「剛腕」と「無常観」 JR東海元社長・葛西敬之氏死去

「剛腕」と「無常観」 JR東海元社長・葛西敬之氏死去
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD273MW0X20C22A5000000/

 ※ この人、確か「国鉄改革派三人衆」みたいな感じの一人じゃなかったか…。

 ※ 国鉄から民間企業のJRに移行する時、内部にあって活躍した「三人衆」の一人みたいなストーリーを、聞いたことがある…。

 ※ 日本の大企業は、後発資本主義国なんで、「資本の蓄積」が十分でなく、初めはみんな「官頼み」の「官営企業」として始まったものが多い…。

 ※ 国鉄しかり、電電公社(NTT)しかりだ…(三公社五現業とか言われた)。

 ※ 特に、「鉄道事業」は、「兵員輸送」「軍需物資輸送」の任務があるんで、長らく「国有鉄道」として運営された…。

 ※ そうすると、「労働組合」の力が強くなり、「効率的な配置転換」どころの話しじゃなくなる…。「社会主義者」の巣窟にもなるしな…。

 ※ 「ゼネスト」とか、「スト権スト」とか、ぼんやり記憶している人もいるだろう…。
 ※ そこで浮上したのが、「国鉄民営化プラン」だ…。「民営化した上で、好きなだけストライキやれ!」というわけだな…。

 ※ そういう「荒療治」を推進した、中にいた人の一人だったわけだ…。

 ※ まあ、今の「学術会議」なんかにも、通じる話しだな…。

 ※ そういう「民営化」のおかげで、「労働組合」はガタガタになり、それの上に立脚していた「連合」とかの力は弱まり、「社会党」は四部五裂し、「社民党」は今年の参院選で政党要件なくなるか…、というところまで落ちぶれた…、というわけだ…。

 ※ 栄枯盛衰、世のならいだ…。

『アイデアとしてはあっても、実現は不可能。そう思われていた国鉄の分割・民営化を、いち職員の立場で推し進めた。対立する上司や経営陣と激しく渡り合い、政界や経済界のキーマンに仕掛けを打ち、労働組合をねじ伏せ――。

25日死去したJR東海元社長、葛西敬之氏の「剛腕」ぶりは、つとに知られる。

戦後史に残る国鉄改革について葛西氏は、「東海道新幹線を救出するための作戦でもあった」と、自ら評していた。

国鉄は東海道新幹線や首都圏の鉄道網が生み出す利益によって、地方のローカル線を支える構造だった。ただひたすら、赤字補塡のため走る新幹線は老朽化し、本格的な技術改良がなされないまま陳腐化していく。その新幹線を、1987年の分割・民営化によって「全国一律」のくびきから解き放った。

JR東海に移った後も、「救出作戦」は続く。輸送力と利用客の利便性向上を狙い、品川に新幹線の新駅を建設。アルミ合金を採用するなどフルモデルチェンジとなった300系以降、新型車両を相次いで開発し、投入するなど、新幹線の「磨き上げ」に力を注いだ。

こうした場面でも、剛腕のエピソードには事欠かない。品川新駅では用地をめぐり、JR東日本と「兄弟げんか」も繰り広げられた。「政府と刺し違えてでもやり抜く」という言葉も聞いた。

自らが主導した新幹線事業の集大成といえるリニア中央新幹線の計画でも剛腕を発揮。近い将来に想定される大規模地震の際のバイパスとしての意義などを訴え、「JR東海が手がける国の事業」のような形で強力に推し進めた。

保守の論客としての存在も大きかった。特に安倍晋三元首相のブレーンとして活躍し、国家公安委員や原子力損害賠償支援機構の運営委員などを歴任した。どんな取材で訪れても、まずは、「いまの国際情勢をどう見るか」「国のリーダーはどうあるべきか」といった大局観を聞くことから始まるのが常だった。

自らの判断基準、行動原理について尋ねると、「正しいか否か、だけ」「こちらに大義があり、合理性があれば、妥協せず筋を通す」と、淡々と話していた。

一方で、ときおり口にする「無常観」が印象に残る。「しょせんこの世は仮の宿り。明日死んでも不思議はないし、人生はその程度のものなんです」――。

時代や社会の流れに翻弄され、転変する人や組織。改革を成し遂げた側であったが、分割民営化に至る4年間の「戦い」の日々も影響していたのだろうか。「無常だからこそ、いまできることを最大限やる」となるあたりは、やはり剛腕に違いないのであるが。

米国へシステムとしての輸出に乗り出すなど、最期まで「日本の精華」と誇る新幹線、そしてリニアとともに歩んだ生涯。リニアの開業に間に合わなかったのは心残りだったろう。

3週間ほど前、病床から最後に届いたメールには、「試乗会でリニアにぜひ乗って、完成度の高さを実感してください」とあった。

(編集委員 坂口祐一)

【関連記事】
・日米でリニアをけん引 JR東海・葛西敬之元社長が死去
・JR東海元社長・葛西敬之氏―私の履歴書 』

【連合の自民接近】労働者の立場守れるか

【連合の自民接近】労働者の立場守れるか
 高知新聞社
https://www.kochinews.co.jp/article/detail/558582

 ※ 未だに、コレか…。

 ※ マルクス主義的な「労働価値説」臭が、プンプンだ…。

 ※ 単なる「機械的労働」「言われたことだけやる労働」は、もはや「消費者」「顧客」「カスタマー」に受け入れられて、対価を支払ってもらえる「価値」を、生み出さない…。

 ※ その手の「労働」「サービス」に対して、あんたは、お金を支払うのか?

 ※ 労働者=顧客でもある…。立場を変えて、考えてみよう…。

 ※ 変化に適応できない「種」は、淘汰されていく…。

 ※ これが、「厳然とした」進化の現実だ…。

『国内最大の労働団体、連合の政治的なスタンスに変化がみられる。これまで支持してきた旧民主党勢力と距離を置き、自民党に接近している。組合員は約700万人いる。執行部は意図をしっかり説明すべきだ。

 連合は、昨年の衆院選は「立憲民主党を総体として支援」することを基本方針にした。
しかし2月にまとめた基本方針では、政策実現へ立民、国民民主党と「連携する」とはしたが、参院選は「人物重視・候補者本位で臨む」と支持政党の明示を見送った。共産党と協力する候補を推薦しない方針も示した。

 連合系労組は、共産系労組と対立した歴史がある。衆院選後も共産との共闘を探る立民や、労組批判を続ける日本維新の会と国会対応で協調した国民をけん制した形だ。

 一方、自民からの働きかけに応じて同党との距離は縮めている。自民幹部らは昨年10月に就任した芳野友子会長と重ねて面談。今年1月の連合の新年交歓会には岸田文雄首相が出席し、参院選での協力を呼び掛ける場面があった。

 自民は3月の党大会で採択した2022年度運動方針に「連合との政策懇談を積極的に進める」とも明記。18日には党政務調査会の会合に芳野会長が出席して意見を述べ、「異例の対応」と注目された。

 連合が、自らが掲げる政策の実現へ政権与党の懐に入るのは一つの手に違いない。旧民主勢が股裂き状態で、政権交代が現実味を帯びてこない中ではなおさらだろう。自公政権が「賃上げ」を呼び掛けている点でも両者の思惑は一致する。

 傘下の有力労組の動きもある。自動車総連の中核である「全トヨタ労働組合連合会」は昨年衆院選で、旧民主党などに所属した組織内候補の擁立を見送った。その後、連携する政党を限らない方針を表明した。

 だが、全方位的とも見える立ち回りが、もろ刃の剣になる可能性も踏まえなければならない。

 連合は1989年、旧社会党を支持した官公労主体の総評と、旧民社党支持の民間労組が中心の同盟が結集して発足した。政権交代可能な政治勢力の結集を目指し、1993年の細川政権発足、2009年の旧民主党による政権交代を実現した。

 それらの活動の原点は、労働組合として、経営者より弱い立場の労働者の権利を守り、代弁することだ。

 自民は経団連など大企業の経営者団体と結びつく。経営側は、労働者に不利な制度や働き方を提案してこないとも限らない。その時に労働者の立場を守れるかどうか。

 政治スタンスの変化に対しては、これまで非自民、非共産の立場で活動してきた組合員にも戸惑いがあるだろう。労働団体が政治とどう関わっていけば、働く人全体の利益を守ることにつながるのか、しっかり見極めることが必要だ。

 一連の動きの背景には、傘下労組の考え方が多様化し、統一的な価値観を持ちづらくなってきたこともある。まとめ役としても連合の存在感が問われている。 』

連合、政権遠い野党に苦悩 発足後初の女性会長

連合、政権遠い野党に苦悩 発足後初の女性会長
政界Zoom
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA013SM0R01C21A0000000/

『日本最大の労働組合の中央組織、連合は政治への関わりで苦悩する。支持する立憲民主党など野党は政権から遠のいている。前会長の神津里季生(りきお)氏は野党の結集を目指したが足並みがそろわない。6日に就任した新会長の芳野友子氏は31日投開票の衆院選へさっそく手腕が問われる。

6日に都内で開いた定期大会。芳野氏は「新型コロナウイルス禍で組合活動も岐路に立たされている。組合員の声をしっかり受けとめながら運動を前進させたい」と参加者へ呼びかけた。1989年の発足以来、初めての女性会長となった。

連合は官民の労組の統一体として誕生した。組織の結集で発言力を高め4年後の93年には非自民政権誕生の原動力となった。

戦後の中央組織には大きくわけ旧社会党支持の総評、旧民社党支持の同盟があった。総評は自治労や日教組といった官公庁の労組が中心で鉄鋼業など民間の組合も一部加盟した。
総評は社会党の選挙を支え日米安保反対など大衆運動の中核も担った。

同盟は自動車、電力、繊維をはじめとする民間労組が中心で労使協調の路線を歩んだ。民社党とともに「左右の全体主義との対決」を掲げた。

「労働運動が冬の時代を迎えていた。事態を打開するためにも、統一を急がなければならなかった」。連合の初代会長で日本電信電話公社(現NTT)出身の山岸章氏は官民労組の統一に動いた。

89年に総評と同盟の流れを組むナショナルセンターが連合に合流した。共産党系の労組は連合を批判し同年に全労連を結成する。そのような経緯から連合と共産党は現在も関係がよくない。

山岸氏は組織力を背景に野党間協力の有力プレーヤーとなった。93年の衆院選では自民党を離党した小沢一郎氏とも提携し非自民非共産の細川護熙政権の樹立の立役者となった。
以後は歴代会長には鷲尾悦也氏(旧新日本製鉄)、笹森清氏(東京電力)ら民間企業の出身者が並ぶ。激しい運動は鳴りを潜める。

連合が政治力を発揮したもう一つの例に2009年の民主党への政権交代がある。高木剛会長は06年に民主党代表になった小沢氏とともに地方の連合の組織を行脚した。

民主党が12年に下野してから自民、公明両党の連立政権が続く。古賀伸明、神津両氏は野党への支持を軸にしつつ自民党へ現実的な政策要望を続けた。消費税増税を容認する姿勢も取る。

いま組合員数の多い上位3組織はUAゼンセン(180万人)、自動車総連(79万人)、自治労(76万人)だ。数の上では民間労組主体で官公労は少数派になっている。

連合の政治路線は幅広いが官民間で際立った意見の違いはなかった。14年から安倍晋三政権が本格的に進めてきた安全保障法制で意見の違いが表面化した。

憲法9条を巡り自治労や日教組は護憲論が強い。一方で民間のUAゼンセンは憲法改正論議に前向きな姿勢を示す。安保政策を巡り希望の党に入れなかった旧民進党のメンバーが立憲民主党を結党した際、自治労などが支援した。

連合は立民と国民民主党を支持し次期衆院選でも両党を支援する。両党の橋渡し役になるはずだが、協力はかみ合っていない。立民は共産党との選挙協力に傾斜し国民がそれに反発する。

立民と国民は国会での法案への賛否が割れる場面も目立った。21年の通常国会では一定の所得がある75歳以上の人の医療費窓口負担を2割に引き上げる医療制度改革関連法に立民は反対、国民は賛成した。

「自民党は幅が広くてかんかんがくがく議論するが、決めたらこれでいこうという文化がある。かつての民主党はまじめだがバラバラになった。有権者はどちらを信頼するか」。神津氏は野党が「大きなかたまり」になることを重視した。

立民と国民にとり31日投開票の衆院選は20年9月に現在の政党の体制になってから初の大型国政選挙となる。数選挙区で調整は残るが、大半の小選挙区で立民と国民はすみ分けた。

連合傘下の労組が衆院選と並び重視するのが22年の参院選だ。参院選は比例代表で「身内」の組織内候補を立てる。個人別得票をみると各労組の得票数がはっきりわかるため組織をあげた戦いになる。

衆参の選挙の結果により立民、国民との関係を再考する意見が連合で出る可能性がある。衆院選は直前で参院選も1年を切る。連合の政治力が健在なのか試される。

連合は組合員数の低下に悩む。発足時には800万人といわれた。厚生労働省の調査によると20年は702万人まで低下した。連合以外の労組も含む組織率は00年は20%台を維持していたが20年は17%と下落傾向にある。

組織率の低下とともに組合員の内実も大きく変わってきた。1990年代はじめには10万人ほどだったパートタイムの労働者が2019年には130万人を超えた。

連合の女性の組合員の比率は19年は36%だった。芳野氏は女性が働きやすい環境づくりや女性の組合リーダーの育成を手がけてきた。

1989年の発足から雇用形態や就労環境は変化した。多様化する組合員の統率に芳野氏が自身の経験をどう生かすのかも注目される。
記者の目 組合員の意識も多様に

連合と政治の関わりは成功と挫折の繰り返しだ。非自民の野党を支援し2度の政権交代をなし遂げたもののいずれも長期政権にはならなかった。

2017年の衆院選で当時の民進党が希望の党へ合流した際に連合は支援した。反発する勢力が立憲民主党を結成し分裂した。その経緯から現在でも支援先が立民と国民民主党に「股裂き」になっている。

政策面で連合の主張が非自民政権で劇的に進んだイメージもない。むしろ労組と遠い安倍晋三政権が最低賃金を引き上げ企業に賃上げを要請した。連合のお株を奪ったといえる。
自民党を支持する個々の組合員も増えているという。野党が政権から遠のいたままだと、連合が野党を支援する意義も揺らぎかねない。(依田翼)』

連合初の女性会長就任へ神津氏後任に芳野友子氏

連合初の女性会長就任へ
神津氏後任に芳野友子氏
https://nordot.app/815188638073323520?c=39546741839462401

『連合の役員推薦委員会は27日、今期で退任する神津里季生会長(65)の後任にものづくり産業労働組合(JAM)出身の芳野友子副会長(55)を中央執行委員会に推す方針を固めた。芳野氏が就任すれば、連合初の女性会長が誕生する。関係者が明らかにした。

 連合内では旧同盟系の民間労組と旧総評系の官公労組による路線対立が激化し、人事が難航。連合がジェンダー平等を掲げていることや、出身のJAMが旧同盟系と旧総評系の労組が組織統一した経緯があり、中立なことから芳野氏が適任との意見が広がった。28日の中央執行委員会で報告される見通しだ。』

給与デジタル払い、破綻時の早期保証など条件 厚労省案

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF2841U0Y1A120C2000000

 ※ 表面的には、連合(労組)vs.フィンテック協会の対立か…。

 ※ 対立している表面的な「価値」は、労働者の給与支払いの確実性(労働者の生活の保証)vs.支払い手段の利便性・効率性(銀行の牙城の取り崩し)か…。

 ※ そういう「対立」が、規制官庁・監督官庁の「規制方針」「規制内容」をめぐって激突し、自陣営に有利な方向へ持っていこうとして、取り合いになる…。

 ※ 特に菅内閣は、「デジタル化の促進」という「大看板」を掲げているんで、フィンテック勢にとっては、追い風だ…。

 ※ ここを突破すると、「銀行の牙城」を崩す道筋も見えてくるんで、「天王山」と見ているんだろう…。

 ※ 逆に、厚労省・政府としては、銀行口座の安全性vs.フィンテックの利便性・効率性を天秤にかけることになる…。

 ※ CBDCのところでも問題になるが、「銀行口座」というものは、単に「自分のお金の出し入れ」というだけではない…。「本人確認業務の肩代わり」「一国の金融政策の末端を担う(そういう意味では、金融行政の末端組織)」などの機能も、果たしている…。

 ※ それだから、どうしても「銀行口座」は、高コストとなる(その代わり、政策的にいろいろ優遇されている)…。

 ※ だから、厚労省の背後には、金融庁や財務省がいて、陰に陽に「いろいろ吹き込んでいる」ハズだ…。

 ※ そういう中での、「舵取り」「すり合わせ」となる…。

『厚生労働省は28日に労使を交えた審議会を開き、会社員への給与のデジタル払いを取り扱える事業者の条件として、破綻時に早期に保証する仕組みの整備などを求める案を示した。柔軟に換金できることや、厳格な本人確認の体制なども条件とする。連合は審議会で「資金移動業者が銀行と同等の安全性があるか懸念がある」と主張し、慎重な姿勢を鮮明にした。

政府は給与のデジタル払いについて、2020年7月に閣議決定した成長戦略…

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政府は給与のデジタル払いについて、2020年7月に閣議決定した成長戦略の文書に「20年度できるだけ早期の制度化をはかる」と明記した。フィンテックなどの新しいテクノロジーの競争環境を公平にし、金融サービスの利便性を高める狙いがある。21年3月末までに詳細な制度設計を終える必要があり、制度を所管する厚労省の審議会の議論が焦点になる。

厚労省が示した給与の安全性を守るための案では資金移動業者に対して①資金保全②不正引き出しへの対応③換金性④厳格な本人確認の体制――を求めることを掲げた。基準を満たさない業者にはデジタルでの給与支払いを認めない。あくまで利用者が銀行口座かデジタル払いかを選ぶ形にし、希望する企業と労働者が利用するものだと厚労省は説明した。

ソフトバンク系の「PayPay(ペイペイ)」やLINEの「LINEペイ」などのサービスの資金移動業者から給与を受け取る場合、支払いが遅れる懸念があるのは破綻した場合だ。そのため、事業者が保証会社や保険会社と契約することで、仮に破綻しても数日以内で支払いができるようにする「保険」の仕組みの導入を条件とする方向だ。

連合の代表は28日の審議会で「資金移動業者は事業体の健全性に疑問がある。デジタル技術が悪用され、思いも寄らぬ事故がおこる」と話し、導入に慎重な姿勢を示した。一方、フィンテック協会は28日に記者会見を開き、感染症予防のために非接触で給与を受け取れる利点や、外国人労働者から要望が出ていることなどを挙げて「社会的な意義が高まっている」と強調した。

公正取引委員会がQRコード決済を利用している人を対象に実施した調査では、仮にデジタルマネーの給与支払いが可能になった場合、4割の人が利用を検討すると回答した。銀行口座とQRコード決済の間でお金のやり取りをする場合、特定の銀行でしか使えないものも多い。直接、給与がQRコードの決済アプリに振り込まれるようになれば利便性は増す。

QRコード決済を月1回は利用する人は20年9月時点で3000万人を超え、2年前の10倍程度に膨らんだ。デジタルマネーは、企業と雇用契約のないフリーランスらへの報酬の支払いではすでに広がっている。会社員の給与の支払いだけ、安全基準を過度に厳しくすると、利便性を下げてしまう可能性もある。

春季労使交渉始まる 3つのポイント 横並びは困難に

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ21BXR0R20C21A1000000

『経団連と連合は26日、主要企業の労使が労働問題の意見を交わす「労使フォーラム」を開く。フォーラムを機に2021年の春季労使交渉が事実上始まる。多くの企業が新型コロナウイルス禍で痛手を被り、不透明感も強まる特異な状況での労使交渉。そのポイントを探る。

賃上げ格差どこまで拡大?
労働組合は新年度の4月に向け、賃金などの労働条件を使用者(経営者)と交渉する。賃上げには定期昇給(定昇)とベースアップ(ベ…

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賃上げには定期昇給(定昇)とベースアップ(ベア)がある。定昇は年齢や勤続年数に応じて給与を引き上げる。社員数や社員の年齢別の構成比が前年と同じなら、企業の人件費は増えない。

ベアは社員の基本給を一律に引き上げるため、人件費増につながる。基本給は一度上げると業績が悪化した際に下げるのは難しい。さらに基本給をもとに計算する社会保険料や残業代も上昇する。社員の生産性が高まらなければ収益の押し下げにつながるため、経営者は一般的にベアには慎重だ。

政府は13年に景気回復にむけ経済界にベアを要請し、「官製春闘」と呼ばれる流れが続いていた。連合は今回、6年連続となる「2%程度」のベア要求の方針を打ち出した。もっとも足元では賃上げ率は15年の2.2%をピークに鈍っている。

今回の労使交渉では、賃上げについて要求段階から組合ごとに差がつきそう。旅行や宿泊のように需要が蒸発した業種もあれば、スーパーなど巣ごもり消費の恩恵を受けるところあるからだ。

組合側は交渉力を高めるために、産業ごとに「産業別労働組合(産別)」を組織して賃金などの要求水準を統一してきた。最近はグローバル競争のなかで業績や人材戦略に違いが出るなか、産別や組合の動きにも徐々にバラツキが出ている。今回はそこにコロナの影響が加わる。業績が厳しい企業の労組も抱える電機連合は、ベアに相当する賃金改善分として「月2000円以上」を要求する方針。上部団体の金属労協が打ち出した「月3000円以上」を下回るのは異例だ。

雇用維持できるか?

企業や業種によっては雇用維持が優先課題となる。航空大手など一部の企業はグループ外への社員の出向にも乗り出している。航空関連の労組でつくる航空連合は賃金交渉については一律の基準を定めない。一方、グループ外出向や一時帰休を実施する際には労使で運用などを確認するよう求める。

繊維や小売り、サービス業などの労組でつくるUAゼンセンのうち、外食産業などの部門では組合員が前年と比べ約1万人減った。新型コロナによる店舗閉鎖などが響いたという。UAゼンセンの松浦昭彦会長は「しっかりと雇用を守ることを大前提に動く」と話す。

格差是正も焦点の一つだ。UAゼンセンは今年は幅を持たせた要求とする方針。契約社員やパートといった非正規雇用の組合員については「定期昇給分に加え、2%を目標に時間額を引き上げる」と具体的に要求する方針だ。同一労働同一賃金の実現を後押しする狙いだ。こうした要求を踏まえ、経営側が雇用維持と格差是正のバランスをどう取るかも課題となる。

働き方、ジョブ型広がるか?

コロナ禍を契機に多くの企業が導入したテレワークなどの新たな働き方の議論も進みそうだ。電機連合はテレワークに関する費用の会社負担や、長時間労働の防止への考え方を確認する。組合側も「課題も多いがテレワークは生産性向上のチャンスでもある」(電機連合の神保政史・中央執行委員長)とみる。

企業が求める能力を明確にして雇用契約を結ぶ「ジョブ型雇用」の導入も日本企業にとっては検討課題だ。欧米では一般的で、職務に必要な能力をまとめた「職務定義書」(ジョブディスクリプション)を作成して社内外から人材を募る。日本では社内で幅広い業務を経験させる「メンバーシップ型雇用」が長く主流だった。

経労委報告では成果を重視するメンバーシップ型雇用と、雇用が安定したジョブ型を組み合わせ、各社で「自社型」の雇用制度をつくることを提案している。

いずれ来るであろうコロナ収束後に自社の競争力をどう高めるか。そのための賃金や働き方の在り方について労使で話し合う場とすることが欠かせない。(大平祐嗣)

「有力労組離反か」立憲動揺 連合、選挙支援への影響否定

 ※ これも、「既存の枠組み」が、「現実」「実態」から遊離しつつあることの、表れだ…。

 ※ 自動車業界は、CASE(Connected(つながる)、Autonomous(自律走行)、Shared(共有)、Electric(電動))への対応の真っ只中にある…。特に、トヨタは、章男社長自ら、「100年に1度の変革だ!」と獅子吼し、その変革の旗振り役となっている…。

 ※ そういう中では、「現場の労働者」のニーズも、そういう「変革」への対応支援といったものとなるだろう…。具体的には、「IT教育」の拡充とか、有給での「IT講習の受講」、「IT教材の購入費の助成」というようなものだ…。

 ※ そういう情勢なのに、相も変わらず、「共産党との連携」とか、「労働者の権利としての、ストライキ戦術」とか言い立てても、支持が得られるか?

 ※ そういう「ニーズに即した対策・支援」を提供してくれそうな方に靡く(なびく)のは、当然の話しだ…。

『連合傘下の全トヨタ労働組合連合会が与党との連携を検討していることが明らかとなり、連合に選挙支援を頼る立憲民主党に、有力労組の離反かと動揺が広がっている。立憲が共産党との共闘を推進していることへの反発が背景にあるとの見方も出ており、連合の神津里季生会長は19日の記者会見で「選挙方針への影響は全くない。大騒ぎする話ではない」と火消しに躍起となった。
全トヨタ労連、与党との連携検討 自動車関連政策推進

 全トヨタ労連には314組合が加盟し、組合員は35万7000人。自動車の電動化や自動運転化の流れが加速する中、技術開発支援や税制改正など期待する産業政策を実現させるには自民、公明両党との連携が不可欠と判断した。
 これに関し、神津氏は会見で「連合も政府・与党を含め、政策要請を結成以来やってきている」と説明。政策実現のための労組と与党の連携は、通常の活動を逸脱したものではないと強調した。
 ただ、9月に新たな立憲民主党が発足した際、旧立憲と旧国民民主両党が合流する上で障害の一つとなったのが、共産党との距離感だった。新立憲が共産との選挙協力を継続していることを踏まえ、国民幹部は「共産と近い立憲を、全トヨタ労連や自動車総連が支援するのは難しいということだ」と解説した。
 全トヨタ労連加盟労組は愛知県を主な活動拠点としており、立憲関係者は「全トヨタ労連の動きが仮に選挙支援にまで及べば、愛知県中東部の小選挙区候補には痛手になる」と危機感を示す。
 選挙対策への悪影響が懸念される事態に、立憲の平野博文選対委員長は18日の会見で「選挙では連合総体として立憲(支援)で頑張るとしている。その中には全トヨタ労連もいると理解している」と述べ、与党への接近をけん制した。
 一方、国民の玉木雄一郎代表は19日の会見で、今後の全トヨタ労連との関係について「引き続き維持したい。どういう趣旨で、どのような内容で方針を変えるのか、よく関係者から伺いたい」と語った。』