日米豪比、南シナ海で初の訓練 首脳会談で定例化協議

日米豪比、南シナ海で初の訓練 首脳会談で定例化協議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM05A620V00C24A4000000/

『2024年4月7日 11:19 (2024年4月7日 22:08更新)

日本、米国、オーストラリア、フィリピンの4カ国は7日、南シナ海で海上自衛隊と各国海軍による本格的な訓練を初めて実施した。11日には初の日米比3カ国首脳会談を米国で開く。海洋進出を強める中国を念頭に、米国と同盟関係にある各国の結束を内外に示す狙いがある。

日米豪比4カ国の防衛相らは訓練に先立つ6日に出した声明で、今回の共同訓練を初の「海上協同活動」と位置づけた。「航行や上空飛行の自由の権利を支持す…

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『「航行や上空飛行の自由の権利を支持する」と唱えた。「4カ国の戦術、技量など相互運用性の強化につながる」と指摘した。

今回はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内で訓練した。海自と米比両国の海軍、豪州は海軍と空軍が参加した。

海自は護衛艦「あけぼの」を派遣した。米海軍は沿海域戦闘艦、豪州軍はフリゲート艦と哨戒機、フィリピン軍はフリゲート艦と哨戒艦を展開した。

4カ国は潜水艦との戦闘を念頭においた訓練に臨んだ。フィリピン国防省の報道官によると、各国の艦船は南沙(英語名スプラトリー)諸島の一部を所管する西部方面の部隊とルソン島北部の部隊が管轄する海域を北上する計画だ。

日本はこれまで複数回にわたって米比、米豪比が主催した共同訓練に参加してきた。日米豪比4カ国の訓練は2023年8月にも実施したものの、洋上補給や集合写真撮影などにとどまっていた。

日本を含めた初めての本格的な合同訓練は、南シナ海でフィリピンと衝突を重ねる中国に同志国間で共同で対処する狙いがある。

中国軍の南部戦区は4月7日、南シナ海で海空合同の警戒監視をしたと発表した。日米豪比の共同訓練を念頭に「南シナ海をかく乱し、緊張を高める軍事活動は全て把握している」と強調した。

3月以降、南沙諸島のアユンギン礁周辺で中国海警局の船がフィリピンの船舶に向けて放水銃を発射したり、衝突したりする事案が頻発した。フィリピンのマルコス大統領は3月末、海洋安保に関する政府組織を再編するなど対抗措置を講じてきた。

南シナ海に限らずフィリピンの周辺海域は地政学上の要衝にあたる。台湾南部とフィリピンの間にあるバシー海峡は主要なシーレーン(海上交通路)の1つだ。中国から見れば、太平洋に進出するための要路にあたる。

フィリピンは軍備の増強を続ける中国に単独で対峙するのは限界がある。同盟国の米国との関係を基軸に日本や豪州、インドなど同志国との関係を深めている。

4月11日にワシントンで開く初の日米比首脳会談もその一環となる。首脳会談では同志国間の防衛協力が議題となる見通しだ。海洋問題を話し合う協議体を設け、南シナ海での共同訓練の定例化をめざす。

フィリピンのテオドロ国防相は6日の声明で今回の訓練を「1回目」と指摘し、今後も続ける意向を示した。(マニラ=藤田祐樹、永富新之丞)

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