ドイツが中国新華社の記者3人を調査、NATO演習取材巡り-関係者 ※ 『ドイツのメルケル首相が北大西洋条約機構(NATO)の部隊演習を今月視察した際、取材に参加した中国人記者3人がどのような情報を集めたかをドイツ軍が調べている。安全保障に関わる問題だとして関係者が匿名を条件に語った。軍による調査は、中国国営の新華社通信に対する不信感の高まりを示唆している。』
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-05-27/PS55N16JIJUP01
カテゴリー: 世界情勢
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※ 中国ハイテク企業と言うと、やたら技術窃盗とか言う側面ばかり強調されがちだが、決して侮れない実力を備えているんだ、という観点からの記事があったんで、紹介しておく。
さわりの部分を、紹介する。
中国ハイテク 魅せられる欧米(The Economist)
※ 『欧米企業が入手しようと考えている技術は、他の国からは入手できない場合もある。自動車の内装で世界大手の仏フォルシアは17年、車と人がコミュニケーションするためのヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)開発の江西好幇手電子科技(本社は中国南東部の江西省)を買収した。フォルシアは江西好幇手電子を見いだすまで1年間、世界各国で同様の技術を探し求めていたため、中国で同社を発見した時、「フォルシアは感嘆の声を上げた」と内情に詳しい情報筋は言う。フォルシアは江西好幇手電子の技術に価値を見いだしたからこそ、買収の提案をしたのだった。』
『そうした直近の典型例が米半導体大手ザイリンクスが昨年7月、北京に本社を置く機械学習スタートアップのディーファイ・テック(深鑑科技、編集注、中国の人工知能関連の3大ユニコーンの一つとされる)を買収し、大きな関心を集めた件だ。買収金額は公表していない。ザイリンクスの半導体向けにディーファイがソフトを開発した時はまだ創業間もなかったが、ディーファイは創業からわずか19カ月で総額3億ドル(約327億円)近くの資金を調達した。ザイリンクスは買収を公表した際、ディーファイの技術力を「業界の最先端を行く」と評した。』
(なぜか買収阻止に動かない中国政府)『中国における外国企業による投資が禁じられている分野の数は昨年、63から48に減少した。ディーファイの買収について、中国の規制当局が、同社の米国企業による買収を審査しなかったことは多数の関係者を驚かせた。ディーファイの技術は軍事転用が可能であり、従って国家の安全保障にかかわるとして、外国企業による買収は認められないとすることは容易だからだ。』
※ 欧米企業に買収させて、欧米の皮をかぶせて、アメリカの制裁を掻い潜る…、という高等戦術かもしれないな…。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45317660X20C19A5TCR000/ -
太平洋国家・日仏の海洋協力拡大
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/15143『2019年1月11日、第5回日仏「2+2」(外務・防衛閣僚会合)が、フランスの北西部ブルターニュ地方にあるブレストという町で開催された。ブレストは、フランス第2の軍港である(第1の軍港は地中海に面すトゥーロンである)。日本からは、河野太郎外務大臣と岩屋毅防衛大臣が、フランスからは、ジャン=イヴ・ル・ドリアン欧州・外務大臣、フロランス・パルリ軍事大臣が出席した。同会合後には、33項目にわたる「第5回日仏外務・防衛閣僚会合 共同声明」が発出された。』 とのことだ。
もう5回も開催されたんだな…。
ブレストって、こんな位置。

こんな風に、フランスが日本への接近を図っている背景には、むろん、南太平洋におけるフランスの海外領土・権益の確保の狙いがある。

ジジイも、ずいぶんこの海域の諸国については、投稿を上げておいたが、この機会にまとめておこうと思う。
まず、南太平洋諸国のマップからだ。

この海域諸国においては、中国と台湾が、熾烈な承認争いを繰り広げた。

残念ながら、台湾の旗色は悪く、次々に中国支持の国が増加し、もはや台湾支持は、4か国くらいしか、残っていないようだ…。
トンガも、1998年に中国陣営に入った…。
それで、フランスとしては、この海域が完全に中国の支配下に入った場合、自国の権益がこれまで通り確保できるのか、懸念が生じて、日本への接近を図っている、と言うことなんだろう…。
中国が考えていることは、次のようなことだろう…。


そして、何よりも、中国としては、太平洋に自由に出入りしたい…。
そして、それを強力に阻んでいるのは、どこの国なのか…、という話しだ…。

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それは、MAV(micro air vehicle 超小型無人飛行機)に関する話しだ。
パトリシア・コーンウェルに、「検屍官ケイ」シリーズってのがある。
弁護士免許かつ医師免許を有する検屍官ケイが、数々の「サイコパス」を相手にして、微細な証拠物から真犯人を突き止めていく、という筋立てだ。
初期の三-四作目くらいまでは、相当な傑作だと思われ、ジジイも好きで、大分文庫本を買った。
しかし、最近は、訳者が変更になったり、年齢の設定を若返らせたりして(大体、年に1作くらい出版してたんだが、長期のシリーズになったんで、最初の年齢の設定(45、6才? )から17、8才位も年取ったことになって、ちょっとアクションさせるには、無理な年齢になってしまった。そこで、小説中の年齢の設定を若返させることにしたらしい)、文章の調子も、昔とは随分違ってしまった…。それで、なんかつまらなく感じるようになって、離れた…。
そのコーンウェルの第何巻かに、このMAV絡みの話しがあるんだよ。
その時はただ、「ふーん…。」という感じで、面白く読んだんだが、事実に基づく題材だったんだな…。この人は、徹底的に取材してから書くので、有名だった…。その筋から、情報提供を受けたんだろうな…。
中央やや右よりの、黒い物がMAVだ。 
拡大すると、こんな感じ…。 
人間の手のひらと比較すると、このサイズ…。 
鳥型のタイプもある…。 この鳥型には、監視カメラが仕込んであって、ターゲットの監視映像を送ってよこすことができる…。
電線に鳥みたいな物が留まっている場合、それが本当に鳥なのか、確認する方がいいんじゃないか? 特に、その筋の監視対象になるような心当たりがある人は…。
むろん、上記の虫型の場合、爆薬を仕込んでおいて、首筋のところで爆発させて暗殺する、という使い方もできる…。
ウルサく虫がたかって来る場合、本当にそれが虫なのか、確かめたほうがいいんじゃないか…?
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『北大西洋条約機構(NATO)は25日から11月7日まで、東西冷戦の終結後では最大規模となる合同軍事演習を行う。北欧の加盟国ノルウェーを中心に、北大西洋やバルト海周辺などで約5万人の兵士らが参加。加盟国が攻撃を受けた場合の部隊の即応能力を強化し、高まるロシアの脅威をけん制するねらいがあるとみられる。
合同演習「トライデント・ジャンクチャー」には、NATOに加盟する29カ国と、非加盟のスウェーデン、フィンランドの計31カ国が参加。戦車など車両約1万台、航空機250機、艦船65隻が動員された。演習はノルウェーが「架空の敵対国」による軍事攻撃を受け、NATO軍がその主権回復をめざすというシナリオに基づく。
』、というようなものだ。
( https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36918880V21C18A0FF2000/ )以下の3画像は、確か「ロイター」のサイトからキャプチャしたものだと思ったが、現在は見られなくなっているようだ。



動画は、ここで観ることができる。
https://www.youtube.com/watch?v=uP4nF1jDtYcロシアの「ボストーク」の動画と違って、派手な”火を吹く火砲”みたいなものはなく、各部隊及び敵部隊の現在位置・現在状況を把握する「Situation Picture」とか、陸・海・空の各部隊の連携を協調する”スマートさ(賢さ)”を前面に出したものとなっている。
そういう”質の高さ”で、ロシアの物量に対抗しようとしているんだろう。以下の画像は、上記動画からキャプチャしたものだ。

まず、征圧しようとする地点近くに、海上部隊を徐々に集結させる。
ピクチャー・イン・ピクチャーで、合計3カ所の映像を表示させている。
相当、画像処理能力が高くないと、できない処理だ…。
ドローンを飛ばしたり、ヘリや偵察機を飛ばして、映像を送っているんだろう。
散会したようだ…。敵襲来の報でも、入ったか…。

敵の海上部隊(赤い駒形)が、襲来したようだ…。

排除した…。

陣地を守る敵3部隊(赤いひし形)に一部の部隊を当てておいて、他の部隊が別ルートを辿って、奥の方に侵攻する、という作戦のようだ…。

まず、海岸付近にヘリを飛ばして、ロープを伝って降下する…。

次に、接岸して、艦艇からも大量の部隊を上陸させる…。

陣地を守る敵部隊と、交戦しようとする部隊だろう…。

こっちは、別ルートで、奥の方へと向かう部隊だろう…。

戦車も、登場した…。

海陸連携して、作戦を遂行する…。海上部隊は、戦車のバックアップに回ってるようだ…。

奥の方に到達した戦車が、草むらに機銃掃射している…。伏兵への対策だろう…。

オスプレイも、飛来した…。

着陸した…。

ワラワラと、応援部隊でも出てくるのかと思ったが、負傷兵を運搬して、運び入れていた。
オスプレイは、航続距離が長いが、動きは鈍重なんで、むしろ物資や負傷兵の運搬に向いているんだな…。
尖閣が占領された時に、部隊を送りこんで奪還する…、というような使い方ができるものなのか…。
ちょっと、疑問だな…。 -

例によって、国内メディアは、ダンマリだ…(その一方で、NATOの軍事演習については、ガンガン報道するんだよな)。
まあ、またこのジジイが、紹介しておこう。
大体の状況は、ここのサイトが非常に詳しい。ただ、「The sun」なんで、非常に扇動的で、少し客観性には欠けている感じだ。ロシアが、宣伝したい方向に、モロに乗っかってる感じがする。
だから、動画を見てもいいが、そういうショッキングな衝撃を観る者に与える目的で作成されている…、と思って見てくれ。URLを、貼っておく。https://www.thesun.co.uk/news/7248874/vladimir-putin-russian-chinese-tanks-moscow-war-games/
https://www.bing.com/images/search?q=%E3%83%9C%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AF2018&FORM=HDRSC2
(画像元のサイトです)オレの方は、例によってネットで収集した画像を、貼っておくことにする。
まず、日時と場所だ。

日時は、9月11日から17日。場所は、陸がモンゴル国境近辺の草原で、海がカムチャツカ半島の東の海域でだ(北方領土の、ごく近辺でだぞ。なんで、報道しない?)。
レッドチームと、ブルーチームに分かれて、「戦争ゲーム」形式で戦闘演習を行った、ということらしい。
公称で、30万人の兵士が参加した、とある。戦車が、3万6千台。戦闘機が、1000機。戦艦が、80隻。中国軍が、3千200人参加。後で、画像が出てくるが、モンゴル軍も参加している。この画像には、人数は記入されてはいない、ようだな…。
戦車の隊列

なにせ、3万6千台の戦車だ。この地域に輸送するだけでも大変だし、それを6日間活動させるわけだから、とてつもない燃料を消費するだろう…(まさか、アメリカ及び西側の経済制裁で、売れ残った石油の処理を兼ねてる、ということは、無いよな…)。資源大国だから、できる芸当だな…。
ちゃんとコースを間違えないように、フラッグを立てているんだな…。操縦している人は、見えているんだろう…。
空には、ヘリも舞っている…。攻撃型戦闘ヘリか…。
火を吹く戦車

弾薬も相当消費しそうだな…。ただ、こういう弾薬にも保管期限ってのがあって、長期に保管しとくと、不発になる可能性が高まるそうだ。それで、期限切れが近くなると、大規模演習を行って、使い切って、新しいのと交換するという話しだ。日本の「富士火力演習」も派手に弾薬を消費するので有名だが、そういうカラクリがあるんだ…、と言う話しをネットで見たことがあるぞ…。
中国軍・モンゴル軍の参加の様子

手前から、ロシア、中国、モンゴルの国旗のようだ。「ようだ」と言うのは、モンゴル国の国旗は、実は良く知らない…。モンゴル軍も参加した、とあるから、モンゴル国の国旗なんだと思う…。(ネットで、調べた。「赤色は勝利と歓喜を、青色は不変の空と忠誠と献身を表わす。黄色の部分はソヨンボ(蓮台)と呼ぶ伝統あるシンボルで、繁栄・神聖・主権・高潔・自由・団結などを意味するもの」だそうだ。「良く知らない」とか、言って、すまなかった。)
これは、戦車ではなく戦闘車両のようだ。4輪なんで、ごく軽便なタイプだな…。通常の4輪駆動車の装甲を、ちょっと厳重にした程度のものだろう…。それで、乗員が、ロケット・ランチャーを担いでいるのか…。まあ、実戦では、重火器なんか載せて、ヒョイヒョイと敵に近づいて攻撃する、という使い方を想定しているんだろう…。
悪路走破性能、登坂性能はどの程度のものなんだろうな…。ロシアは、未だに自動車のエンジンをロクに作れないとか、クサしている人もいるが、某T社の「ランクル」なんかに比較して、どの程度のものなのかな…。
こんな風に、ロシアとしては、「我々は、どんなに経済制裁されても決して屈しない。みずからの尊厳と国土を、最後まで守り抜く…。」という意思を、示しているわけだよ…。
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「シェール革命」。最近は、あまり聞かなくなったが、一頃は随分耳にしたよな。
それで、「トランプ強気の背後には、アメリカのエネルギー資源戦略に根本的な影響を与えたシェール革命もある」みたいなネット情報も、目にしたことがあったんで、調べてみた。
テキスト・データ中心なら、このサイトがよくまとまってる感じだ。
『学べる「シェールガス」』オレの方は、例によって、ネットで集めた画像中心に構成したいと思う。
※ 画像元のサイトです。
https://www.bing.com/images/search?q=%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AF&FORM=HDRSC2まず、「シェール」って何? って話しからだ。
「頁岩(けつがん)」というものらしい。
こんな感じのものだ。

素人的には、黒っぽい石炭みたいな岩石で、何やら白っぽいものが挟まっているようだな…、程度の感想しか持てない代物だ。
しかし、この白っぽいものがくせ者で、「油母」というものらしい。閉じ込められた有機物が、まだ充分に油分にまではなっていないが、その原料(または、形成途上の石油・ガス)みたいな感じで封じ込められてる、って感じのものらしい。
「頁岩」自体は、岩石の名称で、別に石油の元たる「油母」が封じ込められていない物のほうが、多いらしい。何か、「硯(すずり)」の材料になったりもするらしい。
石油の元が封じ込められてるものは、特に「オイル・シェール」と言うらしい。素人的には、「石油が多くある場所には、その石油が染みていって、オイル・シェールというものになることもあるのか…」と、思うが、話しは逆で、「オイル・シェール」に封じ込められた石油の元が、年月や温度・圧力の影響で原油や天然ガス(あるいは、その形成途上のもの)に変化し、徐々に移動して、特殊な地層に貯まっていく…、って話しらしい。

上記の図で、黒いのがシェール層だ。その上の、黄色の部分が、砂岩の層。灰色が、硬い岩盤の層だ。
シェール層に閉じ込められていた有機物は、ガスやオイルに変化し(あるいは、その形成途上の物質に変化し)砂岩の層の中を移動していって、硬い岩盤の層のすぐ下まで移動する。これ以上は、上には行けない。そして、うまいこと褶曲があれば、その頂点付近の山のてっぺんのところに大量に貯まる…、って話しだ。そこら辺を説明してる図があるんで、見てみよう。

次は、その採掘方法の話しだ。今までの採掘方法(在来型)と比較した、この図が分かり易いんで、これで説明する。

在来型の石油・ガスだと、褶曲の山のてっぺんに溜まってるものをターゲットにするんで、垂直に掘って行って、首尾良く溜まってる部分に当たれば、地層の圧力が掛かっているんで、自噴する。まさに、「ビュー」っと言う感じで、吹き出す訳だ。
これに対して、シェールだと、そうは行かない。一旦は、垂直に掘り進むが、シェール層まで到達すると、今度はその層の中を、水平に掘り進んで行く。
そして、パイプの中に水や化学薬品を混ぜた液体を送りこむんだ。その水圧で、シェール層の岩石にヒビを入れ、岩石に含まれている石油やガス(あるいは、その形成途上のもの)を取り出す、という仕掛けらしい。そこら辺を説明した拡大図があったんで、これを見てみよう。

送りこんだ液体の水圧で、シェール層には多くのヒビがはいり、その隙間には液体が入り込んでいるわけだ。そして、その液体には、シェール層に含まれていた石油やガス(あるいは、その形成途上のもの)が溶け込んでドロドロ状態になっている。
すると、今度は液体を送りこんだポンプを逆回転させて、そのドロドロ状態のものを「ズズズー」っと吸い込んで、回収するわけだ。
それを地上まで吸い上げて、地上のタンクローリーに積んで、付近に建設しておいたプラントまで運んで、分離・処理するという、段取りだ。それだけで、話しは終わらない。プラントで分離・処理した後の「廃水」の地下への埋め戻しの作業も、やらないといけない。下手に河川に流したりすると、新たな公害の元だからな。

ここまでの話しだけでも、これがノウハウの塊だってことが、分かるだろう。
水圧かけてヒビを入れる時も、どれ位の間隔で穴をあけたらいいのか…、その穴はどれ位の大きさなら一番効率的なのか…、。注入する液体の成分は、どんなものにしたらいいのか…。そうそう、脱けていくガスでできた空間を充填する粒子みたいなものも、混ぜ込むらしいぞ…。そうでないと、地盤沈下したりして危険らしい…。回収した石油・ガス混じりの液体を、分離・処理するやり方…。
なんか見た情報では、石油・ガスに変化させて行くには、バクテリア(嫌気性のと、好気性のと二種類あるらしい…)が関与するんだが、そいつらが働いて空いてる穴を詰まらせこともあるんで、その対策とかも必要らしいぞ…。
そして何より、そこの地層の構造に関する深い知識が必要だ…。なにせ地面の下の話だ…。何本もボーリングして確認してたら、コストが掛かって採算に乗らなくなる…。それで、シェールガス・オイルは在来型のガス・オイルとは異なり、地下深くのシェール層から新技術で液体を注入して回収するガス・オイルだ…、って話しは、まあ理解できたと思う。
しかし、オレらの関心は、そういう新技術で回収されたガス・オイルが、結局のところ世界やアメリカの国家戦略にどういう影響を与えるのか、っていうことだ。
それには、まず、このような新技術で獲得された新たなエネルギー資源が、エネルギー資源大国アメリカの姿をどう変えていくことになるのか、ということから検討してみよう。
まず、ストレートに、アメリカの原油・ガスの生産量の推移から見てみよう。

1980年代半ばから、ずっと右肩下がりだった石油の生産量、ほぼ横ばいだったガスの生産量ともに、シェールガス・オイルの採掘技術が確立された2008年頃から、上昇に転じている。特に、ガスの生産量は、急上昇だ。
こうなって来ると、アメリカは国外から石油・ガスを、あまり輸入する必要がなくなって来るんでは…、という話しになってくる。
次に、アメリカの原油生産と輸入量の推移を見てみよう。

2013年の7月(オバマ政権の2期目がスタートしてから、6か月くらい経った頃だ)以降、生産量が輸入量を上回って、石油を輸入する必要がなくなっている。
そして、2014年には、あのサウジアラビアを抜いて、石油の生産量世界一になるんだよ。

そういうことになったモンだから、大変だ。「オレらの国は、あのサウジアラビアを抜いて、石油大国になったぞー。」って大騒ぎだ。アメリカ人、「世界一」が好きだからな…。
石油の輸入をずっと中東に頼っていて、ちょっと頭が上がらなかった…、っていう鬱屈も大分あったんじゃないのか…。
なんか、大油田も発見されたって話しのようだな…。
そうすると、各国と比較したアメリカのエネルギー資源における優位性は、次のようなものとなる。

EUとか、中国とか、インドとか、ASEANとか、みんなエネルギー資源の輸入依存度が増すだろうと予測されてる中で、一人アメリカだけがドンドン輸入依存度を下げて行くだろう、という予測だ。まさに、「アメリカ一人勝ち」状態だ。
こういう状況を指して、「シェール革命」と言ってるわけだよ。何かアメリカばかりが「ラッキー」って話しのようだが、次は、シェール層の世界的な分布は、どうなっているのか…、他の国にはそういう「ラッキー」話しは、縁が無い…、ってことなのか、という話しだ。

これを見ると、世界的に分布していて、別にアメリカだけにある、ってことではないようだ。
しかし、前述したようにこれの採掘技術は、ノウハウの塊りだ。
アメリカで確立できたのは、在来型の油田が枯れてきた時に、再採掘するために水平掘りの技術が発達したり、地質調査の技術の蓄積があったり、最新のIT技術を取り入れて計算できたりしたからだ。
それと、アメリカの資源に関する法体系も関係したようだ。というのは、通常こういうエネルギー資源や鉱物資源は、法律で国家が所有権を有する、と定められてることが多い。
しかし、アメリカの法体系では、個人の所有権を認めているらしい。つまり、土地の所有者に地下資源の所有権や採掘権を認めているらしい。
だから、シェールの採掘業者が第一にやることは、そういうシェール層がありそうな土地の所有者と採掘の交渉をすることらしい。「お宅の土地を掘らせて下さい。うまく当たれば、利益は折半しましょう。億万長者になれるかもしれませんぜ。」「ほー、そうかね。ウハウハかね…。」って感じなんだろうな…。
実際、当たって億万長者になった人が、ゴロゴロいるようだ…。採掘業者でも、そうなった人がゴロゴロいるようだ…。
人間、欲に突き動かされていると、寝食を忘れて取り組むからな…。
この採掘技術も、石油メジャーが開発したものではなく、中小の業者が開発し、確立したものだ。一山当ててやろうと思って、人生掛けたんだろう…。それで、シェール層はある、と判定された各国の取り組みを貼っておこう。

こんな風に、検討中とか研究中とか、ばっかりだ。メキシコの「憲法改正」を検討中ってのは、シェール開発に関してはアメリカみたいな法体系にするってことなのか…(調べてないので、分からん)。
肝心の中国だが、埋蔵量では世界一と判定されている。しかし、弱点は、水資源に乏しいことだ。上記の採掘技術の説明からも分かる通り、これの採掘には大量の水資源を必要とする。中国のシェール層があるとされている地域は、内陸で、水資源に乏しいんだよ。
2か月くらい前だったかな、日経オンラインに、「中国で、シェールの採掘に成功!」みたいな記事が載ったんだが、すぐに削除された。裏付けの取って無い飛ばし記事だったんだろう。
だから、当分の間は、商業ベースで採掘されるのは、アメリカとカナダだけ、という状況が続くだろう。それで、アメリカ国内のシェール層の分布を見ておこう。

右上の図を見ると、シェール層が何枚も重なっていることもあるようだな。こういう部分のところに当たると、「ラッキー」だ。縦坑が1本で済むのに、何回も資源を回収できるからな…。そういう所を狙うのかも、知れないな…。
次は、カナダも含んだ北米全体の分布図を、見ておこう。

カナダにも、広く分布しているようだ…。
次は、アメリカの経済政策の予測だ。シェール革命と言ったところで、エネルギー安全保障の観点から他国(特に、中東)への依存度が低下したというだけで、それが国内の景気拡大に直結する、というわけでは無いからだ。極端な話し、シェール採掘業界及びその関連業界が潤うだけ、ということもあり得る話しだ。
そこで、アメリカの雇用者数の推移のグラフを見てみよう。

問題点は、明かだ。リーマン・ショック後、非農業部門雇用者数は順調に回復しているのに、製造業雇用者数の回復は、不十分だ。
製造業は、国内を見捨てて、中国やメキシコや東南アジアなんかの賃金の安い国に、移転してしまったのか…、という話しだ。日本でも、プラザ合意後に起きた「空洞化」現象だ。
上の図では、それを中国のWTO加盟を原因にしているが、もちろんそれもあるだろう…。それだけの原因では、無いんだろうがな…。例えば、若者が額に汗して働くのを嫌う風潮になってきた…、とかな…。しかし、まあ、政策課題としては、何とか製造業を復活させ、一定数の労働者を製造業で雇用できるようにする…、というのは求められていることだろう。
産業の「第三次産業化」が言われるが、世の中の人には向き不向きというものがある。昨日まで黙々と工場で働いてた人に、明日からは「接客業だ。お客様には、極力愛想良く振る舞うんだぞ。」とか言われても、そりゃムリってものだろう…。
また、重い荷物を担いで働いてた人に、「今日からは、介護職だ。お年寄りは、骨がもろいから、気をつけて取り扱うんだぞ。」とか言われても、そりゃムリってものだろう…。
だから、国内に一定数の製造業を確保しておくと言うのは、雇用対策としては、必要なことだと思う。例え、グローバル経済主義には反することになってもだ…。
それで、トランプ政権も中国製品に関税を掛けて、アメリカ企業が中国よりもアメリカ国内で製造するように誘導する政策を取ったり、日本に対してFTAまがいのTAG交渉したりしてるんだろう。
自動車会社では、マツダがちょっとピンチのようだな。今までは、北米市場がドル箱だったが、アメリカ内には工場を設置して来なかったからな…。前記シェール革命との関連で言えば、関連産業の振興を促進していく経済政策が、考えられる。
パイプラインの敷設の振興とか、シェールガス関連の化学産業の振興とかだ。
シェールガスと聞くと、すぐに燃料 → 火力発電所、とかを連想するが、化学製品の原料という側面もあるんだよ。アメリカの化学産業は、原料の値段が下がって非常に競争力を増してきてる、って話しだ。
日本からも、その安価なガスを狙って、化学製品の製造企業が進出して行ってる、という話しだ。トランプ政権が承認したパイプライン計画の図があったんで、貼っておく。

後、死角はこのシェール革命が、いつまで継続できるのか、という点だ。
様々な予測を言う人がいる。中には、極端に否定的で「シェール革命と言う話しは、資源あるある詐欺だ!」と言ってる人もいる。
あとは、懐疑的に、「10年と持たないだろう」なんて言ってる人もいる。
確かに、在来型の油田と違って、産出量が低下するのは早いようだ。
まあ、考えてみれば、その地層及び石油の成り立ちからして、石油に成りかけて、未だ石油にまでは成っていない途上のものを、ムリクリ採取してるわけだからな。しかし、この先何千年も何万年も、石油に成るまで待て、と言っても無理な話しだろう。そういう事で、この先の予測に関する画像を、貼っておく。

これによれば、シェールオイルに関しては、2020年頃がピークで、後はなだらかに減少していくだろう、という予測だ。
それでも、その15年後の2035年頃でも、2013年頃の水準だろう、という予測だ。2014年に、サウジを抜いて産出量世界一になったわけだから、その水準くらいは、維持するだろう、という予測になってる。シェールガスの方の予測も、見ておこう。

こっちは、凄いな。2040年頃までは、増加し続けるだろう、という予測だ。
もちろん、これらの情報はアメリカの政府機関発表のデータに基づくものなんで、割り引いて見る必要はあるだろう。
しかし、自国の国家戦略の礎になる情報なんで、全くの嘘っぱち、というものでも無かろうよ。
自国に都合の良い情報ばかり見て、不都合な真実には目を塞いで、国家戦略を誤って、「国破れて山河あり」になったどっかの国家みたいなヘマは、やらんだろうよ。後、懸念としては、環境汚染問題だな…。そこら辺を心配する画像もあったんで、貼っておく。

ブルーの部分は、地下水脈だ。
アメリカが農業大国なのは、西のロッキー山脈と東のアパラチア山脈にぶつかって降った降水が、何千年、何万年も続いて生じた巨大な地下水脈があるからだ。
これを、安価な石油を動力として汲み上げて、灌漑農業をやってるわけだよ。
それに対して、シェールを採掘するときに注入する液体(化学物質のかたまりだ。おそらく、人体には、有害なものだろう)が流れ込んで、この農業用水を汚染することはないのか…。
あるいは、分離・処理した後で埋め戻す廃水が、流れ込んで、汚染することはないのか…、という懸念だ。
懸念は分かるが、「一定の基準を設置して、問題は生じないようにやってます。」と言うしか無い話しだろうな。どんな経済活動にも、つきまとうことだ…。後は、CO2増加の懸念だが、シェールの採掘が他の産業に比較して、取り立ててCO2を多く排出するという科学的なデータも、示されてはいないようだ。
そういうことで、プラスの側面とマイナスの側面を両方勘案しながら、やっていくしかない、という何にでも共通する話しに、落ち着くわけだな…。
最後に、このシェールの採掘技術は、液体を注入してガス混じりの液体を収集して、分離・処理する、という技術なんで、メタン・ハイドレートからのガスの取り出しにも応用可能なもののようだ。
それで、メタン・ハイドレート関連の画像を貼って、終わりとする。

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ここら辺には、結構仏領の島嶼国があるんだよね。
どうりで、やたら日本に接近してきた訳だ…。『日仏2プラス2、来月共同訓練で合意 中国念頭に関係強化』https://jp.reuters.com/article/japan-france3-2plus2-idJPKBN1FF1N7
『日仏が防衛協力強化、物品協定締結へ 中国の南シナ海軍事拠点化に懸念』http://www.sankei.com/politics/news/180123/plt1801230005-n1.html
