目指せ!時事問題マスター
1からわかる!香港の混乱(4)中国はどうしたいの?
2020年02月28日 (聞き手:井山大我 工藤菜摘)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji56/





































目指せ!時事問題マスター
1からわかる!香港の混乱(4)中国はどうしたいの?
2020年02月28日 (聞き手:井山大我 工藤菜摘)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji56/





































〈回顧2020〉香港、奪われた一国二制度
習政権
2020年12月28日 3:23 [有料会員限定]
『2020年は高度の自治を保障した「一国二制度」のもとで繁栄してきた香港の転機となる一年だった。中国は社会統制を強める「香港国家安全維持法」を6月に制定し、民主派の政治活動を締め付けた。19年に広がった抗議活動はほぼ消え、民主化運動は厳しい局面に立たされた。
年明けは民主派団体主催の大規模デモで始まった。19年のデモは、刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」改正案を撤回に追い…
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・19年のデモは、刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」改正案を撤回に追い込み、警察の暴力行為の追及や普通選挙の導入を掲げ、過激化していた。
・中国政府は1~2月に香港担当の政府機関トップを相次いで更迭、香港政策の立て直しに乗り出した。世界が新型コロナウイルスの猛威に翻弄された5月、国会に相当する全国人民代表大会(全人代)で香港国家安全法を制定する方針を突如、打ち出した。
・香港基本法23条は香港政府が国家分裂や政権転覆などを禁じる法律を制定しなければならないと定める。香港市民の反対が強く、英国から中国に返還されて20年以上経過しても、実現していなかった。
香港国家安全法の制定方針に賛成票を投じる習近平国家主席(5月28日、北京)=AP
・全人代の常務委員会が6月30日に香港国家安全法を可決、深夜に公布・施行した。同時に全文が初めて明らかになった。国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力と結託して国家安全に危害を加える行為の4類型を犯罪として定め、最高刑は終身刑とした。
・香港警察は7月1日、「香港独立」や大規模デモのスローガンの旗を持っていた男女10人を国家安全法違反の容疑で逮捕し、統制強化の意図を鮮明に打ち出した。
・政治活動の締め付けが厳しくなるなか、民主派は9月に予定されていた立法会選挙に照準を合わせた。7月に実施した候補者を絞り込む予備選には想定を大きく上回る約60万人が参加し、民主派の勢いを示した。ただ、香港の選挙管理当局は穏健派を含む12人の立候補を認めない決定を下し、政府はコロナを理由に選挙そのものを1年延期した。
国家安全法違反の容疑で逮捕された民主活動家の周庭氏(8月10日、香港)=ロイター
・香港警察は8月に中国共産党に批判的な論調で知られる香港紙・蘋果日報(アップル・デイリー)創業者や、民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏を国家安全法違反の容疑で一斉に逮捕した。新型コロナ対策を名目にした集会規制と合わせて、デモを徹底的に取り締まった。
・国際社会は中国への批判を強めた。日米欧の7カ国(G7)外相は6月、香港国家安全法に「重大な懸念」を表明した。トランプ米政権は7月に金融機関への制裁を可能にする香港自治法を成立させ、8月には香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官らへの制裁を発表した。
・香港問題を巡り、中国と日米欧が対立する構図が鮮明になった。もっとも中国は「香港は内政問題」との立場を崩さず、香港国家安全法の制定によって「社会が安定した」という主張を繰り返した。
・香港警察は反中的な言論や政治活動を厳しく取り締まるようになった。11月の全人代常務委で立法会議員の新たな資格要件を打ち出し、香港政府が民主派の現職4議員を排除。他の民主派15議員はこの決定に抗議し、辞職した。行政監視の機能を持つ立法会は形骸化が避けられない。
・一国二制度のもとで保障されてきた言論や集会の自由が脅かされ、教育や司法制度への影響を懸念する声も広がった。米紙ニューヨーク・タイムズは香港拠点の人員の3分の1をソウルに移す予定だ。
立法会選の予備選挙に勝利した若手の民主派候補(7月21日、香港)=ロイター
・自由都市の象徴だった香港の変化は世界に衝撃を与えた。21年は立法会選挙や行政長官を選ぶ選挙委員会の委員選挙が行われる見通しだ。民主派排除など中国の統制強化が進むとの見方が広がっている。(香港=木原雄士)
・経済、本土との一体化進む
中国政府は広東省と香港、マカオを巨大な経済圏に見立てて一体開発する「粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)」構想を推進する。政治的に不安定な香港を本土の経済圏に取り込み、一体化を進める狙いがある。
・大湾区構想は広東省の広州や深圳など9市と香港、マカオが対象。総人口は7千万人を超え、単純合算した経済規模は韓国に匹敵する。東京やサンフランシスコなどの有力ベイエリアと並ぶ都市圏に育てる構想だ。
・すでに香港とマカオを結ぶ海上橋が開通し、香港から広州に至る高速鉄道も走っている。香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は11月の施政方針演説で、大湾区構想に全面的に協力すると表明した。香港の若者が本土で働きやすい制度を導入する。
・香港には世界レベルの大学が複数あり、企業の新規株式公開(IPO)など資金調達の環境が整っている。中国側にはこうした利点を取り込んで、中国企業の成長につなげる思惑がある。香港の金融や小売りにとっても、巨大な本土市場への足掛かりになる。
・香港経済は大規模デモや新型コロナウイルスで大きな打撃を受けたが、パニック的な資本流出は起きず、金融市場は安定している。中国企業の上場が相次ぎ、世界の投資マネーをひき付けているためだ。欧米の大手投資銀行はいまもアジアの統括拠点を香港に置く。
・中国とつながりが深い経済団体、香港中華総商会の蔡冠深(ジョナサン・チョイ)名誉会長は「中国本土の企業は香港での投資に前向きだ」と強調する。米国に上場する中国ネット通販大手の京東集団(JDドットコム)やゲーム大手の網易(ネットイース)も2020年、香港に重複上場を果たした。
・もっとも、本土との一体化が「一国二制度」を骨抜きにして、人材や資本の流出につながる恐れもある。香港は英国流の司法システムを引き継ぎ、英語が通じるなど外資系企業がビジネスをしやすい環境が整っていた。ところが、「香港国家安全維持法」の施行で中国当局の影響力が増し、ビジネスに重要な「独立した司法制度」に黄信号がともった。
・香港市民の間では自由を求め、英国やカナダへの移住に関心を持つ人が増えている。香港中文大学が9月に実施した調査によると、香港市民の44%が「機会があれば移住したい」と答えた。このうち35%は「実際に準備を進めている」と回答した。金融人材のあっせんを手掛ける会社の担当者も「香港で働きたい外国人が減っている」と明かす。金融やIT(情報技術)の専門人材が他国に移る頭脳流出(ブレインドレイン)への懸念は強い。
・大湾区の名のもとで加速する中国との一体化が香港に新たな繁栄をもたらすのか。その行方はまだ見えない。
▼一国二制度 社会主義の中国に資本主義を併存させる制度のこと。もともとは台湾統一政策として構想された。
中国は1997年7月1日に英国から返還された香港、99年12月20日にポルトガルから返還されたマカオに適用し、「特別行政区」と位置付けた。
憲法に当たる香港基本法は、返還後も50年間、資本主義を維持し、「高度の自治」を認めると規定している。言論や集会の自由を約束する。
外交・防衛は中国政府が担当する。基本法の最終的な解釈権も中国側が持つと定めている。
米国は一国二制度を前提に、関税やビザ(査証)発給で香港への優遇措置を講じてきた経緯がある。一国二制度の行方は米中関係に大きな影を落とす。
(香港国家安全維持法のポイント)
・国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力との結託を処罰。最高刑は終身刑
・香港の企業や外国人、香港外の犯罪にも適用
・中国が香港に「国家安全維持公署」を設置
・中国は外国勢力介入など特定の状況下で管轄権を行使。本土で起訴や裁判も
・行政長官が判事を指名。国家安全に危害を加える言動をした者は指名できない。
・学校、メディア、インターネットなどの監督・管理を強化
・国家安全法違反の罪で有罪判決を受けた者は、選挙に立候補できない
大人になるZ世代、社会動かす影響力 イスラエル氏
パクスなき世界 バンク・オブ・アメリカ グローバルストラテジスト
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO67526370R21C20A2EA8000
『経済や社会における世代間格差は米金融市場「ウォール街」でも避けて通れない課題となっている。1990年代後半以降に生まれた「Z世代」に関する分析をまとめたバンク・オブ・アメリカのグローバルストラテジスト、ハイム・イスラエル氏に変化との向き合い方を聞いた。
【関連記事】
大断層の先に目を凝らす 「パクスなき世界」を考える
30歳未満17%が仕事失う 報われぬ世代、渇望を力に
分断に挑む若者、理解し支える社会に 阿部真大氏
――分析した背景を教えてください。
「我々は気候変動やイノベーションなど、長期的に世界に影響を及ぼす事象を調査している。30ほどのテーマを網羅し、その一つがZ世代(96~2016年生まれ)だ」
「これまでは我々の子供として制御できていたが、もはや子供でなく大人になる境界線上にいる。実家を出て職を得て実体経済に関わり始めた。今こそ注目すべきときだ」
――どんな発見がありましたか。
「彼らの考えや行動はその上の世代とまるっきり異なる。人生設計に極…
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・人生設計に極めて保守的で、お金を使わず借金もしない。社会でどう役に立つかという意識がとても強い」
・「驚いたのはZ世代が自分自身を『世界の一市民』と認識している点だ。特定の国の国民と思っていない。異文化や他国に隔たりなく対応する。SNSで日常的に様々な国の人と接しているのを思えば開かれた意識を持つのは当然で、魅力的な発想だ」
・――富や社会認識の世代間格差の広がりにどう向き合うべきでしょうか。
・「Z世代はオンラインの世界に生まれた。新型コロナウイルス収束後の、デジタル化が進んだ世界を迎える準備がすでに整っている。経験を求め、SNSのなかで意味のある生き方をしたがる。オンラインでの飽きは早く、次々と経験を消費していく。ジーンズはポーズを取り、素晴らしい写真を撮るために買う。常に外部にさらされていると認識するのは極めて大事だ」
・「ESG(環境・社会・企業統治)に関する初の本格的な投資家となるのがZ世代だろう。我々やその上の世代のように企業の価値を時価総額やEPS(1株当たりの利益)でみない。企業が環境や社会に関して良い足跡を残せばZ世代は評価する」
・――Z世代の台頭は社会をどう変えるでしょうか。
・「我々の分析を読んだ顧客は圧倒されていた。年を取れば親に似てくるというのがこれまでの慣例だったが、いまは上の世代が新しい世代に合わせるという現象が起きている。金融分野でいえば、Z世代が興味を持つESG投資への注目が高まっている。企業は変化に対応できなければ存続できない」
・「Z世代の収入は劇的に増え、30年までに現状の5倍となるだろう。コンピューターに向き合い、マウスをクリックして行動を起こす『クリックティビスト』だ。その影響は計り知れない。ESGや社会的な課題認識はますます日常に根付いていくだろう」
(聞き手はニューヨーク=大島有美子)
黒人差別抗議が投票の原動力 バイデン氏勝利の立役者に
2020年 衝突の残像③
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2213H0S0A221C2000000
『12月初旬、ニューヨーク州北部ブライトンにある約300棟の住宅が黒人でも保有できるようになった。黒人差別に反対する人権団体の署名運動を受けて、有色人種の住宅保有を制限する規約を住民が変更。同地区で100年近く続いた黒人の住宅差別がようやく解消された。
米国で5月に発生した警官によるジョージ・フロイド氏の暴行死。これをきっかけに広がった「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命は大切だ)」の土壌…』
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・ただ米国では警官による黒人への暴行死は過去に何度もあった。今回、全米に広がる大規模な人種差別抗議運動につながったのは、新型コロナウイルスのまん延があったからだ。
・黒人やヒスパニック(中南米系)は高額な民間の健康保険に未加入の世帯が少なくない。新型コロナが重症化しやすい生活習慣病の問題もある。米疾病対策センター(CDC)によると、黒人のコロナ感染者数は白人の1.4倍、入院患者数は3.7倍、死亡者数は2.8倍にのぼる。ヒスパニックやアメリカ先住民はもっと高い。くすぶっていた黒人やヒスパニックの不満がコロナ感染拡大で爆発した。
・時には暴動や放火にまで発展したBLMは、米大統領選で「ブラック・ボーターズ・マター(BVM=黒人の有権者も大切だ)」と呼ばれる黒人の投票運動につながった。
・「史上最大規模の(黒人)投票促進活動を実施した」。全米黒人地位向上協会(NAACP)のデリック・ジョンソン代表は、全米に20万人のボランティアを派遣して、投票所に行くことを黒人社会に呼びかけた。市民団体が車のない黒人のためにバスで投票所まで有権者を運んだりする草の根運動を繰り広げた。
・大統領選では黒人投票者の87%がバイデン次期大統領に投票した。ヒスパニックの66%、白人の42%を大きく上回り、黒人票がバイデン氏の勝利に結びついた。1992年以来、民主党大統領候補が勝利したことがない共和党の地盤(レッドステート=赤い州)だった米南部ジョージア州では、バイデン氏が事前予想を覆して勝利した。
・BLMをきっかけにした黒人の意識の高まりは、人種の多様性を重視するバイデン氏を次期大統領の椅子に座らせることにつながった。副大統領に選出されたカマラ・ハリス氏は黒人だ。ハリス氏が卒業した黒人教育の名門ハワード大学のウェイン・フレデリック学長は「黒人の社会格差を是正する法律制定のため多くの卒業生を政界に送り込みたい」と語る。
・黒人差別撤廃を訴える動きはデモから大統領選での黒人の投票行動につながった。ただジョージア州アトランタなど黒人が多く居住する地区では、投票所を設置しないなど黒人による投票を妨げるような規制が導入されている。次はバイデン次期政権が人種差別解消へどこまで具体的な政策を実現できるかが焦点となる。
(ニューヨーク=伴百江)
新型コロナ感染の黒人や中南米系、白人の約4倍の入院率 米(2020.11.15 Sun posted at 16:12 JST)
https://www.cnn.co.jp/usa/35162484.html
新型ウイルス、アフリカ系アメリカ人の感染が深刻 「驚かない」と公衆衛生長官
2020年4月10日
更新 2020年4月11日
https://www.bbc.com/japanese/52240100
米の新型コロナ死者、なぜ黒人が多いのか
2020年4月9日 20:34 発信地:ワシントンD.C./米国 [ 米国 北米 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3277948?pid=22293598





〈回顧2020〉米中衝突、増幅した不信感
非難の応酬 東アジア緊張
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM300HW0Q0A131C2000000
『トランプ米大統領が再選を目指した2020年は、米中対立の戦線が貿易だけにとどまらず、安全保障の分野にまで際限なく広がった1年となった。中国発とされる新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が米国側の不信感を増幅し、香港や台湾を巡って激しく衝突する事態になった。21年1月に就任するバイデン次期米大統領は、トランプ政権から大きな難題を引き継ぐことになる。
「中国は数十年にわたって米国につけ込んできたが、状…』
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・米中関係はかつてないほど改善した」。トランプ氏は2月4日の一般教書演説でこう高らかに宣言した。後から振り返れば想像しにくい場面だが、年明けはつかの間の雪解けムードが漂っていた。
・「休戦」を主導したのは米国側だ。トランプ氏は1月に署名した「第1段階の貿易合意」を支持基盤の農家にアピールし、11月の選挙に臨む青写真を描いていた。中国国内でコロナの影響が広がった2月時点では、トランプ氏は習近平(シー・ジンピン)国家主席に電話で「中国を援助したい」と伝え、習氏の対応を手放しで持ち上げていた。
・しかし米国にコロナが飛び火するとトランプ氏の感情は一変する。感染の拡大が止まらず、3月中旬には国家非常事態を宣言する事態に発展した。米経済の悪化が自らの再選に逆風になるとの見方が急速に広がった。
・最初はウイルスの発生源を巡って非難の応酬を繰り広げた。中国外務省の副報道局長がツイッターで根拠を示さずに「米軍が感染症を湖北省武漢市に持ち込んだのかもしれない」と主張した。対抗してトランプ氏は「中国ウイルス」と呼び始める。米国の感染症専門家が中国への視察になかなか入れず、「情報を隠しているのではないか」と疑いを深めていった。
・米国でコロナの感染が急拡大するのと軌を一にして米中関係は悪循環の一途をたどった。追い打ちをかけたのが香港問題だ。中国が高度な自治を認めた「一国二制度」の形骸化につながる香港国家安全維持法の導入に動いた。米国の反発に対し、中国は「内政干渉」と一歩も譲らなかった。
・トランプ政権は5月以降、中国への対抗措置を矢継ぎ早に打ち出した。安全保障上のリスクとみなした中国人の入国を停止したり、香港に認めてきた貿易や犯罪人引き渡しなどの特例措置を撤廃したりした。
・米国の批判の矛先は国際機関にも向いた。トランプ氏は中国の初期対応を評価したり二転三転した発言で世界に混乱を引き起こしたりした世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長を酷評した。WHOが「中国寄り」だとみなして、7月には正式に脱退を通告した。
・世界の二大超大国による衝突の根底にはイデオロギーの違いがある。民主主義を掲げる米国は「中国共産党こそが問題である」との主張を前面に押し出し、全体主義や権威主義をやり玉に挙げた。ポンペオ国務長官は7月、1972年に中国を電撃訪問して関与政策に道を開いたニクソン元大統領ゆかりの博物館で「自由主義国が行動するときだ」と世界各国に対中包囲網の結束を呼びかけた。
・香港の次は台湾か――。衝突の舞台は海を渡って広がった。
・トランプ政権は中国をけん制するため台湾に急接近する。アザー米厚生長官は8月、台湾を訪れて蔡英文(ツァイ・インウェン)総統と会談した。1979年の断交以来、米国の高官訪問としては最高位だ。台湾への武器輸出を加速し、11月には経済対話も開いた。台湾も米国の後ろ盾を得ようと、米国産牛肉の輸入規制緩和などに動いた。
・当然、台湾統一をにらんで「一つの中国」を掲げる中国は米台の動きに猛反発した。中国の戦闘機が台湾海峡の中間線を越えて台湾側に入るなど軍事圧力を強めた。南シナ海でも中距離弾道ミサイルを撃ち込むなど軍事的な緊張が一時高まった。
・21年も米中の衝突は続くのか。バイデン次期大統領は新疆ウイグル自治区の少数民族への対応など、人権問題ではトランプ政権より厳しく臨む構えだ。一方で、気候変動問題やコロナ対策といった国際社会が直面する課題では双方が協力して解決を進めようとする選択肢も排除していない。中国はバイデン氏に両国の関係改善への期待を寄せるが、両国に募った不信感は簡単に消えそうにない。(ワシントン=鳳山太成)
・摩擦、貿易からハイテク分野へ拡大
・中国、対立長期化にらみ独自経済圏づくり急ぐ
・米中貿易摩擦は2018年から関税引き上げ合戦に突入していたが、両国は20年1月、貿易協議の「第1段階」合意にこぎつけた。中国が米国からのモノやサービスの輸入を20~21年に2000億ドル(約21兆円)増やすのが柱だ。貿易戦争前の17年を基準に定めた。
・米中両政府は1月に「第1段階の合意」に署名した(ホワイトハウス)=AP
・摩擦は雪解けに向かう兆しも見せたが、新型コロナウイルスの感染拡大で中国経済が混乱したうえ、香港問題などを巡り両国が対立し、輸入拡大は遅々として進まなかった。
・ピーターソン国際経済研究所の試算によると、1~11月の累計輸入額は820億ドル。目標達成に必要な額の6割弱にとどまる。象徴的なのが農家の支持を取り付けたいトランプ大統領が強い関心を見せていた大豆の取引だ。
・中国税関総署によると、米国産大豆の輸入は4月以降、前年同月比で2桁の減少が続いた。プラスに転じたのは11月25日公表の10月分からだ。11月3日の米大統領選前は、トランプ氏への肩入れと受け止められないよう構えていたとみられる。
・中国の合意履行が進まないなか、米国の対中圧力の矛先はハイテク分野にも広がった。
・米商務省は9月15日、事実上の禁輸リストである「エンティティー・リスト」に記載済みの華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸強化措置を発動。中国外務省関係者は「最先端の半導体は全く輸入できなくなった」と明かす。半導体の調達難に直面するファーウェイは、21年のスマホ出荷台数が前年比7割減少するとの予測もあり、打撃は深刻だ。
・米政府の調達を巡る規制も厳格化された。ファーウェイなど中国企業5社の調達市場への参入禁止だけでなく、20年8月には5社の製品を使う企業が米政府と取引することも禁じた。
・中国企業による自国への投資規制も強めた。やり玉に挙がったのが動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」だ。個人情報流出を懸念するトランプ氏は、8月に署名した大統領令でティックトックの米国事業を切り離すよう命じた。
・中国の親会社、北京字節跳動科技(バイトダンス)は、米IT(情報技術)大手のオラクルなどが出資する新会社に米国事業を移すことで大筋合意した。ただ出資比率などで調整は難航している。
・先端技術分野での中国締め出しを狙った米国に、中国は輸出規制の制度を整えて対抗する姿勢だ。12月1日に中国輸出管理法が施行し、特定企業への戦略物資や技術の輸出を禁止できるようにした。
・中国は同法を、米国を念頭に海外の輸出規制への対抗措置と位置づける。バイデン次期米政権でもハイテク分野での対中強硬姿勢は変わらないとの見方も多い。
・輸出規制を巡るにらみ合いは、第三国にも影響を及ぼしかねない。日本の半導体関連企業は米国のファーウェイ制裁に歩調を合わせ、9月に出荷を止めた。中国がこうした動きを「国家安全と利益に危害を及ぼす」とみなせば、同法に基づいて日本企業も制裁対象に含む可能性がある。米中の対立は決して対岸の火事ではない。(北京=川手伊織)
・▼制裁関税
・知的財産権侵害や不公正競争などを理由に、海外から輸入する製品に対して関税を引き上げる措置。輸入品の価格上昇で自国の消費者にとって購入品の価格高騰などの不利益を生じる恐れがある。関税引き上げを受けた国は報復措置として同様に関税引き上げで対抗することが多い。
保護主義を強めるトランプ米政権が関税率引き上げを交渉カードにするケースが相次ぎ、各国は警戒を強めている。米国は2018年、安全保障を理由に制裁を可能とする通商拡大法232条に基づき、輸入する鉄鋼とアルミニウムにそれぞれ25%、10%の追加関税を課した。カナダや欧州連合(EU)など7カ国・地域が関税引き上げの対抗策を表明した。
・国同士の貿易紛争の解決などで重要な役割を担ってきた世界貿易機関(WTO)の処理能力が機能不全に陥っているとの批判の高まりも世界経済の先行きに影を落としている。米中が通商分野で対立するなか、米国がWTOの最高裁に相当する上級委員会のメンバー補充を拒否したためだ。そのため足元では重要な柱である紛争処理機能が停止する混乱が続いている。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ070HI0X01C20A2000000
『三菱重工業は石炭の代わりに水素を利用して鉄をつくる設備を欧州に建設する。二酸化炭素の排出を実質ゼロにする製鉄設備としては世界最大級となる実証プラントをオーストリアの鉄鋼大手と開発し、2021年にも稼働を始める。温暖化対策を成長戦略に据える欧州は水素製鉄の実用化を急いでいる。次世代環境技術の開発競争が激しくなってきた。
国際エネルギー機関(IEA)によると鉄鋼業界のCO2排出量は18年に約20億トンと00年の…』
2018-06-28
水素を使った革新的技術で鉄鋼業の低炭素化に挑戦
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/course50.html













「地中貯留」促進へ官民組織を 温暖化ガス実質ゼロの論点
茅陽一 東京大学名誉教授/山口光恒 地球環境産業技術研究機構参与
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO67697770V21C20A2KE8000
『ポイント
○30年間で実現可能なのか具体策の検討を
○化石燃料を相当利用するのは避けられず
○部門別技術別工程表と削減コストを示せ
2015年末に地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」で合意したのは、工業化以降の気温上昇を2度を十分下回る(努力目標は1.5度)幅にすることだった。18年に気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、1.5度の実現には、50年ごろまでに世界の温暖化ガス排出を実質ゼロにする必要…』
・以来、19年6月に英国が50年実質ゼロを法律で定め、欧州連合(EU)も20年3月に同様な法案を出している。中国は9月に60年実質ゼロを表明した。こうした中で菅義偉首相は10月26日に従来の50年80%削減を撤回し、50年実質ゼロを宣言した。政府はもとより、経済界でも動きが急である。二酸化炭素(CO2)の長期滞留性から、排出をゼロにしない限り気温は上昇を続けるため、筆者はかねて実質ゼロを主張している。しかし重要なのは、あと30年で可能なのか、その障害と解決策は、そしてコストの冷静な検討と開示の必要性である。
◇ ◇
・この観点で参考になるのが英国のシナリオだ。国内対策での基本は電化推進と脱炭素製法による水素利用、それに大量のCCS(化石燃料からの炭素を捕捉して地中に貯留する技術)とBECCS(CCS付きバイオエネルギー、これによりマイナス排出となる)の活用である。
・電化には発電部門の脱炭素化が必須で、50年には再生可能エネルギーと原子力で8割弱、化石燃料はCCS付き天然ガス2割強で発電部門からの排出をほぼゼロにする。建物の暖房と陸海運は電気と水素の組み合わせ、航空はバイオマス、産業は水素やCCSなどにより全部門での削減を目指す。それでも残る産業・運輸・農業部門などの排出は発電を中心にBECCSで相殺し、少量だが大気中のCO2を直接回収して地中に貯留する技術(DACS)、それに航空機旅行を控えるなど生活習慣の変化を組み合わせて実現するという内容である。
・このための分野別対策費用も公開し、全体としては国内総生産(GDP)の1~2%のコストとしている。筆者にはこのコストは楽観的に見えるが、特筆すべきはCCSとBECCSを主としたマイナス排出への依存が1.8億トン(17年排出量の36%)と極めて高い点である(図参照)。
・もう一つ参考になるのが国際エネルギー機関(IEA)のシナリオで、こちらは世界レベルで70年実質ゼロを基本としている。それ以降ゼロ排出を続けると、2100年の気温上昇は1.65~1.8度程度で収まるのでパリ協定の要件は十分満たす。IEAでは800の対策技術を詳細に検討した結果、目標達成に必要な削減量のうち4分の3は現在市場に出回っていない試作段階・実証実験段階にある新たな技術での削減が必要としている。削減の主な方策は省エネ、再エネのほか電化、CCS、水素などが挙げられている。
・では我が国はどうか。政府は50年ゼロを宣言したが、具体的に現在から50年までの移行シナリオは示していない。政府の成長戦略会議やイノベーション関連会議などの検討内容を見ると、電化+発電の脱炭素化、水素利用、カーボンリサイクル(CCU)などが取り上げられている。しかし水素は2次エネルギーであって、どのような1次エネルギーから作るかが問題だ。
・化石燃料火力から作る電力での電気分解や、化石燃料の改質で作るのだったら脱炭素にはならないし、CCUでは大気からの直接回収(DAC)や、バイオマス燃焼で排出されるCO2を利用しない限りCO2が大気に放出され、ゼロエミッションとはならない。電動車も脱炭素電力でなければ同様である。CCSとBECCSは触れられてはいるが強調されていない。
・だが現在の日本では、化石燃料を全く用いずにエネルギーを賄うのはほぼ不可能である。電源構成では火力発電が75%を占める。再エネは確かに非炭素エネルギーだが、出力は不規則変動型で、需給調整をバッテリーだけで行うのは容量面および季節変動など長期変動の調整の両面から困難だ。その意味で火力が調整電源としても必要である。
・従って、50年になっても日本はおそらく化石燃料をかなりの程度利用せざるを得ず、実質ゼロの目標を満たすためにはCCSを相当導入することが不可避であろう。欧米では年百万トン以上の大規模CCSを導入している例はいくつかあるが、日本はまだない。北海道苫小牧沖で行った、3年間で30万トンというCO2貯留実験がほぼ唯一である。
かや・よういち 34年生まれ。東京大博士(工学)。地球環境産業技術研究機構理事長
・CCSを大規模に導入するとなると、コスト負担と貯留場所の調査などが問題となる。前者はCO2トン当たり1万円前後で、市場に任せるだけでは導入は難しい。後者は筆者らの所属する研究機構が基礎的な調査を行っているが、貯留を具体化するとなると、より大規模かつ詳細な地点設定とその地質調査が必要だ。また実施に際して法的責任の明確化も必要となる。
・これらの問題を解決するには、どうしても国と企業の共同開発体制の組織化が必要で、この一環として新設の脱炭素基金を使って、国がCO2の輸送と貯留のインフラ整備を行い、個別企業が回収を受け持つのも一案だ。CCSの導入への具体的な努力を一刻も早く始めるべきではないか。
やまぐち・みつつね 39年生まれ。慶応大経卒。専門は環境経済学。元慶応大教授
・以上、CCSの必要性について述べたが、実質ゼロの達成には、電力だけでなく鉄鋼・セメントなどエネルギー集約産業、航空機や農業などからの削減不能な排出を相殺するためのネガティブエミッション技術(NETs)の検討も必須である。BECCS、DACSはその例で、CCSもあわせ、目標達成には50年に英国の2倍程度(3億~4億トン)は必要だろう。
・このうちBECCSはその実施に大きな緑地面積が必要で、種の多様性への影響もある。DACSは装置コストや大気中に0.04%しかないCO2を大量に捕捉するため、エネルギーコストが高額になるという大きな壁がある。BECCSについては国内努力も必要だが、用地問題などを考えると、国際クレジット購入を含めて途上国との協力が不可欠だろう。
◇ ◇
・いずれにせよCCSとBECCS、DACSなどNETsの導入は必然で、それなしでの実質ゼロはあり得ない。この点および国際競争力への影響を考慮した上で、30年目標との整合性を視野に入れつつ、目標達成に向けた部門別・技術別ロードマップとコストを国民に示し、その合意を得て進めることが肝要である。
・日本は現在コロナ対策で財政赤字と政府債務が急膨張している。さらに高齢化や年金問題など課題が山積している。こうした中で気候変動問題も含めた全体のバランスをどうとるか、この点についての国民への説明も必要である。
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/38693.html
※ ハンギョレの日本語版から紹介する…。
『登録:2020-12-26 07:03 修正:2020-12-26 08:52
冨田浩司駐韓大使、駐米大使に異動
内定した相星孝一大使の辞令はまだ出ず
日本の次期駐韓大使に内定した相星孝一駐イスラエル大使=NHK放送画面よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社
日本の冨田浩司駐韓大使が駐米大使への異動の辞令を受け、駐韓日本大使の席が空席になった。後任に内定した相星孝一駐イスラエル大使の辞令がまだ出ていないためだ。
NHKなど日本のメディアは25日、日本政府が閣議で冨田駐韓大使を駐米大使に転補する人事案を同日付で決定したと伝えた。そして、後任には相星大使を起用する方針だと報じた。昨年10月に赴任した冨田大使は、バイデン米新政権の発足に合わせ、1年2カ月ぶりに異動することになった。冨田大使はバラク・オバマ政権時代に駐米大使館公使と外務省北米局長を務めた「米国通」で知られる。日本のメディアは、間もなく発足するバイデン政権との関係強化を期待した人事だと説明した。
冨田大使の後任に相星大使が内定したという事実は、今月7日に日本メディアを通じて報じられた。鹿児島県出身で東京大学教養学部を卒業した相星大使は、駐韓日本大使館で1等書記官(1999年)や参事官(2000年)、公使(2006年)を務めるなど、二度にわたって約4年2カ月間韓国で勤務した。韓国語が流暢で、韓国に対する関心も高いとされ、冷え込んだ韓日関係に肯定的なシグナルとして受け止められた。
予想とは異なり、相星大使の駐韓大使への異動辞令が出されず、駐韓日本大使はしばらく空席となった。前日の25日の閣議では、冨田大使の人事と共に、相星大使の人事も決まるものと見られていたが、いかなる理由で決定が保留になったのかは確認されていない。日本政府消息筋は同日、相星大使の辞令が出なかった理由について「まだ時期ではないということ」だと述べた。
これに先立ち、日本側は、カン・チャンイル元共に民主党議員が韓国の次期駐日大使に内定したことに対し、自民党強硬派を中心に強く反発したという。 これに対し、カン次期駐日大使のアグレマン(外交使節に対する事前同意)をめぐり、異常気流が流れているという一部メディアの報道もあったが、大統領府は「事実無根」と否定した。
今のところ、両国とも相手国が申請した次期大使内定者のアグレマンをめぐり、大きな問題はないという。しかし、駐韓日本大使の空席期間が長引いたり、カン氏の駐日大使赴任が遅れた場合は、ただでさえ良くない韓日関係に影響を及ぼす可能性がある。
キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/975944.html
韓国語原文入力:2020-12-2516:18』
相星孝一
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E6%98%9F%E5%AD%9D%E4%B8%80

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2519B0V21C20A2000000
※ 今日は、こんなところで…。
『【ワシントン=共同】トランプ米政権が中国政府による中国新疆ウイグル自治区の少数民族ウイグル族への弾圧について、国際法上の犯罪となるジェノサイド(民族大量虐殺)と認定するかどうかの検討に入ったことが24日、分かった。対中強硬派のポンペオ国務長官が検討作業を指示した。米当局者が共同通信に明らかにした。米政府が認定すれば、中国の強い反発が予想される。
国務省で国際刑事司法問題を担当するタン大使が検討作業を取りまとめ、ポンペオ氏に報告する予定だというが、報告の時期は不明。ジェノサイドに認定した場合、中国に対する何らかの制裁措置を求める声が高まるのは確実とみられる。
来年1月20日の政権交代前に認定すれば、バイデン次期政権は中国への対応で難しいかじ取りを迫られそうだ。
ジェノサイド条約は人種、民族、宗教などが異なる集団を破壊する目的で行われる殺害や迫害をジェノサイドと定義し、国際法上の犯罪と規定している。
同自治区では少数民族に対する大規模な強制収容や強制労働、思想教育が国際社会の強い批判を集めている。女性に対する不妊手術や中絶の強制も報告されているが、中国政府は否定。トランプ政権は深刻な人権侵害を理由に自治区トップらに制裁を科している。
米国は2016年に、過激派組織「イスラム国」(IS)によるキリスト教徒やクルド民族少数派ヤジド派住民らの殺害をジェノサイドだと認定している。』