月: 2022年8月
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コロンビア、ペトロ大統領就任 中南米は左派で連携も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN073GE0X00C22A8000000/『【サンパウロ=宮本英威】南米コロンビアで7日、グスタボ・ペトロ氏(62)が大統領に就任し、同国で初の左派政権が発足した。貧富の格差是正に力点を置き、隣国の反米左派ベネズエラと国交を回復する方針だ。中南米で新型コロナウイルスの感染拡大に伴う生活苦で勢いを増す左派政権が連携すれば、米国は関係構築が難しくなる。
「変化の時だ。我々の未来はまだ書かれていない。可能性の詰まったコロンビアがきょうから始まる」。ペトロ氏は7日、首都ボゴタでの宣誓式後の演説で力説した。
ペトロ氏は上院や下院の議員、ボゴタ市長を長年務めた経験豊富な政治家だ。もともとは左翼ゲリラ「M19」に所属しており、監獄生活を送った経験もある。3度目の大統領選出馬で、6月の決選投票を制した。
国際通貨基金(IMF)によると、コロンビアは2022年見通しで中南米で4番目の経済規模を持つ。もともと保守的な国柄で知られ、右派や中道右派が政権を担ってきた。
ペトロ氏は米国との関係や自由貿易、市場経済を重視してきた歴代政権からの政策を修正する可能性がある。
注目されるのは隣国ベネズエラとの関係だ。経済苦境にあるベネズエラからは17~19年を中心に180万人の移民がコロンビアに流入した。右派のドゥケ前政権とベネズエラの左派マドゥロ政権は支援物資の搬入を巡って対立し、19年2月から断交状態にある。
レイバ外相は就任前の7月下旬、ベネズエラ西部サンクリストバルを訪問して、同国のファリア外相と会談した。「大使任命などによって段階的な正常化に向けて動いていく」と述べており、国交回復を目指していく。
中南米に大きな影響力を維持してきた米国は、ベネズエラのマドゥロ政権の正統性を認めていない。18年の大統領選で主要野党を排除して大統領に当選したと判断しているためだ。コロンビアとベネズエラの関係改善は、国際的な包囲網を敷きたい米国にとって悩ましい問題となる。
ペトロ氏は各国と結んだ自由貿易協定(FTA)を巡っても再交渉を求めていく可能性がある。米国ともFTAを結んでいるが、農業分野などではコロンビアが不利な状況に置かれているとの不満が国内にはある。ペトロ氏に近いルイスフェルナンド・ベラスコ前上院議員は「協定の再交渉は急務だ」と指摘する。
コロンビアでの左派政権の発足によって、中南米の国内総生産(GDP)の上位6カ国のうち、トップのブラジル以外は左派政権となった。ブラジルは10月に大統領選を控えており、左派のルラ元大統領が優位に選挙戦を進めている。
域内の左派政権は一般的にキューバやベネズエラという反米国家の指導者との関係を重視している。2000年代以降、貿易や融資で関係が深まっている中国やロシアとの関係に重きを置く傾向があり、米国との距離も広がりやすい。
ペトロ氏は7日の演説で「税制改革を予定している。公平になる」と述べた。貧困層向けの社会保障を拡充するための財源として富裕層への課税を強化する方針を示している。
財務・公債相に就いたホセアントニオ・オカンポ氏が実務を担う。国際経験豊かなエコノミストで、2012年には世界銀行の総裁選に立候補した経験がある。
オカンポ氏は、ペトロ氏と同様に低所得者向け政策を重視する一方で、35%の法人所得税については段階的に30%に引き下げる考えも示している。市場経済や自由貿易を重視していた過去の政権での閣僚経験もあり、ペトロ大統領と経済界の意向を調整する役割を担うとみられている。
【関連記事】
・元左翼ゲリラ、組織運営に不安も コロンビア次期大統領 ・コロンビア中銀が1.5%利上げ、9%に 8会合連続 』
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韓国製戦闘機、26年量産めざす インドネシアと共同開発
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM059MV0V00C22A8000000/
『【ソウル=甲原潤之介】韓国が初めて開発する新型戦闘機が完成に近づいてきた。7月に試作機による試験飛行を成功させた。インドネシアとの共同開発で2026年の量産開始をめざす。世界の安全保障環境が厳しさを増すなか、米欧と中ロが主導する軍用機市場に一石を投じる可能性がある。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は7月28日、韓国を訪れたインドネシアのジョコ大統領との会談で試験飛行の成功を祝った。共同発表で「戦闘機開発が最後まで順調に進むよう、両国が引き続き協力する」と確認した。
戦闘機の名称は「KF21」。韓国語で若鷹を意味する「ポラメ」の愛称で呼ばれる。各国が主力機として使う第4世代と呼ばれる戦闘機と、近年導入が進む最新鋭の第5世代の間の「4.5世代」に分類される。航空機メーカーの韓国航空宇宙産業(KAI)が製作を担当する。
金大中政権時代の01年に国産戦闘機の構想が浮上し、16年に開発が始まった。韓国紙によると空軍は32年までに120機を導入する計画だという。開発費の総額は8兆8000億ウォン(約8800億円)と見積もられている。
第4世代以降の戦闘機を独自開発する国は米国、ロシア、中国、フランスなど軍事大国に限られる。多くの国は米欧や中ロから買うしかない。日本は運用する3機種のうち「F2」を米国と共同開発したが、残る「F15」と「F35」は米国製を購入している。
レーダーから探知されにくいステルス性能を持つF35などの第5世代戦闘機は高機能だが価格が高い。韓国政府は安価に戦闘機をそろえたい新興国の需要を見込み、ポラメの輸出に力を注ぐとみられる。
インドネシアとの協力体制には課題が残る。共同開発ではインドネシアが開発費の20%を負担する契約だが、予算不足を理由に分担金の一部を滞納しているという。韓国大統領府関係者は「インドネシア側の協力の意志は強く、近く解決すると期待している」と話す。』
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ソロモンで自衛官襲われ軽傷 慰霊式典で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0823O0Y2A800C2000000/『【シドニー=松本史】太平洋戦争の激戦地、南太平洋のソロモン諸島で8日、慰霊式典に参加していた海上自衛官が住民とみられる男に刃物のようなもので襲われ軽傷を負った。加害者の男は他の自衛官や米軍兵士に取り押さえられ、警察に連行された。
ニュージーランド(NZ)メディアは加害者について「近隣のコミュニティーに住み、精神的に不安定な状態だった」との地域住民の話を伝えた。ソロモンは7日、1942年8月の米軍上陸を受けた戦闘開始から80年を迎えた。同日と8日に慰霊の式典が開催され日米の関係者が出席していた。』
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スリランカ、中国「調査船」入港に延期要請 現地報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM072BO0X00C22A8000000/『【ムンバイ=花田亮輔】スリランカが中国の調査船を巡り、南部ハンバントタ港への入港延期を求めていることがわかった。スリランカやインドのメディアが報じた。調査船「遠望5号」は11日から17日までの停泊を予定している。中国船のスリランカ入りを巡っては、隣国のインド側から懸念の声が上がっていた。
地元メディアによると、スリランカ外務省は5日に「本件についてさらなる協議が実施されるまで」入港しないよう中国に求めたという。それまでスリランカ政府は入港について補給目的と説明し、停泊を認める方針を示していた。
スリランカは中国に対する債務の返済に行き詰まり、2017年にハンバントタ港の99年間の運営権を引き渡している。中国から借金をした結果、権益を奪われる「債務のワナ」の典型例と指摘されてきた。
遠望5号は衛星などの観測任務を担ってきたというが、隣国インドのメディアは同船が中国人民解放軍の管理下にある「スパイ船」だと報じている。インド外務省の報道官は7月28日、遠望5号のスリランカ入りの情報について「インドの安全保障や経済的利益に関する全ての動きを政府は注視している」と述べていた。
スリランカでは大統領や首相を歴任したマヒンダ・ラジャパクサ氏のもとで、中国資本による開発が進んだ。最近までマヒンダ氏の弟であるゴタバヤ氏が大統領を務めていたが、22年に入って物価上昇などの経済危機に端を発した政権への抗議活動が激化。ゴタバヤ氏は7月に国外に脱出して大統領を辞任した。
その後、首相や大統領代行を務めてきたウィクラマシンハ氏が大統領に就いた。ラジャパクサ兄弟が「親中派」と指摘されてきたのに対し、ウィクラマシンハ氏は欧米やインド寄りとみられている。
スリランカは中東・アフリカと東アジアを結ぶシーレーン(海上交通路)上の要衝にあたる。』
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地図で説明するガザ地区
https://www.aljazeera.com/news/2022/8/7/the-gaza-strip-explained-in-maps







『(※ 翻訳は、Google翻訳)
モハメド・ハダッド
2022 年 8 月 7 日に公開
2022 年 8 月 7 日イスラエルの空襲により、ガザ地区全体で 6 人の子供を含む少なくとも31 人が死亡しました。他に250人以上が負傷した。
ガザへのイスラエルの攻撃は、アパートの建物を破壊し、難民キャンプを襲った. パレスチナの武装集団イスラム聖戦は、イスラエルに向かってロケット弾を発射することで対応しました。イスラエルのメディアによると、ほとんどがアイアンドームミサイル防衛システムによって迎撃され、重傷者は報告されていません。
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4 項目のリスト
リスト 1/4
イスラエルとパレスチナのイスラム聖戦がガザで休戦を宣言
リスト 2 の 4
イスラエルとパレスチナの間の永続的な平和には何が必要ですか?
リスト 3/4
「血、体の一部、悲鳴」:イスラエルの空爆後、ガザは動揺する
リスト 4 の 4
国連特別報告者は、ガザに対するイスラエルの攻撃は「違法」であると述べている
リストの終わり
イスラエル軍は、1週間の作戦の準備をしていると述べています。一方、エジプトと国連は停戦を仲介しようとしています。次の一連の地図では、アル ジャジーラがガザの 5 つの行政区域を旅し、病院、学校、大学、国連施設、難民キャンプ、交差点、その他の重要なインフラストラクチャを含む主要な場所を強調しています。
インタラクティブ – ガザの広さ
(アルジャジーラ)
15年間のイスラエル封鎖
ガザの人口は約 210 万人で、北ガザ、ガザ市、デイル アルバラ、ハン ユニス、ラファの 5 つの行政区域に住んでいます。地中海沿岸でイスラエルとエジプトに隣接するこのストリップは、約 365 平方キロメートル (141 平方マイル) です。全長わずか 41 km (25 マイル) で、南のラファから北のベイト ハヌーンまで車で 1 時間もかかりません。2008年以来、イスラエルはパレスチナ領土で4回の戦争を繰り広げ、何千人もの人々、主に民間人を殺しました. 国連によると、ガザに対するイスラエルの最後の攻撃では、67 人の子供を含む少なくとも 261 人が死亡し、2,200 人以上が負傷した。
11 日間の攻撃により、46 の学校、2 つの幼稚園、国連パレスチナ難民救済事業機関 (UNRWA) の訓練センター、およびガザのイスラム大学の一部を含む、少なくとも 51 の教育施設が被害を受けました。国連。_
イスラエルの襲撃は、ガザで唯一の COVID-19 検査ラボを含む、少なくとも 6 つの病院と 11 のプライマリ ヘルスケア センターにも損害を与えました。
INTERACTIVE ガザ封鎖下での 15 年間の生活のインフォグラフィック
(アルジャジーラ)北ガザ
北ガザ地区は、イスラエルと 10 km (6 マイル) の長さの国境を共有しています。ガザ地区は、コンクリートの壁と 2 重のフェンスで構成された厳重に強化された境界線に囲まれています。この障壁から 1 km (0.6 マイル) 以内に足を踏み入れる人は誰でも、ガザの北と東の国境をパトロールしているイスラエル軍によって撃たれる危険があります。イスラエル人にはエレズとして知られ、イスラエル軍によって管理されているベイト ハヌーン交差点は、ガザでイスラエルに入る唯一の北の交差点です。そこから、通常は緊急治療のための特別な許可を得たパレスチナ人は、エルサレムまたはヨルダン川西岸に向かう途中でガザを離れることを許可されます。ガザはエルサレムから約 100 km (62 マイル) しか離れていませんが、厳重なセキュリティ対策のため、移動には数時間かかります。2007 年以来、イスラエルはガザの海と空の封鎖を課してきました。
北ガザには、ストリップで最大の難民キャンプがあります。ジャバリア難民キャンプの面積は 1.4 平方キロメートル (0.5 平方マイル) で、人口は 114,000 人で、地球上で最も人口密度の高い場所の 1 つです。
インタラクティブ: 北ガザのマッピング
(アルジャジーラ)ガザ市
ガザ市は、ガザ地区内で最大かつ最も人口の多い都市で、70 万人以上の住民がいます。Rimal、Shujaiya、Tel al-Hawa は、その最も有名な地域の 1 つです。リマル地区の中心には、ガザ地区最大の医療施設であるアル シファ病院があります。
病院の周囲には、UNRWA、国連中東和平プロセス特別調整官事務所 (UNSCO)、国連開発計画 (UNDP) など、いくつかの国連施設があります。わずか数百メートル離れたガザのイスラム大学、アル・アズハル大学、アル・アクサ大学など、ガザのトップ大学もリマル地区に位置しています。
ビーチ キャンプとも呼ばれるシャティ難民キャンプは、ガザの地中海沿岸に位置し、ガザ地区の 8 つのキャンプの中で 3 番目に大きなキャンプです。
インタラクティブ マッピング ガザの主要な場所 ガザ市
(アルジャジーラ)Deir el-Balah
「ナツメヤシの修道院」にちなんで名付けられたデイル エル バラは、ガザ最大の農業生産地の 1 つです。また、ヌセイラット、アル ブレイジ、アル マガジ、デイル エル バラの 4 つの難民キャンプがあります。ガザで唯一稼働中の発電所は、地区とガザ市の境界に沿って位置しています。過去 10 年間、ガザ地区は慢性的な電力不足に悩まされており、健康、水と衛生サービス、製造業、農業などの不可欠なサービスを提供する能力に深刻な影響を与えてきました。
国連によると、ガザの水のうち安全に飲めるものはわずか 5% であり、人口の 68% が食糧不足に苦しんでいます。
INTERACTIVE-Mapping-Gaza-key-locations-Deir-al-Balah
(アルジャジーラ)カーン・ユニス
ハンユニス地区には、約 40 万人が住んでいます。その中心にあるのは、約 87,000 人が暮らすカーン ユニス難民キャンプです。2005 年、ガザ周辺の 21 の入植地に住む約 8,000 人のユダヤ人入植者とイスラエル兵は、当時のイスラエル首相アリエル シャロンがガザ地区から一方的に撤退する決定を下した後、ほとんどが占領下のヨルダン川西岸地区に移住させられました。これらの入植地のほとんどはハン・ユニスにありました。
イスラエルは、1967年以来のガザの占領は領土から軍隊と入植者を撤退させたので終わったと主張したが、イスラエルはガザの国境、空域、領海を完全に支配しているため、国際法はガザを占領地と見なしている.
インタラクティブ マッピング ガザの重要な場所 カーン ユニス
(アルジャジーラ)ラファ
ラファは人口 25 万人を超えるガザ最南端の地区です。この地区は、その名前が付けられたエジプトとの交差点で最もよく知られています。国連によると、2020 年には、イスラエルへのラファ交差点とエレズ交差点が 125 日間しか開いていませんでした。出国を希望するパレスチナ人は、ガザ地区を出るために限られた数のパスを申請する必要があります。国境の状況によっては、このプロセスに数週間または数か月かかる場合があります。
ラファの交差点を通過できる人は、約 400 km (250 マイル) 離れたカイロに向かう途中でいくつかのエジプトのチェックポイントを通過して、シナイ砂漠を 6 ~ 8 時間かけて移動する必要があります。ラファのエジプトへの 2 番目の横断は、物資の輸送に使用されるサラー アルディン ゲートです。
ラファからの 3 番目の交差点は、イスラエル人にはケレム シャロームとして知られる、イスラエルが管理するカレム アブ サレム交差点です。
イスラエルが2001年にヤセル・アラファト国際空港を爆撃して破壊した後、ガザには機能する空港がありません。
ガザは再び広範囲にわたる破壊と人々の苦しみの現場であり、しばしば「世界最大の野外刑務所」と呼ばれる場所のままです。
インタラクティブ マッピング ガザの重要な場所 ラファ
(アルジャジーラ)
出典:アルジャジーラ』 -
ガザ停戦で過激派合意 エジプト仲介、死者43人に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0801E0Y2A800C2000000/
『【カイロ=共同】イスラエル軍が5日に空爆を始めたパレスチナ自治区ガザ情勢を巡り、標的とされる過激派「イスラム聖戦」は7日夜、イスラエル軍との停戦で合意したと表明した。エジプトが停戦を仲介していた。
ガザ保健当局によると、これまでの死者は子ども15人を含む計43人に上り、計311人が負傷。イスラエル軍の空爆によりガザで約250人が死亡した昨年5月の戦闘以降、最悪規模の人的被害となっている。イスラム聖戦はロケット弾を多数発射して反撃し、さらなる交戦激化が懸念されていた。
イスラエル軍は7日までにガザでイスラム聖戦の司令官を新たに殺害。地元メディアによると、イスラエルのラピド首相は7日、ガザでの目的は達成されたと語った。
イスラム聖戦は7日、空爆開始後初めてエルサレムに向けロケット弾を発射。イスラエル軍は対空防衛システム「アイアンドーム」で撃墜し、被害は報告されていない。
ガザでは6日、難民キャンプで爆発があり、子どもを含む死傷者が発生。イスラエル軍は、イスラム聖戦のロケット弾が誤ってガザで着弾し、死者が出たと主張した。
イスラム聖戦は、イスラエルと敵対するイランに近いとされ、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスと協力関係にある。ハマスは今回の交戦には加わっていなかった。』
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ウクライナ産穀物輸送、4隻が新たに出港 正常化急ぐ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0736Q0X00C22A8000000/『【ドバイ=福冨隼太郎】ウクライナ産の穀物輸出を巡り、穀物などを積んだ貨物船4隻が7日、新たにウクライナ南部黒海沿岸の港を出港した。6日には集荷のための空のバルバドス船籍の貨物船がロシアの侵攻開始以来初めてウクライナに到着した。ウクライナ側は1日に始まった穀物輸出の正常化を加速させる方針だ。
ロイター通信によると7日に出港した貨物船にはトウモロコシなど17万トン近くが積まれているという。穀物船の運航はウクライナとロシアがトルコ、国連による仲介で結んだ合意に基づくもので、黒海の出入り口にあたるトルコ・イスタンブールで4者の合同検査を受ける。1日に最初の貨物船が出港し、5日にも3隻の貨物船がウクライナの港から出港していた。
ウクライナのクブラコフ・インフラ相はフェイスブックへの投稿で「我々はより多くの船舶を受け入れるためにあらゆる手段を講じている」と強調した。2週間以内に少なくとも1日当たり3~5隻の船舶を受け入れると表明。「毎月300万トンの農産物の出荷を目指す」とし、穀物輸出を拡大する姿勢を強調した。
一方、ウクライナ軍参謀本部は7日、同国南部や東部でロシア軍による空爆などが続いたと明らかにした。ロシア軍は実効支配している南部ヘルソン州やザポロジエ州などへ戦力を集中させているとみられる。ただ、ウクライナのゼレンスキー大統領は7日夜のビデオ演説で、ロシアが完全制圧したルガンスク州と、隣接するドネツク州を指す東部ドンバス地方も「状況は依然として非常に厳しい」との認識を示した。
ゼレンスキー氏はロシアがウクライナ南部で併合を念頭に住民投票を計画していることについても言及。「ロシアが偽りの住民投票の道を進めば、ウクライナや自由世界との交渉の可能性を自ら閉ざすことになる」と批判した。「占領者に協力する者は責任を問われることになる。我々は何一つ譲らない」と述べ、併合の動きをけん制した。
【関連記事】ウクライナ原発に再び砲撃 1人負傷、双方が相手を非難 』
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[FT]移民への魅力が薄れた英国、人材獲得競争でも不利に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB0282S0S2A800C2000000/『われわれは今起きていることは昔から変わっていない、といとも容易に思い込みやすい。英国各地で観測される30度以上の気温、選挙でおおむね左派政党に投票する高学歴の人たち、高齢化で人口危機に直面している日本やイタリアーー。
出生率が高い移民のおかげで英国は長い間、国としての活力を維持してきた=APだから英国が1985年時点ではイタリアや日本よりもかなり高齢化が進んでいたことは意外に思えるかもしれない。当時の英国は65歳以上が人口の15%を占め、高齢化率が欧州で2番目に高かった。これに対しイタリアは13%で、日本はわずか10%だった。
それから37年。英国は欧州で4番目に若い国だ。欧州連合(EU)の平均よりおよそ2%高かった高齢化率は逆に2%低くなった。
何が若返りの秘薬になったのか? 主として移民だ。筆者の試算では、もし英国がこの間ずっと国境を閉じていたら、人口に占める年金受給者の割合は現在の19%ではなく22%に上がっていたとみられる。既に減っている労働人口は今よりさらに25%ほど少なかっただろうし、医療・社会制度はもっとガタガタで、働き盛りの5人に1人が抜け落ちていただろう。
実際はそうはならず、生産年齢にあたる人たちが常に国外から入ってきた。移民の出生率は数世代にわたって英国人より高い傾向にあるので、他の欧州諸国は人口ピラミッドが逆三角形に近づいても英国は40年以上、極めて安定感のある形を維持できた。
移住先としての人気、2位から7位へだが、英国がこの点でいかに恵まれていたか、あるいはこの恩恵を享受し続けることがいかに難しそうなことか、気づいている人はほとんどいない。
15年前、米調査会社ギャラップが別の国に恒久的に移住したいかどうかを尋ねる国際調査を始めた。最初の3回の調査では、英国は移住先として米国に次ぐ人気があった。ところが4回目はEU離脱の是非を問う国民投票を控え、移民排斥の主張がかまびすしくなっていた時期だったこともあり、英国はカナダやドイツにも抜かれて4位に甘んじた。直近の調査では7位に落ち込んだ。
英国は若い世代の起業家や発明家、科学者、医者にとって魅力が薄れつつある。一方、そうした高度人材の獲得競争は一段と激化している。
主に先進国の課題だった出生率の低下は、社会・経済発展の広がりとともに世界的な問題となった。出生率の低下が起こっていないのはアフリカのチャドだけだ。より多くの先進国で移民に対するニーズがこれまで以上に高まっているが、移民はいつまでも増え続けるわけではない。
これを踏まえると、2人の英首相候補が移民排除を訴え、互いをけん制しようとしているのは自殺行為といえる。
今のところ、英国は移民の流入が比較的高水準で、傾きかけた船は彼らのおかげで何とか沈まずにいる。ただ流入は頭打ちになった。移民への経済的な優遇策を減らし、国を率いる政治家が反移民の姿勢を強めても、国力を維持していけると考えるのは甘いだろう。移民への厳しい姿勢を言い募ろうとするなら、誰が聞いているか注意した方がいい。
By John Burn-Murdoch
(2022年8月5日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
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多様な観点からニュースを考える※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
伊藤さゆりのアバター 伊藤さゆり ニッセイ基礎研究所 経済研究部 研究理事 コメントメニュー
ひとこと解説
英国国家統計局の試算によれば、21年6月までの1年間の累計で、EU市民の純流出入(流入−流出)は純流出に転じた。しかし、EU以外からの流入は増えたため、全体の純流入は前の1年間の26万人から24万人の微減にとどまる。
EU離脱以前から言われていたことだが、英国経済は、移民の流入で活力を維持してきた。労働需給の調整の面でもEUとの労働の自由移動の恩恵が大きかった反動で足もとの労働力不足は深刻だ。
保守党政権の移民政策を巡っては、難民をルワンダに移送する政策が物議を醸している。
「コントロールを取り戻す」というブレグジットの約束を実践しなければならないことが政策を縛り、問題解決を難しくしている。
2022年8月8日 12:38 (2022年8月8日 14:06更新) 』 -
中国、台湾周辺で軍事演習継続と発表
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM083ZT0Y2A800C2000000/
『【北京=羽田野主】中国人民解放軍で台湾方面を担当する東部戦区は8日、台湾島周辺の空・海域で、合同演習をしたと発表した。海上の艦隊や対潜水艦を念頭に攻撃の訓練をしたとしている。
中国は4~7日まで台湾周辺で大規模軍事演習をすると発表、実施していた。演習の終了を明言せずあいまいにし、常態化をちらつかせることで台湾に揺さぶりをかけようとしている。
【関連記事】
・中国、台湾の「進攻演習」実施発表 終了は明らかにせず ・「中台」緊張最前線の与那国島 有事にどう備える? ・台湾有事の侵攻シナリオとは 防衛研の門間氏に聞く ・[FT]台湾海峡の緊張、世界の供給網の大きなリスクに
中国がいま盛んに発しているのが軍事演習の「常態化」というキーワードだ。中国軍直属の国防大学の孟祥青教授は中国国営中央テレビ(CCTV)で軍事演習を「常態化するかどうかは台湾独立勢力と米国によって決める」と説明し、米国と台湾の出方をみて継続するかどうかを判断すると明かした。
台湾の国防部(国防省)の7日の発表によると、同日午後5時(日本時間午後6時)までに台湾海峡周辺で中国軍の航空機66機、艦船14隻が確認された。航空機のうち12機は台湾海峡の事実上の停戦ライン「中間線」を台湾側に越えた。
国防部によると、3~7日に中間線を越えた中国軍機の数はのべ100機にのぼった。中国軍による中間線越えは2019年に8年ぶりに確認され、20年には2日連続の実施があった。5日連続の実施は極めて珍しい。常態化を狙っている可能性がある。
台湾陸軍は中国軍が演習を実施したエリアに近い南部沿岸で9日と11日に「重砲射撃訓練」を実施する。偶発的な衝突リスクが高まる可能性がある。
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滝田洋一のアバター 滝田洋一 日本経済新聞社 特任編集委員 コメントメニュー
ひとこと解説
中国が台湾への威嚇を強めるなか、米上院に「台湾政策法2022」が提出されました。外交委員会のメネンデズ委員長(民主)と予算委員会のグラハム委員長(共和)が共同提出したもので、超党派の法案です( https://foreign.senate.gov/imo/media/doc/SBS%20Taiwan%20Policy%20Act%20FINAL%20(1).pdf )。
注目される中身は、「台湾に対する4年間で45億㌦の軍事支援」、「台湾を『主要な非NATO同盟者(Major Non-NATO Ally)』に認定」、「中国の台湾侵攻抑止のため強力な制裁体制の確立」など。
Allyは一応「同盟者」と訳しましたが、法案提出者には「同盟国」という感じでしょう。中国の軍事演習が米議会の対中警戒感を一段と強めるなか、この法案が上院を通過する可能性は念頭に置くべきでしょう。
2022年8月8日 14:47 』

















