中国、日米韓へのくさび狙う 関係改善に焦りも
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023112600299&g=int
『【釜山時事】中国の習近平政権は日中韓3カ国の対話の枠組みを通じ、安全保障面で連携を強める日韓と米国の間にくさびを打ち込む思惑がある。中国にとって、東アジアでの対中包囲網がさらに狭まる事態を避けたいのが本音。今月には訪米した習国家主席とバイデン米大統領が会談しており、米中関係が一定の安定に向かっているタイミングを日韓への接近の好機と捉えたもようだ。
関係改善へ「協調」演出 「日韓VS中」異なる思惑
「王毅共産党政治局員兼外相は26日、韓国釜山で中日韓外相会談に出席する」。中国外務省の正式発表は、王氏の訪韓当日の25日午前だった。日韓外相との個別会談には触れておらず、3カ国の枠組みを強調。結束を強める日韓へのけん制が透ける。
昨年就任した韓国の尹錫悦大統領は、中国寄りだった文在寅前政権の路線を転換。中国が「核心的利益の中の核心」と位置付ける台湾問題に関し「力による現状変更は許さない」と明言するなど、日米と歩調を合わせて中国の覇権主義的な動きを抑止する姿勢を示してきた。
日中関係も、東京電力福島第1原発の処理水放出や邦人拘束問題を巡って急速に悪化。処理水放出に対する中国の反発に同調する国は少なく、むしろ国内漁業の不振として跳ね返っているが、習政権は振り上げた拳を下ろせない状態だ。
相次ぐ邦人拘束で、対中投資への懸念も広がっている。国内経済の低迷に悩む習政権にとって、日韓とのこれ以上の摩擦は望ましくない。
2024年には台湾総統選や米大統領選が控えており、米中の緊張再燃も予想される。そうなれば、日韓への歩み寄りは一層困難だ。習政権としては、懸案で中国が譲歩したと見られない形で早期に日中韓首脳会談を実現させ、関係安定化への道筋を付けたい考えとみられる。 』