インドを後方支援拠点に 米国防総省報道官
https://www.47news.jp/9493787.html
『【ワシントン共同】米国防総省のライダー報道官は22日の記者会見で、インドで米軍の航空機や艦艇の修理を可能にするインフラ整備を進め、「後方支援の拠点にする」と述べた。
ライダー氏は「自由で開かれたインド太平洋」を守るため、二つの巨大な民主主義国家である米印が協力することは「明らかに重要だ」と述べた。』
インドを後方支援拠点に 米国防総省報道官
https://www.47news.jp/9493787.html
『【ワシントン共同】米国防総省のライダー報道官は22日の記者会見で、インドで米軍の航空機や艦艇の修理を可能にするインフラ整備を進め、「後方支援の拠点にする」と述べた。
ライダー氏は「自由で開かれたインド太平洋」を守るため、二つの巨大な民主主義国家である米印が協力することは「明らかに重要だ」と述べた。』
米がインドに無人航空機 首脳会談、安保協力を拡大
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN22E300S3A620C2000000/
『【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は22日、ホワイトハウスでインドのモディ首相と会談した。インドが米国から無人航空機を調達したり、戦闘機エンジンを共同生産したりすると合意した。中国の脅威をにらんで安全保障と経済で協力を深める。
バイデン氏は会談後の共同記者会見で米国とインドの関係について「世界で最も重要な関係の一つであり、いまは歴史上で最も強固かつ緊密でダイナミックだ」と言及した。「無限の可能性を持つ将来をともに切り開く」と明言した。
モディ氏も「きょうの対話や重要な決定は我々の包括的かつ国際的な戦略的パートナーシップに新たな章を刻んだ」と指摘。「インドと米国の緊密な防衛協力は互いの信頼と共通の戦略的優先課題を象徴する」と述べた。中国への対処を念頭に置いているとみられる。
共同声明によると、インドは米国から無人航空機シーガーディアン(MQ-9B)を購入する。インド洋や国境付近で情報収集能力を向上させる。インドで組み立て作業を実施し、インドの防衛基盤の強化にもつなげる。
ゼネラル・エレクトリック(GE)と印国営ヒンドゥスタン・エアロノーティクス社は、インド国産戦闘機向けのエンジン製造に関する覚書を結んだ。両首脳は「協調して迅速に前例のない共同生産や技術移転を推進していく」と断言した。
共同声明はロシアによるウクライナ侵攻に関し「途上国などに対する戦争の影響を軽減する取り組みを強化すべきだ」と明記した。ウクライナ国民への人道支援で一致したが、ロシアを批判しなかった。ロシアと関係を維持するインドに配慮した可能性が高い。
両首脳は多国間システムの強化や改革が必要だと訴え、包括的な国連改革を主張した。バイデン氏はインドの国連安全保障理事会の常任理事国入りを支持すると改めて強調した。
バイデン政権は「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国の代表格であるインドの国際社会での役割拡大を後押ししている。
海洋安保協力も声明に盛った。東シナ海と南シナ海に触れ、航行や飛行の自由が重要だと言及した。モディ氏が立ち上げたインド洋の海洋安保を話し合う枠組み「インド太平洋海洋イニシアチブ」に米国が参加する。
【関連記事】
・米、現実路線のインド首相厚遇 一部議員は議会演説欠席
・インド首相「米印連携が21世紀を決める」 米議会演説
・米国とインド、打算の接近 首脳会談で防衛協力合意へ
・米国企業、インド投資に軸足 供給網を中国からシフトも
ニュースレター登録
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
柯 隆のアバター
柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
コメントメニュー
分析・考察
国際政治はまさに合従連衡のゲームである。インドは八方美人のような巧妙な外交を展開する。
民主主義の国とは、自分が民主主義で仲間と演出する。
中ロとはBRICSの一員として付き合う。
ウクライナ戦争が勃発して、インドはぎょふの利を得ている。ロシアから大量の石油と天然ガスを輸入している。まるで正義感のない国のようにみえる。
いざというとき、インドがほんとうに頼れる国か、疑わざるを得ない
2023年6月23日 6:41』
米、現実路線のインド首相厚遇 一部議員は議会演説欠席
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN22DLF0S3A620C2000000/
『バイデン米大統領は22日、インドのモディ首相を国賓としてホワイトハウスに迎え、米印首脳会談に臨んだ。歓迎式典ではハリス副大統領をはじめ約7000人のインド系住民をホワイトハウス南庭に集め、厚遇を演出した。一方でインドの人権状況を懸念する声はくすぶり、一部の米議員はモディ氏の議会演説を欠席すると表明した。
「モディ!モディ!米国万歳!」。モディ氏が到着するとインド系住民の歓声がホワイトハウスの南庭…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
『多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
蛯原健のアバター
蛯原健
リブライトパートナーズ 代表パートナー
別の視点
米国の待遇はもとより、このようにインドの事がトップニュースになるほどに日本のメディアひいては日本人のインドに対する関心の高まりに隔世の感を覚えます。
数年前まではあり得ない事でした。その時点で既に今日のインドの姿、つまりは人口で世界1位、経済で世界トップ5ないしそれ以上となり地政学的にも極めて重要な地位につく事はほぼ確定的であったにも関わらず、ほとんど注目は浴びていなかった。
やはり人間は実際に事が起きないと理解し難いという好例と感じます。
2023年6月23日 7:47 』
米国とインド、打算の接近 首脳会談で防衛協力合意へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM21C8V0R20C23A6000000/
『【ニューデリー=岩城聡、ワシントン=中村亮】インドのモディ首相は22日、米ホワイトハウスでバイデン大統領と会談した。戦闘機エンジンを共同生産し、米軍艦の補修拠点をインドで増やす。両国は中国と対立関係にある。インドを自陣に引き込みたい米国と、ロシアのウクライナ侵攻を機に武器調達先の多様化を狙うインドの思惑が一致した。
モディ氏は国賓として米国を訪れている。22日は首脳会談後に共同記者会見に臨む。…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
米印、防衛協力で新枠組み 企業・研究機関が協議
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023062200192&g=int
『【ワシントン時事】米国防総省とインド国防省は21日、両国の防衛協力促進に向けた新たな枠組みを発足させた。同日から始まったモディ印首相の国賓としての訪米に合わせて発表した。
米、インド重視鮮明 国賓で首脳会談へ―防衛・重要技術の協力強化
新たな枠組みでは、両政府が防衛関連企業や研究機関、投資家などと協力し、技術革新を防衛能力の強化のために活用していく方策を協議する。人工知能(AI)や量子コンピューター、無人機システムなどでの協力を想定している。
将来的な防衛装備品の共同開発・生産なども視野に入れているほか、インドの軍近代化や防衛産業育成などにつなげたい考えだ。 』
中国台頭で米印接近加速 移民増加も後押し―専門家
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023062100649&g=int
『【ニューデリー時事】22日の米印首脳会談を前に、外交専門家のアルン・シン元駐米インド大使が時事通信の書面インタビューに応じた。中国の台頭や、米国で活躍するインド系移民の存在が、米印関係をより緊密にしていると指摘。会談で重要・新興技術に関する協力が進展することにも期待を示した。主なやりとりは次の通り。
米印、防衛協力で新枠組み 企業・研究機関が協議
―どのような首脳会談になるか。
世界が多極化し競争が激しさを増す中、将来への道筋をつける会談になる。また、両首脳が昨年5月に発表した重要・新興技術に関する協力枠組みを通じた取り組みも、さらに進むことになるだろう。
―米印接近の要因は。
米印関係は2000年以降、加速度的に進展してきた。モディ氏が首相になってからも、この流れは続いている。経済や科学技術分野での協力もそうだし、米印はともに国際法などに反する中国の一方的な行動に直面している。
―中国に対抗するため、米印関係の深化が重要か。
中国に対抗する上でのインドの主要戦略は、自国の経済力や軍事力をさらに高めることだ。米国との協力を深めることで、これらの分野がさらに強化される。米国とは既に多くの軍事演習を行っており、その規模も拡大している。
―インドから米国への移民が増えていることも、両国関係に好影響を与えているか。
間違いない。インド系は米国で2番目に人口規模が大きい移民だ。政権内や議会、官僚やビジネス界で存在感を発揮している。マイクロソフトやグーグル、IBMなど米大手企業の経営陣にもインド出身者は多い。イノベーション分野で米国が世界をリードする現状に大きく貢献している。
―米国は、インドをロシアの影響力から引き離そうとしているのか。
米国は印ロの伝統的関係や、インドの防衛装備品の60%近くがロシア製ということも理解している。(ウクライナ侵攻に関する)欧米の制裁によってロシアは中国と関係を深めており、中印の懸案のためにロシアが中国側に立たないようにする必要がある。 』
映画で知るインド 「お受験」熾烈、英語力で決まる人生
映画でみる 大国インドの素顔(3)インド映画研究家・高倉嘉男
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD14AZE0U3A610C2000000/

『2023年に中国を抜いて人口世界一に躍り出たとされるインドは、単に人口が多いだけでなく、若年層が総人口の半分を占める若い国でもあり、受験戦争も熾烈(しれつ)だ。
さらに、インドには言語が教養人と無学者を分断してきた歴史がある。庶民の言語とは異なる高等言語が政治や文学の場で使われ、その言語にアクセスできない者は無学者扱いされた。古代の教養語はサンスクリット語だったが、中世、イスラーム教の浸透に伴っ…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
『古代の教養語はサンスクリット語だったが、中世、イスラーム教の浸透に伴ってペルシア語がそれに取って代わり、英国植民地になった後の近現代では英語が教養語に躍り出た。
現在、インド人英語話者の数は総人口の1割ほどとされている。この1割がほぼそのまま上位中産階級から上流階級までの社会的上層を形成し、富と権力を手中に収めている。インドの身分制度というとカースト制度が有名だが、カースト制度以上に古代からインド社会を分断してきたのは言語だ。
近現代の都会を舞台にしたインド映画を観(み)ると、台詞(せりふ)には現地語に加えて英語がかなり使われていることに気付く。単に現地語文の中に英語の単語やフレーズを交ぜるだけでなく、現地語文と英文を往(い)き来しながら会話をする。日本人の耳には奇妙に聞こえるのだが、これが教養あるインド人の一般的な話し方であり、インド映画はかなり写実的にそれを再現している。英語を適宜交ぜながら会話をすることで、彼らは自身の教養を証明し、エリート層としての仲間意識を確認し合うのだ。
それだけではない。多言語国家インドには無数の現地語があるため、英語には共通語の役割もある。IT企業など、高収入が期待される多国籍企業が就職先として人気だが、その絶対条件も英語力だ。つまり、インドにおいて英語ができない人は、教養層から排除され、社会的・経済的な地位の向上も難しく、異なる地域から来た人とのコミュニケーションにも困ることになる。
何より英語のできない人は尊敬されない。映画「マダム・イン・ニューヨーク」(12年)の主人公は英語が苦手な主婦で、仕事で英語を使いこなす夫はもとより、学校で英語を習ってきた子供たちからも英語の不出来を理由にばかにされる存在だった。
苦手な英語を学び始める主婦を主人公にした「マダム・イン・ニューヨーク」(C)Capital Pictures/amanaimages
このような国の教育において英語の習得が最優先されるのは当然だ。インドの学校はミディアム(教授言語)の観点からふたつに大別される。英語ミディアム校と現地語ミディアム校である。英語ミディアム校では英語で、現地語ミディアム校では現地語で授業が行われる。現地語ミディアム校にも英語の授業はあるが、ネイティブ並みの英語力が身に付くのは英語ミディアム校の方だ。そして、インド人の親たちは上から下まで、子供を英語ミディアム校に入学させようと必死になる。
映画「ヒンディー・ミディアム」(17年)の主題は英語ミディアム校のお受験だ。ヒンディー語圏にあるデリーが舞台で、現地語はヒンディー語になる。主人公の夫婦はどちらも公立ヒンディー語ミディアム校出身者だったが、経済的に成功しており、見栄(みえ)もあって、5歳の子供を私立の名門英語ミディアム校に入学させようとする。だが、入試の面接では親の英語力が問われ落とされる。藁(わら)をも摑(つか)む思いで相談したお受験コンサルタントからは「お受験は胎児の頃から始まっている」と一蹴される。
「ヒンディー・ミディアム」ではインドの熾烈な受験戦争が赤裸々に、かつ面白おかしく描写されているが、その一方で、インドの教育制度が貧困層の救済にも腐心している様子が見て取れる。インドでは10年に教育を受ける権利(RTE)法が施行され、6歳から14歳までの子供の義務教育が無償化された。この法律は、全ての私立学校の定員に貧困世帯の子供用に25%の枠を設けることも義務づけた。
「ヒンディー・ミディアム」の夫婦が最後の手段として実行した作戦が、この枠の不正利用だった。高級住宅街から低所得者居住区に引っ越し、貧乏人のふりをして試験官の目を欺こうとしたのである。似たような不正は現実世界でも横行しているといわれる。英語の出来不出来が人生を左右するインドでは、親は不正をしてまで子供を英語ミディアム校にねじ込もうとする。
日本は、憲法で国語が規定されていないほど、言語について無頓着な国だ。それだけ日本語が当然のように使われ、語学力を問わず尊厳をもって生活することができる。日本でも英語の大切さが叫ばれるようになって久しいが、インドの受験熱、英語熱と比べると、まだまだ牧歌的だ。
【連載「映画でみる 大国インドの素顔」】
(1)歴史と神話が渾然一体 ヒンドゥー教至上主義で摩擦も
(2)根強い男尊女卑にくさび 女性抑圧を日常から改革 』
中国スマホ制覇の時代終焉か。インド当局、シャオミの凍結資産約940億円を没収に
https://news.yahoo.co.jp/articles/cdb8a2a6e6bc4ea1fdf5cc6c3953ad56be932d5f
『インド政府の金融犯罪対策機関である執行局(ED)は6月9日、同国の外国為替管理法(FEMA)に違反して不正な海外送金をした疑いで、中国スマートフォン大手の小米科技(シャオミ)のインド法人とその幹部3人のほか、シティバンクを含む3銀行に対し、理由の説明を求める通知を出したと明らかにした。
執行局はすでに、シャオミがインドの銀行口座に保有する資産のうち555億ルピー(約940億円)を差し押さえている。今回の通知は、差し押さえられた資産が正式に没収される可能性があることを意味する。
シャオミは「本件は調査中であり、書面による判決を待っている。ここで重ねて言明するが、当社のインド事業は同国の関連法規を順守している」と表明した。
人口14億人を抱えるインドは、中国のスマホメーカにとって巨大な市場となっている。シャオミは2014年にインド市場に参入し、17年には韓国のサムスン電子を抜いてシェア1位に躍り出た。市場調査会社Canalysのデータによると、22年の販売台数は前年同期比26%減の2960万台、シェアは20%で1位を維持している。サムスン電子は5%減の2860万台(シェア19%)で2位だった。3~5位はいずれも中国メーカーで、vivoが2540万台(シェア17%)、OPPOが2260万台(シェア15%)、realmeが2090万台(シェア14%)の順だった。
中国スマホメーカーは今後、新たな課題に直面することになりそうだ。地元経済紙「The Economic Times」によると、インド政府はこのほど、シャオミやOPPO、realme、vivoなど中国のスマホメーカーに対し、インド事業ではインド国籍を保有する役員を任命し、インド資本の株式パートナーを迎え入れるよう求めたという。
中国企業への厳しい対応はスマホメーカーにとどまらない。インドは20年以降、中国製アプリを次々と使用禁止リストに追加しており、その数は現在220以上に達している。
*2023年6月14日のレート(1ルピー=約1.7円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)』
天地を創造した神は,なぜヒマラヤの水を南に流したのか,中印の水戦争
http://blog.livedoor.jp/adachihayao/
『【日刊 アジアのエネルギー最前線】 天地を創造した神は,なぜヒマラヤの水を南に流したのか,中印の水戦争
http://www.adachihayao.net
2023年6月15日 木曜日 雨か
インド中央政府が,その東北部で,ヒマラヤからチベットを経て流れ下るブラマプトラ河,中国との国境近くで2つの大規模ダム,ディバングとスバンシリ計画を,決意を以て進めていることを報じてきた,この問題は,世紀を超えて議論されてきた問題だが,習近平政権の誕生でインドも腹を決めた
天地を造った神はどう考えたのだろうか,アジア大陸の給水塔,ヒマラヤ山脈から下り落ちる水を,なぜか東部中国大陸に流すことなく,ブラマプトラもガンジスもイラワジもメコンも,すべて南の民,インド,パキスタン,ミャンマー,タイなどに方向を切り替えた,中印対立の原点がそこにある,
中国は早くよりチベットでダム開発に着手した,インドは,中国がこのダムによりせき止めて中国大陸に分水するのでは,との恐れを抱いてきた,分水とまではいかなくても流況はコントロールできる,そのために下流に大ダムを造る,既得権確保だ,今日は2つのメディアが動画で戦いを描いている
インド,ブラマプトラ河で大規模ダム,これが中国への回答だ
A230615 Hindustan Times https://onl.sc/9gyNXdB
India To Start Biggest Hydropower Project In Arunachal | Answer To China’s Dam On Brahmaputra? India is building its biggest hydropower project in Arunachal Pradesh, near the China border. The $2.6 billion project on the Subansiri River will …
龍,ドラゴン中国を睨みながら,インドはブラマプトラでダム開発始動
A230615 Times Now https://onl.sc/rTQXzkC
Keeping Eye On Dragon, India Set To Start Mega Hydropower Project In Aruncahal Near …
India approved its largest ever hydropower project in the northeastern region bordering China, that runs through Assam & Arunachal Pradesh. Large dams …』
[研究ノート]
ブラマプトラ川の水資源をめぐる中国とインド
対立と協調の考察
天野健作
https://www.jstage.jst.go.jp/article/asianstudies/61/2/61_55/_pdf


『はじめに
本稿の目的は、アジアの大国に位置付けられる中国とインドの間を流れる国際河川のブ
ラマプトラ川(中国側・雅魯蔵布江=ヤルツァンポ川)Dを事例研究の対象にし、両国間で生
じている対立と協調を分析することである。
近年の両国関係を概観すると、上流国の中国が自国の領土側でダム開発や河川の分水計
画を進めており、中国の情報開示への消極的対応も相俟って、インドが中国に対し明確な
抗議の意思を示している。注視すべき点は、両国の人口は世界人口の37%を占めるが、水
資源は両国で世界の10.8%しかないという遍在性に加えて、1人当たりの水資源利用可能
量が両国ともに急激に落ち込んでいることである。両国間の緊張関係の悪化の度合いが、
水資源に向けた渇望度合いと結び付き、今後、急速に高まることが予測される。
ブラマプトラ川をめぐる水政治学(hydro-politics)の観点からの研究は、中国がこの河川
での開発を公式に認めたのが2010年4月であることからして、これからさらに進展して
いくものと思われる。先行研究の中には、両国の対立を強調する記事を掲載するメディア
と同様に、プラマプトラ川の水資源争いが、単なる外交上の対立から軍事的な対応を引き
起こす可能性を示唆する論考も見られる(Christopher, 2013; Malhotra-Arora, 2012など)。こうし
た水資源をめぐる軍事衝突の可能性をいわゆる「水戦争」(water war)という語句で位置付
けるために、これまでの研究では必ずしも両国がどのようにブラマプトラ川の水資源をめ
ぐって外交交渉を繰り広げてきたか、時系列的に明確に分析されていなかった。
むしろ、
水戦争という括りの中で理解されているがために、両国間の協調関係を意図的に回避して
いるかのように見える。
本稿では両国の協調関係に考察を加えるとともに、この協調は限
定的であることにも言及する。
またブラマプトラ川の開発の実態もこれまで明瞭ではなかった。本稿では中国の実際の
ダム開発会社の情報で開発の全体像をとらえることに努めている。そして、河川開発の経
緯と中国の対外的な主張とをリンクさせると、中国が情報を秘匿する意図を持っていたこ
とが浮き彫りになる。
本稿では、ブラマプトラ川をめぐる両国関係の年表を作成した上で、
中国のこうした外交的戦略も考察の対象にしている。考察の材料としては、中国政府やイ
ンド政府の公式情報はもとより、国際機関のデータに依拠しながら、中国やインド、周辺
55
国からのメディア報道やNGOの情報を用いて事実を収集した。それらの事実検証と背景
分析をもとにして、水資源をめぐる両国関係を捉えることが本稿の主眼である。
I ブラマプトラ川での開発
ブラマプトラ(ヤルツァンポ)川の源流はヒマラヤ山脈の北側で、中国領チベット自治区
にあるチベット高原南部を東に進んだ後に急カーブ(大屈曲部)して南下し、インドとバ
ングラデシュを貫流してガンジス川に合流し、ベンガル湾に注ぐ国際河川である。全長は
2,880 kmになり、標高4,000 m級の世界で一番高い位置にある川としても知られる。イン
ドの潜在的な水資源量の30%を占め、インドで水力発電所として開発可能な水力エネル
ギーの中で未開発のもののうち、40% (6万6千MW)がブラマプトラ川にあると推測され
ている(Singhetal.,2004: 2)〇
1.中国とインドの水不足の概略
まず、中国とインドが水資源をめぐって争う大前提として、両国の水不足の現状につい
て略述する。国連食糧農業機関(FAO)によると、中国は世界で5番目の水資源量を持つが、
1人当たりの水資源利用可能量は2009年時点で、年間2,079 m3であり、世界平均の年間
図1 ブラマプトラ川の地図(筆者作成、口はダムの位置)
56
アジア研究 Vol.61,No. 2, June 2015
6,225 n?を大きく下回る。
2033年には人口が15億人に増加することが予測されており、
年間!,890 m3に落ち込むとみられている(FAO, 2012a)。インドも同様で、1997年に1人当
たりの水資源利用可能量が!,910 m3だったのが、2011年に1,519 m3へと急激に落ち込んで
いる(FAO,2012b)〇
国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)は2009年4月に提示した報告書の中で、ア
ジアにおける深刻な水不足が社会の安定にとって新たな脅威と位置づけ、このため資源競
争が高まり、頻繁に紛争が起こると予測している。
特に1990年代だけでも、中国は水資
源に関わり12万件の国内紛争があり、インドもまた同様で水を共有する州間での紛争が
起こり、2004年秋にはラジャスタン州西部にある「インディラ・ガンジー運河」の水資源
をめぐって4人が死亡し、30人以上が負傷した事例があったと報告されている(UN
ESCAP, 2009: 62-64)。
2.南水北調計画の概要
中国の水資源は、北と南で偏在が著しい。長江を中心とする南側では国全体の水資源量
の80.4%を占め、人口は53.5%であるが、一方で黄河を中心とする北側では19.6%の水資
源量で人口 46.5%をまかなう。1人当たりの水資源利用可能量を見ると、北側は年間
779 m3で、南側(3,629 m5)の4分の1程度しかない(Xie, 2009: 9-11)〇
「南水北調計画」はこの水資源の偏在を解消するものとして構想された。これは南側に
ある河川にダムを建設し、南側の河川の水を北側の河川へと運河を用いて分水する計画で
ある。計画では3つのルート(東、中央、西)を使い、年間44.8 km3の水を南から北に移送
する。長年にわたる研究や議論を経て、国務院が2002年に計画を承認した後、東ルート
から工事が始まり、2050年に全線完成見込みである(FAO,2012a)。規模や水量などの面で、
これほど大規模な水移送計画は歴史的に見ても初めてである。
南水北調計画の西ルートの構想の中に、ヤルツァンポ川の大屈曲部に巨大ダムを建設
し、数百kmに及ぶ運河を経て、長江や黄河へと分水する計画がある。
2005年に公刊され
た李伶の『西蔵之水救中国』に基づくものである。この本の基礎となっているのは1980
年代末に国務院水利部の郭開研究員が提案した「大西線南水北調工程」方案で、2002年に
政治協商会議から江沢民国家主席に提出された(三浦、2007: 22-28)。水利部が支援した李
伶の本は広く行き渡り、民政部門や軍事部門に受け入れられている。
特に人民解放軍の関
係者から案が出ていることの意義が大きい。すなわち、水をヤルツァンポ川から黄河まで
分水するためには、険しい山々を通るトンネルを掘る必要があり、その際に爆破兵器を持
つ軍の力が最も効果的だからである(Chellaney.2011:135)〇
さらに歴史を遡っていくと日本人の関与がうかがえる。三菱総研の創設者、中島正樹が
1977年に5千億ドルに及ぶ「世界公共投資基金」の構想を発表し、国際機関に提出した。
中島は世界的な公共投資の対象として8つのプロジェクトを提唱し、そのうちの1つに「世
界で1番大きな水力発電ができるのはここではないか」と指摘し、ヤルツァンポ川上流の
ブラマプトラ川の水資源をめぐる中国とインド
57
水力発電に言及した。
中島は「中国とインドの間で適当な分配ができれば、双方にとって
非常にプラスになる」とも強調した(中島、1978, 1979: 36~41,1-36)。
3.ブラマプトラ川の開発実態
ャルツァンポ(ブラマプトラ)川での中国による開発は不透明な部分がある。それは後
述するように中国が情報開示に積極的ではなく、むしろ国家主権を盾に開発を秘密裏に
進めようとしたからである。
チベットの環境問題を訴え続けている国際NGOのTesi
Environmental Awareness Movementは2010年5月、中国が進めるヤルツァンポ川での水力
利用計画についてのレポートを発表した。
中国の開発実態を明らかにした最初のレポート
であり、レポートによれば上流域にすでに10カ所のダムが完成しており、3カ所が工事中、
15カ所に検討中の計画があるという(Tesi Environmental Awareness Movement, 2010)o
ただこの
レポートにおいても、その情報源が明確ではなく、中国側の公示情報に依拠する必要がある。
中国国営のダム開発企業、中国水電工程顧問はヤルツァンポ川でのダム開発を「コアビ
ジネス」として、そのホームページにおいて開発案件を地図に明示している(http://www.
hydrochina, com. cn/zgsd/images/ziyuan_b .gif, 2014年8月10日確認)。
中でも注目すべきは、インド
側が主張する国境線からわずか約30km北にある墨脱ダムである(図1参照)。墨脱ダムは、
3,800万kWの発電力を持つことが予定され、現在世界一といわれる長江の三峡ダム(2,250
万kw)をはるかに越える。このダムが完成すれば下流への影響は著しいことは容易に想
像できる。
ヤルツァンポ川での最初のダムは、インド側が主張する国境線から約200 km北に位置
する蔵木ダム(51万kW、図1参照)で、79億元(12億米ドル)をかけて2009年に工事に着
手し、2015 年に完成予定である(Hussain, 2013: 7-8; China Daily, 2010)。
さらに、国務院が2013年1月に公表した「エネルギー発展第12次5か年計画」(2011-2015)
では、蔵木ダムに近い3つのダム(加査、街需、大古=図1参照)をヤルツァンポ川に建設予
定であることを明らかにした(国務院、2013)〇これらのダムは25km圏内に立て続けに建
設するもので、大古の出力は64万kW、加査は32万kWだが、街需はまだ公表されていない。
アメリカン大学の調査によると、ヤルツァンポ川での分水計画が成功すれば、黄河へ年
間2,000億π?の水が供給され、水流のおよそ60%が急激に減っていくことが予測されて
いる(Hodum,2007)〇
π インドの抗議と中国の対応
1.インドの抗議の経緯
インドの中国に対する抗議の理由には、上流でのダム開発や分水に伴う流量の変化で自
国の漁業や生態系へ影響が出ることや、肥沃な土壌が中国側のダムに滞留することから農
58
アジア研究 Vol.61,No. 2, June 2015
業への影響がある。
それ以上に、インドの北方に位置するヒマラヤ山脈への開発に著しい
懸念があった。
歴史を遡ると、こうしたインドの懸念は1947年、ジャワハルラール・ネ
ルー首相の次の演説に最初に現れている(Nehru, 1950:155)〇
「インドの地図を広げ、河川や鉱物など資源を有するヒマラヤ山脈を見るときに、そこ
には広大な力が集中していることが分かる。今は開発されていないが、将来はその可能性
があり、もしそうなれば、急速にインドの全体像が変わってしまうことになるだろう」
中国によるヤルツァンポ川の分水計画自体に対する批判が国際的に最初に現れたのは、
1996年3月のアメリカの科学雑誌Scientific Americanである。
開発への直接的批判ではない
が、ヤルツァンポ川での分水が通常の工法では不可能なため、核爆発によって20 kmにわ
たる山脈を掘削する際に、「包括的核実験禁止条約」に抵触するかが問題点として提起さ
れた。この論文では、土木工事に用いられる核の平和的利用は条約の「抜け道」ではある
ものの、結局は軍事目的に情報が流用される点を指摘し、多くの制約が必要と結論付けた
(Horgan, 1996:14-16)〇
このころからインド側でも中国によるヤルツァンポ川の分水計画が噂になり始め、イン
ドのメディアが2000年代初頭に警告を続けたため、政治的議論に発展した(Holslag, 2011:
22)。
具体的な中国への抗議活動の証拠として用いられたのは、人工衛星により開発状況
を示した映像であり、その衛星画像でもこの時点では、中国は開発計画を実行していることを認めなかった。
流れが変わったのは、2009年12月にデンマークのコペンハーゲンで
開かれた気候変動をめぐる国際交渉であり、同じ発展途上国グループに含まれる中国とイ
ンドが「前例のない協力」を見せたことで、両国間の協力の機運が盛り上がったとされる
(The Times of India, 2010)o
中国が公式にヤルツァンポ川での開発を認めたのは、2010年4月のことである。インド
のソマナハリ•マライア・クリシュナ外相が中国を訪問した際に、中国の楊潔饒外相が蔵
木ダムの建設を認めた。
その年の9月には、インド防衛問題分析研究所が「インドの水安
全保障:外的動向」というレポートを発表している。この中で、中国のダム開発状況に触
れ、「国際的な関心を呼び起こすべきだ」と提言し、抗議活動を活発化させた(Institute for
Defense Studies and Analyses, 2010: 51)o
実際にインドの懸念が被害として顕在化したのは、2012年2月27日、インド北東部に
あるアルナチャル・プラデーシュ州の東シアン県で、ブラマプトラ川の水が急に干上がつ
たことである。
州政府の水資源部局が中国による上流でのダム開発によってもたらされた
ものかどうか調査を命じ、同日には、ビハール州知事がヤルツァンポ川の中国の開発に懸
念を示す手紙をインド首相に提出している(The Economic Times, 2012a; The Hindu, 2013a)o川
の干上がりは直ちに中国のダム開発による影響とは断定できないものの、インド側で不信が増幅していることが明確になった事例である。
中国が2013年1月に新たにヤルツァンポ川で3つのダムをつくる計画を承認すると、同
年3月、南アフリカで開かれたBRICSサミットの開催中に、マンモハン•シン首相が初め
ブラマプトラ川の水資源をめぐる中国とインド
59
て中国の習近平国家主席と会談し、ヤルツァンポ川での中国の開発に対して、インド側で
も中国で進行中の開発行為を評価できるような「共同機構の創設」を提案した(Press
Information Bureau Government of India Prime Minister5$ Office, 2013)〇
しかしその1カ月後、中国側
は「既存のメカニズムで十分だ」と返答し、交渉は実を結ばなかった(The Hindu, 2013b)。
インドの不信感の増幅は2013年4月、中国が下流国に影響はないと主張する「流れ込
み式」(run-of-the-river)のダムへの開発動向を監視するよう、省庁間専門家グループが求め
たことにも現れている(The Hindu, 2013c)。
流れ込み式ダムは、確かに貯留式ダムと違い水
量を変えるものではないが、下流へと流れる肥沃な土壌の量を変える。
ブラマプトラ川は
58万kn?という世界でも有数の流域を有するだけでなく、そこに住む人々の生計の大半が
農業で成り立っていることに留意する必要がある(Gupta,2010)。
表1ブラマプトラ川をめぐる関連年表
1977 年 1996年6月 1999年6月 2000年6月 2002 年 4月 2003年1月 日本人がブラマプトラ川の開発構想を発表 アメリカの科学雑誌Scje〃ガ?c,me”如〃に河川の開発計画への批判論文が掲載 江沢民国家主席が「西部大開発」を宣言 ブラマプトラ川で洪水が発生し、インドに多大な被害が出る 中国国務院が南水北調計画を承認し、東ルートで工事開始 中国が洪水期での水文データをインドに提供する「了解覚書」に署名 中国水保全•水力発電計画研究所がヤルツァンポ川での水力発電が可能かどうか事前調 査実施
2005 年 1月 2006年11月 水文データ提供の了解覚書を更新(第1回目) 李伶『西蔵之水救中国』が発刊。ヤルツァンポ川の分水計画を明示 中国の胡錦濤国家主席がインドを訪問。インドのシン首相との間で「専門家委員会」の 創設に合意
2007年9月 2008年1月 第1回専門家委員会の会合開催。水文データの交換について協議 シン首相が北京へ訪問、ヤルツァンポ川の開発について問題提起するものの、中国側は 否定
6月 9月 2009年4月 2010年4月 水文データ提供の了解覚書を更新(第2回目) 第2回専門家委員会の会合開催。毎年開催することに合意 第3回専門家委員会の会合開催。雨季での水文データの提供について互いの立場を確認 インドのクリシュナ外相が中国を訪問した際に、中国政府が初めてダム建設を認めた 第4回専門家委員会の会合開催。水文データの提供の履行計画について合意
11月 2011年4月 2012年1月 中国とインドの外務当局が二国間交渉。張志軍外務副大臣が「分水計画はない」と強調 第5回専門家委員会の会合開催 第6回専門家委員会の会合開催。社会経済の発展にとって国際河川が重要であることを 互いに認識
2月 2013年1月 2月 ブラマプトラ川の一部地域が干上がる 中国国務院がヤルツァンポ川でさらに3つのダムをつくる計画を承認 中国とインドの非公式会議で、中国は「新しいダムは下流国に影響を与えるものではな い」と明言
3月 5月 BRICSサミットで、シン首相が習近平国家主席に共同機構の創設を提案 第7回専門家委員会の会合開催。了解覚書の草案について合意 中国の李克強首相がインドを訪問、相互信頼の強化を確認
10月 中国とインドが新しい了解覚書に署名(第3回目)。水文データ交換期間を拡大
(出所)中国、インド両政府の公式情報や各種報道より筆者作成
60
アジア研究 Vol.61,No. 2, June 2015
2.中国の対応一戦略的沈黙と問題の矮小化
インド側の抗議に対する中国の受け止めについては、2点指摘しておきたい。
1点目に、
中国はヤルツァンポ(ブラマプトラ)川のダム開発の計画を2010年まで否定していたこと
である。その理由を検討すると、「戦略的沈黙」を保つことで、既成事実を積み重ね現状
の変化を固定しようとする意図がうかがえる。このため、以下では水資源に関わる政府高
官の言葉や水政策に影響を持つ学者らの言動を引用し考察する。
2点目は、中国による問
題の矮小化である。ダム開発を公式に認めた後も、中国は下流国の影響を十分考慮し、ダ
ムで水量をコントロールすることで洪水や早•魅を軽減できるため、下流国にも利益がある
と主張し、自国の開発を正当化していることである。
まず1点目であるが、当時の水利部長であった汪恕誠は2006年10月、香港大学で講演
を行った(Reuters, 2006) 〇 2006年は上述したようにヤルツァンポ川の分水計画がインドで
政治的議論に発展していたころで、汪は「チベット高原からの分水は、実現不可能だ」と
述べ、インド側の懸念を払拭させようと努めた。しかしその一方で、南水北調計画など水
行政において権限を持つ中国黄河水利委員会主任の李国英は2006年8月1日付の米紙
International Herald Tribuneのインタビューに、ヤルツァンポ川を含むチベット高原から黄
河への分水計画について、「北西部の経済的社会的発展があるレベルに達するとき、この
計画は着手されるだろう」と述べた。同紙ではそのほか、中国科学院の水文学者、劉昌明
が「(南水北調計画の)西ルートは、抽象的な計画ではなく、現実化するだろう」と計画の
着手を示唆している(International Herald Tribune, 2006)。
特に、ダム開発計画はすでにその数
年前から実際に存在しており、地方政府は2007年頃から地域住民の立ち退きを命じてい
る(Malhotra-Arora, 2012:144-151)。
次に2点目であるが、中国は2010年4月にダム建設を一旦認めると、その後の下流国へ
の影響の打ち消しは連射砲のようだった。
中国国営のダム開発会社で、実際にヤルツァンポ川でダム開発を進める中国華能集団の
幹部は2010年11月19日付の中国英字紙China Dailyのインタビューで、「ダム計画におい
て環境保護を十分に考慮しており、下流地域への水量は変わらない」と強調している。し
かし、北京の「公共環境研究所」によると、環境影響評価レポートは一般にはアクセスで
きないとされており、実際の影響は不明である(ChinaDaily,2010)〇
同時期にインドと中国の外交当局が二国間交渉を行い、中国外務副大臣の張志軍が「河
川を分水する計画はなく、下流地域の住民の水の利用や福祉に影響を与えない」と述べた
(Global Times, 2010)〇インド側が水文データの追加的な情報提供を求めると、中国外務省報
道官の洪罷は「国境をわたる水資源の開発に関しては責任ある態度を示しており、下流国
の利益には十分配慮している」と要請を事実上拒否している(The Economic Times, 2011)。
その後も、中国側は度重なるインドの懸念に対して同様の主張を繰り返した。例えば、
中国水利部副部長の矯勇は2011年10月12日の北京での記者会見で、「技術的な難点や環
ブラマプトラ川の水資源をめぐる中国とインド
61
境への潜在的な影響があり、中国政府としてはヤルツァンポ川から分水する計画は持ち合
わせていない」と語った。これには伏線があり、同年4月、北京市で両国の専門家委員会
が開かれ、その席上で河川の水を華北地域に分水する計画が示され、インド側の反発を
招いていた。このため、インド紙The Times 〇了Indiaは、矯の発言は「インドを安心させた」
と伝えている(The Times of India, 2011)。しかしながら、中国の専門家の間では、河川の分
水計画は公然の秘密であった。中国科学院の学者、王光謙はヤルツァンポ川から新疆ウィ
グル地区の北西へ分水する計画があることを認めている。その理由は、黄河だけでなく長
江についても増加する水需要に耐え切れず水量が目立って減少していることにあり、南水
北調計画の次の一手として位置付けている(2point6billion.com, 2011)〇
2012年2月にブラマプトラ川の一部地域が干上がったことに対しては、報道官の洪罷が
同年3月、「下流国の利益を十分に配慮し、公正と衡平の政策を実行している」と強調し
た上で、「ヤルツァンポ川での中国の開発レベルは低く、河川の水資源の利用率は1%に満
たない」と過小評価している。同様に「蔵木ダムの水力は抑制的であり、貯蔵能力を持た
ないため、下流国の水量を変えることはない」とも述べている(Foreign Ministry Spokesperson
Hong Lei!s Regular Press Conference, 2012)o 2013年に新たに3つのダムを建設することが明らか
になった際にも、報道官の華春臺は「ダムの建設の影響を十分に考慮している。国際河川
において、インドとのコミュニケーションと協力を維持している」と述べた(Foreign
Ministry Spokesperson Hua Chunying’s Regular Press Conference, 2013) o
しかしここではもはや、洪
のように水資源の利用率に言及することはなく、開発の規模に触れることを避けて、将来の開発の余地を示唆するに至った。
m中国とインドの限定的協調関係
1.協調関係の経緯
水資源の分配を法的に規律するためには条約や協定が必要であるが、中国とインドの間
に国際河川に関する法的合意は一切存在していない。ただ以下に見るように法的拘束力の
ない政治的文書を作成し協調関係を拡大してきた。
インド側ではモンスーンの影響で、もともとブラマプトラ川では洪水が1950年代から
毎年のように頻繁に起こっていた(Dhemaji District, 2014) 〇特に2000年6月に生じた洪水で
は、アルナチャル•プラデーシュ州の5つの県とアッサム州の一部に被害が及び、少なく
とも30人以上が死亡し、5万人が住居をなくしたと伝えられている(Yan, 2012)。このため
インドはこうした破壊的な洪水の責任は中国側にあると非難し、洪水を未然に予測するた
めの上流域の水文データを求めてきた。
インド水資源省によると、中国とインドがブラマプトラ川において初めて「了解覚書」
(Memorandum of Understanding)の形で合意したのは、2002年4月である。最初の覚書では、
62
アジア研究 Vol.61,No. 2, June 2015
中国からインドにブラマプトラ川の洪水期の期間中(6月1日から10月15日まで)、奴各沙、
羊村、奴下の3カ所の水文データ(水位、流出量、降水量)を提供することが記載されている。
このデータはインド側で洪水予測をするために使われたが、覚書は5年間で失効する規定
になっていた。そこで、両国は2008年6月、さらに5年間の期限で新しい了解覚書に署名
し、ブラマプトラ川の2つの支流についても洪水期のデータを追加し提供することになっ
た (Ministry of Water Resources, Government of India, 2014) 〇
中国の胡錦濤国家主席が2006年11月、インドを訪問した際には、シン首相と共同声明
を発表した。両国は「専門家委員会」を設立し、委員会の中でブラマプトラ川の洪水期の
水文データの提供や緊急措置などについて相互に議論し、協力し合うことを約束したこと
は大きな進展となった。ただその場においても、胡は「インドに影響のある分水計画はな
い」と言明したため、分水に関する実質的な協議は始まらなかった(Malhotra-Arora, 2012:
152) 〇専門家委員会の会合は毎年開催されており、水文データの提供が実際にどのように
履行されているか、監視の役割を果たしてきた。了解覚書の実質的な審議機関ともなって
おり、着実に両国政府の信頼関係を積み上げている。
2013年10月には、中国の李克強首相がインドを訪れ、了解覚書をさらに5年間延長し
2018年までのデータ提供に合意した。この覚書では、インドが求めていた水文データ提供
期間が拡充され、始期が6月1日から5月15日に変更されたほか、以下の3点で合意した
ことが注目に値する(Ministry of External Affairs, 2013b)o
① 両国は、国際河川と関連する自然資源がすべての流域国の社会的・経済的発展にとつ
て計り知れない価値を持つ資産であることを認識したこと
② 両国は、国際河川における協力を進めることで、相互の信頼とコミュニケーションを
高め、戦略的•協力パートナーシップを強化することに合意したこと
③ 両国は、既存の専門家委員会を通じて、協力を強化することに合意したこと
この協調の拡充の背景には、中国がインドを経済・貿易面でも安全保障面でも重要な二
国間関係とみなしたことがある。すなわち、2013年に了解覚書を延長したのと同時に、「国
境防衛協力協定」に調印したことがその証左である。協定では、国境地域の実効支配線付
近で警戒活動を行う場合、相手側に対する追跡活動を行わないことや、相手国の動きに疑
念を持った場合に説明を求めるとの規定がある(Ministry of External Affairs, 2013a)o中国とイ
ンドとの経済依存関係の拡充では、両国の貿易総額は2000年に10億ドルだったが、2010
年には600億ドルと、60倍になっており、2015年には1000億ドルとも予測されているこ
とが挙げられる(HindustanTimes,2011)〇
2.協調の限界
協調拡充の様相は見せているものの、水文データの情報提供は洪水期だけに収まってお
り、インドは了解覚書を結んだ当初から、下流地域にとって日照りを予測できる渇水期も
含めた河川の全データの提供のほか、すべての国際河川で了解覚書を適用できるように求
ブラマプトラ川の水資源をめぐる中国とインド
63
めてきた(Chellaney, 2011:134)〇さらに、水文データは当初は無料で提供されていたが、後
に中国がインドに対し高額な料金を支払うように求めたことも、一概に純粋な「協力」と
呼べない側面がある。
特に1962年の中印国境紛争以来、両国の長年の懸案事項である国境が定まっていない
ことが協調拡充の大きな障害となっている。インドは中国によるチベットの併合(1951年)
を認めたものの、チベットとインドの国境を定めていた約4,000 kmにわたるヒマラヤの境
界については争いが生じていた。特に、水資源が豊富であり、5万7,000 MWもの水力発
電の潜在的能力があると見積もられているアルナチャル・プラデーシュ州については
(Government of Arunacha! Pradesh, 2008),インドが1987年にこの地域に州を設けて以来、中国
がチベットの一部として自らの領有権を主張し、抗議が活発化した。2009年にシン首相が
同州を訪れた際に、中国外務省は「強い不満」を表明し、インド側に中国との健全な関係
を阻害しないように要求するとの声明文を発表した(Ministry of Foreign Affairs of the People’s
Republic of China, 2009) o
アメリカ国防総省は2010年、中国人民解放軍がこの地域沿いに、核兵器が搭載可能な
中距離弾頭ミサイル(CSS-3)を配備しており、不測の事態に対応するための空挺部隊の配
備計画も持っていると指摘した。さらに人民解放軍の国境沿いの防衛活動を補強するため
に道路などインフラ整備にも着手していると分析した(US Department of Defense, 2010: 17-
38)。
そもそもインドがチベットの併合を認めたことを「失敗」と評価する論考もあり
(Chellaney, 2011:185)、もし併合を認めていなければチベットは独立国家として存在し、中
国との間でブラマプトラ川をめぐる資源争いは生じていなかったとも仮定できる。このた
め、水文データの提供以上に、領土問題が孕む水の分配にまで合意に至ることは現状では難しい。
すでに両国の間では、アルナチャル・プラデーシュ州の水資源をめぐる国際的緊張が生
じている。2009年、アジア開発銀行(ADB)が同州の開発計画に融資しようとしたことに
対し、中国が同州は「係争地域」であることを理由に融資に抗議した(The Indian Express,
2009b)〇これは中国が国際機関を通じて両国の水資源問題を提起した初めての事例である。
この計画はそもそも、同州での洪水や土壌浸食を防ぐためのものとして総額29億ドル
の提案がされていたが、その中に6,000万ドルの水利開発が盛り込まれていたことが問題
となった(ADB, 2008) 〇 2009年6月に行われた加盟国による投票では圧倒的多数で融資が
認められたが、中国の抗議により、同年9月の再投票により否決された(The Indian Express,
2009a) 〇この時、アルナチャル・プラデーシュ州の知事が、インド政府はこの地域にさら
なる軍隊と戦闘機を送るべきだと主張し、同時期に、中国の兵士 2300人が挑発的な国境
警備をしていると記録されている(US Department of Defense, 2010:17)〇
このような事例だけを取り上げれば、両国の「水戦争」は現実味を帯びているともいえ
る。翌年の2010年には上述したように、中国がヤルツァンポ川での開発を初めて認める
64
アジア研究 Vol.61,No. 2, June 2015
に至り、両国間の緊張は増すことになるが、その後も専門家委員会は継続して開催されて
おり、交渉の積み重ねが緊張を緩和するなど功を奏している。
おわりに——今後の展開と課題
ブラマプトラ川の水資源をめぐっては、アジアの二大国である中国とインドとの衝突要
因ともなり得るが、本稿はそれを回避するための要因の分析も行った。すなわち、現存す
る専門家委員会や水文データの提供制度を拡充することで、現状としては脆弱ではあるも
のの、紛争を回避するメカニズムの芽は出ており、徐々に育っている。専門家委員会は毎
年開催されており、専門家を中心に実質的には両政府が運営しながら、了解覚書の更新の
時期には外交交渉の場として機能していることからしても、一定の評価は両国政府から受
けている。安全保障の構築や強化は、信頼を醸成する装置が不可欠であり、対立を緩和す
る意味でも、この委員会や制度のさらなる発展が、問題解決の糸口につながる。
ただ、課題を挙げるなら、水資源をめぐる対立や紛争を解決するために用いられる国際
基準や国際法が確立していないことである。中国としては、絶対的領域主権を主張すれば、
そもそも下流国の影響を考慮する法的義務はないはずであり、下流国と協定を結ぶインセ
ンティブもなく一方的行為が干渉されるいわれもない。現状としては、国際河川を規律す
る「国際水路の非航行的利用に関する条約」(1997年に国連で採択)が存在し、2014年8月
にようやく発効したが、中国はそもそも条約採択に反対票を投じており、インドは条約採
択を棄権している。条約の中には、流域国との間で水資源の衡平な配分を求める条文もあ
るが、どこまで国際慣習法として確立しているかは疑問で、両国間の対立に適用できるか
はさらなる考察が必要であろう。
さらに、本稿ではブラマプトラ川のもうー^の当事国であるバングラデシュとの関係に
ついて詳しく触れる紙幅はなかった。中国が下流国と一切条約や協定を結んでいない一方
で、インドはバングラデシュとの間ではガンジス川の水利権をめぐって協定を結んでい
る。今後は、バングラデシュとの間で中国とインドがどのような対応を見せるか。特に、
バングラデシュとの間では逆に上流国になるインドの「中流国」としての振る舞いがどう
なっていくかも今後の課題である。
結論として言えることは、ヤルツァンポ(ブラマプトラ)川での開発の着手は、中国とし
ては潜在的な外交カードともなったことである。すなわち、これまで未開発の地域であっ
たヤルツァンポ川の水資源が一転して顕在化し、開発が意図的ではないにせよ、インドに
対して「脅威」の意味を与えたことで、中国は下流国の水資源をコントロールする「見え
ない武器」を手に入れたのも同然である。
非伝統的な安全保障観に立てば、武力行使を伴わなくても、水資源の支配権を握ること
で地域の平和や安定を阻害する要因にもなる。特にアジア地域では人口増加とともに経済
ブラマプトラ川の水資源をめぐる中国とインド
65
成長も著しく、水が単なる「資源」という以上に、安全保障を脅かす存在になっている。
アジアにおいては、中国とインドとを包含する安全保障の構造的フレームワークがないこ
とが大きい。これは、インドが民主主義国であり、中国は共産党独裁国家であるという政
治体制の違いも一因であろう。
こうした意味で、リアリズムの観点から国際関係を俯瞰するならば、中国と対峙し、も
う一方の世界の大国であるアメリカとの関係にも考察を加えなければならない。民主主義
を標榜するアメリカが中国への牽制を図る上で、どのようにこの地域へ関与していくかも
今後、留意すべきだろう。
(注)
1)本稿では全般的な名称として「ブラマプトラ川」を用いるが、中国国内に言及する際には「ヤルツァ
ンポ川」の名称も併用する。
(参考文献)
日本語
中島正樹(1978)、「国際ニューディール」『経団連月報』26巻9号、3611ページ。
—–(1979)、「世界公共投資基金の構想」『日本工業倶楽部第695回木曜講演会講演要旨』、1-36ペー
ジ。
三浦勝利(2007)、「中国の水事情」『地質ニュース』630号、22-28ページ。
英語
ADB (2008), India: Preparing the Integrated Flood and River Erosion Management Project-Arunachal Pradesh,
Manila: ADB (2014年6 月10 日最終アクセス、http://www.adb.org/sites/default/files/projdocs/42192-012-
ind-tar.pdfよりダウンロード).
Chellaney, Brahma (2011),Water: Asia’s New Battleground, Washington, D C.: Georgetown University Press.
China Daily (2010), “China pledges water will still flow,75 November 19,2010.
Christopher, Mark (2013), Water Wars: The Brahmaputra River and Sino-Indian Relations, Newport: Center on
Irregular Warfare & Armed Groups (CIWAG) US Naval War College (2014年3 月12 日最終アクセス、
http://www.usnwc.edu/getattachment/b5236b30-fce4-40ed-935a-016578bc4483/Water-Wars.pdfy/search=
‘water+war+sinoindian’Wars.pd伊search’water+war+sinoindian’よ りダウンロード).
Dhemaji District (2014), Flood History, Assam: Official Website of Dhemaji District (http://dhemaji.nic.in/
Hood/flood_history.htm、2014年 8 月10 日最終確認).
FAO (2012a), Aquastat China: Water Report 37, Rome: FAO. (http://www.fao.org/nr/water/aquastat/countries_
regions/CHN/index.stm、2014年6 月15 日最終確認).
—–(2012b), Aquastat India: Water Report 37, Rome: FAO. (http://www.fao.org/nr/water/aquastat/
countries_regions/IND/index.stm、2014年6月15 日最終確認).
Foreign Ministry Spokesperson Hong Lei’s Regular Press Conference on March 2,2012 (http://www.finprc.gov.
cn/mfa_eng/xwfw_665399/s2510_665401/2511_665403/t911417.shtmk 2014年5月 5 日最終確認).
Foreign Ministry Spokesperson Hua Chunying’s Regular Press Conference on February 4, 2013. (http://www.
fmprc.gov.cn/mfa_eng/xwfw_665399/s2510_665401/2511_665403/tl011493.shtmk 2014 年 5 月 5 日最終確
認).
Global Times (2010), “Hydro-power dam in Tibet stirs debate,5, November 18,2010.
Government of Arunachal Pradesh (2008), Arunachal Pradesh State Industrial Policy 2008 (http://indarun.gov.
in/htm/policies/IndPolicy.pdf^search=%27government+ofi-arunachal+state+industrial+policy%27> 2014 年
3月27日最終確認).
Gupta, Joydeep (2010), ‘”Nervous Neighbours: Chinese dams on the Brahmaputra,,5 China Dialogue, November
66
アジア研究 Vol.61,No. 2, June 2015
21,2010 (2014 年 8 月 9 日最終アクセス、http://www.chinadialogue.net/article/show/single/en/3959 より
ダウンロード).
Hindustan Times (2011),”India, China did $60-bn trade in 2010,” January 27,2011.
Hodum, Ryan (2007), “Conflict over the Brahmaputra River between China and India,” The Inventory of
Conflict & Environment (ICE), Washington, D C.: American University (http://wwwl.american.edu/ted/ice/
brahmaputra.htm、2014 年 4 月 28 日最終確認).
Horgan, John (1996), “Peaceful Nuclear Explosions,” Scientific American, June, pp.14-16.
Holslag, Jonathan (2011),”Assessing the Sino-Indian Water Dispute,” Journal of International Affairs, 64 (2),
pp. 19-36.
Hussain, Nazia (2013), Water: The New Dimension in India-China Relations, Assam: Center for Development
and Peace Studies.
Institute for Defense Studies and Analyses (2010), Water Security for India: The External Dynamics, IDSA Task
Force Report, New Delhi: IDSA. (2014年 8 月10 日最終アクセス、http://www.idsa.in/sites/default/files/
book_WaterSecurity.pdfよりダウンロード).
International Herald Tribune (2006), “China Taps Tibetan Waters,” August 1,2006.
Malhotra-Arora, Pia (2012), “Sino-Indian Water Wars?,” in Dhirendra Vajpeyi ed,, Water Resource Conflicts
and International Security: a global perspective, United Kingdom: Lexington Books, pp. 144-152.
Ministry of External Affairs (2013a), Agreement between the Government of the Republic of India and the
Government of the People’s Republic of China on Border Defense Cooperation, October 23,2013.
—— (2013b), Memorandum of Understanding between the Ministry of Water Resources, the Republic of
India and the Ministry of Water Resources, the People’s Republic of China on Strengthening Cooperation on
Trans-border Rivers, October 23,2013.
Ministry of Foreign Affairs of the People’s Republic of China (2009), Foreign Ministry Spokesperson Ma
Zhaoxu’s Statement on Indian Leader’s Visit to the Disputed East Section Area of China-India Boundary,
October 13, 2009 (http://www.fmprc.gov.cn/mfa_eng/xwfw_665399/s2510_665401/2535_665405/t620094.
shtmk 2014年5月5日最終確認).
Ministry of Water Resources Government of India (2014) India-China Co-Operation (http://mowr.gov.in/
index3.asp?sslid=372&subsublinkid=290&langid=l、2014 年 8 月 9 日最終確認).
Nehru, Jawaharlal(1950), Independence and after: a collection of speeches, 1946-1949, New York: J.Day.
Press Information Bureau Government of India Prime Minister’s Office (2013), Onboard media interaction with
PM on return from BRICS Summit (http://www.pib.nic. in/newsite/PrintRelease.aspx?relid=943432014 年
5月5日最終確認).
Reuters (2006), “Official Says Tibet Water Diversion Not Feasible,” October 24,2006.
Singh, Vijay P, Sharma, Nayan. and Ojha, C. Shekhar P. (2004), The Brahmaputra Basin Water Resources,
Netherlands: Kluwer Academic Publishers.
South China Morning Post (2013), “Li Keqiang on New Delhi visit vows to build trust with India,” May 19,
2013.
Tesi Environmental Awareness Movement (2010), “Damming Tibet’s Yarlung Tsangpo-Brahmaputra and Other
South Asian Rivers,” (2014年 8 月 9 日最終アクセス、http://www.tibetanplateau.blogspot.com/2010/05/
damming-tibets-yarlung-tsangpo.html accessed 3 December 2010 よりダウンロード).
The Economic Times (2011),”Will adopt ‘responsible’ attitude on cross-border river issues: China,” June 14,
2011.
——(2012a), “Brahmaputra dries up in Arunachal Pradesh town! Is China responsible?,March 1,2012.
——(2012b), “China claims Brahmaputra dam not affecting water flow to India,” March 2,2012.
The Hindu (2013a), “China okays 3 dams on Brahmaputra,” August 12,2013.
——(2013b), “China spikes India’s proposal for joint mechanism on Brahmaputra,” April17,2013.
——(2013c), “Expert group calls for monitoring China’s run-o仁the-river projects,” April10,2013.
The Indian Express (2009a), “China strikes back on Arunachal,” September 18,2009.
ブラマプトラ川の水資源をめぐる中国とインド
67
—–(2009b), “India-China face-off worsens over ADB loan for Arunachal,^^ May 15, 2009.
The Tinies of India (2010), “China admits to Brahmaputra project,55 April 22,2010.
—–(2011),”Relief for India as China says no Brahmaputra diversion,55 October 14,2011.
2point6billion.com (2011),”China considers diverting the Brahmaputra River,” June 8, 2011 (http://
http://www.2point6billion.com/news/201 l/06/08/china-to-consider-diverting-the-brahmaputra-river-9430.htmk
2014年8月9日最終確認).
UN ESCAP (2009), Sustainable Agriculture and Food Security in Asia and the Pacific, Bangkok: UN ESCAP.
UN Population Division of the Department of Economic and Social Affairs (2013), World Population
Prospects: The 2012 Revision, New York: UN Population Division.
US Department of Defense (2010), Military and Security Developments Involving the People fs Republic of
China 2010, Virginia: US Department of Defense, pp.17-38 (2014 年 5 月 5 日最終アクセス、http://www.
defbnse.gov/pubs/pd 企/2010_cmpr_final.pd 例 search=%27us+department+o 什 defbnce+military+and+security+
developments+2010+china%27 よりダウンロード).
Xie, Jian (2009), Addressing China’s -water scarcity: recommendations far selected water resource management
issues, Washington, D C.: The World Bank.
Yan, Wang (2012), “Cross-Border Floods,” NewsChina Magazine, January 2012 (http ://www.newschinamag.
com/magazine/the-river-wild、2014 年 8 月I0 日最終確認).
中国語
国務院(2013)、『関于印発能源発展“十二五”規画的通知2013年』(国発〔2013〕2号)。
李伶(2010)、『新版西蔵之水救中国』北京:華文出版社。
(あまの•けんさく 東京大学大学院新領域創成科学研究科amano0327@gmail.com)
2014年9月29日 第1稿受領
2015年1月9日第2稿受領
2015年2月9日 査読を経て掲載決定
68
アジア研究 Vol.61,No. 2, June 2015 』