ポーランドその他の旧東欧諸国がなぜモヤモヤするかというと…。
https://st2019.site/?p=21521
『2023-9-25記事「Ukraine’s President Volodymyr Zelenskyy Faces Criticism for Grain Dispute with EU」。
タイトルそのまんまの内容。
※ポーランドその他の旧東欧諸国がなぜモヤモヤするかというと、ウクライナは、国家の存亡がかかった本土防衛戦争をしているさいちゅうに、なに平時感覚で輸出用の耕作なんかやってんの? ――ということではないだろうか?
ウクライナはロシア以上に「国家総動員」の体制になっていなければおかしいのに、それをしようとしていないで、あまったれた要求を続けているのが非常に不快に感じられるのだろう。
ロシアは人口1億4340万人(2021統計)の人口大国であるから「片手」で戦争してもいい。
しかしウクライナはその四分の一の人口で露軍を迎え撃とうという立場なんだから、遊んでいる奴とか、ふつうに農業やって輸出しているような奴が国内に残存しているというのはおかしいだろう?
某報道では、現在のウクライナの人口はポーランドの人口より少なくなった。ポーランドの2021年人口は3775万人である。
仮に今のウクライナ国内には3700万人しかいないとしよう。ネット調べによると、開戦前、ウクライナの農業人口は全国民の14%であった。仮に、3700万人のうち14%がひきつづいて農民だとすれば、3700万人×0.14=518万人。さらに、ざっと、そのうち「1/6」が兵役に適すると考えると、518万人も兵役適齢者がいる。
ロシアは年末にかけてさらに三十数万人の新規徴兵をするつもりである。敵は人数競争で勝てると期待しているのだ。
その皮算用を打ち砕いてやらないとまずい。ウクライナは「国家総動員」体制にきりかえれば、兵隊の人数を来年以降も露軍と互角に保てるのである。
農民に農業をさせていてはいかん。戦争が終るまで、農業生産は国内需要を満たす分だけに縮小する。それによって浮いた人的資源を兵隊か軍需工業に充当する。
この結果、従来、農業と農産品輸出に使っていたトラックは軍需工場で使えるし、トラクターは砲兵隊や補助部隊で使えることにもなる。
アゾフ海はもちろん、クリミア半島の周囲は機雷だらけにしてやれる。
西側諸国は、小型エンジンなどの長距離自爆UAVに必要なパーツをウクライナ国内に搬入してやれば、軍需工場でそれをアセンブルして、ひっきりなしにモスクワを空爆できるようになる。そうなって初めてロシア国内の世論の風向きも変わる。
※ウクライナは世界第三位の「菜種」の輸出国だという。これも恵まれている。
菜種油は、非常時には「燃料」の代わりになるからだ(農機のディーゼル機関を回すこともほとんど問題なくできる)。
そこでこういう手が可能である。ウクライナ東部の、すでに露軍に占領されている域内で、ロシアから東欧にガスを供給しているパイプラインを挺進隊が爆破する。もちろんそれはロシアのファルスフラッグだと叫ぶ。もちろん米国に対しては一切何も説明しない(何の説明も受けていなければブリンケンも何もわからないと声明するしかなく、それは嘘をついたことにならない)。
その上で、パイプライン経由のガスが買えなくなった東欧バイヤー国に対して、「見舞い代りに菜種と小麦とトウモロコシを無料で進呈したい」とゼレンスキーが申し出る。
これで余剰穀物の問題もなくなるしスロヴェニアのような国に対しては警告になる。
こういう、敵にとってリアルに痛い、しかも、味方にとっても意表外なイニシアチブを発揮できる戦時指導者のタマが無いというところが、残念ながら小国の現実だ。
現状では、敵に「いたされている」ばかりで、そんな戦争指導なら案山子にも務まる。』