北欧2国のNATO加盟承認 圧倒的賛成多数で議定書批准―米
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022080400277&g=int
『【ワシントン時事】米上院は3日、フィンランドとスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を賛成95、反対1の圧倒的多数で承認した。北欧2カ国の正式加盟に向け、加盟議定書の批准手続きが各国で進んでいる。』
北欧2国のNATO加盟承認 圧倒的賛成多数で議定書批准―米
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022080400277&g=int
『【ワシントン時事】米上院は3日、フィンランドとスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を賛成95、反対1の圧倒的多数で承認した。北欧2カ国の正式加盟に向け、加盟議定書の批准手続きが各国で進んでいる。』
ペルー、トレス首相が辞任表明 カスティジョ政権4人目
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN03DIH0T00C22A8000000/

『【サンパウロ=宮本英威】南米ペルーのトレス首相は3日、辞任を表明した。ツイッターに投稿したカスティジョ大統領宛ての書簡では「個人的な理由」と記した。2021年7月に発足したカスティジョ政権は不安定な状況が続いている。トレス氏は4人目の首相で、今後は5人目となる首相を選任することになる。
弁護士出身のトレス氏は政権発足当初は法務・人権相を務めており、22年2月から首相に就いていた。カスティジョ氏と近い関係で知られているが、閣僚との意見の不一致も報じられていた。
カスティジョ氏は6月末、大統領選出馬時に所属していた急進左派の政党ペルー・リブレから離党した。セロン党首は急進的だが、カスティジョ氏は党内では穏健派に位置づけられるため、政権発足当初から対立が続いていた。
カスティジョ氏には5件の汚職疑惑があり、検察の捜査が進んでいる。議会で野党との対立も深刻で政策が滞っている。』
韓国、日本からの「ビザなし観光」一時再開 8月末まで
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM039CS0T00C22A8000000/
『【ソウル=甲原潤之介】韓国政府は8月末までの期間限定で、日本からの観光目的の入国者に対しビザを免除する。ビザなしで日本の観光客を受け入れるのは新型コロナウイルスの感染拡大で入国を制限した2020年3月以来、およそ2年半ぶり。台湾とマカオからの観光客にも同様の措置をとる。
ソウル市が3日、発表した。これまで日本人が観光目的で韓国に入るには在日韓国大使館などでビザを取得する必要があった。ソウル市によるとビザの発給に3~4週間以上かかり、観光の支障になっていた。
4日以降は出発の72時間前までにインターネットで電子旅行許可を申請し、許可を受ければビザがなくても入国できるようになる。
韓国は既に100カ国以上を対象にビザなし観光を再開している。日本は韓国からの観光客にビザ取得を求めているため、韓国も相互主義の原則からビザなしでの観光客の受け入れを再開していなかった。
8月中旬に予定するソウルでの観光イベントへの誘客を理由に、韓国が日本に先行して一方的にビザ免除に踏み切った。』
スリランカ大統領、IMFとの支援交渉「8月中に再開」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM038NS0T00C22A8000000/
『【ムンバイ=花田亮輔】スリランカのウィクラマシンハ大統領は3日の議会演説で、経済再建に向けた国際通貨基金(IMF)との協議について「8月中に再開する」との見通しを明らかにした。対外債務の返済に行き詰まっている同国はIMFに金融支援を要請しているが、政府に対する抗議活動の激化で7月にラジャパクサ前大統領が辞任に追い込まれるなど混乱が続いていた。
かねて経常収支の赤字に直面してきたスリランカは、4月に経済再建のメドがつくまで対外債務の返済を一時停止すると発表した。6月にはIMFの代表団が同国を訪れ、金融支援について政府関係者らと協議を実施していた。
ロイター通信によると、ウィクラマシンハ氏は3日の演説で「近くIMFに債務再編計画を提出する」と表明した。「大統領は王や神である必要はない」とも述べ、大統領権限を縮小する憲法改正に前向きな姿勢も示した。
スリランカでは経済危機をきっかけに、政府の要職を一族で占めてきたラジャパクサ前政権に対する不満が高まった。7月には抗議デモ隊が大統領公邸などを一時占拠し、ラジャパクサ氏は国外に脱出して大統領を辞任した。首相などを務めてきたウィクラマシンハ氏が、同月20日に議会投票で新大統領に選出されていた。
同国では新型コロナウイルスにより観光業が低迷し、外国人観光客の減少で外貨準備高が急減した。ロシアのウクライナ侵攻に伴う国際商品市況の悪化なども重なり、輸入品を中心とした生活必需品の不足や高騰が続いている。主な指標であるコロンボ消費者物価指数の7月の上昇率は、前年同月比で60.8%を記録していた。
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・首相6度経験 スリランカ新大統領のウィクラマシンハ氏 』
[FT]インドIT、早期に減速の見方 離職率高く賃金上昇
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB031XU0T00C22A8000000/
『インド経済の大きな原動力となってきたIT(情報技術)サービス業の減速見通しが、投資家の間で懸念されている。
インドIT(情報技術)サービス大手は経済のけん引役を果たしてきた=ロイター
IT関連のバックオフィス業務を受託するインド企業のうち、時価総額2位のタタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)の株価は年初来14%安。インドの大手企業で構成する株価指数のニフティ50指数全体では6%安にとどまっている。
競合のインフォシスは、7月に好調な業績を発表するまで年初来20%安に低迷していた。
だがTCSのN・ガナパシー・スブラマニアム最高執行責任者(COO)は、フィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで、悲観的な見方を否定した。「世界にはハイテク人材が必要で、現時点では足りていない。インドには技術力の優れた人材が世界で最も多く集まっている」
ITサービスはインドの「外向き経済」を代表する存在で、巨大グローバル企業の数々を取引先としている。TCSの顧客には、英製薬大手アストラゼネカから米金融大手シティバンク、米マイクロソフト、英小売り大手マークス・アンド・スペンサー(M&S)までが名を連ねる。ITサービス業界全体が高技能人材にとっての主要な就職先でもあり、500万人以上が働く。TCSだけでも2022年3月卒業の新卒者を11万8880人採用した。
TCSの従業員数は60万人超と、民間企業の中で世界屈指の人員規模を抱える。独自動車大手フォルクスワーゲンの67万3000人には及ばないものの、米物流大手UPSの53万4000人をしのぐ。
離職率高く賃金負担が重荷に
ところが一部のアナリストは、とりわけ世界的に景気が後退する場合、ITサービスの力強い成長が続くか疑わしいと考えている。また、離職率の高さで賃金が押し上げられやすいことも不安視している。
野村は今年に入ってから、インドのITサービス業の成長鈍化時期が「当初より早まりそうだ」との見方を示し、「IT関連支出にとって厳しい日々が待ち受けている」と指摘した。米JPモルガンは、同業界の「成長のピークが過ぎた」と断定した。
TCSが7月上旬に発表した22年4~6月期決算で、売上高は前年同期比10%増の67億ドル(約9000億円)と、アナリスト予想に届かなかった。営業利益率は23.1%と、前年同期から2.4ポイント低下した。
同社のサミール・セクサリア最高財務責任者(CFO)は「コスト管理の観点で難しい四半期だった」と明かした。営業利益率の悪化は「年間給与引き上げの影響、人材の離職への対応で膨らんだコスト、徐々に正常化しつつある出張費を反映している」
他のITサービス企業も投資家の期待に応えられていない。ウィプロは複数の金融機関によって投資判断が下方修正され、株価が年初来40%安となっている。テック・マヒンドラは41%安だ。
インフォシスが7月に公表した22年4~6月期の売上高は17.5%増の44億ドルと、市場予想を上回った。ただ、業界の主要指標として注目される利益率は20.1%と、前年同期の23.7%から縮小した。
クラウドコンピューティングへの移行に活路
悲観的な見方ばかりではない。豪マッコーリーは最近、TCSやインフォシスなどが景気悪化を乗り切るのに有利な地位にあると分析した。「もてはやされても結局はコスト削減の打撃を真っ先に受ける人材派遣企業だった2000年代とは違い、インドのトップITサービス企業は戦略的パートナーになっている」
スブラマニアム氏も同様の見解で、顧客が「ある程度の再調整」を行うことはあり得るものの、「支出自体が減るとは思わない」と述べた。また「ハードウエアは売れないかもしれない」との認識を示しつつ、クラウドコンピューティングへの支出拡大の可能性を見込んでいる。
ただ懸念材料はある。スブラマニアム氏によると、TCSは生産性の向上と値上げがかなわない場合、為替差益を通じてコスト増の影響を埋め合わせてきた。しかし今回は「ルピーが対ドルで下落している半面、他通貨に対しては上昇している」ため難しいと話す。
ロックダウン(都市封鎖)の解除で出張費が再び増加したことに加え、人件費の膨張も営業利益率を圧迫している。22年3月期の営業利益率は25%と、TCSが目標とする26~28%に及ばなかった。
それでもスブラマニアム氏は、人件費の上昇が「一時的な変調」にすぎないと言明した。
「やがて落ち着くだろうというのがわれわれの感覚だ。ただ当面、少なくとも2~3四半期の間は、誰かを雇用しようとする時に今より30%多い報酬を支払うことを余儀なくされるだろう」
スタートアップとの人材獲得競争に
同氏は離職率もピークを迎えたとみる。だが新入社員の多くがリモート勤務で、「TCSの文化を知らずにいる」ことを憂慮している。
技術力を備えた新卒者にとって、TCSやインフォシスがかつては最も人気の高い就職先だった。ところが今では、ベンチャーキャピタル(VC)から資金を得て高い報酬を約束するスタートアップ企業と人材を奪い合っている。
データプラットフォームのフィントラッカーによると、インドのスタートアップ企業への投資額は21年に380億ドルとなった。これは前年の3倍に相当する。
スブラマニアム氏は「スタートアップ企業が提示する給与と同じ額は決して出せない」と語りながらも、今年はVCからの出資が鈍ることで雇用市場が「いくらか正常化する」だろうとの考えを示した。
こうした中、1968年創業のTCSは、より多くの柔軟性と選択肢を求める比較的若い世代の社員と、働き方の改革を議論している。
スブラマニアム氏は「在籍10年以上の役職者はオフィスに来たがるが、これより若い人々は『出社を強要しないでほしい』と思っている」と説明する。比較的若い世代は「自分の働き方と時間管理に関する柔軟性と決定権をもっと大幅に高めたがっている」ため、「(役職者の)考え方を変えなければならない」と強調した。
By Chloe Cornish
(2022年8月2日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』
OPECプラス、追加増産で閣僚協議 バイデン氏訪問後初
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR02DU20S2A800C2000000/


『石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は3日、9月の原油増産ペースを議論する。バイデン米大統領が7月のサウジアラビア訪問で増産を求めてから初の協議となる。世界の景気減速で原油は供給過剰感が強まる。中東産油国はロシアとの協調も重視しており、市場では大幅増産に慎重との見方がある。
OPECプラスは7、8月の増産幅を日量64万8千バレルとしている。今回議論する9月の増産幅について、ロイター通信は7月28日、据え置きか小幅な拡大にとどめるというOPECプラス関係者の見方を伝えた。9月以降の生産計画は中長期の目標を定めず、ロシアなどと協調を保ちながら翌月分を小刻みに調整するとの観測も出ている。
今回の協議が注目されるのは、バイデン氏が7月にOPECを主導するサウジを訪問し、サルマン国王、ムハンマド皇太子に原油増産を求めてから初の会合になるためだ。ロシアのウクライナ侵攻などでWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物は1バレル90ドル台半ばと1年前より3割高い。11月の米中間選挙を前にガソリン高対策を急ぐバイデン氏にとって追加増産を引き出せるかどうかは重要なテーマだ。
7月の首脳会談後、サウジは具体的な増産の言質を公には与えていない。サウジのファイサル外相は「OPECプラスが市場の状況を注視し必要に応じて供給する」と述べ、増産の判断は「市場次第」との予防線を張った。
米政府高官は7月末にも重ねて、追加増産に期待を表明した。サウジも黙殺しづらく、3日のOPECプラス閣僚協議でもう一段の増産を唱えるとの観測がある。しかし、ウクライナ侵攻で米欧の制裁を受け生産を減らしたロシアにとって、一部の国の増産加速は抜け駆けの利敵行為に映る。サウジはロシアとの結束を重視する姿勢を変えてはいない。
サウジのアブドルアジズ・エネルギー相は7月29日、首都リヤドでロシアのノワク副首相と会談し、緊密な連携を印象づけた。ロシア政府の発表によると、両国は「市場の安定維持と需給バランスの回復というOPECプラスの目標に断固として取り組む」と確認した。
米ロの間でバランスをとりながら原油安を避けたい中東産油国にとって、世界的な景気減速懸念も追加増産に二の足を踏む背景だ。国際通貨基金(IMF)は7月、世界の2022年の実質成長率見通しを前回見通しの3.6%から3.2%に下方修正した。インフレやそれに対応する米欧の利上げが逆風となる。中国の新型コロナ対策のロックダウン(都市封鎖)も原油需要に影を落とす。
国際エネルギー機関(IEA)は7月の月報で、世界の原油需給は22年4~6月に日量110万バレルの供給過剰に転じたと指摘した。22、23年の需要予測を下方修正し、供給過剰が当面続くとの見方を示した。原油相場はWTIが120ドル台をつけた6月に比べると安く、産油国が増産を急ぐ理由は乏しい。
OPECプラスで増産余力を持つのはサウジとアラブ首長国連邦(UAE)だけで、能力の上限に近づいている事情もある。ナイジェリアなどアフリカの産油国は投資不足がたたり生産目標割れが続く。
原油の需給が足元で供給過剰なのは、ロシアの生産が想定より減っていないことも一因だ。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは「暫定的な集計値だが7月のロシアの生産量は日量1082万バレルと、ウクライナ侵攻開始前の2月時点の1106万バレルに比べ24万バレルの減少にとどまった」と指摘する。
IEAは侵攻直後の3月、7月時点のロシアの生産は日量828万バレルと侵攻前比で300万バレル近く落ち込むと予想していた。中国やインドがロシア産原油を輸入しており、「現実の生産は当初の想定に比べて大幅に上振れしている」(野神氏)。
一方、23年以降は禁輸の効果などでロシア産の供給が落ち込むとの見方もある。需給の先行きが不透明のなか、米国とロシアの間に立つOPECプラスは難しいかじ取りを迫られている。
(カイロ=久門武史、コモディティーエディター 浜美佐)
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・OPECプラス、8月の原油増産幅を維持 米サウジ協議控え 』
ザンビア債務再編交渉入り、中国が合意 IMF支援に道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR02EB00S2A800C2000000/

『【カイロ=久門武史】アフリカ南部のザンビアの債務問題で、中国が主導する債権国グループが債務再編の交渉入りに合意した。国際通貨基金(IMF)によるザンビアへの資金支援に道を開く。債務危機に直面する低所得国の救済で、中国が他の債権国と協調する先例になる可能性がある。
中国とフランスが共同議長国を務める債権者委員会は「債権の再編の条件をザンビアと交渉することを確約する」とこのほど表明した。20カ国・地域(G20)が用意した債務軽減の枠組みを活用する意向を示した。G20議長国のインドネシアが7月30日に声明を公表した。同委員会は7月中旬にIMF、世界銀行を交えて協議していた。
中国は広域経済圏構想「一帯一路」でアジアやアフリカに積極的に融資し、巨額のインフラ開発を進めてきた。融資条件は不明な場合が多く、債務再編では借り手と1対1の交渉を好むとされてきた。多額を貸し付けたスリランカが経済危機に陥るなか、ザンビアへの対応は債務減免など損失の受け入れにつながる動きとして注目されている。
IMFのゲオルギエバ専務理事は「債権者委員会の支援は、IMFにとって公的な金融面の保証となる」と歓迎した。そのうえでIMFが「ザンビアへの支援プログラムの承認を検討できるようになる」とした。IMFは2021年末にザンビアとの間で、債務削減を条件に3年間にわたり約13.4億ドル(約1780億円)を融資することで基本合意していた。
ザンビアは20年、ドル建て国債の利払いができず、新型コロナウイルス禍による債務不履行(デフォルト)にアフリカで初めて陥った。財務省の資料によると21年末時点で対外債務残高は約170億ドルにのぼる。最大の貸し手が中国で、対中債務は計60億ドルとの推計がある。
ザンビアでは21年8月、空港や道路などのインフラ整備に熱心で債務を膨らませてきたルング前大統領に代わり、野党の指導者だったヒチレマ大統領が就任した。ヒチレマ氏はIMFから支援を引き出す交渉を精力的に進めたほか、中国の債権者を欧米の債権者より優遇することはないとの方針を明らかにしていた。
ムソコトワネ財務相は7月30日の声明で「経済改革を実行し、債務の透明性を高め債権者に公平に対応する」と強調した。直前にザンビア政府は借入資金で計画していたプロジェクトの中止を発表した。この資金は合計20億ドル相当で、中国輸出入銀行など中国の金融機関による融資が大半を占めると報じられた。
債務再編を巡っては、ザンビアは民間の債権者とも妥結する必要がある。債権者委員会もザンビアとの速やかな交渉を促しているが、ドル建て国債を保有する民間債権者の間には、民間は債権国に比べ情報が足りないと懸念する声もあがっている。』
「核戦争は起こさない」 中ロ、核めぐる批判に反論
NPT再検討会議で高官演説
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN02EMB0S2A800C2000000/
『【ニューヨーク=白岩ひおな】核拡散防止条約(NPT)の再検討会議で2日、ロシアと中国が演説した。ロシア外務省のビシュネベツキー不拡散・軍備管理局次長は「ロシア主導で核戦争が起こることは決してない」と述べ、ウクライナ侵攻をめぐり核使用をほのめかし威嚇したとの批判に反論した。中国外務省の傅聡軍縮局長は「核戦力の規模を競うことはない」と強調した。
ビシュネベツキー氏は、核兵器を使用せず、使用する恐れもないという義務を「ウクライナに関してここ数カ月を含め、完全に履行している」と弁明。核戦力を行使する条件は①国家の存立が脅かされる②大量破壊兵器を含む侵略に対応する③通常兵器を含む侵略に対応する――場合に限ると説明した。一方で、核による抑止に言及し「西側諸国がわれわれの決意を試そうとするなら、引き下がらない」と警告した。
NPT再検討会議は1日にニューヨークの国連本部で開幕した。ビシュネベツキー氏は「安全保障分野でのロシアのレッドラインを無視する米国の政策が(核軍縮をめぐる対話の)前向きな進展を軽んじる結果となった」と述べ、米ロ間の核軍縮交渉の停滞の責任が米国にあると非難した。
中国外務省の傅聡軍縮局長は「いかなる核軍拡競争にも参加しない」と述べた(2日、ニューヨークの国連本部)
ロシアの前に演説した中国の傅氏は「核戦争には勝てず、戦ってはならない」と述べ、核保有国は核戦争を防止し、軍拡競争を回避するために協力すべきだと語った。核戦力の増強への批判については「最大の核保有国が特別な責任を負い、核兵器の大幅な削減を実施すべきだ」と求めた。世界の核弾頭数の9割を占める米ロの核軍縮交渉が進まなければ、他の核保有国が核軍縮を実行する条件は整わないとの立場を明確にした。
北大西洋条約機構(NATO)型の核シェアリング(共有)のアジア・太平洋地域への導入論については「地域の戦略的安定を損なうもので、厳しい対抗措置に直面することになる」とけん制。「米国は欧州からすべての核兵器を撤退させ、他の地域への核兵器の配備を控えるべきだ」と主張した。
原子力の平和利用をめぐり、日中が応酬を繰り広げる場面もあった。中国の傅氏は日本の東京電力福島第1原子力発電所事故でたまる処理水の海洋放出に懸念を表明し、「近隣諸国と国際社会の正当な懸念に真摯に対応し、適切な解決策を見いだすべきだ」と述べた。
答弁権を行使した日本の小笠原一郎軍縮大使は、中国が「汚染水」との言葉を使ったことに「放射性物質の濃度は規制基準をはるかに下回る」と反論し、国際法にのっとった措置だと説明した。東電はすでに原子力規制委員会から計画の認可を受けており、2023年春ごろの放出開始をめざしている。
中国はイラン核合意の再建協議では「まず米国が対イランの違法な制裁を完全に解除したうえで、イランも新たな公約を順守する必要がある」と語った。原子力潜水艦の技術供与を含む米国と英国、オーストラリアの安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」については「深刻な核拡散リスクをもたらす」と懸念を示した。中東に非核地帯を設ける構想には中ロ両国とも支持を表明した。』
ロシア産ガスの早急な禁輸「非現実的」 欧州経済団体
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR2508R0V20C22A7000000/
『【ロンドン=中島裕介】欧州連合(EU)域内の産業界がロシア産天然ガスの動向に懸念を深めている。欧州の経済団体ビジネスヨーロッパのマークス・ベイヤー事務総長は日本経済新聞のインタビューで、ロシア産ガスの欧州への輸入停止は中期的な課題とすべきだと語った。再生可能エネルギーなどの代替策を講じる前の早急な禁輸はEU経済に打撃となり「現実的ではない」と指摘した。
EUはウクライナに軍事侵攻したロシアへのエネルギー面での制裁として、ロシア産の石炭を禁輸するほか、年末までに90%の同国産石油の輸入を止めると決めた。ロシアの戦費調達を封じるために、主要な外貨調達手段をふさぐ狙いだ。
ベイヤー氏は制裁について「制裁の悪影響を欧州の経済界が背負うのは明らかだ」と語った。欧州の経済界は「ロシアの侵略と不法行為に対する制裁は全面的に支持している」と指摘する一方、今後の制裁が「必要以上に経済力を損なわないように設計されることを期待する」と語った。
EUは2027年までにロシア産化石燃料への依存から脱却することを掲げる。天然ガスに関しては、一部の加盟国のロシア産依存度が高いため、具体的な輸入削減のスケジュールを提示できていない。米英両国はロシア産天然ガスの禁輸方針を示しており、EUにも禁輸や大幅削減を求める声がある。
これについてベイヤー氏は早期のロシア産ガスの調達停止は「現実的でない政策だ」と訴えた。「ガス供給が止まればドイツ経済は明らかに不況に陥るとの分析もある」と述べ、早期の禁輸は欧州経済への悪影響が大きすぎると強調した。
一方で「中期的であれば、ロシア産ガスの供給停止は達成可能であるとも明言したい」と語った。そのための液化天然ガス(LNG)の備蓄能力の増強や再生可能エネルギーの普及拡大の必要性を訴えた。
特に再エネに関しては「コスト回収を早めるために風力発電の建設の許認可の迅速化が必要だ。EU指令により、地域によっては建設に慎重になっている水力発電の活用も重要だ」と指摘。欧州委員会や加盟各国政府による規制緩和が欠かせないと説いた。
ロシアは強硬姿勢を続けるEU各国にエネルギーの供給不安をあおり、加盟国の結束を揺さぶる姿勢をみせる。ロシア国営ガスプロムが、ドイツと結ぶパイプライン「ノルドストリーム」の供給量を8割減らすと表明したのもその一環との見方がある。
対応策としてEUは7月26日に自主目標に近い形式で、加盟国が天然ガスの消費を過去5年の平均に比べて15%減らすことで合意した。ベイヤーは「ガスの消費を10%減らすと、製造業の生産高が5%減るとの試算がある」と語った。
Markus Beyrer 母国オーストリアではEU加盟交渉に関わった。首相の首席経済顧問の経歴も。12年から現職。56歳。
対中関係、「分断」は解決策ではない
日本経済新聞とマークス・ベイヤー事務総長のインタビューでの主なやりとりは次の通り。
――欧州連合(EU)は制裁としてロシア産石炭の輸入禁止と、年末までに90%の同国産石油の禁輸を決めました。
「制裁の悪影響を欧州の経済界が背負うのは明らかだが、ロシアの侵略と不法行為に対して制裁を全面的に支持している。今後も制裁は対象を絞り、必要以上に経済力を損なわないように設計されることを期待する」
――天然ガスも早期に禁輸すべきだとの意見もあります。ロシアはガス供給を絞って、欧州各国を揺さぶる構えを見せています。
「欧州経済に広範囲に及ぶ悪影響なしに、早急にガス禁輸を実現することはできない。ガスの消費を10%減らせば、製造業の生産高は5%減るとの試算もあるし、ガス供給が止まればドイツ経済は明らかに不況に陥るとの分析もある。これは現実的でない政策だ」
「一方で中期的にはロシア産ガスの供給停止は達成可能であるとも明言したい。そのためにはLNGの基地の増設やパイプラインの増強、洋上風力発電の建設などEU諸国での様々な変化が必要だ。風力発電ではコスト回収を早めるために許認可の迅速化も必要だ。EU指令により、地域によっては建設に慎重になっている水力発電の活用も重要だろう」
――EUの対中関係は改善が見られません。経済界はどう見ていますか。
「中国は今でも主要な貿易相手で有望な市場ではあるが、同時に国のシステム上の競争相手でもある。この点では我々の中国への認識は大きく変わった。ただデカップリング(分断)は解決策ではなく、気候対策や自由貿易など共通の関心事項に関しては引き続き中国と関係を持つことが重要だと思っている」
――合意に至ったEU・中国間の投資協定は欧州議会の批准がなされないまま凍結状態です。
「出資比率の制限緩和や技術移転の強要の禁止など経済界の要望が盛り込まれており、良い合意だった。しかし新疆ウイグル自治区の人権侵害の問題を巡る制裁合戦で、欧州議会の一部の議員が中国の制裁を受けており、これが解除されない限り議会で批准されないことは明らかだろう」
――欧州委員会は加盟国の政府借り入れを抑制するルールの適用を23年も停止する方針です。
「23年の財政ルールの停止は理にかなっている。だが経済が改善し次第、ルールを再開し、加盟国の持続可能な財政を見失わないようにする必要がある」』
[FT]ドラギ政権崩壊に失望の有権者 「裏切り党」に反発
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB036890T00C22A8000000/
『イタリア首相の辞任を表明したマリオ・ドラギ氏が、9月に実施される総選挙に長い影を落としている。同氏は政界から身を引くのかもしれないが、多くの有権者が同氏の辞任表明はタイミングの悪い間違いだったと考えているためだ。
多くの有権者がドラギ氏の辞任表明はタイミングの悪い間違いだったと考えている=ロイター
2カ月という異例の短期間の選挙戦に向け、各政党はドラギ政権の崩壊につながった責任の所在を巡って応酬を繰り広げている。ドラギ氏が1年半にわたって率いた挙国一致政権は7月、深刻な経済・地政学上の試練のさなかに崩壊した。
ドラギ氏と、欧州連合(EU)が資金提供する同氏の経済改革案を支持していた政党や著名政治家は、政権崩壊を非難する人と距離を置いている。この崩壊劇は、小党が乱立するイタリア政局に混乱をもたらしている。同国で多数派政権を発足させるには、いくつもの党からなる政治同盟をつくることが不可欠だ。
議会解散招いた与党
英サリー大学のダニエル・アルバタッツィー教授(政治学)は「ある意味で王を殺した者と、王を救おうとした者との間に、非常に明確な境界線がある」と指摘する。
欧州中央銀行(ECB)前総裁のドラギ氏は2021年2月、公職から引退していたにもかかわらず、請われてイタリア首相に就任した。ロシアのウクライナ侵攻によってさまざまな課題が生じるなか、新型コロナウイルス禍後のイタリア経済を回復の軌道に乗せようとした同氏は国民の支持を得た。
しかし、反エスタブリッシュメント(支配層)を掲げる左派の「五つ星運動」と、ベルルスコーニ元首相率いる中道右派の「フォルツァ・イタリア」、サルビーニ元副首相が党首を務める極右の「同盟」(いずれもドラギ氏率いる連立政権を構成)は7月20日、ドラギ氏の信任投票を棄権し、同氏の辞任と翌日の議会解散を招いた。
現下の危機は、物価高で打撃を受けた国民への救済措置を巡る7月14日の議会採決に五つ星が参加しなかったことに端を発する。同党の党首を務めるコンテ前首相は、支持率が低迷する自党内の分裂を懸念していた。採決のボイコットを受け、ドラギ氏は辞意を表明したが、マッタレッラ大統領は辞任の申し出を受け入れず、議会で信任を問うよう指示した。
ドラギ氏は議員に向けた厳しい演説の中で、連立与党のメンバーは合意した改革を覆そうとしていると非難したが、各党が改革課題に再び取り組むのであれば辞任を見送る方針だと述べた。しかし、五つ星とフォルツァ・イタリア、同盟が離脱し、ドラギ政権は事実上の終焉(しゅうえん)を迎えた。
政党間の信頼にも変化
アナリストによると、3党の裏切りは9月25日の選挙に影響するとみられている。影響は有権者だけでなく、イタリアの政治システムにおいて政権の樹立に重要な役割を果たす政治同盟にも及ぶという。
世論調査会社ユートレンドを創設したロレンツォ・プレグリアスコ氏は「ドラギ政権の崩壊に関する記憶は、有権者の選択の一部をなすだろう」と話す。「首相辞任につながった力学は非常に政治的なものであり、今後数週間の選挙戦を方向づける可能性もある」という。
世論調査では、ドラギ政権下の野党で極右の「イタリアの同胞」と、フォルツァ・イタリアや同盟との右派連合が、選挙での決定的勝利に向かっているとみられている。
ただ、フォルツァ・イタリアと同盟を含め、ドラギ氏を見捨てた3党に対する国民の支持は、政権崩壊以降にやや低下していることもうかがえる。
「世論のかなりの部分は、ドラギ政権には問題がないと考えていたし、今回のような事態を好まない」とアルバタッツィ教授はみている。「問題は、これで多くの票が動くかどうかだ」という。
ドラギ氏の唐突な失脚劇は政党間の信頼をも揺るがしており、単独で行動するより他党と手を組む政党の方が有利な政治システムにおいて展望は一変している。
イタリア議会の3分の2の議席は比例代表制で選出され、全国での得票率が低い小党も形ばかりの議席を確保できるが、残りの3分の1は小選挙区制がとられるため、候補者を一本化した幅広い連合が有利になる。
政権崩壊後、忠実なドラギ支持を掲げる中道左派の「民主党」は、五つ星との提携を打ち切った。五つ星は直近の議会で第1党だったが、議席数を大きく減らすとみられている。支持率でイタリアの同胞に迫る民主党はその代わり、中道派の小党と提携し、支持の得られる連合の発足を目指している。
右派では、フォルツァ・イタリア出身の大物閣僚2人、マーラ・カルファーニャ氏とマリアステッラ・ジェルミーニ氏が、ドラギ政権を崩壊に追い込んだベルルスコーニ党首の役割に愛想をつかして離党した。離党後は、カルロ・カレンダ氏率いる中道派政党「アツィオーネ」に加わっている。同党は、フォルツァ・イタリアに幻滅し、イタリアの同胞に警戒感を抱く穏健派の有権者を取り込もうとしている。
低投票率ならば左派に有利
「五つ星はすでにドラギ氏の辞任表明の影響を実感しているが、フォルツァ・イタリアはドラギ政権を崩壊させた決断に最も苦しめられるだろう」とプレグリアスコ氏は指摘する。「この1年、フォルツァ・イタリアは中道右派の理性的な代弁者として、親EUのリベラル派として、自党を位置づけようとしてきた。彼らの方向転換を有権者が理解するのは容易ではない」
同盟とフォルツァ・イタリアが支持を失っているにもかかわらず、急速に支持を伸ばすイタリアの同胞のメローニ党首を中心に、中道右派が議会の最大勢力に浮上することは引き続き確実視されている。しかし、右派の政権獲得はまだ一筋縄ではいかない可能性が高い。低い投票率は左派に有利と考えられており、多くの有権者が政治に幻滅して投票を棄権するようなことがあれば、なおさら困難だろう。
「イタリア国民の大多数は依然として、解散総選挙は間違いであって、イタリアにとって悪いことだと考えている」とプレグリアスコ氏は語った。
By Amy Kazmin
(2022年8月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)
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