を含む広範な分野への予算配分を挙げる。「『選択と集中』では、日本の研究力を取り戻すことはできない」と強調する。
日本は04年に国立大学が法人化され、国からの運営費交付金が年々削減されるようになった。人件費や管理費の削減で教員ポストは減り、増え続ける業務に忙殺されながら十分なサポートも受けられず、「研究時間が減って研究力は低下し、さらに交付金が削減される負の悪循環に陥っている」と河野氏は指摘する。
巻き返しに向け、日本政府は10兆円の「大学ファンド」を創設した。年3000億円と見込む運用益を使い、選抜した数校を「国際卓越研究大学」と認定し支援する。支援対象の公募には東京大、京都大などが応募した。だが、大学ファンドは新たな「選択と集中」になりかねないリスクもはらむ。
河野教授は中国では「若い世代の教授が爆発的に増え、競争も激しい。今後20年ほどで優れた成果が出るのではないか」とみる。日本が20年後を見据えて再び研究分野で国際的な地位を取り戻す策を打つために、残された時間は長くない。
(越川智瑛、松添亮甫)
【関連記事】先細る日本の「ノーベル賞人材」 30年代に受賞者急減も
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※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。小玉祥司のアバター
小玉祥司
日本経済新聞社 編集委員
コメントメニュー別の視点 研究者がよりよい研究環境を求めるのは当然で、特に資金やポストに恵まれない日本の若手研究者が中国だけでなく海外に研究場所を求めるのは当然でしょう。若手だけでなく日本の大学や研究機関で定年を迎えた高名な研究者も、定年後は日本ではよい研究環境を得られないため中国などに拠点を移す例をよく耳にします。若手のチャンスを広げるとともに、実績のある研究者が研究に専念できる体制作りも重要です。資金の充実はもちろんですが、人材活用のあり方も見直す必要があるのではないでしょうか。
2023年6月7日 11:47 』 -
「釣魚島が全てではない」 中国、搦め手の対日軍事外交
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFE041E40U3A600C2000000/
『対外的な説明の少なさから強硬とみられがちな中国の「軍事外交」が、対日関係の文脈でにわかに注目されている。目をひくのは、沖縄県の尖閣諸島について、中国が自らの主張をする際の呼び名である釣魚島に関わる発言だ。
「釣魚島問題は、中国と日本の関係の全てではありません。双方が長期的、大局的な視点からこの問題をとらえるべきです」
中国の国務委員兼国防相の李尚福が、シンガポールで初めて対面で会談した防衛相の浜…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
『中国の国務委員兼国防相の李尚福が、シンガポールで初めて対面で会談した防衛相の浜田靖一に述べた冒頭の言葉である。長く日中両国のやりとりを観察していれば、違和感があるはずだ。何かが違うと。話し手は、硬直的な強硬さが目立っていた中国軍事外交の担い手。しかも、これは日本など多くの海外メディアも前にした公開発言だ。
確かにこの発言の前後には「台湾問題に手を出さないように」「日本側が中国に歩み寄り、摩擦や衝突を避けるよう希望する」という強い言葉がある。日本にクギを刺し、けん制しているのは変わらない。
中国外務省を飛び越えた伝達
ただし、尖閣問題が両国関係の全てではないのだと明言したうえで、双方が長期的な視点からこの問題をとらえるべきだと続けたのは、これまでより、相当程度、踏み込んでいる。見逃すべきではない。
もちろん、日本政府の立場は「日中間に領土問題は一切、存在しない」というものだ。この視点からみると、李尚福の言葉は、正面攻撃ではなく、裏の搦め手(からめて)から攻める奇手にもみえる。領土問題の存在と、尖閣の日本領海に中国公船が常時侵入している現状を暗に認めさせ、それを台湾問題にまで結びつける巧妙な手法だ。
本来、中国で対日外交を専管的に担うのは、中国外務省である。それにもかかわらず、軍事外交だけを担う閣僚が、その領域を飛び越えるかのように、あえてこういう発言をするのは異例だ。当然、それなりの意味と背景がある。
そもそも、中国側でかつて「尖閣問題は対日関係の全てではない」と強調していたのは、どういう勢力なのか。それを考えるには、11年前、在中国の日本企業も破壊対象になってしまった激しい反日デモ前後数年の日中関係の歴史を振り返る必要がある。
「日本を中国の一つの省(地方)として領土化せよ」という過激なスローガンまで掲げられた中国の反日デモ(2012年9月、北京で)
2012年9月、突然、反日デモが勃発する前のことだ。「中国の改革・開放政策を進めるためには、安定した国際環境の維持が必要条件で、これが中国外交に課された責務である」――。そう考える中国外交の主流派が、焦点になってきた尖閣問題について「これは対日関係の全てではない」と唱えていたのである。
鄧小平時代からの外交路線を重視する勢力は、中国外務省傘下のシンクタンクなどでも主流を占めていた。ただ、中国経済の驚くべき急成長に伴い自信がついたことで、「中国は『軟弱外交』を排して、対外交渉にもっと(軍事的な)力量を使うべきだ」という勢力も台頭してきていた。
軍絡む強硬派が尖閣を主テーマに
中国の軍、安全保障を担当する部門の対日強硬派が、東シナ海や尖閣諸島を巡る問題を対日関係のメインテーマであるかのように押し上げていく発端は、遡れば08年にある。
当時の中国国家主席、胡錦濤(フー・ジンタオ)と、首相だった福田康夫が主導した東シナ海の日中ガス田合意。尖閣と同じ東シナ海に関わる合意が、軍を含む対日強硬派の圧力を受けて潰れ、実行されなかったのである。
「もし、この合意が履行されていれば、中日関係はここまで悪化しなかっただろう」。これは、かつて中国側の内部事情を知る関係者が漏らした意味ある一言である。
そこから事態は悪化の一途をたどる。10年の尖閣での漁船衝突事件、12年の日本政府による「尖閣国有化」に端を発する大規模反日デモにつながっていく。これ以降、尖閣問題が日中間の外交・安全保障のメインテーマ、しかも、その全てであるかのように動いてきたのは、まさに中国側である。これが、日本側が抱く率直な感覚だ。
かつて、中国で外交的な穏健派が唱えていた「尖閣問題は対日関係の全てではない」という、まともにみえる主張を、今回、軍が公開の席でするに至ったのは、なぜなのか。
まず、制服軍人から抜てきされた李尚福が、中国軍の最高意思決定機関である中央軍事委員会の7人しかいないメンバーのひとりである点を考える必要がある。その中央軍事委のトップは、中国共産党総書記兼国家主席の習近平(シー・ジンピン)だ。
習近平が、中央軍事委主席に就いて以来、尖閣での動きは加速する。中国公船を指揮する海上法執行機関、中国海警局は18年、中央軍事委の指揮下にある人民武装警察部隊(武警)に編入された。
21年には武器使用を認める海警法を施行。海警トップには、海軍出身者が就いている。そして、尖閣周辺の日本領海への中国公船の侵入は、既に常態化してしまった。その公船を操っているのは、まぎれもなく中央軍事委=軍なのである。
中国を巡る国際情勢の悪化と関係
つまり、新任の軍事外交の担い手、李尚福は、暗に中央軍事委から発言権を付与されているとみてよい。そうであれば、中国外務省が発している「対日強硬」ばかりにじむ画一的なメッセージより、軍当局からの直接の声の方が、実態をよく表しており、はるかに重要という理屈になる。習指導部は特に軍重視、国家安全重視を宣言しているのだから。
3日、シンガポールで会談前に中国の李尚福国務委員兼国防相(左)と握手する浜田防衛相=共同
一連の動きは、シンガポールで中国が味わっていた孤独感と関係する。盟友、ロシアの国防相はいない。李尚福は、米国防長官のオースティンと現場で握手だけはしたが、会談は敢然と拒否した。個人への米国の制裁が解除されないことが理由だ。中国が自任する大国としての体面を優先したのである。
とはいえ、李尚福は、日韓両国の防衛、国防担当閣僚とは会談した。中国は、一段のウクライナ支援に踏み出した日韓の動きに気をもんでいたのである。原因はもうひとつあった。悪化していた日韓関係が一気に雪解けに進んだのも大いに気になっていた。
中国が日韓との会談まで避ければ孤立感が一層強まる。それを巧みに回避したのである。中国は、日本との間で不測の事態を回避する「海空連絡メカニズム」が始動し、李尚福自身が浜田とホットラインで通話もしていた。ここは大きな変化である。
一方、李尚福は最後にウクライナ国防相のレズニコフと会談した。ただし、ウクライナ側は「まずはロシアが軍を撤退させなければならない」とクギを刺した。ロシアとの仲介に意欲を示す中国に、いますぐの交渉は必要ないとの意志を明確に伝えたのだ。
中国の対米強硬の裏側
シンガポールで目立った米中の対峙だが、そこには隠れた裏もある。米中国防相の直接会談はなかったが、その下のレベルでの意思疎通を含めて全くなかったわけではない。「(衝突回避に向けて)現地で一定の接触はあったと考えてよい」。これが米中関係筋の見方である。続いて5日には、北京でも米中高官の会談があった。
会談を避けた李尚福国務委員兼国防相(左)と、オースティン米国防長官=AP
台湾を巡って中国は決して譲歩はできない。だが、米日韓とこれ以上、摩擦が強まれば、中国が置かれている総合的な安全保障環境が悪化し、軍事外交の余地も狭まる。これは、最終的に中国の「安全」を左右する中国経済にまで響いてくる。
中国は今、軍事外交という手段も駆使しながら、安保環境のこれ以上の悪化を防ごうとしている。中国にとって最大の問題は、もちろん米国だが、その範囲のなかに日本も入っていることを忘れてはならない。
日本にとっても「防衛外交」は思った以上に重みがある。ただ、中国の「軍事外交」に微妙な変化があるからといって、尖閣周辺で、中央軍事委が究極的な指揮権を握る中国公船の挑戦的な行動が根本的に改まるはずもない。今後も中国の動きを注意深く観察していくしかない。(敬称略)
中沢克二(なかざわ・かつじ)
1987年日本経済新聞社入社。98年から3年間、北京駐在。首相官邸キャップ、政治部次長、東日本大震災特別取材班総括デスクなど歴任。2012年から中国総局長として北京へ。現在、編集委員兼論説委員。14年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。【関連記事】
・尖閣諸島周辺、101日連続で中国当局船
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英で中国警察拠点を閉鎖 違法行為確認されず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB071810X00C23A6000000/
『【ロンドン=共同】中国が警察拠点を秘密裏に外国に設置しているとされる問題で、英国のトゥゲンハート安全保障担当閣外相は6日、中国が英国内の拠点を閉鎖したと明らかにした。英警察が調査した結果「これらの拠点で中国政府に代わって違法活動が行われた証拠は確認されていない」と説明した。ロイター通信が報じた。
人権団体が、英国内の3カ所で中国の警察拠点が運営されていると指摘。これを受け英政府は「極めて懸念すべき事態だ」として、容認できないとの立場を示していた。
米司法当局は4月、中国がニューヨークに警察拠点を設置し、これに関与したとして男2人を逮捕。中国は外国における警察拠点の存在を否定し、逮捕に反発していた。』












