東証大引け 急反発、3万円回復 ワクチン期待と金融緩和長期化の観測

https://www.nikkei.com/article/DGXZASS0ISS16_V20C21A2000000/

 ※ 今日は、こんなところで…。

『25日の東京株式市場で日経平均株価は大幅反発し、前日比496円57銭(1.67%)高の3万0168円27銭で終えた。前日の急落分を取り返し、3万円の大台を再び回復した。新型コロナウイルスワクチンの普及期待を背景に、前日の米ダウ工業株30種平均が最高値を更新。東京市場でも運用リスクをとる姿勢が強まり、上げ幅は一時500円を超えた。

コロナワクチンを巡る好材料が24日に相次ぎ、相場の支援材料となった。米食品医薬品局(FDA)が米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発したワクチンの緊急使用を支持した。米モデルナは自社のワクチンを大幅増産する方針を打ち出した。経済活動の正常化へ前進するとの期待が強まった。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は24日、下院委員会での公聴会で「物価目標の達成には3年以上かかるかもしれない」との認識を示したのも材料視された。「実質的に大規模な金融緩和の長期化を宣言した」(国内証券)との受け止めが広がり、相場を押し上げる一因となった。

日本時間25日の米株価指数先物の上昇や、輸出企業の採算改善につながる円安・ドル高の進行も投資家心理を上向かせた。

JPX日経インデックス400は大幅反発。終値は前日比213.38ポイント(1.24%)高の1万7451.15だった。東証株価指数(TOPIX)も大幅反発し、23.16ポイント(1.22%)高の1926.23で終えた。

東証1部の売買代金は概算で2兆9211億円。売買高は14億6095万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1383と、全体の約6割を占めた。値下がりは707銘柄、変わらずは102銘柄だった。

三井物や住友商、郵船や商船三井が買われたほか、コマツやファナックなども上昇した。東京海上やSOMPOも高い。半面、イオンやセブン&アイが下落。スズキも売られた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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中南米、権力者のワクチン優先接種が次々発覚 汚職横行

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN24DNM0U1A220C2000000/

『【サンパウロ=外山尚之】中南米で閣僚や政府高官が秘密裏に新型コロナウイルスのワクチンを接種していることが続々と発覚し、各国で社会問題となっている。ワクチンの確保がままならない中、権力者がルールを無視する姿勢は市民の怒りを買う。格差や汚職といった中南米社会が抱えるひずみが新型コロナ禍で露呈した形だ。

「ワクチンの列の先頭に人を入れたとしても、それは犯罪ではない」。アルゼンチンのフェルナンデス大統領は…

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アルゼンチンのフェルナンデス大統領は23日、訪問先のメキシコでの記者会見でこのように釈明した。同国ではゴンサレス保健相が家族や知人にワクチンを秘密裏に接種していたことが発覚し、辞職。「VIPワクチン」と呼ばれるスキャンダルとなっていた。

メディアが次々と優先接種の実態を明らかにする中、政府は接種したグスマン経済相ら70人のリストを公表。アルゼンチンでは医療従事者や高齢者などが優先されており、経済相は含まれていなかった。

政治家や政府高官などの特権階級が医療従事者や高齢者などを追い抜いてワクチンを接種するのはアルゼンチンだけではない。ペルーでは海外との交渉窓口になっていたアステテ外相やビスカラ前大統領など約480人がワクチンを提供する中国医薬集団(シノファーム)から「厚意の接種」として、秘密裏にワクチンを提供されていたことが判明。アステテ氏は辞職に追い込まれた。

エクアドルでもセバジョス保健相が自身の親族にワクチンを優先していることが発覚した。チリでも3万7000人の健康な人々が優先的に接種を受け捜査対象となっているほか、ブラジルでも少なくとも4000人以上が順番を無視していることが発覚している。ワクチンの盗難も相次いでおり、一部が闇市場を通じて流通している可能性も指摘される。

欧州による植民地支配の経済構造を引きずる中南米は格差が大きく、貧富の差を示すジニ係数では多くの国が上位に並ぶ。また、世界の汚職を監視している国際組織トランスペアレンシー・インターナショナルが定める腐敗認識指数でも、評価が低い国が多い。これまでに明らかになっている優先接種の実態も、氷山の一角との見方がある。

製薬産業が未発達で十分な資金がない中南米では多くの国で人口に対して十分なワクチンを確保できていない。加えてコロナで死亡しているのは劣悪な住環境の中で暮らし、適切な医療サービスを受けることができない貧困層が中心だ。政治家や富裕層などの特権階級がルールを無視していたことが発覚し、市民の怒りは大きい。今後、ワクチンの接種が遅れれば遅れるほど、社会不安の要因となりかねない。

就職難、不動産価格高騰が直撃 韓国人口、初の減少

就職難、不動産価格高騰が直撃 韓国人口、初の減少
経済成長の抑制要因に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM234O60T20C21A2000000/

『【ソウル=鈴木壮太郎】韓国の2020年の出生数が死亡者数を下回り、初めて人口減少に転じた。就職難や重い教育費負担、住宅価格の高騰で結婚や出産をためらう人が急増していることが背景にある。出生率の低下は今後も続きそうで、韓国は本格的な人口減少時代を迎える。労働人口の減少につながれば経済成長の抑制要因にもなる。

韓国統計庁が24日発表した人口動向調査(暫定値)によると、20年に生まれた子どもの数(出生数…

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韓国統計庁が24日発表した人口動向調査(暫定値)によると、20年に生まれた子どもの数(出生数)は前年比10%減の27万2400人で、過去最少となった。死亡者数は30万5100人となり、出生数を3万2700人上回った。行政安全省によると20年末時点の人口は5182万9000人で前年比で約2万人減った。

1人の女性が生涯に産む子どもの推定数である合計特殊出生率も0.84と過去最低を更新した。韓国の出生率は世界でも最低水準だ。経済協力開発機構(OECD)加盟37カ国の18年の出生率平均は1.63。韓国は最下位で、1を下回っているのは韓国だけだ。

結婚する人も急減している。統計庁によると20年の婚姻数は21万3500件で、前年比11%減少した。9年連続のマイナスだ。

人口減は21年、さらに加速する可能性が高い。新型コロナウイルス感染拡大の影響が顕在化するからだ。統計庁は「新型コロナで20年の婚姻数が大幅に減ったため、21年の出生数はさらに減る。高齢化で死亡者は増え続けるので、自然減も急激となる」と予想する。

出産や結婚が減る大きな背景は経済的な要因だ。大企業に勤務するキム・ミラさん(41)は結婚12年目だが子どもがいない。結婚のさい子どもは持たないと夫と合意したという。「両親からの経済的支援がないなかで家を買い、一定の生活水準を維持するには、子育てはとても無理だと判断した」

学歴信仰が強い韓国は教育費負担が重い。名門大学への進学実績が高いソウルの有名学習塾に通わせるとなれば月200万~500万ウォン(約19万~約48万円)かかることもあるという。

重い教育費負担も出産をためらう一因に(ソウルの保育園)

住宅価格の高騰も深刻だ。KB国民銀行によると、ソウルのマンションの平均価格は10億6000万ウォン。文在寅(ムン・ジェイン)政権発足から4年で75%も上昇し、マイホームを断念する人も増えた。

雇用環境も悪化している。1月の就業者数は2582万人と、前年同月比で98万人減った。11カ月連続の減少で、落ち込み幅は通貨危機後の1998年12月に同128万人減となって以来の大きさだ。失業率も同1.6ポイント悪化の5.7%となった。若者への打撃が大きく、15~29歳の失業率は9.5%と、同1.8ポイント悪化した。

文在寅政権は2018年から少子高齢化対策に約100兆ウォンをつぎ込み、出産・育児費用の支援拡大や育児休暇の取得促進などに取り組むが、後手に回る。

ソウル大の金碩鎬(キム・ソクホ)教授は「出生率を高めるには少子化対策だけでなく、労働、福祉、教育、男女平等も含めた総合対策で若年層が人生設計できる環境を整える必要がある」と指摘。「婚外出産を認め、社会的に支援することも必要だ」と提言する。

日本と同様、韓国も結婚して子供を産むのが社会通念だ。結婚せずに出産する未婚出産率は2.2%と、OECD平均(40.7%)にはるかに及ばない。未婚出産率が60%を超えるフランスは出生率も1.8と高い。婚外子への差別をなくし支援を手厚くすることが、出生率上昇の一助になるとみる。

韓国政府も21年から5カ年の「第4次低出産・高齢社

会基本計画」に、多様な家族のあり方を認める法改正の推進を盛り込んだ。未婚の親子への差別を禁ずる「平等法」制定の国会議論を促し、出生にまつわる不必要な情報開示を制限する。出生率の低下は複合的な要因の結果だけに、成果を上げるには時間がかかりそうだ。

タイ2閣僚が失職 反タクシン派デモ扇動で有罪判決

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS24BHN0U1A220C2000000/

『【バンコク=村松洋兵】タイの刑事裁判所は24日、インラック前首相時代の2013~14年に首都バンコクで起きた反タクシン元首相派デモを扇動した罪などでナッタポン教育相、プッティポン・デジタル経済社会相を含む26人に有罪判決を言い渡した。2人はいずれも控訴したが、憲法の規定で失職した。インラック氏はタクシン氏の妹で、政権運営には兄の意向が影響していたとされる。

2人はいずれもデモを主導した団体「人民民主改革委員会(PDRC)」に所属していた。ナッタポン被告は禁錮7年4月、プッティポン被告には同7年の実刑判決が言い渡された。2人は保釈を申請したが、却下され、収監された。PDRCを率いたステープ元副首相も禁錮5年の判決を受けた。

PDRCはインラック政権の打倒を目指し、14年にバンコクの主要交差点を占拠する「バンコク封鎖」を実行した。首都機能がマヒ状態に陥り、当時のプラユット陸軍司令官(現首相)が混乱収拾の名目でクーデターを起こした。

いまのプラユット政権は多数の政党が連立するが、ナッタポン氏とプッティポン氏は軸となる親軍政党「国民国家の力党」に属する。両氏は教育改革やインターネット検閲を巡り、若者を中心とする反体制デモ隊の批判を受けていた。』

ミャンマー外相がタイ訪問 インドネシア加え3カ国協議

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS2476B0U1A220C2000000/

『【バンコク=村松洋兵、ジャカルタ=地曳航也】ミャンマー情勢を巡り、同国のクーデター後に国軍が指名したワナ・マウン・ルウィン外相、タイのプラユット首相とドーン外相、インドネシアのルトノ外相は24日、バンコクで会談した。

ルトノ氏は会談後、記者団に、事態の打開に向け、インドネシアがミャンマーの国軍や、国軍が拘束したアウン・サン・スー・チー氏が党首を務める国民民主連盟(NLD)などすべての当事者とコミュニケーションを続けると述べた。

会談ではミャンマー側に「国民の安全と幸福が最優先されるべきだ」と伝えたと明かした。

ルトノ氏はドーン氏との会談で、ミャンマー問題を協議する東南アジア諸国連合(ASEAN)の特別外相会議の開催で合意したとも表明した。

タイ政府筋によると3カ国の外相らはドンムアン空港の空軍施設で会談した。

ルトノ氏は25日のミャンマー訪問を計画していたが、中止した。ミャンマー問題を協議するASEANの特別外相会議の開催に向け調整する方針だったとみられる。加盟国にはルトノ氏のミャンマー訪問に反対する意見があったとみられる。

インドネシア外務省のトゥク報道官は24日、記者団に「ほかの加盟国と協議した結果、いまはミャンマーを訪れるのに適切な時期ではないと判断した」と語った。

プラユット氏は10日、ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン総司令官から書簡を受け取り、クーデターへの理解を求められたと明らかにしていた。

プラユット氏は陸軍司令官だった2014年にタイでクーデターを主導し、19年の民政移管に向けた総選挙後に親軍政党の支持を受けて首相に就いた。』

ミャンマー情勢膠着 抗議デモ、国軍決め手欠く

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2433B0U1A220C2000000/

『【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマーでは24日もクーデターを起こした国軍への市民らの抗議デモが続いた。市民側が求める民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏の解放は実現しない。国軍も本格的な武力弾圧に踏み切れないでいる。欧米は市民側を支持する一方、国軍には制裁強化を示唆し、市民への暴力停止を求めている。市民、国軍の双方は決め手に欠け、「持久戦」の様相をみせてきた。

24日には最大都市ヤンゴンの目抜き通りで、道路を封鎖する警官隊と「我々のリーダー(スー・チー氏)を帰せ」と叫ぶデモ参加者が20メートルほどの距離でにらみ合った。デモ隊は警察が設けた規制ラインを越えない。国軍に協力する警察側はすでにデモ側の計3人を銃撃で殺害しているが、いずれも外国メディアの少ない首都ネピドー、第2の都市マンダレーでの出来事だ。ヤンゴンでは自重しているようにみえる。

ヤンゴンでデモに参加していた銀行員の男性(30)は「銃撃は怖いが、諦めたら(国軍の)恐怖が何十年も続く」と話した。だが、警官隊と衝突する考えはない。「解散しろと言われたら、移動して別の場所で集まればよい」と話した。1988年、2007年にもそれぞれ、当時の軍事政権に市民らはデモで立ち向かったが、いずれも武力で鎮圧された。そのときの事情を伝え聞き、「反省」を生かしているようだ。

デモ参加者が頼るのは、国軍に対する欧米諸国の圧力だ。ヤンゴンで参加者が持つプラカードや横断幕の多くは英語表記。公務員や銀行員が職場を放棄してクーデターに抗議する「不服従運動(CDM=Civil Disobedience Movement)」という標語を掲げる。メディアを通じ、欧米に直接、支援を求めている。

一方、国軍側には、市民の抵抗がここまで広がるとは想定外だったと思われる。ヤンゴンでは自警団の市民が警察に射殺されたが、デモ参加者を放水車や威嚇射撃で解散させるような手荒なことはしていない。22日にはヤンゴンを中心に「全国で計100万人規模」(地元メディア)というデモが起きたが、大きな衝突はなかった。

国軍が恐れるのは欧米の制裁強化だ。特に欧州連合(EU)がミャンマーへの特恵関税の停止に踏み切れば、同国の主力輸出品である繊維製品が大きな打撃を受ける。景気悪化は軍人らが出資する国軍系企業に損失を与え、軍内の不満を高めかねない。欧米諸国はデモ参加の市民らへの暴力停止を強く要請しており、国軍は無視できない。

国軍は司法機関に命じ、スー・チー氏を刑事事件の容疑者として勾留しており、3月1日には本格的な審理が始まる見通しだ。拘束は長引く見通しだ。国軍はクーデターの名目を、スー・チー氏が党首の政党が大勝した2020年11月の総選挙(上下院選)で不正があったためと主張し、いまの非常事態宣言が解除された後は「複数の政党が参加する公正な総選挙を実施する」と公言している。

外交関係者には「国軍が総選挙のスケジュールを明示することで市民側の理解を得ようとする可能性はある」というが、情勢はなお不透明だ。

シンガポール、IT人材誘致へ新ビザ 月給要件160万円

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM232QA0T20C21A2000000/

『シンガポール政府がトップレベルのIT(情報技術)人材の誘致へ新たな就労ビザ「テック・パス」を導入した。自由な働き方を認める一方、ビザ取得に必要な月給要件は160万円以上と高いハードルを課す。優秀な人材の獲得へ知恵を絞る中、製造業への就労ビザ発給は厳格化。中程度の技能を持つ外国人労働者への門戸は狭まっている。

1月19日から申請を受け付けたテック・パスの取得には「直近1年間の月給が2万シンガポールド…

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1月19日から申請を受け付けたテック・パスの取得には「直近1年間の月給が2万シンガポールドル(約160万円)以上」などの3条件のうち2つを満たす必要がある。期限2年間のパスを更新する際も、年収24万シンガポールドルといった諸条件のうち、複数を満たす必要がある。一定の成功を収めた起業家や、人工知能(AI)やデータ分析の専門家などを対象に想定しており、当初の発給枠は500人に限る。

取得要件は厳しい一方で、取得者の自由度は高い。通常の専門職ビザは就職先の企業が固定されるが、テック・パスを取ればシンガポールに来てから起業したり、複数の企業の従業員やアドバイザーになったりできる。

政府が欲するのが、トップ人材が持つ技術やネットワーク力だ。有能な人材がシンガポールで起業し、最先端のサービスを開発すれば、多くの雇用機会が生まれ、IT企業の集積地として飛躍できる。ドイツ出身で自らもシンガポールで起業したジュリアン・アートープ氏は「テック・パスは起業家をさらに呼び寄せるだろう」と話す。

国内の新卒者だけでは、変化の激しいIT人材の需要を賄いきれないという事情もある。ある外資系IT企業の東南アジア事業のトップは「AIなど最先端の人材は明らかに不足している」という。政府はテック・パスの取得者が、国内人材のデジタル能力を引き上げる先導役となることを期待している。

一方で非高度人材への対応は厳しい。16日には製造業への就労ビザ発給を絞り込むと発表した。Sパスと呼ばれる中技能の労働者向けビザ発給の上限比率を全従業員の20%から22年1月に18%に、23年1月からは15%に引き下げる。国内人材やIT化によって代替可能な技能しか持たない外国人への門戸は徐々に狭まっている。

チャン・チュンシン貿易産業相は「シンガポールの競争力は世界中から人材を集める能力にあることを忘れてはならない」と強調する。20年7月の総選挙の前後は新型コロナウイルスによる景気悪化の影響で、国民の雇用確保の議論が目立った。年が変わり、コロナ後のデジタル化の加速をにらんだ人材政策に重心を置き始めたようにみえる。(シンガポール=中野貴司)

[FT]インド「デジタル税」強化、対米摩擦の火種に

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2559E0V20C21A2000000/

『インドが外国IT(情報技術)企業に対する世界有数の厳しい課税を打ち出し、バイデン米政権との対決に向かっている。

インドのモディ政権は2月、2020年4月にデジタルサービスを対象として導入した税率2%の「平衡税」の改正を発表した。アナリストらによると適用範囲を拡大する内容だ。

電子商取引(EC)から動画ストリーミング配信に至るまでを網羅する課税は、16年にデジタル広告を対象に導入された同種の6%の課…

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電子商取引(EC)から動画ストリーミング配信に至るまでを網羅する課税は、16年にデジタル広告を対象に導入された同種の6%の課税、通称「グーグル税」に続くものだ。

平衡税の改正は、米IT(情報技術)企業を押さえ込もうとして論争を引き起こしているインド政府の大胆な動きの一環だ。国会審議中の厳格なデータ保護法案から、ツイッターなどソーシャルメディア上のコンテンツ規制まで取り組みは多岐にわたる。

だが、トランプ前米政権の最終盤に「最も明確な形での不公平」とみなされた平衡税の改正は、米国との貿易摩擦の危険をはらむ。新たな課税は米国による報復措置の可能性を高め、農産物からハーレーダビッドソンの大型バイクまで、広範な分野で悪化した貿易関係の改善を図るバイデン政権下の取り組みを阻害する恐れがある。

「スリラー作品を見ているようだ。数週間おきに展開が変わる」と話すのは、インド政府系の財政政策研究所(NIPFP)のスランジャリ・タンドン助教授だ。

他国より範囲が広いインドのデジタル税

世界中の各国政府が現在、ニュースメディアに対する影響力や納税額など、巨大IT企業が国内社会で果たしている役割について詳しく調べている。

進出先の各国で大きなビジネスをしながら、本社機能を海外に置いて課税を逃れていると批判を浴びたフェイスブックやグーグルなどの企業への課税に関して、インド政府はいち早く積極姿勢を取った。

デジタル課税の国際ルールをめぐる経済協力開発機構(OECD)での協議が進展しないことに業を煮やし、インド政府はいち早く動いたのだ。英国、フランス、イタリアも独自のデジタルサービス課税を検討している。

「歳入を増やせば問題は解決すると考えているのか、あるいは独自に全当事者を交渉テーブルに着かせるための方策とも捉えることができる」とタンドン氏は言う。「後者に関しては十分にうまくいっている。そもそも平衡税がかけられていなかったら、インドは今ほどの交渉力を得ていなかったはずだ」

各国のデジタル税について調査した米通商代表部(USTR)はインドの平衡税について、他国より範囲が広いとしている。USTRによると、課税される公算が大きい119の企業のうち86社が米企業で、各社のコンプライアンス費用は数百万ドル(数億円)に達するという。

アナリストらは、バイデン米大統領がトランプ前大統領の強硬姿勢を貫くかどうかは不透明だと受け止めている。トランプ氏はフランスのデジタル税導入を受けて、同国からの高級輸入品に25%の報復関税をかけた。

印法律事務所ニシス・デサイ・アソシエーツで国際税務責任者を務めるメイヤッパン・ナガッパン氏は「(編集注、報復関税をかけたら)より解決が困難な問題になる」と話す。

同氏によると、平衡税の適用対象は年間売上高2000万ルピー(約2900万円)超の企業と広範でハードルが低いため、規模の小さい企業はインドから離れる可能性があるという。

「その種の企業は裁判所に訴えたりしない。単純にインドに来なくなるだろう」

「拠点なくても経済活動あれば課税」の論理

インドは現在、米シリコンバレーとの力関係を変えようとしている。例えば、インド国内で続く農民デモに関連するコンテンツの削除をめぐり、要求に従うことを渋るツイッターと対峙している。

インド政府は論争を呼んでいるオーストラリアの新たなメディア法案にも関心を持ち、モディ首相が先週、モリソン豪首相と法案について話し合った。

インドにとって、外国IT企業がもっと税金を払うことは急務だ。14億人が暮らすインドは所得が向上するなかでスマートフォンの普及が進み、ECからクラウドサービスまでビジネスが活況を呈している。

しかし、インドは慢性的に徴税率が低く、さらにコロナ禍が深刻な歳入不足につながり、状況は一層悪化している。

インド政府によると、20年4月~21年1月の平衡税による税収はほぼ150億ルピーで、導入時16年度の34億ルピーから大きく増加している。

法律事務所BMRリーガルのマネージングパートナー、ムケシュ・ブターニ氏は、政府の観点から見ると平衡税導入の論理は「非常にシンプル」だと指摘する。

「ある企業が経済活動をしているとする。実体的な拠点はなくても、この国の市民と取引をしているのだから経済的なつながりがある、ということだ」

だが、デジタル税に対するインドの姿勢は、ビジネスをしにくい国という悪評をさらに高める危険もはらむ。悪評は、遡及課税をめぐる英ボーダフォンや英ケアン・エナジーなどの企業との何年にもわたる紛争の産物だ。

途上国にも優しい解決策を

インドは18年、実体的な拠点はなくても国内で「重要な経済的存在感」を示していればいれば課税するとして、外国IT企業に対する姿勢を強めた。ただし今のところ、大半の西側企業は2国間租税条約により課税から守られている。

インドの賭けは成功するのか、アナリストの見方は分かれる。インド最高裁で訴訟に携わる資格を持つ弁護士のアシュシ・ゴエル氏は、最終的にはインドが国際舞台でより有利な税制を求めることに役立つかもしれないとの見方だ。

「待ち続けているわけにはいかない」と同氏は言う。「先進国だけでなく、途上国側にも優しい解決策があってしかるべきだ」

By Benjamin Parkin

(2021年2月24日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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豪議会、記事対価支払い法案を可決

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM251270V20C21A2000000/

『【シドニー=松本史】オーストラリア連邦議会は25日、IT(情報技術)大手がネットサービス上で表示するニュース記事について、報道機関に利用料の支払いを義務付ける法案を賛成多数で可決した。

豪政府は当初、グーグルの検索サービスなどを法案の対象とする方針だった=ロイター

今後、担当閣僚であるフライデンバーグ財務相が対象となるサービスを決定する。政府は当初、米グーグルの検索サービスとフェイスブックのニュースフィードを対象とする方針を示していた。しかし、既存サービスへの課金に両社は強く反発。グーグルは2月、新サービス「ニュース・ショーケース」を豪州で開始した。すでに複数の豪大手メディアが記事を提供し、グーグルから対価を受け取ることで基本合意している。フェイスブックもすでに米英で開始した新サービス「ニュース」での交渉を模索しているとみられる。

豪政府はグーグルとフェイスブックの動きを受けて23日に法案の修正を決めた。豪政府関係者によると、対象サービスの指定は「グーグル、フェイスブックと豪メディアの交渉の結果」が出た後になる見通しだ。

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Facebook、報道機関支援に1000億円拠出 批判に反論

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『【シリコンバレー=奥平和行】米フェイスブックは24日、報道機関を支援するために今後3年間で10億ドル(約1060億円)超の資金を拠出する方針を明らかにした。欧米やオーストラリアなどで報道機関から「記事にただ乗りしている」との批判が高まるなか、利益の還元を強化する。

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渉外担当のニック・クレッグ副社長(元英副首相)が公式ブログを通じて説明した。フェイスブックは2018年から3年間にこうした目的で6億ドルを費やし、さらに7割近く増やす形になる。19年に米国で新サービス「ニュース」を始めており、この枠組みに加わった報道機関に記事の利用料として払う。

米IT(情報技術)大手ではグーグルも20年10月に新サービス「ニュース・ショーケース」をドイツなどで始め、報道機関に3年間に10億ドルを支払う方針を示していた。

背景にはフェイスブックやグーグルが大きなシェアを握るインターネット広告の市場が急拡大する一方、新聞や雑誌といった紙媒体の広告収入が減り続けている事情がある。欧州やオーストラリアでは記事利用料の支払いを義務付ける法律を制定する動きが相次ぎ、オーストラリアでは反発したフェイスブックが記事の投稿や共有を一時停止した。

オーストラリアなどの動きについてクレッグ氏は「盗用との指摘は間違い」と述べた。報道機関が自らサイトに記事共有のためのボタンを設け、オーストラリアだけでも昨年、51億回にわたって報道機関のサイトに無償で送客したと説明。フェイスブックへの投稿のうち記事リンクの割合は25分の1以下と指摘し、自社より報道機関の利点が大きいと主張した。

また「ネットがニュース産業に破壊的な影響を及ぼした」と認めたうえで、「一部のメディアコングロマリットが当社を損失補塡のための資金源としてみるのは理解できるが、青天井の請求を意味するものではないはずだ」と述べた。

IT大手は「グーグルニュース」など既存サービスを課金対象とすることを拒む一方、支払いを前提とした新サービスを追加して妥協点を探ってきた。フェイスブックは19年に始めたニュースがこれに当たり、既に米国に加えて英国で開始。19年に著作権法を改正したフランス、ドイツでも準備を進めているとしている。

ただ、フェイスブックの年間拠出額は営業利益(20年12月期実績)の1%程度にとどまる見通しで、報道機関からさらなる還元を求める声が上がる可能性もある。対象地域を広げる要求が強まることや、IT大手が「報道内容に影響を及ぼしている」といった批判が高まることもフェイスブックなどにとってはリスクとなる。

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