インド太平洋軍司令官、まもなく人民解放軍空軍が世界最大の空軍になる
https://grandfleet.info/china-related/indo-pacific-command-commander-says-pla-air-force-will-soon-become-worlds-largest-air-force/






『2024.03.24
インド太平洋軍司令官のジョン・アキリーノ海軍大将は中国の軍拡について「我々全員が理解しなければならないのは第二次大戦以降、このような脅威に直面したことがないということだ」と議会で述べ、人民解放軍空軍についても「まもなく世界最大の空軍になる」と警告した。
参考:INDOPACOM Boss on China: ‘Haven’t Faced a Threat Like This Since World War II’
我々が問題にしているのは中国の近代化スピードと生産能力、重要なのは生産ラインから何が供給されるか
ジョン・アキリーノ海軍大将は人民解放軍の軍拡を目の当たりにしてきたインド太平洋軍の司令官で、上院軍事委員会の公聴会で「我々全員が理解しなければならないのは第二次大戦以降、このような脅威に直面したことがないということだ。彼らの行動はより好戦的になり、そのレトリックもより明確になっている。中国はセカンド・トーマス礁は自分たちの主権領土だと明言している」「中国は積極的な軍備増強、近代化、高圧的なグレーゾーン作戦を続けており、この全ての兆候は『2027年までに台湾侵攻準備を終える』という習近平の指示を示唆している」と証言。
出典:中国中央電視台のスクリーンショット
中国政府は5日「2024年度の国防予算として約1兆7,000億元(2,361億ドル)を拠出する」と発表、米Defense Newsは「これは日本の4倍、台湾の12倍だ」と報じていたが、中国の国防予算には軍の宇宙開発計画、動員資金、地方基地の運営費用、軍人の年金や福利厚生、デュアルユース関連の開発、準軍事組織の予算が含まれておらず、ストックホルム国際平和研究所も「中国は2022年度の国防予算を1兆4,500億元と発表したが、この年の軍事支出の総額は発表額より27%多かった」と指摘、この傾向を2024年度に当てはめると「実際の軍事支出」は3,000億ドル近くになり、日本の5倍、台湾の15倍となる。
アキリーノ海軍大将も中国の国防予算について「透明性のある数字だとは思えない」「私は中国が発表以上の資金を国防分野に費やしていると思っている」と述べ、米軍の中国軍の戦力規模についても興味深い指摘を披露した。
出典:中国中央電視台のスクリーンショット
国防総省は2023年10月に発表した年次報告書の中で「中国海軍の艦隊サイズは370隻以上(2022年の年次報告書から30隻も増加)で2025年までに395隻、2030年までに435隻に増加する」「中国海軍の戦力規模は米海軍を抜いて世界最大だ」と言及したが、軍事アナリストらは「米海軍の艦艇は中国海軍よりも大型化が進んでいるためトン数で比べれば2対1だ」と反論、これについて「我々が問題にしているのは中国の近代化スピードと生産能力だ」と指摘。
アキリーノ海軍大将は「重要なのは生産ラインから何が供給されるかで、2024年に中国の生産ラインからはハイエンドの軍艦、巡洋艦、駆逐艦が10隻以上が供給されてくる。さらにJ-20はフルレート生産に突入し、ミサイルシステム、衛星システムを増強している。これが私にとって中国軍を評価する重要な指標だ」と説明し、人民解放軍空軍についても「まもなく世界最大の空軍になる」と警告して注目を集めている。
出典:中国中央電視台のスクリーンショット
Air&Space Forces Magazineは「戦闘機の保有数で人民解放軍空軍は米空軍よりも劣っているというのが国防総省の評価だ」「インド太平洋軍はアキリーノ海軍大将の発言が現実の数字に基づいたものかどうかについて直ぐ回答しなかった」と報じているが、その兆候や警告は様々な方面で確認されているため「ただの過大評価に過ぎない」と切り捨てるのは危険だろう。
米空軍は今後5年間でF-35AやF-15EXを約250機調達する予定だが、同時に600機以上の旧式戦闘機を処分するため戦闘機戦力は20%ほど縮小し、F-35 Block4の要素が出揃う2029年度頃まで調達数を削減(年50機以下)する方針だ。中国の軍用機開発に精通しているリック・ジョー氏は昨年「J-20の年間生産数は限りなく100機に近づいている」「2024年の生産数は100機以上になるだろう」と指摘しているため、第5世代機の調達数で米中が逆転している可能性も否定できない。
出典:Photo by Staff Sgt. Taylor Drzazgowski
ミッチェル航空宇宙研究所は昨年発表したレポート(執筆者はジョセフ・グアステラ元空軍中将)の中で「現在の戦闘機戦力は老朽化が進み、大半の機体が計画された耐用年数を過ぎている。機体が古くなればなるほど必要な整備と部品交換が増加し、その影響でパイロットの飛行時間が減少する。中国空軍のパイロットは米空軍のパイロットよりも飛行時間が長く、この差が実戦で違いを作り出す」と指摘、新人パイロットの供給能力についても致命的な問題が生じている。
米空軍はT-7Aの実用化が遅れているためT-38を使用したパイロット育成を継続しているものの、老朽化した機体は年1,500人の訓練ニーズを満たす飛行時間を供給出来ておらず、ケンドール空軍長官や第19空軍司令官は「T-38のエンジン修理が難しくなって稼働機が減りパイロットの訓練が難しくなっている」「900人以上が訓練待ちを経験し、200人以上が機体が空くまで9ヶ月以上も待ちぼうけをくらった」「この様な環境下で年1,500人のパイロットを育成するのは不可能だ」と訴えている。
出典:PHOTO BY Rev Hess
この辺りを加味すると米空軍と人民解放軍空軍との差は「戦闘機の保有数」だけで測れないのかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:中国中央電視台のスクリーンショット
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投稿者: 航空万能論GF管理人 中国関連 コメント: 57 』




































































