派遣と請負の違い…。

第24回「派遣と請負の違い」
https://apj.aidem.co.jp/column/617/

派遣と請負の違いとは? それぞれのメリット・デメリットも紹介
https://cadjob.co.jp/cad_course/workstyle/p1306/

雇用
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%87%E7%94%A8

『雇用(こよう、雇傭、英: employment)は、当事者の一方(被用者、employee)が相手方(使用者、employer)に対して労働に従事することを約し、使用者がその労働に対して報酬を与えることを内容とする契約。(労働契約も参照。)

雇用する側は雇い主(やといぬし)・使用者(しようしゃ)、雇用される側は被用者(ひようしゃ)・使用人(しようにん)・従業員(じゅうぎょういん)などと呼ばれる。また、両方の意味で使われる言葉として雇用者(こようしゃ)・雇い人(やといにん)というものもある。

雇用者・雇用主を見つけるためには職業紹介事業・求人広告・求人情報誌などを使用する。キャリア・コンサルタントによるエージェントも存在する。

2016年にはシンクタンクの試算により20年以内に、日本の場合で労働人口の約半数にあたる49%が人工知能やロボットなどの機械に仕事を奪われ、従来の仕事が喪失する事態が生じ、世界的傾向となると予測している[1]。』
『雇用の意義
雇用は被用者が使用者に対して労働に従事することを約し、使用者が被用者の労働に対して報酬を与えることを約することを内容とするもので、その法的性質は諾成・有償・双務契約である(民法第623条)。

雇用契約は請負や委任と同様に他人の役務を利用することを内容とする労務型契約(労務供給契約)の一種である[14][12]。

伝統的には一定の事務処理を目的として相手方の判断に委ねるものが委任であり、雇用は労務そのものが目的となっている点で両者は異なるとされたが、出来高払制の労働のように区別が困難な場合もあるとされる[12][13]。

そもそも労務供給契約は第一に雇用の機会という点では企業側にイニシアチブがあり(労働市場における経済的従属性)、第二に企業組織の下では個々の労働は使用者の指揮命令と管理によって他律的に決定され(人的従属性)、第三に企業の組織化の進展により個々の労働関係は集団的・画一的に処理されるとともに様々な企業秩序による拘束がある(組織的従属性)など従属的地位に立つとされる[15]。このようなことから近時の学説では労働の従属性という観点を捉え、雇用・委任・請負とは異なる観点から、従属的労働関係たる「労働契約」という契約類型が別個に構成されるに至っている[12][13]。

なお、経済学においては雇用(賃労働)は労働力の売買であると観念されるが、法学においては独立した存在の物を客体とする契約としての売買や交換とは異なり、雇用は労働者の人格と不可分に結びついている契約であるという点が特に重視される[16](#労働法による修正も参照)。』
『労働法による修正
民法での雇用は、雇い主と労働者とが対等の地位にあるとの前提のもとに、それぞれ自己の自由意志によって締結される契約である。これは日本の民法がブルジョワ市民革命としてのフランス革命の精神に則って編纂されたフランス民法典(ナポレオン法典)の影響を大きく受けた市民社会モデルを想定しているためである。

しかし、労働者が生産手段を有する資本家に対して自らの労働力を時間を決めて提供し賃金を得るという雇用の本質の関係上、実際には労働者は事業主に対して経済的・社会的に従属的地位に立たされることになる[17][18]。そのため、労働法の分野では契約自由の原則に大きな修正が加えられる必要を生じ、国家は社会保障の観点から労働基準法などの各種労働法規を立法し労働者の保護を図っている[19]。

その結果、多くの労働契約には労働契約法・労働基準法・労働組合法など労働法の規定が適用されるため民法の規定が適用されることはほとんどない[20][21]。なお、家事使用人は労働基準法が適用されない典型例であるが(労働基準法第116条第2項)、2008年施行の労働契約法は「事業」を労働契約の要件にしておらず労働契約法については家事使用人にも適用がある[22]。

民法の規定は労働者側からの退職に民法第627条が適用されるなど補充的に機能する場合もあるが、退職に関する事項については労働基準法第89条3項によって就業規則の必要的記載事項とされていることもあり、退職についても実際には就業規則やそれに基づいて定められる個々の労働契約の定めによることとなる(多数説によれば民法第627条は任意法規であるとするが反対説もある[23])。以上のように労働法による大きな修正を受けてはいるが、理論上、民法の雇用の規定は労働法の基礎となる一般的規定としての意味を有する[21]。』
『雇用の成立
民法上、雇用契約は諾成契約であり不要式契約である[24]。ただし、労働基準法により、使用者は労働契約上の一定の項目につき書面による明示義務がある(いわゆる労働条件通知書。労働基準法第15条1項)。なお、労務者の募集広告は申込みの誘引にすぎない[24]。

一般的には雇用契約書(労働契約書)を双方の間で交わすことが多いが、雇用契約書自体は契約の成立には関係がなく、法的な義務でもない。ただし、労働契約法により、労働者及び使用者は、労働契約の内容についてできる限り書面により確認するものとされる(労働契約法第4条)。労働条件通知書の交付が法的な義務であることから、実務上は雇用契約書と労働条件通知書を一体にした書面を作成することが多い。』
『雇用の効力
被用者の義務

労務給付義務 – 労働者は使用者の承諾を得なければ自己に代わって第三者を労働に従事させることができない(第625条2項)。この規定に違反して第三者を労働に従事させたときは、使用者は契約の解除をすることができる(第625条3項)。
付随的義務 – 契約上・信義則上の秘密保持義務や競業避止義務などを負う。
使用者の義務

報酬支払義務 – 雇用契約では第623条により使用者は労働者に対して労働の報酬を与えることを約することを内容としているので報酬支払義務を負う。なお、2020年の改正法施行により、労働者は、次に掲げる場合には、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができることが明示された(第624条の2)。
1 使用者の責めに帰することができない事由によって労働に従事することができなくなったとき。
2 雇用が履行の中途で終了したとき。
付随的義務 – 契約上・信義則上の安全配慮義務などを負う。』

請負
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%8B%E8%B2%A0

『請負(うけおい)とは、当事者の一方(請負人)が相手方に対し仕事の完成を約し、他方(注文者)がこの仕事の完成に対する報酬を支払うことを約することを内容とする契約。日本の民法では典型契約の一種とされ(民法632条)、特に営業として行われる作業又は労務の請負は商行為となる(商法502条5号)。』
『請負の意義
請負は請負人がある仕事を完成することを約し、注文者がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを内容とする契約である(632条)。

請負は雇用や委任などと同様に労務供給契約の一種であるが、請負においては、ある仕事を完成することを目的とし、そのための手段として労務の供給がなされる点で雇用や委任と異なる[1][2]。また、委任において委任者が報酬を受け取るためには特約が必要であるが(648条1項)、請負における請負人には当然に報酬が認められる(632条)。

仕事の内容は有形的(建物の建設など)なものに限らず無形的(講演や演奏など)なものであってもよい[3][2]。』

労働法って何?

※ 本来は、会社なんかの「雇用者(雇う人)」と「被用者(雇われる人)」が、個別に「雇用契約」みたいな「契約」を締結して、労働関係における法律関係を処理していくのが基本だ…。

しかし、「資本主義」のところでも見たように、実際の力関係は、圧倒的に「雇用者側」が有利だ…。「雇われる側」は、基本的に「生産手段(利益を産出する手段)」を持ち合わせていない…(持っているなら、それを利用して、雇う側に回ればいい…)。それに対して、「雇用者側」は、「嫌なら、止めな…。雇われたがっている人間は、他にゴマンといるんだ…。」と言える立場にある…。

それで、こういう格差のある力関係を、放置して「自由契約」にまかせていると、ドンドン労働条件は悪くなって行って、しまいには、「労働者」の生活自体が成立しなくなってしまう…。そうなると、「国家」もへったくれもなくなってしまう…。

よって、現代は、どこの国家でも、そういう「自由契約」に修正を加えている…。それが、「労働組合」の結成を法律で保障し、団体交渉で「労働協約」を決めたり、それに基づく「就業規則」で細部を規制したりするやり方だ…。

労働法って何?トラブルを起こさない3つの心得ともしものときの解決法!
https://airregi.jp/magazine/guide/1312/

※ 労働法の詳しい解説では無いが、ここのサイトが極々基本的なところを抽出していて参考になったので、紹介しておく…。

2020年7月7日の首相の動静

※ 目を引いたのは、「16時3分」からの、「公安関係者」との面談だ…。今現在、特に国内に「公安案件」となるような事件は、生じていないようにも感じるが…。

※ 北のやんちゃ国の指導者の健康問題、紅いドラゴン国の3海域での「大規模軍事演習」と「安全保障」案件が風雲急を告げているんで、それに呼応して「国内の工作員」が跳梁跋扈する気配はないのか、おさおさ怠りなく情報収集・情報共有しているのかもしれんな…。NHK総合のデータ放送を表示させていると、殆んど毎日、通勤時間帯に、混み合う路線に限って「人身事故」が起きている…。「しわざ」かも、しれんな…、と思って見ている…。

※ 17時15分からのは、洪水被害対策案件だろう…。

※ 18時13分からのは、コロナ対策だろう…。

※ こういうものに加えて、外交案件もこなし、外国要人との接受もこなし、国内の「各界の功労者」なんかの表章・褒章なんかもこなしていくんだから、大変な職務だ…。

中小のテレワーク導入 弁護士が教える5つの対応

中小のテレワーク導入 弁護士が教える5つの対応
ブレークモア法律事務所パートナー 末啓一郎弁護士
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO59924630T00C20A6000000?channel=DF220420206042

 ※ 正直、「こりゃあ、大変だ…。」というのが感想だ…。
 「テレワーク」と言うと、「ハード」や「ネットワーク」関係にのみ目が行きがちだが、「法務」はそれどころの話しじゃ無い…。
 素人が一読して、分かるようなものじゃ無いんで、ざっと目を通しておくくらいが、関の山だ…。
 しかし、最終的には「専門家」の知恵を借りるとしても、その「専門家」に相談を持ちかけたり、アドバイスを聞いたりするのも、ある程度は「当たり」がつけられる程度には、知識を仕入れておかないと、話しにならない…。
 大所帯では、そういう「部門」が存在し、「担当者」も置かれているんだろう…。しかし、「文系AI人材」でも見た通り、現在及びこれからずっと将来は、「何でもこなせる、一騎当千の強者(つわもの)」だけが、生き残っていける世の中になってしまったと思う…。
 努めて、「武芸百般」型、「オールマイティ人材」になるべく、全方向に自分の「能力開発」のビームを展開するようにしないとな…。

『新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、人の働き方が大きく変わってきた。在宅勤務などテレワークを今後も継続したいと考えるビジネスパーソンは多い。しかし、実際の運用では課題が山積している。特に中小企業では課題の多さにテレワーク導入に二の足を踏む企業もある。テレワークの法的問題に詳しい末啓一郎弁護士(ブレークモア法律事務所パートナー)は「中小経営者はテレワークのメリット・デメリットを把握して法的トラブルを回避する準備をすべきだ」と説く。もともとテレワーク導入は、人材確保などの面で中小企業にメリットが多いと言われてきた。就業規則運用経費労働時間賃金体系派遣社員といった5つのポイントについて末弁護士に聞いた。』
『〔テレワークと通常勤務 就業規則に違いは?〕
末弁護士はテレワークを「本来の事業場から離れた場所での勤務」と規定し、法規制において通常勤務と本質的な違いはないと説明する。新型コロナの感染拡大期に十分な準備もなく、拙速に在宅勤務態勢を実施した中小企業は少なくない。労働基準法89条は、労働者を常時10人以上雇用している会社の場合は就業規則の作成と届け出を原則として義務付けているが、テレワーク開始時点で記載されていなくても、のちのち法的トラブルはないのか。

末氏は「就業場所についての指示だけならば、通常の業務指示として対応できる」と説く。また就業規則の変更をするにしても、労働者にとって有利なものならば一方的に変更できるという。逆に不利益となる場合は、労働契約法10条により労働者からの個別の同意か変更に合理性があることが必要だ(※1)。』
『〔自宅のテレワーク環境は会社負担か?〕
次に、自宅にテレワーク環境を整える際の費用を負担するのは会社か社員か、という問題だ。実際に体験すると、会社から貸与されたパソコンや通信ツールだけでは足りないことに気づく。自然に専用の机、イス、クッション、照明などをそろえたくなるだろう。実際、外出自粛中には家具メーカーの店舗へ多くの購入客が集まり「3密」状態だったというケースもあった。日本テレワーク協会(東京・千代田)はホームページで、採光やグレア(まぶしさ)防止、騒音防止にも配慮を促している。

具体的に購入を命じた場合を除いて、こうした関連費用を会社側が提供する法的な義務は基本的にはない。しかし末氏は「会社側の負担とする制度を設けるなど配慮して、テレワークで効果的にできる業務を増加することは、社員のモチベーションを高め、優秀な人材を確保することにつなげられる」と唱える。特に現在は事業継続性の可否が、企業の信用性に直結している。金融機関の融資判断でも重視され、具体的な資金繰りに大きな影響を与えている。社員をつなぎ留めておくことは企業の命運にかかわる課題になってきている。』
『〔労働時間どう把握?〕
末氏が強調するのは、テレワーク時の労働時間に関して適切なチェックを欠かさないことの大切さだ。「働き方関連法により、労働安全衛生法66条8の3の規定が新設されたことは見逃せない」と指摘する。これまでも、賃金支払いの関係で把握義務はあった。新たに管理職や裁量労働制などの場合も、健康管理の観点から社員の労働時間の状況の把握を義務付けている。法律の定めによる以上に、安全配慮義務などの点から重要なポイントになっていると、末氏は指摘する。』
『実際の問い合わせが多いのは、労働基準法38条2第1項の「事業外みなし労働時間制」で、労働安全衛生法とは異なる経営上の注意が必要だ。会社にとって、原則として残業支払い義務がないというメリットに加え、社員の生産性向上を促しやすい面もある。(1)業務が自宅で行われる(2)パソコンが常時通信可能でない(3)随時・具体的な指示がない――などが、事業外みなし労働時間制の「労働時間が算定しがたい場合」として適用できる。ただ単純に「白か黒か」の判断は難しいと末氏はクギを刺す。「裁判例でもケースバイケースで判断されている」(末氏)としている(※2)。しかも、仕事のやり方が変われば結論も変わりうる。末氏は「専門家の意見を聞いて基準を設けておき、適宜見直すことが望ましい」とアドバイスする。』
『〔深夜手当や通勤費は?〕
テレワーク普及が、これまでの給与体系にも影響することは確実だ。末氏は、いずれ人事評価制度の見直しも必要になるとみる。みなし労働時間でも、社員からの申告を前提に「深夜割増賃金、休日割増賃金」を支払う必要はある。一時的に「在勤手当」や「リモートワーク飲み会代」を支出するケースも増えている。メルカリは4月、自宅での勤務環境構築やオンライン・コミュニケーションなどのために6万円(半年間)の在宅勤務手当の支給を決めた。

一方、通勤費は出社状況に応じて削減できる。在宅勤務中の水道光熱費なども公私の区別はつきにくい。末氏は「当面は社員負担になるケースが多いだろう」とみる。その一方で、オフィスコストの減少などを勘案して、新たな社員手当などでの配慮を促している。』
『〔派遣社員の処遇は?〕
新型コロナウイルスの感染でクローズアップされているのが、派遣社員の処遇だ。中小企業でも派遣社員を受け入れたり、フリーランスのデザイナーらに仕事を発注することは珍しくない。他方、自社が派遣元になっている中小も少なくない。出社が困難になり、テレワークによらず休業をさせる場合の休業手当の扱いなどは派遣元・派遣先・派遣労働者の利害対立が生じやすい。

とりわけ機械の保守・メンテナンスなど、現実的にテレワークになじまない業種での対応は難しい。さらに派遣先に常駐してシステム開発するエンジニアも、取り扱うデータのセキュリティー確保が悩ましいなどハードルは高い。末氏は「現状は労働法規と民法の交錯する問題をどう解決するかがポイントだ」と話す。

現実的には、派遣契約の解釈問題、労働基準法の60%の休業手当支払い義務、民法上の不可抗力の場合の給与請求権の消滅、使用者側に責任がある場合の100%の支払い義務などが、それぞれ錯綜しかねない。「派遣先、派遣元、派遣社員の三者で、将来的な見通しを踏まえた上で利害調整するほかない」と、末氏は一方的な法的解釈を戒めている。現在は個々の企業にとってのテレワークに関する課題が、浮き彫りになってきている時期だと末氏は説く。』
『中小企業のテレワーク導入は大企業に比べ遅れているとみられ、国や地方自治体は助成金制度など通じ導入を後押ししている。テレワークを導入できれば、生産性向上、離職防止、コスト削減、事業持続性の確保などが期待できる。しかし末氏は、テレワークのデメリットにも目を向ける必要があると指摘する。(1)公私の区別が曖昧になる弊害(2)出社しないことによる業務効率低下(3)組織の一体感の喪失(4)セキュリティー上の懸念――などだ。ウィズコロナの時代もテレワーク普及の流れは止まりそうにない。末氏は「経営トップはメリットの最大化とデメリットの最小化を常に考えて事業計画を策定すべきだ」と説いている。』
『※1 末氏は「は「最高裁の『平成28年(2016年)2月19日判決』(山梨県民信用組合事件)に示されているように、重要な労働条件の変更の場合、形式的な同意があるからといって、ただちに変更が有効になるわけではない。合理的な変更であることが肝要だ」と注意を促している。

※2 参考になるのが平成26年(14年)1月24日の最高裁判決(阪急トラベルサポート事件)だ。海外ツアー添乗員の場合を(1)添乗員の携帯電話が常時電源オン(2)詳細・正確な添乗日報(3)事後報告義務――などで「労働時間を算定し難い」とはいえないとした。他方、営業社員については情報通信機器などで労働時間の把握が可能であっても「過重な経済的負担を要する、煩雑に過ぎるといった合理的な理由がある場合」には、算定し難い場合にあたると判断された(東京地裁平成30年1月5日、控訴審東京高裁6月21日判決)。

(松本治人)』

飲食店、「持ち味」磨け…。

飲食店、「持ち味」磨け ミクニ流リスク管理の極意
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO60305720S0A610C2000000?channel=DF220420206042

『「振り返ると、ほぼ10年おきにうちの店は危機に見舞われてきた」と三国シェフはいう。

今から約10年前の2011年には東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所の事故に見舞われた。約20年前の2003年には「ミクニマルノウチ」(東京・千代田)を舞台にした「食中毒」騒動が起き、それからさらに10年前は「バブルの崩壊」である。』
(※ オレの「日経平均の分析」でも、ほぼ「8年に1回」は、下げ局面が襲来している…)
『リーマン・ショック(2008年)なども含め、危機に直面する度、客足は落ち込んだが、時間の経過とともに、客足は回復。結果的に従業員の雇用や売り上げを確保し、創業以来、赤字を出さずにやってきた。』
『だが、今回ばかりは様相が違う。4月から約2カ月もの長期の間、休業を余儀なくされた経験は過去、一度もない。新型コロナウイルスの感染者や死者が世界中に一気に増えた今回のコロナ禍は「まさに前代未聞。見えない敵相手の戦争のよう」と語ってやまない。』
『オテル・ドゥ・ミクニの創業は1985年。三国シェフが30歳の時で、時はまさにバブル経済のはしりの時期。その翌年には「一億総グルメブーム」が起き、料理人が活躍するテレビのバラエティー番組などが人気を博す時代が続く。

右肩上がりできた経済が一気に崩壊し、バブル崩壊を迎えた1993年。その際のピンチを克服した三国シェフの手法がおもしろい。

「オテル・ドゥ・ミクニの隣にあった建物付きの不動産が売りに出されたので、即座に購入を決断。それまでの店舗面積を一気に3倍に拡大しようとした矢先のタイミングでのバブル崩壊でした。レストランや高級飲食店がバタバタと閉店していく中で、うちの『店舗拡大』が逆に話題を呼んだ。マスコミに取り上げられ、それで来店してくれた人たちのおかげで、何とか苦境を乗り切ることができた」と振り返る。』
『約10年前の東日本大震災と・福島第1原発事故の際はどうだったか。直後に三国シェフの脳裏にあるキャンペーンのことが浮かんだ。2001年秋の米同時テロ。その直後から地元レストランなどが取り組み始めた動きである。ニューヨークのレストランなどに2人で来店したら1人分の食事代はタダにし、その分を街の活性化や復興の原資に充てる、というもので、多くの市民が協力した。

それをヒントに、シェフは「2人で来店したら1人分はタダにし、さらに支払ってもらった料金の半額を被災地に寄付する」キャンペーンを独自に始めた。

キャンペーンを始めるにあたり、まずは当時の顧客約2万人に一斉にダイレクトメールを送付。その結果、顧客ら多くの賛同を得て、その年のオテル・ドゥ・ミクニの売り上げは「過去最高を記録」するに至る。』
『バブル崩壊やリーマン・ショック、阪神大震災や東日本大震災など過去、大規模不況や大規模災害に見舞われたが、いずれは景気も回復し、災害からの復興の道をたどってきたのが、これまでの歴史。だが、今回のコロナ禍は実態がいまだつかめておらず、特効薬やワクチンの開発もまだ。第2波、第3波の感染拡大への不安や、その備えも欠かせない。
見えないウイルスが悪さをし、人から人へと感染を広げる恐怖が付きまとい、収束する気配は現時点ではない。』
『〔「自社の強みとは何か」を念頭に〕
緊急事態宣言が解除されて以降、段階的にランチやディナーの営業を再開した。「予約客は少ないとはいえ、昼、夜とも来店してくれるだけありがたい。今年後半にかけて、閉店する店がどんどん出てくるはず」と三国シェフ。

打開策を練る上で、シェフが念頭に置くのは「自社の強みとは何か」。東京・四ツ谷の店の創業35年を筆頭に、横浜や名古屋、札幌などどこの店舗もそれなりの歴史を誇る。一定の顧客をしっかりとつなぎとめ、長らく営業してきたその実績こそが、コロナ戦に立ち向かう上での「最大・最強の武器」ととらえる。

『ウィズコロナの「新しい生活様式」に対応するため、料理や高級弁当の宅配サービスの充実化などにすでに乗り出している。一方、飲食店向けのコンサルタント業務という新たな領域にも手を広げる方針を打ち出す。「メニュー開発やスタッフ教育のノウハウ提供……。コンサル業務がうまく軌道に乗れば店のOBも呼び戻し、増員しないと」。コロナ禍と向き合いながら、三国シェフはじっとはしていない。

(堀威彦)』

コロナ禍でも売り切れ…。

コロナ禍でも売り切れ マルマン支えた文具のこだわり
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO60691950T20C20A6000000?channel=DF220420206042

『「こんな数字は見たこともない」。4月の売上高を確認した井口社長は愕然(がくぜん)とした。小学校や中学校、高校、大学などが入学シーズンを迎える最も需要が伸びる時期だが、多くの取扱店舗は休業に追い込まれ、売り上げが大幅に落ち込んだ。

しかし5月に入ると、意外なグッドニュースも飛び込んできた。インターネット販売などを介して「連休中に絵を描きたいとスケッチブックを求める人が増えた」という。そして日本を代表する画材店「世界堂新宿本店」が店舗を再開すると、主力商品の「図案スケッチブック」が一気に売り切れになった。「お客さんは待ってくれていた」と井口社長は安堵する。2カ月遅れで売り上げは戻ってきた。』
『現在は宮崎県と神奈川県の2カ所の工場が主力生産拠点だ。中国や東南アジアなど人件費の安い地域での生産も考え、視察に出かけたが、「日本人は手先が器用で仕上がりが丁寧、均一な商品をつくれる。紙は植物繊維でできており、取り扱いが難しい。安定した品質が担保できない」と見送った。フランスなど欧州から一部の高級スケッチブックは輸入しているが、大半の商品は国産だ。

「うちは先生も学生もみんな同じ図案スケッチブックを使っていますね。紙の質がいいからじゃないですか」(武蔵野美術大学の大学院生)。美大生にとってマルマンのスケッチブックは必需品といわれる。同社製の画用紙は、表面はソフトで、「しぼ」と呼ぶ凹凸が表面にほどよくあり、吸水性もよいため、水彩画に最適といわれる。表面も強く、消しゴムを使った際のけば立ちもほとんどないのが特徴。井口社長は「他の企業にはまねできない長年の技術の結晶。プロの画家の意見を常に聞きながら、毎年のように技術を更新している」と胸をはる。』
『2000年代に入ると、デジタル化の波が押し寄せた。紙は不要というムードが高まったが、いまのところ業績にはほとんど影響していない。「テレビ局でも収録現場でうちのスケッチブックを使ってもらうなど、いまも紙を必要とする職場は少なくない。学校でも手書きを重視している」という。

遅れていたグローバル化にも光明が見えてきた。実は19年末に中国の上海に現地法人を新設した。デジタル化の進む中国で、マルマンのノートは書きやすいという評価が高まり、引き合いが急増したからだ。「うちの生産、加工、製本は独自に磨き上げたアナログ技術。改めて日本のものづくりに自信が持てた」と話す。』
『井口社長は「紙は感性の世界だから、デジタルでは容易に表現できない。お客さんが『これでいいや』という文具はつくりません。『これがいい』、そして『これじゃないと』という文具を提供してゆく。大手ではなく、中堅・中小の会社が生き残るにはそんなこだわりが必要ではないでしょうか」と語る。コロナ禍で、オンライン上で仕事したり、飲み会をしたりするビジネスパーソンが増えたが、そこでも図案スケッチブックを使い場を盛り上げる人が現れている。創業100年の老舗メーカーはデジタルの世紀にも確かな歩を進めそうだ。

(代慶達也)』

米中経済の断裂不可避…。

米中経済の断裂不可避 中国が最悪想定あえて暴露
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61241030X00C20A7I10000/

『南シナ海で米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」と「ニミッツ」の2隻が軍事演習を実施し、同じ頃、中国海軍も南シナ海、東シナ海と黄海で実戦演習をした。米中が同じ海で軍事的に張り合う異例の事態である。

そんな緊張の中、中国国内で大きな話題になっている論文がある。中国内と世界が長期にわたり新型コロナウイルス感染症から抜け出せない事態を前提にした内容は衝撃的だ。産業サプライチェーン(供給網)の断裂、人民元圏と米ドル圏の分断が招く米中経済の事実上のブロック化。そんな最悪のシナリオに備える覚悟を中国国民に迫っている。

■危うい習近平政権の将来設計

論文の書き手は中国共産党の政党外交を担う対外連絡部の元副部長、周力(65)。閣僚級に相当する立場にいた高級党官僚である。その警告は、目下の中国政府の公式見解と大きく異なり、極めて先鋭的だ。ポイントは以下の6点である。(※ 番号は、オレがつけた)

1、「対米関係悪化の加速に備え、闘争レベルが全ての面で上がる事態に備えよ」

2、「外部の需要の萎縮に対応し、サプライチェーン断裂への準備を怠るな」

3、「新型コロナウイルス感染症の常態化、ウイルスと人類の長期的な共存に備えよ」

4、「米ドルの覇権から脱するため、一歩一歩、人民元と米ドルのデカップリングを実現する準備をしよう」

5、「地球規模の食糧危機の爆発に備えよ」

6、「国際的なテロ勢力の復活に備えよ」

冒頭で紹介した軍事的対峙がエスカレートする実際の戦闘を回避できたとしても、中国経済は当面、かなり苦しい我慢を強いられる。その表現は役所の作文と異なり、かなり直接的だ。

「国際組織による今年の世界経済成長予想はマイナス4.9%程度に下方修正され、1930年代の世界恐慌以来、最もひどい経済衰退が進む。我が中国の輸出企業の受注は大きく減り、企業の生産は停滞し、国際的な物流は滞る。原料が供給されず、製品は運び出せない現象が激増し、我々の安定的な成長や雇用確保に巨大な圧力になる」

そう言い切っている。さすがに直接の言及はないが、中国経済もゼロ成長、マイナス成長さえありうる厳しさが浮き彫りになっている。まさに想定外の事態を指す「黒い白鳥」の到来である。

しかも中国、ロシア、イランの企業による国際決済までも大半の情報は、国際銀行間通信協会(SWIFT)が関与する米ドル中心のシステムを通じて米当局に握られているとして、人民元圏の劣勢をにじませた。今後、サプライチェーン分断が進めば、中国の通信機器最大手、ファーウェイ(華為技術)の5G戦略などにも大きな圧力になりうる。

周力の予測が正しいならば、国家主席で共産党総書記である習近平(シー・ジンピン)の政権がこれまで思い描いてきた様々な将来設計も大きく崩れてしまう。それどころではない。こうした「経済ブロック化」から「鎖国システム」にまで突っ込んでいくなら、中国は高度成長の足掛かりとなった2001年末の世界貿易機関(WTO)加盟以前の世界に確実に戻ってしまう。

いや、もしかしたら1979年の米中国交樹立の前にまでタイムスリップしかねない危機に陥る。その少し前は、毛沢東が発動した政治運動である「文化大革命」で多くの無実の人々が反革命の汚名を着せられ、さらに前の「大躍進」では膨大な数の餓死者が出ているのだ。

確かに習近平は最近、「ボトムライン思考」という表現で対米関係を含む最悪の事態に備えるよう号令を発してきた。しかし、どこまで中国を巡る情勢が悪化するのかという「新冷戦」の具体的な水準への言及はタブーだった。

周力は、対米関係悪化に関して、米トランプ政権と米議会による対中圧力の継続的な強化を指摘し、香港国家安全法に絡む香港への優遇の取り消し、米艦船の台湾海峡への派遣、南シナ海での挑発を挙げた。

新型コロナウイルスに「中国ウイルス」という汚名をかぶせて国連安保理決議に盛り込もうとするばかりではなく、中国が保有する米国債を差し押さえて賠償金に充てる形でアフター・コロナの清算をしようとしている。そう批判している。

■共産党独特の特殊な諫言か

唱えたのは単なる学者ではなく、共産党外交の中枢にいた人物である。しかも論文が掲載されたのは、中国政府のシンクタンクである社会科学院が発行する新聞が組んだ「人類運命共同体」特集の一部だ。新聞には簡略版だけが掲載され、全文は他の中国内のインターネットメディアなどを通じて流布された。

新聞紙面は、習近平が唱える国際政治上のスローガンである「人類運命共同体」を持ち上げる宣伝が趣旨なのに、周力論文の内容だけが浮いている。これでは人類運命共同体が、米国にケンカを売る「ブロック経済」的な枠組みであることが浮き彫りになってしまう。

いかにも不可思議な状況だけに、絶望的に見えるシナリオをあえて暴露した意図を巡って様々な解釈、臆測が広がった。

万一、いきなり米中分断に突っ込んでいけば中国国民が動揺し、社会不安につながりかねない。その前に建前を排した本音を暴露し、いわば「ダメージコントロール」につなげる。素直な解釈だろう。「中国は決して負けない」「米国をやっつけろ」。中国国民の読後の感想として多い反応だ。

その一方で「米中分断なんて夢想だ。そんな手法でやっていけるはずがない」という冷ややかな声もかなり聞かれる。中でも気になるのは、共産党独特の意見表明の手法である「暗喩論」である。党の意志に忠実なように見せかけながら批判、諫言(かんげん)する伝統的なやりかただ。

論文後半では既に顕在化している食品価格高騰と、世界的な食糧危機の到来に触れている。中国の大豆輸入は世界最大で、そもそも工業化とともに食糧自給を放棄した歴史がある。グローバル経済が機能する良好な国際環境なしに、中国人の食卓は成り立たない。

論文の最後では国際テロ組織の復活という大胆な予想もしている。食糧危機と国際テロへの対処という2項目は、巨大な食糧輸出国で世界の警察でもある米国との良好な関係なしに解決するのは難しい。

「周力論文は特殊な形の諫言ではないのか」「食い止めにくい上層部の暴走に対し、形を変えて不満を表明している可能性がある」。共産党内の一部には、こうした見方さえある。

周力の経歴も興味深い。1989年のベルリンの壁崩壊から91年のソ連崩壊までの現代史を現地感覚で知り抜いている。外交官としてモスクワに駐在していたのだ。経済的に追い詰められたソ連の自壊を彼がどう分析しているのか大いに気になる。

■「男は一人もいなかったのか」

一方の習近平もソ連崩壊に思い入れが強い。その歴史を反面教師とする強烈な慨嘆の言葉を吐いているのだ。「最後はゴルバチョフの軽い一言でソ連共産党は解散した。党員の比率から見てもソ連は我々を超えていたのに。男は一人もいなかったのか。出てきて抗い戦うような……」。党のトップである総書記に就任したばかりの2012年12月、広東省で口にしたエピソードだ。

何としても共産党が統治する中国を守り抜く。「カラー革命」につながりかねない動きは断固、力で阻止する。そのための強硬手段の一つが、香港で突如、施行された香港国家安全法だった。米国をはじめとする自由主義諸国との関係が犠牲になったり、サプライチェーンの分断が起きたりしても致し方ない。そういう中国共産党独特の政治を優先する考え方である。

習近平の経済ブレーンとして米中貿易第1段階合意を取りまとめた副首相の劉鶴も最近、国内循環を主とした経済への転換に言及している。6月中旬のことだった。そこには、習が対米貿易戦争が勃発した初期に触れた毛沢東式の「自力更生」のにおいがする。

高級党官僚、周力による突然の最悪シナリオ暴露の真意はどこにあるのか。その言葉通り絶望的な米中経済圏の分断に突っ込んでいくのか。軍事的な衝突は本当に回避できるのか。世界中が今、注視している。(敬称略)』