投稿者: http476386114
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韓国で大火災を起こした電池工場、2日前にも火災を起こしていた。「消防には通報しなかった。自主的に問題がないと判断した。もみ消したわけではない」……なるほど韓国だ: 楽韓Web
https://rakukan.net/article/503761199.html『2024年06月25日
「31人が死傷」アリセル代表謝罪……2日前の火災を未申告の理由は?(MBN・朝鮮語)
京畿道華城市のあるリチウム電池業者アリセル火災事故と関連して、アリセルのパク・スングァン代表が公開謝罪文を発表しました。 パク代表は今日(25日)午後2時頃、工場建物1棟1階前で「不意の事故で故人となった方々と遺族の方々に深い哀悼と謝罪の言葉を申し上げる」とし「今回の事故で負傷および被害を受けたすべての方々に早急な回復を祈る」と明らかにしました。 (中略) パク代表によると、アリセルの労働者数は103人です。 このうち正社員50人、残り53人は派遣職です。 被害者の大部分が日雇い労働者で内部構造に不慣れな点が被害規模を大きくしたという分析が出ている中で不法派遣はなく、定期的に安全教育と粉末消火器教育もまた十分に行ったと説明しました。 22日にも該当工場で火災が発生したが申告をしなかったことに対しては「リアルタイムで報告を受け、それに対する措置に問題がないということまで十分に報告を受けた」として「もみ消したわけではなかった」と強調しました。 続いて「自主的に問題がないと判断され、作業を再開しても問題がないと確認されたので鎮圧をした後に生産を進めた」と付け加えました。 正確な火災原因については「作業者が作業する不良セルに対して事前にインチをして別途に抜いておいたセルで火災が発生した」とし、「現在、事故原因については把握中なので誠実に調査に応じた後、返事できるようにする」としました。 (引用ここまで)
華城のアリセル工場で起こったリチウム一次電池の発火からの火災で代表が謝罪文を読み上げた、とのニュース。
ただ、22日も同様のボヤがあったとのことで。
「自主的に確認を行い、危険性がないと判断したので操業を再開した」と述べています。
「もみ消そうとしたわけではない」としていますが。消防に報告するまでもなく「自主的に解決」したそうで。
華城アリセル工場去る22日にも火災… 119申告なしに自己終了(聯合ニュース・朝鮮語)
作業をしていた人々が消火器を使って鎮火したとのこと。
……操業を続けたかったのでしょうね。
韓国ではありがちな風景。三豊デパートが崩壊したときも、最後の最後まで営業を続けていましたし。
セウォル号の沈没事故でも「安全なのでそのまま待機していてください」なんてアナウンスがあったことが確認されています。
そのセウォル号事故のすぐあと、2014年に天井崩落があった現代デパートも営業を続けていました。
去年も同じようにデパートで天井崩落がありましたが、同じように営業を続けようとしました(さすがに非難されて営業停止した)。
大したことではない、としたかった。
前兆を無視し続けて、こうなったのだと。
ま、韓国ではありがちな風景です。
セウォル号事故の直後に「我々はマニュアルを守らなかった。生まれ変わらなければならない」みたいな社説がやたらに出たのですが。
楽韓Webでは「変わるわけがない。あれは韓国という国そのものの映し鏡だ。そんなやりかたで国を作ってきたのだから、むしろ誇りに思え」くらいのことを言っていました。
そんな韓国社会がいつものように犠牲者を出した、ってことですわ。Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex 』
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韓国のリチウム電池製造工場で起きた火災、工場内に金属火災用消火器の準備がゼロだった: 楽韓Web
https://rakukan.net/article/503763135.html『2024年06月25日
華城工場内部のモニターカメラを見ると…最初の爆発から42秒で「煙が立ち込める」(JTBC・朝鮮語)
午前 9 時 24 分、従業員は製品を運び、物を調べます。 工場2階の作業場、包装されたリチウムバッテリーが一堂に集まっています。 これから問題でした。 [キム·ジニョン/華城消防署火災予防課長:バッテリーセルを集めたところから、小さな炎とともに煙が出ました。] 1次爆発後、急いでバッテリーを分散しようとしますが、燃え移る速度がもっと速いです。 結局、2、3次爆発が続きます。 消火器を持ってきて消火液を撒きますが、リチウム火災には役に立ちません。 [キム·ジニョン/華城消防署火災予防課長:A、B、C級一般消火器… バッテリーから火災が起きた場合、それほど適応性がない…。] 業者は金属火災用の「D級消火器」5個を置いたと言いましたが、この棟にはありませんでした。 爆発が続き、わずか 42 秒で作業場は煙でいっぱいになりました。 (中略) 結局、消防は2階にあったバッテリー3万5000個が全て燃焼するのを待つしかありませんでした。 (引用ここまで)
華城にあるアリセル社リチウム電池製造工場で起きた火災についての続報。
モニター映像が遠隔で残っていたとのことで、ケーブルテレビニュース局のJTBCが当該映像を入手、公開しています。火災になった後も爆発が続いていることがわかりますね。
消防が水をかけ続けたのは消火よりも延焼防止だわな、こりゃ。それ以外は為す術がない。最初の発煙が見えてからすぐ爆発がはじまり、42秒後にはもう煙が全面に立ちこめている。
かつ、消火器でなんとかしようとうしているのが見えますが、これが一般的な消火器でリチウムが起こす火災にはほとんど役立たず。
リチウム電池の発火には水ではなく砂等か、 専用の金属火災用消火器が必要になるのですが。この作業棟には1本たりともなかったそうですわ。
なんだろうね……。
最初のエントリで「原因究明はそれなりに行われて、(事実が出るごとに)陰鬱な雰囲気になりますよ」って予告をしましたが。
もうすでにお腹いっぱいです。
Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex 』
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韓国バッテリー工場火災、違法派遣と確認される・・労働者への安全教育などもせず
https://sincereleeblog.com/2024/06/26/matakono-pattern-ka/『2024年6月26日 2024年6月26日
昨日お伝えした韓国華城(ファソン)バッテリーメーカー「アリセル」工場火災、新しい事実が次々と報じられています。亡くなった方のほとんどが外国人労働者、詳しくは「在外同胞」だったことがまた話題になっていますが、彼らをアリセルに派遣した「メイセル」という会社が、違法派遣会社だったことが確認されました。住所が同じ(アリセルとメイセルは同じ建物にある)であることに疑問を感じた、京郷新聞、中央日報など複数のメディアの取材結果です。複数の違法要素がありますが、そもそもアリセルはバッテリーメーカーなので、派遣社員に仕事をさせること事態が違法だとのことです(派遣関連法で定めた業種ではない)。主な理由は、やはりお金でした。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・23人が亡くなった事故が発生した京畿道華城市の一次電池メーカーアリセルが、無許可派遣業者から労働者の供給を受けたことが確認された。人力派遣会社「メイセル」関係者は25日、記者と通話しながら、「職業紹介業登録をしておらず、派遣許可も得ていない。(新たに事業を)準備する過程で事故が起きたので、法に抵触したようだ」と話した・・・・雇用労働部もパクヘチョル共に民主党議員の質問に、メイセルは職業紹介登録しておらず、派遣許可も得ていなかったと答えた。メイセルが派遣許可を持っていたとしても、製造業直接生産工程は派遣が許可されないため、違法派遣に該当する・・
・・労働部の報告書を見ると、元請業者はアリセル、下請業者はメイセルとなっている(※実際は下請け会社ではなく派遣会社)。下請業者であるメイセルの業種は一次電池製造業となっているであり、住所はアリセルと同じだ。見た目だけは、人材派遣会社ではなく社内下請け業者のようにしておいたものだと思われる。メイセル関係者は「事業者登録を製造業とし、住所をアリセル工場と同じにしておいただけで、アリセルから請負を受けたわけではない」とし「私たちはインターネットで公告を出して人を集めた後、供給だけする。アリセル管理者が(私たちが供給した人材を)統率する」と話した。メイセルは事故当日の24日、50人ほどの人材を工場に送ったと説明した・・
・・アリセル側はこの日の記者会見で、会社雇用構造に関連して派遣と請負という単語を混同していた。アリセル本部長は、亡くなった方々の雇用形態について「派遣だ」とも「元請け・下請け」とも話した。アリセル代表は「請負契約を結んでいる」とし、メイセルとは異なる言及をした。アリセルの主張どおりメイセルと請負契約を締結したとしても、メイセルは元請の指揮・監督を受けず業務を処理できるところではないため、アリセルは派遣法違反の疑いを受けることになる。メイセルが実質的には元請けであるアリセルに人材だけを供給する役割を果たした場合、違法派遣だからだ。労働部は、メイセルがアリセルと請負契約を締結した下請業者なのか、人力派遣業者なのかなどを調査している(京郷新聞)・・>>
<<・・24日発生した京畿道華城市リチウム一次電池アリセル工場火災で亡くなった23人のうち、18人が外国人移住労働者として確認された。彼ら全員が、会社直雇用労働者ではなく、人力派遣業者であるメイセルが派遣した労働者だった。一部ではコスト削減のための「リスクの外注化」によるものだとの指摘が出ている・・・・メイセルはわずか1ヶ月前の5月7日、一次電池製造業を事業目的で設立・登記した企業だ。ところが、同メーカーの所在地は火災発生現場であるアリセル工場3棟2階包装作業場だった。アリセルがメイセルを通じて派遣形式で人材を受けたにもかかわらず、社内下請け業者のような形にしたものだと思われる。
メイセル関係者は4月までは「ハンシンダイヤ」という会社名で人材を供給していたと言う。彼は新たにメーカーを作って住所地をアリセル作業場にしたことについて「誰もがそうしている」、「なぜなら、労働者派遣許可を受けるとなると、手続きも面倒で、労働部の点検も多くなるから」と説明した・・・・法務法人ウォンゴクのチェジョンギュ弁護士は、「安い労働力だけにこだわる韓国産業現場から始まった人災だ」とし「派遣労働者法によると派遣できる業務が特定されているが、バッテリーを包装するのは単純業務でもこれに該当しない」と指摘した。それとともに「直接雇用すべき人材を派遣形式であれ下請け形式であれ不法で雇用したもの」とし、「アリセルとメイセルが下請け、元請と下請関係なら、同じ建物でアリセルが管理監督する、偽装下請けである可能性が大きい」と説明した。彼は、「日用職・短期労働者は安全教育や緊急対応に脆弱になるしかない構造だ」とも述べた(中央日報)・・>>
ちなみに、この件、もし下請けだったなら、メイセル側に労働者たちに関する責任(安全教育など)が発生します。だから、いままで下請けのふりをしていたメイセルが急に「実は派遣していました。違法派遣です」と話すようになったのです。ソース記事ではなく他の記事などによると、「もし派遣なら、アリセルの責任が重くなる強くなる」、とも。だからアリセルは態度をハッキリせずにいます。 』
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中国で急速に広まる経済悲観論~「バラ色時代」の終幕
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00023/111500357/『 By
Eisuke Mori
Read time:12min
2022.11.16中国で「高度成長時代は終わった。もう戻らない」という認識が急速に広まっている。
エコノミストはもちろん、企業経営者や消費者も潮目の変化を感じ取り、投資や消費を抑える方向に向かっている。
このタイミングで、経済政策運営の司令塔が交代する。「改革開放」を継続する意図はあるが、果たして実行できるのか。
第3期習近平(シー・ジンピン)政権は、発進早々から大波を受けることになる。中国経済に詳しい瀬口清之キヤノングローバル戦略研究所研究主幹に聞いた。
(聞き手:森 永輔)
瀬口清之キヤノングローバル戦略研究所研究主幹(以下、瀬口氏):今回は、中国で「高度成長時代は終わった。もう戻らない」という認識が急速に広まっている――というお話をしたいと思います。
エコノミストたちの認識はもちろん、企業経営者や消費者もこの潮目の変化を感じ取っている。それが彼らの行動に表れています。
中国経済について以前から、2025年前後には高度成長時代が終焉(しゅうえん)を迎え、次の安定成長期のフェーズへと移行する過渡期に入るとみられていました。
そのタイミングが予想より3年ほど早まり、今まさに訪れています。6つの下押し要因がこの時期を早める役割を果たしています。
瀬口 清之(せぐち・きよゆき)
キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹 1982年東京大学経済学部を卒業した後、日本銀行に入行。政策委員会室企画役、米国ランド研究所への派遣を経て、2006年北京事務所長に。2008年に国際局企画役に就任。2009年から現職。(写真:加藤 康、以下同)
「2025年前後に高度成長時代が終焉を迎える」とみられていたのはなぜですか。
瀬口氏:以下の4つが要因です。
(1)少子高齢化(生産年齢人口減少)の加速、
(2)都市化のスローダウン、
(3)大型インフラ投資の減少、
(4)国有企業の業績悪化です。
人口の増加、都市化の進展、大型インフラ投資の実施など、これまで中国経済の高度成長を推進してきたエンジンが力を失うのが2025年前後とみられていました。
高度成長の終わりを早めた6つの下押し要因
そのタイミングを早めた6つの下押し要因とは何ですか。
瀬口氏:第1は、ゼロコロナ政策です。
上海をロックダウンした影響は大きく、4~6月期の実質GDP(国内総生産)成長率は前年同期比0.4%増に落ち込みました。
下半期は5%台に持ち直すとみられていましたが、7~9月期も同3.9%増にとどまった。
そして、10~12月期に入った今も、北京、重慶、鄭州などでは市内の多くの地域で移動制限が続いています。
このため、移動や旅行、宿泊に関連する消費が盛り上がりません。
飲食業に対してもネガティブな影響が続いています。
下半期の半年間だけに限定しても5.5%増という成長率の年間目標の達成は困難でしょう。
第2は市況悪化が止まらない不動産市場です。
昨年話題となった中国不動産大手・恒大集団の債務危機は峠を越えました。
しかし、3級・4級都市の大部分の不動産価格は下落が止まりません。
今後5~10年間は回復しないのではないかとみられています。
このような市場の先行き予想では、不動産を購入したいと思う人が増える見通しが立たないため、不動産開発投資の減退が続きます。
第3は大学新卒の失業です。
今年6月の卒業生は1076万人で前年(909万人)から約20%増えました。
しかし、ゼロコロナ政策の影響などもあって大卒の希望するような就職先は急には増えないため、この人たちが職を得ることができず、16~24歳の年齢層の失業率は6月、19.3%に達しました。
この値には驚きますね。
瀬口氏:そうですね。
ただし、長期的に見ると事情は異なります。
第4の下押し要因は人口の減少です。2021年の人口増加が前年比48万人にとどまりました。
これまでは数百万人から1000万人のオーダーで増えてきたのですが、20年以降一気に失速しました。22年は、ついに同約100万人減とマイナスの値になることが予想されています。
ここまでが中国国内の要因。ここからは海外情勢がもたらす影響です。
第5はウクライナ危機に端を発する世界的なインフレの進行。中国にとって重要な輸出相手国である先進国の経済が悪化傾向をたどるため、輸出が停滞を余儀なくされると予想されています。
最後が米中対立の深刻化です。
ロシアによるウクライナ侵攻は、ロシアと中国を一体とみなし孤立させる国際環境をつくり出しました。
さらに、米国の政治家の一部が台湾をめぐって、「1つの中国」政策を変更するかのような言動を繰り返しています。習近平政権はこれを強く警戒しており、ペロシ米下院議長が訪台した後には台湾周辺で前例のない大規模軍事演習をするに至りました。
6つの下押し要因のうち国内の要因は人災の面が強いとの印象を受けます。
新型コロナウイルス感染症については、もはやゼロコロナ政策を実行する必要がない段階に移行している。
不動産市況の悪化は、3級・4級都市の都市化推進が誤算に終わったことのあおり。
人口減少は、一人っ子政策にその原因をさかのぼることができます。
瀬口氏:そうですね。しかし、人災は中国に限ったことではありません。
いずれの国においても、経済を下押しする原因の大半は政策の失敗です。
鄧小平を起点とする高度成長の終焉
これまでに説明していただいた要因が、市場のセンチメント(市場心理)にどのように影響しているのですか。
瀬口氏:エコノミストの間で「もう高度成長時代には戻らない」という悲観論が急速に高まっています。
1978年に決定された鄧小平の改革開放政策が起点となり、92年に同氏が行った南巡講話を機に本格化した高度成長が、ちょうど30年の時を経て終焉を迎えた、という認識です。
消費者も企業経営者も、この変化を敏感に感じ取っています。将来を不安視して、前者は消費を、後者は投資を絞り始めました。
その動きは、7~9月期の経済指標から見て取ることができます。
実質GDP成長率は前年同期比3.9%増。この数字自体はそれほど悪くはありません。経済専門家による事前の予想は3.3~3.5%でしたから。
しかし、その内容が悪いのです。3.9%増の内訳は外需の寄与度が同1.1%増。内需の寄与度は同2.8%増しかありませんでした。
しかも外需の中身を見ると、輸出数量が伸びたわけではなく、輸入数量が減少したことで貿易黒字が拡大してGDPを押し上げたという内容です。
内需の勢いが鈍ったため、輸入が減少した。よって、中国ではこの状況を「衰退性黒字」と呼んでいます。
その内需に目を向けると、まず消費が勢いを失いました。
主な原因は、ゼロコロナ政策の一環で人々が移動制限を受け続けていること、そして、不動産需要が停滞していることです。
移動制限について、例えば、中国の主要都市である北京、上海、深圳、重慶などでは依然として市内の多くの地域が警戒区域に指定されています。
北京在住のビジネスパーソンが市外に出張していずれかの警戒区域にいったん足を踏み入れると、その地区の警戒が解除されるまで北京に戻ることができません。
戻るためには、天津や青島に移動し1週間~10日程度の時間を過ごす必要があります。
ビジネスパーソンらが上海や深圳など警戒地域に指定されている都市から他の都市に飛行機で移動すると、到着した空港ですべての乗客が隔離され、専用バスに乗せられて指定されたホテルに直行するといった規制が中国全土に適用されているようです。
不動産需要の停滞は、それに付随する家具、家電、内装の消費も停滞させています。
また、先ほど触れた3級・4級都市での住宅・オフィス建設の不振が、鉄鋼やセメント、ガラスといった資材の需要も押しとどめています。
これらの都市は、販売面積で見ると不動産市場の7割ほどを占めるので、資材に与える影響が大きいのです。
投資は、全体で見ると比較的堅調で、中でも製造業設備投資は前年同期比10%程度の伸びを示しました。
しかし、その中心は政策によるテコ入れの対象となっている産業分野の投資です。
電気自動車(EV)や新エネルギー、半導体の分野に補助金が支給され、それが投資増につながりました。
インフラ建設投資も以前のような噴かし方ではないものの、政府による財源確保支援などを背景に同7~8%程度の伸びを保っています。
その他の分野に目を向けると、経営者が将来見通しを悲観しており、投資に対し抑制的な態度を取っています。
以上を踏まえて、2022年の通年を展望すると、実質GDP成長率は3.0~3.3%にとどまると予想しています。
上半期は2.5%でした。下半期が、うまくいって4.0%に達したとしても、年間でならすと3.2~3.3%に着地することになります。
3期目の習近平政権はこの厳しい状況に対してどのような基本姿勢で立ち向かう考えなのか。
それは、約1年後に開催する第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)で明らかになります。
なお、当面の方針については年末に開く中央経済工作会議で示すでしょう。
経済の司令塔・劉鶴副首相が残した置き手紙
第1期および第2期習政権の10年間にわたり経済政策運営の総指揮官の役割を担った劉鶴(リュウ・ハ)副首相が9月30日に行った講演の内容がつい先日公表されました。
これが、第3期習近平政権の経済政策が目指す方向を示唆しているかもしれません。
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欧州に突きつけられたEVの高率関税に反発、 報復を示唆した中国のリスク
https://cigs.canon/article/20240625_8180.html『メディア掲載 国際交流 2024.06.25
欧州に突きつけられたEVの高率関税に反発、 報復を示唆した中国のリスク
グローバル市場に真の自由競争はない、貿易相手国への配慮を学ぶ時
JBpress(2024年6月18日)に掲載
瀬口 清之 研究主幹
1.米国EUがともに中国の過剰生産を問題視
中国企業による過剰生産に対する批判が強まっている。
米国のジャネット・イエレン財務長官が4月に訪中した際に中国に対して過剰生産問題に対する懸念を伝えた。
中国の習近平主席が5月にパリを訪問した際には、エマニュエル・マクロン仏大統領はウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長を同席させて3者会談を実施し、そこでも主要課題としてEV(電気自動車)や太陽光パネルの生産過剰問題が取り上げられた。
その原因は中国政府の補助金によるものだとの批判である。
これに対して習近平主席は、中国は世界の環境改善やインフレ抑制に貢献しており、中国の過剰生産能力問題は存在しないと回答した。
欧州ではこの会談はすれ違いに終わったと受け止められており、その結果として、欧州委員会は6月12日に中国製EVに対する追加関税引き上げ幅を最大38.1%とする方針を発表した。
ドイツのオラフ・ショルツ首相は関税引き上げを回避しようと交渉したが、その努力は報われなかった。
習近平主席にとってもこの結果は予想以上に厳しいものだったと推察される。
今回の訪欧直前の4月中旬に、北京でショルツ首相と主要自動車メーカー代表と会見した際には、ドイツ企業の対中投資積極姿勢を聞かされていたからである。
それを踏まえて欧州に来てみたところ、この厳しい結果が待っていた。
ドイツの主要自動車メーカーは中国市場で高いシェアを保持していることから、中国ビジネスにマイナスの影響が及ぶことを懸念して、今回の制裁措置に対しては反対の意向を表明している。
ドイツにおける自動車産業は国家の基幹産業であり、関連業界のすそ野も広く、ドイツ政府の政策運営に対して強い影響力を持っている。
ただし、すでに欧州委員会から発表された方針を撤回させるためには、各国の元首または政府の長などから構成される理事会において、加盟国の人口を考慮し加重投票を行う多数決(qualified majority)によって否決する必要がある。
このため、ドイツなど一部の国が反対しても、過半数を得るのは難しいと予想されており、年内にはこの制裁措置が発効する可能性が高いと見られている。
2.EU関税引き上げ措置に対する中国の対応
中国はこの措置に対して強く反発し、報復措置を採ることを示唆した。
これについてEUの貿易問題に詳しいブリュッセルの有識者は、次のように説明する。
もし中国が補助金による過剰生産問題が存在しないと主張するのであれば、それを示す客観的データを示すことが合理的な対応である。そのデータが中国の主張を裏付ける正当な根拠であると判断されれば、この制裁措置は適応されない可能性も残っている。
中国のEV分野の業界団体が欧州向けに補助金に関する説明をしたにもかかわらず、その説明が受け入れられなかったことから、中国は欧州側の補助金に関する調査方法に問題があると指摘したと報じられている。
実は欧州の専門家の間にも、中国政府が実施している補助金の性格と、日米欧諸国が半導体関連企業に対して補助金を出して産業振興を図っている産業政策との区別は難しいという見方もある。
もし補助金を受けている半導体関連企業が日米欧諸国で増産し、供給が需要を上回って一部の製品が輸出に回されるケースを想定すれば、今の中国のEV輸出と本質的な違いはあまりない。
ただし、中国政府の出している補助金の金額が米日に比べてはるかに大きい金額であると推測されており、それが問題だとの指摘もある。
こうした中国製EVに対するEUの関税引き上げ措置に対して、事態が変わらなければ「中国は自国の権利と利益を守るため、断固とした措置を取る」と対抗措置を示唆していると報じられている。
この対応は法治の精神に基づいたものではない。
中国は政府文書の中で法治を重視する姿勢を繰り返し強調している。もし中国が法治を尊重するのであれば、中国側の説明について欧州側が受け入れていない点を具体的に指摘し、欧州側の判断が不適切であると考えられる理由を明確に列挙して反論すべきである。
自国の言い分が認められない場合には、すぐに報復措置を講じて力で対抗する姿勢を続ける限り、中国が法治を重視する国であると他国から認知されるのは難しい。
自国の主張が正しいと考えるのであれば、事実に基づいて論理的に反論することが国際的な信頼向上への大前提である。
3.過剰生産問題に対する欧米の対応
中国はつい数年前まで、長期にわたって過剰生産能力問題に苦しんだ経験がある。
リーマンショックがもたらした世界的な経済危機に対処するため2008年11月にいわゆる「4兆元の景気刺激策」を実施した。
その政策のおかげで中国は1年後には2ケタ成長を回復したのみならず、世界経済が大恐慌に陥るのも防いだ。
しかし、その副作用で大幅な過剰生産能力と巨額の不良債権の2つの難題を招き、2018年頃に概ね解決するまで、長期にわたって中国経済政策上の最大の課題となった。
このような長く苦しい経験が数年前まで続いていたことを考慮すれば、やっと解決した難題を再び繰り返すような政策を採用するとは考えにくい。
このため、中国政府主導で過剰生産能力を創り出したわけではないと考えるのが合理的である。
しかし、市場を見れば、中国企業が過剰生産を実施し、それが安値品の輸出急増という形で鉄鋼、石油化学、自動車、太陽光パネルの価格下落をもたらしたのは主要な先進国が指摘している。
この間、輸出価格は大幅に下落していることから、国内の過剰在庫を吐き出すために、安値販売によって輸出を増やした可能性が高いと考えられる。
ただし、この輸出急増は2023年第4四半期の成長率押し上げのための短期的な増産要請によるものであり、米国や欧州が批判する、補助金政策による過剰生産能力の拡大が主因ではない。
過剰生産が指摘されているのは主にEVと太陽光パネルであるが、特にEVの問題が大きい。これは欧州における基幹産業への影響が大きいためである。
先進国の主要産業ではない玩具、家具、靴、衣服等の労働集約産品については、中国企業が過剰生産しても批判はされない。
また、中国企業がEU域内でEV工場を建設し、生産を拡大した結果として供給過剰になって域外への輸出が増えたとしてもEUから過剰生産と批判されることはないと考えられる。
すなわち、過剰生産問題は、主要国の基幹産業の業績や雇用に影響する場合に問題視される。
その場合、工場の立地にも配慮が必要である。すでにハンガリーとスペインには中国企業のEV工場の建設が発表されたが、これらの国では自動車産業が基幹産業ではなかったため受け入れられた。
しかし、ドイツ、フランスでは自動車産業が基幹産業の一つであり、自動車企業の影響力も大きいため、中国企業が進出しようとすれば摩擦が生じる。
欧州への進出にはこうした点への配慮が求められる。
一方、米国の事情は大きく異なる。
米国は自国の基幹産業や雇用に影響がなくても、中国企業の工場建設のみならず、米国企業との技術提携まで厳しく問題視される。
米国では議会関係者を中心に中国の発展を阻止したいと考える政治家、政府関係者、学者等が多く、基本的にデカップリングを推進しようとしているためである。
EUはデカップリングに反対し、デリスキングの立場である。
このため、中国に過度の依存をしない限り、域内の雇用創出に貢献する中国企業の工場建設は基本的に問題視されない。
今回の中国製EVに対する38.1%追加関税の背景には、関税率が40~50%に達すれば中国企業はEU域内に工場を建設して現地生産しないと採算が取れなくなるという分析があるとの指摘がある。
従来の関税率10%に38.1%を載せれば、関税率は48.1%になり、現地生産化に舵を切る判断が働くようになるという計算だ。
そうした欧州の姿勢を見越してか、中国企業はここ数年、車載用電池やEVの現地生産化を進めてきている。
これは、かつて日本が貿易摩擦を経験した後、米国欧州等で現地生産化を進めた事情に近い。
この対応策は米国には使えないが、欧州に対しては有効である。
4.過剰生産問題の本質は企業の過当競争
もう一つ、あまり広く知られていない問題がある。
中国企業は国内市場における同業者間の競争において市場シェア拡大を最優先し、過当競争による収益率の低下を気にしない傾向がある。
これは建設機械業界で典型的に見られた現象であるが、太陽光パネル、ガソリン車、eコマース、各種家電製品など幅広い分野でその現象は存在する。
今回のEVもそれとほぼ同じである。これは政府の政策によるものではなく、中国企業が国内市場における自由競争の中で自ら選んでいる手法である。
結果として業界全体で過剰在庫を抱え、安売り競争が激化し、収益が悪化して多くの企業が倒産に追い込まれる。
それでも過当競争を続けるケースが多いのが中国企業の特性である。
かつては中国企業の技術水準が低かったため、そうした過当競争による安売り競争に陥っても、付加価値の高い製品が中心の先進国の国内市場にはあまり影響しなかった。
しかし、最近の中国企業の技術水準の向上を背景に、建設機械、太陽光パネル、ガソリン車など、徐々に先進国企業と競合する付加価値の高い製品分野にも影響が出ている。
今回のEVもその事例である。
確かに中国政府にしてみれば政策的に過剰生産を促進したわけではないため、他国の産業政策と何も差はないと主張していると考えられる。
しかし、実際に他国の基幹産業や雇用に大きな影響を及ぼすようになれば、国際的に問題視されるのは不可避である。
特に中国は経済大国であり、その生産力は世界経済の中でも突出しているため、西側先進国への影響力は他国と比較にならないほど大きい。だから問題視されるのである。
中国政府は今後、この問題の本質をよく理解し、貿易相手国との協調にも配慮しながら、中国企業が国内外において、秩序ある生産、投資、輸出、現地生産等を進めていくよう調整していく必要がある。
これは中国が先進国の仲間入りをしつつある証でもある。
日本も1980年代以降、貿易、投資面において米国、欧州の非常に厳しい圧力に直面し、こうした配慮の必要性を思い知らされた経験がある。
実はグローバル市場に真の自由競争はない。これが今の中国に必要な学習である。
それは技術力が先進国とほぼ同水準に達した経済大国に求められる貿易相手国への配慮である。
今回のEV補助金問題が、多くの面で中国にとって重要な学習機会になることを期待したい。 』
『プロフィール
職歴
1982年4月 日本銀行入行
2002年10月 政策委員会室企画役
2004年9月 米国ランド研究所に派遣(International Visiting Fellow)
2006年3月 北京事務所長
2008年12月 国際局企画役
2009年4月 – キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹
2010年11月 – アジアブリッジ㈱ 代表取締役
2019年10月 – 一般財団法人日本アジア共同体文化協力機構 理事論文
財務省財務総合政策研究所編フィナンシャルレビュー「中国-習近平体制第II期の内外政策」「経済政策の視点から見た中国の対外関係」(2019年) 日本経済研究センター編「中国 新常態(ニューノーマル)に挑む長期安定の道標」第2章「中国経済の現状と将来リスク」-2020年までは安定成長を維持(2016年) 真家陽一編著「中国経済の実像とゆくえ」第1章(2)「中国経済は内陸部主導の内需拡大を持続」(2012年) 中国社会科学院日本研究所 王洛林/張季風編 「日本経済と中日経済貿易関係」(8)「円高の経験から見た人民元為替レート改革」(2011年) 「環渤海地域経済開発構想の展望と課題」(2008年) “Dissolution of Mutual Distrust” (2005年 ランド研究所内部ペーパー)-Relations among China, Japan, and the United States, since the 1990s
その他
2010年11月 アジアブリッジ(株)設立
2006年4月 – 2011年3月 杉並師範館(注) 理事・塾長補佐
2018年6月 – 2019年7月 国連UNOPS中国スマート・ヘルスケア・プロジェクト・シニアアドバイザー
2018年8月 – 大学院大学至善館 評議員
2019年10月 – 日本アジア共同体文化協力機構理事(注)杉並区の新しい学校作りに寄与し日本の教育再興の礎となることを目的とする杉並区独自の教員養成塾。
キヤノングローバル戦略研究所(CIGS) 』
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米、ロシアに「意思疎通の維持」伝達 国防相が電話協議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN260MP0W4A620C2000000/『2024年6月26日 9:21
【ワシントン=飛田臨太郎】米国のオースティン国防長官とロシアのベロウソフ国防相は25日、電話で協議した。米国側は意思疎通の維持が重要だと伝えた。米ロ国防相が電話で話すのは2023年3月以来、およそ1年3カ月ぶりとなる。
米国防総省が発表した。ライダー報道官は記者会見で「ウクライナに対するロシアの戦争が続く中、長官は意思疎通を維持することの重要性を強調した」と語った。協議の詳細は明らかにしなかった…
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『米政府はウクライナが米国が送った武器を使ってロシア領を攻撃するのを限定的に容認する方針に転換した。他国に渡す予定だった地対空ミサイルの「パトリオット」をウクライナに最優先で振り向けると発表するなど、軍事支援を強化する。
ロシアは反発している。プーチン大統領は6月、北朝鮮を訪問し、軍事協力に関する新たな条約を締結した。ベラルーシと戦術核演習を実施するなど、核の威嚇も強める。
ベロウソフ氏は5月にショイグ氏に代わって国防相に就任した。オースティン氏と電話でやり取りするのは初めて。米政府は偶発的な衝突を回避するための対話が必要と判断した。
【関連記事】
・ウクライナ、対ロシア戦の劣勢やや挽回 砲弾供給再開で
・もしロシアが核使用に踏み切るとしたら 3つのシナリオ 』 -
リクルートにサイバー攻撃 主要サービスに一時障害
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC25BX80V20C24A6000000/『2024年6月25日 20:14
リクルートは25日、電子決済サービス「Air(エア)ペイ」など、主要サービスが一時使えなくなった24日のシステム障害が、自社サーバーに対する外部からのサイバー攻撃が原因だったと明らかにした。情報漏えいなどは確認されていないとしている。
リクルートによると、24日午後4時10分ごろ、不動産情報サイト「SUUMO(スーモ)」でアクセスしづらい状況を確認した。
午後7時半以降、国内のほぼ全てのサービスで障害が起き、午後10時ごろ解消したという。
リクルートは「現状把握とサービスの安定稼働を最優先に、全社を挙げて調査と対応を進める」とコメントした。〔共同〕』
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トランプ氏、副大統領候補を最終選考 討論会に全員集合
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN256240V20C24A6000000/
『2024年6月26日 4:58
【ワシントン=飛田臨太郎】米共和党のトランプ前大統領による副大統領候補選びが最終段階に入った。トランプ氏は27日に開くバイデン大統領とのテレビ討論会の会場に候補者が集まると明らかにした。最終候補者が顔を出すことになる。
トランプ氏は22日、「彼らはそこ(南部ジョージア州アトランタの会場)にいるだろう」と述べた。自身の中では既に候補を決めたとしつつ、具体名には触れなかった。会場に姿を見せなかった人…
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『副大統領候補選びは7月15日から開催する共和党全国大会が期限になる。その前か大会当日に発表する。
トランプ氏が再選を果たした場合、副大統領になる人物は4年後の共和党大統領候補の有力な1人になる。米憲法は3選を禁止しているためだ。』
『米メディアの多くは4人を有力な候補者とみている。
中西部ノースダコタ州のダグ・バーガム知事やベストセラー作家から上院議員に転じたJ.D.バンス氏、2016年大統領選の共和党予備選に出馬したマルコ・ルビオ上院議員、今年の大統領候補指名争いから撤退した黒人のティム・スコット氏だ。
トランプ氏は少なくともこの4人に資産状況やスキャンダルの有無などを審査するための書類の提出を求めた。
バーガム氏は今年の大統領候補指名争いに立候補したが、知名度が低く支持率が伸び悩んだ。撤退後はトランプ氏を支持し、米メディアによると夫妻ともども良好な関係を築いている。
16年に知事に就任する前はソフトウエア会社を率いた。米経済界での豊富な人脈を持ち、資金集めに貢献する。トランプ氏は部下が自身より目立つのを嫌がるとされる。知名度の低さが逆に強みになる。
バンス氏は中西部オハイオ州選出で、安価な海外製品の流入で製造業が衰退した「ラストベルト(さびついた工業地帯)」の悲哀を描いたベストセラー「ヒルビリー・エレジー」の著者だ。
外交や貿易、移民政策を巡り、トランプ氏が掲げる政策を支える論客と目される。39歳の「ミレニアル世代」で78歳のトランプ氏の伴走者として若さを加えられる。
16年にトランプ氏を「完全な詐欺師」などと批判した経緯がある。現在は忠誠を誓うものの、トランプ氏が忘れていない可能性もある。
ルビオ氏は外交・安全保障政策に精通し、米連邦議会で対中政策の議論を引っ張る存在だ。トランプ氏の過激な主張に反感を持つ、穏健派に秋波を送る材料になる。キューバ系移民の子どもで、ヒスパニック系有権者の取り込みにも役立つ。
16年の共和の大統領候補指名争いではトランプ氏と罵り合った。トランプ氏が重要視する忠誠心の面で他候補に比べて、印象が悪いとの見方がある。
スコット氏は演説のうまさに評判が高い。候補指名争いからの撤退後はトランプ陣営の集会での演説やテレビ出演を数多くこなす。トランプ氏が狙う黒人票の取り込みを拡大するうえで、後押しとなる。
このほか下院共和党ナンバー3で女性のエリス・ステファニク議員やトランプ前政権で住宅・都市開発長官を務めた黒人のベン・カーソン氏、元軍人で政治経験が豊富なトム・コットン上院議員らの名前が挙がる。』
『多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。渡部恒雄のアバター
渡部恒雄
笹川平和財団 上席フェロー
コメントメニュー分析・考察 トランプ氏の副大統領選びのポイントはトランプ氏個人への「忠誠心」だと思います。
それは単なるトランプ氏のエゴを満足させるという意味ではなく、実際に大統領になって自分に対する訴追を大統領権限を使って無効にするには副大統領が重要だからです。
かつてニクソン大統領は副大統領だったフォード氏が大統領に昇格し、ウォーターゲート事件の恩赦を受けています。
トランプ氏は2021年1月の議会での票確定の際に、上院議長役のペンス副大統領に選挙結果を覆すように圧力をかけましたが、ペンス氏は自分の忠誠心はトランプ氏よりも合衆国憲法にあると拒否しました。
トランプ氏にとって自分に絶対的な忠誠心を持つ副大統領が必要なのです。https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0509O0V00C22A2000000/
2024年6月26日 8:30いいね
2上野泰也のアバター
上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
コメントメニューひとこと解説 トランプ氏は副大統領候補に誰を指名するのだろうか。最終選考にあたって何を最も重視するのかが、結論を大きく左右すると考えられる。
(1)自らに対する忠誠心の強さ(過去の言動も考慮するかどうかも関心事)、(2)4年後の次の大統領選に自らの後継者として大統領選に出馬できるだけの資質が備わっているか、(3)今回の大統領選で自らの弱点(女性や黒人からの集票力の弱さ)を補うことができるか、といったあたりがポイントになるだろう。
なお、副大統領が任期の途中で、何らかの理由で辞任するケースも考えられる。
合衆国憲法の規定によると、その場合は大統領が後任を指名した上で、上下両院の過半数の賛成を得て就任することになる。
2024年6月26日 8:14 』 -
プーチン氏の巧みな外交 朝鮮半島有事への自動介入の約束を回避
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00179/062400218/?n_cid=nbpds_top3『 By
Eisuke Mori
Read time:11min
2024.6.25この記事の3つのポイント
ロシアと北朝鮮が新条約を結んだ ロシアが懸念する戦争への自動介入条項は復活せず 技術協力は、北朝鮮のSLBM開発を促し日本の脅威となる
ロシアのプーチン大統領が24年ぶりに訪朝し、包括的戦略パートナーシップ条約を結んだ。注目点は(1)戦時の自動介入(2)条約の有効期間(3)航空宇宙分野の技術協力――だ。自動介入条項は復活せず、プーチン大統領は懸念を緩和した。北朝鮮はロシアの核の傘を獲得。その先に核シェアリングも考えられる。技術協力は、北朝鮮の潜水艦発射核ミサイル開発を促進する。日本にとって大きな脅威となる。北朝鮮の安全保障戦略に詳しい武貞秀士・前拓殖大学大学院特任教授に聞いた。
(聞き手:森 永輔)
ロシアのプーチン大統領が24年ぶりに訪朝し、平壌で金正恩(キム・ジョンウン)総書記との首脳会談に臨みました。両首脳は6月19日、ロ朝包括的戦略パートナーシップ条約(以下、24年条約)に署名。武貞さんは一連の動きのどこに注目しましたか。
武貞秀士・前拓殖大学大学院特任教授(以下、武貞氏):私は次の3点に注目しました。第1は、軍事協力について、プーチン大統領と金正恩総書記との間で一致している点は何か、食い違っている点は何か。第2は条約の有効期間。第3は、宇宙航空分野の技術支援をロシアがどこまで約束したか、です。
順に詳細をうかがいます。軍事協力をめぐる食い違いが生じるポイントはどこですか。
武貞氏:自動介入条項です。両国が1961年に結んだ「ソ朝友好協力相互援助条約(以下、61年条約)」には次の条項がありました。「いずれか一方の締約国がいずれかの一国又は同盟国家群から武力攻撃を受け、戦争状態に入つたときは、他方の締約国は、直ちにその有するすべての手段をもつて軍事的及び他の援助を供与するものとする」
武貞 秀士(たけさだ・ひでし)氏
前拓殖大学大学院客員教授。専門は朝鮮半島の軍事・国際関係論。慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。韓国延世大学韓国語学堂卒業。防衛省防衛研究所に教官として36年間勤務。2011年、統括研究官を最後に防衛省退職。韓国延世大学国際学部専任教授を経て、拓殖大学大学院客員教授に。24年3月に退職。著書に『韓国はどれほど日本が嫌いか』(PHP研究所)、『防衛庁教官の北朝鮮深層分析』(KKベストセラーズ)、『恐るべき戦略家・金正日』(PHP研究所)など。
けれども、ソ連(当時)が崩壊したのに伴い、同条約は96年に失効。2000年に両国が締結した「ロ朝友好善隣協力条約(以下、00年条約)」には相互防衛を定める条項自体が存在しません。このため北朝鮮は相互防衛条項、さらには自動介入条項の復活を望んでいました。
対北朝鮮関係は、ロシア極東開発の要
実はプーチン大統領も、61年条約の失効には反対でした。同条約には「あらゆる面で両国は友好関係にある」との精神に基づくという特徴がありました。
その精神は次の条文に表れています。「いずれの一方の締約国も、他方の締約国を目標とするいかなる同盟をも締結せず、いかなる連合及び行動又は措置にも参加しないことを約束する」「両締約国は、平和の強化及び全般的安全を促進する熱意を指針として、両国の利益に触れるすべての重要な国際問題について相互に協議するものとする」。この精神が00年条約には反映されていないからです。
プーチン大統領はこの精神を引き継ぎたかった。しかし、00年条約は、プーチン氏が大統領選に勝利する直前の同年2月に締結されたもの。プーチン大統領はこれに口を挟むことができませんでした。じくじたる思いだったと推測します。
なぜ全面的な友好が必要なのか。それは、ウクライナ戦争において北朝鮮の協力が必要であることに加えて、プーチン大統領がロシア経済再建のため極東地域の経済発展を重視しており、北朝鮮との友好関係がその基礎になると考えているからです。
61年条約の精神を受け継ぎ、極東地域の経済発展を促すため、(A)沿海州行政府のトップを閣僚級に格上げ(B)世界の首脳を集める東方経済フォーラムをウラジオストクで開催(C)シベリア鉄道を利用して朝鮮半島と欧州をつなぐ陸運体制を確立――を次々と実行しました。
61年条約には「両締約国は(中略)友好及び協力の精神において、両国との間の経済的及び文化的関係を発展強化させ、あらゆる可能な援助を相互に供与し、かつ、経済及び文化の分野において必要な協力を実現することを約束する」という条項もありますね。
武貞氏:(C)の一環として、北朝鮮東北部にある羅津港とロシア沿海州のハサン駅を鉄道でつなぎました。
北朝鮮の鉄道とロシアの鉄道とはゲージ(レール間の幅)が異なるので、シベリア鉄道で使用する列車が北朝鮮国内を運行できるよう必要なレールを追加する工事も実施しました。この工費30億ドルはロシアが負担しています。
14年には、北朝鮮がロシアに負っていた約110億ドルの債務のうち約100億ドルを免除する措置も講じています。
国連憲章に言及し自動介入を回避
他方、プーチン大統領は自動介入条項の復活は避けたいと考えていました。
北朝鮮の冒険主義が引き起こす戦争に巻き込まれる恐れがあるからです。
1950年に勃発した朝鮮戦争は、当時の北朝鮮トップで、金正恩総書記の祖父である金日成主席(当時)の行動にソ連(当時)が巻き込まれたようなものでした。ウクライナとの戦争を戦っている今、このような事態が再び起こるのは避けたい。2つの戦争を同時に進めるわけにはいきません。
両者がそれぞれの思惑を抱いて臨んだ首脳会談と、新たに結んだ24年条約を見て、一致点と不一致点をどう評価しますか。
武貞氏:ウィン・ウィンの関係を築くことに成功したと考えます。
24年条約には相互防衛条項があります。それゆえ金正恩総書記は「同盟関係という新たな高いレベルに達した」と吹聴している。
その一方で、61年条約のような自動介入条項は含んでいません。相互防衛条項は「いずれかが武力攻撃を受け、戦争状態に陥った場合、国連憲章51条やロ朝の法に準じ、遅滞なく、あらゆる手段で軍事的な援助などを提供」(読売新聞6月21日付)となっています。武力攻撃の勃発と、軍事的な援助の提供の間に、国連憲章51条というワンクッションが存在する。これによってプーチン大統領が抱く懸念を緩和しています。
国連憲章51条は、武力攻撃を受けた国は自衛権もしくは集団的自衛権を行使できる、というものですね。
国連憲章51条 この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。
武貞氏:プーチン大統領は、武力紛争において北朝鮮から支援を求められた場合に、「ちょっと待て。武力紛争が起きた経緯を検証してから決める」というシナリオを想定して、この条項を決めたのだと思います。
プーチン大統領はすごい外交をしました。「包括的戦略パートナーシップ条約」という名称にたがわず、61年条約と同様の全面的な協力の精神を盛り込む一方、自動介入条項を入れることは避けたわけです。
朝鮮戦争のようなことはもう起きない
注目点の第2は条約の有効期間ですね。これは「無期限」としました。
武貞氏:北朝鮮の側から見れば、希望を通した。他方、ロシアの側から見れば、この妥協は「のめる」条件だったのだと思います。
理由は2つあります。
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