『分岐点の先にベラルーシ国境があり、その先にポーランドとドイツなどがある。
ただしこの陸上線が機能停止しても、「ノルドストリーム1」が生きている。』
カテゴリー: 世界情勢
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Kamil Galeev 氏の長編連投。2029-4-21
https://st2019.site/?p=19253※ これは、絶対読んどいた方がいい…。
※ ここに書かれていることが「真実」なら、そういうことを前提に「戦略」を組み立てる必要がある…。
『 ※カミル・ガリーフ氏が投稿頻度を上げている。相当に注目されているので、本人の心にも火がついたのか。次回寄稿までインターバルが9日くらいあるだろうと思って油断していたら、知らぬ間に3編くらい加わっていた。
まずそのひとつを斜め読みする。前半部分、近代以前のウクライナ前史も興味深いが、そこはすっとばす。ウクライナは北米に似ている。入殖者が新しい国家を造ったのである。
ロシアは辺境国家である。そこには、近代システムの一部だけを輸入するということはできない。システム全部を、先進コア地域から導入するしかないのだ。
たとえばドンバスの、今分離を唱えている2地域が工業化したのも、2人の英国人のおかげだった。木炭製鉄のレベルからいっきょに、コークスを使う近代製鉄を導入してくれたのだ。
また、サンクトペテルスブルグとモスクワのあいだに120以上の架橋をして鉄道を通してくれたのは、一米国人であった。
故・ウォラースタインの弟子のダールギアムは、ソ連時代にモザンビーク共産主義者の宣伝について論文を書いたがそれはソ共中央委員会から発禁にされていた。彼は米国に移住してからコーカサスについてのすばらしい論文を書いている。
それを要約するとこうだ。
ロシア帝国は過去も現在も、辺陬帝国であり、先進地の外国人による「全部一括技術指導」を丸呑み移植するのでなかったならば、みずからは、新発明を大成させられない。
コアな先進国にある「既成の解決法」をそっくり一括で輸入ができるだけなのだ。
マリウポリの製鉄工場の煙突にはわざわざ米国から運ばれてきたピンク色の煉瓦が使われていた。ドイツから輸入すればもっと質の良い煉瓦を安価に調達できたのに、あくまで「システム一括」でないとロシア人は、新技術を機能させられないのだ。「いいとこどり」は、できないのである。
リベットの1本まで、すべて米国製であるという。
この流儀を導入したのは、じつはレーニンである。
レーニンは1914年に米国工場の「テイラー・システム」について書いている。それは機械が人間を奴隷化するシステムだというのだが、一方で、そのシステムの先にしか、工業国はないこと、したがってそれが、中央独裁による社会主義への第一歩であることも察していた。
ボルシェビキはロシアを工業化させるのは迂遠だと考えた。それよりも、西欧の工業中心を征服して吸収してしまえばよいと考えた。その思い付きは、しかし、失敗した。
理念的には、すぐにも西欧工業のコア〔ルール地方など〕を征服すべきである。しかしそれは現実には無理である。
1921にレーニンは論じた。まず「国内ブルジョア革命」の段階に進めないと、社会主義革命へは届かぬ、と。
レーニンは、「社会主義」ではなく「国家資本主義」を公式に採用したのである。
1921にこのことがハッキリし、ソ共内部に路線論争が生じ、スタがのしあがった。しかしこの話はまた後日。
1920年にロンドンに、英国法にしたがう「全ロシア企業株式会社」が創設された。これがソ連の対外交易の窓口会社、第一号である。
すぐに気付いたこと。もはや英国は世界の工業のトップランナーではなくなっている。米国だ!
米国からの技術導入のためには1924に「Amtorg」社がつくられた。米国法にしたがうが、かんぜんにソ連政府が統制していた。
スタは1927にこの社長として、オデッサ生まれでチューリッヒで経済学を学んだザウル・ブロンを据えた。
ブロンが声をかけたのが、デトロイトの工場設計技師アルバート・カーン・
スターリングラードのトラクター工場は、カーンがつくってやった。アメリカからすべての設備を運んで現地で組み立てたのだ。雛形は「インターナショナル・ハーベスター社」のミルウォーキー工場。それをそっくり複製した。
同様、WWII中におけるソ連最大の「マグニトゴルスク鉄工製作所」は、インディアナ州にあったUSスチール社の工場を「完コピ」移植したものであった。だから独ソ戦は、クルップに対するUSスチールの勝利であったわけだ。
ではプーチンは2000年から2010年代にかけて、どのようにロシア産業を復興させたか。これについて語るには書籍1冊分になるだろう。どこかの会社で出版してくれませんか〔と記者がよびかけているぞ! 日本で買ってやれよ〕。
マリウポリの「イリイチ製鉄所」も、米国工場のコピーだった。1917に国家が接収したとき、レーニンの名前(イリイチ)に変えられたのだ。
アゾフスタールは1930年代にスタが建てさせた。全面協力したのがアルバート・カーンだった。
1937から38にかけて、スタの粛清が吹き荒れた。ザウル・ブロンはこのとき銃殺されている。
ウォラーステイン理論から導きだされる予言。ロシアは、外国先進地から何かをまるごとセットでコピー移植するのでないかぎりは、独力で高速進化することは不可能な土壌をもっている。そしてそれを指導できるのは軍人であって、産業人ではない。
ブレジネフ時代には、戦前の米国に代わって、西欧から技術が輸入されていた。
※沿海州に不時着した「B-29」のリベット穴にいたるまですべて「完コピ」して「ツポレフ4」をこしらえたというエピソードを思い出すよね。』
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『雑報によると、4-15にセバストポリで、キロ級×2隻にカリブルのキャニスターを積み込んでいる作業が撮影されている。
※さっさと沈底式機雷をクリミア半島周りに敷設しろよという話。無人の半没艇にやらせりゃいいだろう。
また、ロシア国内を飛ぶ双発民航機の「スホイ・スーパージェット100」は、エンジンのスペア部品を西側から買えないために、飛行が続けられなくなった。他の国内旅客機の機種も、秋までには同じ理由で飛べなくなるという。』
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退役陸軍中将であるテリー・ウルフに、対ウクライナの軍事支援を統括させるhttps://st2019.site/?p=19249
『Svetlana Shkolnikova 記者による2022-4-22記事「Retired Army general appointed by White House to manage military aid for Ukraine as country braces for Russian assault」。
金曜日ホワイトハウス発表。退役陸軍中将であるテリー・ウルフに、対ウクライナの軍事支援を統括させると。同盟国の分まで調整すると。 ウルフは小隊長から軍司令官までぜんぶ体験してきた。冷戦末期のドイツには10年駐留した。イラクにも三度、派遣された。』
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露軍は、キロ級の潜水艦を黒海に4杯もっている
https://st2019.site/?p=19249『2022-4-23記事「Navy of Russia uses Project 877 Paltus submarines to strike targets in Ukraine with Kalibr cruise missiles」。
露軍は、キロ級の潜水艦を黒海に4杯もっていて、その各艦には4発の「カリブル」対艦ミサイルがあるが、このたびその1隻が、複数のカリブルをウクライナの陸上に向けて発射した。英『タイムズ』報。』
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ロシア軍の最も脆弱な資産
https://st2019.site/?p=19238『 Chuck de Caro 記者による2022-4-21記事「Elon Musk, “Veteran Brain Banks,” and Satellite-Guided Ukrainian “Stay Behind” Units」。
ウクライナのゲリラは、ロシア軍の最も脆弱な資産であるところの、「燃料パイプライン」を破壊し寸断するべきである。
そのために米国内の元特殊部隊員たちはスターリンクを使ってウクライナのパルチザンに直接に具体的な作戦の助言ができる。
たとえば民間のマクサーの衛星画像を、適宜に提供してやれるはずだ。もっとも警備手薄で脆弱な箇所は今、どこか……等。市街戦では、タイヤを燃やすと、敵軍のサーマルイメージを使えなくしてやることができる。そうした細かな、具体的な知恵を伝授しよう。
※クリミア半島への天然ガスの供給は、ウクライナ領を通る系統1本で、ロシア本国から送られている。このパイプラインをウクライナ政府は止めているのか動かしているのか、それが知りたい。』
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30年前のトラウマ 対ロ制裁、いかせぬ経済・金融カード
ニッポンの統治・第2部 空白の危機感②
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE113V00R10C22A4000000/『2月27日午前9時。日曜日の首相公邸に松野博一官房長官や国家安全保障局長の秋葉剛男氏らが駆けつけた。案件は国際銀行間通信協会(SWIFT)からのロシア除外。日本以外の主要7カ国(G7)は同日未明に方針を決めていた。
【前回記事】法も備えも穴だらけ 安全保障「最悪の事態」想定せず
ロシアにウクライナ侵攻の代償を払わせ、国際秩序の破壊に歯止めをかける。国際決済網から締め出すSWIFT排除はその切り札だった。
「G7と協調してやってくれ」。岸田文雄首相は米欧と足並みをそろえるよう指示し、11分で協議を終えた。SWIFT排除を表明したのは同日夜だった。
半日あまりとはいえ日本は米欧に出遅れた。ロシアからエネルギーを輸入しているだけに、迅速に対処しなければ国際社会から誤解を招きかねなかった。
背景には財務省や外務省などの受け身の姿勢があった。「SWIFTはベルギーに本部がある民間団体で日本は直接関与できない」と首相官邸に説明してきた。金融を安全保障のカードにする意識は薄かった。
平時に備えをせず、国際社会から遅れそうになると追従する――。こんな構図は他の場面でもみられた。
4月5日。「ロシア産石炭の輸入禁止は電力需給を考えれば容易でない」。欧州連合(EU)の欧州委員会が禁輸案を示すと経済産業省は首相官邸や与党に説明してまわった。
G7は7日、ロシアによる民間人虐殺を受けて首脳声明で石炭禁輸を打ち出した。首相が日本も歩調を合わせると表明したのは翌8日だった。
輸入を止める時期や方法を経産省と詰めないままの政治判断で、政府内には「禁輸すれば冬に停電しかねない」との懸念がある。ロシア産の代替策はいまだみえない。
対ロシア制裁を巡る政府の姿は30年前と重なり、そのトラウマを引きずる。
日本は1991年の湾岸戦争で、米国が求めた自衛隊派遣はできなかった。多国籍軍へ拠出した130億ドルは金額の割に「少なすぎ、遅すぎる」と評された。
政府は人的貢献の必要性を痛感し、国連平和維持活動(PKO)協力法を制定して自衛隊の海外派遣に道を開いた。
その後のイラク戦争などでも自衛隊派遣のあり方に関する議論が中心で、経済力も外交手段に使うという意識は抜け落ちていた。
ウクライナ侵攻で日本は当初、金融やエネルギーの対ロ制裁をためらった。
台湾有事ではどうなるか。中国の国内総生産(GDP)はロシアの10倍、日本との貿易総額は15倍に上る。制裁は報復措置が予想されるためハードルは対ロシアよりも高くなる。
一方で日本との取引に依存する中国企業も少なくない。東京に駐在する社員は「日本が米国にならって電子部品などの対中輸出を制限しないか」と情報収集している。
日本は中国が貿易を止められたら困る戦略物資を把握し、万が一の事態に備える対抗手段として持つこともできる。
日本のGDPは世界3位で、民主主義陣営では米国に次ぐ。宮沢喜一氏は冷戦終結時に「マネー・トークス、経済が強いのはちっとも恥ずかしいことではない」と語っていた。経済力と人的貢献の両輪が危機時の国際協調には欠かせない。
安倍政権で官房副長官補を務めた同志社大の兼原信克教授は苦言を呈す。
「日本は有事で経済力をどう活用するか考えてこなかった。ウクライナ侵攻を第2の湾岸戦争と位置づけて総点検すべきだ」
【過去の連載はこちら】連載「ニッポンの統治」
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
鈴木一人のアバター 鈴木一人 東京大学 公共政策大学院 教授 コメントメニュー
分析・考察
「背景には財務省や外務省などの受け身の姿勢があった。「SWIFTはベルギーに本部がある民間団体で日本は直接関与できない」と首相官邸に説明してきた。金融を安全保障のカードにする意識は薄かった」との記述があるが、この財務省や外務省の説明は正しい。
金融を安全保障のカードにするにしても、日本が金融制裁でできることはロシア中銀が日本に置いている円資産の凍結や、ロシアが日本円で起債することを阻止することくらいしかない。
金融や経済を安全保障の手段として使うためには、相手が日本に依存してなければならないが、円の国際化にも失敗し、日本市場に依存していない国に、安全保障上の措置を適用することはできない。
2022年4月26日 2:54 』
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“制裁破り”の動きにバイデン大統領はイライラ…ロシア産原油の購入を拡大させるインドの言い分
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/04240602/?all=1『中国を包囲する形で連携を目指す日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」を主導する米国のバイデン政権にとって、インドの外交姿勢が大きな問題になりつつある。インドはウクライナに侵攻したロシアに対する国連総会の非難決議を棄権し、西側諸国が主導する経済制裁にも参加していない。
1947年に英国から独立を果たしたインドは、旧ソビエト連邦の社会主義計画経済をモデルとして経済システムを構築した。右派寄りでヒンドゥー至上主義を支持する年長の世代は、冷戦中にソ連がインド政府を支援してくれたこともあってロシア政府に同情的な傾向が強いと言われている。
独立してから75年しか経っていないインド人の脳裏に英国支配下の人権蹂躙の記憶が鮮明に残っており、植民地時代の積もり積もった不満から「欧米人に人権や民主主義について説教される筋合いはない」との反発が広まっている。ウクライナ侵攻を巡り「国際社会はロシア糾弾で団結した」とする認識についても、インドでは「欧米人の希望的勘違いだ」とする見方が強い。
国境紛争を巡り中国の脅威が高まる昨今、ロシア製兵器の主要輸入国であるインドは、ロシア政府との通商関係をなんとしてでも維持したいところだろう。ロシアへの経済制裁に加われば、中国とロシアの接近を後押しすることになりかねない。
このような理由から西側諸国に同調しないインドをバイデン政権はこれまで大目に見てきたが、ここに来て、インドへのいらだちを募らせている。インドが「制裁破り」ともとれる動きを活発化させているからだ。』
『バイデンの「苦言」にインド財務相は…
ウクライナ危機以降、インドはロシア産原油を大量に購入している。
国際エネルギー機関(IEA)によれば、3月のロシア産原油の輸出量は日量570万バレルだった。最大の輸出先である欧州のシェアは2月の61%から41%と急低下し、中国のシェアはほぼ横ばいの24%だったのに対し、インドのシェアは9%と急上昇した。
ロシア産原油が大幅な割引価格で売られていることが影響していることは間違いない。
「このような状態を放置すれば同盟国や友好国に示しがつかない」と憂慮した米国のバイデン大統領は4月11日のオンライン会談でインドのモディ首相に対して「ロシアからのエネルギー輸入を加速させてはならない」と釘を刺した。これに対し、インドのシタラマン財務相が「燃料が安く手に入るなら、なぜ買ってはいけないのか」と疑問を呈するなど両国の溝は埋まっていない。
世界第3位の原油需要(日量約500万バレル)を誇るインドはロシア産原油の購入拡大に向けて着々と準備を進めているようだ。
インドの中央銀行は3月中旬、インド・ルピーとロシア・ルーブルを使った貿易決済制度について検討を始めていた(3月18日付フィナンシャル・タイムズ)。
詳細は明らかになっていないが、ロシアの中央銀行とインドの中央銀行がお互いに持ち合っている他国通貨の口座を使ってルーブルとルピーの交換を行い、民間の貿易決済を助ける仕組みだとされている。
旧ソ連が構築した貿易圏であるコメコン(経済相互援助会議)内では貿易の大半は2国間の通貨建てだった。
インドはコメコンの参加国ではなかったが、旧ソ連と広範に貿易を行っていた。
インド中央銀行は1970年代から90年代前半にかけてルピーとルーブルの交換制度を運営してきた経験があり、国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの主要銀行が排除されたとしても、インドは対ロ貿易を継続させることが比較的容易なのかもしれない。「昨今のロシア産原油購入の決済は米ドルではなく、インド・ルピーとロシア・ルーブルが使用されている」とする観測も出ている。
インドが今後もロシア産原油の購入を拡大するような事態となれば、「原油の禁輸によりロシアの戦争資金を断つ」という西側諸国の戦略が骨抜きになってしまう。』
『背景に苦しいインドの台所事情
「堪忍袋の緒」が切れつつある米国政府がロシア企業と取引するインド企業を対象に二次的制裁を発動するリスクが生じているが、インドには割安となったロシア産原油の購入を断念できない苦しい台所事情がある。
「2030年に国内総生産(GDP)が日本を抜いて世界第3位になる」と予測されるインドだが、年を追うごとに電力不足は深刻になるばかりだ。
主な発電燃料は原油と石炭だが、昨年10月以来、石炭の国内在庫の水準が歴史的な低さとなっている。そのせいでインドの電力の予備率は3月中旬に危機的なレベルにまで低下し、「今年の夏は大停電になってしまう」との危機感が高まっている。
大惨事を回避するためには石油火力発電所のフル稼働が不可欠であり、割安となったロシア産原油は「喉から手が出る」ほど欲しいのだ。
隣国パキスタンでは通貨安と商品高が招いたインフレの高進が原因で10日、カーン首相が失職に追い込まれた。
エネルギー資源の輸入依存度が高く、ウクライナ危機後の通貨安に悩まされている点ではインドも同じだ。「インフレ圧力が強まるインドの今年の成長率は急減速する」との予測も出ており、世界最大の民主主義国を率いるモディ首相の心中は穏やかではないだろう。
西側諸国のロシア制裁に応じる余裕はなく、国内の安定をひたすら追求するしかないのが実情だと思う。成長著しいインド経済の足元は極めて脆弱だと言わざるを得ない。この点を考えれば、インドが西側陣営から離反するのは時間の問題なのではないだろうか。
藤和彦
経済産業研究所コンサルティングフェロー。経歴は1960年名古屋生まれ、1984年通商産業省(現・経済産業省)入省、2003年から内閣官房に出向(内閣情報調査室内閣情報分析官)。
デイリー新潮編集部 』
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ウクライナ戦争はこのままでは泥沼化…バイデン大統領の対応にこれだけの疑問符
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/04260602/?all=1※ 『米国の地政学的大目標が「ロシアを自国に対抗できない従属的な地位に追いやること」であることは明らかだが、ウクライナ危機を決着させる具体的なプランを持っていないのではないかと思わざるを得ない。』…。
※ 米国の立場では、「決着させる具体的なプラン」は必要ないだろう…。
※ 「状況対応」で、「事態をコントロールしながら」、ジワジワ自国有利に持って行けば、足りる…。
※ ジワジワと、ロシアの国力が低下してくれれば、御の字だろう…。
※ 「プーチン政権」瓦解の場合も、同じだ…。「状況対応」で、「事態をコントロールしながら」、ジワジワ自国有利に持って行けばよい、という話しだろう…。
※ それと、間違ってはいけないことは、この戦争は、プーチン氏が決断すれば、直ちに「停まる」ということだ…。
※ そもそもが、「彼の始めた戦争」なんだから…。
※ その尻を、米国やバイデン氏に持ってくるのは、「筋が違う」というものだろう…。
『ロシアのウクライナ侵攻から2ヶ月が経ったが、紛争が沈静化するどころか、今後さらに激化する可能性が高まっている。
【写真】プーチン大統領と事実婚状態とされる元五輪金メダリスト「アリーナ・カバエワ」
3月からロシアとウクライナの間の停戦協議が断続的に行われてきたが、ウクライナ首都のキーウ近郊のブチャで多数の民間人の遺体が見つかった4月上旬以降、目立った進展はなくなってしまった。
ロシアのラブロフ外相は4月19日、同国によるウクライナ侵攻が「新たな段階」に入ったと述べた。ウクライナ東部ドンバス地方で戦闘が激化しており、ラブロフ氏の発言はロシア軍による大規模な攻撃開始に言及したものとみなされている。
これに対し、西側諸国は重火器の追加供与を含むさらなる軍事支援を準備している。
ブリンケン米国務長官が欧州の同盟国に対し「ウクライナでの戦闘は今年末まで続く可能性がある」と伝えるなど、ウクライナ危機は泥沼の様相を呈し始めている。
欧州地域で久しく経験していなかった大規模な戦争が勃発してしまったがために、沈着冷静であるべき政府首脳までもが激しく動揺している印象が強い。
そのせいだろうか、もともと反ロシア色が強かった西側諸国では「戦略的思考」がすっかり消えてしまい、ロシアへの「怒り」の感情一色に染まっていると言っても過言ではない。
ウクライナ側の抵抗は予想をはるかに上回る見事なものだった。SNSをうまく使っているので、私たちは「ロシアは負け戦となっている」とついつい思いがちになる。
だが、ウクライナ側の軍事的抵抗の成功を喜んでばかりはいられない。
米国がもっと前面に出てくるべき
ウクライナ軍が強く抵抗するほど、ロシア軍はより攻撃的になるからだ。戦闘が激化の一途をたどれば、「1980年代に旧ソ連が侵攻したアフガニスタンのようにウクライナ全土が焦土と化してしまう」との悪夢が頭をよぎる。
このような悲劇を繰り返さないためには早期の停戦合意が不可欠だ。だが両者の隔たりは大きく、国際的な仲介なしでは停戦実現は難しい。
ロシアとウクライナの停戦を仲介するためにトルコなどが精力的に動いているが、筆者は「米国がもっと前面に出てくるべきではないか」と考えている。
戦闘の前線に米兵は派遣されていないが、米軍はロシア軍との間で実質的な戦闘状態になっているからだ。
米国からの巨額な支援のおかげで欧州有数の軍事力を有するようになったウクライナは、米国の軍事衛星からの情報に支えられてロシア軍の侵攻を必死に食い止めている。「自国民の死者を出したくない米国は、ウクライナ人を盾にしてロシアと戦っている」との批判も出ているぐらいだ。
ウクライナ政府に最も影響力を持っている米国のバイデン大統領だが、停戦合意に向けた環境整備を行わないばかりか、むしろこの動きを阻害しているようにみえる。
バイデン大統領はプーチン大統領のことを「殺人者」「戦争犯罪人」と呼ぶことにまったくためらいを感じていない。このような発言はロシア側の反発を募らせるばかりで、事態を沈静化させようとしている国際社会の努力に水を差す形になっている。
バイデン大統領はプーチン政権打倒を示唆する発言も繰り返している。
米国の地政学的大目標が「ロシアを自国に対抗できない従属的な地位に追いやること」であることは明らかだが、ウクライナ危機を決着させる具体的なプランを持っていないのではないかと思わざるを得ない。
米国政府は「ロシアの体制転換を望まない」と表明しているが、ウクライナとの戦いでの勝利に固執するプーチン大統領が政変などで排除されなければ、ロシアが外交交渉に転じる可能性は少ないと見ている節がある。』
『仮に「プーチン失脚」ならば…
「プーチン大統領の失脚」という事態が短期的に起きる見込みは低いが、仮に起きた場合どうなってしまうのだろうか。
1991年のソ連邦崩壊の時には15の共和国という受け皿があったが、現在のロシアにはプーチン大統領に代わって国を統治しうる政治勢力は存在しないと言われている。
プーチン体制が瓦解すれば、内戦を含む政治的混乱の中から民族主義的な勢力が台頭するリスクも指摘されている。
経済力は衰えたものの、ロシアは世界最大の領土と約4500発の核兵器を擁する軍事大国だ。プーチン後のロシアの秩序構築に失敗すれば、ユーラシア大陸が大動乱となるのは必至だが、米国にとっては「対岸の火事」なのかもしれない。
プーチン大統領は既に核兵器の使用をちらつかせており、「戦闘が長期化すれば戦術核兵器が使われるのではないか」と懸念されている。そうなれば「第3次世界大戦」という最悪の展開となり、米国にとっても「死活問題」になるはずだ。
米国は21世紀に入り、アフガニスタンやイラクなどで長期にわたり戦争を繰り広げてきたが、これにより安定した国際秩序が構築できたとはお世辞にも言えない。
「世界一の軍事大国である米国自身が侵攻されるリスクがないから、戦争の失敗を繰り返す」との嘆き節が聞こえてくる。
ウクライナ危機は既に世界全体に深刻な悪影響を及ぼしている。国際社会は「ロシア憎し」の衝動でひた走る米国に対して、ウクライナ危機の現実的な落としどころを見定めるよう、強く促すべきではないだろうか。
中でも日本は欧州と同様、ロシアと隣国関係にある。感情的にならざるを得ない状況下でも「長期的な国益」をけっして見失ってならない。
藤和彦
経済産業研究所コンサルティングフェロー。経歴は1960年名古屋生まれ、1984年通商産業省(現・経済産業省)入省、2003年から内閣官房に出向(内閣情報調査室内閣情報分析官)。
デイリー新潮編集部』
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ロシアの民航管制当局は、国内の各航空会社に対し、近々、米国のGPSなしで飛んでもらわにゃならんぞとの予備警報を発した。
https://st2019.site/?p=19244『ロシアの民航管制当局は、国内の各航空会社に対し、近々、米国のGPSなしで飛んでもらわにゃならんぞとの予備警報を発した。『イズヴェスチア』紙が金曜日に報道。
これは大々的な対GPS妨害をかけることをハッキリと伝えたのである。フィンランド東部、カリニングラード地区、ロシア西部、地中海、黒海の空域はすべて覚悟せよ。
GPS受信機をカットして飛行するロシアの民航機を、FATA(連邦航空輸送局)は支援すると請合った。
イズヴェスチアによると、これはGPSの利用を禁ずるものではない。使いたくとも使えなくなる場合があり、そのときは管制塔に助言を請いなさいと言っているのである。』