韓国メディア「日本がフィリピン、アメリカの南シナ海共同哨戒に加わる。中国の反発は確実だ」……中国の意向が大事なんですね: 楽韓Web
https://rakukan.net/article/502844317.html
『日・米・フィリピン、南シナ海で共同パトロール推進……中国反発の懸念(聯合ニュースTV・朝鮮語)
アメリカと日本、フィリピンが南シナ海で共同パトロールを行います。
まだ具体的なパトロールの開始時期は未定ですが、南シナ海当事者の原則を固守している中国の反発はさらに強まるものとみられます。 (中略)
南シナ海海域の90%で領有権を主張している中国。
9本の線をU字型に引いて、自国の領海という立場です。
そのためベトナムやインドネシア、マレーシアなどほとんどの国と領有権紛争中です。
実際、フィリピンとはセカンドトーマス礁、中国名の仁愛礁などで対立しています。 最近もフィリピンの補給船に放水銃での攻撃を行い、国際的な議論となりました。
アメリカと日本、フィリピンの3カ国が中国に対抗して南シナ海で共同の海軍パトロールを行います。
政治専門メディアのポリティコは来月ワシントンで開かれる日米フィリピン3カ国首脳会議でこうした内容の共同宣言を採択する予定だと報じました。
日米フィリピン3カ国の首脳が一堂に会するのは初めてで、インド太平洋地域で中国の影響力を抑制するための合意事項が発表されることが分かりました。
(引用ここまで)
アメリカ、フィリピン、日本で南シナ海の共同哨戒を行うとする声明が4月の日米比で出るだろうの記事がPOLITICO誌に掲載されています。
US, Japan, Philippines plan joint South China Sea naval patrols(POLITICO・英語)
以前も書いていますが、日本はフィリピンに対してくにがみ型巡視船を2隻供与しており、さらに5隻の追加供与も噂されています。
また合同訓練に際して便宜を図る円滑化協定も締結に向けて前向きの方向。
日比関係は準同盟として歩を進めようとしています。
第一列島線を「核心的利益」(ゆずることのできないライン)とし、南シナ海を内海として扱おうとしている中国に対する警告になるでしょうね。
中国とフィリピンはここのところ東シナ海で衝突を繰り返しています。
たとえば南沙諸島に座礁させた船に向けて補給を繰り返しているフィリピンに対して、中国は「補給を特別に許可する」と言い張っており、フィリピンは「中国の許可など必要ない」と対抗しています。
中国がフィリピンの物資補給「特別許可」、南シナ海座礁軍艦巡り(ロイター)
フィリピン、南シナ海座礁艦補給で「許可不要」 中国の主張否定(ロイター)
将来的には日米によるインド太平洋戦略のもうひとつの拠点として扱われることになるのでしょう。
で、韓国がこの記事について言及しているのがなんというかちょっと面白い。
韓国はムン・ジェイン政権時代にほぼ孤立政策を執っていました。
中国に対しては「THAADミサイルについては一切中国の意に反することは行いません」「中国は大国、韓国は歯牙にもかからない小国」とおもねったものの、その結果は「国賓ひとり飯」でした。
その一方で独自外交があったかというと……うん、別になかったな。GSOMIAを破棄しようとしてアメリカにぼっこぼこに殴られたくらいでした。
ユン・ソンニョル政権になってからこっち、あるていどはアメリカへの傾倒を深めこそしたものの、なんらかの安保関連での動きがあったかというと。
……去年のウクライナ訪問があったくらいですかね。
世界に対して韓国からなんらかの働きかけがあったか、と問われたら「そこになければないですね」と答えるしかない。
日本がこうしてインド太平洋戦略を着々と進めていることに忸怩たるものがあるのでしょうね。
個人的にちょっと面白かったのがこちらのハンギョレの記事。
「米・フィリピン・日、南シナで合同パトロール推進」… 日本合流は初めて(ハンギョレ)
記事タイトルの序列で「アメリカ・フィリピン・日本」になってるのが「クスッ」ってくるいい味出してます。
これ以外の記事でも「中国が反発することになるだろう」って「中国の意向」を大きく扱っているものが多数。
韓国の立ち位置というものが透けてみえて面白いですね。
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