(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』
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また同日、コインベースはSECが対応を義務付けられている「ルール整備の請願」手続きを活用し、請願書(Petition for Rulemaking – Digital Asset Securities Regulation)をSECに提出した。請願書では「どんな条件によってどのデジタル資産が有価証券に分類されるのか早急にルールを明確にすべきだ」と要求した。ルールが整理されないまま強権を発動するSECの姿勢を批判し、全面対決姿勢を明確にした。
SECの強行措置への反発は政府内からも起こった。
同じ21日、これまでビットコインなどの仮想通貨を金や穀物などと同様に「商品」の一種とみなして監督権限を行使してきた米商品先物取引委員会(CFTC)の委員が、異例のSEC批判の声明を出した。SECのインサイダー告発は、暗号資産の一部を有価証券として扱うという未確定のルールを、「執行を先行させることで既成事実化しようとする衝撃的な行為だ」と批判した(Statement of Commissioner Caroline Pham on SEC v. Wahi)。
「当初、暗号資産を活用するスタートアップ企業と相談しながら規制の道筋を探っていたSECは、20年ごろから急に一貫性のない一方的な告発を実行するようになった」――。SECの暗号資産の扱いの変遷と現状の課題を分析した「The SEC, Digital Assets and Game Theory」と題する21年の論文で、米ニュージャージー州立大(ラトガース大)法科大学院のユリヤ・グスィーバ教授は最近のSECのやり方に危惧を表明した。
リップル側は、XRPはビットコインやイーサ同様、金銭価値の媒介の機能しかない「仮想通貨」で、「商品」に当たると主張している。SECの告発よりも前に、元CFTC委員長のクリス・ジャンカルロ弁護士らが論文「Cryptocurrencies and US securities laws: beyond bitcoin and ether」で、XRPは何の契約関係も体現しておらず、SECが有価証券として扱う条件としている「投資契約」の要件を満たしていないと詳細に分析していた。「SECはXRPを有価証券扱いすべきではない」とわざわざクギを刺していた。しかしSECは提訴に踏み切った。
バイデン氏は3月に大統領令(Executive Order on Ensuring Responsible Development of Digital Assets)で、デジタル資産を扱う消費者、投資家、企業活動を保護するための省庁の垣根を越えた包括的な規制・政策体系の立案を政府全体に命じた。
SECのコインベース告発の後に米ブルッキングス研究所が開いた討論会(The future of crypto regulation)でロスティン・ベナム現CFTC委員長は「有価証券か商品かの判断が必要なトークンが何百もある。判断基準は法律によって定められるべきで、(CFTCやSECなどの)規制当局はその運用に専念すべきだ」と、条件設定は議会の仕事であると強調した。
米ジョージタウン大学のクリス・ブラマー教授と米バンダービルト大学のイェシャ・ヤダフ教授は「Fintech and the Innovation Trilemma」と題する19年の論文で、「規制当局が、①明確なルールを設定し、②市場の健全性を維持し、③金融サービスのイノベーションを振興しようとすると、どれか2つしか実現できない」という法則があると指摘し、変化の激しいフィンテックを包含する規制体系整備の難しさを論証した。
SECのやや強引な「法施行」と裁判の積み重ねによる判例法でデジタル有価証券の要件が固まっていくのか、それとも政府や議会のルール整備がスピードアップするのか、現時点では読みにくい。いずれにしても大部分の暗号資産について、ほとんど何も明確な法規制がないという状態が長くは続かないことだけは確かだろう。 Global Economics Trends 世界的な関心を集める経済学の最前線の動きやトピックを紹介します。 クリックすると「Global Economics Trends」へGlobal Economics Trends 【記事中の参照URL】 ■Petition for Rulemaking – Digital Asset Securities Regulation(https://www.sec.gov/rules/petitions/2022/petn4-789.pdf) ■Statement of Commissioner Caroline Pham on SEC v. Wahi(https://www.cftc.gov/PressRoom/SpeechesTestimony/phamstatement072122) ■The SEC, Digital Assets and Game Theory(https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3806116) ■Cryptocurrencies and US securities laws: beyond bitcoin and ether(https://www.iflr.com/article/2a644yk131snh9bzqpou8/cryptocurrencies-and-us-securities-laws-beyond-bitcoin-and-ether) ■Executive Order on Ensuring Responsible Development of Digital Assets(https://www.whitehouse.gov/briefing-room/presidential-actions/2022/03/09/executive-order-on-ensuring-responsible-development-of-digital-assets/) ■The future of crypto regulation(https://www.brookings.edu/events/the-future-of-crypto-regulation/) ■Fintech and the Innovation Trilemma(https://www.law.georgetown.edu/georgetown-law-journal/wp-content/uploads/sites/26/2019/02/1Fintech-and-the-Innovation-Trilemma.pdf)』
「『Crypto Kitties』が話題になったのはあくまで一部のブロックチェーンに詳しい人の間での出来事でした。NFTが一般の人から大きな注目を集めるようになったきっかけは、やはりアートの世界で使われるようになってからでしょう。とりわけデジタルアーティストBeeple氏のNFT作品『Everydays-The First 5000days』のNFTが、2021年3月にオークションで約75億円もの高価格で落札されたとのニュースのインパクトは、非常に大きかったと思います」』
例えば、Yuga Labsという会社が発行している『BAYC(Bored Ape Yacht Club)』という猿をモチーフにしたNFTは、購入すると保有者が参加するクローズドなコミュニティに参加できます。最近では、アメリカの現代アーティストのトム・サックスが、自分が展開しているNFTを持っている人に、ナイキとコラボした新しいスニーカーを無償提供する、という出来事もありました。