カテゴリー: 日本の戦略
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中国海軍艦艇の動向について 令和5年9月16日 防衛省
https://www.mod.go.jp/j/press/news/2023/09/16a.html


『令和5年9月15日(金)午後7時00分頃、海上自衛隊は、屋久島(鹿児島県)南東の我が国の接続水域を西進する中国海軍シュパン級測量艦1隻(艦番号「26」)を確認し、同日(金)午後10時08分頃、当該測量艦が口之島(鹿児島県)北東の我が国領海に入域したのを確認しました。
その後、同日午後11時43分頃、当該測量艦が、口之島北の我が国の領海から出域し、西に向けて航行したことを確認しました。
海上自衛隊第13護衛隊所属「みくま」(佐世保)、第3ミサイル艇隊所属「しらたか」(佐世保)及び第1航空群所属「P-1」(鹿屋)が、警戒監視・情報収集を行いました。』
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中国船4隻が尖閣周辺の領海出る
https://nordot.app/1075273510447219222?c=302675738515047521『第11管区海上保安本部によると、沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に侵入していた中国海警局の船4隻が、15日午後0時15分ごろから相次いで領海の外側に出た。
© 一般社団法人共同通信社 』
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【詳しく】北朝鮮 弾道ミサイル可能性あるもの EEZ外に落下
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230913/k10014194141000.html
※ 今日は、こんな所で…。
『この記事は、現在リアルタイムで更新中です。
2023年9月13日 13時30分
防衛省は、13日正午前、北朝鮮から弾道ミサイル2発が発射され、いずれも日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したとみられると発表しました。これまでのところ被害の情報は入っていないということで、防衛省が情報収集と警戒を続けています。
目次
松野官房長官「現時点で被害情報なし」 被害情報なし 海上保安庁
防衛省によりますと、13日午前11時41分ごろと11時51分ごろ、北朝鮮西岸付近から弾道ミサイル合わせて2発が東の方向へ発射されました。
▼1発目は飛行距離がおよそ350キロ、最高高度がおよそ50キロ
▼2発目は飛行距離がおよそ650キロ、最高高度がおよそ50キロでいずれも日本のEEZ=排他的経済水域の外側の日本海に落下したと推定されています。このうち2発目は変則的な軌道で飛行した可能性があるということです。
これまでのところ日本に関係する船舶や航空機への被害の情報は入っていないということです。北朝鮮が弾道ミサイルの可能性があるものや、弾道ミサイル技術を用いたものを発射したのは8月30日以来で、ことし17回目となります。防衛省が情報収集を進めるとともに、警戒を続けています。
松野官房長官「現時点で被害情報なし」
松野官房長官は臨時閣議のあとの記者会見で「先ほど午前11時台に北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが複数発、発射され、わが国のEEZ=排他的経済水域の外に落下したと推定されるが、詳細は現在、分析中だ」と述べました。
また、「現時点では被害報告などの情報は確認されてない」と述べました。
そして「北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重に抗議した」と述べました。今回の発射を受けて、NSC=国家安全保障会議を開催する予定は今のところないことを明らかにしました。
木村防衛政務官「2発目は変則軌道で飛しょうした可能性」
木村防衛政務官は午後1時すぎ防衛省で記者団に対し、「北朝鮮西岸付近から東方向に2発発射され、落下したのは朝鮮半島東側の日本海で、EEZ外と推定される。1発目は、午前11時41分ごろに発射し、最高高度50キロ程度、通常の弾道軌道だとすればおよそ350キロ程度飛しょうし、2発目は、午前11時51分ごろに発射し、最高高度50キロ程度で、およそ650キロ程度、変則軌道で飛しょうした可能性がある。現時点では船舶などへの被害は確認されていない。今回の発射については、北朝鮮に対し厳重に抗議し、強く非難した。アメリカや韓国と緊密に連携し、情報の分析とともに引き続き、警戒・監視をしていく」と述べました。
被害情報なし 海上保安庁
北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたことを受け、海上保安庁が日本周辺の海域で被害などの確認を進めていますが、これまでのところ日本に関係する船舶への被害の情報は入っていないということです。
政府 緊急参集チームを招集
政府は、総理大臣官邸の危機管理センターに設置している官邸対策室に関係省庁の担当者をメンバーとする緊急参集チームを招集し、情報の収集と被害の確認などにあたっています。
岸田首相 迅速な情報提供など指示岸田総理大臣は、▼情報の収集と分析に全力を挙げ、国民に対し、迅速・的確な情報提供を行うこと、▼航空機や船舶などの安全確認を徹底すること、それに▼不測の事態に備え、万全の態勢をとることを指示しました。
韓国軍の合同参謀本部も発射を発表
韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイルを発射したと午前11時46分ごろに発表しました。
その後、北朝鮮がきょう午前11時43分ごろから53分ごろにかけて、首都ピョンヤン近郊の国際空港があるスナン(順安)付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表しました。
韓国軍はアメリカ軍とともに詳しい分析を進めています。
北朝鮮 これまでの発射
北朝鮮は、核弾頭を搭載できるさまざまな種類のミサイル開発を進めようと、発射を繰り返してきました。
ことし1月から3月にかけては、いずれもICBM=大陸間弾道ミサイル級の「火星15型」や「火星17型」、それに短距離弾道ミサイルなどを繰り返し発射しました。
4月には、従来の液体燃料式よりも迅速に発射できる、固体燃料式の新型ICBM「火星18型」の初めての発射実験を行ったと発表し、6月には短距離弾道ミサイルを発射しました。
また7月は「火星18型」の2回目となる発射実験を行い、その後も短距離弾道ミサイルや巡航ミサイルの発射を繰り返しました。
8月は、海軍の艦船から戦略巡航ミサイルを発射する訓練を行ったと、21日に発表したのに続き、30日には、短距離弾道ミサイル2発を日本海に向けて発射しています。
そして今月2日には、朝鮮半島西側の黄海に向けて巡航ミサイル2発を発射していました。
北朝鮮はこのほか、8月24日に軍事偵察衛星の2回目の打ち上げを試みて、失敗しています。
北朝鮮をめぐる動き北朝鮮は、抑止力の強化を図る米韓両国に対して、対抗姿勢を強めてきました。
ことし7月、朝鮮戦争の休戦協定締結から70年になったのに合わせて、首都ピョンヤンで行われた軍事パレードでは、後ろ盾である中国とロシアの代表団を招き、北朝鮮は両国との結束をアピールしました。
このとき、ピョンヤンを訪れたロシアのショイグ国防相が、北朝鮮側に対して武器を売却するように働きかけたという見方や、中国も含めた3か国による合同軍事演習を提案したとする指摘が出ています。
また、キム・ジョンウン(金正恩)総書記は8月9日、軍の戦争準備をさらに攻勢的に進めるとして「重大な軍事的対策」を命令し、実戦訓練を積極的に展開すべきだと強調しました。
そして今月6日には、新たに建造された「戦術核攻撃潜水艦」の進水式を行い、アメリカなどに対抗して海軍への戦術核兵器の配備を進める姿勢を示していました。 』
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韓国最大野党が米国・欧州に議員派遣 汚染水放出中止を世界に訴えへ
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230912004700882?section=news『2023.09.12 17:50
【ソウル聯合ニュース】韓国の最大野党「共に民主党」が東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出中止を国際社会に訴えるため、米国や欧州などを訪問する。同党が12日、明らかにした。
9日にソウル市内で行われた汚染水の海洋投棄中止を求める集会に参加する禹元植議員(左から3人目)ら野党議員=(聯合ニュース)
9日にソウル市内で行われた汚染水の海洋投棄中止を求める集会に参加する禹元植議員(左から3人目)ら野党議員=(聯合ニュース)
同党の「福島原発汚染水海洋投棄阻止総括対策委員会」に所属する国会議員2人が国連総会に合わせ、米ニューヨークを14~18日の日程で訪問する。ニューヨーク訪問には革新系野党「正義党」の姜恩美(カン・ウンミ)議員も同行する。
一行は現地の韓国系住民や米国の議会関係者らと面会する予定だ。16日には在ニューヨーク日本総領事館前で開かれる「グローバルろうそく集会」に、17日には環境関連の非政府組織(NGO)などと共に国連本部周辺で開かれる行進に参加する。
対策委員会の常任委員長を務める禹元植(ウ・ウォンシク)議員と梁李媛瑛(ヤン・イウォンヨン)議員は16~20日の日程で、英ロンドンの国際海事機関(IMO)本部や、スイス・ジュネーブの国連人権理事会本部などを訪れ、汚染水の海洋放出に対する懸念を伝える計画だ。IMO事務局長と国連人権理事会の環境・健康・食品分野の特別報告者との面会も取り付けた。
これに先立ち、共に民主党、正義党、基本所得党、進歩党の野党4党は先月、汚染水の海洋放出を阻止するため、国連人権理事会に陳情書を提出している。
yugiri@yna.co.kr 』
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中国、処理水のIAEA分析認めず 「独立性欠如」主張
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB12CHZ0S3A910C2000000/『【北京共同】東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に関し、国際原子力機関(IAEA)が行った原発近くの海水のサンプリングや分析で放射性物質が日本の制限値未満だったと説明したことについて、中国外務省の毛寧副報道局長は12日の記者会見で正当な結果と認めない姿勢を示した。IAEAの検査は「加盟国の十分な議論を経ずに行われており、独立性に欠ける」と主張した。
毛氏は「隣国などの利害関係者が実質的に参加する長期的で有効な国際モニタリング(監視)の仕組みを、国際社会は求めている」と強調した。米国やフランスなどは福島沖で採取した海水の放射性物質のモニタリング結果を分析・評価するIAEAの国際的枠組みに参加しているが、中国は入っていない。
一方で「いかなるモニタリングを行っても、核汚染水の海洋放出を許可することにはならない」とも述べ、日本は海洋放出を「直ちに停止すべきだ」と重ねて要求した。
【関連記事】
・原発処理水、制限値未満と説明 IAEA理事会で事務局長 ・原発処理水、理解示す国が相次ぐ 中国首相からは批判 ・G20首脳宣言を採択 世界経済「成長と安定に逆風」 』
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突然の首脳宣言合意 日本政府関係者「聞いてない」「ふざけるな」
https://news.yahoo.co.jp/articles/958fd7f12848d7fcfc81402e15f5f8734a90b211※ 米印で大筋合意し、中には事前に見せて、承認とっておいて、英には耳打ち…。
※ そして、その他の国及び日本国なんかは、蚊帳の外…。
※ そういう匂いが、プンプンする話しだな…。
『9/11(月) 5:30配信
それは世界中の報道関係者だけでなく、参加国関係者にとっても突然の知らせだった――。
【写真特集】固く手を握る米・インド・ブラジルの首脳
10日閉幕した主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)では、採択が危ぶまれていた首脳宣言が初日の討議の途中に発表されるという異例の展開で、日本政府も対応に追われた。
「我々のチームの懸命な努力と皆さんの協力のおかげで、首脳宣言で合意に到達することができたという良いニュースがたった今入った」
9日午後3時半(日本時間同日午後7時)ごろ、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」や健康などを討議する会合の冒頭、インドのモディ首相は突然、首脳宣言が採択されたと宣言した。
その同時刻、サミット会場近くのニューデリー中心部にあるホテルの会議室では、日本の外務省が同行記者に、岸田文雄首相の発言内容を説明していた。
モディ氏の発言の真偽を確かめると、外務省幹部は「発言を聞いていないので知らない。少なくとも、私がここに来るまではまとまっていなかった」と驚いた表情で話した。
ある交渉関係者は「首脳声明に合意したなんて一切聞いていない。対外発信の前に、(G20メンバーである)我々には知らせてほしい」と話した。そして一言、「驚いた。ちょっとふざけるなという感じだ」とこぼした。
G20サミットなどでは、外務省が首脳宣言の発表と同時に日本語の仮訳を公表することが多い。外務省はインドの宣言公表後、
記者向けに説明の機会を設けたが、配布したのはポイントをまとめた資料だけで、ドタバタぶりを示す形となった。【ニューデリー浅川大樹】
記事に関する報告 』
『白鳥浩
4時間前法政大学大学院教授/現代政治分析
解説 G20において、首脳宣言の合意がなされたという。
インドとしては、ホスト国として面目を保つことができたということだ。
日本はインドをクワッドの一国として、アメリカや自国に近い立場を期待していた。しかしながら、インドは同時にロシア産の石油などを買い支えており、350億ドルに達する貿易関係を持つ国家である。そこで、日本側の思惑通りにはいかない。
さらに、対立する国家間での首脳宣言の合意を行ったことは、インドにおいてはグローバルサウスのリーダーとしての位置を示すこととなったともいえ、そうした所にもインドの狙いはあっただろう。
日本側の思惑が外れた格好となったが、国際政治の中ではそうしたしたたかさも必要だ。「外交の岸田」であれば、そうした「したたかさ」を見習うことも重要なのかもしれない。
モーゲンソーのいうように、日本にも混迷する国際政治の中を生き抜く「賢慮(プルーデンス)」が必要だ。』『東野篤子
2時間前筑波大学教授
見解 今年のG20首脳宣言のウクライナに関する箇所が、昨年のG20首脳宣言から大きく後退したことはすでに報じられていましたが、この記事には日本政府関係者が「知らないうちに」首脳宣言が合意に達しているということにされてしまった…という、俄には信じがたい内容が書かれています。
事実であるなら、この首脳宣言は厳密には「合意」の上での産物とはいいがたい(=「これで合意だ」という確認が全参加国に対して行われたわけではない)ということにもなります。
「驚いた。ちょっとふざけるなという感じだ」と捉えた参加国が日本だけだったのか、他にもそのような参加国がいたのか今後検証する必要がありそうですが、今後こうした交渉ごとには日本としても、G7諸国を対象とする交渉とは全く別種の注意(警戒)が必要でしょうし、突然の「合意」宣言などの事態に備えた対策も考えておかなければならないということを示唆していそうです。』
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「トリチウムは生物濃縮しない」 処理水の疑問 専門家の見解は
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230909/k10014188611000.html※ 今日は、こんな所で…。
※ 生物の身体の仕組みには、自然界の「希少物」(それでいて、生物の生命活動に有用な物質)を取り込む仕組みが備わっていて、それが「水俣病(有機水銀)」「イタイイタイ病(カドミウム)」においては、「負の連鎖」に働いた…、という話しを聞いたことがある…。
※ トリチウムは、そういう「生命活動に有用な希少物」に、当たらないんだろう…。







『2023年9月9日 6時21分東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水の放出が進められています。国は安全だとしていますが、SNSではさまざまな声が出ています。
その中で、多くの投稿があるのが「処理水に含まれるトリチウムが生物の体内で濃縮される、生物濃縮が起きるのではないか」という疑問です。
生物濃縮はしないとされていますが、どういう理由でしないのか。
トリチウムの取り扱いを研究してきた専門家や放射線の影響に詳しい専門家などに取材してまとめました。
Q.生物濃縮って?
そもそも「生物濃縮」ってどのようなことなのか?
「環境中の特定の物質が生体内に濃縮・蓄積されること。食物連鎖を経て、濃縮率が数十万倍以上に達することもある」(「広辞苑」より)
海の生物の場合、プランクトンを小さな魚が食べ、その魚をさらに大きな魚が食べるという食物連鎖を経て、ある物質がより大きな魚にたまっていくという現象です。
Q.そもそもトリチウムって?
トリチウムが生物濃縮するかどうか考える前提として、まず、トリチウムってどんな物質なのでしょうか?
トリチウムは放射線を出す放射性物質です。日本語では「三重水素(T)」と呼ばれ、水素の仲間(同位体)です。
水の一部として自然界にも広く存在していて、私たちの体内にも微量のトリチウムが含まれています。
通常の水は、「H2O」。酸素(O)原子に、水素(H)原子が2つ結合しています。
一方で、トリチウム水は「HTO」。水素が2つではなく、通常の水素が1つと、トリチウムが1つ結合しています。
このように、トリチウムは水の一部として存在するため、水から取り除くのは難しいのが特徴です。
トリチウムは放射線の一種、ベータ線を出しますが、エネルギーは弱く、紙一枚でも通り抜けることができません。
Q.トリチウムは生物濃縮しない?
では、このトリチウム、生物の中で濃縮が起きるのでしょうか?
先ほども述べましたが、トリチウムはほとんどが水の一部として存在しています。水は生物の体の中に取り込まれても、体内で循環し、尿や便などと一緒に体の外に排出されます。トリチウムもほとんどが水の状態なので同じです。
人や魚介類などの生物に取り込まれたとしても、比較的速やかに排出されるため、生物の中に蓄積・濃縮していくことはないとされています。
トリチウムの性質に詳しい、茨城大学大学院理工学研究科の鳥養祐二教授は「これまでの研究では、水の状態のトリチウムが生物濃縮を起こすことは確認されていません」としています。
鳥養教授によりますと、トリチウムを含む水は体に取り込まれるものの、ヒトの場合、24時間以内に体液中にほぼ均等に広がるということです。
およそ10日間で50%のトリチウムが尿や便などを通じて排出され、100日後には1000分の1以下になるとしています。
たとえ継続的にとり続けたとしても、排出も行われ続けるため、取り込んだ水に含まれるトリチウムの濃度より高くなることはありません。
茨城大学大学院 鳥養祐二教授
「たとえば、水道水にもトリチウムが入っていますが、子どもの時からとり続けても濃度は高くなっておらず、濃縮することはありません」
「今回の処理水の放出によって、魚で一時的に体内のトリチウム濃度が高くなることがあるかもしれませんが、結局は周囲の環境の濃度と同じになろうとします。トリチウムの濃度はやがて環境レベルと一緒になります。体内の濃度がそれ以上になることはないと考えられます」
Q.体内に長期間とどまるトリチウムもあるのでは?
トリチウムの中には、生物の体内でたんぱく質などの有機物と結合するものがあります。
「有機結合型トリチウム」と呼ばれていて、通常のトリチウムに比べると、体の外に排出されるのが遅くなることが知られています。復興庁のウェブサイトによりますと、有機結合型のトリチウムは体に取り込まれたトリチウムのうちの5%から6%だとしています。
復興庁や経済産業省のウェブサイトによりますと、多くは40日で半分となり、長く残るものでは半減するのに1年ほどかかりますが、最終的にはすべてが排出されるとしています。
鳥養教授によりますと、有機結合型のトリチウムは通常のトリチウムよりは時間がかかるものの、やがては排出されるということです。
茨城大学大学院 鳥養祐二教授
「一部の方が有機結合型トリチウムを心配されていますが、魚でも住んでいる環境の濃度と一緒になる。濃縮は起こらず、身の回りの環境と同じになるというのが現在の知見です」
また、放射線の影響に詳しく、国際放射線防護委員会の委員も務める日本文理大学保健医療学部の甲斐倫明教授は、有機結合型のトリチウムが実際に魚などにどれくらい含まれるのかモニタリングすることが重要だとしています。
日本文理大学 甲斐倫明教授
「今の時点でさまざまな情報に基づけば、有機結合型トリチウムが非常に極めて大きな問題になるということではないと思いますが、確実な事実として発信できるようにするために、モニタリングなどによって確認していくことが大事だと思います」
Q.健康に影響はあるのか?
放射性物質の健康に対する影響をみる際に大事なことは、放射線でどれだけ被ばくするか、その線量をもとに考えることです。
線量が高い場合は遺伝子が傷つき、将来のがんのリスクにつながります。
東日本大震災・原子力災害伝承館の館長も務め、放射線の健康への影響に詳しい長崎大学原爆後障害医療研究所の高村昇教授によりますと、現在、トリチウムを含む処理水を放出している基準では遺伝子を傷つけるレベルの線量の被ばくはしないとしています。
一般の人の1年間の被ばく限度量は1ミリシーベルトですが、高村教授によりますと、海洋放出をしている1リットル当たり1500ベクレルの濃度であれば、仮に毎日2リットル飲んだとしても1年間で被ばくする線量は0.1ミリシーベルトに満たないとしています。
長崎大学原爆後障害医療研究所 高村昇教授
「たとえ処理水を毎日飲んだとしても、被ばく量は胸のレントゲン写真をとるときよりも低いです。がんのリスクが見えてくるのが100ミリシーベルトと言われているので、がんのリスクが高まる線量に達するまで100年以上かかることになり、健康への影響は考えにくい」
Q.実際のデータでは?
放出される処理水と同じ濃度で魚を飼育した試験では、魚の体内のトリチウムの濃度は、その処理水の濃度以上には高まっていなかったということです。
福島第一原発から出た汚染水に含まれる放射性物質は大半がALPS(多核種除去設備)と呼ばれる設備で除去されますが、トリチウムは取り除くことが難しいのが現状です。このトリチウムやごく微量のほかの放射性物質を含んだ水を、さらに海水で薄めて海洋に放出しています。
福島第一原発内の飼育施設
処理水について、東京電力は魚などにどう影響するのかを調べるため、去年から海洋生物の飼育試験を行っています。
トリチウムの濃度が放出される処理水と同じ1リットル当たり1500ベクレル未満の環境でヒラメを育てた試験を行うと、ヒラメの体内のトリチウム濃度はその環境の濃度、1リットル当たり1500ベクレル以上にはならなかったとしています。
そしてヒラメを通常の海水に戻すと、トリチウムの濃度は下がったということです。
水産庁は原発周辺の海域で捕れた魚を連日分析していて、処理水の放出が始まって以降もトリチウムの濃度は検出できる下限の濃度を下回っています。
Q.トリチウム以外の放射性物質は?
放出される「処理水」の中には、トリチウム以外にも基準を下回る量のほかの放射性物質が、ごく微量含まれています。
これについて、東京電力はトリチウム以外の放射性物質について、海水で薄める前の時点で濃度が基準値未満になっていることを確認しているとしています。
「告示濃度比の総和が1未満」とされる基準で、放射性物質が含まれる水をたとえ毎日2リットル飲み続けた場合でも、1年間で1ミリシーベルト被ばくしない濃度ということです。
処理水には、ヨウ素129や炭素14などさまざまな放射性物質がごく微量含まれていますが、毎日飲んだとしても、すべての放射性物質による影響を考慮しても1年間で1ミリシーベルトには達しません。放出されるときには、海水でさらに濃度が薄められます。
東京電力が国際的なガイドラインに沿って評価したところ、処理水の放出による影響は海産物を食べる量などに応じて、1ミリシーベルトのおよそ50万分の1から3万分の1になったということです。
茨城大学の鳥養教授は、体内にたまりやすい放射性物質もありますが、極めて少ない量なので影響があるとは考えにくいとしています。
茨城大学大学院 鳥養祐二教授
「放射性物質によっては骨にたまりやすいものや、排出されるのが非常に遅いものもあります。それらすべてを足し合わせて1年間飲み続けても1ミリシーベルトを超えないため、安全だとされています。それがトリチウムと一緒にさらに薄められて放出されるので、本当に低い濃度になります」
長崎大学原爆後障害医療研究所 高村昇教授
「体内に取り込んだとしても、健康影響が出るとか、DNAを損傷するとかいったレベルになることは考えられないと思います」
Q.懸念を払しょくするために何が求められるのか?
茨城大学大学院 鳥養祐二教授
「魚を測って、トリチウムの濃縮がないという確認は必要だと思います。『測って大丈夫』だということがいいのかなと思っています。知識を普及していくのではなく正しいデータを出していくことが大事だと思います」
日本文理大学 甲斐倫明教授
「原発事故が起きる前までは原子力は安全だと言っていたのに、事故が起きたことについて政府や東京電力に対する不信はある。信頼を獲得していくためには、きちんと測定して客観的な情報を発信する、わからないこともわからないなりにしっかりと把握し、発信することが必要だと思います」
一方で、原子力委員会の元委員長代理で、原子力政策に詳しい長崎大学の鈴木達治郎教授は、処理水に含まれるトリチウム以外の放射性物資についても長期にわたる影響を評価していく必要があるとしています。
さらに、日本政府が科学的根拠を持って安全だと主張するという姿勢は大切だとしながらも、信頼されるようになるためには主張するだけでは足りないとも指摘します。
長崎大学 鈴木達治郎教授
「国や東京電力は、処理水について『わからない』と思っている人たちがいっぱいいることをわかったほうがいいと思います。何を心配していて、どう応えていくか、別の方策はないかと一緒に考える共同作業でないといけないのに、説明が足りないと思っているだけだとうまくいかない可能性がある」
「海を生活の柱にしている方々にとってみたら、本当に必要ならしょうがないですけど、海洋放出はやってほしくないですし、もしほかの国が処理水を海に流したとしたら、相手が『安全だ』と主張しても、できればやめてほしいって思いますよね。食べ物とか、放射性物質に対する敏感さというのはそういうものだと思います」
「住民たちが心配してしまう構図がずっと続いています。福島第一原発の廃炉に向けた措置全体についても、独立した立場で検証や信頼関係の改善に貢献する機関が必要だと思います」』










