https://ascii.jp/elem/000/004/037/4037533/
※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら
( https://diamond.jp/articles/-/257329 )





https://ascii.jp/elem/000/004/037/4037533/
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https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE220UZ0S0A221C2000000
デジタル貿易で対中スクラム TPPや日中韓FTAにらみ
政府、RCEP承認案を年明けに国会提出
政治
2020年12月29日 2:00 (2020年12月29日 5:07更新) [有料会員限定]
『政府は年明けの通常国会で、東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の承認をめざす。デジタル分野の通商ルールを中国に課す初の枠組みとなる。環太平洋経済連携協定(TPP11)拡大や日中韓自由貿易協定(FTA)をにらみ、電子商取引などでも高い水準の自由度を保つために関係国と連携する。
保護主義に走る米国を尻目に自由貿易重視の考えを強調し、制度づくりを主導しようという中国の影響力を抑える狙いもある…』
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・データは「21世紀の石油」とも呼ばれ、新しいビジネスや利益の源泉となる。自由なデータ流通を重視する制度にできるかが、これからの国際社会の力関係や企業の活動を左右する。
・日本としてはデータの国家管理をめざす中国に有利に進まないようにするのが基本戦略となる。
・RCEPは2022年にも発効する見通しになっている。日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国が11月に合意した。
・外務省によると、中国が加わる通商協定で電子商取引に関する規定が入るのは初めてだ。自由なデータ流通を保証し、サーバーなどの設置場所に関する要求を禁じる内容を盛り込んだ。企業が中国でビッグデータを集める際に効果が出る。
・いまは日本の研究拠点への直送を止められたり、中国のサーバーで管理するよう要求されたりする懸念がある。発効後は企業がRCEPを根拠に反論できる。
・デジタル条項を主導したのは日本だった。
・17年5月にハノイで開いたRCEP閣僚会議。当時の世耕弘成経済産業相が「デジタルのルールも議題とするよう提案したい」と1枚の紙を配った。「聞いていない」と異議を唱える中国を、ベトナムやシンガポールが賛同して押し切った。
・布石は怠らなかった。その1カ月前、世耕氏はASEANの閣僚に桜が満開の和歌山城などを案内しながら根回しした。閣僚会議の前夜もASEANだけを夕食会に招いて事前に了解を得た。
・大国になった中国と一対一で交渉するのは容易でない。政府は共通の目標を持ち信頼できる国々とスクラムを組んで中国に対抗する戦略をとる。嶋田隆・元経産次官はこうした枠組みを「高信頼リーグ」と呼ぶ。
・中国は今年、香港への締め付けや新型コロナウイルスの封じ込めなどで強権的な対応をとった。中国も世界貿易機関(WTO)のような国際的な枠組みに入れば民主的になるだろう――。そんな「関与政策」の期待は失望に変わった。
・とはいえ企業は14億人市場を持つ中国との関係を断絶しにくい。
・世界銀行や国際通貨基金(IMF)はコロナからいち早く回復した中国が21年の世界経済をけん引すると予測する。企業活動の安定を確保するためにも、中国を巻き込んだ形での公正で透明なルールが必要となる。
・RCEPでは対中連携の課題も浮かび上がった。中国に対抗できる有力国と期待したインドが途中で離脱。日本の説得にもかかわらず、ASEANはインド抜きの早期妥結を選んだ。日本が協調する国々で常に歩調が合うとは限らない。
・ソフトウエアの設計図「ソースコード」の開示要求の禁止がRCEPに盛り込まれなかったのは中国と関係が深いカンボジアやミャンマーなどが反対したためだった。デジタル分野の紛争処理手続きの決着も中国の反対で先送りになった。
・日本と同様、中国も次の主戦場を日中韓FTAやTPPだとにらむ。
・中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は11月にTPPへの参加を積極的に検討すると表明した。米国がTPPに入って日米主導の構図が固まる前に、中国に有利な条件で加わるのが得策との判断がありそうだ。
・新興国中心のTPP内の連携はまだ弱い。中国という大きな市場を欲する国々が相手なら、加盟条件を巡る駆け引きを優位に進められるとみる。
・TPPが定めるデジタル分野のルールはRCEPより厳しいものの、中国も国内法整備を進めたため、以前に比べ加盟できる余地がある。TPPをテコに国内の経済改革を進めたい思惑もある。
・米国はバイデン政権に代わっても当面、TPP復帰は難しそうだ。日本は英国や台湾、タイを加えるなどして「高信頼リーグ」を補強する必要がある。中国の参加を優先し、TPPの要件を緩める動きが出かねない。
・日中韓FTA交渉では韓国との連携も課題となる。めざすべき公正なルールづくりが中国の存在でゆがめば、企業活動にも影響を及ぼす。
(政治部次長 永井央紀)
〈回顧2020〉異例ずくめの大統領選
郵便投票最多 敗北認めず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0226H0S0A201C2000000
『2020年の米大統領選は新型コロナウイルスの感染拡大で異例ずくめの展開をたどった。選挙活動はインターネットが主軸となり、郵便投票は過去最多となった。トランプ大統領は慣例だった敗北宣言をせず、政権移行に向けた作業に混乱が生じた。
新型コロナの感染が広がる前の20年初めの米国は大型減税や規制緩和を通じて戦後最長の好景気を謳歌し、失業率も歴史的な低水準にあった。トランプ大統領の陣営や共和党には楽観論すら…
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・「再選に過剰な自信があった」(共和党のスコット・ウォーカー元ウィスコンシン州知事)
・その状況を新型コロナが一変した。トランプ氏が頼みとした経済は大打撃を受けた。黒人差別を巡る人種問題も重なり、米国を覆った未曽有の危機は民主党支持者を中心に「反トランプ」のうねりを招いた。
トランプ氏は繰り返し大統領選の不正を訴えた(11月13日、ホワイトハウス)=AP
・大統領選は投票率が66%超と120年ぶりの高さとなったことを反映し、トランプ氏、民主党のバイデン前副大統領とも過去最多の票を得た。フロリダ大の研究者のサイトによると、新型コロナで利用しやすくなった郵便投票は6500万人以上が利用し、過去最多となった。
・敗北を認めないトランプ氏は選挙結果を覆そうと不正投票などを理由に訴訟を乱発した。NBCニュースによると、少なくとも57件の訴訟が提起されたが、大半は根拠に乏しく、結果を変えるには至らなかった。
・今回の選挙で選挙地図は大きく塗り替わった。伝統的に共和党の地盤のはずだった南部ジョージア、西部アリゾナ両州でバイデン氏が勝利した。
・中南米(ヒスパニック)系の増加による相対的な白人の存在感低下、東部ニューヨーク州や西部カリフォルニア州などからのリベラルな有権者の移住–。トランプ氏が敗れたジョージア、アリゾナでは有権者の構造変化が起きていた。
・共和党にとっては、中長期的には人口動態の変動という大きなハードルがある。米国勢調査局の予測では45年に白人は米国の人口の5割を切る。アメリカン大学のデビッド・バーカー教授は「共和党は移民に厳しい政策などを抜本的に見直さなければ、党勢の立て直しはとてもおぼつかない」とみる。白人を支持基盤とする共和党は今後選挙戦略の見直しを迫られそうだ。
・バイデン氏は16年に民主党が敗れたラストベルト(さびた工業地帯)の一角にある東部ペンシルベニア、中西部ウィスコンシン、同ミシガンの3州を取り戻した。雇用創出を軸に中間層の復活を訴え、白人労働者層の支持を奪還したことが奏功した。一方、事前にバイデン氏が優位だった南部フロリダ州はトランプ氏が制した。
・バイデン氏は民主党候補を絞り込む予備選では急進左派のサンダース上院議員に大苦戦を余儀なくされ、撤退寸前まで追い込まれた。急進左派は400人に及ぶ人選リストをまとめ、閣僚をはじめ政権の枢要ポストに採用するよう圧力をかけている。左派の存在が政権運営に影響を及ぼすのは確実だ。バイデン氏は米国の分断に加えて民主党内の分断にも立ち向かわなければならない。(ワシントン=永沢毅)
政権移行も混乱
・トランプ米大統領は大統領選から3週間近くにわたり、政権移行業務を認めなかった。移行をめぐる異例の混乱はバイデン次期大統領の新型コロナウイルス対策や安全保障政策の立案の遅れにつながりかねない。
・「国の最善のためだ」。トランプ氏は11月23日、ツイッターでこう指摘し、政権移行業務を各省庁にようやく認めた。これにより、バイデン氏は11月30日に世界の安保情勢について機密情報を含む大統領報告を初めて受けた。政権移行チームは連邦資金を使ったり、各省庁の幹部と面会し課題を協議したりできるようになった。
・長期にわたる移行への協力拒否は異例だ。オバマ前大統領の首席補佐官を務めたデニス・マクドノー氏は11月の米シンクタンクのイベントで、「オバマ氏は2008年の大統領選の2日後には安保をめぐる大統領報告を受けていた」と明らかにした。大統領選直後に開かれた金融危機への対処を議論する緊急首脳会合には、オバマ氏は「特使」として、クリントン政権時代に国務長官を務めたオルブライト氏を派遣した。当時のブッシュ政権(第43代)の協力も得て、オルブライト氏は各国首脳や代表団から情報収集した。
・今回混乱のしわ寄せが懸念されるのがコロナ対策だ。バイデン氏は政権移行期にコロナ抑止に向けた行動計画をつくり、21年1月の大統領就任と同時に実行に移すと表明していた。11月中旬には感染拡大で「より多くの人が死ぬかもしれない」と強調、トランプ氏に警鐘を鳴らす場面もあった。
・もう一つの懸念が安保政策だ。トランプ政権がアフガニスタンの反政府武装勢力タリバンと結んだ和平合意では、駐留米軍が21年春に完全撤収する計画だ。アフガンでは治安悪化が続き、バイデン氏は計画を実行に移すか判断を迫られる。アジアで軍拡を進める中国への対応も喫緊の課題だ。
・トランプ氏は任期切れを見込み、駆け込みで政策を進める。11月にはトランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めた元側近のマイケル・フリン氏を恩赦した。「米国第一」の外交方針に従って、アフガンとイラク駐留米軍の削減を決めた。
・ポンペオ国務長官も11月、歴代国務長官で初めてイスラエルが占領するヨルダン川西岸のユダヤ人入植地を訪れた。トランプ政権は歴代政権と異なり、入植活動を認める立場を取っており、政策転換を既成事実化する思惑が透ける。(ワシントン=中村亮)
▼米大統領選選挙人
・米大統領選は、憲法が定めた「選挙人制度」という仕組みで実施する。形式的には、まず有権者が各州で正副大統領候補各党の選挙人を選び、さらに選挙人が大統領を選ぶ間接選挙となる。総得票数が多い候補ではなく、全米の選挙人538人の過半数270人以上を獲得した大統領候補が当選する。
・各州の選挙人数は人口に応じて割り当てられており、大半の州は州法で1票でも多くの票を得た候補がその州の選挙人を全て獲得すると定めている。このため、民主、共和両党の勢力が拮抗している「激戦州」のうち選挙人数が多い州で勝つことが重要になる。
・各州で勝利した候補の選挙人は12月の第2水曜日後の翌月曜日(2020年は12月14日)に集まって投票し、結果を上院などに送付する。党の候補に投票しない造反者が出ることもある。翌年1月6日に上下両院合同会議で選挙人数を集計し、正式に大統領を選出する。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN28AWF0Y0A221C2000000
『【シリコンバレー=白石武志】中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国における全面利用禁止措置を差し止めた首都ワシントンの連邦地裁の判断を不服とし、トランプ米政権が控訴したことが28日、明らかになった。安全保障上の利益を促す合法なものだとして、利用禁止措置を認めるよう求めている。
【関連記事】
米ワシントン地裁も阻止 TikTok利用禁止措置
米政権、TikTok巡り上訴 利用禁止措置差し止めに不服
米政権が28日付で提出した裁判資料の中で、ワシントンの控訴裁に上訴したと明らかにした。米商務省の広報担当者は米メディアに出した声明の中で、全面利用禁止措置の根拠とした8月の大統領令について「法律に完全に合致し、国家安全保障上の正当な利益を促進するものだ」と述べた。控訴に関するティックトック側のコメントは得られていない。
一審が争われたワシントンの連邦地裁で、原告のティックトックはトランプ氏の命令が大統領の権限を逸脱するものだと主張。ニコルズ判事は12月7日付の判決で原告側の主張を大筋で受け入れ、米政権に対し利用禁止措置を全米で一時差し止めるよう命じていた。
ティックトックの利用者らが米東部ペンシルベニア州の連邦地裁で起こした別の訴訟でも、裁判官は米政権に対し全面利用禁止措置の一時差し止めを命じていた。米政権はこの訴訟についても判決を不服とし、同州の連邦控訴裁に上訴している。
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https://www.nikkei.com/login 』
https://www.bbc.com/japanese/55457085

Chinese economy to overtake US ‘by 2028’ due to Covid
https://www.bbc.com/news/world-asia-china-55454146
WORLD ECONOMIC
LEAGUE TABLE 2021
A world economic league table with
forecasts for 193 countries to 2035
https://cebr.com/wp-content/uploads/2020/12/WELT-2021-final-23.12.pdf


Rylee Boyd 記者による2020-12-28記事
※ 内容が内容なんで、転載は差し控える…。
※ しかし、「こういう記事が、出回っている。」ということは、承知しておくべきだろう…。一読を、お勧めする…。
米サイバー防衛効かぬ抑止 攻撃疑いのロシア駆け引きも
編集委員 古川英治
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM22CKI0S0A221C2000000
『米国の政府機関や企業を狙った大規模なサイバー攻撃が今月、明るみに出た。多くの機密情報を扱う国土安全保障省や財務省、エネルギー省のネットワークまで侵された。米当局はロシアが関与したハッキングとみており、サイバー防衛戦略にも大きな影響を与えかねない。
Nikkei Views
編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します。
来年1月の政権交代の過渡期にある米政府はパニックに陥ったようだ。国家安全保障担当のオブライ…
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Nikkei Views
・国家安全保障担当のオブライエン大統領補佐官は欧州歴訪を短縮して帰国し、危機対応に追われた。ホワイトハウスは省庁をまたいだ緊急会議を複数回開いており、米連邦捜査局(FBI)は16日、「事態は進行中」とする声明を発表した。
・米政府機関や企業が多く使っているネットワーク管理ソフト大手の米ソーラーウインズ社の更新プログラムに埋め込んだウイルスを通じてシステムに侵入する高度な仕掛けだった。同社は3月と6月にこのソフトを更新した顧客は1万8000以下と報告した。米マイクロソフトの調査によれば、攻撃対象は米国が約8割を占め、カナダや欧州にも広がっている。
米ソーラーウインズの本社(テキサス州オースティン)=ロイター
・米サイバー当局が攻撃を見過ごし、政府機関が広く侵入を許した衝撃は大きい。工作は半年以上も続いており、米大統領選への介入阻止を重視していた米当局のすきを突いた活動だった可能性が指摘されている。
・米国防総省は2018年、平時から敵のサイバー空間に侵入し、先制攻撃も辞さない「Defend Forward(前方防衛)」という方針を打ち出した。ロシアの電力システムなどに入っているとの当局者のリークに基づく報道もあった。これは反撃の脅威を示して、相手に攻撃を思いとどまらせる「抑止戦略」の一環だった。
・今回の大規模なサイバー攻撃は、米国の抑止戦略が効かなかったことを如実に示した。米当局はロシアのSVR(対外情報局)が企てたとみており、ポンペオ国務長官は18日、「この活動を行ったのはロシア人だと明確に言えると思う」と発言した。
・ロシア政府は関与を否定しているが、米国の「前方防衛」に対する意趣返しとの見方がある。国土安全保障担当の大統領補佐官だったボサート氏は米紙への寄稿で、ロシアは侵入したネットワークで機密情報を収集するだけでなく、データを改ざんしたり、破壊したりして、社会を混乱に陥れることができると危機感を示した。
・オバマ米前政権は16年の大統領選中に民主党全国委員会(DNC)のシステムをハッキングして機密を暴露したロシアへのサイバー反撃を検討したが、断念したとされる。サイバー空間で報復合戦がエスカレートし、結果的に自国の代償が大きくなることを懸念したからだ。
・「オバマ政権がそうしなかったように、米国は今回も直接的な報復をすることはできない」とロシア政府に近い筋はいう。そもそも米国自体も各国システムに入り込み、情報を収集しており、「互いにスパイ活動は止められない」と主張する。
ロシアによるサイバー攻撃との見方が強まっている(12月17日、オンライン記者会見に臨むプーチン大統領)=ロイター
・サイバー戦は開かれた民主国家よりも強権国家に有利といわれる。サイバー空間での活動についても説明責任を問われる民主国家に対し、ロシアや中国の秘密工作に国内で縛りはない。国境もルールもなく、世界のどこでも経由し、攻撃への関与を否認できる。
・英王立国際問題研究所が14日、英国が新設するサイバー部隊について開いたオンライン会議でも、活動の合法性について議論になった。情報機関と英軍の幹部は、攻撃能力を示して相手を抑止するとして新部隊の意義を訴えながら、「国際法は順守する」という説明を繰り返した。サイバー攻撃の主体を特定する証拠なしでは、自衛権を根拠にした「攻撃」の正当性もはっきりしない。
・日本にとって対岸の火事ではない。英政府が10月、東京五輪の運営組織にロシアがサイバー攻撃をしていたと公表したとき、日本の政策当局者には寝耳に水だった。ある防衛関係者は「日本はおそらく多くのハッキングに気づいていない」と話す。
・ロシア政府に近い筋は「今回の事件でロシアのサイバー大国ぶりが示され、バイデン次期政権との取引材料を手にした」と話す。破壊的なサイバー戦争への危機感が高まれば、対ロ強硬派とされるバイデン氏を交渉のテーブルに誘い込めるとの読みがある。中国を含めて、サイバー空間が外交の駆け引きの舞台になりつつある。
編集委員が独自の切り口で分析「Nikkei Views」一覧へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM079YJ0X01C20A2000000
『【ジャカルタ=地曳航也、ハノイ=大西智也】2021年1月20日の米国の政権交代を前に、安全保障や経済などの協力でトランプ政権と合意に持ち込む東南アジア各国の動きが相次ぐ。実利を重視するトランプ大統領の在任中に、駆け込みで成果を得たい東南アジア側の思惑がのぞく。人権や民主主義などの理念を優先しそうなバイデン次期米大統領のアジア政策への不安も背景にある。
8日、フィリピンのロレンザーナ国防相は、マニラ…
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・8日、フィリピンのロレンザーナ国防相は、マニラを訪れたミラー米国防長官代行との会談で、米国から2900万ドル(約30億円)相当の武器の供与を受けることで合意した。ライフルや即席爆発装置(IED)対応装備などで、フィリピンのドゥテルテ大統領の治安対策を強化する狙いだとみられる。
・フィリピンは11月にも、オブライエン米大統領補佐官(安全保障担当)が同国を訪れた際に1800万ドル相当の武器システムを譲り受けることを申し合わせた。
・ドゥテルテ氏と、バイデン氏が副大統領として支えたオバマ前米大統領の関係は冷え込んでいた。看板政策である強硬な薬物取り締まり策に対し、オバマ氏が人権問題を念頭に懸念を示したためだ。トランプ氏とは良好な関係を保つ。
・インドネシアのルフット海事・投資担当調整相は11月中旬、同国が新たに設ける政府系ファンドに米国の政府機関である国際開発金融公社(DFC)が20億ドルを出資する契約にワシントンで署名した。ルフット氏はジョコ大統領の腹心だ。
・このファンドは新型コロナウイルスで打撃を受けたインドネシア経済の回復の起爆剤として、ジョコ氏が各国に資金拠出を求めている。インドネシア側は総額150億ドル規模を目指し、米国は早々に拠出を表明した。
・署名の2日前、ルフット氏はホワイトハウスでトランプ氏と面会した。すでに米大統領選でバイデン氏が当選を確実にしていたが、一部の州では票の再集計が続いていた。ルフット氏は「公式な選挙結果がどうであれ、友情は維持される」と述べ、敗北を認めないトランプ氏への配慮を見せた。
・東南アでは損得勘定で取引ができる現在のトランプ政権下だと、安保や経済の協力が進みやすいとの見方が根強くある。
・米国は今秋にインドネシアに適用してきた関税優遇制度を延長した。南シナ海を巡り中国との対立が激化しており、沿岸国のインドネシアの協力を得る狙いもあったとみられる。ミラー国防長官代行は12月7日、ジャカルタを訪れ、インドネシア側と合同軍事演習を増やすことで一致した。
・トランプ氏は「アジア軽視」といわれてきたものの、一定の実利はもたらした。米国から東南アジア諸国連合(ASEAN)への直接投資は19年が約245億ドルで、オバマ前米政権末期の16年の約1.6倍に達した。インドネシアやベトナム、カンボジアの対米輸出は17年のトランプ政権発足後、増える傾向だ。
・ベトナムでは10月に、南部のビントゥアン省で液化天然ガス(LNG)基地の建設に米電力会社のAESが参画することが決まった。署名式にはオンライン形式でポンペオ米国務長官も参加した。ロイター通信によると、ポンペオ氏は「毎年数十億ドル相当の米国産LNGの輸入の道が開かれる」と強調した。
・ベトナムは10月に、今後3年間で5億ドルの米国産豚肉を輸入することでも米側と合意した。12月16日に米財務省から制裁措置の対象になる「為替操作国」の認定を受けたものの、関連制裁を回避するため、対ベトナムの貿易赤字に懸念を示すトランプ氏が大統領の間に、赤字削減を急ごうとした意図が透けて見える。
・オバマ前米政権は外交・安全保障政策の軸足をアジアに移す「リバランス」を打ち出した。だが、政策が行動を伴わず、任期中に中国の南シナ海の軍事拠点化を招いたとの批判もある。
・アジア外交に詳しいインドネシアの国立パジャジャラン大のトゥク・レザシャ講師は「バイデン次期米政権が同様な政策を掲げるならば、東南アジア各国は成果を不安視するだろう」と指摘する。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM24DZ70U0A221C2000000
『【ハノイ=大西智也】ベトナム統計総局は27日、2020年の国内総生産(GDP)の増加率が実質で2.91%だったと発表した。パソコンや電子部品関連など最大の輸出国である米国向け輸出が24.5%増えた。新型コロナウイルスの感染拡大で周辺主要国がマイナス成長に陥る可能性が高い中、輸出主導でプラス成長を維持した。
10~12月の成長率は前年同期比4.48%だった。ベトナムは新型コロナの封じ込めを当初から厳格に実施したため、外出制限措置の期間を4月の約3週間にとどめた。工場の稼働にも影響が少なく、周辺国からの代替生産需要も取り込んだ。米中貿易戦争による米国からの制裁関税を避けるため、グローバル企業による中国からの生産シフトも続く。20年の総輸出額は前年比6.5%増の2815億ドル(約29兆円)だった。
ベトナムの総輸出の約25%を占める韓国のサムスン電子は19年、中国でのスマホ生産を停止し、人件費が安いベトナムに生産を移管した。同社はベトナムの2カ所の工場で世界の同社スマホ生産の半分を担っている。首都のハノイ市内に数百億円規模を投じて大規模な研究所の建設も進めており、ベトナムへの集中投資を進めている。
積極的な景気刺激策もGDPの押し上げ効果があった。21年1月には次期指導部を選出する5年に1度の共産党大会が始まる予定だ。その前に景気を下支えする狙いで20年の公共投資は前年比34%増え、200億ドルに達した。
今後の懸念材料は米国との関係だ。対米輸出が急速に膨らんだ結果、ベトナムは16日に米財務省から為替操作国に認定された。対ベトナムのモノの米貿易赤字は1~10月の合計で約570億ドルとなり、国別で中国、メキシコに次いで3位になっている。米国はベトナム政府に多額の貿易黒字の是正を求めており、制裁関税を課した場合、輸出が減速する可能性もある。
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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2521L0V21C20A2000000
『西アフリカのナイジェリア北西部で先週末、男子寄宿学校から拉致されていた300人以上の生徒が数日ぶりに家族と再会した。今回の事件で、2014年にボルノ州チボクで起きた女子生徒276人の拉致事件の記憶がよみがえる。当時と同じく、今回もイスラム過激派ボコ・ハラムが犯行声明を出している。
ナイジェリア政府は身代金を支払っていないと主張している。だが、疑いたくなるのも当然だ。経済が後退しているナイジェリアで…
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・カージャックや拉致、強盗が数少ない成長産業に数えられている。助け出された男子生徒が自宅に向かっていた頃、同国の沖合ではウクライナ人の船員6人がナイジェリアの海賊に拉致された。
・破綻国家とは、政府が機能不全に陥った国を指す。この定義に従えば、アフリカ最大の人口を抱えるナイジェリアは破綻の瀬戸際にある。
12月18日、拉致された生徒たちが解放された知らせを受けてスピーチをするナイジェリアのブハリ大統領=ロイター
・ナイジェリアのブハリ大統領は15年、ボコ・ハラムが「実態的に壊滅した」と明言した。だが、それは幻想だった。ボコ・ハラムという脅威は常に厳然と存在している。今回の男子生徒の拉致事件がボコ・ハラムの犯行であれば、ナイジェリア北東部の拠点から勢力を拡大していることがわかる。現状では「通常の」盗賊による犯行の可能性も残るが、仮にそうだとしても犯罪や暴力事件がはびこる実情は変わらない。遊牧民と定住農民の激しい武力衝突はナイジェリアほぼ全土に広がっている。石油資源が豊富な南部デルタ地帯は貧しく、石油パイプラインを襲撃して横流しする事件が相次ぐことで知られている。
ナイジェリアでは政治エリートによる石油収入の横領やパイプラインからの石油略奪が後を絶たない=ロイター
・国庫からかすめ取られた石油収入が無為無策で慢心した政治エリートに横流しされてきたナイジェリアでは、公人の職権乱用や不正利得が国の実情を映すシンボルと言わざるを得ない。脆弱なのは治安だけではない。世界銀行が定めた国際貧困ライン(1日当たり1.9ドル)未満で暮らす貧困者の数はインドを上回り、世界最多の水準だ。新型コロナウイルスの感染が拡大する以前は、世界で学校に通えない児童の5人に1人はナイジェリア人で、その多くが女子だった。
・すでに2億人を超えた人口は毎年3.2%ものペースで増えている。経済は15年から停滞し、実質的な生活水準は低下している。コロナ禍で原油安が加速した結果、20年は経済が4%縮小すると予測されている。いずれにせよ世界が脱炭素化を進めるなか、ナイジェリアの政治エリートが奪い合う石油収入も先細りが避けられない。ナイジェリアに今必要なのは、外国からの借款の力を借りつつ、国家財政を建て直すことだ。
特殊警察の暴力に抗議するナイジェリアの人々。運動は#EndSARSのハッシュタグで世界に広がった=ロイター
・ブハリ政権は残る3年の任期のうちに財政規律に一定のめどをつける必要がある。治安改善の取り組みを強化すると同時に、司法、治安当局、23年の大統領選挙を管理する選挙委員会などの主要機関への信頼回復を図らなければならない。
・世代交代の重要性も強調したい。今年、幅広い層が連帯して警察暴力に抗議の声を上げる「#EndSARS(対強盗特殊部隊を解体せよ)」運動が起きた。それを見れば、将来への希望の光が見いだせる。ナイジェリアには少なくとも、比較的安定した民主主義が根付いている。独創的で起業家精神にあふれ、政治腐敗に染まっていない若者がナイジェリアの民主主義制度を生かし、国家のあり方を刷新すべきだ。
・理想的には財政が破綻した地方政府の統廃合を進めて無駄を排した新しい国家体制を構築し、そのうえで治安、保健、教育、電力・道路整備という基本的課題に取り組まねばならない。そうした公共財が整えば、ナイジェリアの若者たちは十分に国家を再建できる。人口は現在のペースでいくと、50年までに4億人に倍増する。無策を続ければその時を待たずして、世界が無視できない問題になるだろう。
(2020年12月22日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
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