米日がウクライナとの二国間協定を締結、G7は露凍結資産を担保にした融資を承認
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/u-s-and-japan-sign-bilateral-agreement-with-ukraine-g7-approves-loan-secured-by-frozen-russian-assets/
『2024.06.14
英国など15ヶ国とウクライナは長期的な安全保障に関する二国間協定を締結していたが、米国と日本もG7首脳会議でウクライナとの二国間協定を締結、さらにG7首脳らは「ロシアの凍結資産」を担保にしたウクライナへの融資計画(500億ドル)を承認した。
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ウクライナに長期的な安全保障を提供する国は30ヶ国近くになる見込みだ
G7は昨年7月のNATO首脳会議で「米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、カナダはウクライナの長期的な安全保障について協議することを約束する」と発表、これは明文化されていなかったウクライナ支援を「二国間協定の義務に置き換える」という意味で、この共同宣言に賛同した国もウクライナとの協議を開始し、これまでに英国、ドイツ、フランス、デンマーク、カナダ、イタリア、オランダ、フィンランド、ラトビア、スペイン、ベルギー、ポルトガル、スウェーデン、アイスランド、ノルウェーが協定を締結した。
出典:PRESIDENT OF UKRAINE
米国と日本もG7首脳会議でウクライナとの二国間協定を締結、米国とウクライナが締結した二国間協定にはウクライナ軍の訓練及び軍事教育プログラムの実施、防衛装備品及びサービスの提供、防衛産業協力の強化、サイバーセキュリティと重要インフラの保護に関する協力、プロパガンダや偽情報に対抗するための能力開発などが含まれており、協定期間は10年間、両国が合意すれば期間の延長が可能だが、各協力内容の規模や金額については具体的に定義しておらず、協定は「支援に必要な資金の割り当てを米議会に求めて行く」と述べている。
CNNは「(他国の協定と異なり)具体的な数値や金額の約束は盛り込まれず、協定の形態も条約ではなく議会の批准を必要としない行政協定なる見込み」「将来の新政権が協定を破棄する可能性もある」と報じていたが、ウクライナ側は「この種の行政協定は議会の批准を必要としないものの、米議会で協定に関する決議が行われ、議会から政治的・法的な支援を受けることになる」と言及した。
出典:PRESIDENT OF UKRAINE
日本とウクライナが締結した二国間協定(協定期間は10年間)には非致死性の装備や物資の提供、日本が参加しているUkraine Defense Contact Group(IT連合た地雷除去連合を含む)を通じた協力、NATOのウクライナ支援基金に対する拠出、負傷したウクライナ軍人の治療、安全保障及び防衛における情報分野での協力、人道的地雷対策と瓦礫除去、産業協力などが含まれており、日本の管轄下にあるロシアの国家資産は「ロシアがウクライナに与えた損害」を賠償するまで凍結し、この国家資産をウクライナの復旧・復興支援に活用するG7の取り組みに参加すると書かている。
さらにG7首脳らは「ロシアの凍結資産」を担保にしたウクライナへの融資計画(500億ドル)を承認、ゼレンスキー大統領も米議会が4月に承認したウクライナ支援やは500億ドルの融資計画について感謝の言葉を述べ「新しい西側諸国の軍事援助は予備戦力、つまりローテーションで前線に向かう旅団に装備を与えることを可能にする」と述べた。
出典:PRESIDENT OF UKRAINE
因みにゼレンスキー大統領は「二国間協定の締結に向けて10ヶ国と協議中」と明かしたため、ウクライナに長期的な安全保障を提供する国は30ヶ国近くになる見込みだ。
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※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE
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投稿者: 航空万能論GF管理人 ウクライナ戦況 コメント: 14 』
『 幽霊
2024年 6月 14日
ウクライナ戦争がロシア有利で終わった場合返済原資である凍結資産の運用益はどうなるんでしょう?
戦争が終わればロシアは当然資産凍結の解除を求めるでしょうけど、解除してしまえば運用益を返済に用いる事は出来なくなるのでかなりの負債を支援国は抱える事になるのでは?
それとも戦争が終わっても資産凍結は続けるという事なのでしょうか?あるいはウクライナの完全勝利まで支援を辞めないという各国の不退転の覚悟の表れなのでしょうか?
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2024年 6月 14日
返信 引用
ロシアが勝って終わったら制裁解除されるって根拠はなんですかね?
解除する理由なんてないでしょう
ミンスク協定の停戦で一応の区切りはついていましたが制裁解除などされてないっすよ 』
『 名無し
2024年 6月 14日
欧米はウクライナの要求に従って、差し押さえたロシア資金を、ロシア所有権のままウクライナに渡すみたいなスキームで、
ロシアからの返還要求が有った場合は、ウクライナがロシアへの資金返還義務を負う、地獄のスキームに修正された結果、アメリカの議会を通ってます。
1 』