EUが中国製EV調査、補助金巡り 域内保護へ関税も視野
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1308N0T10C23A9000000/
※ 自分が不利になると、コロコロと前提となっている「ルール自体」を変えるのが、「お家芸」だから、困るよ…。
※ 日本車のHEVに太刀打ちできないんで、「EV」に全振り…。
※ そうしたら、今度は「中国製EV」に太刀打ちできなくなったんで、またもや「ルール変更」…。
※ そういうご都合主義の「市場」だ…。
※ 自分のところも、EV普及のために、「多額の補助金」出してるくせにな…。
※ そういや、「インチキ、クリーン・ディーゼル」事件なんてのも、あったな…。
※ 腹の底では、「バレなきゃ、何でもあり。やったモン勝ち。」と思っている節(ふし)があるんで、タチ悪いよ…。
『【ブリュッセル=辻隆史、フランクフルト=林英樹】欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は13日、仏ストラスブールの欧州議会で施政方針を演説した。中国製の安価な電気自動車(EV)の流入を問題視し、同国の補助金支援が競争を阻害していないか調査する。
EUの執行機関トップの欧州委員長は年1回、欧州議会本会議で重要政策の方針を説明する。演説では脱炭素と経済成長の両立をめざす「欧州グリーンディール…
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『演説では脱炭素と経済成長の両立をめざす「欧州グリーンディール」を引き続き推進すると主張した。
EU内には行き過ぎた気候変動対策が、域内企業のビジネスの足かせになりかねないとの指摘も出ている。「域内産業を支え続ける」。フォンデアライエン氏はそうした懸念に配慮し、欧州企業の雇用やイノベーション(技術革新)にも目配りする考えを強調した。
中国製EVへの今回の対応はその一環といえる。EU加盟国からは安価な中国製が域内で広く流通すれば、欧州の自動車メーカーの利益を損なうと不満が出ていた。複数の欧州メディアによるとフランスは水面下で欧州委に調査開始を強く求めていた。
仏ルノーのルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)は10日まで開かれたミュンヘン国際自動車モーターショーで「中国車大手とのコストの差を縮めなければならない」と語っていた。
中国車大手に懸念を示す仏ルノーのルカ・デメオCEO(5日、独ミュンヘン国際自動車ショー)
中国車メーカーのEVは欧州市場で存在感を高めている。独シュミット・オートモーティブ・リサーチの調査では、欧州EV市場の中国車シェアは2019年の0.5%から21年には3.9%に急伸。23年1〜7月には8.2%まで伸ばした。
英コンサルタントのジャト・ダイナミクスによると、欧州で実際に販売される中国車のうち9割近くが、上海汽車集団が買収した英国車の老舗ブランド「MG」など表向きは欧州企業名を冠したものとみられ、数字以上に欧州市場で影響力を得ているのが実態だ。
中国製EVの価格帯は二極化している。浙江吉利控股集団が子会社のボルボ・カー(スウェーデン)と立ち上げたポールスターのように、欧州市場での販売価格が8万9900ユーロ(約1400万円)を超える超高級EVがある一方、3万ユーロ以下の相対的に安価なEVが中国製全体の7割を占めている。
欧州車大手の同型車と比べても中国製EVは割安だといい、欧州自動車工業会(ACEA)のジグリッド・デ・フリース事務局長は「中国車メーカーが公的資金と政府の意向に支えられ、欧州や他地域の市場で攻勢をかけているのは周知の事実だ」と危機感をあらわにする。
EUには域外で補助金を受けた輸入品が不当に安い価格で域内産業に損害を与えていると認めた場合、関税を課すことができる規則がある。ただこれは中国との貿易戦争を招く「もろ刃の剣」でもある。
EUは過去に中国製の太陽光パネルに対し、反ダンピング(不当廉売)措置で制裁関税を課した。中国はEU産ワインを対象にダンピング調査に入り報復した経緯がある。
フォンデアライエン氏は演説で、生成人工知能(AI)をめぐる規制づくりにも注力する考えを示した。EUは世界初の包括的なAI規制の導入に向けた関係機関の協議を続ける。同氏は国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)を参考に、AI分野でも同様の国際機関を設けるべきだと提起した。AIでも世界のルール形成を主導する狙いが透ける。
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伊藤さゆり
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 常務理事
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ひとこと解説 今月開催されたミュンヘン国際自動車ショーでは、中国のEV関連メーカーの出展数が倍増した。EVシフトを進めるEU市場は、中国メーカーの国際展開にとって最重要な市場。新車販売に占める中国メーカーのシェアもじわじわと高まっており、バッテリーの原材料に始まるEVの供給網を抑える中国勢の圧倒的な価格競争力は欧州メーカーにとっての脅威となっていた。
アンチダンピング課税は、EUにとって、低価格の中国製品に対応するための伝統的な手段。さらに、EUは、市場歪曲的な外国補助金への制裁や、経済的な威圧に対応するための規則も制定し、中国への依存度の引き下げ、いわゆるデリスキングのための手段を拡充している。
2023年9月14日 7:49いいね
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深尾三四郎
伊藤忠総研 上席主任研究員
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今後の展望 国境炭素税の対象品目に車載電池とEVを入れるだろう。
欧州は豊富な再エネを地の利とし、中華EVのダンピング対抗策として、炭素国境調整措置CBAM=国境炭素税の対象範囲に電池とEVを加えるだろう。今年6月に欧州議会が承認した欧州電池規制には電池の製造時CO2排出量の報告義務化が盛り込まれ、布石が打たれたかたちだ。火力発電に依存する中国製EVに対して欧州製EVはライフサイクルアセスメントLCAで優位に立ちやすいので、脱炭素を大義にCBAMを活用して中華EVにグリーン関税を課すだろう。人権デューディリジェンス含め、中華EVに対する欧米のルールメイキングでの戦いが始まる。日本車も対応を迫られるだろう。
2023年9月13日 21:25いいね
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滝田洋一
日本経済新聞社 特任編集委員
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ひとこと解説 ①中国のEV国家補助についての単なる調査ではありません。FTは「貿易ルール違反が見つかれば、制裁関税の可能性」とハッキリ書いています。
②ニューデリーで開かれたG20サミットの場でも、フォンデアライエン欧州委員長は李強首相にEUの懸念を伝えたといいます。
③李強氏との首脳会談ではイタリアのメローニ首相は一帯一路からの脱退を告げ、英国のスナク首相は中国のスパイ活動を非難しました。
④大きな中国市場への魅力に抗せない欧州各国が、ひたすら忖度する時代には幕が引かれました。中国の脅威を意識した欧州の手のひら返しが本格化しつつあります。
2023年9月13日 21:49いいね 』