国連安保理、北朝鮮衛星めぐり緊急会合 結論出せず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN02EDO0S3A600C2000000/
『【ニューヨーク=佐藤璃子】国連の安全保障理事会は2日、北朝鮮による「軍事偵察衛星」の発射を受けて緊急会合を開いた。各国から北朝鮮を非難する発言が相次いだが、今回も一致した対応を取れなかった。中国やロシアが依然として北朝鮮への非難に反対の立場を示している。
会合は日本や米国、英国など7カ国の要請で開催された。米国のロバート・ウッド代理大使は「北朝鮮の衛星打ち上げを、最も強い言葉で非難する。今後さらに違法な兵器や弾道ミサイルの開発計画が進む可能性があるため、安保理は打ち上げの失敗を無視することはできない」と指摘した。
マルタの代表は「大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射に対し、安保理が対応できていないことは遺憾だ。北朝鮮による違法行為が当たり前になり、世界中の核拡散の危機に対し我々が無力であると受け入れていることを意味するだろう」と語った。
北朝鮮はすでに「速やかに2回目の発射を断行する」と主張している。国連のディカルロ事務次長は、弾道ミサイル技術を使用した発射は安保理決議に違反しているとした。
一方、ロシアのエフスティグニエワ国連次席大使は「きょうの会合で米国や韓国、日本が軍事活動を強化し、地域で悪影響を及ぼしていることについて誰も語らなかった。偏った発言ばかりで、極めて非生産的だ」と強調した。』