『WP』紙報によれば、バルト3国はオタワ条約から脱退して…。
https://st2019.site/?p=21886
『2024-2-25記事「Baltic states consider withdrawal from the Anti-Personnel Landmines Convention」。
『WP』紙報によれば、バルト3国はオタワ条約から脱退して対人地雷を充実させ、露軍の侵略に備えるつもりである。
すでにこの3ヵ国は脱退の段取りに関する合議を重ねているところだと。』
『WP』紙報によれば、バルト3国はオタワ条約から脱退して…。
https://st2019.site/?p=21886
『2024-2-25記事「Baltic states consider withdrawal from the Anti-Personnel Landmines Convention」。
『WP』紙報によれば、バルト3国はオタワ条約から脱退して対人地雷を充実させ、露軍の侵略に備えるつもりである。
すでにこの3ヵ国は脱退の段取りに関する合議を重ねているところだと。』
シベリア居住の、ロシア国籍ながらアジア系の青年たちは、…。
https://st2019.site/?p=21886
『Paul Goble 記者による2024-2-23記事「Three Developments in Mongolia Increasingly Worry Moscow」。
シベリア居住の、ロシア国籍ながらアジア系の青年たちは、露軍の徴兵を逃れるためにモンゴルへ移住してしまうのがブームになっている。
モンゴル政府が計画中の水力発電ダム。これがもし完成すれば、バイカル湖へ流入する水量がめっきり減るというのでロシア政府は懸念中。この工事の資金は中国が出す。』
もっか北鮮は年に5億ドルを使ってミサイルを量産している。
https://st2019.site/?p=21886
『ストラテジーペイジ の2024-2-25記事。
もっか北鮮は年に5億ドルを使ってミサイルを量産している。1発の地対地弾道弾は約400万ドル。
定期的に海に向けて発射しているのは、最も古いストックで、それ以上貯蔵していても保存寿命を超過して使えなくなってしまうから、さっさと試射で消費するか、ロシアに売り飛ばすしかないのである。試射するときは、爆発弾頭をとりつけていない。
2022年の後半に1日で7000万ドル分の弾道弾を盛大に試射したニュースは満洲経由で北鮮人民の知るところとなり、人々は政権に対して批判的になった。
7000万ドルは、月々に中共から北鮮が輸入している物品に北鮮政府が支払っている額と同じだからである。その分、食糧と燃料を買えと人々は思った。』
ゼレンスキー大統領が自軍の戦死者数に言及、3.1万人の兵士が死亡
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/president-zelenskiy-mentions-the-number-of-soldiers-killed-in-battle-31000-soldiers-died/
『ウクライナ政府が自軍の戦死者数に言及することは滅多にないが、ゼレンスキー大統領は25日の記者会見で「この戦争中に3万1,000人のウクライナ軍兵士が死亡した」「反攻作戦に向けて準備された4個旅団には現在も約束された装備が届いていない」と明かした。
参考:Zelensky: 31,000 Ukrainian soldiers killed in Russia’s war
参考:Зеленский рассказал о плохой подготовке резервов и как 4 бригады не могли воевать
参考:Зеленський пояснив, навіщо Сирський проводить аудит в армії
参考:У нас був “кулак” для контрнаступу, але чотири бригади досі “голі”, – Зеленський
参考:Deep State Digest: 25 лютого
ゼレンスキー大統領の言及が事実なら「4個旅団分=1万6,000人相当」が後方で宙に浮いてことになる
ウクライナ政府が自軍の戦死者数に言及することは滅多になく、ゼレンスキー大統領が2022年3月に約1,300人と、4月に2,500人~3,000人と、ザルジニー総司令官が8月に約9,000人と、ポドリャク大統領府顧問が12月に10,000人~13,000人と明かしただけだったが、ゼレンスキー大統領は25日の記者会見で「この戦争中に3万1,000人のウクライナ軍兵士が死亡した」「ロシア軍の死者は18万人で負傷者と合わせると50万人の死傷者を出した」「戦場から何人が離脱したのか敵に知られたくないので我々の負傷者については明かしたくない」と述べた。
出典:PRESIDENT OF UKRAINE
この数字についてKyiv Independentは「戦争中の死傷者数について政府は厳重に口を閉ざしてきた」「ゼレンスキー大統領は言及した数字がロシアの侵略(2014年~2024年)全体をカバーするものなのか、本格的な侵略の2年間のみをカバーするものなか明かさなかった」「この数字は公式に戦死と計上されたものだけで実際の戦死者はもっと多いだろう(行方不明に分類されている兵士の大半が戦死している可能性が高いという意味)」と報じているが、他の現地メディアは「3万1,000人」が2022年以降の戦死者だと解釈している。
ゼレンスキー大統領は予備戦力とローテーションの問題についても「総司令官が監査を実施中で状況を整理して予備戦力の問題に終止符を打つ必要がある」「兵士にとって休息は戦うのと同じぐらい重要だ。軍は適切な予備戦力を準備すべきだったが何もしてこなった。これは事実であり、我々は自身の欠陥を特定して修正しなければならない。そのためには何が起こっているのかを理解する必要がある」「誰がオフィスに居座っているのか、なぜそこにいるのか、何人が動員されたのか、そのうち何%が前線で戦ったのか解明しなければならない」と言及。
出典:Головнокомандувач ЗСУ
さらに「我々は反攻作戦のための戦力を持っていた。これについて多くの人々が知っているはずだ。どれだけ準備されていたか詳しく述べるつもりはないが、現在でも(反攻作戦に向けて準備していた)4個旅団は裸のままで約束された装備が届いていない。こんな状態で4個旅団が戦えただろうか?彼らは装備が届くの待ち続けたため戦闘に参加しなかった。私は彼らを非難するつもりはない。しかし疑問があり、それに応える必要がある。そのための監査が行われている」と付け加えた。
ウクライナは反攻作戦に向けて12個旅団(9個旅団は欧米で訓練を行い編成+3個旅団は国内で訓練を行い編成)=6万人相当の戦力を準備していたが、ゼレンスキー大統領は「このうち4個旅団分の装備が現在も届いていない」と述べており、1万6,000人相当の戦力が後方で宙に浮いて格好だ。
出典:Генеральний штаб ЗСУ
与党(国民の奉仕者)のデービッド・アラカミア議員も23日「シルシキー総司令官の監査によって一度も前線に出たことがない兵士を8,000人発見している」「この数字は監査が進めばもっと増えるだろう」「(発見された兵士が所属する部隊には)既に命令が下され、増援やローテーションとして前線に赴く準備を行っている」と述べており、一度も前線に出たことがない兵士の数がどこまで増えるのか注目される。
因みにゼレンスキー大統領は「(ウクライナ支援において)EUがリーダーシップを発揮しているものの米国の先行きが不透明で、これが幾つかの国に影響を及ぼしているため難しい時期になるだろう」「3月から4月にかけては政治的にも財政的にも様々な圧力の波が押し寄せてくる」「ロシア軍は5月下旬から初夏に実施する攻勢の準備を行っている」「ウクライナは今後数ヶ月以内にパトリオットシステムを10台導入し、これを前線に近い場所で使用できれば敵は撤退するだろう」とも言及している。
出典:U.S. Army photo by Eugen Warkentin パトリオットシステム
10台のパトリオットシステムが何を指しているのか不明だが、RTX(旧レイセオン)のヘイズ最高経営責任者は昨年「パトリオットシステムの年間生産量を12基まで引き上げた」「2024年末までに5基のパトリオットシステムをウクライナに引き渡す予定だ」と明かしている。
ニューヨーク・タイムズ紙は2023年10月「古いウクライナ製レーダーシステムで作動するパトリオットシステムのテストがホワイトサンズで行われている」と報じ、ウクライナのカムイシン戦略産業相も2024年1月「FrankenSAMとは西側製防空システムの一部をウクライナ軍で使用されている旧ソ連製防空システムに統合するプロジェクトだ」「米国製ミサイルが入ったコンテナを旧ソ連製ランチャーに統合するだけの取り組みもあれば、米国製ランチャーをS-300のような防空システムに統合する取り組みもある」と言及。
出典:Photo by Sgt. 1st Class Jason Epperson
シルスキー総司令官も24日「我々はロシアの占領者に対して近い将来、空中でも非対称な対応をとることになると思う。ロシア軍の航空機はさらに燃えることになるだろう」と、ウクライナ人が運営するDEEP STATEも25日「パトリオットシステムを構成する高価なAN/MPQ-53を置き換えるため、PAC-2弾(MIM-104CやMIM-104D)とS-300で使用されているレーダー(もしくはウクライナ製レーダー)が統合されたという情報がある」と言及している。
以上の情報を加味すると、ゼレンスキー大統領は言及した「10台のパトリオットシステム」とは「AN/MPQ-53やAN/MPQ-65を除いたシステム」と「ウクライナ製レーダー」の組み合わせである可能性が高く、中々興味深い話だ。
関連記事:ウクライナ軍の反攻作戦に関する機密文書が流出か、準備完了は4月末?
関連記事:シルシキー総司令官が進める監査、前線未経験の兵士を2個旅団分見つける
関連記事:シルシキー総司令官の初仕事、兵士70万人が何処にいるのか突き止めること
関連記事:米国、ウクライナ製レーダーで作動するパトリオットシステムを提供予定
関連記事:FrankenSAMが初戦果、FPVドローンの製造コストが半分に値下がり
関連記事:ロシア軍機はさらに燃える、シルスキー総司令官が非対称な対応に言及
関連記事:国防総省、旧ソ連の技術で開発されたウクライナ製レーダーを購入
※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE
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投稿者: 航空万能論GF管理人 ウクライナ戦況 コメント: 27 』
オランダのウィルダース氏、連立政権樹立のためウクライナ支援停止を撤回
https://grandfleet.info/european-region/dutchman-wilders-reverses-suspension-of-aid-to-ukraine-to-form-coalition-government/
『2024.02.25
オランダの総選挙でウィルダース氏率いる自由党(PVV)は勝利を収めたものの「ウクライナへの軍事支援停止」が妨げとなって連立協議が破綻、ウィルダース氏は24日「PVVはウクライナを支持し如何なる支援についても喜んで協議に応じる」と表明して支援停止を撤回した。
参考:Dutch election winner Wilders willing to consider more Ukraine aid
PVVがウクライナとの2国間協定締結を阻止するのは難しいだろう
昨年11月に実施されたオランダの総選挙でウィルダース氏率いる自由党(PVV)は勝利を収め、潜在的なパートナーとして新社会契約党などと連立協議を行っていたもの、ウィルダース氏が主張する過激な政策(反移民政策、反EU政策、ウクライナへの軍事支援停止)が妨げとなり、モスク、イスラム学校、コーランを禁止する法案を撤回して何とか連立協議をまとめようとしたが、2月7日に新社会契約党が協議から離脱したためPVVは与えられた期間(2024年2月中)内に政権を樹立するのが難しくなっていた。
De oorlog die Rusland twee jaar geleden begon tegen Oekraïne kan niet anders dan illegaal en barbaars worden genoemd. De PVV steunt Oekraïne en is bereid om over iedere vorm van hulp te praten. Maar een demissionair kabinet kan echt geen akkoord voor tien jaar afsluiten. https://t.co/n2uDUCsGAz
— Geert Wilders (@geertwilderspvv) February 24, 2024
潜在的なパートナーらは23日「PPVが主張するウクライナへの軍事支援停止を支持したことは1度もない」「今後もウクライナに対する政治的、経済的、軍事的支援を必要な限り継続したい」と共同声明を発表、これを受けてウィルダース氏は24日「ロシアがウクライナに対して始めた戦争は違法かつ野蛮なものと言わざるを得ない」「PVVはウクライナを支持し如何なる支援についても喜んで協議に応じる」と表明、事実上「ウクライナに対する軍事支援停止」を撤回した格好だ。
因みに暫定政権を率いているルッテ首相はPVVが連立政権の樹立に手間取っている間に「ウクライナと安全保障に関する協議」を進めており、24日「まもなくウクライナと2国間協定を締結する」と発表、ウィルダース氏は「暫定政権が10年にも及ぶ協定を締結することができない」と主張しているが、政権樹立のキャスティングボードをウクライナ支援を支持する野党に握られているため、PVVが協定締結を阻止するのは難しいだろう。
関連記事:ウクライナ支援停止を主張するオランダの自由党、総選挙で第1党を確保
関連記事:伊加もウクライナと協定締結、明文化された今年の軍事支援額は161億ドル以上
関連記事:独仏がウクライナと安全保障協定を締結、2024年に101億ユーロの軍事支援を約束
関連記事:ウクライナは孤独ではない、英国とウクライナが歴史的な安全保障協定に署名
関連記事:バルト三国はウクライナ支援に14億ユーロ以上、英国は支援額を25億ポンドに増額
関連記事:ショルツ政権はウクライナ支援倍増で合意、40億から80億ユーロに引き上げ
関連記事:自由のための戦いに期限なし、ドイツは2032年までの予算計画にウクライナ支援を盛り込む
関連記事:イタリアのメローニ首相、ウクライナに武器を送らなければ戦争が近づくだけ
※アイキャッチ画像の出典:K. Wennekendonk/CC BY 4.0 DEED
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投稿者: 航空万能論GF管理人 欧州関連 コメント: 19 』
伊加もウクライナと協定締結、明文化された今年の軍事支援額は161億ドル以上
https://grandfleet.info/european-region/italy-also-signs-agreement-with-ukraine-stipulating-military-aid-amount-to-be-over-16-1-billion-this-year/
『イタリアとカナダがウクライナと安全保障協定を24日に締結、英独仏伊加が約束した2024年の軍事支援額は161億ドル以上=2.4兆円になり、G7の共同宣言に賛同したデンマークも23日に協定を締結、ノルウェーも数週間以内に協定を締結する見込みだ。
参考:Volodymyr Zelenskyy and Giorgia Meloni in Kyiv signed the Security Cooperation Agreement between Ukraine and Italy
参考:Volodymyr Zelenskyy and Justin Trudeau in Kyiv signed the Security Cooperation Agreement between Ukraine and Canada
イタリアとカナダも安全保障に関する2国間協定を締結、G7の中で協定を締結していないのは米国と日本のみ
G7は昨年7月のNATO首脳会議で「米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、カナダはウクライナの長期的な安全保障について協議することを約束する」と発表、これは明文化されていなかったウクライナ支援を「二国間協定の義務に置き換える」という意味で、英国は安全保障に関する2国間協定を1月に締結して「2024年に25億ポンドの軍事援助を行う」と表明、ドイツとフランスも16日に安全保障に関する2国間協定を締結した。
出典:PRESIDENT OF UKRAINE
ドイツは2024年に71億ユーロの軍事支援を行うと約束、ショルツ首相は協定締結と同時に11億ユーロ相当の軍事支援パッケージ(RCH-155×36輌、弾薬12万発、SkyNex×2基、IRIS-Tなどを含む)を発表、フランスも2024年に30億ユーロの軍事支援を行うと約束していたが、イタリアとカナダも24日に安全保障に関する2国間協定を締結。
イタリアは「必要な支援を提供する(2024年分の支援金額は非公開)」と、カナダも「2024年に30億加ドル以上の軍事支援を行う」と約束し、英国が締結した協定に倣って「協定の有効期間は10年間」「双方が合意すれば延長も可能」「ウクライナがNATOに加盟した時点で安全保障上の義務は終了」という内容だ。
出典:PRESIDENT OF UKRAINE
因みにG7の共同宣言に賛同した国(20ヶ国以上)との協議も進められており、23日にデンマークがウクライナとの協定を締結、ノルウェーも数週間以内にウクライナとの協定を締結する見込みで、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダが約束した2024年の軍事支援は161億ドル以上=2.4兆円になる。
これは軍事支援が新たに上積みされたというよりも、明文化しないまま各国が行っていた軍事支援を協定という形に置き換えただけで、当該国が2022年と2023年に行った軍事支援額が不明なため「ウクライナに対する2024年の軍事支援額=1年分の支援額」がどの程度増えたのかは何とも言えない。
関連記事:独仏がウクライナと安全保障協定を締結、2024年に101億ユーロの軍事支援を約束
関連記事:ウクライナは孤独ではない、英国とウクライナが歴史的な安全保障協定に署名
関連記事:バルト三国はウクライナ支援に14億ユーロ以上、英国は支援額を25億ポンドに増額
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投稿者: 航空万能論GF管理人 欧州関連 コメント: 12
ロシア軍機はさらに燃える、シルスキー総司令官が非対称な対応に言及
アウディーイウカ方面の戦い、ロシア軍が前進を続けてラストシュネを制圧
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コメント
コメント ( 12 )
トラックバック ( 0 )
名無しの悪夢
2024年 2月 25日
返信 引用
各国ずいぶん入れ込んでまずが
こういう協定には派兵も含まれてるんでしょうか?
3
鬱
2024年 2月 25日
返信 引用
放っては置けないけど派兵だけはしたくないからこその資金や武器援助なんで無いのでは。
もし派兵何かしたら野党だけでなく与党内でも揉めるでしょうし、国民も拒否して色々言うでしょうから。
16
名無しの悪夢
2024年 2月 25日
返信 引用
まぁ対ロシア戦争を想定してる国々では派兵するよりこういう支援のほうが安上がりなのかもしれませんね
ドイツもフランスも戦時経済に目覚めたようですし、EVのアテがハズレてそっちに動き出したという捻くれた見方をしてみるのも面白いかもしれません。
17
名無し
2024年 2月 25日
返信 引用
支援と言えばウクライナは中国に復興利権を差し出していて、中国もちゃっかりウクライナの戦後復興支援に参加するつもりでいるんですよな
恐らくウクライナからすれば中国からのロシアへの支援を少しでも少なくしたいということで差し出した感じなのでしょうが、中国のことですからちゃっかりロシア側占領地域の復興にも何食わぬ顔で参加していそうなのがまた
20
たむごん
2024年 2月 25日
返信 引用
ウクライナと中国は、軍事技術の援助、一対一路、対ウクライナ投資などの関係が深いことは、当初から指摘されていますよね。
日本の中に、対中国との関係でウクライナ支援をするべき・ウクライナ復興利権のバスに乗り遅れるなという趣旨の意見、かなり違和感を感じています。
ゼレンスキー大統領が、中国との関係を、依然として重視しているように見えるからです。
4
ふむ
2024年 2月 25日
返信 引用
>当該国が2022年と2023年に行った軍事支援額が不明なため「ウクライナに対する2024年の軍事支援額=1年分の支援額」がどの程度増えたのかは何とも言えない。
更に兵器価格は暴騰していて、155mm砲弾の価格が2021年比で4倍でしたっけ
華々しく支援額をブチ上げたものの実際の支援量は減っていた、なんて可能性も割とありそうですね
21
58式素人
2024年 2月 25日
返信 引用
”G7の中で協定を締結していないのは米国と日本のみ”
両国の様子はどうなのでしょう。両国とも内政が忙しいのかな?。
それでも協議は水面下で続けているのかな?。
ほっぽらかしにできる問題ではないし。
2
砲兵信者
2024年 2月 25日
返信 引用
日本は岸田首相が熱心なので水面下で何かしら進めていると思いますが、アメリカは選挙が終わってからでないとどうしようもないのでは…
選挙が終わった後も今のように上下院の捻れが出来て決まらない可能性がありますし
8
hiroさん
2024年 2月 25日
返信 引用
日本から直接の攻撃兵器供与や軍事資金供与は、野党はもちろん公明党とも揉めそうで、それを跳ね除ける意思も力も岸田総理には無さそうに思えます。
先だって発表した復興支援や人道資金援助、債務保証、非軍事物資提供で済ますのでは。
金額は椀飯振舞しそうですが。
2
2024年 2月 25日
返信 引用
ウクライナ支援額(金融・人道・軍事の総合額)
1.EU 2.アメリカ 3.ドイツ 4.イギリス 5.イギリス
6.デンマーク 7.日本 8.ノルウェー 9.オランダ 10.カナダ
11.ポーランド 12.スウェーデン 13.スイス 14.ベルギー 15.フィンランド
16.フランス 17.チェコ 18.イタリア 19.エストニア 20.リトアニア
リンク
フランス・イタリアひどない?
そして日本はちょうど良いぐらいの具合だとワイは思ってるで
2024年 2月 25日
返信 引用
上の訂正(イギリスが重複した)
↓
1.EU 2.アメリカ 3.ドイツ 4.イギリス 5,デンマーク
6.ノルウェー 7.日本 8.オランダ 9.カナダ 10.ポーランド
11.スウェーデン 12.スイス 13.ベルギー 14.フィンランド 15.フランス
16.チェコ 17.イタリア 18.エストニア 19.リトアニア 20.スペイン
たむごん
2024年 2月 25日
返信 引用
欧米は、防衛企業の再編・合理化が進みましたからね。
需要と供給の関係で、兵器・弾薬の需要が急に増えれば、かなり値上げを要求されてしまいます。
仮に新規設備投資をしたとしても、需要がどの程度の期間あるか不透明なため、(減価償却が終わっていないため)早めに投資回収しようと大幅に値上げされてしまいます。
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ウクライナ軍の無人機が命中か、リペツク州のノボリペツク製鉄所で大きな爆発
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/huge-explosion-at-novolipetsk-steel-plant-in-lipetsk-oblast-possibly-caused-by-ukrainian-military-drone/




『露国営メディアは24日夜「リペツク州のノボリペツク製鉄所で火災が発生した」「恐らく無人機の墜落によるもの」と報じ、ロシア国防省も「無人機を使用したテロを攻撃を阻止した」と発表したが、ノボリペツク製鉄所に無人機が着弾する映像が登場した。
参考:В российском Липецке прогремели взрывы, горел металлургический комбинат
参考:На Новолипецком металлургическом комбинате загорелся цех
参考:Минобороны России
参考:Массированный удар по объектам на территории Украины 23 февраля — что известно к 13.30
参考:СБУ та ГУР вночі атакували Новолипецький металургійний комбінат, – джерела
ロシア領内に対する攻撃を阻止したというロシア国防省の発表はポジショントークに過ぎない
露国営メディアのРИА Новостиは24日夜「リペツク州のノボリペツク製鉄所で火災が発生した」「恐らく無人機の墜落によるもの」と報じ、ロシア国防省も24日「キーウ政権による無人機を使用したロシア領内へのテロ攻撃が阻止された」「我が軍の防空部隊は敵無人機をクルスク州上空で1機、リペツク州上空で2機、トゥーラ州上空で1機迎撃した」と発表。
出典:管理人作成(クリックで拡大可能)
しかし、MashやAstraといったロシアメディアは「ノボリペツク製鉄所で複数の爆発と激しい火災が発生した」と報告、さらにノボリペツク製鉄所に無人機が着弾する様子を映した映像、炎上するノボリペツク製鉄所の上空を無人機が飛んでいる映像なども登場。
ウクライナ軍は粗鋼生産量1,740万トン(2021年実績)を誇るノボリペツク製鉄所に無人機を命中させた可能性が高く、ロシア領内に対する攻撃を阻止したという発表はポジショントークに過ぎないのだろう。
但し、この程度の攻撃でノボリペツク製鉄所の生産量に大きな影響を与えられるとは思えず、ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARもロシア軍のミサイル攻撃について「ウクライナ企業の生産力を弱めるためには標的を賢く選択し、十分な量のミサイルを割り当てる必要がある」「ミサイルが1発か2発命中したところで大した損害を与えることはできない」と指摘している。
追記:RBC-Ukraineが情報筋の話として「SBUとGURがノボリペツク製鉄所を無人機で攻撃した」「コークス炉ガスの一次冷却用に設計された施設を狙った」「ここが損傷していれば生産プロセス全体が長期的に停止する」と報じている。
関連記事:ヘルソン州ヘニチェスクでSu-34が墜落、ウクライナ軍による撃墜の可能性も
関連記事:ウクライナ空軍がクラスノダール上空でA-50を撃墜、S-200を使用か
関連記事:ロシア軍はA-50を下げざるを得ない、その分だけ前線上空の認識力が低下
関連記事:A-50撃墜はドニプロ市攻撃の報復、ウクライナ空軍司令官が関与を仄めかす
関連記事:ウクライナメディア、アゾフ海上空でロシア軍のA-50を撃墜したと主張
関連記事:ウクライナ軍参謀本部、オデッサ方向でSu-30SMを撃墜したと発表
関連記事:ウクライナ空軍、マリウポリ方面でロシア軍のSu-34を1機撃墜したと発表
関連記事:ウクライナ空軍、南部方面でロシア軍のSu-34を3機撃墜したと発表
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投稿者: 航空万能論GF管理人 ウクライナ戦況 コメント: 20
ヘルソン州ヘニチェスクでSu-34が墜落、ウクライナ軍による撃墜の可能性も
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2024年 2月 24日
返信 引用
陸戦で押されるようになってから特殊作戦が目立ちますね
徒花というか嫌がらせというか
26
幽霊
2024年 2月 24日
返信 引用
こう言う攻撃で反プーチン運動が盛り上がれば良いのですが中々そうはなりませんね
8
朴秀
2024年 2月 24日
返信 引用
逆に士気が上がるんじゃないでしょうか
まあ民間人相手にテロするよりはいい攻撃ですね
11
774
2024年 2月 24日
返信 引用
ロシアでは軍人が製鉄所で働いているんですか?
そんなわけがない、民間人が働いている製鉄所への攻撃ですよ。
12
なら
2024年 2月 24日
返信 引用
まあロシア人は怒るだろうけど、軍需に直結する工場は立派な戦略目標だから、図書館や学校爆撃するよりは正当性あるね。
37
名無しの悪夢
2024年 2月 25日
返信 引用
戦略目標として狙うのが正当ならプーチン氏を狙うのが最善ですね。
以前そんな話をしたとき過去の歴史から血で血を洗う泥沼の戦争になると言われましたが。
1
2024年 2月 25日
返信 引用
最善とは…?
3
匿名
2024年 2月 24日
返信 引用
ウクライナはロシア工場の被害少なくても、点検や補修で生産量一時的に減るから、モスクワの街を民間人巻き込まないようにドローン攻撃するよりもよいドローンの使い方です。
25
○
2024年 2月 24日
返信 引用
国境からの距離を考えるとロシア領内の反政府組織かな
最近は目立った活動をしていないように見えたけど
まだまだ健在なのかな
8
たむごん
2024年 2月 24日
返信 引用
ノボリペツク製鉄所の攻撃は、極めてインパクトがありますね。
高炉と思うのですが、高炉が生産停止になれば、数か月~年単位の時間が必要にるため大打撃になります。
続報に、『高炉が停止したのかどうか』、があるのかが極めて重要ですね。
中国が過剰生産ですから、調達切替はできますが、サプライチェーンの切替になれば時間は必要でしょうね。
24
たむごん
2024年 2月 24日
返信 引用
追記です。
高付加価値の鉄鋼製品もあるため、ここで製造していたのであれば、軍需生産や民需生産に大きな影響が出るかもしれませんね。
(2021/9/16 方向性電磁鋼板のレーザー照射設備/露ノボリペツクが増設 鉄鋼新聞)
(ロシア CIS の鉄鋼産業 p7 JETRO)
13
名無し3
2024年 2月 24日
返信 引用
台湾有事となれば中国がロシアから物資の補給を受けるであろうからこのような攻撃こそ日本が積極的に支援すべきである
中国が同様の攻撃を行ったときにも報復の手段を持っていなければならないから、自主開発を行いウクライナに提供してロシアの生産・物流拠点を破壊するのが最も理想的だ
13
Easy
2024年 2月 24日
返信 引用
結局のところ、非対称戦こそがウクライナの唯一の勝機なんですね。
はっきり言えば、ウクライナ政府はさっさと降伏して戦争を終わらせ。
その後に、自爆テロとサボタージュでロシアの統治コストに打撃を与えるのが最も「コスパの良い戦術」なんですね。
ただ、これは「西側の我々から見てコスパの良い」戦術であり。
ウクライナ人にとってはただただ国家が荒廃するだけの選択肢でもありますが。
しかし、それしか答えが無い以上、そうならざるを得ないと思いますね。
11
irokoi
2024年 2月 24日
返信 引用
西側から見ても全くコスパの良い戦術とは言えないですよ
『核兵器を持つ』『常任理事国の』『力による一方的な現状変更』を認めたら、どれほど国際社会に影響を及ぼすかを考えてみると良いでしょう
それを考えればとてもコスパが良いなどとは言えないです
18
kitty
2024年 2月 24日
返信 引用
>『核兵器を持つ』『常任理事国の』『力による一方的な現状変更』
そんなことをするのは何メリカなんだ?!
22
名無しの悪夢
2024年 2月 24日
返信 引用
ゲームの必勝法、ゲームのルールを作る側になるってやつですね。
敗者はゲーム盤を投げ飛ばす行為すら、勝者の力によって押さえ付けられる。
私は、それがいわゆるディストピアってやつと考えてます。
5
たむごん
2024年 2月 24日
返信 引用
本当に仰る通りなのが、難しいところと思います。
ゲーム理論で考えれば、より大きな報復も受けますから、国土はドンドン荒廃してしまいます…。
戦争当事国は、本当に何のメリットもない事が多いと、身に染みます。
以前コメント欄で見かけた、『最低を競っている』という表現、本当に秀逸ですね。
10
lang
2024年 2月 24日
返信 引用
これは戦争だから劣勢側も必死になって打開しようとしてくるから侮れない
ロシアははやく勝敗を決めないとアフガン化するかも?
今のところは可能性はかなり低そうですが、窮鼠猫を噛むということで
8
おに
2024年 2月 24日
返信 引用
ウクライナの鉄鉱製鉄業は最大の輸出産業だったが東部に鉄石炭資源が集中し
てるので大半がロシア軍に破壊されるかロシア占領地となり残ったザポリージャ
ドニプロで生産しても海上輸出が出来ず陸路輸出は採算割れで倒産状態に近い
GDPが半減したウクライナは経済的に破綻しているが欧米日の資金で食つないで
いるだけが実態なのです
7
う
2024年 2月 25日
返信 引用
ウクライナの産物と言ったら小麦と豚肉じゃないですかね
国旗の黄色が小麦の意味ですからね
ウクライナの豚肉はコスパの高さで有名ですし
ロシアが侵略して奪ったドンパスは昔から炭田で有名でソ連時代でもソ連の鉄鋼業の要だったので
ウクライナにとっては金銭的にも弾薬生産的にも痛いですな
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海洋安全保障情報旬報 2023年3月11日-3月20日
https://www.spf.org/oceans/analysis_ja01/_20230311.html
『Contents [hide]
3月13日「中国がフィリピンでの米軍の軍事施設利用拡大に警戒心―米ラジオ報道」(Radio Free Asia, March 13, 2023)
3月13日「中国が台湾を支配する3つの方法―米・米中関係専門家論説」(American Enterprise Institute (AEI), March 13, 2023)
3月14日「インド太平洋におけるEUの在り方-―ベルギー専門家論説」(The Diplomat, March 14, 2023)
3月14日「カンボジアは今後も中国から距離をとれるか―シンガポール都市問題専門家・カンボジア米中関係専門家論説」(FULCRUM, March 14, 2023)
3月14日「潜水艦の探知技術の発達が潜水艦を無用の長物をする:AUKUS協定への含意―オーストラリア専門家論説」(The Conversation, March 14, 2023)
3月14日「中国の巨大浚渫船建造計画が地域に混乱をもたらす可能性―香港メディア報道」(Asia Times, March 14, 2023)
3月14日「米軍のフィリピン軍事基地利用拡大に対する中国の警告とフィリピンの不安―デジタル誌編集者論説」(The Diplomat, March 14, 2023)
3月14日「米主導の対中包囲網、ゆっくりだが着実に進展―フィリピン専門家論説」(The Asia Times.com, March 14, 2023)
3月16日「インド、オーストラリアにとってのインド太平洋の重要性-―インド専門家論説」(Geopolitical Monitor, March 16, 2023)
3月17日「英国統合レビューの更新: 英国を大西洋・太平洋世界の中心に据える―-米専門家論説」(PacNet, Pacific Forum, CSIS, March 17, 2023)
3月20日「魔神を瓶に戻すことはできない。マルコスJr.大統領の防衛協力政策――フィリピン専門家論説」(FULCRUM, March 20, 2023)
【補遺】
3月13日「中国がフィリピンでの米軍の軍事施設利用拡大に警戒心―米ラジオ報道」(Radio Free Asia, March 13, 2023)
3月13日付の米議会出資の短波ラジオ放送Radio Free Asiaのウエブサイトは、“China warns Philippines not to give US more access to bases”と題する記事を掲載し、中国はフィリピンでの米軍の基地利用拡大について強く警戒しているとして、要旨以下のように報じている。
(1) 米国にフィリピン軍の基地利用の拡大を認めることは、東南アジア諸国を「地政学的な争い」に引きずり込むことになると駐フィリピン中国大使館は警告し、この動きは中国の地域的影響力の拡大を抑制するための陰謀の一部であると主張している。駐フィリピン米国大使Mary Kay Carlsonが、フィリピンのテレビのインタビューで、現地の軍事施設の利用拡大は、米軍がこの地域の人道的な必要性に迅速に対応できるようにするためだと述べた翌日に、中国大使館は声明を発表している。米政府は、米軍の展開のためのより多くの基地の利用を得て、フィリピンにおける軍事的展開を継続的に増強することによって、「覇権と利己的な地政学的利益の確保」を目指していると中国大使館は述べている。
(2) 2014年、フィリピンと米国は、1999年の訪問軍協定を補完する防衛協力強化協定(以下、EDCAと言う)に署名した。訪問軍協定は、2つの長年の同盟国間の大規模な共同軍事演習に法的な支援をもたらす。2月、これらの同盟国は、フィリピン政府はが米軍がまだ特定されていない4ヵ所のフィリピンの軍事施設を利用することに同意したと発表し、現在、米軍が利用できるフィリピン国内の軍事施設は9ヵ所になっている。
(3) 中国大使館の報道官は声明で「フィリピンを地政学的な争い巻き込むことは、フィリピンの国益を著しく損ない、地域の平和と安定を危うくする」と警告し、「一つの中国政策」を遵守するフィリピンは、台湾海峡の動向を注視していると述べている。中国が台湾への侵攻に踏み切れば、何千人ものフィリピン人が危険にさらされる可能性があるからである。台湾には約15万人のフィリピン人がおり、台湾で3番目に多い出稼ぎ労働者集団である。
(4) Mary Kay Carlson米大使は3月11日、マニラのGMAテレビで放送されたインタビューで、拡張されたEDCAの拠点に従って新しい軍事基地を特定することを避け、「今後数ヵ月以内に」それらは発表されるかもしれないと述べ、これらの拠点はフィリピンの漁民の生活を守るため、そして、人道的危機の際に役立つために選ばれたものだと述べている。Mary Kay Carlsonは、南シナ海の係争海域で中国の嫌がらせが続く中、米国人は「フィリピンという同盟国と協力する用意をしている」と強調した。一方、中国大使館はフィリピンや米国、その他の国々の非難に反して、南シナ海の航行の自由は妨げられていないと強調した。
記事参照:China warns Philippines not to give US more access to bases
3月13日「中国が台湾を支配する3つの方法―米・米中関係専門家論説」(American Enterprise Institute (AEI), March 13, 2023)
3月13日付の米シンクタンクThe American Enterprise Instituteのウエブサイトは、同シンクタンク上席研究員Dan BlumenthalとFrederick W. Kaganの“China’s Three Roads to Controlling Taiwan”と題する論説およびその要旨を掲載し、そこで両名は米国がは台湾防衛政策に関して、中国による説得と威圧作戦の展開にもっと注意を払い、それに対応する戦略を立案すべきだとして、以下のように述べている。
(1) 米国の台湾防衛方針は、中国による台湾への上陸作戦に焦点を当て過ぎており、説得と威圧を通じた台湾支配の可能性に十分に注意を払っていない。習近平は、説得と威圧を通じて、戦争をしないで目的を達成することを望んでいる可能性がある。米国は侵略戦争を抑止しつつ、そうした中国の試みを打破する戦略を立案せねばならない。
(2) 米国ではあまり考慮されないが、中国は台湾支配に関してジレンマに直面している。中国にとって、軍事侵攻をする際の最適な行動は、戦争の初期段階で日本とグアムにある米軍基地を攻撃することである。それによって米国は全面的に参戦し、また東アジアの同盟国も参戦するだろう。そうしたシナリオにおいて、中国が最適な結果を得られる保証はない。したがって、習近平が台湾侵攻を決意する時、戦争の事態拡大を覚悟しつつ、上記軍事基地を攻撃した方が良いのか、手をつけない方がいいのかという難しい選択に迫られる。そのため、彼にとっては説得と威圧のほうが魅力的に映るに違いない。
(3) 中国による説得と威圧作戦は、台湾や米国およびその同盟国の意思を標的にしている。説得によって中国は、台湾問題は中国の国内問題であることを強調し、また台湾の防衛が不可能であり、台湾防衛のための軍事介入が大惨事に帰結すると訴えている。加えて、中国は歴史の書き換えを通して、台湾への侵略に対する抵抗を弱体化させようとしている。威圧は「暴力による交渉」の形をとり、戦争なしに他国に自国の要求を受け入れさせようとするものである。
(4) また中国は、説得と威圧によって、封鎖ないし侵攻による武力行使の条件を整えようとしている。以上のことから米国は、台湾を孤立させてはならず、防衛的な対峙に引きずり込まれてはならないのである。封鎖は中国にとって魅力的な選択肢であろう。中国は、米国や同盟国国民に対し、封鎖を打開しようとする米国の対応は拡大していくと説得しようとしている。
(45) 米国は、中国が採るであろう3つの方策、すなわち説得、威圧、封鎖ないし侵攻に対して、台湾防衛の取り組みを考え直さねばならない。侵略の抑止や侵略を押し返す能力は、台湾の事実上の独立という現状を維持する必要条件ではあるが、十分条件ではない。米国の取り組みは、中国の説得と威圧作戦を打ち破る米国と同盟の試みを強化するものでなければならない。米国は中国の作戦行動を個々に、そしてそれら全てをまとめて打破するものでなければならない。、中国の情報作戦にまどわされないよう同盟国を説得しなければならない。そして米国は台湾防衛の誓約を世界中に示し、法に基づく国際秩序を擁護しなければならない。
記事参照:China’s Three Roads to Controlling Taiwan
3月14日「インド太平洋におけるEUの在り方-―ベルギー専門家論説」(The Diplomat, March 14, 2023)
3月14日付のデジタル誌The Diplomatは、ベルギーCentre for Security, Diplomacy and Strategy of the Brussels School of Governance(CSDS)日本講座担当Eva Pejsovaの” The EU’s Maritime Ambitions in the Indo-Pacific”と題する論説を掲載し、ここでEva Pejsovaはインド太平洋はが欧州の安全と繁栄に直接的な影響を与える地域であり、EUとその加盟国が展開を拡大する必要があるとして、要旨以下のように述べている。
(1) 3月10日、EUは2014年に発表した「海上安全保障戦略」の更新版となる新しい「海上安全保障戦略」を発表した。
この文書は、変化する海洋安全保障上の課題を表明し、それに対応するものとされ、地域安全保障、特に海洋領域における欧州の貢献を強化しようとする政治的・実践的な構想である。
世界的な貿易大国である欧州にとって、自由で安全かつ安定した海洋環境の維持は戦略的関心事であり、EU関与の主な根拠である。自前の常設海軍を持たないEUは、加盟国の海軍に物理的な展開を求め、海洋安全保障問題を管理する技術的なノウハウを提供している。
そして海上での法の支配を維持するための規制力を有している。このような努力は、わずかでバラバラに見えるが、総合すると、欧州の取り組む海洋の範囲は拡大している。このことは、アジアの複雑な海洋課題に取り組む際に考慮されるべきである。
(2) ロシアのウクライナ侵攻以来、多くの人が欧州諸国によるアジアへの関心が薄れることを恐れていた。
しかし、実際はその逆で、中国政府のモスクワ支援は、欧州における中国のイメージを低下させ、東アジアの安全保障上の懸念について欧州の人々と政策立案者らに影響を及ぼした。
2つの権威主義的な政権間の軍事的な連携が強まることは、アジアと欧州の安全保障空間を相互に関連させて扱うことに繋がる。
また、EUとその提携国との関係も強化され、インド太平洋および大西洋で、脅威の共通認識から、海洋安全保障を主要な舞台とした政治・安全保障協力の運用に向けた取り組みが活発化している。
2021年以降、EUが主導するソマリア沖での海賊対処アタランタ作戦にあっては、アラビア海で海上自衛隊と3回の共同演習を行い、長期的な協力と相互運用性の向上を目的とした行政的取り極めに署名しようとしている。
また、このアタランタ作戦の枠組みで2021年6月にインド、同年10月に韓国、翌2022年8月にインド・インドネシアと共同演習を実施した。
(3) 2021年以降、欧州の艦艇がインド太平洋海域に集まるようになった。
EUのインド太平洋戦略の形成に尽力してきた欧州の主要3ヵ国、フランス、ドイツ、オランダがインド太平洋に艦艇を派遣した。
インド太平洋の常駐国であるフランスは、ニューカレドニアとタヒチの基地から、台湾海峡を含む南シナ海で定期的に演習を行っている。
ドイツは2021年、フリゲート「バイエルン」を歴史的、かつ象徴的な航海に送り出した。
オランダ海軍のフリゲート「エバートセン」は、2021年に英国が主導する空母打撃群に参加し、航行の自由を支援した。
海軍外交の典型例として、これらの派遣は提携国間の連携や相互運用性の向上を目的としている。
この3ヵ国の海軍は、インド、日本、韓国、シンガポール、そして米国やオーストラリアと、海上や空中でさまざまな2国間・多国間の枠組みで寄港や共同海軍演習を行った。厳密な作戦面での貢献は限定的であっても、経費と欧州の貧弱な海軍資源を考慮すれば、大きな意志力の表明である。
(4) 欧州各国の行動は、しばしば個別に捉えられる傾向があり、この地域におけるEUの全体的な戦略という全体像が見えてこない。
しかし、2014年の海上安全保障戦略が指摘するように、加盟国の海軍はEU全体の利益のために世界的規模で、柔軟性と利用を提供する戦略的役割を果たすことが明示されており、そのつながりは本質的なものである。
a. 加盟国の海軍の展開が高まることでEUの取り組みが可視化されるのと同様に、強力な貿易圏を代表して行動することで正当性が増し、各国の国益を増進させることにつながる。
代表的な例として、フランスは2016年以降、欧州のインド太平洋への関与について公言し、自国の艦艇に欧州海軍の士官を受け入れ、ホルムズ海峡における欧州海上安全保障構想などの多国間の構想を推進し、ブリュッセルにおける海洋安全保障の議題を全体的に形成している。
b. 欧州各国海軍のさまざまな作戦により、インド太平洋地域の当事者による地ならしや反応を試すことができる。
東南アジア諸国の多くは、この地域の潜在的な安定勢力として、欧州の関与拡大を歓迎している。
中国はいかなる外国の介入にも反対をしているが、欧州の配備に対する反応は、米国の配備に対する反応よりも激しくない。
英国の空母打撃群は米国の手先であると、中国は厳しく批判したが、2021年10月にフランスの情報収集艦「デュピュイ・ド・ロメ」が台湾海峡を通航した際に、中国からの批判はなかった。
c. 加盟国の海軍は、いわゆる海洋関心領域における共同監視を通じて状況認識を提供することを目的としたCoordinate Maritime Presences(以下、CMPと言う)など、EU独自の海洋安全保障構想の主役である。これまで、CMPはギニア湾でのテストに成功し、2022年2月にはインド洋北西部まで拡張された。新海洋戦略では、インド太平洋を中心とした新たな海洋権益地域を含めることが予想される。
(5) 新しい戦略文書は、関連する政策文書やすでに実施されている継続的な構想をつなぎ合わせて拡大・更新している。
最も顕著なのは、2024年時点でEU海軍演習を毎年開催すること、海上関心領域を広げること、さらに、定期的な合同海軍演習や寄港、重要海上インフラの保護における共同監視と情報共有の促進、地域情報融合センターへの連絡官の配置など、提携国との協力を強化することに言及していることである。
なお、EUはすでに2022年8月にシンガポールの情報融合センターに連絡官(フランス海軍の士官)を派遣している。
(6) 二国間の取り組み以外にも、ASEANなどの地域組織との協力を強化するため、フランスが加入した環インド洋協会(IORA)における「対話パートナー」の地位をフランスは求めている。
MASE*とCritical Maritime Infrastructure in the Indian Ocean(CRIMARIO、インド洋の重要な海上インフラ)という主軸の構想を通じて、海上情報融合センター間の情報共有の改善とインド洋全域での海洋状況把握の促進に重点が置かれている。
(7) もう一つの時機を得た拡大は、海上基幹施設に対するハイブリッド攻撃とサイバー攻撃の検討である。
パイプラインや海底ケーブルなど、重要な海上基幹施設の戦略的重要性は、ロシアのウクライナに対する侵略で明らかになった。
その点、重要基幹施設の抗堪性を強化するための欧州委員会の提案は、準備、対応、国際協力(エネルギー、デジタルインフラ、輸送、宇宙を含む)を強化するための包括的な行動計画を示しており、インド太平洋地域にとっても興味深いものとなる。
(8) インド太平洋は地政学的対立が激しく、欧州の安全と繁栄に直接的な影響を与える地域であり、EUとその加盟国が展開を拡大する必要がある地域として、何度か言及されている。
悪化する海洋安全保障環境に対する戦略は、外部の紛争や危機に対するより首尾一貫した関与を促進することを目的としている。
それがいかに野心的なものであっても、アジアは次の試金石となる可能性がある。大きな危機が発生した場合、軍事的な貢献はできないかもしれないが、その間にできることはたくさんある。
記事参照:The EU’s Maritime Ambitions in the Indo-Pacific.
*MASE:MARITIME SECURITY Programの略であり、アフリカ東部、南部、インド洋地域の安全保障を促進するための構想である。
3月14日「カンボジアは今後も中国から距離をとれるか―シンガポール都市問題専門家・カンボジア米中関係専門家論説」(FULCRUM, March 14, 2023)
3月14日付のシンガポールのシンクタンクThe ISEAS -Yusof Ishak Instituteが発行するウエブサイトFULCRUM は、同シンクタンク主任研究員Melinda MartinusとRoyal University of Phnom Penh 客員研究院Chhay Limの“Can Cambodia’s Future Foreign Policy Diverge from China?”と題する論説を掲載し、そこで両名は2022年にカンボジアがASEAN議長国だった時期に中国から比較的距離をとることに成功し、今後もその方針を継続すべきとして、要旨以下のように述べている。
(1) カンボジアは数十年にわたり中国の代理人と呼ばれるほど、親中国的な姿勢を貫いてきた。1994年から2021年の間、カンボジアへの直接海外投資の44%を中国が占め、また中国はカンボジアの最大の貿易相手国である。対カンボジアの開発援助額も2012年に中国が日本を抜いて最大となった。
(2) そのため2022年のASEAN議長国がカンボジアになることが決まった時、2012年にASEANが南シナ海に関する共同声明を発表できなかった時のような失敗が繰り返されると予測された。しかし予想に反し、カンボジアはある程度独立した外交方針を示し、中国から距離をとることができている。
(3) 2022年、カンボジアはその外交をHun Sen首相によるミャンマー訪問および軍事政権首脳との会談で開始した。これは軍事政権に正当性を与えるような行為であるとして批判されたが、多くの人は、中国の指示によってHun Senのミャンマー訪問が決まったのではないかと疑った。中国は、ASEAN・中国の特別首脳会談に軍事政権指導部を招待しようとした前例があったためである。結局Hun Senのミャンマー訪問によって、その政治的危機が解決に向けて前進することはなかった。2022年8月に軍事政権が民主的活動家を処刑したことで、カンボジアの対ミャンマー政策は転換した。
(4) カンボジアが中国から距離をとっていることがもっとはっきりわかるのは、ウクライナ戦争への対応においてである。カンボジアは一貫してロシアのウクライナ侵攻を非難し、ウクライナの主権尊重の姿勢を明らかにしている。カンボジアはウクライナ支援を実施し、ASEAN友好協力条約にウクライナが加盟することを促した。これは、ASEANは国家の主権と領土保全を尊重することをロシアに伝える合図になる。タイやベトナムなどと領土紛争になったときの保険でもあろう。
(5 ) ASEAN議長国のあいだ。カンボジアは中国からある程度距離をとっていたが、それは対外的にも国内的にも政治的に得るところが大きかった。すなわち、そうした対外政策によってHun Sen首相やカンボジア人民党に対する支持が強固になったのである。Hun Senが息子のHun Manetへの権力移譲を模索するなか、この点は非常に重要である。
(6) ISEAS-Yusof Ishak Instituteが実施した東南アジアの状況に関する2023年調査によると、カンボジア市民の9割以上がウクライナ戦争に対する政府の対応を支持しており、これはASEANで最も高い。シンガポールはASEANで唯一ロシアに明確な制裁を科しているが。それでも支持率は68.3%で、ロシア非難決議を棄権したタイは26.4%であった。こうしたカンボジアの政策は、慎重な戦略的計算に基づいて立案されたものであろう。それに対して西側諸国は称賛の声を送っている。2022年にカンボジアは韓国と自由貿易協定を結び、地域的な経済連携協定(RCEP)に加入し、カンボジアへの海外直接投資の増加が期待される。
(7) 現在の地政学的状況において、カンボジアが欧米諸国との関係を改善し、中国から一定の距離をとることは有益である。カンボジアの次世代の指導者は外交政策の多様化を継続するべきであり、、中国に全てを賭けるようなことがあってはならない。そのためには、国内的および国際的な正当性が必要とされる。
記事参照:Can Cambodia’s Future Foreign Policy Diverge from China?
3月14日「潜水艦の探知技術の発達が潜水艦を無用の長物をする:AUKUS協定への含意―オーストラリア専門家論説」(The Conversation, March 14, 2023)
3月14日付のオーストラリアのニュースサイトThe Conversationは、Australian National UniversityのCrawford School of Public Policy名誉教授Roger Bradbury、オーストラリアFlinders University 非常勤教授Anne-Marie Grisogono、Australian National UniversityのSchool of Cybernetics上席講師Elizabeth Williams、ANU National Security CollegeのCAP Crawford School of Public Policy研究員Scott Vellaの“Progress in detection tech could render submarines useless by the 2050s. What does it mean for the AUKUS pact?”と題する論説を掲載し、Roger Bradburyら4名は潜水艦、特に攻撃型原子力潜水艦の最大に強みである隠密性が探知技術の発達によって2050年代には失われ、攻撃型原子力潜水艦は数十億ドルの棺桶になる可能性があるとして、オーストラリアの原子力潜水艦導入に警鐘を鳴らし、要旨以下のように述べている。
(1) AUKUSの新しい詳細は、オーストラリアが米国議会の承認を条件として、次の10年間の初頭に3隻の中古の米国バージニア級潜水艦を購入し、さらに2隻を追加する可能性があることを明らかにしている。オーストラリアはまた、アデレードのOsborne Naval Shipyardにおいて2042年までにAUKUSに基づく攻撃型原子力潜水艦(以下、SSN-AUKUSと言う)8隻を建造する。この計画の費用は、今後30年間で2,680億豪ドルから3,680億豪ドルと推定される。
(2) 間違いなく、現代の潜水艦、特に原子力潜水艦は今日の世界で最強でもっとも効果的な兵器システムの1つである。つまり、そうでなくなるときまでは。我々の分析によると、潜水艦、特に原子力潜水艦は容易に探知され、数十億ドルの棺桶になる可能性がある。
(3) 隠密性は、潜水艦の最大の強みであり、最大の弱点でもある。 最大の強点は、潜水艦を探知することが極めて困難なことである。潜水艦は、世界の広大な海のほぼどこにでもいる可能性があるため、敵はどこでも潜水艦からの攻撃を守るべき対象を保護する必要がある。しかし、潜水艦は一度、探知されると、目標として大きく、動きは遅く、水上艦艇や航空機からの攻撃に対して脆弱で、容易な標的となってしまう。特に西側の潜水艦は非常に静粛であり、主に音による探知技術は、潜水艦の静粛性に追い付いていくのに苦労してきた。
(4) この流れは変わりつつある。潜水艦は、(海洋の水面から海底までのある大きさの)円筒状の海水隗の上部を攪乱しながら移動する大きな金属体である。潜水艦は音以外のものを発生している。潜水艦が通過するとき、海水を攪乱し、その物理的、化学的および生物学的特徴に変化をもたらし、地球の磁場さえも乱している。そして、原子力潜水艦は避けられない放射線を放出している。科学は、これらすべての変化を検出することを学んでおり、明日の海が「透明」になるかもしれないところまで来ている。潜水艦の時代は戦艦の時代をたどり、歴史に消えていく可能性がある。
(5) 2020年に、我々はその明日がいつ来るのか、そしてそれがどのように見えるのかを理解するために最初の原理を評価した。これを行うには、予測する将来をどこに設定するかを選択する必要があり、我々は2050年代の10年を設定した。我々は、進歩が将来に影響を与える可能性のある科学技術の幅広い分野を、海洋センシングという検出技術とそれに対抗する技術の観点から検討を行った。特に、人工知能、センサー技術、水中通信の開発がもたらす潜在的な影響を検討した。
(6) 我々の分析では、情報分野でよく使用されるIntelfuzeと呼ばれるソフトウェアツールを使用し、厳密で、分かり易く、正当性があり、更新可能な確率に基づく評価を提供している。これは、潜水艦探知の議論のようにデータの質と重要性について意見が大きく異なる可能性がある問題に特に適している
(7) 我々の主な研究結果は、ほとんどの状況において、海洋は2050年代までに透明になる可能性が少なくとも75%の確立で高く、そしていくつかの観点からは確率90%と透明になる可能性が非常に高かった。ソフトウェアが独自に評価したこれらの推定値の確実性は70%以上と高かった。以上のことは、隠密性の技術の進歩にかかわらず、科学技術の進歩の結果として、原子力潜水艦を含む潜水艦を世界の海で探知できるようになることを示唆している。
(8) その結果は、オーストラリアに原子力潜水艦を導入しようとするAUKUSの計画に警鐘を鳴らすはずである。我々の評価では、SSN-AUKUS の1番艦就役から海洋が透明になるまでの間にわずかな時間しかないことを示唆している。原子力潜水艦を建造することを決定したオーストラリアは、原子力潜水艦が持つ強力な抑止力が弱まり始める時に、この強力な抑止力を獲得しないように、新たな緊急性を持って課題に取り組む必要がある。
(9) もちろん、我々の評価から導き出した予測が間違っている可能性はある。可能性の高い結果であっても確実ではない。我々の手法は、科学技術開発の傾向を基礎に、一連の根拠に基づく推測である。しかし、それでもAUKUSの開発に照らして、それは重要な考慮事項です。オーストラリアは、複雑ではあるが悪化する戦略地政学的環境に対処するため、岐路に立っている。一方では、長期的な投資に専念することで対応する必要があり、他方、これらの投資がどれほど効果的であるかについては、相当程度不確実である。我々は、潜水艦が今後数十年のうちに劇的にその効果を低下させる可能性があるという証拠があると主張する。言い換えれば、オーストラリアは、使用期限は我々が望むよりもはるかに短いかもしれない原子力潜水艦に投資する危険性がある。我々が投資するのであれば、今である必要がある。
(10) 構築する必要があるのは原子力潜水艦建造に係わる科学者、技術者の陣容だけではなく、サプライチェーン、精密な製造に応じる工程、熟練した職工群、状況に応じた政策や法律でもある。また、原子力潜水艦計画に伴うすべてのものに対処するための安全で、合目的的であり、環境的に適切な方法が必要である。AUKUSの提携国のような贅沢はオーストラリアにはない。英国と米国はどちらも、原子力潜水艦を建造するだけでなく、国の生態系を支援するために何十年も費やしてきている。時は刻々と過ぎていて、そうだと思うなら、我々検討しなければならない唯一の要因は時間かもしれない。
記事参照:Progress in detection tech could render submarines useless by the 2050s. What does it mean for the AUKUS pact?
3月14日「中国の巨大浚渫船建造計画が地域に混乱をもたらす可能性―香港メディア報道」(Asia Times, March 14, 2023)
3月14日付の香港のデジタル紙Asia Timesは、“China’s new ‘super island builder’ set to roil South China Sea”と題する記事を掲載し、中国が世界最大級の浚渫船の建造を計画していることに言及し、それが台湾問題や南シナ海問題に与える影響について、要旨以下のように報じている。
(1) 中国政府は世界最大級の浚渫船の建造を計画していることを発表した。それは現有の浚渫船の1.5倍の浚渫能力を持つだけでなく、技術的にも進歩したものだという。浚渫船とは、河川や海の底の砂を吸い上げ、パイプによってそれを遠方に送り出すものである。人工島の建設にも利用される。したがって今回の中国の計画は、台湾に対するグレーゾーン作戦や、南シナ海の軍事化の加速を予兆させる。
(2) 2022年7月のForeign Policy誌の記事でElizabeth Brawが述べたところによると、中国は浚渫によって台湾に多大なコストを負わせている。それによって台湾は軍隊より沿岸警備隊に多くの投資をしなければならないからである。Elizabeth Brawによると、台湾沿岸警備隊は2020年のあいだに4,000隻もの中国の浚渫船や土砂運搬船を排除したということで、2019年の5.6倍に達する隻数である。
(3) Elizabeth Brawはそれを、中国によるグレーゾーン作戦の一部だとみなしている。すなわち、台湾の抵抗の意思をすり減らし、国際共同体においてそうした活動を常態化することを目的としているというのである。中国による浚渫は、海底ケーブルを傷つける可能性や、環境に害を及ぼす可能性があるとも指摘されている。
(4) 南シナ海では、中国による浚渫活動は人工島建設活動と密接に関連している。Steven Royは2021年に提出した博士論文で、中国の島嶼建設の目的は、南シナ海を支配し、中国の軍事力と国際貿易の優位性を増加させることだと指摘する。中国は現在6つの人工島の保有を主張し、そこから軍事力を投射できる。さらにその沿岸12海里の領海を持つと主張し、それは周辺国の主権を侵害しかねず、南シナ海論争における他の領有権を主張する国々の懸念を強めている。
(5) 南シナ海における中国の島嶼建設は「砂の長城」と呼ばれている。それは2015年に米海軍大将(退役)Harry Harris, Jr.が演説で名づけたものである。翌2016年、中国の人工島建設はその経済力・軍事力の誇示であると同時に、不安の兆候かもしれないとAustralian National Universityの Marie-Alice McLean Dreyfusは述べており、人工島建設は、外部の脅威を排除するという点で、他の代案に比べるとはるかに対価がかかる方法であるという。
(6) 領有権を主張する他の国々は、中国の島嶼建設の対抗措置を模索している。たとえば、フィリピンは国際仲裁裁判所に提訴したし、米国との関係を強化し、自国の軍事施設を米国が利用し易くしている。中国の行動は地域の国々を攻撃的にし、アジアにおける軍備拡張をもたらしかねない。
記事参照:China’s new ‘super island builder’ set to roil South China Sea
3月14日「米軍のフィリピン軍事基地利用拡大に対する中国の警告とフィリピンの不安―デジタル誌編集者論説」(The Diplomat, March 14, 2023)
3月14日付のデジタル誌The Diplomatは、同誌の東南アジア担当編集者Sebastian Strangioによる、“China Warns Philippines Over US Access to Military Bases”と題する論説を掲載し、フィリピン国内のより多くの軍事基地に米軍が利用できるようになったこととそれに対する中国とフィリピン国内の反応について、要旨以下のように述べている。
(1) 中国政府は、米軍にさらなる軍事施設の利用を許可することは「フィリピンの国益を著しく損ない、地域の平和と安定を危険にさらす」とフィリピンに警告した。これは、2つの同盟国の間で急速に強化されている安全保障関係に対する、中国の公式な驚きの最初の外的兆候の1つである。
2月、フィリピン政府は、2014年の防衛協力強化協定(以下、EDCAと言う)に基づき、米軍にさらに4ヵ所のフィリピン軍の基地利用を許可することに合意した。
EDCAは、当初、フィリピン政府によって指定された5ヵ所の軍事施設を米軍が輪番制で利用することを認めている。中国側の声明は、前日の現地テレビのインタビューで、MaryKay Carlson駐フィリピン米国大使が、利用の拡大は米軍がこの地域の人道的な必要性に迅速に対応することを可能にするものだ、と発言したことを受けて発表されたものである。
(2) 在フィリピン中国大使館の声明は、「これらの動きは、この国との軍事同盟を通じて中国を包囲し、封じ込めるための米国の取り組みの一環であるということが単純明白である」と述べている。
この声明は、フィリピン政府がまだ決定していないとしているEDCAに含まれる4つの新基地の場所や目的について、最近懸念が沸き起こっていることに言及している。
特に、フィリピン最北の島であるルソン島のいくつかの州知事は、彼らの州の軍事基地を通じて米軍が輪番で展開する可能性を懸念し、メディアで不安について報道されている。
Imee Marcos上院議員も、最近の委員会公聴会で、新拠点の場所と目的について国防当局者たちを追求した。Ferdinand Marcos Jr.大統領の姉であるImee Marcosは、フィリピンの主な目的が、同国の西に位置する南シナ海の区域に対する主権を守ることであるなら、なぜ北に基地を選定するのかと尋ねている。
(3) 中国の声明は、2022年のMarcos Jr.大統領就任以来、フィリピンと米国の関係が急速に親密になっていることに中国政府が狼狽していることを反映している。
また、フィリピン国内を分裂させるためにくさびを打ち込み、自国の利益につなげようとする願望と意志を示している。
そして何より、中国と米国の関係を現在支える、拡大する安全保障のジレンマが示唆されている。
つまり、双方は相手の行動を深刻な脅威と見なし、自国の行動は防衛的で完全に正当化されると考えている。
このジレンマは、紛争が起きた際に苦しむ可能性の高いフィリピンのような第三国にとっては凶兆である。
記事参照:China Warns Philippines Over US Access to Military Bases
3月14日「米主導の対中包囲網、ゆっくりだが着実に進展―フィリピン専門家論説」(The Asia Times.com, March 14, 2023)
3月14日付の香港のデジタル紙Asia Timesは、フィリピンThe Polytechnic University of the Philippinesの Richard J. Heydarianの“US-led alliances slowly but surely encircling China”と題する論説を寄稿し、米国主導の対中包囲網がゆっくりだが、着実に進展しつつあるとして、要旨以下のように述べている。
(1) 中国の軍事力に対する高まる懸念はインド太平洋全域に跨がる地政学的連携を改めて構築し直しつつあり、一部では新冷戦の夜明けと見る向きもある。
近い将来における中国の台湾侵攻の可能性が高まる状況下にあって、一度に2つの異なった3国間同盟関係が姿を現しつつあり、これら2つはいずれも米国の「統合抑止」戦略に基づいて構築されている。
(2) 1つは、米国、英国及びオーストラリアによるAUKUS同盟で、最先端のロールスロイス製原子炉を搭載する原子力潜水艦の建造に合意することで、新たな一歩を踏み出した。
今後5年間で、米英両国は西オーストラリア州の首都パースに攻撃型原潜を配備する計画であり、オーストラリア政府は今後10年間で数隻の米国製バージニア級攻撃型原子力潜水艦を購入する計画である。
AUKUS原潜計画によって、英語圏の3国間同盟は、地域全体、特に東シナ海から台湾海峡そして南シナ海を越えて伸びる、いわゆる第1列島線内の係争海域に対する戦力投射が可能になる。
もう1つは日本、フィリピンおよび米国による3国間同盟関係(以下、JAPHUSと言う)で、前出AUKUSと同様の戦略目標を持ち、しかも地理的緊急性を持っている。
この急速に出来上がりつつある3国間の防衛枠組みは、台湾だけでなく、より広範な第1列島線全域における中国に対する効果的な抑止戦略にとって不可欠である。
(3) 台湾を挟んで南北の隣国である日本とフィリピンはいずれも、外交政策における大いなる変革を進めつつある。
日本は、域内におけるより積極的な戦略的役割を受け入れることによって、戦後の平和主義外交政策を変革しつつある。
日本は現在、ウクライナなどの侵略の脅威下にある国々に対して先端兵器システムを輸出する可能性を模索しているが、このことは中国との武力衝突の可能性が高まっている台湾にとって直接的な意味を持つ。
他方フィリピンは、Marcos Jr.大統領の下で伝統的な同盟関係に回帰し、中国の台湾侵攻の可能性を阻止するために不可欠な新しい3国間グループ、JAPHUSの中核要素になった。
(4) 台湾はこの地域の安全保障アーキテクチャと経済統合の中心的存在で、世界最先端の半導体の多くは台湾の台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC)によって製造されている。
台湾の半導体は、前世紀の石油と同様に、21世紀の世界経済にとって重要である。
しかも、台湾の存在を一層不可欠なものとしているのは、政治学者C. Millerが指摘しているように、「石油は多くの国から購入できるが、コンピューターの製造」は少数の生産企業、特に台湾の企業に依存しているからである。
中国政府は近年、特に2022年8月の当時のPelosi米下院議長の訪台後、台湾に対する脅威を高めてきている。
台湾と米国の当局者は、特に2024年の台湾総統選挙でより過激な独立指向の候補者が総統に選出された場合、早ければ2024年にも台湾紛争生起の可能性があると警告している。英 Economist誌が台湾を「地球上で最も危険な場所」と表現するのも不思議ではない。
(5) 米国は、台湾を巡る紛争の可能性に備えて、西太平洋全域における訓練を強化し、「巡洋艦、駆逐艦、沿海域戦闘艦、両用戦艦艇および補給艦船といった水上戦力の個々の打撃力を強化するとともに、それらを「掃討水上任務群(hunter-killer surface action group)」として知られる分散型攻撃陣形で運用する」、いわゆる「武器分散(distributed lethality)」をますます重視している。
攻撃型原子力潜水艦を中核とするAUKUS同盟によって、米国とその英語圏の同盟国は、今後数十年間、地域全体、特に第1列島線内で強力な戦力投射能力を獲得する。
JAPHUSの3国間枠組みは、ほとんど制度化されてはいないものの、U.S. Department of Defenseの地域戦略にとってより直接的な有用性を持っている。
(6) 日本はこの数ヵ月、幾つかの重要な戦略文書、特に国家安全保障戦略文書を発表し、「反撃能力」を保有することを明らかにしている。
日本はまた、今後5年間でGDPに占める防衛費の割合を倍増させ、自衛力の近代化に約3,150億ドル(43兆円)を投資する計画である。
重要なのは、日本が米国の同盟国であるフィリピンにも手を差し伸べていることである。
海軍分遣隊が所在するフィリピンのマヴディス島は、台湾南端から100海里余の位置にある。
Marcos Jr.政権が米国との防衛協力強化協定(EDCA)の下で、フィリピンの最北端の軍事基地を米軍に開放することに合意し、一方日本はフィリピンとの防衛関係を倍増させている。
日本は、ワシントンとの防衛関係強化に加えて、フィリピン軍との円滑化協定(RAA)を締結し、軍事的相互運用性を強化しようとしている。されに、より広範な訪問部隊地位協定(VIF)型の協定も検討中である。日本はまた、フィリピンとの海洋安全保障協力を促進する新たな海外防衛一括援助を立ち上げた。
(7) Marcos Jr.政権は、当該地方自治体首長、Duterte前大統領、さらには実妹のMarcos 上院議員の反発にもかかわらず、(米中間で)「中立」政策を採用するのではなく、伝統的な同盟関係を強化することが最善の道であるとの不動の立場に立っている。
Marcos Jr.の従兄弟でもあるJose Manuel Romualdez駐米フィリピン大使は2月の本紙(Asia Times)とのインタビューで、「現実的に考えれば、台湾有事において、我々が局外に立てると思うか。それは絶対にあり得ない。我々は実際に地政学的状況に直面している。明らかに、米国との同盟関係は、それが真の抑止力であるが故に、極めて重要なものである」と強調している。
記事参照:US-led alliances slowly but surely encircling China
3月16日「インド、オーストラリアにとってのインド太平洋の重要性-―インド専門家論説」(Geopolitical Monitor, March 16, 2023)
3月16日付のカナダ情報誌 Geopolitical Monitorのウエブサイトは、インドManipal Academy of Higher Education地政学・国際関係学科助教授Sankalp Gurjarの” India, Australia, and the Indo-Pacific Imperative”と題する論説を掲載し、ここでSankalp Gurjarは、共通の価値観と地政学の明確化という基盤があれば、インドとオーストラリアの戦略的整合性は確保されるとして、要旨以下のように述べている。
(1) 中国の挑戦が高まる中、インド太平洋の地政学はさらなる不確実性へと向かっている。最近インドを訪問したオーストラリアのAnthony Albanes首相は、インドの最新鋭空母「ヴィクラント(INS Vikrant)」を訪問した。そこでAnthony Albanes首相は、両国の歴史の中で、これほどまでに戦略的な連携が取れていた時期はなかったと述べ、さらに、インドは最上級の安全保障上の提携国であり、インド洋は 両国の安全保障と繁栄の中心であると述べている。「ヴィクラント」への訪問は、インド太平洋の地政学における海上の重要性が高まっていることを強調し、インドとオーストラリアとの戦略的関係の強さを示すものでもある。
(2) 防衛・安全保障パートナーシップは、インド・オーストラリア戦略パートナーシップの重要な柱の1つとして浮上している。両国はマラバール海軍演習の参加国であり、軍同士の交流を深め、広げつつある。オーストラリアはタリスマン・セーバー演習にインドを招待している。このような共同演習は、相互運用性や親近感を高めるだけでなく、互いの信頼と認識を高めることにも寄与している。
(3) 南太平洋における中国の進出は、オーストラリアと米国に行動を起こさせた。インドも南太平洋の島嶼国への働きかけを徐々に強めている。東インド洋、特に東南アジアの海域の安全保障は、インドとオーストラリアにとって共通の懸念事項である。この地域には、地理的にも戦略的にも中国が大きく関与している。中国の影響力を制限する戦略を構築し、戦略的パートナーシップを拡大することは、インドとオーストラリアの利益となる。
(4) 防衛や安全保障と並んで、貿易や経済も重要な協力分野である。インドとオーストラリアは2022年、Economic Cooperation and Trade Agreement(経済協力貿易協定:以下、ECTAと言う)に調印しており、この協定は急成長する政治的・軍事的提携に経済的な力を加えることが期待されている。インドはRegional Comprehensive Economic Partnership(包括的経済連携、RCEP)への参加を拒否しているため、インド太平洋諸国との2国間貿易協定が重要となる。インド・オーストラリア間のECTAは、強固な教育や人と人とのつながりを基礎とするものである。
(5) その他にインド、インドネシア、オーストラリアの3ヵ国による枠組みがある。この3ヵ国は、東インド洋の安全保障と安定に大きな利害関係を有している。また、2国間の戦略的関係も強化されており、3ヵ国間の枠組みを強化することに必ず貢献することになる。インド、フランス、オーストラリアの3ヵ国の枠組みは、AUKUSをきっかけに頓挫したが、現在、復活しつつある。
(6) 2021年、COVID-19の世界的感染拡大を受けて、オーストラリアとインドは日本とともに Supply Chains Resilience Initiative(サプライチェーン強靭化構想、SCRI)を立ち上げた。この目的は、世界的なサプライチェーンの脆弱性に対処し、サプライチェーンの混乱から生じる危険性を管理することにある。このような枠組みの中で、最も重要なのはQUADである。インドとオーストラリアの強い2国間関係の欠如は、おそらくQUADの中で最も弱い繋がりであった。他のすべての国は、互いに緊密な2国間戦略関係を持っていた。しかし、今、戦略的背景は変わり、インドとオーストラリアはインド太平洋で互いに協力することを望んでいる。
(7) インドとオーストラリアは、英国の植民地支配の歴史、民主主義と人権への献身、英語、クリケットへの愛情といった重要な結合要因を共有している。しかし、これまでのところ、これらの価値観は戦略的な合意を形成するのには十分ではなかった。インド太平洋の地政学の変化は、この溝を埋めることに成功し、両国の距離を縮めつつある。共通の価値観と地政学の明確化という基盤があれば、インドとオーストラリアの戦略的整合性は確保されるであろう。
記事参照:India, Australia, and the Indo-Pacific Imperative
3月17日「英国統合レビューの更新: 英国を大西洋・太平洋世界の中心に据える―-米専門家論説」(PacNet, Pacific Forum, CSIS, March 17, 2023)
3月17日付の米シンクタンクCenter for Strategic and International Studiesの Pacific Forumが発行するPacNet Commentaryのウエブサイトは、英国をはじめとする自由で開かれた国をより団結させ、より強く、より環境に優しい国にするために2021年3月に設立されたシンクタンクCouncil on Geostrategyの共同設立者兼研究部長James Rogersの〝The refresh of the Integrated Review: Putting Britain at the heart of the Atlantic-Pacific world″と題する論説を掲載し、James Rogersは英国の外交・安全保障政策を示す統合レビューの更新について、英国が欧州大西洋とともにインド太平洋を重視し、AUKUS設立や日本等との安保保障協力を通じ英国が主導的にロシア、中国に対峙しようとしているとして、要旨以下のように述べている。
(1) 3月13日、英国政府はIntegrated Review Refresh(統合レビュー更新版:以下、IRRと言う)を発表した。これはBoris Johnsonが首相就任時に示した外交・防衛政策の再評価であり、彼の後継者であるLiz Trussが短い任期中に統合レビューの再評価を指示し、現職のRishi Sunakが引き継いだものである。特にロシアによるウクライナへの武力侵攻と、中国による国際秩序変更の試みが、更新の契機となった。
(2) IRRでは、体制に基づく対立により「権威主義国家の結束が進み、国際システムを弱体化させたり、自分たちの描く形に作り変えたりするために協力している」としている。さらに2010年代後半から2020年代前半にかけての対立が、全面的な闘争に悪化すると見ている。2021年以降、ロシアによるウクライナ侵攻、エネルギーと食糧供給の兵器化、無責任な核の脅しと南シナ海や台湾海峡における中国のより積極的な姿勢が相まって、危険、無秩序、分裂によって権威主義に有利な国際秩序を生み出す恐れがある。
(3) 国家間の対立や地政学的な対立を重視する傾向が強まる中、英国の安全保障戦略が、主要な脅威として、テロや破綻国家を強調していた時代は終わった。これは、英国政府がそのような脅威を軽視しているということではなく、大規模または攻撃的な権威主義国家がもたらす、より重大な脅威との関係で優先順位が下げられている。
(4) ロシアの独裁政権の性格とウクライナに対する攻撃を考えると、ロシアはIRRにおいて統合レビューと同様に英国の利益に対する「直接的」かつ「急迫」の脅威と位置づけられている。ロシアに対する英国の姿勢は、2021年以降、さらに硬化している。英国はロシアとの協力に前向きだが、ロシアがならず者国家でなくなることが必要である。それまでは、英国政府はPutin政権を、完全な敵ではないまでも敵対的な相手として扱うであろう。
(5) IRRは、統合レビューよりもさらに踏み込んで、中国を評価し直している。中国共産党は、その権威主義体制に有利な中国中心の国際秩序を形成するという目標をますます明確にし、個人の権利と自由を損なう方法でグローバル・ガバナンスを形成し、強制的手法を選択するという戦略を通じてこの野望を追求している。中国がロシアとの提携を深め、ロシアがウクライナ侵攻をきっかけにイランと協力関係を深めていることは、特に懸念される動きである。IRRは、George Osborne財務相(当時)が2015年に宣言した英中関係の「黄金時代」が終わったとするSunakの主張を強く裏付けている。
(6) 英国にとって、欧州大西洋地域とインド太平洋地域の両方が重要で、前者が優先されるが、後者の重要性はますます高まっているとしている。インド太平洋は、もはや目新しさが注目されるのではなく、英国外交の柱となる。IRRは、欧州大西洋とインド太平洋を1つの地政学的空間と見なすことで、他国のどの戦略より進んでおり、覇権的な世界の構築の意図に反撃することを示している。英国政府の目的は、英国の力を利用して、国際秩序を自由で開かれたものにすることにある。
(7) IRRでは、拡張主義の独裁政治を阻止するために、新しい構造を作ることを躊躇せず、好ましい経済秩序を構築するため、経済外交の新たな手段と日本、カナダ、韓国、オーストラリアとのより緊密な協力関係を求めている。また、ロシアと中国の脅威の大きさを考慮し、効果的な抑止の姿勢も強調している。バーレーン、オマーン、ノルウェーに過去5年間に新設された基地や、日本と締結した日英部隊間協力円滑化協定など、拡大する軍事施設に資産を前方展開し、提携国を安心させ、侵略者を抑止するほか、敵対的行為者を拘束するために海軍と軍をより機動的に運用する。特に、「国際的な安全保障を混乱させるロシアの能力と意図を封じ込め、それに挑戦する」ことを意図している。戦略的優位性を生み出すため、これまでと同様に海洋産業や科学技術など、英国が得意とする分野を活用し、制度的に対立する世界において影響力を維持するよう努めるとしている。
(8) 2021年の統合レビューで、英国の外交政策はより強固な軌道に乗った。英国は、インド太平洋地域でAUKUSを共同創設し、日本やASEANとの関係を深め、欧州大西洋地域、特に北・東欧でウクライナ支援とロシア封じ込めを主導するなど、外交政策の成功例を積み重ねた。また、英国も国防費を増強しており、IRRでは原子力事業と新型軍需に50億ポンドの増額が明記され、Jeremy Hunt財務相はその3日後にさらに60億ポンドを追加した。これらにより、英国政府はインド太平洋への「傾斜」を示し、欧州の防衛への中心性を再度強調した。Global BritainとEuropean Britainは相互に排他的なものではない。
(9) IRRの発表とAUKUSの確認が同じ日に行われたことは、驚くにはあたらない。AUKUSは、おそらくこの一世代で実現した最も重要な国家間協定であり、インド太平洋の大国としての英国の台頭と、この地域が欧州大西洋とつながっていることを確認するものである。英国のAUKUSへの参加は、大西洋・太平洋地域という認識と中国を積極的に抑制するために緊密な同盟国や提携国と攻撃型原子力潜水艦の設計というもっとも秘密度の高い戦略技術を共有する英国の意欲を示すものである。英国は、自由で開かれた大西洋・太平洋を追求する上で、依然として重要な同盟国でありパートナーであり続ける。
記事参照:The refresh of the Integrated Review: Putting Britain at the heart of the Atlantic-Pacific world
3月20日「魔神を瓶に戻すことはできない。マルコスJr.大統領の防衛協力政策――フィリピン専門家論説」(FULCRUM, March 20, 2023)
3月20日付のシンガポールのシンクタンクThe ISEAS-Yusof Ishak Instituteが発行するウエブサイトFULCRUMは、元フィリピン政府政策担当官で現独立系地政学専門家Justin Baquisalの“You Can’t Put the Genie Back in the Bottle: Marcos Jr.’s Defence Cooperation Policy”と題する論説を掲載し、ここでJustin Baquisalはフィリピンでは米比防衛協力強化協定に基づく4つの拠点が論争を呼んでいるが、Marcos Jr.新大統領はDuterte前大統領の米国に対する根拠のある警戒とBenigno AquinoⅢの中国への原則的な抵抗という2つの過去の政策を現在フィリピンが置かれている状況にうまく調和させた持続的な防衛政策を実施する必要があるとして、要旨以下のように述べている。
(1) Marcos Jr.政権の極めて米国寄りの防衛協力政策は、フィリピン国内の批判に直面している。妹からさえ批判されている。2023年3月1日、大統領の姉で上院外交委員会委員長Imee Marcosは、2023年2月1日に発表された米比防衛協力強化協定(以下、EDCAと言う)に基づく4つの新しい拠点に関して防衛および外務の責任者を追及した。多くの解説者達は、Marcos Jr.大統領の米国との「戦略的再起動(strategic reboot)」を歓迎し、それにより、フィリピンが台湾の防衛と日本とオーストラリアとの反中国のQUADに参加する可能性があることを示唆した。Imee Marcosの公聴会は、フィリピンの政治環境が近年どれほど変化したかを強く思い出させた。
(2) フィリピンの政治環境の変化のまず第1は、フィリピンにおける中国のビジネス上の版図が拡大しており、地政学的紛争および領土紛争を回避することに熱心な強力なロビー活動を生み出していることであるImee Marcosは、提案されたEDCAに基づく拠点が、現時点で中国からの領域への侵入に直面している西フィリピン海ではなく、台湾に面している所である理由について当局に執拗に質問している。Department of Foreign AffairsとDepartment of National Defenseの説明は根拠が弱く、Marcos Jr.大統領のEDCA計画が不誠実のように見えた。
(3) 第2は、Marcos Jr.政権がさまざまな方向に情報を発信することを許可したことである。フィリピンは台湾の防衛を支援するとは約束していない。しかし、専門家やメディアの論評の多くは、 Marcos Jr.大統領の最新の行動を、事実上フィリピンをアジアにおける米軍の前進基地として提供しようとしていると考えている。このことについて議員たちは眉をひそめた。多数派(一部はまだDuterte前大統領と関係がある)は米国の意図に懐疑的である。少数派は外国軍の存在は地域社会に潜在的に悪影響を与えるので反対するというフィリピン左翼陣営の長年の主張を提起している。
(4) 第3は、フィリピンと米国の利益は、多くの人が思っているよりも、大きく乖離していることである。フィリピンの軍人と官僚を対象とした2022年の調査の結果によると、フィリピンの国家安全保障機関は台湾の防衛を国家安全保障の中心的な利益とは考えていないことがわかった。
(5) フィリピン人の大多数は南シナ海での中国の行動に圧倒的に批判的である一方で、Marcos Jr.大統領は、これらの紛争を細分化し、米国との協力は強化するものの限度を定める必要があると考えている。対照的に、米国、オーストラリア、日本の防衛協力体制は、台湾有事の可能性の観点から、EDCAについて言及するなど、フィリピンをより広範な中国の封じ込めクラブの一部として参加させたいようである。より広範な紛争の脅威が影を落としているため、EDCAの下で軍事施設を強化するという特定の作戦レベルの目標は、実質的に議論されていない。
(6) したがって、米国がMarcos Jr.大統領を米国とフィリピンの関係の再設定する人物として明らかに扱っていることは、短期的な利益に走っており、2国間安全保障パートナーシップの長期的な堅牢さを損なっている。Marcos Jr.の大統領職は、中国政府に対してより同情的なDuterte支持者たちとの連立にかかっている。このことは、Sara Duterteが最強の候補者となる2028年の次のフィリピン大統領選挙の後、米国を悩ませる可能性がある。
(7) 確かに、4つの拠点が追加されたとしても、EDCAは1992年以前のフィリピンの米軍基地の規模に戻るものではない。それは「柔軟な巻き込まれ(flexible enmeshment)」の一形態としてより適切に説明されている。Department of Foreign AffairsとDepartment of National DefenseによるEDCAの輪郭の定義は、EDCAの限られた目的を強調し、拠点の選択の基準を固め、EDCA協定が単に人道支援に関するものではないことを明示的に取り上げるなどに役立つであろう。重要なのは、米国とフィリピンの活動の目的を明確にすることであり、曖昧さが中国を不安にさせている米比間の安全保障協力を全般的にやや新しくすることではない。
(8) フィリピンの防衛当局者は、北東部のベンハム・ライズと南部のシブツ海峡付近での米中の衝突についての懸念について議論を行うべきである。EDCAには、米軍がどのように行動するかについての議論が必要である。その議論は、フィリピンが外国軍の存在の行動を制限するのに役立つであろう。
(9) 中国は、戦略的に、フィリピンの漁師を漁場から追い出し、フィリピンの海上法執行機関にレーザーを照射するなどの危険な作戦を継続している。フィリピン大統領の防衛政策はこれらの問題に対して適切な運用上の対応を提供できなければならない。フィリピンは外交政策の目標として中国とのより誠実さを主張しているが、それでは不十分である。結局のところ、中国に対してフィリピン防衛の固い決意を示すことは最近の選挙で繰り返された争点であった。
(10) 最終的に、フィリピンの安全保障組織は作戦上の脅威に対応する義務があるため、国の軍事的態勢を改善するために計算された危険を取ることを避けることはできない。フィリピンは魔神を瓶に戻すことはできない。(現在の状況を過去の状態に戻すことはできない:訳者注)Marcos Jr.新大統領の下での持続可能な防衛関与政策は、その両方の現実を調和させる必要がある。
記事参照:You Can’t Put the Genie Back in the Bottle: Marcos Jr.’s Defence Cooperation Policy
【補遺】
旬報で抄訳紹介しなかった主な論調、シンクタンク報告書
(1) Beyond the first battle for Taiwan
https://asiatimes.com/2023/03/beyond-the-first-battle-for-taiwan/
Asia Times, March 11, 2023
By Lonnie D. Henley, Retired Defense Intelligence Officer for East Asia at the Defense Intelligence Agency and Professorial Lecturer at the George Washington University
2023年3月11日、米Defense Intelligence Agencyの元高官で米George Washington UniversityのProfessorial LecturerであるLonnie D. Henleyは、香港のデジタル紙Asia Timesに” Beyond the first battle for Taiwan “と題する論説を寄稿した。その中でLonnie D. Henleyは、台湾をめぐる戦争が起きた場合、中国による長期的な封鎖が結果を左右する可能性があるが、この封鎖には海上での船舶の阻止も含まれるだけでなく、特に台湾西海岸の飛行場や港を封鎖することに主眼が置かれ、かつ、中国はこのような封鎖を無期限に続けることができると指摘し、中台間で戦争が生じた際には中国が陸海空の封鎖に踏み切ることを検討するべきだとした上で、この長期にわたる封鎖を突破し、台湾を存続させるためには、米国が現在有していないシステムや作戦概念に真剣に投資をしない限り、開戦当初は上陸作戦に対抗することができるかもしれないが、結局は戦争に勝つことはできないと評している。その上でLonnie D. Henleyの評価では、米軍が現在行っていること、あるいは計画していることでは、戦争に勝利するのに十分ではないとし、米国は中国による台湾上陸という最初の戦いに勝っても、戦争に勝てなければ意味がなく、中国による長い封鎖を含めない米国の戦略に勝利への道はないと厳しく指摘した上で、今後は、長距離の対艦兵器、米国の艦船や飛行場に対する中国のミサイル脅威への対策、潜水艦の継続的な重点化などが必要だと主張している。
(2) Around the halls: AUKUS defines an emerging alliance at sea
https://www.brookings.edu/blog/order-from-chaos/2023/03/15/around-the-halls-aukus-defines-an-emerging-alliance-at-sea/?utm
Brookings, March 15, 2023
2023年3月15日、米シンクタンクThe Brookings Instituteの上席研究員Bruce JonesやMichael E. O’Hanlonをはじめとする9名の安全保障問題専門家は、同シンクタンクのウエブサイトに” Around the halls: AUKUS defines an emerging alliance at sea “と題する論説を連名で発表した。その中でJonesは、2021年9月に発表された豪、英、米のAUKUSは、広く「戦略的な大成功」と評価され歓迎されていたが、誰が、どこで、どのような型式で、どのような対価で新型の原子力潜水艦を建造するのかといった重要な問題が残されていたと指摘した上で、今般のAUKUS首脳会談で原子力潜水艦の配備計画が公表されたことで計画は第2段階へと移行したが、他国との情報共有の問題とオーストラリア国内でくすぶる安全保障上の主権問題は克服困難な課題であると指摘している。またO’Hanlonは、今般のオーストラリアの原子力潜水艦の配備計画によっても、米国の全潜水艦を計算に入れても、同盟国の潜水艦能力は10%強しか向上しないが、米国の潜水艦部隊は大西洋と中東での作戦に重点を置いており、西太平洋に前線基地を持っているのはごくわずかであることを勘案すると、AUKUSは同盟国の潜水艦の能力を実質的に25%増加させることができると評した上で、それだけでなくAUKUSは、西側諸国の政治的な欠陥や時折起こる機能不全にもかかわらず、志を同じくする民主主義国家の連携を打ち負かすことは困難であることを中国と世界に示すことができると主張している。
(3) Taiwan is feeling the pressure from Russian and Chinese autocracy
https://www.brookings.edu/blog/order-from-chaos/2023/03/16/taiwan-is-feeling-the-pressure-from-russian-and-chinese-autocracy/?utm
Brookings, March 16, 2023
By Pavel K. Baev, Nonresident Senior Fellow at Brookings
3月16日、米シンクタンクThe Brookings Instituteの非常勤上席研究員Pavel K. Baevは、同シンクタンクのウエブサイトに、“Taiwan is feeling the pressure from Russian and Chinese autocracy”と題する論説を寄稿した。その中で、①台湾は、ロシアのウクライナ戦争と中国の経済不振が重なり、危険な共振を生む場所である。②戦争の教訓の1つは、独裁者が驚くべき判断ミスを犯す傾向があるということである。③台湾と中国の対立の激化に伴う対価と危険性を計算すると、危機予防の必要性が常に指摘されるが、合理的な選択は行き詰まったウクライナ戦争でも不足している。④台湾を中心として中国と米国の対立が激化することは、Putin政権にとっては、米国がウクライナ情勢から目をそらし、ロシアに敗北を回避する機会を与えるという、最良の未来である。⑤気まぐれな決断は独裁者の典型であるため、台湾の選挙が望ましくない結果となれば、習近平は2024年に新たな軍事的圧力の拡大を試みることになるかもしれない。⑥北京の脅迫に対する台湾の不屈を確保する最善の方法は、2023年の春からに夏にかけてウクライナに衝撃的な一連の勝利を達成させ、Putin政権の信頼性と戦力投射能力を低下させることかもしれない。⑦ロシアが敗北すれば、習近平は強硬な措置を計画することに慎重になるはずであり、中国の地政学的姿勢も大きく変わり、その北の国境に依存できる戦略提携国というよりむしろ、新たな不安定地帯ができることになるのだろうといった主張を述べている。 』
中国を主敵とすると宣言している米国がフィリピンや日本とJAPHUSを編成 | 《櫻井ジャーナル》 – 楽天ブログ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202402260000/
『最終更新日 2024.02.26 00:43:33
アメリカ政府が2022年10月12日に発表した「NSS(国家安全保障戦略)」によると、彼らは「大国間競争」、つまりロシアや中国との戦いが始まっていると考え、中国を主敵と位置付けたようだ。同年10月28日に出された「NDS(国家防衛戦略)」でも中国をアメリカの「ペーシング・チャレンジ」、つまり主敵だとしている。
ウクライナではこの年の初頭からウォロディミル・ゼレンスキー政権はドンバス周辺に部隊を集結させ、攻撃を始めていた。ウクライナ軍はドンバスへ侵攻、民族浄化作戦を行う予定だったことが後に判明するのだが、ロシア側はその情報を入手していたようだ。
ロシア軍は2022年2月24日からミサイル攻撃を開始、ドンバス周辺に集結していたウクライナ軍の部隊を壊滅させた。その際航空基地やレーダー施設だけでなく、生物兵器の研究開発施設を破壊、機密文書を回収している。
この段階でロシア軍の勝利は確定的で、イスラエルの首相だったナフタリ・ベネットを仲介役とする停戦交渉が始まった。双方とも妥協に応じ、停戦は実現する見通しが立ち、ベネットは3月5日にモスクワへ飛んだ。そこでベネットはプーチンと数時間にわたって話し合い、ゼレンスキーを殺害しないという約束をとりつけている。
ベネットはその足でドイツへ向かい、オラフ・シュルツと会ったのだが、その3月5日にウクライナの治安機関SBUはキエフの路上でゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフを射殺している。事実上、SBUはCIAの下部機関だ。
停戦交渉の進展でロシア軍はウクライナ政府との約束通りにキエフ周辺から撤退を開始、3月30日にはブチャから撤退を完了する。31日にはブチャのアナトリー・フェドルク市長がフェイスブックで喜びを伝えているが、虐殺の話は出ていない。この動きを西側の主要メディアはロシア軍の「敗北」と「虐殺」だと宣伝した。
停戦交渉はトルコ政府の仲介でも行われた。アフリカ各国のリーダーで構成される代表団がロシアのサンクトペテルブルクを訪問、ウラジミル・プーチン大統領と6月17日に会談しているが、その際、プーチン大統領は「ウクライナの永世中立性と安全保障に関する条約」と題する草案を示している。その文書にはウクライナ代表団の署名があった。つまりウクライナ政府も停戦に合意していたのだ。
4月9日になると、イギリスのボリス・ジョンソン首相がキエフへ乗り込んでロシアとの停戦交渉を止めるようゼレンスキー政権に命令し、4月30日にはアメリカのナンシー・ペロシ下院議長が下院議員団を率いてウクライナを訪問した。その際、ゼレンスキー大統領に対してウクライナへの「支援継続」を誓う。戦争の継続を求めたのだ。この当時、アメリカやイギリスの支配層はロシアに勝てると思い込んでいた。
ペロシは2022年8月2日、台湾を強行訪問した。1972年2月21日から28日にかけてリチャード・ニクソン大統領が中国を訪問、それから続いていた「ひとつの中国」政策に挑戦したわけだ。ニクソンの訪中は中国をソ連から引き離して取り込み、ソ連を攻撃する準備だった。
ところが、バラク・オバマ政権のネオコンが2014年に行った工作がこの構図を崩してしまう。ウクライナでは2月にネオ・ナチを利用して行ったクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒し、9月から12月にかけては香港で「佔領行動(雨傘運動)」と呼ばれる反中国政府の運動を仕掛けたのだ。その結果、アメリカがロシアと中国の体制を転覆させようとしていることが明白になり、ロシアと中国を接近させることになった。
しかし、アメリカが中国に対する攻撃の準備を始めたのはさらに前のことだ。2010年6月に発足した菅直人内閣は閣議決定した尖閣諸島に関する質問主意書の中で「解決すべき領有権の問題は存在しない」と主張、1972年9月に日中共同声明の調印を実現するために田中角栄と周恩来が合意した「棚上げ」を壊したのである。
この合意で日中両国は日本の実効支配を認め、中国は実力で実効支配の変更を求めないことを決めていたわけで、日本にとって有利な内容。それを壊した理由は日本と中国との関係を悪化させることにあったとしか考えられない。
そして同年9月、海上保安庁は尖閣諸島付近で操業していた中国の漁船を取り締まり、漁船の船長を逮捕した。棚上げ合意を尊重すればできない行為だ。その時に国土交通大臣だった前原誠司はその月のうちに外務大臣になり、10月には衆議院安全保障委員会で「棚上げ論について中国と合意したという事実はございません」と答えているが、これは事実に反している。
こうした状況について総理大臣だった安倍晋三は2015年6月、赤坂の「赤坂飯店」で開かれた官邸記者クラブのキャップによる懇親会で、「安保法制は、南シナ海の中国が相手なの」と口にしたと報道されている。安倍政権下、着々と対中国戦争の準備が進められていることを明らかにしたのだ。日本は戦争への道を進んできたのだが、進む方法はアメリカの支配層から指示されている。日本は「頭のない鶏」状態だと言えるだろう。
アメリカ国防総省系のシンクタンク「RANDコーポレーション」が発表した報告書には、GBIRM(地上配備中距離弾道ミサイル)で中国を包囲する計画が記載されている。
そうしたミサイルを配備できそうな国は日本だけだと分析されているのだが、その日本には「専守防衛」の建前と憲法第9条の制約があるため、ASCM(地上配備の対艦巡航ミサイル)の開発や配備で日本に協力することにし、ASCMを南西諸島に建設しつつある自衛隊の施設に配備する計画が作成されたとされている。2016年には与那国島でミサイル発射施設が建設された。
2017年4月には韓国でTHAAD(終末高高度地域防衛)ミサイル・システムの機器が運び込まれ始めた。2013年2月から韓国の大統領を務めた朴槿恵は中国との関係を重要視、THAADの配備に難色を示していたのだが、朴大統領がスキャンダルで身動きできなくなっていたことからミサイル・システムを搬入できたのである。結局、朴槿恵は失脚した。
THAADが韓国へ搬入された後、2019年に奄美大島と宮古島、そして23年には石垣島でも自衛隊の軍事施設が完成した。ミサイルが配備されることになる。
ところが、2022年10月、「日本政府が、米国製の巡航ミサイル「トマホーク」の購入を米政府に打診している」とする報道があった。亜音速で飛行する巡航ミサイルを日本政府は購入する意向で、アメリカ政府も応じる姿勢を示しているというのだ。自力開発が難しいのか、事態の進展が予想外に早いのだろう。
トマホークは核弾頭を搭載でる亜音速ミサイルで、地上を攻撃する場合の射程距離は1300キロメートルから2500キロメートルという。中国の内陸部にある軍事基地や生産拠点を先制攻撃できる。「専守防衛」の建前と憲法第9条の制約は無視されていると言えるだろう。
そして昨年2月、浜田靖一防衛大臣は2023年度に亜音速巡航ミサイル「トマホーク」を一括購入する契約を締結する方針だと語ったが、10月になると木原稔防衛相(当時)はアメリカ国防総省でロイド・オースチン国防長官と会談した際、アメリカ製の巡航ミサイル「トマホーク」の購入時期を1年前倒しすることを決めたという。当初、2026年度から最新型を400機を購入するという計画だったが、25年度から旧来型を最大200機に変更するとされている。
この過程でアメリカは日本と韓国の軍事同盟を推進し、台湾では「独立派」を利用して中国を挑発、さらにフィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア(ボンボン・マルコス)も取り込み、日本はフィリピンとの軍事的なつながりを強めている。
こうした動きをロドリゴ・ドテルテ前大統領、ボンボンの姉であるイミー・マルコス、大統領のまたいとこで駐米大使のホセ・マヌエル・ロムアルデスもアメリカとの軍事的な関係を強める政権の政策に懸念を示しているのだが、すでにJAPHUS(日本、フィリピン、アメリカ)なる軍事同盟を編成している。
このほか、アメリカはオーストラリア、インド、そして日本と「クワド」を編成、オーストラリアやイギリスとは「AUKUS」なる軍事同盟を組織、NATO(北大西洋条約機構)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長は2020年6月、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、日本をメンバーにするプロジェクト「NATO2030」を開始すると宣言している。
ジョー・バイデン政権が中国敵視を明確にした2022年の12月、アメリカではNDAA 2023(2023年度国防権限法)が成立、アメリカの軍事顧問団が金門諸島と澎湖諸島に駐留し、台湾の特殊部隊を訓練していると伝えられている。
バイデン政権は「ひとつの中国」政策を堅持すると口にしているが、中国政府は信用していないだろう。台湾では1月13日に総統選挙が実施され、蔡英文の政策を継承していると宣言している民主進歩党の頼清徳が40%を獲得して勝利した。
蔡英文や頼清徳は中国からの独立を主張しているが、実際にはアメリカに従属する道を進むことになる。台湾人は中国との戦争を望んでいないと言われているが、ウクライナの人びともロシアとの戦争を望んでいなかった。そうした意思に関係なくアメリカ政府が戦争を始めたのだ。アメリカの手先になる道を選んだ人物が総統になった意味は重い。
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最終更新日 2024.02.26 00:43:33 』
物心両面でウクライナ支援 中国にらみ、米「支援疲れ」懸念―政府
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024022300494&g=pol
『最終更新:2024年02月26日08時29分
政府は、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、欧米各国と連携して物心両面の支援を継続する方針だ。中国が東・南シナ海で軍事的威圧を強める中、「きょうのウクライナはあすの東アジア」との危機感からだ。だが、米国などの「支援疲れ」は隠せず、11月の米大統領選の結果次第では、ウクライナ支援が打ち切られる「トランプ・リスク」が現実になる可能性もある。
内向き米国、ウクライナ支援途絶 大統領選前にトランプ氏の影―侵攻2年
日本がこれまでに決めたウクライナ支援は、人道分野や食料など86億ドル(約1兆3000億円)に上る。政府関係者によると、別の国に向けた予算の付け替えもしたという。武器供与に制約がある中、防衛装備移転三原則の指針を改定して防弾チョッキやドローンを供与。地対空誘導弾パトリオットの対米提供を通じ、事実上の「間接支援」にも踏み切った。
侵攻後の2年間で、岸田文雄首相とウクライナのゼレンスキー大統領との会談は、電話を含め計11回に及ぶ。昨年3月には、首相が戦火の首都キーウを電撃訪問し、同5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)にはゼレンスキー氏を招待。新興・途上国「グローバルサウス」の代表格で、ロシアと関係が深いインドのモディ首相と引き合わせ、「法の支配に基づく国際秩序」の重要性を世界に説き続けた。
支援に注力する背景には、覇権主義的動きを強める中国の存在がある。沖縄県・尖閣諸島周辺への領海侵入は常態化。1月の台湾総統選では中国が独立派と見なす民進党が勝利したが、習近平政権は統一へ武力行使も辞さない構えだ。日本外務省幹部は「ロシアの侵攻を頓挫させなければアジアにも波及しかねない」と警鐘を鳴らす。
首相は、19日に東京で開かれた日ウクライナ経済復興推進会議でも、官民による長期支援を約束した。ただ、侵攻が長期化し各国の支援疲れが顕在化。米国では共和党の大統領選候補者選びで独走するトランプ前大統領が約600億ドル(約9兆円)の支援を盛り込んだ予算案への反対を呼び掛け、成立が見通せていない。
日本政府関係者は「ウクライナ支援は日本の生存にとって重要。他国がやめても日本はやめない」と語るが、米国の動向は岸田政権が重視する国際協調に影を落としかねない。外務省幹部は「トランプ氏が政権に返り咲けば本当に支援を打ち切るかもしれない」と懸念を示した。
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最終更新:2024年02月26日08時29分 』