アジア・太平洋地域の貿易構造
農林水産政策研究所
河原昌一郎・井上荘太朗・明石光一郎
(アジア・太平洋貿易研究チーム)
平成22年9月14日
カテゴリー: 経済関係
-
-
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN11E330R10C21A3000000/
※ ある意味、究極の「バラマキ政策」だ…。
※ あれだけの、経済大国・内需主導経済国で、ここまでの「バラマキ政策」を実行した例は、無いだろう…。
※ 日本の国家予算→約90~100兆円 ただし、「一般会計」。「特別会計」を、合わせると、300兆円くらい。 米国の国家予算→大体、500兆円くらい。そこから、「200兆円をばら撒く。」という話しになる…。まあ、5分の2くらいか…。
※ 日本の一般会計予算にあてはめると、40兆円くらいに該たることになる…。自衛隊の予算規模が、5兆円くらいだから、自衛隊を8個運用する…、というくらいの規模に該たることになる…。そういう規模(自衛隊8個分)の国家予算を、「ばら撒く」という話しになる…。

※(ちなみに、かの民主党政権においては、「9兆円の埋蔵金」をひねり出す…、という話しだった…。それを聞いたときは、「どうやって、自衛隊の予算2個分相当を、ひねり出すんだろうな…。」と思ったものだった…。結果は、みなさんご存じの通りだ…。)
※ 『リーマン危機後の回復局面でオバマ政権のとった控えめな経済対策が不興を買い、2010年の中間選挙で民主党が敗北したことの反省が、当時副大統領だったバイデン氏を突き動かしています。』
※ ここが、「トランプ政権誕生」の原動力となった…。
※ ただ、「危機」の性質が大分違っていると思う…。
※ リーマン危機は、「金融危機」で、「金融機関」のバランスシートが痛んでしまった…。バランスシートが痛むと、それを「回復」するのは、もの凄く時間がかかる…。コツコツ、乏しい「利益」の中から、積んで行く他は、無いからな…。
※ このコロナ・ショックでは、「需要が、消えてしまった。」…。旅行・飲食業界で、「需要」が消滅した…。航空運輸業界もそうだ…。イベント関係、スポーツなんかの興行業界もそうだ…。
※ なにしろ、「密になっては、ならん!」ということだからな…。
※ よって、「策」としては、ワクチン接種を促進しつつ、「消滅した需要を喚起する」というものになる…。
※ しかし、経済政策というものは、「ちょうど、良い加減」というものが、難しいものなんだよ…。過熱、減速自体も把握するのが難しい…。そして、「策を講じて」も、それが効果を生じるまでには、タイム・ラグがある…。策を打った時は、もう手遅れ…、後手後手ということが、よくある…。
※ 米国は、「世界の基軸通貨国」だから、影響は「世界経済全体」に広がることになる…。
※ 各国は、そういう「波」をモロにかぶって、右往左往することになる…。
※ こういう「劇薬」が、どういう結末を迎えることになるのか、明確に予測できる人は、いないだろう…。
『【ワシントン=鳳山太成】バイデン米政権が提案した1.9兆ドル(約200兆円)規模の新型コロナウイルス経済対策法案が11日、成立した。バイデン大統領が署名した。家計を支援するため、1人当たり最大1400ドルの現金給付を週内にも始める。新政権で初めてとなる財政出動で経済再建を急ぐ。
【関連記事】
米の現金給付、恩恵は業種で濃淡 ローン返済や必需品購入バイデン氏はホワイトハウスで「米国救済計画」と名付けた新対策に署名した。「この歴史的な法律は我が国の根幹を立て直すものだ」と述べ、公約実現の意義を強調した。
法案は上下両院が10日までに可決した。バイデン氏は12日に署名する予定だったが、支援を速やかに実行に移すため1日前倒しした。今後は同氏やハリス副大統領らが全米各地を回って、新対策の成果を有権者に直接訴える予定だ。
新対策は家計への現金給付が柱で、総額4000億ドル規模に上る。年収8万ドル以上の所得層は対象外とした。サキ大統領報道官は11日の記者会見で、早ければ今週末にも銀行口座への振り込みが始まると説明した。
3月14日の失効が迫っていた失業給付の特例加算も9月まで延長する。州政府の支給に加えて、連邦政府が週300ドルを積み増す。
コロナ対策として、ワクチンの接種や検査の拡大に必要な予算も盛り込んだ。飲食店や航空などの企業支援ほか、コロナ対策の実務を担う州・地方政府への財政支援も実施する。
コロナ下で2020年3月以降に実施した米国の財政出動は今回で第5弾だ。総額は約6兆ドル弱に上る。経済成長や雇用回復を促すとの期待が大きい一方、インフレを引き起こしたり、長期金利が上昇したりして市場が混乱するリスクを懸念する声もある。
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。永浜利広のアバター
永浜利広
第一生命経済研究所 首席エコノミスト
コメントメニュー分析・考察 緊急性の低いグリーンやデジタル向け支出の割合が高い日本の緊急経済対策と異なり、家計向け現金給付や失業給付加算といった家計向け絵の支援が柱となっているところが日本の経済対策と大きく異なります。
それだけ景気刺激効果も強いということになりますから、サマーズ氏やブランシャール氏など一部の主流派経済学者がやりすぎに心配するのも頷けます。
2021年3月12日 8:21いいね
3中空麻奈のアバター
中空麻奈
BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部 副会長
コメントメニュー別の視点 世界中で債務残高が増えている。新型コロナウイルス以降、米国で出動した財政総額は約6兆ドルというのだから、そりゃそうだ。必要な財政措置は必要に違いないが、債務総額が積みあがって金利が上昇すれば、金利支払いだけで大きな負担になることは自明である。7月31日には、米国で債務上限問題回避の期限切れも来る。これについては、回避を継続か、上限引き上げの対応ができると見られるものの、まだわからない。財政出動しているうちは金融緩和が欠かせないが、正常化がちらつく中、どうバランスを取るか。悩ましい。
2021年3月12日 9:01いいね
0菅野幹雄のアバター
菅野幹雄
日本経済新聞社 ワシントン支局長・本社コメンテーター
コメントメニューひとこと解説 リーマン危機後の回復局面でオバマ政権のとった控えめな経済対策が不興を買い、2010年の中間選挙で民主党が敗北したことの反省が、当時副大統領だったバイデン氏を突き動かしています。
記事にあるようにバイデン大統領やハリス副大統領は全米各地を行脚し、今回の巨額対策の成果を米国民に売り込む構えです。インフラ増強策など「攻め」の手を続けて繰り出し、2022年の中間選挙に向けてとにかく勢いを保ちたいのでしょう。とはいえ、今回の対策で共和党からの賛同は皆無でした。バイデン氏が突き進むほど、米国の政治的分断も一段と進む恐れがあります。2021年3月12日 7:35いいね
7すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料ログインする
https://www.nikkei.com/login 』 -
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR10DXR0Q1A310C2000000/
『【ベルリン=石川潤】欧州中央銀行(ECB)は11日に政策理事会を開き、今後3カ月間の資産購入をこれまでより「かなり速いペースで実施する」と決め、発表した。欧州では米金利上昇を追いかけるように長期金利が上昇していた。新型コロナウイルスの感染拡大リスクが消えず、経済・物価の回復が力強さを欠くなか、金利だけが上昇する事態を避ける狙いがある。
コロナ対策の資金供給の特別枠は1兆8500億ユーロ(約240兆円)のままだが、より積極的に国債などの購入を進めていく。声明文では「市場の状況にあわせて柔軟に」資産購入を進める考えを強調した。主要政策金利は0%、中銀預金金利はマイナス0.5%に据え置いた。
ECBのラガルド総裁は理事会後に記者会見し、経済の先行きに「不確実性が残っている」と指摘。「良好な金融環境を守ることが引き続き重要だ」と強調した。
欧州の長期金利は、巨額の財政出動などでインフレ期待が高まる米国に引っ張られるように上昇している。指標となるドイツ10年債利回りは1月のマイナス0.5%程度から、2月後半にはマイナス0.2%程度まで上昇していた。ECBの発表を受け、ドイツ、イタリアの長期金利は低下し、ユーロの対ドル相場も下落した。
長くマイナスに沈んでいた消費者物価上昇率がプラスに転じたことが、金利上昇の追い風になった面もある。ただ、実際にはドイツの付加価値減税の終了やエネルギー価格の回復といった技術的、一時的な要因が大きい。物価上昇率は年末にいったん2%程度まで高まるが、実態はそれほど強くないというのがECBの見立てだ。
欧州の主要国では、新型コロナの感染抑制のための厳しい行動制限が続いており、需要不足の状況が続く。ECBが11日公表した新しい経済見通しによると、物価上昇率は21年が1.5%、22年が1.2%、23年が1.4%で力強さを欠く。21、22年は上方修正したが、23年は据え置いた。
ワクチンの接種が少しずつ進むなど、明るい兆しは見えつつある。それでも、新型コロナの変異ウイルスの拡大などのリスクは消えない。ようやく回復し始めた経済を、大規模な緩和政策でできるだけ長く支えるべきだとの意見が多い。
ラガルド総裁はこれまでも「良好な金融環境」を維持すると繰り返してきた。経済がまだ弱いのに、期待先行で金利だけが上昇してしまうと、政府や企業、家計の借り入れコストが膨らみ、景気回復に水を差してしまうからだ。
経済が危機の出口に向かうにつれて、金利は揺れ動きやすくなる。回復が腰折れしないように金利を抑え、いかに経済の正常化を実現していくか。危機の谷が深かった分だけ、ECBの政策の難易度も高まっている。
【関連記事】
バイデン政権、家計支援100兆円 長期金利上昇も
強気の個人 漂う危うさ、米金利上昇で相場動揺も多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。赤川省吾のアバター
赤川省吾
日本経済新聞社 欧州総局編集委員
コメントメニュー分析・考察 緩和トーンを発したのは、南欧の信用不安に火がつきかけたからです。コロナが猛威を振るったイタリアなどで財政は拡大基調。国債利回りが上昇すれば歯止めがかからなくなるため、先手を打ちました。
危機封じとしては正しい判断ですが、弱みも。ECBは21年の物価上昇率を1.5%とみていますが、米国の巨額経済対策が世界経済に与える影響などを加味すると上振れの恐れ。例えば伊財政運営の責任者だったコドーニョ元伊財務省チーフエコノミストは「ユーロ圏全体で2%、ドイツでは3%に達する」と試算します。ECBが次回(6月10日)の経済予測で物価見通しを上方修正するかが注目点。それが金融政策の次の一手を左右します。
2021年3月12日 8:10いいね
9梶原誠のアバター
梶原誠
日本経済新聞社 本社コメンテーター
コメントメニュー別の視点 ほっとしたのは新興国かもしれません。米国の金利上昇で新興国からのマネー流出が始まっています。直近の流出ペースは「バーナンキショック」の2013年に近いとの推計も今朝出たばかり。ユーロ圏の金利上昇が続けば流出に拍車がかかるところでした。コロナ対策で新興国の財政も悪化し、マネーもそんな「暗部」に目を向け始めただけに、「ワクチン開発→リスクオン→新興国買い」の逆流からは目が離せません。
2021年3月12日 7:49いいね
10すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料ログインする
https://www.nikkei.com/login 』 -
[FT]債券下落が予見する世界
米国債が安全避難先である時代は過去に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM110H70R10C21A3000000/『(本稿の筆者チュシュカ・マハラジ氏は、米JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル・マルチアセット・ストラテジスト。)
年明けからの債券下落に、今後の展望を思って身が引き締まる思いをしている投資家も少なくないだろう。
マーケットは大きな転換期に入った。ここ9カ月間は中央銀行による異例の金融緩和が最大の材料だったが、これからの1年は経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)に関心が移る。その過渡期…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り2402文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料ログインする
https://www.nikkei.com/login 』その過渡期にあって、債券相場は調整局面に入る。
金融政策、財政政策の組み合わせが変化するなかで、米国債は安全確実な資金の振り向け先とは言えなくなってきた=ロイター
調整は既に始まっている。債券全体のボラティリティー(変動率)が上昇し、米長期国債の価格は年初来で12%あまり下落した。米国の大規模な財政出動が、債券相場の大きな下押し要因になっている。利回りの急上昇に相場調整の無秩序さを感じる向きもあるかもしれない。だが、忘れてはならないのは、その上昇は経済成長の見通しが上方修正されたことを織り込んでいるということだ。これは好ましいことだ。
しかも、現状で金融市場がタイトだとは言い難い。インフレ要因を除いて算出した米10年債の実質利回りは依然かなりのマイナス域にある。リスク志向の変化に敏感な資産のほとんどは不安定な債券相場には動じていない。バリュー(割安)株は堅調で、小型株も過去最高値に近い水準で取引されている。
「恐怖指数」とも呼ばれ、投資家心理を測るとされる米株の変動性指数(VIX)ですら、非常に低い水準にとどまっている。仮に金融市場がタイト化し始めれば、中央銀行が市場の混乱を抑えるために口先介入し、過渡期のボラティリティー(変動率)は緩和されるだろう。
とはいえ、債券投資家にとって、この数週間には、単に大変な時期ということを超えた意味がある。直近の相場動向は、コアな債券投資家が今後直面する課題をタイムリーに浮き彫りにしているのだ。世界の景気が次のサイクルに入ろうとする中、これまでと違ったリスクが台頭している。継続的な財政出動、インフレリスクの高まり、金融政策による下支えの縮小といった見通しが相まって、国債が資金の安全な避難先としての役割を果たすことが難しくなっている。
投資家は既にこれに気づき、動き始めている。JPモルガン・アセット・マネジメントの顧客1500人あまりを対象とした最近の調査では、回答者の60%超が、先進国の国債の運用比率を下げている、もしくは、ボラティリティーに対してより積極的な対応策を取っている、と答えた。
まず、先進国の国債は今買っても利回りが低いため、市場のストレスが増大した時に利回りが低下(価格は上昇)して投資ポートフォリオの減価を防ぐ余地が限られる。
そのうえ、ポリシーミックス(政策の組み合わせ)も変化している。経済対策として財政政策の役割が拡大する一方で、金融政策の側はインフレ見通しの高まりを重視して慎重になっている。この状況が、債券利回りの低下に歯止めとなっている。
景気過熱へのヘッジにならない
端的に言えば、未曽有の景気刺激策やインフレ再燃で経済成長が加速し、中銀が流動性を支えてきた手を緩める可能性が高くなっている。投資家の間では、おそらく、経済の回復が不十分に終わるリスクよりも、景気が過熱するリスクへの警戒感の方がより強いと思われる。国債での運用比率が高ければ、懸念される景気過熱へのヘッジは不十分になる。
今のところ、世界各国の中銀が急激に引き締めに転じる可能性は低そうだ。だが、極めて緩和的な金融政策が相場に織り込まれた今の状態では、微妙な見直しも債券市場に大きな変動を引き起こしかねない。わずか数週間で米2年債と米10年債の利回りに2倍の差が生じたことは、このマーケットの敏感さを的確なタイミングで警告している。
投資家はこの新たなリスクにどう対処すべきだろうか。景気の力強い回復を前提にした株式のポジション形成は合理的だ。インフレに連動する資産への投資配分を増やし、成長の加速にかけるのも適切だろう。流動性の低い資産への投資を受容できる投資家にとっては、インフレに見合った現金収入を得られるインフラや不動産などの実物資産が魅力的な投資対象になる。
2020年3月に市場で起きた大きな変動は、これらの資産にとって実質的に初めての本格的な試練となった。グリーンエネルギー関連や、IT(情報技術)を駆使した物流ソリューションへの投資が逆風に耐える強さを示したことは特筆に値する。
JPモルガン・アセット・マネジメントがさまざまな資産の長期的なリターンを調べた年次調査によると、米国の主要な不動産は今後10~15年以上にわたって年平均5.9%の運用益が見込まれる。その80%強は良質で安定した定期収入からもたらされる。不動産投資のレバレッジ(借り入れへの依存度)は金融危機の時に比べてはるかに低く、投資家はこうした安定収入に一段と引き寄せられる、と我々は予測している。
市場の中心材料が、金融政策による下支えから経済のファンダメンタルズに移れば、国債は従来のような安全資産としての役割を果たすことができなくなる。このリスクが視野に入ってきた今、投資家にとって、ポートフォリオの安全源の多様化を進める以外に道はないだろう。
By Thushka Maharaj
(2021年3月10日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053【関連記事】
米長期金利、一時1.43%に上昇 景気急回復への期待で
株高に追い風か、変調の兆しか 金利上昇リスクを読む
[FT]世界の国債に新たな売りの波
金利上昇で緩和マネー転機 成長株下落、資産膨張崩れる -
スーパーサイクル説にご用心
十字路
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD092KM0Z00C21A3000000/『緩和マネーがマーケットにあふれ、株式市場が活況を呈している。海外報道からは、商品相場の「スーパーサイクル」という約20年前のバズワード(流行語)を、投資銀行が再び使い始めたと伝わる。
1990年代に資源相場が低迷した時に資源開発の「上流投資」が減退した。2000年代になって新興国経済が急成長する過程で資源が供給不足となり、石油、石炭、非鉄金属などの相場が急騰。10年以上続く超長期のサイクルだと、言…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り561文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料ログインする
https://www.nikkei.com/login 』2000年代になって新興国経済が急成長する過程で資源が供給不足となり、石油、石炭、非鉄金属などの相場が急騰。10年以上続く超長期のサイクルだと、言い立てられた。リーマン危機とともにサイクルは消滅したが、12年たって再び金融筋がはやしている。
確かに、世界を新型コロナウイルスが襲った20年春を大底にして銅、ニッケル、コバルト、銀、白金などの金属資源価格は物によって2倍超に急騰している。資源の雄である原油のマイナス40ドルから60ドルへの急反発は象徴的だ。
新型コロナ禍対策の金融緩和を背景にした投機的な側面は否めないが、スーパーサイクル論者はマネーゲームではないという。今回は脱炭素とエネルギー転換が背景にある。価格が2倍に跳ね上がった商品は、すべて自動車の電動化や再エネルギーに不可欠な原材料だ。二酸化炭素排出を30年後に実質ゼロにする目標達成に向け供給量を増やす必要があり、スーパーサイクル説には説得力がある。
そんな中で原油1バレル=100ドル説まで現れた。化石燃料の筆頭であり脱炭素を進める中で消費が減るのが石油だ。油価を引き上げたのは産油国による協調減産で、石油に経済を依存する彼らの台所事情は非常に苦しい。新型コロナが収束して世界の石油需要が回復すれば産油国は増産せざるを得ない。油価が長期にわたって上昇するシナリオは描きがたい。これから始まるスーパーサイクルでは、投資する資源の選別が重要である。
(欧州エネルギー取引所グループ 上席アドバイザー 高井 裕之)
-
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF017X90R00C21A3000000/
『新型コロナウイルス対応で米国の政府債務は第2次世界大戦に並ぶ水準に達した。ドルは今後も基軸通貨の地位を保てるのか。国際金融に詳しい学習院大の清水順子教授に聞いた。
【関連記事】
中国買い、通貨覇権揺らす 膨張続く「戦時財政」
反グローバリズムの限界 コロナが迫るEU協調
グローバル化「5つのR」で再定義を ベネディクター氏――新型コロナが世界で拡大した2020年春、ドル需要は一時的に高まりました。
「リーマン・ショックや欧州債務危機でも繰り返された構図だ。多くの国でドルに頼った貿易・資本取引をしており、危機時は金利が高くてもドルを確保しようとする。ただ日本以外ではドルに頼らなくてもよい体制にしようとの意識が強まっている」
――ドル依存を減らそうとする理由はなんでしょうか。
「リスクヘッジだ。各国の外貨準備をみると、地政学的なリスクの高まりを受けて多角化している。国際通貨基…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1245文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料ログインする
https://www.nikkei.com/login 』国際通貨基金(IMF)が公表している全体のデータをみれば、ドルが多くて人民元は大したことないと言いがちだが、個々の国でみるとロシアのようにドルを減らして人民元を持つ動きは顕著に増えている」
――中国は人民元の国際化を掲げてきました。
「コロナ禍に対応する金融緩和で先進国は軒並み金利が下がり、中国国債の金利は投資家には魅力的に映る。なおかつ、有力な指数算出会社が中国国債を代表的な指数に組み入れている。指数に連動した運用を手掛ける金融機関は一定の中国国債を買うようになる」
「中国の金融市場が成熟すれば、人民元の魅力は一気に高まるだろう。市場開放と情報開示がどこまで進むかに注目している」
「貿易でも人民元決済は増えつつある。欧州にとって中国は最大の貿易相手だ。輸出先として中国のシェアが大きくなり、中国企業が人民元建ての決済を求めてくれば応じざるを得ない。アジア域内の貿易でも人民元や円建てが増え、ドル建てが減っている」
――米国にとって脅威になります。
「米国は基軸通貨の地位を守りたい。自国通貨で貿易・資本取引をしていれば、為替リスクがなくメリットは大きい。財政赤字は各国の外貨準備が埋めてくれる非常に有利な立場だった。米国は巨額の財政出動に動くが、規模が大きくなるほど外国為替相場ではドル安圧力になる。外貨準備の分散が進めば、一気にドル安になる。米国もリスクをはらんでいる」
「ドルが基軸通貨を維持できるのか節目を迎えている。現状を維持できるのか、ユーロ・人民元の3極体制になるのか。政策的に決められるものではなく、貿易などの取引を手掛ける企業の動向が決め手になるだろう」
(聞き手は高橋元気)
-
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM100LA0Q1A310C2000000/
『バイデン米大統領が掲げた1兆9000億ドル(約210兆円)の経済対策法案は主に、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で打撃を受けた米経済の回復の加速を目指している。だがこの法案には、世界一の経済大国である米国での経済格差を縮めるという第2の目的がある。
米政府による巨額の新規財政出動には、低・中所得世帯を直接対象とした大規模な所得移転が含まれる。バイデン政権にとっては、所得格差と貧困と…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り2491文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料ログインする
https://www.nikkei.com/login 』バイデン政権にとっては、所得格差と貧困という、根深いうえに新型コロナでさらに悪化した問題の是正に向けた試みの第一歩となる。
バイデン氏は貧富の差がさらに広がる「K字回復」がトランプ政権下で進んだと批判した2020年の大統領選挙以来、より強くバランスの取れた経済の創出への取り組みを政策の中心に据えている。
だが08年の世界金融危機以来、民主党の政治家や左派エコノミストは経済格差の縮小を目標に掲げながらも実現できないでいる。
「問題をこの場で食い止める」
大統領経済諮問委員会(CEA)のヘザー・ブーシェイ委員は、「今回の経済対策は、景気回復に向かうなかで著しい格差が生じないように、問題を今この場で食い止めることを目指して設計されている」とフィナンシャル・タイムズ(FT)に語った。
「このパンデミックは我が国の経済と社会に影響を及ぼしてきたが、最上層にいる人の多くはびくともしない一方、底辺の人々は深刻な貧困と苦境にあえいでいる」
バイデン氏の経済対策は、危機の衝撃を吸収するだけの所得や資産を持たない米市民を幅広く直接救済することに重点が置かれている。対して企業や市場に対する支援は限定的だ。
年収7万5000ドル未満の個人1人につき1400ドルの現金が直接支給される。ただし年収がそれ以上の場合は急勾配で減額され、8万ドル以上は支給対象外となるため、上位1%の世帯には支払われない。
子育て世帯への税額控除は子どもの貧困を5割減らす見通しで、失業給付を週300ドル加算する特例措置も9月まで延長される。学校の再開やワクチン接種に対する追加の財政措置は、両方とも遅れている低所得地域に対しては特に役立つと期待される。20年の民主党の大統領予備選でバイデン氏と候補指名を争った左派のバーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)でさえ今回の経済対策を歓迎している。
対人間隔を確保するため一部テーブルを使用できないようにした飲食店(2020年11月、カリフォルニア州)=AP
サンダース氏は6日、経済対策法案に賛成票を投じ、「この国の現代史上、勤労家庭の利益となる最も重要な法律だ」と述べた。「米国民は困窮している。この包括的なプランは直面する無数の危機に取り組む上で大いに役立つだろう」
目玉の支援策が21年から22年にかけて徐々に期限が切れるため、バイデン氏の経済対策の効果は一時的なものにとどまる。そのため、不均衡縮小には米経済の抜本的な構造改革がまだ大幅に足りないと政治家やエコノミストは口をそろえる。
バイデン氏は大統領選挙期間中、富裕層や企業への増税を含めた一連の経済格差是正策を公約に掲げたが、政権がインフラ支出を中心に据える予定の次回経済対策でこうした対策をどれだけ押し出すかは不透明だ。バイデン氏の選挙公約では教育・子育てや低所得コミュニティーへの大型投資も掲げていたが、これには人種間格差を含む固定化された不平等に歯止めをかけるという意図も込められている。
「コロナ前に戻る 」
元米連邦準備理事会(FRB)エコノミストのクラウディア・サーム氏は、「(この経済政策法案は)新型コロナのせいでこれ以上格差が広がらないようにすることが主な目的だ」と述べる。「我々はまず(コロナ感染拡大前の)20年2月に戻らなければならない。建設事業はそこから可能だ。格差が少なく、強固なセーフティーネットがあり、子どもたちをはじめ全ての米国民に多くの機会が開かれたより良い場所に橋を架ける。それが次の経済対策だ」
世論調査ではバイデン氏の経済対策に対する支持率は高いものの、共和党議員はこの対策がプラスの影響をもたらすという主張を一切受け入れていない。
ミッチ・マコネル共和党上院院内総務は6日、「これほど無計画で、これほど厳密さの欠けたやり方に上院が2兆ドルを支出したことは今までにない」と述べ、バイデン氏の経済対策を「我が国にとって莫大な機会損失」だと呼んだ。
また、FRBが目標とする平均2%を大幅に超えるインフレを不要に引き起こす恐れがあるうえ、現段階の景気状況では過剰な対策だと懸念するエコノミストもいる。
米アリゾナ大学の経済学者プライス・フィッシュバック氏は、「これだけの予算を今、間違った時期に支出しようとしているように思える。米国はすでに回復期に入った」と話す。「民主党がしているのは、社会福祉制度を欧州並みに合わせようという試みだ」
だが、政府の景気対策は大規模でなければならず、もし利益が幅広く行き渡らなければ無意味になるということに、バイデン政権はほとんど疑いを持っていない。
「過去10年間、我々はグレート・リセッション(08年の金融危機に端を発した景気後退)から多くを学んだ。その一つが、景気後退を芽のうちに摘み取らず必要なことをしようと努力しなければ、傷は何カ月も、場合によっては一生残るということだ」とCEAのブーシェイ氏は語る。「パンデミックの直撃以降、不平等が我々の社会と経済の至る所にもろさを生み出したのを見てきた。そして、それが全員を一層脆弱にしたのだ」
By James Politi
(2021年3月8日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053【関連記事】
世界裂く「K字」の傷 民主主義・資本主義の修復挑む
米、月内に1人15万円を追加給付 上院が200兆円対策可決
米長期金利一時1.61% 株価大幅安、各国で警戒広がる
NYダウ496ドル高、最高値上回る 景気回復期待で
株や住宅価格、警戒水準 迫るバブルの足音
バイデン砲は過大か 米経済の過熱論に賛否 -
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM105W80Q1A310C2000000/
『【台北=中村裕】台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が、米アップルの最新機種である「iPhone12」の生産をインドで予定していることが、10日分かった。中国以外では初めてとなる。中国生産の7~10%程度を移管するもよう。「世界の工場」とされた中国に大きく依存する生産体制の見直しが加速してきた。
生産は、インド南部でチェンナイを州都に持つタミルナド州の既存工場で予定する。iPhoneの旧モデルを生産して…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り579文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料ログインする
https://www.nikkei.com/login 』iPhoneの旧モデルを生産しているが、近く最新機種の生産に踏み切る。10日、鴻海の広報責任者は「顧客の話についてはコメントを控える」とした。
アップルは現在、iPhoneの生産を鴻海のほか、和碩聯合科技(ペガトロン)、緯創資通(ウィストロン)の台湾3社に全量委託生産している。年間約2億台のうち、最も多い約6割を請け負うのが鴻海で、年間1億数千万台を生産する。大半は現在も中国生産だが、人件費の高騰や米中対立による影響の回避を狙い、アップルと協議を進め、脱中国の動きを急いでいる段階だ。
特に狙いはインドで、同国政府も米中対立が深まった昨年から、外資企業の脱中国生産の受け皿の役割が担えるように、政策整備を急いできた。特にスマホでは有力外資に対し毎年、売上高の増加分の4~6%にあたる補助金を今後5年間支払う手厚い優遇策を設けた。そのためペガトロンが昨夏、インド進出を決め、ウィストロンもインドでの生産拡大を打ち出すなど、iPhoneの生産が増える方向にある。
ベトナムでの動きも活発化する。鴻海が今年から、アップルのタブレット端末「iPad」を初めて中国以外のベトナムで生産することが明らかになり、ノートPC「MacBook(マックブック)」も同国での生産が予定される。ペガトロンも昨年3月にベトナムに進出したばかり。今後の脱中国生産の動きも、インドとベトナムの2カ国を中心に加速しそうだ。
-
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM097H00Z00C21A3000000/
『みなさんは暗号資産(仮想通貨)が混乱をもたらすと思っているのではないか。実際、イタリアの投資銀行メディオバンカが描いた極端なシナリオによると、欧州中央銀行(ECB)が発行するデジタル通貨「デジタルユーロ」が大規模に採用された場合、ECBは金融機関を支援するために介入せざるを得なくなりそうだ。
歴史的に見て、小口資金の取引管理は手間がかかる。各国の中央銀行はおおむねその仕事を銀行に委託してきた。現金…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1292文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料ログインする
https://www.nikkei.com/login 』各国の中央銀行はおおむねその仕事を銀行に委託してきた。現金を使用する場面が減り技術が進歩する中、デジタル通貨が導入されれば、中央銀行はこうした仲介が一部必要なくなるかもしれない。
欧州連合(EU)は、検討を始めたばかりのデジタルユーロの導入を戦略上の理由から急ぐ可能性が高い。その一つは、あるフランスの政治家の言葉を借りれば、ドルの「法外な特権」に挑むことだ。仮想通貨や他の中銀のデジタル通貨(CBDC)がユーロに取って代わるのを未然に防ぐ狙いもあるだろう。
中国人民銀行(中央銀行)はデジタル通貨で先行している。選ばれた都市では、スマートフォンを使ってデジタル人民元による支払いができる。来年、デジタル人民元による小口決済が開始されれば、続いて国境をまたいだ貿易決済もそうなるだろう。
約1兆ユーロが交換される可能性
現在のデジタルユーロ計画では、利用は小口決済に限られる。金利がマイナスまたは極めて低い水準にとどまるなら、現金をデジタルユーロに替えようと貸し出し原資の一部となる預金が口座から引き出され、資金が枯渇する恐れがある。アンドレア・フィルトリ氏らメディオバンカのアナリストは、仮にユーロ圏の世帯と非金融機関がデジタルユーロを上限額の3000ユーロ(約38万円)までそれぞれ保有した場合、1兆ユーロ近くがデジタル通貨に交換されると推定する。それでも調達コストは小幅な増加で済むだろう。だが危機が起き、家計も企業も預金の大半を交換したとすれば、コストは膨らむ。ECBは市場が混乱し銀行の収益が激減しそうな事態に直面して、銀行を支えるために介入に動かざるを得なくなるはずだ。
こうしたシナリオを見て、陰謀論者は「超国家としての欧州」を恐れるのは正しかったと結論づけるかもしれない。現実には、中央銀行もそうした責任を背負わされる可能性を同じくらい恐れているに違いない。それでも仮想通貨が法定不換紙幣(政府が発行したお金)に置き換わる兆しがみられた場合、CBDCが代替通貨だと広く言い立てられるのは確実だ。
(2021年3月9日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053 -

※ スゲーな…。
※ こういうゴツいものに、搭載するんだぞ…。ダイキャスト製か…。
※ -20℃から50℃の温度変化や、10万㎞走行に耐え得る耐久性は、伊達じゃない…。
※ アップルカーとか、IT企業が参入とか、逆立ちしたって「太刀打ち」できんだろう…。
※ 実際の「モノづくり」というものは、「コンピューターで、プログラム組んでいれば、実現する。」というものじゃ無いんだ…。
『日立オートモティブシステムズ(AMS)は、夜間時の歩行者検知機能を強化したステレオカメラを開発し、スズキの小型車「クロスビー」に採用された。独自の機械学習技術を活用して画像による教師データを取り込み、高精度な検知機能を実現した。
クロスビーにはスズキの車として初めて、車線中央付近の走行維持をサポートする「車線維持支援機能」を採用。全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロールを備える。夜間時の歩行者も検知する衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」を搭載し、先進運転支援機能(ADAS)を拡充した。日立AMSはこれらADAS機能を支えるステレオカメラの安全基本性能を高めた。』