※ 穏当な立場、従来からの立場から、「テスラ社」の株式を購入すべきか否かについて、「銘柄分析」したものだ…。
※ そういう立場からは、こうなるな…。
【TSLA銘柄分析】テスラはイーロン・マスクが創業した高級EVメーカー | Grow Rich Slowly
https://growrichslowly.net/tsla-research/














※ 穏当な立場、従来からの立場から、「テスラ社」の株式を購入すべきか否かについて、「銘柄分析」したものだ…。
※ そういう立場からは、こうなるな…。
【TSLA銘柄分析】テスラはイーロン・マスクが創業した高級EVメーカー | Grow Rich Slowly
https://growrichslowly.net/tsla-research/














https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0607H0W1A200C2000000/
※ 『テスラは米時間8日朝、米証券取引委員会(SEC)に提出した資料でビットコイン投資を明らかにした。当面の運転資金に必要としない現金の運用先について「多様化し収益を高めるよう投資方針を改めた」と説明する。地金や金に連動する上場投資信託(ETF)も投資対象とする。テスラ製品の購入も近くビットコインで支払えるようにする。』という話しだ…。
※ もはや、テスラは事業会社では無く、投資会社の一種になったようだな…。
※ しかも、相当な「高リスク資産」を取り扱う「ハイ・リスクの」会社だ…。
『【ニューヨーク=後藤達也】暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格が8日、急上昇した。一時は4万4800ドル(約470万円)程度と前日より15%近く上昇し、史上最高値を付けた。電気自動車(EV)大手のテスラがビットコインを15億ドル購入したと明らかにし、他の仮想通貨や関連株も軒並み急上昇した。
テスラは米時間8日朝、米証券取引委員会(SEC)に提出した資料でビットコイン投資を明らかにした。当面の運転資金に必要としない現金の運用先について「多様化し収益を高めるよう投資方針を改めた」と説明する。地金や金に連動する上場投資信託(ETF)も投資対象とする。テスラ製品の購入も近くビットコインで支払えるようにする。
【関連記事】
テスラ車、ビットコインで購入可能に 業績変動リスクも
米テスラがビットコイン15億ドル購入 価格は最高値に
テスラが押し上げるか、仮想通貨の実需(NY特急便)
テスラの公表が伝わると、ビットコインは20分ほどで10%ほど急上昇した。時価総額は8000億ドルを超え、テスラ株の時価総額を一時上回る場面もあった。昨年末比の上昇率は5割近くに達する。
イーサリアムやリップルといった他の仮想通貨にも価格急上昇が波及した。1月下旬から投機色の強まっているドージコインも一段高となった。米国株市場では、すでに仮想通貨に投資しているソフトウエアのマイクロストラテジーが29%高と急上昇した。オンライン決済のスクエアが8%高で、仮想通貨による支払いサービスの計画を表明しているペイパル・ホールディングスは5%高となった。テスラ株は1%高だった。
テスラは2020年に株価が急騰し、個人投資家の関心も高い。市場では「テスラがビットコインに追加投資したり、他の企業が追随したりする可能性もある」(個人投資家)との見方もある。ただ、テスラは成長投資のために20年に100億ドル以上の資金を調達しており、値動きの激しいビットコインを現金代わりに保有することは株主などの間で議論を呼ぶ可能性もある。
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
山本由里のアバター
山本由里
日本経済新聞社 マネー編集センター マネー・エディター
コメントメニュー
分析・考察 「ビットコイン、時価総額でテスラと並ぶ」という上記グラフが2つのバブルが絡み合って形成されている様を想起させます。世界の自動車メーカー10社を束にしたよりも高額なテスラの時価総額は今後数百年の利益を織り込んだ水準。投資するには「正当化するシナリオ」が必要です。十分可能性があるのは時代を変えるほどの電気自動車(EV)の普及。今の株高を利用して本業の成長を加速させる投資にお金を回せば利益が株価に徐々に追いつきます。では、ビットコイン投資は?上場企業によるまっとうな投資行動とは思えません。テスラに流れ込んできたESGマネーは問題視しないのでしょうか?
2021年2月9日 8:39いいね
7
志田富雄のアバター
志田富雄
日本経済新聞社 編集委員
コメントメニュー
別の視点 最近、ビットコインはどこまで値上がりするのかという話の中で、金の時価総額との比較が出てきます。人類がこれまで採掘した金の総量=現物の地上在庫はおよそ20万トン。現在の時価をざっと1グラム6000円で計算すると地上在庫の時価総額は1200兆円になります。だからビットコインにはまだ上昇余地が大きいという話です。
ビットコインは金と比べて歴史が浅く、これといった投資尺度もないのでこうした比較が出てくるのでしょう。ビットコインは決済手段として利便性があるものの、やはり投資先としては値動きの激しさが気になります。
2021年2月9日 7:53いいね
11
中村直文のアバター
中村直文
日本経済新聞社 編集委員・論説委員
コメントメニュー
別の視点 自動車に通貨。20世紀を牽引してきた経済ツールですが、イーロン・マスク氏の動きは電気自動車に仮想通貨と、新しい経済圏の構築を訴えているように見えます。双方とも挫折を繰り返していますが、今回は一次的なバブル的行為なのか、経済の本格的な転換点なのか、興味深いところです。
2021年2月9日 7:50いいね
16
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料
ログインする
https://www.nikkei.com/login 』
北朝鮮、仮想通貨3億ドル奪う 防衛企業にサイバー攻撃
国連報告書案の全容明らかに
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0607H0W1A200C2000000/
※ これも、「添付ファイル」を開かせる手口が、使われたようだ…。
※ よくよく「人間」というものは、知っている(顔なじみ)の「人間」は、「信用する」…という「行動」を、「刷り込まれている」「生き物」のようだ…。
『【ニューヨーク=吉田圭織、白岩ひおな】国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の履行状況を調べる専門家パネルが3月にも公表する最終報告書の全容が明らかになった。北朝鮮が軍事情報や外貨の獲得を求めてイスラエルなど数十の防衛企業や組織にサイバー攻撃をしかけたと指摘した。2019年~20年にかけ暗号資産(仮想通貨)交換業者などへの攻撃で推計3億1640万ドル(約333億円)を奪ったと明らかにした。新型コロナウイ…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1638文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料
ログインする
https://www.nikkei.com/login 』
新型コロナウイルスの感染拡大下の経済苦境のなか、制裁逃れを続けている実態が浮き彫りになった。
【関連記事】
「北朝鮮は深刻な脅威」 米大統領報道官、日韓と連携
[FT]北朝鮮外交官亡命、外貨獲得圧力耐え難く
金正恩氏が党総書記に就任 父の肩書を復活
8日までに安保理の北朝鮮制裁委員会に提出された報告書案の全文を日本経済新聞が入手した。理事国の議論や修正を経て公表する。法的拘束力はないが、報告を受けて安保理や加盟国などが違反する団体や個人に新たな制裁を科すことがある。報告書案は20年の対北朝鮮制裁の履行状況をまとめており、制裁逃れの手口を詳述している。
北朝鮮当局が主導するサイバー攻撃では、ビジネス向けSNS(交流サイト)で著名な防衛・航空宇宙企業の人事担当者になりすまし、関連企業の従業員に接近したという。電話による会話やテキストメッセージで信頼を獲得した上で、マルウェア(悪意のあるソフト)を添付した電子メールをターゲットに送る手口が使われた。専門家パネルはイスラエル防衛省にもさらなる情報提供を求めているとした。
サイバー攻撃による仮想通貨の違法な取得も続いている。20年9月に起きた仮想通貨交換事業者へのハッキングでは約2億8100万ドルの仮想通貨が盗まれた。19年の2件の仮想通貨交換事業者のハッキングでは、盗んだ仮想通貨を他種類の仮想通貨に替えることで追跡を困難にする「チェーンホッピング」と呼ばれる手法が使われた。北朝鮮は盗んだ仮想通貨を中国の店頭取引(OTC)トレーダーを通じて交換していた。1件目の被害額は27万2000ドル、2件目は250万ドルだった。
新型コロナ下で国境が封鎖されるなか、北朝鮮が外貨取得目的で海外に派遣した出稼ぎ労働者が送還の期限を過ぎても国外で働き続けていることもわかった。観光客や学生ビザで入国し、建設、芸術、健康、スポーツ、ケータリングやITなどの分野で活動を継続しているという。加盟国は「新型コロナが活動を促進した側面がある」と指摘した。
北朝鮮は海上で積み荷を移し替える「瀬取り」の手口で、少なくとも 410 万トンの石炭及びその他の禁止鉱物を中国に輸出した。安保理の制裁決議は北朝鮮による石炭の輸出を禁じている。貨物の大半は中国の寧波・舟山地域などに送られた。20年には舟山群島周辺でも船舶の往来が増加しているとした。
安保理が定める制限を大幅に超える量の石油精製品を密輸入する制裁違反が続いていることも確認された。瀬取りによる石油精製品の輸入は20年1~9月だけで、17年12月の安保理決議が定めた年間供給上限の50万バレルの数倍にのぼる。
制裁逃れを目的にした中国企業との合弁事業も確認された。合弁会社を通じて豚の養殖や砂の採掘を行っていた疑いがあるという。入手ルートは明らかになっていないが、トヨタ自動車の高級車「レクサス」ブランドのスポーツタイプ多目的車「LX570」が北朝鮮国内で指導者に使用されていることも指摘した。
報告書案は北朝鮮が制裁をかいくぐり、高濃縮ウランの生産を含む核・ミサイル開発計画を継続しているとも強調した。軽水炉施設の建設や各施設の修理などを実施し、南部平山(ピョンサン)ウラン鉱山の施設の近代化や新たな建設に取り組んでいることが確認された。
北朝鮮は年に7キログラムのプルトニウムの生産を可能とし、既に60キログラムを保有している可能性が高いという。弾道ミサイル開発では、大陸間弾道ミサイル(ICBM)は大きさからして核兵器を搭載できる可能性が非常に高いと結論づけた。中距離および短距離弾道ミサイルにも核爆弾を搭載できる可能性があるとした。
北朝鮮の金正恩委員長は1月に「米国を屈服させる」と発言し、軍事パレードで潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を公開するなど軍事力を誇示した。米国のバイデン新政権はトランプ前政権の対北朝鮮政策の全面的な見直しを示唆している。バイデン氏が副大統領を務めたオバマ政権下では「戦略的忍耐」を掲げた結果、核兵器の能力向上を許したとの反省もある。非核化への糸口を探る一方、経済的苦境が続く北朝鮮が再びミサイル発射などの挑発に転じる可能性もある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZAS3LTSEC1_Y1A200C2000000/


※ 今日は、こんなところで…。
※ ふーん…。大陽線、立ったな…。これも、久々で見た…。
※ 2万9千円台に、乗せたか…。
※ 出来高も、けっこう高い水準だ…。
※ 製造業の銘柄は、好決算だったものが多かったのが貢献したか…。
※ ここのところの、業種別ヒートマップも、貼っておく…。
https://nikkei225jp.com/nikkei/gyoushu.php


※ 一口に「機械」と言っても、「精密機器」はずっと「下落」だったようだ…。
※ それが、このところ「持ち直して」来ている…。
※ 最初は、自動車→製造用の機械→精密機械…、と波及してきたようだ…。
※ 運送関係も、海運→陸運→空運…、と持ち直してきたようだ…。倉庫運輸も、まあまあだな…。
※ みんな、「ワクチン接種」が普及して、「コロナ収束」を折り込んでいるんだろう…。
※ 問題は、前々から言っているが、「どこで、逃げるのか」だ…。
※ まあ、みんな、そうだろう…。
※ だんだん、「チキンレース」になってきたな…。
『8日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸し、前週末比609円31銭(2.12%)高の2万9388円50銭で終えた。1990年8月3日(2万9515円)以来、約30年半ぶりの高値を更新した。米追加経済対策の早期成立に対する期待感が高まり、投資家心理が上向いた。企業業績の回復が進んでいるとの見方が強まったことや、8日のアジア株が堅調に推移したことも追い風になった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料
ログインする
https://www.nikkei.com/login 』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN05ET40V00C21A2000000/
『【サンパウロ=外山尚之】ブラジル政府は5日、ロシア製の新型コロナウイルスのワクチン「スプートニクV」について、1000万回分を輸入する意向を明らかにした。1月に「条件を満たしていない」として緊急利用の申請を却下したばかりだったが、接種の遅れが社会問題となる中、基準を緩和してワクチンの確保を優先する。
保健省が声明で、スプートニクVについて「納得できる価格」であることを条件に、輸入を認めるとした。薬事当局である国家衛生監督庁(ANVISA)はこれまでブラジルでの臨床試験(治験)が必要だとしていたが、ワクチンの確保を優先させるため、海外で実施したフェーズ3(第3相)のデータを元に承認する方針に転換しており、近く承認するとみられている。
親米のボルソナロ大統領はこれまで欧米のワクチンを優先していたが、十分な量を確保できない状況が続く。ワクチン接種の遅れでボルソナロ氏を非難する声が強まる中、現在は1月に緊急承認した中国製ワクチンが主力となっている。中南米ではアルゼンチンなどでロシア製ワクチンが利用されている。
【関連記事】
ブラジル、ロシア製ワクチンの申請を却下
ブラジル、中国・英国製ワクチンを承認 接種始まる
新型コロナ特集ページへ
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料
ログインする
https://www.nikkei.com/login 』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM070270X00C21A2000000/
『【ジャカルタ=地曳航也】ミャンマー国軍によるクーデターから1週間がたち、国際社会の足並みのずれが目立ち始めた。米欧は民主主義の回復を求めて制裁を辞さない構えを見せる一方、中国は静観している。地政学上の要衝であるミャンマーをめぐるパワーバランスが絡み、一致した対応を難しくさせている。
バイデン米大統領は4日の初の外交演説で民主主義を守るためリーダーシップを発揮することを強調した。ミャンマーのクーデターに触れ「国軍は権力を放棄し、拘束している活動家や政府高官を解放すべきだ」と述べた。「民主主義と法の支配の回復を支援するため、パートナーと協力していく」と制裁も示唆した。
欧州も米国と歩調を合わせる。欧州連合(EU)のミシェル大統領は1日、「クーデターを強く非難する。違法に拘束された人を全て解放することを軍に求める」と訴えた。フォンデアライエン欧州委員長もツイッターで「憲法と(2020年)11月の選挙に従って、正統な文民政権を回復しなければならない」と強調した。
ミャンマーへの影響力が大きい中国は静観する。ブリンケン米国務長官は5日、中国外交トップの楊潔篪(ヤン・ジエチー)共産党政治局員と電話し、ミャンマーをめぐり国際社会の非難の輪に加わるよう求めた。楊氏は「国際社会は適切な解決のため良好な環境を整えるべきだ」と国軍への非難を避けた。
国際社会が対ミャンマーで足並みのずれを露呈させたのが国連安全保障理事会の声明だ。4日に発表した報道声明では「深い懸念を表明する」とし、国軍を直接非難する文言を盛り込まなかった。
ミャンマーは中国南部の内陸からインド洋に抜ける地政学上、重要な国で、日本が米豪印などと進める「自由で開かれたインド太平洋」を実現するうえでも、協力は欠かせない。中国にとってもミャンマーは広域経済圏構想「一帯一路」の要衝だ。
政府開発援助(ODA)でミャンマーを支援してきた日本は米欧の強硬一辺倒の姿勢とは一線を画し、国軍との対話ルートを確保する方針だ。国軍を追い込み、国際的に孤立させると、中国の影響力が一層強まると警戒する。ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャへの迫害問題をめぐっても独自外交を展開してきた。
ミャンマーが加盟する東南アジア諸国連合(ASEAN)内でも意見が分かれる。インドネシアやシンガポールなどが懸念を示す一方、タイやカンボジアはASEANの内政不干渉の立場から静観する。まとまりに欠けば、組織の弱体化にもつながりかねず、インドネシアのジョコ大統領とマレーシアのムヒディン首相は5日の首脳会談でASEAN特別外相会議の開催を提唱した。
米国は事態の打開にはASEANの協力が不可欠とみて働きかけを強める。サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は3日、ASEAN加盟国の駐米大使に電話し「ミャンマーの民主主義の早期回復には地域の支援が重要だ」と訴えた。米国がASEANへの関与を強める立場も伝えた。
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料
ログインする
https://www.nikkei.com/login 』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM081LP0Y1A200C2000000/
『南アフリカは英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスのワクチンの接種を中止する方向で動いている。小規模な予備研究により、南アで発見された変異ウイルスが引き起こす軽症や中等症に対して限定的な効果しか確認されなかったことが明らかになったのを受けての措置だ。
南アのムキゼ保健相は7日、重症者などについてさらに詳しく効果を調べるために、2月中に開始される予定だったアスト…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り2215文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料
ログインする
https://www.nikkei.com/login 』
南アフリカは英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスのワクチンの接種を中止する方向で動いている。小規模な予備研究により、南アで発見された変異ウイルスが引き起こす軽症や中等症に対して限定的な効果しか確認されなかったことが明らかになったのを受けての措置だ。
南アフリカ政府は今月、医療従事者へのアストラゼネカのワクチン接種を開始する計画だった=AP
南アのムキゼ保健相は7日、重症者などについてさらに詳しく効果を調べるために、2月中に開始される予定だったアストラゼネカ製ワクチンの接種を「科学者から必要な対応について明確な指示があるまで」停止すると表明した。
フィナンシャル・タイムズ(FT)が6日の第一報で伝えた研究結果によると、オックスフォード大と南アのウィッツ大学などが実施した小規模な臨床試験(治験)で、アストラゼネカ製ワクチンは南アの変異ウイルスに感染した軽症者について低い効果しかなかったことが示された。この論文はまだ専門家の検証を受けておらず、同社製ワクチンの重症化を防ぐ効果については検証していない。
南ア政府はインドのワクチン生産大手、セラム・インスティチュート・オブ・インディアが生産したアストラゼネカ製ワクチン150万回分を使い、最前線の医療従事者への接種に乗り出す計画を進めていた。今後はすでに発注している他社製ワクチンの供給を加速する。
南ア政府の新型コロナに関する諮問委員会のサリム・アブドル・カリム委員長は「(アストラゼネカ製ワクチンの供給を)引き続き進めるが、段階的なやり方で賢明に進めなくてはならない」と語った。
変異ウイルスによるワクチンへの影響把握を急ぐ
製薬メーカーや研究者は南ア型が一部ワクチンの効果をどれほど低下させるのかを把握しようと急いでいる。南ア型は同国内でまん延し、世界の他の地域でも同様の変異ウイルスが確認されているからだ。
米バイオ製薬ノババックスと米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)がそれぞれ開発したワクチンの最近の治験では、南ア型は他の型よりも予防効果が低くなることが示された。もっとも、重症者については全ての変異ウイルスで予防効果が確認された。
J&Jの南アでの治験を取り仕切っているグレンダ・グレイ氏は、同社の1回接種のワクチンは南ア型の重症者について強力な予防効果があることが示されたため、南ア政府は同社製ワクチンの医療従事者への接種を加速する計画だと明らかにした。
南ア政府はこれまでにJ&J製ワクチンを900万回分、米製薬大手ファイザー製を2000万回分確保している。ムキゼ氏は「今後数週間は両社のワクチンを医療従事者に接種する」と語った。
南アの予備研究を率いたシャビル・マディ氏は、J&J製ワクチンはアストラゼネカ製と構造が似ているため、アストラゼネカ製にも重症化を防ぐ効果があるとの期待が高まっていると話した。
南アでは限られたサンプル数
アストラゼネカは6日、南アの研究の主な対象者は若く健康な成人でサンプル数も少ないため、これは限定的なものにすぎないと強調した。この研究では死者や入院者は記録されておらず、対象者は2000人強で年齢の中央値は31歳だった。
アストラゼネカは自社製ワクチンには南ア型の重症化を防ぐ効果があると確信していると強調した。南ア型には「E484K」という変異が含まれており、これが抗体を無力化しているとみられる。この変異はブラジルや英国の変異ウイルスの一部でも確認されている。
同社はさらに、T細胞など他の免疫反応がこの変異ウイルスが引き起こす重症化を防いでいる可能性があるとの考えも示した。南アの研究はこの反応を測定するのが目的ではなく、データもなかった。だがアストラゼネカによると、初期データではこうした反応が南ア型に有効であることが示された。
オックスフォード大とアストラゼネカは必要なら今年秋の利用を視野に入れ、ワクチンの改良に乗り出す方針を明らかにした。南ア政府のワクチン供給中止の判断について7日にオックスフォード大とアストラゼネカにコメントを求めたが、まだ回答を受け取っていない。
世界保健機関(WHO)はFTの取材に対し、南アの治験はサンプル数が少なく、参加者の重症化リスクも低いため、軽症者と重症者の予防効果を見極めることが重要だと語った。
WHOは「こうした結果から学べることは、新型コロナウイルスや既存ワクチンの効果を弱める変異ウイルスのまん延を抑えて遅らせるために、できることは何でもする必要があるという点だ」と強調した。「製薬メーカーがウイルスの進化に対応し、今後の2度目の接種では最新の変異ウイルスを考慮する必要があることも明らかになりつつあるようだ」と指摘した。
By Joseph Cotterill and Donato Paolo Mancini
(2021年2月8日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053
[FT]ユダヤ人差別問題が軽視される理由
2冊の新刊書に反ユダヤ思想が横行する背景をひもとく
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM080TU0Y1A200C2000000/
『ユダヤ人を指す「yid(イード)」という言葉には明らかに軽蔑のニュアンスがあるのになぜ、禁句扱いされないのだろうか。英BBCが最近、T・S・エリオットの詩の朗読を放送した時、なぜ「ベデカーを携えたバーバンク」のなかの有名な驚くべき人種差別的なくだりを読み上げたのか。他のマイノリティーに対しては、たとえ芸術の名の下においても、そんな侮蔑を繰り返すことは考えられないのに。
ユダヤ人はなぜ、ダイバーシテ…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り3831文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料
ログインする
https://www.nikkei.com/login 』
ユダヤ人はなぜ、ダイバーシティー(多様性)やマイノリティーの問題に注目する人たちの監視の対象にならないのだろうか。ユダヤ人は宗教で分類されているが、だからといって無神論者のユダヤ人を迫害から免除すべきだと考える反ユダヤ主義者はいまだかつていない。ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)が今も現代人の記憶に残っているにもかかわらず、左派の多くの人はなぜ、歴史上最も迫害された人種に属する人たちの恐怖を一蹴し、ユダヤ人に対する差別思想を他の偏見ほど重視せず、いわば第2級の差別と見なすのか――。
こうした疑問には、非常にシンプルなポイントと、深い傷が通底する。反ユダヤ主義が高まっているが、政治的な進歩派、つまり日ごろマイノリティーの体験に耳を傾ける必要性を強調し、本来は味方になるはずの人たちが、ことユダヤ人の問題となるとそうしたルールを保留しているようにみえる。それはどういうわけか。作家兼コメディアンのデービッド・バディール氏は短編の著書「Jews Don’t Count(ユダヤ人は考慮されない)」で問いかけている。
Jews Don’t Count (デービッド・バディール著)
この本は、確信的な反ユダヤ主義者や、そうした差別に無関心な人向けに書かれたものではない。進歩派を自認しながら、なにげない(また、そうでない)ユダヤ人差別に死角があるような人に向けられている。一見読みやすいが実は奥が深く、個人的な体験談と随所にきらめくバディール氏のウイットによって深刻さが和らげられている。
同氏の著書は、現代のユダヤ人差別について書かれた短編の新著2作の1つだ。フランス人ラビ(ユダヤ教指導者)のデルフィーネ・オルビルール氏もこの問題を取り上げ、ユダヤ人差別が英国以上に悪質で極端な形で出た国の視点から論じている。オルビルール氏の熟考は興味深いが、あまりにもラビ的で、説教じみている。だが、1つ、重要な金言がある。同氏は新著「Anti-Semitism Revisited(反ユダヤ主義再考)」で、この偏見の根底には「ユダヤ人は、あまりに同じで、あまりに違う」という点があるという。とがりすぎていて溶け込めず、十分に同化しないというのだ。
ジェレミー・コービン前党首の下の英労働党内の反ユダヤ主義をめぐる論争に特に苦しめられたユダヤ系英国人は、バディール氏の著書を共感と絶望が入り混じった気持ちで読むだろう。労働党の問題が持ち上がって以来、人々のユダヤ人差別に対する関心は高まった。だが、暴言や暴力が増えているなかで、ユダヤ人がこの問題への対処をどれほど声高に大声で叫ぶ必要があったか、いかに多くの人が問題を前にただ肩をすくめてきたか、ということを考えると愕然(がくぜん)とさせられる。
なぜ善良な人が気に掛けないのか
Anti-Semitism Revisited (デルフィーネ・オルビルール著)
バディール氏が問うのは、なぜユダヤ人差別が存在するかということよりも、なぜ善良な人が気にかけないのかという点だ。ここでバディール氏はオルビルール氏に通じる領域に入る。疑問を解くカギは、ユダヤ人は社会的・経済的に不遇であるとか、疎外されているとはみられていないことだ。ユダヤ人は典型的には金持ちの資本主義者と描かれる。また人権活動家が扱うには「(肌の色が)白すぎる」。これはユダヤ人が社会正義を唱える活動家の興味の範疇(はんちゅう)に入らないことを意味する。こうした活動家は人種差別を階級の概念としてとらえ、擁護するには経済的または社会的に不利な状況に置かれている必要があると考えるからだ。
こうした進歩派にとっては、「被害者の経験を擁護することで手に入れられる勝利が存在せず、それがさりげない――それも無意識の――除外につながる」とバディール氏は書いている。人種差別と戦う使命は、差別の被害者のニーズではなく、活動家の政治的大義に合う形にすり替えられてしまう。
この点について、バディール氏は「シュレーディンガーの白人」なる概念を持ち出す。ユダヤ人は白人であり、白人でない。大半のユダヤ人は白色人種として通り、「金持ち」であるため、白人の特権を享受する。この洞察を誰かが白人至上主義者に忘れずにシェアしてくれたらよかったのだが。
人種差別の被害者の大半は劣った人たちとして見下される。だが、ユダヤ人は見下されると同時に、裕福で、力を持った邪悪な勢力、つまり内なる敵として描かれる。アウシュビッツを生んだレトリックに通じる。この偏見が、進歩派の死角をあらわにする。ユダヤ人は力を持っている、だからあえて守る必要はない、というわけだ。極左の一部がユダヤ人による陰謀論に加担することすらある。
地位に関係ないユダヤ人差別
これこそが反ユダヤ主義問題の最も鈍感なところだ。反ユダヤ主義は、地位がほとんどものを言わないという奇妙な特質を持つのだ。ユダヤ人差別に対する現代の恐怖の基準点となるホロコーストについて、ユダヤ人自身、多くのユダヤ系ドイツ人の成功や、社会への溶け込み、尊敬される地位は彼らを救う役には立たず、逆に攻撃材料にされたと見ている。
フランスで反ユダヤ主義に抗議するデモ参加者。「我々は、反ユダヤ主義、イスラム嫌悪、人種差別を名乗らない」と書いたプラカードを掲げている=ロイター
ここには、もちろん、左派の看板大義であるイスラエルに対する怒りが包含されている。だが、この点については、イスラエル支持者ではないバディール氏は明快に切り返す。パレスチナ問題は英国におけるユダヤ人差別を正当化する理由にはならず、立派な大義は人種差別を正当化しない、というのだ。
バディール氏の議論はすべてが首尾良く着地しているわけではない。同氏は、トランスジェンダーの役にトランスジェンダーの俳優をキャスティングしない(もしくは、黒人やアジア人が演じる役に白人を起用しない)映画に文句を言う多くの人が、なぜ、漫画風のステレオタイプとして描かれるユダヤ人の役を非ユダヤ人が演じることを何とも思わないのか、と問うている。
バディール氏も、ユダヤ人は必ずユダヤ人によって描かれなければならないとは思っていないと認める。だが、けんかをする時はけんかを選ばなければならない。映画やドラマへの出演では、ほかのマイノリティーの方が大変な思いをしている。バディール氏はここでダブルスタンダード(二重規範)に陥っている。T・S・エリオットの詩に関する議論と同様、文学を検閲することは議論されしかるべきだが、公平な競争の舞台を願うのはもっともなことだ。
その人たちの懸念が無視されているとは到底言えないコミュニティーが特別な要求をしているという批判もありえる。また、緊急性に序列をつけることは、人種差別に序列をつけることを意味しないということも可能だ。世の中にはユダヤ人差別よりも差し迫った問題がある。筆者は英ロンドンで暮らしてきた過去50年間で、理由なく警官に呼び止められたことは1度しかないが、平均的な黒人は異なった体験をしている。
だが、バディール氏はこの点を認識している。「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切だ)」運動の焦点を支持すると同時に、歴史のなかでは、折々に一部の闘いが前面に出るのは当然であり、実際に前面に出ると指摘している。同氏が訴えているのは、ひとえに平等なアウェアネス(認知・気づき)だ。
筆者自身、中立とは言えない立場だが、この簡潔で皮肉が効いた本の読者は、世間で受け入れられている反人種差別の対策が、歴史上最も迫害された人種・民族の1つであるユダヤ人に関しては、あっさり捨てられていることに憤りを感じるはずだ。
ひとつ心配があるとすれば、本著が主にユダヤ人に読まれ、本来読むべき人に読まれないことだ。これは進歩派、自称人種差別反対論者、そしてダイバーシティーやアウェアネスについて教える人たちの必読書であるべきだ。これらの人の座右の書になったなら、バディール氏は素晴らしい貢献を果たしたことになる。そうならなければ、自説の正しさが証明された暗い満足を得る結果になるだろう。
「Jews Don’t Count」(デービッド・バディール著、ウィリアム・コリンズ出版、希望小売価格9.99ポンド、全144ページ)
「Anti-Semitism Revisited: How the Rabbis Made Sense of Hatred」(デルフィーネ・オルビルール著、デービッド・ベロス訳、マックルホース・プレス出版、希望小売価格12.99ポンド、全140ページ)
By Robert Shrimsley
(2021年2月4日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053
【関連記事】
民主社会を破壊する陰謀論、抑え込み急務に(FT)
ドイツ人はなぜヒトラーを選んだのか ベンジャミン・カーター・ヘット著
生前の反ユダヤ発言で謝罪 英作家遺族
Facebook、「ホロコースト否定」の投稿を削除
思考を単純化する陰謀論、ナチス神話も健在の理由(FT)
ロバート・シュリムズリー
Robert Shrimsley 英政治について毎週火曜日と週末に出るFT weekend magazineに論評を執筆。以前は、英政治担当の筆頭記者、ニュース担当デスク、FT電子版編集長を務めていた。
[FT]ユダヤ人差別問題が軽視される理由(16:05)
[FT]英国に分裂の不安再び 首相、強硬離脱のツケ重く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR080GR0Y1A200C2000000/
※ 様々な「ASIC」を、設計・製造・販売している会社のようだ…。
ASIC
https://ja.wikipedia.org/wiki/ASIC
https://www.dialog-semiconductor.com/ja












『【ロンドン=佐竹実】米アップルなどを顧客に持つ英半導体大手ダイアログ・セミコンダクターは7日、同業大手のルネサスエレクトロニクスへの会社売却について協議していると発表した。ルネサスが提示した買収額は約49億ユーロ(約6220億円)にのぼる見込み。ダイアログは交渉の進捗について「必要に応じて公表する」としている。
ダイアログはロンドン郊外に本社を置き、独フランクフルト証券取引所に上場している。発表によると、ルネサスは現金による買収を提示した。1株当たり67.5ユーロで、5日の終値を約2割上回る水準だ。
ルネサスは8日、ダイアログの買収について「協議している」との声明を発表した。買収金額についても認めた。
ブルームバーグ通信が7日、ダイアログがルネサスから49億ユーロで買収提案を受けていると報じ、ダイアログは協議が進展していることを認めた。複数の買い手候補と交渉しており、スイスの半導体大手STマイクロエレクトロニクスとも協議していたという。
ルネサスはあらゆるモノがネットにつながる「IoT」やデータセンターなど成長分野を強化し、主力の車載事業への依存度を減らしている。2019年12月期の非車載事業の売上高比率は46%まで高まった。
ダイアログは足元で高速通信規格「5G」向けスマートフォンやタブレット向けの需要が好調だ。ルネサスは5Gの電波の送受信の技術開発も進めており、ダイアログの買収には5Gの基幹技術を取得する狙いもありそうだ。
一方、大型買収を懸念する見方もある。8日の東京株式市場でルネサス株は一時、前営業日比86円(7%)安の1162円まで下げた。
ルネサスは17~19年にかけて累計1兆円規模の買収を実施し、財務が悪化した経緯がある。「財務負担リスクを懸念する投資家もいるのだろう」(楽天証券経済研究所の今中能夫氏)との指摘があった。
【関連記事】
エヌビディアのアーム買収、EUも調査開始へ FT報道
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料
ログインする
https://www.nikkei.com/login 』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR03E6Y0T00C21A2000000/
『「欧州の女王」として君臨してきたメルケル独首相が2021年秋に4期16年の任期を終えて退く。ポスト・メルケルで対日政策にはどんな風が吹くのか。
1月、保守系与党キリスト教民主同盟(CDU)は党内リベラル派の重鎮ラシェット氏を新党首に選んだ。9月に議会選。足元の世論調査で第1党の勢いだから次期ドイツ首相の有力候補だ。
日本では無名のラシェット氏。実は対日外交に強い関心を示したことがある。
「日本との…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1219文字
すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料
ログインする
https://www.nikkei.com/login 』
「日本との経済関係を深めたい」。そんな思いが募った20年初め、訪日計画の策定に動いた。自らが州首相を務める独西部ノルトライン・ウェストファーレン州への投資を日本で呼びかけようとした。
同州はオランダなどと国境を接し、近隣外交はお手の物。遠い日本に足をのばせば外交の裾野が一気に広がり、独首相を目指すうえでアピール材料となる。
しかも州都は欧州有数の日本人街があるデュッセルドルフ市。州経済を担う日本は大切だし、あわよくば欧州統合に背を向けた英国から日本企業を奪いたいとの思惑もあった。その後のコロナ禍で外遊は立ち消えになったが、意外なところに日独の政治の絆はある。
日本ではなお中国偏重という印象のあるドイツ。政界での風向きは少し前から変わっている。
アルトマイヤー経済相は18年、アジアの初訪問先として東京を選んだ。ジルバーホルン国防政務次官も取材に語気を強める。「ここには日韓豪やシンガポールなど価値観を共にする国がある」。いま独海軍の太平洋派遣を検討中だ。
欧州の政治情勢の変化が日本への歩み寄りを促す。
債務・難民危機や英国の欧州連合(EU)離脱といった欧州内の懸案にめどがつき、外に目を向ける余裕ができた。伝統的な関心領域の米ロ・中東は体制が充実しているから、自然と「手薄なアジアを強化しよう」という流れになる。
一方で欧州に触手を伸ばす中国への警戒感は強まった。倫理観で世界をリードしたい欧州。強権ぶりが目立つ中国に沈黙したままでは示しがつかない――。そんな機運が広がる。
人権外交は次期政権でさらに活発になりそうだ。選挙で人権を重んじる緑の党が躍進し、CDUなどと組んで与党入りするとの見方がある。香港やウイグル、南シナ海。緑の党は辛辣だ。主要閣僚を握れば一気に対中強硬に傾くだろう。
日本は喜んでばかりもいられない。緑の党は返す刀で日本に注文をつけるかもしれない。原発や死刑制度を廃止せよと迫り、旧態依然の政財界に冷たい視線を注ぐ。従軍慰安婦問題などの歴史認識では、ドイツ政界で最も日本に手厳しい。
追い風のなかに時折、向かい風が吹きそうな気配だが、ほかのリスクもある。
合理主義のドイツは無駄を避ける。主張が曖昧で回転ドアのように政権が入れ替わるなら力を入れる必要がないと考える。メルケル首相は08年の訪日後、15年まで足が遠のいた。
「閣僚はすぐ代わるし、自分の言葉で話そうとしない。訪日する意味がない」。当時、独与党幹部からこんな発言を聞いた。
緑の党と連立を組む中道左派のシュレーダー独首相㊨(当時)とベルリンで会談する小泉純一郎首相㊧(2003年、ロイター)
傲慢な半面、裏表がないのがドイツ流。意見が異なっても信頼できれば損得抜きでつきあう。嫌米のシュレーダー前首相は親米の小泉純一郎元首相とオペラ鑑賞などで親交を深めた。
幸いチャンスはある。交流の舞台を日独が自ら用意する。来年はドイツが主要7カ国(G7)の議長国。翌23年は日本が続く。日独で溝が生じるようなら民主主義陣営の結束はおぼつかない。(欧州総局編集委員 赤川省吾)